JPH0815432B2 - 組換えdnaコスミツドシヤトルベクター - Google Patents

組換えdnaコスミツドシヤトルベクター

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JPH0815432B2
JPH0815432B2 JP60214457A JP21445785A JPH0815432B2 JP H0815432 B2 JPH0815432 B2 JP H0815432B2 JP 60214457 A JP60214457 A JP 60214457A JP 21445785 A JP21445785 A JP 21445785A JP H0815432 B2 JPH0815432 B2 JP H0815432B2
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streptomyces
dna
coli
cosmid
pkc420
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/74Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora
    • C12N15/76Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora for Actinomyces; for Streptomyces

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、大腸菌(Escherichia coli)およびストレ
プトマイセス(Streptomyces)中でそれぞれ機能的なレ
プリコン、バクテリオフアージ・ラムダの2またはそれ
以上のcos成分(エレメント)を含有するDNAセグメン
ト、および抗生物質耐性を付与する1またはそれ以上の
DNAセグメントからなる、新規な組換えDNAコスミツドシ
ヤトルベクターに関するものである。また本発明は、こ
れらのベクターによる形質転換体に関するものである。
さらにまた、コスミツドシヤトルベクターを用いてゲノ
ムDNAライブラリイを組立てる方法を開示するものでも
ある。
コスミツドは外来性DNAの大きいフラグメントをクロ
ーニングすることを目的に、特別に設計されたベクター
である。これらのベクターは、プラスミドレプリコン、
選択可能な薬物耐性マーカー、およびラムダcos部位を
含有させて修飾されたプラスミドである。コスミツドは
比較的小さく、またラムダcos成分を含有していること
から、30−45キロ塩基(Kb)までの挿入体を受け入れる
ことができ、サイズの大きい挿入体を積極的に選択する
ためのラムダ・インビトロ・パツケージング(包み込
み)・システムに利用される。従つて、これらのベクタ
ーは外来性のDNAを細菌の細胞に導入するのに有効な機
構を提供するものである。
発明の目的および構成 本発明は、大腸菌およびストレプトマイセス宿主細胞
内で用いるための、抗生物質耐性付与二機能性コスミツ
ドベクターを提供するものである。ストレプトマイセス
よりも大腸菌内に於いて、ベクターの増幅および操作を
迅速かつ簡便に行うことができるので、二機能性組立物
は、特に好都合である。即ち、大腸菌宿主系で所望の組
換えDNAを行なつた後、特定のプラスミドDNAを取り出
し、これをストレプトマイセス宿主細胞内に導入(トラ
ンスホーム)することができる。あるいは、細胞−細胞
融合、またはフアージ粒子−細胞融合により、このプラ
スミドDNAを直接ストレプトマイセス宿主細胞に転移
(トランスフアー)させることもできる。ストレプトマ
イセスは実質上非病原性であり、内毒素を産生しないの
で、該生物内で遺伝子クローニングを行い、生産物を発
現させることは極めて望ましいことである。これまで大
きいDNAセグメントに適応し得るクローニング・システ
ムが一般に欠如していたために、ストレプトマイセスに
おける組換えDNA技術の発展と開発は特に遅れ、時間の
かかるものとなつていた。本発明のベクターは、大きい
DNA挿入体に適応し得ると共に、ストレプトマイセスお
よび大腸菌の双方で機能的かつ選択可能であるが故に、
産業技術上の著しい進歩を意味するものである。
本発明はまた、複数のラムダcos部位を含有している
コスミツドクローニングベクターを提供するものであ
る。1個のベクター内に複数のcos部位が含まれている
ことにより、別々にコスミツドアームを用意する必要が
なくなる。従つて、本発明ベクターの構造上の特性に基
づき、ゲノムライブラリイの組立てが容易になる。本発
明はまた、本発明に係るコスミツドシヤトルベクターを
用いてゲノムDNAライブラリイを簡便に組立てる方法を
提供するものでもある。現在では、ゲノムDNAライブラ
リイを組立てる際に3つのシステムを利用することがで
きる:即ち、プラスミドDNAで細菌性宿主を形質転換す
る〔L.クラークおよびJ.カーボン(L.Clark and J.Carb
on)1976セル(Cell)9:91〕;ラムダバクテリオフアー
ジベクターで細菌性細胞に形質導入する〔ローン(Law
n)ら、1978、セル15:1157〕;およびコスミツドベクタ
ーで細菌性宿主に形質導入する〔コリンズ(Collins)
ら、1978、プロシーデイングス・オブ・ザ・ナシヨナル
・アカデミイ・オブ・サイエンスイズ(Proc.Natl.Aca
d.Sci.)75:4242〕。しかしながら、λベクターはDNA適
応能力が最高20Kbまでに限られており、また、大きいプ
ラスミドは形質転換効率が低い。この様に、大きいDNA
フラグメントのクローニングには、プラスミドベクター
およびλバクテリオフアージベクターのいずれよりもコ
スミツドの使用が好ましい。ゲノムライブラリイの組立
てには、プラスミドベクターまたはバクテリオフアージ
ベクターを用いるよりも、コスミツドベクターを用いる
方が2倍も有利である。まず第一に、コスミツドは大き
いDNA挿入体に適応し得るので、挿入されたゲノムの、
本来の結合関係を保存することができる。しかしながら
この保存は、クローニング法の詳細な点に依存し、クロ
ーニングシステムとは無関係である。統計上、挿入体が
大きい程、限られたコロニー中で、全ゲノムがカバーさ
れることから、スクリーニング工程が少くてすむことに
なる。第2に、DNAの調製が比較的容易である、という
ことも、本発明に係るコスミツドベクターの利点であ
る。
本発明方法が既知のコスミツドベクターに比較して特
に有利である点は、本発明のベクターを、大腸菌内で増
殖、増幅した後、ストレプトマイセス宿主にシヤトル
し、クローンされたDNAの機能分析を行うことができ
る、という点にある。本発明に係るベクターは、比較的
小さく、多方面に利用でき、耐性を付与しようとする抗
生物質に対して感受性を有し、ストレプトマイセスプラ
スミドの複製起源が機能し得るあらゆるストレプトマイ
セス細胞を形質転換し得ると共に、選択可能である。天
然の抗生物質の内、70%以上がストレプトマイセス株に
よつて生産されるため、この工業的に重要な微生物に適
用できるクローニング系およびベクター類の開発が望ま
れている。本発明は、かかるベクターを提供し、これに
より、既知の抗生物質の収量を上げると共に、新規抗生
物質および抗生物質誘導体を生産するために、遺伝子を
ストレプトマイセス中へシヤトリングおよびクローニン
グすることを可能にするものである。
本発明はまた、DNAをストレプトマイセス宿主細胞に
クローニングするためのビヒクルを提供すると共に、形
質転換体の簡便な選択を可能ならしめるものである。形
質転換は極めて低い確率で起こる現象であるので、何十
億もの細胞のうちからプラスミドDNAを獲得した細胞を
決定するためには、このような機能試験が実際上必須で
ある。本発明のベクターに非選択性DNA配列を挿入し、
形質転換に際してこのベクターと所望の特定のDNA配列
を含有する細胞を、適当な表現型の選択に基いて分離す
ることができるので、上記のことは極めて重要である。
本明細書中に記載した発明の理解を助けるために、以
下に用語を定義する。
組換えDNAクローニングベクター:1またはそれ以上のD
NAセグメントを付加することのできる、もしくはそれら
が既に付加されたDNA分子からなる自律的複製体であつ
て、プラスミドを含むがこれに限定されない。
コスミツド:バクテリオフアージのライゲートされた粘
着末端(cos)を有するプラスミドであり;その結果、
このプラスミドDNAはインビトロでフアージ・コート
(外殻)にパツク(包み込み)されることができ、ある
いはインビボで適当な大腸菌株を用いてパツクされ得
る。
cos配列:バクテリオフアージ・ラムダ由来の12のヌク
レオチド配列からなる粘着末端部位であつて、ラムダに
特異的なパツケージング(包み込み)タンパク質に認識
され得る配列。
ライブラリイ:クローンされたDNAフラグメントの集合
であつて、一緒になつて全ゲノムを表わすもの。
制限フラグメント:1または1以上の制限酵素の作用によ
つて生じた線状DNA。
感受性宿主細胞:ある特定の抗生物質に対する耐性を付
与するDNAセグメントなしでは、該抗生物質の存在下に
おいて生育し得ない宿主細胞。
非制限的宿主細胞:同一株ではなく、近縁菌株からの外
来DNAを分解する能力のない宿主細胞。
形質転換:DNAを宿主受容細胞中に導入し、その遺伝子型
を変化させ、その結果該受容細胞に変化をもたらすこ
と。
形質転換体:形質転換された宿主受容細胞。
大腸菌(E.coli)のレプリコン:大腸菌内に於けるプラ
スミド、あるいは他のベクターの複製を制御したり、許
容したりするDNA配列。
ストレプトマイセスのレプリコン:ストレプトマイセス
におけるプラスミドまたは他のベクターの複製を制御し
たり、許容したりするDNA配列。
ApR:アンピシリン耐性表現型。
Am R:アプラマイシン耐性表現型。
TsrR:チオストレプトン耐性表現型。
Nm R:ネオマイシン耐性表現型。
本発明は、 a)大腸菌内で機能的なレプリコン、 b)ストレプトマイセス内で機能的なレプリコン、 c)バクテリオファージ・ラムダのcos配列を2または
それ以上含有しているDNA配列、および、 d)感受性を有する非制限的な宿主細胞に導入された
時、少くとも1個の抗生物質に対する耐性を付与し得る
1またはそれ以上のDNAセグメント からなる組換えDNAコスミツドシヤトルベクターを提供
するものである。
本発明はまた、上記のベクターによる形質転換体をも
包含するものである。
本発明のベクターはストレプトマイセスベクターとコ
スミツドとの新規なハイブリツド生成物である。例え
ば、コスミツドベクターpKC420はストレプトマイセスお
よび大腸菌両者からのレプリコンを含有しているので、
