JPH08156181A - ポリオレフィン樹脂被覆鋼管およびその製造方法 - Google Patents

ポリオレフィン樹脂被覆鋼管およびその製造方法

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JPH08156181A
JPH08156181A JP6305934A JP30593494A JPH08156181A JP H08156181 A JPH08156181 A JP H08156181A JP 6305934 A JP6305934 A JP 6305934A JP 30593494 A JP30593494 A JP 30593494A JP H08156181 A JPH08156181 A JP H08156181A
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隆之 上村
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Abstract

(57)【要約】 【構成】鋼管の表面に、クロメート処理層、エポキシ
プライマー層、変性ポリオレフィン樹脂層およびポリオ
レフィン樹脂層が順次積層されてなるポリオレフィン樹
脂被覆鋼管であって、エポキシプライマ−層の膜厚が1
0μm以上50μm未満であるポリオレフィン樹脂被覆
鋼管。 この樹脂被覆鋼管は、粘度(50℃)が50〜500
ポアズであるエポキシプライマ−を被塗装面に付着させ
た後、過剰分をしごきとってその膜厚を10μm以上5
0μm未満にする方法により製造することができる。 【効果】従来のポリオレフィン樹脂被覆鋼管に比較して
優れた耐冷熱サイクル特性、高温耐陰極電解剥離性およ
び高温耐水性をバランス良く備えており、厳しい環境条
件下で使用される配管等の素材として好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温耐水性、高温耐陰
極電解剥離性および耐冷熱サイクル特性に優れたポリオ
レフィン樹脂被覆鋼管とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】輸出用等の鋼材に多くみられるように、
厳しい温度環境に曝される鋼材は、一般に防食層として
高耐食性を有するポリオレフィン樹脂等の外被で被覆さ
れる。
【0003】このようなポリオレフィン樹脂被覆鋼材に
おいては、外被と鋼材の間に密着性と機械特性に優れた
変性ポリオレフィン系樹脂が接着層として使用されるの
が普通で、高い一次接着力を示す。しかしながら、腐食
環境に曝されると接着力が低下し、外被であるポリオレ
フィン樹脂が剥離してしまう。
【0004】また、パイプラインの場合、数十年以上の
長期にわたって使用されるため、その防食対策としてポ
リオレフィン樹脂被覆と併用して電気防食が施される。
ところが、施工時等においてポリオレフィン樹脂に鋼面
まで達する疵がついた場合、疵部の鋼面は陰極となり、
防食されるが、防食電流によってアルカリが生じ、この
アルカリによって防食層であるポリオレフィン樹脂が剥
離するいわゆる陰極剥離が生じ、大きな問題となる。
【0005】その対策として、例えば特開平3−234
527号公報には、リン酸と無水クロム酸の混合液を有
機系還元剤で部分的に還元し、シリカ系微粒子とシラン
カップリング剤を添加したクロメート処理剤を用いて得
られるクロメート処理層を有するポリオレフィン被覆鋼
材が開示されている。また、特開平3−126550号
公報には、フェノールノボラック型のグリシジルエーテ
ルを必須成分として含むエポキシ樹脂、ジシアンジアミ
ド系硬化剤、イミダゾール系硬化剤および無機顔料から
なるプライマー層を有するポリオレフィン被覆鋼材が、
さらに特公平3−26712号公報には、紫外線、電子
線等の活性エネルギー線により硬化する、ポリオレフィ
ン被覆のプライマー用被覆組成物が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
ポリオレフィン樹脂被覆鋼材の使用環境が寒冷地から熱
帯に至るまでの広い温度域に拡大しており、特に、砂漠
