JPH08148167A - 高分子電解質膜と電極の接合体及びその接合方法 - Google Patents

高分子電解質膜と電極の接合体及びその接合方法

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JPH08148167A
JPH08148167A JP6309933A JP30993394A JPH08148167A JP H08148167 A JPH08148167 A JP H08148167A JP 6309933 A JP6309933 A JP 6309933A JP 30993394 A JP30993394 A JP 30993394A JP H08148167 A JPH08148167 A JP H08148167A
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polymer electrolyte
electrolyte membrane
gas diffusion
solvent
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Tsutomu Seki
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Tokyo Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】高分子電解質膜上にガス拡散電極を載置し、電
極のガス拡散層から電解質膜を溶解することのできる溶
媒を含浸させて膜と電極との接する面の膜の表面を溶解
した後、溶媒を取り除いてなることを特徴とする燃料電
池用高分子電解質膜と電極との接合体及びその接合方
法。 【効果】本発明の接合方法により作製した高分子電解質
膜と電極との接合体は、高分子電解質膜と電極との接触
面において膜の溶解と再膜化が行われていることによ
り、密着性の強い接合体が得られる。また従来法のよう
にプレスを行っていないため、膜に不必要な力がかかる
ことなく、高分子電解質膜及び電極の損傷を防ぐことが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体高分子型燃料電池
における高分子電解質膜と電極との接合体及びその接合
方法に関し、より具体的には、優れた密着性を有し、高
分子電解質膜と電極が損傷することがなく、優れた密着
性を有する固体高分子型燃料電池用の高分子電解質膜と
電極との接合体及びその接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】固体高分子型燃料電池は、イオン伝導体
すなわち電解質が固体で且つ高分子である点に特徴を有
するものであるが、その固体高分子電解質としては、具
体的にはイオン交換樹脂等の膜が使用され、この高分子
電解質膜を挟んで負極及び正極の両電極を配置し、例え
ば負極側に水素を、また正極側には酸素又は空気を供給
することにより電気化学反応を起こさせ、電気を発生さ
せるものである。
【0003】その高分子電解質膜としては、当初のフ
ェノ−ルスルフォン酸とホルムアルデヒドとの縮合合成
膜から逐次改善、改良され、以降これまで部分的にス
ルフォン化したポリスチレン膜、スチレン−ジビニル
ベンゼンをフルオロカ−ボンのマトリックスにクロスリ
ンクさせた後、スルフォン化した膜、、の膜をαC
−H結合を含まない膜、トリフルオロスチレンスルフ
ォン酸の重合膜、フルオロカ−ボンマトリックスにト
リフルオロエチレンをグラフト化した膜、パ−フルオ
ロカ−ボンスルフォン酸膜等が提案されている。
【0004】このうち、パ−フルオロカ−ボンスルフ
ォン酸膜(商品名、NAFION)は、その優れた電気
的特性に加え〔イオン伝導率5×10-2S・cm-1(湿
潤状態、25℃)〕、化学的にも物理的にもきわめて安
定であり、機械的強度も大きいこと等から、現在主とし
てこのが使用されている。この膜は厚さ50〜200
μm程度の膜として使用され、単位面積当りの電気抵抗
は0.1〜0.5Ωと電池の内部抵抗の主な原因とはな
り得ないほど小さい。
【0005】一方、その固体高分子電解質膜に接する負
極及び正極の両電極としては、その電極中に反応を促進
させるための触媒粒子が添加される形式のものが開発さ
れてきているが、このように電極中に触媒を添加、使用