これら両生物内で自己複製可能である。その上、両生物
にとつて選択可能なマーカー(ApRは大腸菌内、Am Rは大
腸菌およびストレプトマイセス両者内)を含有してお
り、これは形質転換体の選択に便利な手段となる。さら
には、バクテリオフアージ・ラムダcos配列を含んでい
るのでこの新らしいベクターはインビトロでパツクさ
れ、大腸菌にトランスフオーム(導入)され得る。次い
でこの組換えプラスミドを用いてストレプトマイセス宿
主細胞を形質転換することができる。この様に、本発明
のシヤトルベクターにはλcos配列が含有されているた
めに、コスミツドベクター固有のクローニングにおける
利点をそのままストレプトマイセスにも適用し得ること
になる。
コスミツドシヤトルベクターpKC420は約10.6Kbであ
り、分子クローニングに特に適して幾つかの制限部位を
含有している。
コスミツドpKC420は、ノーザン・リージヨナル・リサ
ーチ・ラボラトリイ、ペオリア、イリノイス61604(Nor
thern Regional Reserch Laboratory、Peoria、Illinoi
s 61604)に寄託され、その一部となつている組立て菌
株、大腸菌K12 DH1/pKC420から常法通り単離すること
ができる。この菌株は、該プラスミドの好ましい供給源
および保管体として寄託番号NRRLB−15837の下、誰でも
入手可能である。コスミツドpKC420(10657bp)の制限
サイト地図を添付図面の第1図に示す。本出願の目的か
らして、第1図、および以後の全ての図面は等縮尺で描
かれていない。
コスミツドpKC420はクローニングベクターとして直接
的に有用なばかりでなく、本発明の範囲内に含まれる誘
導体ベクターの組立てにも有用である。コスミツドpKC4
20を制限処理し、本発明を例示するために示したプラス
ミドpIJ702(ATCC39155)のチオストレプトン耐性付与
〜1Kb Bcl I制限フラグメント、プラスミドpUC4K(NRRL
B−15836)のTn903ネオマイシン耐性付与〜1.5Kb EcoR
I制限フラグメント、プラスミドpKC7(ATCC37084)のT
n5ネオマイシン耐性付与〜1.5Kb Hind III−Sal I制限
フラグメント等の1またはそれ以上の抗生物質耐性付与
DNAフラグメントとライゲートし、本発明を例示するベ
クターを組立てることができる。プラスミドpIJ702およ
びpKC7はアメリカン・タイプ・カルチヤー・コレクシヨ
ン、ロツクビレ、メアリーランド(American Type Cult
ure Collecton、Rockville、Meryland,20852)に寄託さ
れ、ストツク・カルチヤー・コレクシヨンの一部となつ
ており、それぞれ、寄託番号ATCC39155および37084の
下、それらの有するプラスミドの供給源および保管体と
して、一般に入手することのできる菌株から単離し得
る。ネオマイシン耐性付与フラグメントの供給源である
プラスミドpUC4Kは、ノーザン・リージヨナル・リサー
チ・ラボラトリイ、ペオリア、イリノイスに寄託され、
そのストツク・カルチヤー、コレクシヨンの一部となつ
ており、寄託番号NRRL B−15836の下、該プラスミドの
供給源および保管体として一般に入手可能な菌株であ
る。
組立てを便利にかつ容易にするために、チオストレプ
トン耐性付与〜1Kb Bcl IフラグメントをコスミツドpKC
420の唯一の(ユニークな)BamH I制限サイトに挿入す
る。次いで、得られた組換えDNAをライゲートし、本発
明を例示するコスミツドを生産する。挿入したDNAフラ
グメントの方向性により、2方向の、所望の表現型を示
す組換えプラスミドが得られる。この様に、コスミツド
pKC420に〜Kb Bcl I制限フラグメントを挿入することに
より、例示のコスミツドpKC427およびpKC427Aが得られ
る。
レプリコン、選択可能なマーカーおよびその他の必要
なプラスミド機能を破壊しないことを条件として、コス
ミツドpKC420の様々な制限部位をDNAセグメントの挿入
に利用できる。当業者は、特定のDNAセグメントのライ
ゲーシヨンまたは挿入にとつてどの部位が好都合である
かを理解することができ、あるいは容易に決定すること
ができる。
本明細書中では例示の目的で、チオストレプトンおよ
びネオマイシン耐性付与DNAセグメントとして、プラス
ミドpIJ702の〜1Kb Bcl I制限フラグメント、プラスミ
ドpUC4Kの〜1.5Kb EcoR I制限フラグメント、およびプ
ラスミドpKC7の〜1.5Kb Hind III−Sal I制限フラグメ
ントを重点的に示したが、当業者ならば上記の抗生物質
に対する耐性を付与し得る他のDNAセグメントを組立
て、これらを個別に、または組合わせて代用することが
できるであろう。他のチオストレプトン耐性付与DNAセ
グメントには、例えば、プラスミドpLR2の〜1.6Kb BamH
I制限フラグメントがある。また、他のネオマイシン耐
性付与DNAセグメントには、例えば、プラスミドpLR1の
3.5Kb Pst I制限フラグメントおよび〜3.4Kb BamH I制
限フラグメントがある。プラスミドpLR1およびpLR2は、
本明細書中で引用した様に、米国特許第4,416,994号の
記載に従つて組立てられる。
さらに、上記のまたは上記とは異なる抗生物質、例え
ばハイグロマイシン、クロラムフエニコール、ストレプ
トマイシン、ビオマイシン、タイロシンおよびエリスロ
マイシン等の抗生物質に対する耐性を付与するその他の
DNAセグメントも、組立てて本発明の目的のために使用
することができる。さらに、上記の抗生物質耐性付与DN
Aセグメントの様々な機能的誘導体も、遺伝的暗号に従
つてあるヌクレオチドを付加、脱離または置換すること
によつて組立てることができる。当業者なら理解し得る
ことだが、これらの誘導体、もしくはこれら以外の抗生
物質耐性付与DNAセグメントを、コスミツドpKC420 DNA
にライゲーシヨンすることによつても、本発明の範囲内
に含まれるコスミツドシヤトルベクターを得ることがで
きる。
コスミツドpKC420およびその誘導体コスミツド、並び
に抗生物質耐性付与DNAセグメントは全て、以後のライ
ゲーシヨンを容易にするために都合よく修飾することが
できる。例えば、EcoR I−BamH I−EcoR I部位を有する
EcoR I分子リンカーをコスミツドpKC427に付加すること
により、例えば、ライゲーシヨンその他の当業者既知の
目的にとつて有用な特定の制限部位、例えばBamH I制限
部位の構造を付与することができる。更に、様々な制限
フラグメントを、あるヌクレオチドの付加、除去または
置換によつて修飾することにより、その性質を変え、種
々の特異的な、または付加的な制限部位を供給すること
ができる。当業者はヌクレオチドの化学および遺伝子暗
号等について理解しているので、ある目的のために、ど
のヌクレオチドが交換可能であり、どのDNA修飾法が望
ましいかを知つている。
本発明のベクターに使用されるレプリコンは、大腸菌
またはストレプトマイセスプラスミドからの特殊なレプ
リコンに限定されるものではない。本発明のコスミツド
ベクターに例示されている大腸菌の機能的なレプリコン
はプラスミドpBR322から得たものであるが、例えば、プ
ラスミドpBR324およびpBR325〔ボリバー,F.(Bolivar,
F.)らにより開示、1978、ジーン(Gene)4:121〕また
はプラスミドpBR328〔ソベロン,X.(Soberon,X.)によ
り開示、1980、ジーン、9:287〕等から、その他の大腸
菌レプリコン含有フラグメントを得ることができ、これ
を使つて新規な二機能性コスミツドを生産することがで
きる。さらに、前記のストレプトマイセス・レプリコン
を他のストレプトマイセス・レプリコン含有フラグメン
トで置き換えることもできる。その様なレプリコン含有
フラグメントには、例えば以下のプラスミドからのレプ
リコンが含まれる(ただし、これらに限定されない):
プラスミドSCP2およびSCP2*〔ビブおよびホツプウツド
(Bibb and Hopwood)により開示、1981、ジヤーナル・
オブ・ジエネラル・マイクロバイオロジイ(J.Gen.Micr
obiol.)126:427〕、SLP1〔ビブ,M.J.により開示、モレ
キユラー・ジエネラル・ジエネテイツクス(Mol.Gen.Ge
net.)184:230〕、pEL103(NRRL12549)、pFJ265〔ジヨ
ーンズ,M.D.(Jones,M.D.)らにより開示、1984、プラ
スミド11:92〕およびpHJL210(NRRL B−15824)。当業
者には理解されることだが、これらの、または他の大腸
菌またはストレプトマイセスのレプリコン含有フラグメ
ントをライゲートして得られるコスミツドシヤトルベク
ターも本発明の範囲内に含まれるものである。
本発明に係る組換えDNAコスミツドシヤトルベクター
は、その用途をストレプトマイセスの単一の種または菌
株に限るものではない。逆に、本ベクターは広範囲の適
用が可能で、多くのストレプトマイセス類の宿主細胞、
特にアミノグリコシド、マクロライド、β−ラクタム、
ポリエーテルおよびグリコペプチドのような抗生物質を
産生する経済的重要性のある非制限菌株に導入すること
ができる。こうした非制限菌株は、当業者周知の常法
〔ロモフスカヤ(Lomovskaya)等、1980、マイクロバイ
オロジカルレビユーズ(Microbiological Reviews)44:
206〕により、ストレプトマイセス類から容易に選択、
分離される。非制限菌株の宿主細胞は制限酵素を欠くた
め、形質転換の際プラスミドDNAを切断したり劣化させ
ることがない。本発明においては、本発明に係るベクタ
ーのいかなる制限サイトも切断しない制限酵素を含んで
いる宿主細胞もまた非制限性とみなすこととする。
アミノグリコシド抗生物質を産生し、本発明に係るベ
クターを特に有用に使用でき、形質転換できるストレプ
トマイセス類の非制限的な菌株の好ましい宿主細胞に
は、例えば以下の菌株に由来する非制限細胞が含まれ
る: ストレプトマイセス・カナマイセチカス(Streptomyc
es Kanamyceticus)(カナマイシン類)、S.クレストマ
イセチカス(S.chrestomyceticus)(アミノシジン)、
S.グリセオフラバス(S.griseoflavus)(抗生物質MA12
67)、S.ミクロスポレウス(S.microsporeus)(抗生物
質SF−767)、S.リボシジフイカス(S.ribosidificus)
(抗生物質SF733)、S.フラボペルシカス(S.flavopers
icus)(スペクチノマイシン)、S.スペクタビリス(S.