地帯などの気温日格差が大きい地域では、その冷熱サイ
クルによる被覆層の剥離などが大きな問題となるので、
耐冷熱サイクル特性が重要となる。また、ラインパイプ
等では、管内を流動させる例えば重質油の輸送能力を向
上させるために、重質油を加熱し、低粘度化して輸送す
る等、管内流動物質の温度がますます高温化する趨勢に
あるので、それに用いるポリオレフィン樹脂被覆鋼材
も、高温での耐陰極電解剥離性および耐水性の向上が重
要な課題となってきた。
【0007】前記の特開平3−234527号公報およ
び特開平3−126550号公報等に記載のポリオレフ
ィン被覆鋼材では、クロメート処理層の改良、あるいは
プライマー層の改良によって高温耐水性ならびに高温耐
陰極電解剥離性の向上が図られているが、さらに耐冷熱
サイクル特性にも優れた、耐冷熱サイクル特性、高温耐
陰極電解剥離性および高温耐水性の全ての性能をバラン
スよく備えた被覆鋼材は未だ開発されていない。
【0008】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、高温耐水性、高温耐陰極電解剥離性お
よび耐冷熱サイクル特性のいずれにも優れたポリオレフ
ィン樹脂被覆鋼管およびその製造方法を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の課
題を解決し、優れた性能を有するポリオレフィン樹脂被
覆鋼材を得るために、ブラスト処理を施した鋼管にクロ
メ−ト処理層、エポキシプライマ−層、変性ポリオレフ
ィン樹脂層およびポリオレフィン樹脂層を順次積層して
なるポリオレフィン樹脂被覆鋼管について検討を重ねた
結果、下記〜の知見を得た。
【0010】エポキシプライマ−層の膜厚が10μm
以上50μm未満であること。
【0011】粘度が50〜500ポアズであるプライ
マーをしごき塗りすることにより、プライマー層の膜厚
を10μm以上50μm未満とし得ること。
【0012】エポキシプライマ−がビスフェノ−ルA
型樹脂に対して、特定量のジシアンジアミド系硬化剤、
イミダゾ−ル系硬化促進剤および顔料を加えたものであ
れば、より効果が著しいこと。
【0013】さらに、その顔料が鱗片形状であれば、
一層効果的であること。
【0014】本発明は上記知見に基づいてなされたもの
で、その要旨は、下記(1)〜(4)のポリオレフィン
樹脂被覆鋼管およびその製造方法にある。
【0015】(1)鋼管の表面にクロメ−ト処理層、エ
ポキシプライマ−層、変性ポリオレフィン樹脂層および
ポリオレフィン樹脂層を順次積層してなるポリオレフィ
ン樹脂被覆鋼管において、エポキシプライマ−層の膜厚
が10μm以上50μm未満であることを特徴とするポ
リオレフィン樹脂被覆鋼管。
【0016】(2)鋼管の表面にクロメ−ト処理層、エ
ポキシプライマ−層、変性ポリオレフィン樹脂層および
ポリオレフィン樹脂層を順次積層してなるポリオレフィ
ン樹脂被覆鋼管を製造するに際し、50℃における粘度
が50〜500ポアズであるエポキシプライマ−を鋼管
外周面に付着させた後、過剰分をしごきとって、その膜
厚を10μm以上50μm未満にすることを特徴とする
ポリオレフィン樹脂被覆鋼管の製造方法。
【0017】(3)エポキシプライマ−がビスフェノ−
ルA型樹脂100重量部、ジシアンジアミド系硬化剤1
0〜50重量部、イミダゾ−ル系硬化促進剤1〜25重
量部および顔料10〜50重量部よりなることを特徴と
する前記(1)記載のポリオレフィン樹脂被覆鋼管。
【0018】(4)エポキシプライマ−中の顔料が鱗片
形状の顔料であることを特徴とする前記(1)または
(3)のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂被覆鋼
管。
【0019】
【作用】以下、本発明を詳細に説明する。
【0020】まず、本発明のポリオレフィン樹脂被覆鋼
管に用いられる鋼材の材質は、炭素鋼、あるいはステン
レス鋼等の合金鋼のいずれでもよい。また、その形状
は、ラインパイプ等で使用される鋼管の他、鋼管杭等の
管状材、さらに、鋼矢板等の形状を有するものでもよ
い。
【0021】樹脂被覆される鋼管は、その表面が予めシ
ョットブラスト、グリッドブラスト、サンドブラストな