する形式の電極の製造法についても、これまで種々のも
のが提案されてきており、その一つの系統として、その
触媒粒子にさらにポリテトラフルオロエチレンを混合す
る形式のものが知られている。
【0006】例えば、米国特許3297484号明細書
では、白金ブラック、パラジウムブラック等の触媒粒
子、或いはこれらを炭素粒子に担持させた触媒粒子をポ
リテトラフルオロエチレンと混合した混練物を電極シ−
トとし、これを高分子電解質としてのイオン交換樹脂膜
に熱圧着する方法が、また米国特許3432355号明
細書では、その混練物を別途ポリテトラフルオロエチレ
ンのフィルム上にスラリ−として塗布することにより電
極シ−トとし、これを高分子電解質としてのイオン交換
樹脂膜に熱圧着する方法が提案されている。
【0007】この技術において、触媒粒子にそのように
ポリテトラフルオロエチレンを混合するのは、主として
その電極シ−ト中で触媒層を形成する触媒成分を結合、
結着させるためのものであるが、このように高分子電解
質と電極シ−トとをただ接合するだけでは、反応サイト
(反応域)が両者間の二次元的な界面に限られ、実質的
な作用面積が小さい。このためこの点を改善する手法の
一つとして、固体電解質としてのスチレン−ジビニルベ
ンゼンスルホン酸樹脂膜に対し、触媒金属を担持したカ
−ボン粉末とスチレン−ジビニルスルホン酸樹脂粉末と
ポリスチレン結合剤との混合物からなる電子−イオン混
合伝導体層を接合することにより、電極材料と固体高分
子電解質との接点を多くし、反応サイトの三次元化を図
ることが提案されている。
【0008】「電気化学」53、No.10(198
5)、P.812〜817では、上記三次元化技術を紹
介し、そのようにスチレン−ジビニルベンゼン系のイオ
ン交換樹脂膜を電解質とした固体高分子型燃料電池にお
いては、電子−イオン混合伝導体層を設けたにしても、
取り出し得る電流密度が低い等の難点がある旨指摘した
上で、これに代わるパ−フルオロカ−ボンスルホン酸樹
脂膜を使用する場合について、反応サイトを三次元化
し、作用面積を上げる試みが紹介されている。
【0009】これによれば、固体高分子電解質としてパ
−フルオロカ−ボンスルホン酸樹脂膜の一種であるNA
FION膜を使用し、このNAFION膜の片面に無電
解メッキ法(浸透法)により白金電極を接合して水素極
すなわちアノ−ド側電極とする一方、この電極の対極を
構成する酸素極すなわちカソ−ド側電極については、概
略、以下の工程により製作されている。
【0010】まず酸素極用の電極触媒粉末として、白金
ブラック粉末又は10%の白金を担持したカ−ボン粉末
(以下、「白金担持カ−ボン粉末」という)を用い、こ
れにアンバ−ライトIR−120B(T−3)〔スチレ
ン−ジビニルベンゼンスルホン酸樹脂、Na型、粒径3
0μmの粉末、Organo社製、商品名)又はNAF
ION−117〔パ−フルオロカ−ボンスルホン酸樹脂
(H型)、脂肪族アルコ−ルと水との混合溶媒中5%溶
液、Aldrich Chemical社製、商品名〕
を、種々の混合比で混合する。
【0011】次いで上記各混合物に対し、ポリテトラフ
ルオロエチレンを水懸濁液状で、白金ブラック粉末の場
合は固形分重量割合で30%、白金担持カ−ボン粉末の
場合には同じく60%添加し混練した後、この混練物を
圧延してシ−ト状とし、真空乾燥後、この酸素極シ−ト
を固体高分子電解質としてのNAFION膜に対して温
度100℃、圧力210kg/cm2 でホットプレスす
るというものである。
【0012】これによれば、固体高分子電解質としての
NAFION膜に対し、これに一体に接合される酸素極
にイオン交換樹脂を混入することにより、電極反応サイ
トの三次元化を図り、これによって分極特性を著しく向
上させることができ、このイオン交換樹脂の混入による
効果は、特に白金担持カ−ボンを電極触媒とした場合に
大きい旨指摘されている。そしてここでは、白金ブラッ
ク粉末又は白金担持カ−ボン粉末からなる触媒粒子が、
これに混入された高分子電解質によりコ−ティングさ
れ、また上記「白金ブラック粉末の場合は固形物重量割
合で30%、白金担持カ−ボン粉末の場合には同じく6
0%」の割合で添加されたポリテトラフルオロエチレン
が結着剤に相当している。
【0013】以上の技術では、その電極シ−トは何れも