spectabilis)(アクチノスペクタシン)、S.リモサス
・ホルマ・パロモマイシナス(S.rimosusforma paromom
ycinus)(パロモマイシン類、カテヌリン)、S.フラデ
イエ・バー・イタリカス(S.fradiae var.italicus)
(アミノシジン)、S.ブルエンシス・バー・ブルエンシ
ス(S.bluensis var.bluensis)(ブルエンソマイシ
ン)、S.カテニユーレ(S.catenulae)(カテヌリ
ン)、S.オリボレテイキユリ・バー・セルロフイラス
(S.olivoreticuli var cellulophilus)(デストマイ
シンA)、S.ラベンデユーレ(S.lavendulae)(ネオマ
イシン)、S.アルボグリセオラス(S.albogriseolus)
(ネオマイシン類)、S.アルブス・バー・メタマイシヌ
ス(S.albus var.metamycinus)(メタマイシン)、S.
ハイグロスコピカス・バー・サガミエンシス(S.hygros
copicus var.sagamiensis)(スペクチノマイシン)、
S.ビキニエンシス(S.bikiniensis)(ストレプトマイ
シン)、S.グリセウス(S.griseus)(ストレプトマイ
シン)、S.エリスロクロモゲネス・バー・ナルトエンシ
ス(S.erythrochromogenes var.narutoensis)(ストレ
プトマイシン)、S.プールエンシス(S.poolensis)
(ストレプトマイシン)、S.ガルブス(S.galbus)(ス
トレプトマイシン)、S.ラメウス(S.rameus)(ストレ
プトマイシン)、S.オリバセウス(S.olivaceus)(ス
トレプトマイシン)、S.マシユエンシス(S.mashuensi
s)(ストレプトマイシン)、S.ハイグロスコピカス・
バー・リモネウス(S.hygroscopicus var.limoneus)
(バリダマイシン類)、S.リモフアシエンス(S.rimofa
ciens)(デストマイシン)、S.ハイグロスコピカス・
ホルマ・グレボサス(S.hygroscopicus forma glebosu
s)(グレボマイシン)、S.フラデイエ(S.fradiae)
(ハイブリマイシン類、ネオマイシン類)、S.ユーロシ
ジカス(S.eurocidicus)(抗生物質A16316−C)、S.
アクアカナス(S.aquacanus)(N−メチルハイグロマ
イシンB)、S.クリスタリヌス(S.crystallinus)(ハ
イグロマイシンA)、S.ノボリトエンシス(S.noborito
ensis)(ハイグロマイシン)、S.ハイグロスコピカス
(S.hygroscopicus)(ハイグロマイシン類)、S.アト
ロフアシエンス(S.atrofaciens)(ハイグロマイシ
ン)、S.カスガスピナス(S.kasugaspinus)(カスガマ
イシン)、S.カスガエンシス(S.kasugaensis)(カス
ガマイシン類)、S.ネトロプシス(S.netropsis)(抗
生物質LL−AM31)、S.リビダス(S.lividus)(リビド
マイシン類)、S.ホフエンシス(S.hofuensis)(セル
ドマイシン複合体)、およびS.カナス(S.canus)(リ
ボシルパロマミン)。
マクロライド抗生物質を産生し、本発明に係るベクタ
ーを特に有用に使用でき、形質転換できる好ましいスト
レプトマイセス類の非制限菌株宿主細胞には、例えば以
下のような微生物の非制限細胞が含まれる:ストレプト
マイセス・ケレステイス(Streptomyces caelestis)
(抗生物質M188)、S.プラテンシス(S.platensis)
(プラテノマイシン)、S.ロツチエイ・バー・ボルビリ
ス(S.rochei var.volubilis)(抗生物質T2636)、S.
ベネズエレ、(S.venezuelae)(メチマイシン類)S.ナ
ルボネンシス(S.narbonensis)(ジヨサマイシン、ナ
ルボマイシン)、S.フンジシジカス(S.fungicidicus)
(抗生物質NA−181)、S.グリセオフアシエンス(S.gri
seofaciens)(抗生物質PA133A、B)、S.ロゼオシトレ
ウス(S.roseocitreus)(アルボサイクリン)、S.ブル
ネオグリセウス(S.bruneogriseus)(アルボサイクリ
ン)、S.ロゼオクロモゲネス(S.roseochromogenes)
(アルボサイクリン)、S.シネロクロモゲネス(S.cine
rochromogenes)(シネロマイシンB)、S.アルブス
(S.albus)(アルボマイセチン)、S.フエレウス(S.f
elleus)(アルゴマイシン、ピクロマイシン)、S.ロツ
チエイ(S.rochei)(ランカシジン、ボレリジン)、S.
ビオラセオニゲル(S.violaceoniger)(ランカシジ
ン)、S.グリセウス(S.griseus)(ボレリジン)、S.
メゼウス(S.maizeus)(イングラマイシン)、S.アル
ブス・バー・コイルマイセチカス(S.albus var.coilmy
ceticus)(コレイマイシン)、S.ミカロフアシエンス
(S.mycarofaciens)(アセチルロイコマイシン、エス
ピノマイシン)、S.ハイグロスコピカス(S.hygroscopi
cus)(ツリマイシン、レロマイシン、マリドマイシ
ン、タイロシン、カルボマイシン)、S.グリセオスピラ
リス(S.griseospiralis)(レロマイシン)、S.ラベン
ジユレ(S.lavendulae)(アルドガマイシン)、S.リモ
サス(S.rimosus)(ニユートラマイシン)、S、デル
タエ(S.deltae)(デルタマイシン類)S.フアンジシジ
カス・バー・エスピノマイセチカス(S.fungicidicus v
ar.espinomyceticus)(エスピノマイシン類)、S.フル
ジシジカス(S.furdicidicus)(ミデカマイシン)、S.
アンボフアシエンス(S.ambofaciens)(フオロマシジ
ンD)、S.ユーロシデイカス(S.eurocidicus)(メチ
マイシン)、S.グリセオラス(S.griseolus)(グリセ
オマイシン)、S.フラボクロモゲネス(S.flavochromog
enes)(アマロマイシン、シンコマイシン類)、S.フイ
ムブリアタス(S.fimbriatus)(アマロマイシン)、S.
フアシキユラス(S.fasciculus)(アマロマイシン)、
S.エリスレウス(S.erythreus)(エリスロマイシン
類)、S.アンチビオチカス(S.antibioticus)(オレア
ンドマイシン)、S.オリボクロモゲネス(S.olivochrom
ogenes)(オレアンドマイシン)、S.スピニクロモゲネ
ス・バー・スラガオエンシス(S.spinichromogenes va
r.suragaoensis)(クジマイシン類)、S.キタサトエン
シス(S.kitasatoensis)(ロイコマイシン)、S.ナル
ボネンシス・バー・ジヨサマイセチカス(S.narbonensi
s var.josamyceticus)(ロイコマイシンA3、ジヨサマ
イシン)、S.アルボグリセオラス(S.albogriseolus)
(ミコノマイシン)、S.ビキニエンシス(S.bikiniensi
s)(チヤルコマイシン)、S.サーラタス(S.cirratu
s)(シラマイシン)、S.ジャカルテンシス(S.djakart
ensis)(ニダマイシン)、S.ユーリサーマス(S.euryt
hermus)(アンゴラマイシン)、S.フラデイエ(S.frad
iae)(タイロシン、ラクテノシン、マクロシン)、S.
ゴシキエンシス(S.goshikiensis)(バンダマイシ
ン)、S.グリセオフラブス(S.griseoflavus)(アキユ
マイシン)、S.ハルステジイ(S.halstedii)(カルボ
マイシン)、S.テンダエ(S.tendae)(カルボマイシ
ン)、S.マクロスポレウス(S.macrosporeus)(カルボ
マイシン)、S.サーモトレランス(S.thermotolerans)
(カルボマイシン)、およびS.アルビレチキユリ(S.al
bireticuli)(カルボマイシン)。
β−ラクタム抗生物質を産生し、本発明に係るベクタ
ーを特に有用に使用でき、形質転換できる好ましいスト
レプトマイセス類の非制限菌株宿主細胞には、例えば以
下のような微生物の非制限細胞が含まれる:ストレプト
マイセス・リツプマニ(Streptomyces lipmanii)(A16
884、MM4550、MM13902)、S.クラブリゲラス(S.clavul
igerus)(A16886B、クラブラン酸)、S.ラクタムデユ
ランス(S.lactamdurans)(セフアマイシンC)、S.グ
リセウス(S.griseus)(セフアマイシンA、B)、S.