ど、従来用いられている物理的手段や、酸洗、アルカリ
脱脂などの化学的手段を適切に組み合わせることにより
清浄化されているのが好ましい。
【0022】鋼管の表面には、一般に密着性や防食性を
高めるための下地処理として化成処理(クロメート処
理、燐酸亜鉛処理等)が施されるが、シリカ系塗布型ク
ロメートが、作業性にも優れ、一次密着力も高いので好
ましい。また、有機還元剤を用いた高還元クロメート処
理が施されたものであってもよく、高温耐陰極電解剥離
性の向上にはむしろ好適である。
【0023】クロメート処理層は、表面が清浄化された
鋼管の表面に、しごき塗り、エアスプレーなどの公知の
方法によりクロメート処理剤が塗布され、その付着量
が、全クロム量として50〜1000mg/m2 である
のが好ましい。クロム付着量が50mg/m2 未満では
高温耐水性、高温耐陰極電解剥離性が劣り、一方、10
00mg/m2 を超えるとクロメート皮膜自体が厚くな
りすぎ、耐冷熱サイクル特性および一次密着力が低下す
る傾向がみられる。
【0024】次にエポキシプライマー層について説明す
る。
【0025】本発明のポリオレフィン樹脂被覆鋼管にお
いて、エポキシプライマー層の膜厚は10μm以上50
μm未満であることが必須である。ここで言うプライマ
ー層の膜厚とは、重量法、電磁微厚計等で測定される平
均的膜厚を意味し、ブラスト処理後の表面のトップ部あ
るいはボトム部の膜厚を意味するものではない。プライ
マー層の膜厚が10μm未満であると、ブラスト処理後
の表面のトップ部分のプライマーが非常に薄い部分の面
積が大きくなり、高温耐陰極電解剥離性および高温耐水
性が著しく低下する。一方、50μm以上であると、耐
冷熱サイクル特性が著しく低下する。
【0026】この耐冷熱サイクル特性が著しく低下する
詳細なメカニズムは明らかでないが、次のように推測さ
れる。すなわち、プライマーの熱硬化過程で生じる残留
応力はプライマー層を剥離させる方向に働き、プライマ
ー層の膜厚の増大に比例して大きくなるが、プライマー
層の膜厚が50μm以上であると、プライマー層に生じ
る残留応力がプライマー層と鋼(もしくはクロメート処
理層)との密着力を上回ることによるものである。
【0027】本発明のポリオレフィン樹脂被覆鋼管は、
上記のエポキシプライマー層の上に変性ポリオレフィン
樹脂層を介してポリオレフィン樹脂層が被覆されたもの
である。ポリオレフィン樹脂は接着性が比較的低いの
で、プライマー層と樹脂層との界面に接着剤層として変
性ポリオレフィン樹脂層が介在している。
【0028】変性ポリオレフィンとしては、無水マレイ
ン酸変性ポリオレフィン樹脂が特に高い接着性を示すの
で好ましい。その他、エチレン共重合体(例えば、エチ
レン/酢酸ビニル共重合体)系の接着剤や、アクリル酸
あるいはカルボン酸変性ポリオレフィンなどであっても
よい。
【0029】変性ポリオレフィンの厚みは特に限定され
ないが、一般には0.1〜0.5mm程度であるのが好
ましい。ただし、その種類によって多少異なる。
【0030】最上層のポリオレフィン樹脂は、低密度、
中密度または高密度ポリエチレン等のいずれでも良く、
また、少量の他のオレフィンまたはビニルモノマー(例
えば、プロピレン、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル
酸エステルなど)が共重合されていてもよい。特にポリ
プロピレン被覆の場合、ポリエチレン成分を10〜50
%含有しているポリプロピレンが好ましく、その中で
も、エチレン成分をブロック共重合させたものがさらに
好ましい。ポリプロピレンは低温で脆化しやすいが、エ
チレンの共重合効果により低温脆化が著しく改善される
からである。なお、このポリオレフィンには通常用いら
れる酸化防止剤が含まれていてもよく、その方がポリオ
レフィン樹脂の高温における耐久性が向上するので、む
しろ好適である。
【0031】以上、説明したポリオレフィン樹脂被覆鋼
管が前記(1)に記載の樹脂被覆鋼管で、高温耐水性お
よび高温耐陰極電解剥離性に加え、耐冷熱サイクル特性
においても優れた性能を有している。
【0032】前記(2)の発明は、前記(1)の本発明