その電極材料の混練物を圧延等によりシ−ト化すること
により作製されているが(米国特許3432355号の
場合は補助用のフィルムが使用されている)、この電極
シ−トの作製すなわちシ−ト化の態様としては、その基
材として別途多孔性のペ−パ−又はシ−トを用い、これ
に触媒粒子等の触媒層形成成分を担持させる形式で行う
手法も行われている。この場合にはそのペ−パ−又はシ
−トとして、例えば所定の気孔率及び厚さを有するカ−
ボンペ−パ−を用い、これにポリテトラフルオロエチレ
ン系のディスパ−ジョンを含浸させた後、熱処理をし、
この撥水化カ−ボンペ−パ−上に触媒粒子等の電極構成
成分を付着、担持させるものであるが、その一例として
は特公平4−162365号公報がある。
【0014】この公報の技術は、電極シ−トを構成する
触媒層用微粉末として、白金触媒担持のカ−ボンブラッ
クと触媒無担持のカ−ボンブラックの混合物を用いる点
に特徴を有するものであるが、そのシ−ト化用として撥
水化カ−ボンペ−パ−が使用され、触媒粒子を含む微粉
末の混合物は、この撥水化カ−ボンペ−パ−上へ散布さ
れ、加熱下、プレスをすることによって付着されてお
り、それに続くこのシ−ト状触媒層とイオン交換樹脂膜
との接着は熱圧着することにより行われ、この熱圧着は
具体的には温度160℃、圧力50kg/cm2 で実施
されている。
【0015】ここでもこれら触媒粒子はイオン交換樹脂
で被覆され、ポリテトラフルオロエチレンで処理されて
いるが、本発明者は、返ってポリテトラフルオロエチレ
ンを用いることなく、製造工程を簡略化し、その電池性
能上も優れた固体高分子型燃料電池用電極を製造する方
法を別途開発し、先に特許出願をしているが(特願平4
−358058号、特願平4−358059号)、この
場合にも基材シ−トとしてそのような撥水化カ−ボンペ
−パ−を使用する点では変わりはなく、またイオン交換
樹脂膜との接合一体化は、例えば温度150℃、圧力1
00kgf/cm2 で、60秒間プレスして行ってい
る。
【0016】以上のとおり、正負両電極自体に、その高
分子電解質膜との接触面での三次元化を含めて、改良、
工夫を凝らしても、この正負両電極は高分子電解質膜に
対して接合する必要があるが、これには高温(140〜
200℃)、高圧(50〜200kg/cm2 )を加え
て熱圧着を行うことが必要不可欠であり、このため高分
子電解質膜及び両電極にどうしても不要な力がかかり、
両者の接合時においてその電解質膜の損傷を避けること
はできなかった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、高分子電
解質膜に両電極を接合する従来技術におけるこのような
問題点に鑑み、高分子電解質膜と正負両電極とを接合す
るその仕方として、その電解質膜の損傷を伴うことなく
行うことができる手法について鋭意実験、工夫を重ねて
いるうち、その接合面を特定の溶媒を用いることにより
溶解させ、温度及び圧力を必要とすることなく接合する
ことができる手法を案出、開発し、本発明に到達するに
至ったものである。
【0018】すなわち、本発明は、燃料電池における高
分子電解質膜とガス拡散電極との接合を行うに際し、そ
の電極のガス拡散層から電解質膜を溶解することのでき
る溶液を含浸させることにより、その接合に温度及び圧
力を必要とすることなく、そしてそれ故に膜の損傷を伴
うことなく接合することができる高分子電解質膜と電極
との接合方法を提供することを目的とし、またこれによ
り得られた高分子電解質膜と電極との接合体を提供する
ことを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、高分子電解質
膜とガス拡散電極とを電極のガス拡散層から電解質膜を
溶解することのできる溶媒を含浸させ、膜と電極との接
する面の膜の表面を溶解させた後、その溶媒を取り除い
てなることを特徴とする燃料電池用高分子電解質膜と電
極との接合体を提供するものである。
【0020】また本発明は、高分子電解質膜とガス拡散
電極とを接合するに当たり、電極のガス拡散層から電解
質膜を溶解することのできる溶媒を含浸させ、これによ
り高分子電解質膜と電極との接する面の膜の表面を溶解
した後、溶媒を取り除くことを特徴とする燃料電池用高
分子電解質膜と電極との接合方法を提供するものであ
る。
【0021】本発明においては、上記その溶媒により電