ハイグロスコピカス(S.hygroscopicus)(デアセトキ
シセフアロスポリンC)、S.ワダヤマエンシス(S.wada
yamaensis)(WS−3442−D)、S.チヤートレウシス
(S.chartreusis)(SF1623)、S.ヘテロモルフアス
(S.heteromorphus)およびS.パナエンシス(S.panayen
sis)(C2081X);S.シナモネンシス(S.cinnamonensi
s)、S.フインブリアタス(S.fimbriatus)、S.ハルス
テジ(S.halstedii)、S.ロツチエイ(S.rochei)およ
びS.ビリドクロモゲネス(S.viridochromogenes)(セ
フアマイシンA、B);S.カトレヤ(S.cattleya)(チ
エナマイシン);およびS.オリバセウス(S.olivaceu
s)、S.フラボビレンス(S.flavovirens)、S.フラバス
(S.flavus)、S.フルボビリジス(S.fulvoviridis)、
S.アルゲンテオラス(S.argenteolus)およびS.シオヤ
エンシス(S.sioyaensis)(MM4550およびMM13902)。
ポリエーテル抗生物質を産生し、本発明に係るベクタ
ーを特に有用に使用でき、形質転換できる好ましいスト
レプトマイセス類の非制限菌株宿主細胞には、例えば以
下のような微生物の非制限細胞が含まれる:ストレプト
マイセスアルブス(Streptmyces albus)(A204、A2869
5AおよびB、サリノマイシン)、S.ハイグロスコピカス
(S.hygroscopicus)(A218、エメリシド、DE3936、A12
0A、A28695AおよびB、エテロマイシン、ジアネマイシ
ン)、S.グリセウス(S.griseus)(グリソリキシ
ン)、S.コングロバタス(S.conglobatus)(イオノマ
イシン)、S.ユーロシジカス・バー・アステロシジカス
(S.eurocidicus var.asterocidicus)(ライドロマイ
シン)、S.ラサリエンシス(S.lasaliensis)(ラサロ
シド)、S.リボシジフイカス(S.ribosidificus)(ロ
ノマイシン)、S.カカオ・バー・アソエンシス(S.caca
oi var.asoensis)(ライソセリン)、S.シナモネンシ
ス(S.cinamonensis)(モネンシン)、S.オーレオフア
シエンス(S.aureofaciens)(ナラシン)、S.ガリナリ
ウス(S.gallinarius)(RP30504)、S.ロングウツデン
シス(S.longwoodensis)(ライソセリン)、S.フラベ
オラス(S.flaveolus)(CP38936)、S.ムタビリス(S.
mutabilis)(S−11743a)、およびS.ビオラセオニゲ
ル(S.violaceoniger)(ニゲリシン)。
グリコペプチド抗生物質を産生し、本発明に係るベク
ターを特に有用に使用でき、形質転換できる好ましいス
トレプトマイセス類の非制限菌株宿主細胞には、例えば
以下のような微生物の非制限細胞が含まれる:ストレプ
トマイセス・オリエンタリス(Streptomyces orientali
s)およびS.ハラノマシエンシス(S.haranomachiensi
s)(バンコマイシン)、S.カンジダス(S.candidus)
(A−35512、アボパルシン)、およびS.エブロスポレ
ウス(S.eburosporeus)(LL−AM374)およびS.トヨカ
エンシス(S.toyocaensis)(A47934)。
本発明に係るベクターを特に有用に使用でき、形質転
換できる、その他の好ましいストレプトマイセスの非制
限菌株宿主細胞には、例えば以下のような微生物の非制
限細胞が含まれる:ストレプトマイセスコエリカラー
(Streptomyces coelicolor)、S.グラニユロルーバー
(S.granuloruber)、S.ロゼオスポーラス(S.roseospo
rus)、S.リビダンス(S.lividans)、S.テネブラリウ
ム(S.tenebrarius)、S.アクリマイシンス(S.acrimyc
ins)、S.グラウセツセンス(S.glaucescens)、S.パル
ビリン(S.parvilin)、S.プリスチネスピラリス(S.pr
istinaespiralis)、S.ビオラセオルーバー(S.violace
oruber)、S.ビナセウス(S.vinaceus)、S.バーギニエ
(S.virginiae)、S.エスピノサス(S.espinosus)およ
びS.アズレウス(S.azureus)。
上記の代表的なストレプトマイセス宿主細胞に加え
て、本発明に係るベクターは、例えば以下のようなその
他の種類の非制限菌株にも有用であり、これらの細胞を
形質転換することができる。:バチルス(Bacillus)、
スタフイロコツカス(Staphylococcus)、並びにストレ
プトスポランギウム(Streptosporangium)、アクチノ
プラネス(Actinoplanes)、ノカルジア(Nocardia)お
よびミクロモノスポーラ(Micromonospora)を含むアク
チノマイセテス(Actinomycetes)近縁株。この様に、
本発明のベクターは広範囲に適用でき、有用であつて、
様々な生物の宿主細胞を形質転換することができる。
本発明のあらゆる態様が利用できるが、本発明の組換
えDNAクローニングベクターおよび形質転換体の内、幾
つかのものが好ましい。即ち、好適なベクターは、コス
ミツドpKC420、pKC427、pKC428、pKC448、pKC462Aおよ
びpKC467であり;好ましい形質転換体は、ストレプトマ
イセス・アンボフアシエンス(Streptomyces ambofacie
ns)/pKC420、S.アンボフアシエンス/pKC427、S.アンボ
フアシエンス/pKC428、S.アンボフアシエンス/pKC448、
S.アンボフアシエンス/pKC462A、S.アンボフアシエンス
/pKC467、大腸菌K12 SF8/pKC420、大腸菌K12 SF8/pKC42
7、大腸菌K12 SF8/pKC428、大腸菌K12 SF8/pKC448、大
腸菌K12 SF8/pKC462Aおよび大腸菌K12 SF8/pKC467であ
る。これらの好ましい群の内、コスミツドpKC420、pKC4
62AおよびpKC467、並びに形質転換体S.アンボフアシエ
ンス/pKC420、S.アンボフアシエンス/pKC462A、S.アン
ボフアシエンス/pKC467、大腸菌K12 SF8/PKC420、大腸
菌K12 SF8/pKC462Aおよび大腸菌K12 SF8/pKC467が最も
好ましい。
本発明に係る組換えDNAクローニングベクターおよび
形質転換体は、広範囲な効用を有し、ストレプトマイセ
スおよび関連微生物に使用するための好適なクローニン
グビヒクルの必要性を満たすものである。その上、抗生
物質に対する耐性を付与する本発明に係るベクターの能
力は、形質転換体を選択する機能的手段を提供すること
にもなる。このことは、ベクターDNAを獲得した特定の
細胞を決定し選択することが実際上必要であるが故に重
要である。その存在を確認するための機能的な試験法の
ない他のDNAセグメントもまた、本発明に係るベクター
上に挿入することができ、この非選択性DNAを含有する
形質転換体を、適当な抗生物質を選択することによつて
分離できる。このような非選択性DNAセグメントは、プ
ラスミドの機能、維持、並びに複製に必要な領域の内部
以外ならどの部位へも挿入することができる。これに
は、抗生物質修飾酵素、抗生物質耐性、抗生物質生合成
を特定する遺伝子およびあらゆる型の調節遺伝子が含ま
れるが、これらに限定される訳ではない。
本発明はまた、上記の組換えコスミツドシヤトルベク
ターを用いてゲノムDNAライブラリイを組立てる新規な
方法であつて、 a) 前に定義したコスミツドシヤトルベクターにゲノ
ムDNAセグメントをライゲートし、 b) ライゲートした該コスミツドをバクテリオフアー
ジ・ラムダ粒子にパツクし(包み込ませ): c) パツクされた該コスミツドを大腸菌に形質導入
し、そして d) 該組換えコスミツドでストレプトマイセス宿主細
胞を形質転換する ことからなる方法を包含するものである。
更に詳しくは、本発明方法では第2図に示す如く、コ
スミツドpKC420 DNAをPvu II制限酵素消化に付し、平滑
末端を有する線状フラグメントを得る。次いでこれらの
平滑末端を細菌性のアルカリ性ホスフアターズ(BAP)
で脱りん酸化して以後の反応においてそれらのライゲー
シヨンを防止する。抽出および沈殿処理の後、DNAをBam
H I制限酵素で消化し、いずれも反応性のBamH I末端と
非反応性のPvu II末端で囲まれているcos部位を含む、
2個の長さの異なつたDNAフラグメントを生成させる。
このDNAを抽出して沈殿させた後、TEバツフアーに溶か
して以後の挿入体DNAフラグメントとのライゲーシヨン
に用いる。本発明方法の好ましい実施態様としてコスミ
ツドpKC420を使用したが、ゲノムライブラリイの組立て
には、次のコスミツドのどれを用いてもよい:pKC427、p
KC428、pKC448、pKC462、pKC462AまたはpKC467。
例えばストレプトマイセス・フエレウス(S.felleu
s)DNA(NRRL2251)の如き外来性DNAをMbo IまたはSau
3Aの如き制限酵素で部分消化し、あるサイズ域(平均サ
イズ:40Kb)のS.フエレウスDNAフラグメントを生成させ
る。次いで、これらのフラグメントをBAP処理し、生成
した全てのMbo I末端を、相互にライゲートすることか
ら防ぐ。その結果、挿入体DNAのMbo I末端とコスミツド
DNAの適応性のあるBamH I末端との間のライゲーシヨン
のみが可能となる。得られたハイブリツドDNA分子はイ
ンビトロにおいてバクテリオフアージ・ラムダにパツク
され得る物質である。ラムダパツケージングにおけるサ
イズの選択機構により、cos配列がそれぞれ37〜52Kbで
あるコスミツド−挿入−DNA分子のみがパツクされる。
ラムダパツケージングには、一方でパツケージング(包
み込み)を開始し、他方で終止させるために、2個のco
s部位が必要である上、該パツケージングはサイズ選択
性を有するために、形質導入体(transductant)では大
きい挿入体が積極的に選択される。大腸菌宿主細胞系内
で所望の組換えDNA法を行つた後、特定の組換えプラス
ミドDNAを単離し、次いで、適当なストレプトマイセス
宿主に導入(形質転換)する。
これらの新規なコスミツドベクターは特異な構造を持
つているので、本発明方法によれば、コスミツドクロー