のポリオレフィン樹脂被覆鋼管の製造方法(本発明方
法)で、ポリオレフィン樹脂被覆鋼管を製造するに際し
て、エポキシプライマーによる被覆を特定の方法によっ
て行う点に特徴がある。
【0033】本発明方法で用いる鋼材は、材質、形状い
ずれも前記の本発明のポリオレフィン樹脂被覆鋼管に用
いられる鋼材の材質および形状のものである。
【0034】この鋼材に対して、同じく前記の本発明の
樹脂被覆鋼管に対して必要に応じて施される表面清浄化
処理、およびクロメート処理を施す。
【0035】次いで、エポキシプライマー層を形成させ
るのであるが、エポキシプライマーとしては、50℃に
おける粘度が50〜500ポアズであるエポキシプライ
マ−を用い、これを被塗装面に付着させた後、過剰分を
しごきとってその膜厚を10μm以上50μm未満にす
る。
【0036】50℃における粘度が50〜500ポアズ
であるエポキシプライマ−を用いるのは、その膜厚を1
0μm以上50μm未満にするためである。50℃での
プライマーの粘度が50ポアズ未満では、鋼管の表面に
プライマーを付着させた後しごきとる際に、膜厚が10
μm未満になるため、高温耐陰極電解剥離性および高温
耐水性が低下し、さらには硬化するまでにプライマーが
重力により流下するため、プライマー層の膜厚が鋼管の
位置によって不均一になる。また、プライマーの粘度が
50℃で500ポアズを超えると、プライマーをしごき
とる際にプライマーの膜厚が50μm以上となり、耐冷
熱サイクル特性が著しく低下し、さらに、均一な膜厚を
得るためにはライン速度を落とさなければならず、経済
性が著しく低下する。
【0037】なお、ここでプライマーの粘度を50℃に
おける粘度と規定した理由は、クロメート処理を施され
た鋼管が、クロメート処理液の水分を乾燥除去するため
に約50℃に加熱されるからで、プライマー塗布に際し
ては、プライマーも約50℃に加熱しておく。こうする
ことにより、四季の気温差に関係なく、安定して均一な
プライマー膜厚を得ることができる。
【0038】プライマーの被覆は、上記の粘度のエポキ
シプライマーを塗布面に付着させた後、過剰分をしごき
とることにより行う。プライマー被覆法としては、スプ
レー塗装も考えられるが、スプレー塗装では鋼管の全面
に均一な膜厚で塗布することが難しく、スプレーの重な
り部で厚膜になり易いため、しごき塗りが好適である。
【0039】エポキシプライマーを塗布した後、変性ポ
リオレフィン樹脂層およびポリオレフィン樹脂層を順次
積層するのであるが、これらの工程は従来法に準じて行
えばよい。
【0040】上記本発明方法により、高温耐水性、高温
耐陰極電解剥離性および耐冷熱サイクル特性に優れた本
発明のポリオレフィン樹脂被覆鋼管を製造することがで
きる。
【0041】前記(3)の発明は、(1)の発明のポリ
オレフィン樹脂被覆鋼管において、被覆層を構成するエ
ポキシプライマー層がビスフェノールA型樹脂100重
量部、ジシアンジアミド系硬化剤10〜50重量部、イ
ミダゾール系硬化促進剤1〜25重量部、顔料10〜5
0重量部からなる樹脂被覆鋼管である。
【0042】ビスフェノールA型エポキシ樹脂が使用さ
れるのは、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂
では、架橋密度が上がり、プライマーの残留応力が増大
する結果、耐冷熱サイクル特性が低下するからである。
ビスフェノールA型エポキシとしては、油化シェルエポ
キシ社製のエピコート828、エピコート834、エピ
コート1004、エピコート1007等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0043】さらに、ジシアンジアミド系硬化剤とイミ
ダゾール系硬化促進剤が併用して用いられることによ
り、硬化速度が速く、優れた耐冷熱サイクル特性、高温
耐陰極電解剥離性ならびに高温耐水性が発揮される。そ
のメカニズムは複雑で明らかではないが、ジシアンジア
ミド系硬化剤とイミダゾール系硬化促進剤とが併用され
ることにより、エポキシ樹脂の硬化がアニオン付加重合
反応を伴って進行し、そのため、硬化物中には、接着に
寄与するOH基とプライマーの構造をつくるエーテル結