極と高分子電解質膜の接触面において高分子電解質膜成
分の溶解と再膜化を行なわせ、これにより密着性の強い
接合体が得られるが、その溶媒としては、そのように電
極のガス拡散層から電解質膜を溶解し且つ再膜化させる
ことができ、その溶解膜により両者を結合させることの
できるものであれば特に限定はなく、例えばアルコ−ル
類を使用することができる。またこれがアルコ−ル類の
場合には、膜を溶解可能で、より低級なアルコ−ル、特
にエタノ−ルが望ましい。
【0022】以下、本発明をさらに具体的に説明する。
図1は本発明の原理及び基本的操作を説明するための模
式図である。図1中、1は高分子電解質膜であり、これ
は適当な台の上に載置される。2はシ−ト状電極であ
り、3は、シ−ト状電極2のガス拡散層、4は電極2の
触媒層である。シ−ト状電極2は、図示のとおり高分子
電解質膜1上に触媒層4が接するように載置される。
【0023】次にこの接合操作については、ガス拡散層
面上に溶媒例えばアルコ−ルを塗布する。この塗布の仕
方としては霧吹き、滴下等適宜の手法により実施できる
が、溶媒がそのガス拡散面の周縁部から流れ出るのを防
ぐため、必要に応じてその周縁部にマスクをするか又は
堰を設けるのが望ましい。このようにして溶媒を塗布
し、ガス拡散層側から溶媒を所定量含浸させた後、室温
で乾燥させるが、この間に高分子電解質膜表面の高分子
物質が溶媒により溶解し、この溶解物が接合剤として作
用し、触媒層面が高分子電解質膜面と接合することにな
るものである。
【0024】さらにこの接合操作の一態様について述べ
ると、(1)例えばNafion117(商品名、デュ
ポン社製)等の高分子電解質膜上にガス拡散電極を触媒
層が電解質膜に接するようにしてのせる。(2)電極の
ガス拡散層(触媒層の反対側)側の面に高分子電解質膜
の溶媒となり得る溶媒、例えばエタノ−ル水溶液を0.
1〜10mg/cm2 の割合になるよう均一に塗布す
る。(3)ガス拡散層上のエタノ−ルが含浸して肉眼で
はとらえられなくなった後、10〜60分間程度、室温
で乾燥させる。
【0025】(4)次いでこの乾燥した接合体を水中に
入れ超音波をかけることにより残存する溶媒を完全に取
り除き、電極と膜の接合体を得る。この場合その残存溶
媒を除く方法としては真空乾燥等でも差し支えない。
(5)また、高分子電解質膜にはその両面に電極を接合
させるが、高分子電解質膜の他の面に対しては、(4)
の操作終了後、上記(1)〜(4)と同様にして接合す
ることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、実施例
に限定されるものではないことは勿論である。まず、
ビ−カ−(容量:1l)中で白金をカ−ボンブラック粒
子に対して50重量%の割合で担持した触媒粒子を準備
し、この粒子にその全量に対して20重量%となる量の
NAFION−117(パ−フルオロカ−ボンスルホン
酸樹脂、Du Pont社製、商品名)のアルコ−ル溶
液を加え、均一に混合した。
【0027】次いでこの混合液から溶媒を除去した
が、この操作は、攪拌しながら温度50℃に加熱し、ア
スピレ−タ−により吸引して容器内圧力を下げることに
より溶媒を除去し、蒸発した溶媒はその排出用導管に連
結した冷却器により冷却する、いわゆる貫流形式で実施
し、凝縮した溶媒は他の容器に収容した。引続きそこで
得られたコ−ティング触媒粒子に対してポリフロン(ポ
リテトラフルオロエチレン、ダイキン工業社製、登録商
標)のディスパ−ジョンを加えて混合し、触媒粒子及び
ポリテトラフルオロエチレンを均一に分散させ、コ−テ
ィング触媒粒子が均一に分散した水性懸濁液を得た。
【0028】一方気孔率80%、厚さ0.4mmのカ
−ボンペ−パ−にネオフロン(テトラフルオロエチレン
−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ダイキン工業社
製、登録商標)のディスパ−ジョンを含浸させた後、熱
処理を行い、ネオフロンで撥水化したカ−ボンペ−パ−
を得た。この場合その量的割合は、ネオフロンがその全
体量中20重量%占めるよう調製した。次に、上記
で得た撥水化カ−ボンペ−パ−上で、で得た触媒粒子
の懸濁液を濾過し、この撥水化カ−ボンペ−パ−上に各
コ−ティング触媒粒子を均一に堆積させた。その濾過操