ニングの効率および有効性が高められる。第1に、本発
明のコスミツドpKC420は、2またはそれ以上のcos部位
を含有しているので、2個のコスミツドアームを別々に
用意する必要がない。第2に、複数のcos部位領域の内
部にPvu IIやHpa Iの如き平滑末端制限酵素部位が存在
することにより、その後、調製されたコスミツドアーム
相互間でのコスミツド鎖状体形成(concatemerizatio
n)が防止される。最後に、本発明ベクターは二機能性
を有するので、クローンされたDNAをストレプトマイセ
ス宿主細胞にシヤトルし、そのクローンされたDNAの機
能分析を行うことができる。ストレプトマイセス・コス
ミツドベクターは今後更に開発されなければならないこ
とから、このシヤトル能は従来のコスミツド・ビヒクル
に比べて特に有益である。
コスミツドベクターpKC420(NRRL B−15837)の供給
源である大腸菌K12 DH1/pKC420およびコスミツドベクタ
ーpKC462A(NRRL B−15973)の供給源である大腸菌K12
SF8/pKC462Aは、幾つかの異なる培地のどれかを用いて
種々の方法で培養できる。培地中の好ましい炭水化物源
としては、例えば、グルコースおよびグリセリンが含ま
れ、窒素源としては例えばアンモニウム塩、アミノ酸混
合物およびペプトン類が含まれる。栄養無機塩類もまた
添加され、これにはマグネシウム、ナトリウム、カリウ
ム、アンモニウム、カルシウム、リン酸、塩素および硫
酸イオンなどを放出し得る通常の塩類が含まれる。他の
微生物の発育と増殖に必要であるように、必須微量元素
もまた添加する。こうした微量元素は、通常、他の培地
成分の添加に付随する不純物の形で供給される。
大腸菌K12 DH1/pKC420および大腸菌K12 SF8/pKC462A
は、約6.5〜7.4という比較的広いpH領域に渡つて約30℃
〜42℃の温度範囲において好気的培養条件下に発育させ
ることができる。しかしながら、コスミツドベクターpK
C420およびpKC462Aを最大量生産するためには、培地のp
H、約7.4で培養を開始し、約37℃の温度に維持するのが
望ましい。上記の条件で大腸菌細胞を培養すれば、コス
ミツドpKC420およびpKC462Aを常法により単離すること
ができる貯蔵体としての細胞が得られる。
図面の説明 第1図はコスミツドpKC420(10657bp)の際限サイト
および機能地図である。
第2図はコスミツドpKC420とストレプトマイセスDNA
を用いたゲノムDNAライブラリイの組立て方法の概略を
示す模式図である。
第3図はコスミツドpKC427(11654bp)の制限サイト
および機能地図である。
第4図はコスミツドpKC428(13154bp)の制限サイト
のおよび機能地図である。
第5図はコスミツドpKC448(11654bp)の制限サイト
および機能地図である。
第6図はコスミツドpKC462(11487bp)の制限サイト
および機能地図である。
第7図はコスミツドpKC467(11027bp)の制限サイト
および機能地図である。
第8図はコスミツドpKC462A(12.4Kb)の制限サイト
および機能地図である。
第9図はプラスミドpOJ108(12.7Kb)の制限サイトお
よび機能地図である。
第10図はプラスミドpOJ111(11.7Kb)の制限サイトお
よび機能地図である。
第11図はコスミツドcos111(14.3Kb)の制限サイトお
よび機能地図である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する
が本発明はこれに限定されるものではない。本発明の組
立てに関する説明、並びにその実際的な手法を適宜記載
した。
実施例1 大腸菌K12 DH1/pKC420の培養およびコスミツ
ドpKC420の単離 A.培養 大腸菌K12 DH1/pKC240(NRRL B−15837)の培養物5ml
をTY培地(1%トリプトン、.5%酵母エキス、.5%塩化
ナトリウム、pH7.4)中で、微生物学上の常法に従い、
選択的な条件下で増殖させた。テーブル・トツプ遠心機
内で細胞を回転させてペレツトを得、これを0.3Mシユク
ロース、25mM EDTA(エチレンジアミン四酢酸)および2
5mMトリス−HCl(pH8)(溶液I)1mlに懸濁した。エツ
ペンドルフ・チユーブに移した後、細胞を約1分間遠心
し、ペレツトを溶液I0.5mlに再懸濁した。調製したての
リゾチーム(水中に20mg/mlの割合で入れたもの)約50
μを加え、得られた溶液を37℃で10分間インキユベー
トした。
調製したての溶菌ミツクス(2%ドデシル硫酸ナトリ
ウムおよび0.3N NaOH)250μを加え、直ちに細胞を完
全にボルテツクス(渦巻き攪拌)混合した。次いで、細
胞を50℃で10分間インキユベートし、冷却してフエノー
ル−セバーグ(Sevag)(フエノール−クロロホルム−
イソアミルアルコール、25−24−1)100μに加え
た。エツペンドルフ遠心機内で2分間、DNAを遠心した
後、上清をデカントし、70μの非−緩衝化3M酢酸ナト
リウムおよびイソプロパノールを入れた別のチユーブに
移し、DNAを沈殿させた。この溶液を室温で5分間イン
キユベートした後、2分間遠心した。上清を静かにデカ
ントし、過剰の液体を完全に除去した。
DNA沈殿をTE(10mMトリス−HCl pH8および1mM EDTA)
500μに溶かし、100mMスペルミンHCl10μを加え
た。この混合物をボルテツクスした後、室温で5分間イ
ンキユベートし、次いで、エツペンドルフ遠心機内で5
分間遠心(スピン)した。上清をデカントして完全に除
き、沈殿したDNAを75%エタノール、0.3M酢酸ナトリウ
ム、および10mM酢酸マグネシウム1mlと一緒にボルテツ
クスした。この溶液を室温で5分間インキユベートし、
上記の如くにしてDNAを集めた。得られたDNAをTE10μ
に溶かし、以後のクローニングビヒクルとしての使用に
備えた。
実施例2 コスミツドシヤトルベクターpKC427の組立て A.コスミツドpKC420のBamH I消化 コスミツドpKC420約5μgを、全量50μの1x BamH
Iバツフアー(150mM NaCl、6mMトリス−HCl(pH7.9)、
6mM MgCl2および1mMジチオトレイトール)中、BamH I制
限エンドヌクレアーゼ20単位〔ニユー・イングランド
・バイオラボ(New England Biolab)〕を用いて消化し
た。この混合物を37℃で約1時間インキユベートした
後、10分間、70℃がインキユベートすることにより、反
応を終了させた。コスミツドpKC420は1個のBamH I部位
を有しているので、アガロースゲル電気泳動によつて消
化を容易に監視することができる。約10Kbの単一のバン
ドの出現が消化完了の信号である。フエノールおよびセ
バーグ(クロロホルム:イソアミルアルコール=24:1)
でDNAを抽出し、エタノール沈殿、乾燥の後、次のライ
ゲーシヨンのためにTEに再懸濁した。
制限酵素類およびそれに関する指示は、下記の供給
者から得た: ニユーイングランド・バイオ・ラボラトリイズ(New
England Bio Labs.)Inc.32 トザー・ロード・ベバリ
イ(Tozer Road Bevely)、マサチユーセツツ01915 ベサスダ・リサーチ・ラボラトリイズ(Bethesda Res
erch Laboratories)Inc.、P.O.Box 577、ガイザースバ
ーグ、メアリーランド20760 ベーリンガー−マンハイム・バイオケミカルス(Boeh
ringer−Mannheim Biochemicals)P.O.Box50816インデ
イアナポリス、インデイアナ46250 B.プラスミドpIJ702のBCl I消化 プラスミドpIJ702DNA(ATCC39155)約5μgを、全量
50μの1xBcl Iバツフアー(75mM KCl、6mMトリス−HC
l pH7.4、10mM MgCl2および1mMジチオトレイトール)
中、BclI制限エンドヌクレアーゼ10単位(ニユー・イン
グランド・バイオラボ)を用いて消化した。この混合物
を50℃で約1時間インキユベートした後、フエノールお
よびセバーグで抽出して反応を止め、エタノール沈殿し
て乾燥した後、5μのTEに溶かした。所望の〜1Kb Bc
l Iフラグメントが他のフラグメントから分離するま
で、このDNAを0.5%アガロースゲル電気泳動にかけた。
所望のDNAバンドの前方に設けたスリツトにワツトマン
(Whatman)DEAEセルロースペーパーを置き、DNAをこの
DEAEペーパー上に電気泳動させた。このペーパーをTE1m
lで洗浄し、適当な容量のNaClを加えて1Mに調節したTE4
00μにより、DNAを溶離した。溶出したDNAをエタノー
ル沈殿に付し、最終的にTE5μに溶かした。
C.ライゲーシヨンおよび大腸菌K12 SF8/pKC427の組立て 約1μgづつのBamH I消化コスミツドpKC420DNAおよ
び〜1Kb Bcl Iチオストレプトン耐性付与フラグメント
を1xリガーゼバツフアー(50mMトリス−HCl pH7.8、10m
M MgCl2、20mMジチオトレイトールおよび1mMATP)20μ
中で、T4DNAリガーゼにより、16℃で16時間、ライ
ゲートした。10分間、70℃でインキユベートして反応を
止めた。氷上で冷却した後、マニアテイス(Maniatis)
らの方法〔1982、モレキユラークローニング(Molecula
r Cloning)コールド・スプリング・ハーバー・ラボラ
トリイ(Cold Spring Harvor Laboratory)、コールド
スプリングハーバー、ニユーヨーク〕に従い、このライ
ゲートしたDNAを用いて大腸菌K12 SF8(NRRL B−1583
5)を形質転換した。所望の形質転換体の同定は、BamH
I部位の欠如とSal I部位の取得に関してスクリーニング
することにより、常法通り行つた。コンピテント細胞
は、ジメチルスルホキシドでなく20%グリセリン中に−
70℃で保存した。得られた大腸菌K12 SF8/pKC427形質転
換体を、コスミツドpKC427の生産と単離のために常法通
り培養した。コスミツドpKC427の制限サイトおよび機能
地図を添付の第3図に示す。
T4DNAリガーゼは、制限酵素類に関して述べたと
同じ供給者から得ることができる。
実施例3 コスミツドシヤトルベクターpKC428の組立て A.コスミツドpKC427のEcoR I消化 コスミツドpKC427DNA約5μgを、全量50μの1x Ec
oR Iバツフアー(50mM NaCl、100mMトリス−HCl pH7.