合(−O−)とがバランス良く存在することによるもの
と考えられる。
【0044】ジシアンジアミド系硬化剤が50重量部を
超え、あるいはイミダゾール系硬化促進剤が1重量部未
満であると、プライマー中のOH基が増加し、エーテル
結合が減少するため、耐冷熱サイクル特性、高温耐陰極
電解剥離性および高温耐水性が低下する。さらに、イミ
ダゾール系硬化促進剤が1重量部未満では、プライマー
の硬化速度が著しく低下し、ライン速度を低下させなけ
ればならず、経済的でない。また、ジシアンジアミド系
硬化剤が10重量部未満、あるいはイミダゾール系硬化
促進剤が25重量部を超えると、逆にOH基が減少し、
エーテル結合が増加するため、耐冷熱サイクル特性、高
温耐陰極電解剥離性および高温耐水性が低下すると考え
られる。
【0045】ジシアンジアミド系硬化剤としては、例え
ば、ジシアンジアミド、ジシアンジアミド誘導体である
グアニジン化合物等が挙げられ、また、イミダゾール系
硬化促進剤としては、2−メチルイミダゾール、2−エ
チル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダ
ゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル
イミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、
1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウム・ト
リメリテート、1−シアノエチル−2−フェニルイミダ
ゾリウム・トリメリテート、2,4−ジアミノ−6−
〔2−メチルイミダゾリル−(1)〕−エチルS−トリ
アジン等が例示できる。上記に示した各々の硬化剤の中
から、少なくとも1種の硬化剤が配合されていればよ
い。
【0046】顔料は、10〜50重量部含まれているこ
とが必要である。顔料が含まれることにより、プライマ
ー中の水分の透過が抑制されるとともに、プライマーの
粘度等の調製が容易となるので、本発明の被覆鋼管を製
造する際、樹脂を塗布した後のしごきとりによる膜厚管
理を粘度を調製することにより容易に行うことができ
る。しかし、顔料の含有量が10重量部未満では、十分
な耐水性や適正な粘度が得られず、プライマーの膜厚が
薄くなり、高温耐陰極電解剥離性および高温耐水性が低
下するだけでなく、膜厚が不均一となりやすい。また、
50重量部を超えると、プライマーの粘度が高くなりす
ぎ、膜厚が厚くなって、プライマーの可撓性が著しく低
下し、耐冷熱サイクル特性が低下する。
【0047】顔料としては、従来用いられている無機系
あるいは有機系顔料のいずれであってもよい。
【0048】エポキシプライマーには、さらに、モノエ
ポキサイト、ポリエポキサイド、ポリチオール、ポリオ
ール、ポリカルボキシル化合物、ウレタンプレポリマ
ー、ブロック化ウレタンプレポリマー等に代表される可
撓性付与剤が添加されていてもよく、耐冷熱サイクル特
性の向上にはむしろ好適である。これらの含有量は特に
限定されないが、多量の添加は耐陰極電解剥離性、耐水
性などの他の性能を低下させる場合があるので、ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂100重量部に対して30重
量部以下とするのが好ましい。
【0049】前記(4)の発明は、(1)または(3)
の発明のポリオレフィン樹脂被覆鋼管において、プライ
マー層に含まれる顔料が鱗片形状の場合で、プライマー
の水分透過性が一層低く抑えられ、耐陰極電解剥離性お
よび耐水性が向上するだけでなく、この鱗片形状の顔料
が存在することによってプライマー塗膜の膜面方向の膨
張、収縮が拘束されるので、プライマーの熱硬化過程で
生じる残留応力が低減し、耐冷熱サイクル特性も向上す
る。
【0050】鱗片形状の顔料としては、例えばタルク、
マイカ、MIO、ガラスフレーク、葉ろう石などが挙げ
られる。
【0051】前記本発明方法において、ビスフェノール
A型樹脂100重量部、ジシアンジアミド系硬化剤10
〜50重量部、イミダゾール系硬化促進剤1〜25重量
部、顔料10〜50重量部からなるエポキシプライマー