作は撥水化カ−ボンペ−パ−を多孔板上に載置し、その
上に上記懸濁液を注ぐ一方、上方を加圧して溶媒のみを
透過させる形式で実施した。
【0029】上記撥水化カ−ボンペ−パ−上に堆積し
た層がすなわち触媒層であるが、引続きその付着面に対
し、固体高分子電解質の一種としてNAFION−11
7〔パ−フルオロカ−ボンスルホン酸樹脂(H型)、ア
ルコ−ルと水との混合溶媒中5%溶液、Aldrich
Chemical社製、商品名〕のアルコ−ル溶液を
噴霧し、これを触媒層に4mg/cm2 となるよう含浸
させた後、減圧下、温度80℃で3時間加熱し溶媒を除
去し電解質でコ−ティングした電極を得たが、この電極
は図1のようなガス拡散層3と触媒層4とを備えたガス
拡散電極1である。
【0030】次に予め用意したNafion 117
膜(高分子電解質膜、Du Pont社製、商品名)上
に上記で得たガス拡散電極1を、図1のとおり触媒層4
が電解質膜1に接するようにしてのせ、ガス拡散層(触
媒層の反対側)側の面にエタノ−ルを0.5mg/cm
2 になるよう均一に塗布し、ガス拡散層上のエタノ−ル
が含浸して肉眼ではとらえられなくなった後、30分
間、室温で乾燥させた。引続き上記乾燥した接合体を水
中に入れ超音波をかけることにより、残存するアルコ−
ルを完全に取り除き、高分子電解質膜膜と電極との接合
体を得た。また、高分子電解質膜の他の面に対しても、
以上と同様にしてガス拡散電極を接合させた。
【0031】この電極と高分子電解質膜膜の接合体につ
いて、目視により観察したところ、高分子電解質膜と電
極とは密に接着しており、またプレスを行ったものでな
いため、従来のプレスによる場合には生じる、接合によ
る膜の損傷も認められなかった。また両者を引き離すよ
うにしても離間することはなかった。
【0032】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の接合方法により
作製した高分子電解質膜と電極との接合体は、高分子電
解質膜と電極との接触面において膜の溶解と再膜化が行
われていることにより、密着性の強い接合体が得られ
る。また従来法のようにプレスを行っていないため、膜
に不必要な力がかかることなく、高分子電解質膜及び電
極の損傷を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理及び操作を説明するための模式
図。
【符号の説明】
1 高分子電解質膜 2 電極 3 ガス拡散層 4 触媒層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高分子電解質膜とガス拡散電極との接合体
    であって、その電極のガス拡散層からその電解質膜を溶
    解することのできる溶媒を含浸させ、膜と電極との接す
    る面の表面を溶解した後、溶媒を取り除いてなることを
    特徴とする燃料電池用高分子電解質膜と電極との接合
    体。
  2. 【請求項2】上記ガス拡散電極が、触媒粒子、高分子電
    解質及びポリテトラフルオロエチレンの混合物からなる
    触媒層を撥水化カ−ボンペ−パ−上に形成したガス拡散
    電極である請求項1記載の燃料電池用高分子電解質膜と
    電極との接合体。
  3. 【請求項3】上記溶媒がエタノ−ル水溶液である請求項
    1又は2記載の燃料電池用高分子電解質膜と電極との接
    合体。
  4. 【請求項4】高分子電解質膜とガス拡散電極を接合する
    に当たり、電極のガス拡散層側から電解質膜を溶解する
    ことのできるアルコ−ル溶液を含浸させ、高分子電解質
    膜と電極との接する面の膜の表面を溶解させた後、溶媒
    を取り除くことを特徴とする燃料電池用高分子電解質膜
    と電極との接合方法。
  5. 【請求項5】上記ガス拡散電極が、触媒粒子、高分子電
    解質及びポリテトラフルオロエチレンの混合物からなる
    触媒層を撥水化カ−ボンペ−パ−上に形成したガス拡散
    電極である請求項4記載の燃料電池用高分子電解質膜と
    電極との接合方法。
  6. 【請求項6】上記溶媒がエタノ−ル水溶液である請求項
    4又は5記載の燃料電池用高分子電解質膜と電極との接
    合方法。
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