5、5mM MgCl2および1mMジチオトレイトール)中、EcoR
I制限エンドヌクレアーゼ20単位(ニユーイングランド
・バイオラボ)により消化した。この混合物を37℃で約
1時間インキユベートした後、70℃で10分間インキユベ
ートして反応を終了させた。コスミツドpKC427は唯一の
EcoR I部位を含有しているので、EcoR I消化によつて1
本の線状DNAが生成する。
B.プラスミドpUC4KのEcoR I消化および〜1.5Kb EcoR I
ネオマイシン耐性付与フラグメントの単離 コスミツドpKC427DNAの代りにプラスミドpUC4K(NRRL
B−15836)DNAを用いる外は実質上、実施例3Aと同様に
して所望の消化を行つた。〜1.5Kb EcoRIフラグメント
の単離は、実質上、実施例2Bの方法に従つて行つた。
C.ライゲーシヨンおよび大腸菌K12 SF8/pKC428の組立て ライゲーシヨン、並びに以後の形質転換は実質上、実
施例2Cの方法に従つて行つた。所望の形質転換体の同定
は、最初にAm R表現型に基づいてコロニーを選択し、次
いで、これらのAm Rコロニーを複製し、ネオマイシン耐
性コロニーを選択することにより、常法通り行つた。さ
らにこれらのコロニーを、BamH IおよびSal I制限部位
の取得に関してもスクリーニングした。コスミツドpKC4
28の制限サイトおよび機能地図を添付の第4図に示す。
実施例4 コスミツドシヤトルベクターpKC448の組立て A.コスミツドpKC428のBamH I消化、および以後のライゲ
ーシヨン コスミツドpKC448は、コスミツドpKC428からBamH Iフ
ラグメントを欠失させることにより、組立てられた。コ
スミツドpKC420DNAの代りにコスミツドpKC428DNAを用い
る外は実質上実施例2Aの方法に従つて所望のBamH I消化
を行つた。実質上、実施例2Bおよび2Cの方法に従つて、
得られたフラグメントを回収し、自己結紮(ライゲー
ト)させた。上記の消化により、ネオマイシン耐性付与
遺伝子が除去されると共に、2個のEcoR I部位にはさま
れた唯一のBamH I部位が生成した。コスミツドpKC448の
制限サイトおよび機能地図を添付の第5図に示す。
実施例5 コスミツドpKC462の組立て A.コスミツドpKC448のHind IIIおよびSal I消化 コスミツドpKC448約10μgを、バツフアー(150mM Na
Cl、6mMトリス−HCl pH7.9、6mM MgCl2および1mMジチオ
トレイトール)100μ中、20単位づつのHind IIIおよ
びSal I制限酵素により、37℃で2時間消化した。DNAを
エタノール沈殿に付し、次いで、TE20μに懸濁した。
B.プラスミドpKC7DNAの消化、およびネオマイシン耐性
付与遺伝子の単離 コスミツドpKC448の代りにプラスミドpKC7(ATCC3708
4)を用いる外は実質上、実施例5Aと同様にして所望の
消化を行い、〜1.5KbHind III−Sal Iフラグメントを単
離した。
C.ライゲーシヨン、および大腸菌DH1/pKC462の組立て 大腸菌K12 SF8の代りに大腸菌DH1(NRRL B−15021)
を用いる外は実質上、実施例2Cの方法に従つてライゲー
シヨン、および以後の形質転換を行つた。また、コスミ
ツドpKC427DNAの代りにコスミツドpKC462DNAを用いた。
所望の形質転換体の同定は、最初、Am R表現型に基づい
てコロニーを選択し、次いで、ネオマイシン耐性コロニ
ーを選択するためにこれらのAm Rコロニーを複製するこ
とにより、常法通り行つた。コスミツドpKC462の制限サ
イトおよび機能地図を添付の第6図に示す。
実施例6 大腸菌K12 SF8/pKC448の組立て コスミツドpKC427DNAの代りにコスミツドpKC448DNAを
用いる外は、実質上、実施例2Cの方法と同様にして所望
の組立てを行い、選択し、単離した。次いで、実施例1
の方法に従い、同定された形質転換体をコスミツドpKC4
48の生産と単離に用いた。
実施例7 ストレプトマイセス・アンボフアシエンス/p
KC420およびS.アンボフアシエンス/pKC448の組立て 実施例1および6で調製した約1μづつのDNAと各
々と、ストレプトマイセス・アンボフアシエンス(ノー
ザン・リージヨナル・リサーチ・ラボラトリイズ、ペオ
リア、イリノイスに寄託され、そのパーマネント・スト
ツク・カルチヤー・コレクシヨンの一部となつている菌
株であつて、寄託番号NRRL2420の下、誰でも入手するこ
とができる)のプロトプラスト200μとを、P培地
〔ホツプウツド(Hopwood)およびライト(Wright)197
8、モレキユラー・アンド・ジエネラル・ジエネテイツ
クス(Molecular and General Genetics)162:307〕中
の55%ポリエチレングリコール(シグマ)500μと混
合し、ボルテツクスした後、その25μおよび250μ
を、R2YEトツプ・アガー3mlを用いてR2YE平板上にプ
レートした。30℃で18時間、これら平板をインキユベー
トし、次いで、終濃度が50μg/mlになるのに充分な量の
アプラマイシン**を含有しているR2YEトツプ・アガー
3mlを積層した。次いで、平板を30℃で3日間インキユ
ベートした。得られたS.アンボフアシエンス/pKC420お
よびS.アンボフアシエンス/pKC448アプラマイシン耐性
コロニーを既知の方法で単離し、培養した後、構成コス
ミツドに関する制限酵素分析およびアガロースゲル電気
泳動分析により、常法通り同定した(マニアテイスら、
1982)。
R2YE培地の1中の組成は以下の通りである。
シユクロース103g、2.5%K2SO410ml、MgCl210.1g、グ
ルコース10g、カザミノ酸0.1g、寒天22g、微量元素ミツ
クス2ml、0.5%KH2PO410ml、1MCaCl220ml、プロリン3
g、0.25M TES(pH7.2)100ml、10%酵母エキス50ml。
** 抗生物質アプラマイシンは、シグマ(Sigm
a)、セントルイス、ミゾリーまたはイーライ・リリー
・アンド・カンパニー(Eli Lilly and Company)、イ
ンデイアナポリス、インデイアナから入手可能である。
実施例8 ゲノムライブラリイの組立て A.ベクターpKC420DNAの調製 コスミツドpKC420DNA約50μgを1x Pvu IIバツフアー
(60mM NaCl、6mMトリス−HCl(pH7.5)、6mM MgCl2
よび1mMジチオトレイトール)500μ中、Pvu II制限酵
素100単位により、37℃において3時間消化した。10x B
APバツフアー(500mMトリス−HCl(pH8)および500mM N
aCl)約50μとBAP〔インターナシヨナル・バイオテク
ノロジイズ(International Biotechnologies)Inc.、
P.O.Box1565、ニユーヘブン、CT06506〕2.5単位を加
え、70℃で1時間インキユベートした。DNAをフエノー
ル、セバーグで抽出し、エタノール沈殿に付した。次い
で、このDNAを1x BamH Iバツフアー500μ中でBamH I
制限酵素90単位により、37℃で3時間消化した。再びフ
エノール、セバーグでDNAを抽出してエタノール沈殿に
付し、最後にTE50μに溶かした。
B.挿入体DNAの調製 スピラマイシン100μg 1mlを補充したトリプチツク
・ソイ・ブロス(Tryptic Soy broth)250ml中で、スト
レプトマイセス・フエレウス(NRRL2251)を30℃で16時
間増殖させた。遠心(8,000rpm×10分間)して細胞を収
獲し、溶菌ミツクス(300mMシユクロース、25mMトリス
−HCl(pH8)および25mM EDTA)10mlに懸濁し、リゾチ
ームを終濃度を1mg/mlになる様に加え、37℃で10分間イ
ンキユベートした。次いで、プロテインナーゼを終濃度
が200μg/ml、SDSを同じく終濃度が2%となるように加
えた。この混合物を70℃で10分間インキユベートした
後、氷上で冷却した。この混合物を酢酸カリウム1Mに調
節し、更に30分間、氷上に置いた。TE飽和フエノールで
穏やかに抽出した後、層に分かれた混合物の水層をセバ
ーグで静かに抽出した。再び分かれた水層をエタノール
沈殿に付し、核酸を沈殿させた。得られた沈殿を70%エ
タノールで洗浄した後、TE5mlに溶かした。このDNA溶液
に、RN ase Aを終濃度5μg/mlとなる様に加えた。次い
で、この溶液を37℃で30分間インキユベートし、フエノ
ールで2回、セバーグで2回抽出した後、エタノール沈
殿に付した。得られたDNAを1mlのTE(545μg/ml)に溶
かした後、0.3%アガロースゲル上で、λ標準を用いて
サイズ決めを行つたところ、平均の大きさ(サイズ)が
70Kbであることが分つた。
次いで、ストレプトマイセス・フエレウス染色体DNA5
0μgを1x Mbo Iバツフアー(100mM NaCl、10mMトリス
−HCl pH7.4、10mM MgCl2および1mM DTT)500μ中、M
bo I30単位と共に、37℃で15分間インキユベートした。
上記の特定の条件下において、染色体DNAの所望の部分
消化が行われることを経験的に見出した。DNAをフエノ
ール、セバーグで抽出した後、TE50μに溶かした。
次いで、ストレプトマイセス・フエレウスのMbo I部
分消化物約25μgを1xBAPバツフアー100μ中、BAP
(最初の1時間は70℃において1.25単位を加え、次の1
時間は70℃でさらに1.25単位を追加した)で処理した。
DNAをフエノール、セバーグ抽出し、エタノール沈殿に
付した後、TE50μに溶かした。このDNAのサイズを、
0.3%アガロースゲル上で調べたところ、30−40Kbであ
ることが分つた。
抗生物質スピラマイシンは、シグマ、セント・ル
イス、ミゾリーから入手可能である。
C.挿入体DNAに対するベクターDNAのライゲーシヨン pKC420のアーム(実施例8Aで調製)約125ngとストレ
プトマイセス・フエレウスのMbo I部分消化物(実施例8
Bで調製)500ngとを混合し、1mM ATPにした1xリガーゼ
バツフアー20μ中で、T4DNAリガーゼ400単位(ニユー
・イングランド・バイオラボ)を用いてライゲートし
た。16℃において16時間ライゲーシヨンを行つた後、70
℃で10分間加熱することにより、終了させた。
D.インビトロでのバツケージング ライゲーシヨン混合物(ハイブリツドベクターDNA〜6
2.5ng)約10μをバイオテク(Biotec)・パツケージ
ング・キツトに加え、30℃で1時間、パツケージング
を行つた。この混合物に、0.1M NaCl、0.01Mトリス−HC
l(pH8)および0.01M MgSO4約500μを加えた。最後
に、クロロホルム25μを加えて全ての生菌を死滅させ
た。
プロメガ・バイオテク(Promega Biotec)2800S.