を用いれば、(3)の発明のポリオレフィン樹脂被覆鋼
管を製造することができ、鱗片形状の顔料を含むプライ
マーを用いれば(4)の発明の樹脂被覆鋼管を得ること
ができる。なお、前記のイミダゾール系硬化促進剤は比
較的反応性が高く、プライマーの貯蔵安定性が低下する
場合があるので、ビスフェノールA型樹脂中にジシアン
ジアミド系硬化剤を添加し、イミダゾール系硬化促進剤
をマイクロカプセル化するのが好ましい。これにより、
貯蔵安定性に優れた一液型プライマーとして用いること
が可能になる。
【0052】
【実施例】直径114mmの配管用炭素鋼鋼管(JIS G
3452相当材)の表面をグリッドブラストにより除錆度S
a3に調整し、管移動速度13m/minで搬送ロール
を移動させながら、誘導加熱器を用いて鋼管温度60℃
に加熱し、クロメート処理剤(関西ペイント(株)製:
商品名「コスマー100」)を全クロム付着量が250
mg/m2 になるようにしごき塗りした。
【0053】次いで、表1に示す配合および粘度のプラ
イマーをしごき塗りし、誘導加熱器を用いて加熱硬化さ
せた。なお、粘度はB型粘度計で測定した。プライマー
としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂にジシアン
ジアミド系硬化剤を添加し、更にイミダゾールをマイク
ロカプセル化し、一液型としたものと、ビスフェノール
A型エポキシと複素環式ジアミン硬化剤の二液型プライ
マーを用いた。
【0054】このように下地処理を施した鋼管表面に、
無水マレイン酸変性ポリプロピレン(メルトフローレー
ト1.3g/10分、三菱油化(株)製:商品名「モデ
ィックP−300F」)からなる接着層を介してポリプ
ロピレン−エチレンブロック共重合体樹脂(メルトフロ
ーレート2.0g/10分)を被覆し、外面ポリプロピ
レン樹脂被覆鋼管を製造した。なお、製造する際に、プ
ライマーを塗布、硬化させた鋼管を適宜取り出し、膜厚
を測定した。その結果を表1に併せ示した。
【0055】上記の被覆鋼管の上部(1箇所)、下部
(1箇所)および側面(2箇所)の計4箇所からそれぞ
れ150mm×70mmの試験片を切りだし、被膜の初
期密着力を測定するとともに、高温耐水性、高温耐陰極
電解剥離性および耐冷熱サイクル特性を評価した。
【0056】被膜の初期密着力は、10mm幅、180
度剥離のピーリング試験を行って求めた。なお、引っ張
り速度は10mm/minとした。
【0057】高温耐水性の評価は、90℃の3%食塩水
(NaCl溶液)に100日間浸漬する熱塩水浸漬試験
を行い、試験後、試験片の端面からの浸水幅(剥離距
離)を測定することにより行った。
【0058】高温耐陰極電解剥離性の評価は、試験片の
被覆層に直径5mmの鋼面に達する人工疵を設け、これ
を80℃に保ったNaCl溶液に接液させ、飽和カロメ
ル電極に対して−1.5Vの電位に設定して720時間
保持し、その後人工疵からの剥離距離(陰極電解剥離長
さ)を測定することにより行った。
【0059】また、耐冷熱サイクル特性の評価は、試験
片を、−30℃で12時間保持し、次いで+120℃で
12時間保持する工程を1サイクルとする冷熱サイクル
試験を40サイクル実施し、その後、ポリプロピレン樹
脂層の密着力を測定することにより行った。密着力が高
ければ耐冷熱サイクル特性が良好であるといえる。
【0060】測定結果を表1に併せて示す。
【0061】実施例1〜9に示すように、プライマー層
の厚み(プライマー膜厚)が10μm以上50μm未満
の樹脂被覆鋼管では、冷熱サイクル試験後においても非
常に高い密着力を維持しており、陰極電解剥離長さは1
0mm以下で、良好であった。さらに、塩水浸漬試験後
も全く剥離が見られず、高温耐水性、高温耐陰極電解剥
離性および耐冷熱サイクル特性の全ての性能をバランス
良く発揮することがわかる。
【0062】また、本発明方法によりしごき塗りでプラ
イマー層を形成する場合、実施例1〜9に示すようにプ
ライマーの粘度とプライマー膜厚との間に相関性があ
り、粘度が50〜500ポアズの場合に、プライマー膜
厚を10μm以上50μm未満に制御できることがわか
る。