フイツシユ・ハツチエリイ・ロード(Fish Hatchery Ro
ad)マジソン、WI53711 E.大腸菌K12 SF8の形質導入 パツクされたコスミツド約200μ(ベクターDNA25n
g)を、0.2%マルトースおよび10mM硫酸マグネシウムを
補充したトリプトン酵母エキス中で増殖させた大腸菌株
K12 SF8(500μ)に吸着させた。この細胞を、トリプ
トン酵母エキス5ml中で、室温において3時間増殖さ
せ、アプラマイシン200μg/mlを補充した平板上におい
て、30℃で形質導入体を選択した。形質導入された細胞
0.1mlを平板培養することにより、約400のコロニーを得
た。形質導入効率は約1.2×106形質導入体/μgであつ
た。
F.ストレプトマイセス・アンボフアシエンスの形質転換 実施例7の方法と実質上同様にして所望の形質転換を
行つた。この実験により、大腸菌で増殖させたpKC420の
1μg当り、約3.4×104個の形質転換体が得られた。
実施例9 コスミツドpKC467の組立て A.コスミツドpKC462のXba I消化 コスミツドpKC462約25μgを1x Xba Iバツフアー(50
mM NaCl、100mMトリス−HCl(pH7.5)、5mM MgCl2およ
び1mMジチオトレイトール)100μ中、Xba I制限酵素2
00単位で消化した。この混合物を37℃で約1時間インキ
ユベートした後、70℃で10分間インキユベートして反応
を止めた。この消化DNAを0.5%アガロースゲル(インタ
ーナシヨナル・バイオテク、インコーポレーテツド)電
気泳動にかけ、DEAEペーパー上に大きいフラグメントを
分離した。分離したDNAを400μのTEおよび1M NaClで
溶離し、次いで、エタノールで沈殿させた。このDNAをT
E20μに懸濁し、以後のライゲーシヨンに備えた。
B.ライゲーシヨンおよび大腸菌K12 SF8/pKC467の組立て 単離したDNA約3μ(〜1.5μg)を自己ライゲート
し、これを用いて大腸菌K12 SF8を実質上、実施例2Cの
方法と同様にして形質転換した。所望の形質転換体の同
定は、最初にAm R表現型に関してコロニーを選択し、次
いでこれらのAm Rコロニーを複製してネオマイシン耐性
コロニーを選択することにより、常法通り行つた。得ら
れた形質転換体を、以後のコスミツドpKC467の生産と単
離のために常法通り培養した。
このXba I欠失によって、低コピー数のストレプトマ
イセス・ベクターが生成された。低コピー数のベクター
は、生理学的に活性な遺伝子産物が高レベルに発現され
得ることに起因する宿主受容体株の損傷をもたらしにく
いという点で有用である。コスミツドpKC467の制限サイ
トおよび機能地図を添付の第7図に示す。
実施例10 ストレプトマイセス・アンボフアシエンス/p
KC462およびS.アンボフアシエンス/pKC467の組立て 実質上、実施例7の方法と同様にして、実施例5で調
製したDNA約1μgおよびストレプトマイセス・アンボ
フアシエンス(NRRL2420)のプロトプラスト200μを
混合した。所望の形質転換体の同定は、Am R表現型に関
してコロニーを選択し、次いでこれらのAm Rコロニーを
複製してネオマイシン耐性コロニーを選択することによ
り、常法通り行つた。得られたS.アンボフアシエンス/p
KC462アプラマイシン耐性およびネオマイシン耐性コロ
ニーを既知の手法で単離し、培養した後、その構成コス
ミツドの制限酵素分析およびアガロースゲル電気泳動分
析により、常法通り同定した(マニアテイスら、198
2)。
ストレプトマイセス・アンボフアシエンス/pKC467
は、pKC462DNAの代りに実施例9で調製したpKC467DNAを
用い、上記の方法と同様にして組立てることができる。
実施例11 大腸菌K12 SF8/pKC462Aの培養およびコスミ
ツドpKC462Aの単離 実質上、実施例1の方法に従い、大腸菌K12SF8/pKC46
2A(NRRL B−15973)を培養し、次いでコスミツドpKC46
2Aを単離した。この方法でコスミツドpKC462A〜0.4mgを
得、これをTEバツフアー1mlに懸濁して−20℃で保存し
た。コスミツドpKC462Aの制限サイトおよび機能地図を
添付の第8図に示す。コスミツドpKC462Aはコスミツドp
KC462よりも約0.9kb分多いDNAを含有しているので、サ
イズに基づいて該コスミツドpKC462と、容易に識別する
ことができる。
実施例12 コスミツドpKC467Aおよび大腸菌K12 SF8/pKC
467Aの組立て コスミツドpKC462DNAの代りにpKC462Aを用いる外は実
質上、実施例9Aの方法に従い、この低いコピー数のスト
レプトマイセスベクターを組立てた。
実質上、実施例2Cと同様にしてコスミツドpKC467A DN
Aにより、大腸菌K12 SF8を形質転換した。所望の形質転
換体は、まずAm R表現型についてコロニーを選択して、
次いでこれらのAm Rコロニーを複製してネオマイシン耐
性コロニーを選択することにより、常法通り行つた。得
られた大腸菌K12 SF8/pKC467A形質転換体を、以後のコ
スミツドpKC467の生産と単離のために常法通り培養し
た。
実施例13 ストレプトマイセス・アンボフアシエンス/p
KC462AおよびS.アンボフアシエンス/pKC467Aの組立て 実質上、実施例7の方法と同様にして実施例11で調製
したDNA約1μgとストレプトマイセス・アンボフアシ
エンス(NRRL2420)のプロトプラスト200μとを混合
した。所望の形質転換体の同定は、まずAm R表現型に関
してコロニーを選択し、次いでこれらのAm Rコロニーを
複製し、ネオマイシン耐性コロニーを選択することによ
り、常法通り行つた。ストレプトマイセス・アンボフア
シエンス/pKC467Aは、pKC462Aの代りに実施例12で調製
したpKC467Aを用い、上記の方法と同様に組立てること
ができる。
実施例14 コスミツドcos111の組立て A.中間体プラスミドpOJ107の組立て コスミツドpKC462A DNA約25μgを、1xバツフアー(1
50mM NaCl、6mMトリス−HCl(pH7.9)、6mM MgCl2およ
び1mMジチオトレイトール)0.5ml中、Pst I制限酵素20
単位により、37℃で3時間消化した。DNAをエタノール
沈殿に付し、遠心して集めた。DNAペレツトをTE100μ
に懸濁した後、このPst I消化DNAを0.7%アガロースミ
ニゲル電気泳動にかけ、IBI電気溶離装置を用いて電気
溶離することにより単離した。このゲルを150Vで30分間
泳動させることにより、〜2.0Kb Pst Iフラグメントを
単離し、次いで、エタノール沈殿に付した後、TE50μ
に懸濁した。このDNA約1μを、BamH I制限酵素20単
位により、37℃で1時間消化した。次いで、得られたBa
mH I−Bst I消化DNAを0.7%アガロースゲル電気泳動に
かけ、アプラマイシン耐性遺伝子を含有する所望の〜1.