【0063】一方、比較例1および3に示すように、プ
ライマーの粘度が50ポアズ未満であると、プライマー
膜厚が10μm未満となり、耐陰極電解剥離性および高
温耐水性が低下する。しかも、プライマー膜厚のばらつ
きが大きくなり、耐冷熱サイクル特性も低下し、試験片
採取位置によるばらつきも大きかった。また、比較例2
および4に示すように、プライマーの粘度が500ポア
ズを超えると、プライマー膜厚が50μm以上となり、
耐陰極電解剥離性および高温耐水性は優れるが、耐冷熱
サイクル特性が著しく低下することがわかる。
【0064】実施例10〜17はプライマー膜厚を一定
(20〜21μm)とし、プライマー中のジシアンジア
ミド系硬化剤またはイミダゾール系硬化促進剤の含有量
を変化させた場合であるが、この場合も良好な結果が得
られ、特に、ジシアンジアミド系硬化剤が10〜50重
量部、イミダゾール系硬化促進剤が1〜25重量部お顔
料が10〜50重量部含まれる場合(実施例11、1
2、15および16)は、耐冷熱サイクル特性、高温耐
陰極電解剥離性および高温耐水性の全ての性能において
極めて良好であった。
【0065】実施例18〜19はプライマー中の顔料が
鱗片形状をなすタルクの場合であるが、耐冷熱サイクル
特性および耐陰極電解剥離性が一層向上することがわか
る。
【0066】実施例21は、顔料添加量を60重量部と
し、粘度を溶剤で調整して150ポアズとした場合で、
プライマー膜厚が20μmとなったので良好な結果が得
られた。しかし、顔料が50重量部以下含まれる場合の
性能には及ばなかった。
【0067】
【表1】
【0068】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン樹脂被覆鋼管
は、従来のポリオレフィン樹脂被覆鋼管に比較して優れ
た耐冷熱サイクル特性、高温耐陰極電解剥離性および高
温耐水性をバランス良く備えており、厳しい環境条件下
で使用される配管、特にラインパイプ等の素材として好
適である。また、この樹脂被覆鋼管は本発明方法により
容易に製造することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/32 C 9349−4F 27/38 9349−4F 31/12 9349−4F

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼管の表面にクロメ−ト処理層、エポキシ
    プライマ−層、変性ポリオレフィン樹脂層およびポリオ
    レフィン樹脂層を順次積層してなるポリオレフィン樹脂
    被覆鋼管において、エポキシプライマ−層の膜厚が10
    μm以上50μm未満であることを特徴とするポリオレ
    フィン樹脂被覆鋼管。
  2. 【請求項2】鋼管の表面にクロメ−ト処理層、エポキシ
    プライマ−層、変性ポリオレフィン樹脂層およびポリオ
    レフィン樹脂層を順次積層してなるポリオレフィン樹脂
    被覆鋼管を製造するに際し、50℃における粘度が50
    〜500ポアズであるエポキシプライマ−を鋼管外周面
    に付着させた後、過剰分をしごきとって、その膜厚を1
    0μm以上50μm未満にすることを特徴とするポリオ
    レフィン樹脂被覆鋼管の製造方法。
  3. 【請求項3】エポキシプライマ−がビスフェノ−ルA型
    樹脂100重量部、ジシアンジアミド系硬化剤10〜5
    0重量部、イミダゾ−ル系硬化促進剤1〜25重量部お
    よび顔料10〜50重量部よりなることを特徴とする請
    求項1記載のポリオレフィン樹脂被覆鋼管。
  4. 【請求項4】エポキシプライマ−中の顔料が鱗片形状の
    顔料であることを特徴とする請求項1または3のいずれ
    かに記載のポリオレフィン樹脂被覆鋼管。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003048274A (ja) * 2001-08-07 2003-02-18 Nippon Steel Corp ポリオレフィン被覆鋼材
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