3KbのBamH I−PstI制限フラグメントを、実質上、実施
例2Bの方法に従つて単離、精製した。
プラスミドpUC19〔フアルマシア(Pharmacia)Inc.80
0センテニアル(Centennial)Dr.、ピスカツタウエイ
(Piscataway)、N.J.08854から購入し得る〕をBamH I
およびPst I制限酵素を用いて上記同様に処理し、得ら
れたBamH I−Pst I切断プラスミドを実質上、実施例2C
の方法と同様にしてコスミツドpKC462Aの〜1.3Kb BamH
I−Pst Iフラグメントにライゲートし、これを用いて大
腸菌K12 SF8を形質転換した。
所望の形状転換体、大腸菌K12 SF8/pOJ107を、その構
成プラスミドDNAの制限酵素分析およびアプラマイシン
耐性表現型に基づいて同定した。
B.中間体プラスミドpOJ108の組立て プラスミドpOJ107DNA約10μgを1x EcoR Iバツフアー
20μ中、EcoR I制限酵素20単位で消化した。エタノー
ル沈殿に付した後、これらのフラグメントをNde I制限
酵素3単位を含むNde Iバツフアー100μに懸濁した。
このプラスミドDNA混合物を37℃で2時間インキユベー
トした後、DNAをエタノールで沈殿させ、遠心して集
め、TE20μに溶かした。この二重消化で生成したフラ
グメントの中に、大腸菌レプリコン並びにアンピシリン
およびアプラマイシンの両者に関する耐性付与遺伝子を
含有している所望のEcoR I−Nde Iフラグメントが存在
する。
プラスミドpHJL210DNA(NRRL B−15824)のNde I制限
酵素による部分消化は、EcoR I消化pHJL210DNAを、Nde
I制限酵素3単位と一緒に、37℃で8分間インキユベー
トすることにより、行つた。沈殿後、これらのフラグメ
ントをEcoRI制限酵素により、37℃で2時間処理して完
全に切断した。DNAをエタノール沈殿に付し、TE10μ
に懸濁した。この二重消化により、SCP2レプリコン並
びにネオマイシンおよびチオストレプトンの両者に関す
る耐性付与遺伝子を含有している所望のEcoR I−Nde I
フラグメントが生成した。これらの2個のプラスミド消
化物をライゲートし、大腸菌K12 SF8の形質転換に用い
た。得られた形質転換体、大腸菌K12 SF8/pOJ108を、そ
のプラスミドDNAの制限酵素分析およびアプラマイシン
耐性表現型に基づいて同定した。プラスミドpOJ108の制
限サイトおよび機能地図を添付の第9図に示す。
C.中間体プラスミドpOJ111の組立て プラスミドpOJ108 DNA10μgを1x Pst Iバツフアー
中、Pst I制限酵素50単位により、37℃で2時間、消化
した。このプラスミドpOJ108のPst I消化によつて〜1.0
Kbの欠失が起こり、その結果、BamHI部位が除かれ、ネ
オマイシン耐性付与遺伝子が不活化された。次いで、ラ
イゲートしたプラスミドDNAで大腸菌K12 SF8を形質転換
し、得られた形質転換体を単離してプラスミドpOJ111を
同定した。プラスミドpOJ111の制限サイトおよび機能地
図を添付の第10図に示す。
D.ScaI−Hind III消化プラスミドDNAの調製 プラスミドpOJ111DNA約5μgを、1x反応バツフアー
(150mM NaCl、6mMトリス−HCl(pH7.5)、6mM MgCl2
よび6mMジチオトレイトール)100μおよびSca I制限
酵素3μ(〜50単位)と混合し、得られた反応混合物
を37℃で2時間インキユベートした。DNAをフエノール
およびセバーグで抽出し、エタノールで沈殿させた後、
TE20μに再懸濁した。DNAをHind IIIバツフアーに再
懸濁し、Hind III制限酵素50単位により、37℃で2時間
処理して切断した。フエノールおよびセバーグで抽出し
た後、DNAをエタノール沈殿に付し、TE20μに再懸濁
した。
プラスミドpKC462A DNA 10μgを上記の如くにしてHi
nd IIIおよびSca I制限酵素(70単位に増加)により消
化した。この二重消化によつて複数のcos部位とアンピ
シリン耐性付与遺伝子の一部を含有している所望のHind
III−Sca Iフラグメントが生成した。反応後、得られ
た反応混合物にXho I制限酵素〜3μ(〜45単位)を
加え、次いで37℃で2時間インキユベートした。このXh
o I消化によつて、親プラスミドが再度出現するおそれ
がなくなつた。前記の方法で、消化されたDNAを単離し
た。
E.コスミツドcos111を組立てるためのフラグメントのラ
イゲーシヨンおよび大腸菌K12 SF8の形質転換 実施例14Dで調製したプラスミドpOJ111のSca I−Hind
III制限フラグメント5μと実施例14Dで調製したコ
スミツドpKC462AのSca I−Hind III消化物5μとを混
合し、ライゲートした。このライゲーシヨン・ミツクス
を用いて大腸菌K12 SF8を形質転換した。所望の大腸菌K
12 SF8/cos111形質転換体を、それらのアプラマイシン
耐性表現型、並びにそれらのコスミツドDNAの制限酵素
分析に基づいて同定した。実質上、実施例1の方法に従
い、この形質転換体からコスミツドDNAを単離した。cos
111の制限サイトおよび機能地図を添付の第11図に示
す。
実施例15 ストレプトマイセス・リビダンスTK23/cos11
1の組立て 実施例14で調製したDNA約1μgとストレプトマイセ
ス・リビダンスTK23(NRRL 15826)のプロトプラスト2
00μをそれぞれ、実質上、実施例7と同様にして混合
した。所望のS.リビダンスTK23/cos111形質転換体の同
定は、まず、アプラマイシン耐性表現型に関してコロニ
ーを選択し、次いで、これらのアプラマイシン耐性コロ
ニーを複製してチオストレプトン耐性コロニーを選択す
ることにより、常法通り行つた。
【図面の簡単な説明】 第1図はコスミツドpKC420の制限サイトおよび機能地図
を示す模式図、第2図はコスミツドベクターpKC420およ
びストレプトマイセスDNAからのゲノムDNAライブラリイ
の組立て模式図、第3図はコスミツドpKC427の制限サイ
トおよび機能地図、第4図はコスミツドpKC428の制限サ
イトおよび機能地図、第5図はコスミツドpKC448の制限
サイトおよび機能地図、第6図はコスミツドpKC462の制
限サイトおよび機能地図、第7図はコスミツドpKC467の
制限サイトおよび機能地図、第8図はコスミツドpKC462
Aの制限サイトおよび機能地図、第9図はプラスミドpOJ
108の制限サイトおよび機能地図、第10図はプラスミドp
OJ111の制限サイトおよび機能地図、第11図はコスミツ
ドcos111の制限サイトおよび機能地図を示すそれぞれ模
式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/21 C12R 1:465)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)大腸菌内で機能的なレプリコン、 b)ストレプトマイセス内で機能的なレプリコン、 c)バクテリオファージ・ラムダのcos配列を2または
    それ以上含有しているDNA配列、および、 d)感受性を有する非制限的宿主細胞に導入された時、
    少なくとも1個の抗生物質に対する耐性を付与し得る1
    またはそれ以上のDNAセグメントからなる組換えDNAコス
    ミッドシャトルベクター。
  2. 【請求項2】pKC420、pKC427、pKC428、pKC448、pKC46
    2、pKC467、pKC462A、pKC467Aおよびcos111から選択さ
    れる第1項記載の組換えDNAコスミッドシャトルベクタ
    ー。
  3. 【請求項3】pKC420、pKC427、pKC428、pKC448、pKC462
    およびpKC467から選択される第2項記載の組換えDNAコ
    スミッドシャトルベクター。
  4. 【請求項4】大腸菌レプリコンがプラスミドpBR322、pB
    R324、pBR325およびpBR328のレプリコン含有フラグメン
    トから選択されるものである第1項記載の組換えDNAコ
    スミッドシャトルベクター。
  5. 【請求項5】ストレプトマイセスレプリコンが、プラス
    ミドSCP2、SCP2、SLP1、pEL103およびpFJ265のレプリ
    コン含有フラグメントから選択されるものである第1項
    記載の組換えコスミッドシャトルベクター。
  6. 【請求項6】a)大腸菌内で機能的なレプリコン、 b)ストレプトマイセス内で機能的なレプリコン、 c)バクテリオファージ・ラムダのcos配列を2または
    それ以上含有しているDNA配列、および、 d)感受性を有する非制限的宿主細胞に導入された時、
    少くとも1個の抗生物質に対する耐性を付与し得る1ま
    たはそれ以上のDNAセグメントからなる組換えDNAコスミ
    ッドシャトルベクターを含有する、非制限的なストレプ
    トマイセスおよび大腸菌宿主細胞から選択される形質転
    換宿主細胞。
  7. 【請求項7】ストレプトマイセス・アンボファシエン
    ス、ストレプトマイセス・オーレオファシエンス、スト
    レプトマイセス・シナモネンシス、ストレプトマイセス
    ・フラディアエ、ストレプトマイセス・グラニュロルー
    バーまたはストレプトマイセス・リビダンスから選択さ
    れるものである第6項記載の宿主細胞。
  8. 【請求項8】ストレプトマイセス・アンボファシエンス
    /pKC420、ストレプトマイセス・アンボファシエンス/pK
    C448、ストレプトマイセス・アンボファシエンス/pKC46
    2、ストレプトマイセス・フラディアエ/pKC420、ストレ
    プトマイセス・フラディアエ/pKC448、ストレプトマイ
    セス・フラディアエ/pKC462、ストレプトマイセス・リ
    ビダンス/pKC420、ストレプトマイセス・リビダンス/pK
    C448、ストレプトマイセス・リビダンス/pKC462、スト
    レプトマイセス・リビダンス/pKC467、大腸菌K12 SF8/
    pKC420、大腸菌K12 SF8/pKC448、大腸菌DH1/pKC462、
    ストレプトマイセス・アンボファシエンス/pKC462A、ス
    トレプトマイセス・リビダンス/cos111、大腸菌K12 SF
    8/pKC462A、大腸菌K12 SF8/pKC467Aまたは大腸菌K12 S
    F8/cos111から選択されるものである第6項記載の宿主
    細胞。
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