JP3504021B2 - 電気化学装置用電極とその製造方法 - Google Patents

電気化学装置用電極とその製造方法

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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
  • Inert Electrodes (AREA)
  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高分子固体電解質を用い
た電気化学装置、例えば、高分子固体電解質燃料電池、
水電解装置、オゾン発生器等に使用される電極と、その
製造方法に関わる。
【0002】
【従来の技術】従来高分子固体電解質を用いた電気化学
装置用電極として下記の方法で作成した電極が提案され
ている。 (1)ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと
略す。)や高分子固体電解質をバインダーとして触媒物
質を高分子固体電解質膜上にホットプレスして電極を形
成する。
【0003】(2)PTFEディスパージョンと触媒物
質、あるいは、高分子固体電解質の溶液と触媒物質又は
その前駆物質とを混合したペースト状あるいはインク状
液を高分子固体電解質膜に塗布、乾燥、加熱して形成す
るか、ペースト状あるいはインク状液から溶媒を除去し
て膜状としこれを高分子固体電解質膜に転写、ホットプ
レスする。
【0004】(3)集電体上に触媒層を形成しこれを高
分子固体電解質膜にホットプレスする。 (4)PTFEと触媒物質からシート状の電極を形成し
これを高分子固体電解質膜にホットプレスするか、高分
子固体電解質溶液を表面に塗布した後、これをバインダ
ーとして高分子固体電解質膜にホットプレスする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法が提案され
ているが、しかしこれらの方法は反応界面が二次元的で
十分な反応の場が確保されなかったり、全体が親水性と
なり反応ガスの供給が確保できなかったり、触媒量が十
分確保できなかったりするという問題があった。また、
本出願人は特開平2−85387号公報にて、フッ素含
有重合体バインダと電気化学的機能性材料粉末とからな
る連続多孔体の一表面から気孔内へ向ってイオン交換樹
脂又はそれと金属との混合物を分布させたイオン交換樹
脂含有シート状電極材料を提案したが、燃料電池用とし
ては性能が十分でない。
【0006】本発明はこれらの問題点を解決し、上記三
相界面反応帯を三次元的に十分確保し、また塗布基材が
例えばカーボンペーパーの様な表面の凹凸のあるもので
も再現性良く均一な触媒層を形成でき、かつ触媒層自体
が十分な機械的強度を有しながら空孔率も高くでき従っ
てガス拡散性がよく、生成イオンの移動も速やかに行わ
れる反応性の高い触媒層を形成できるとともに、この成
形と同時に集(給)電体との接着も同時に行うことので
きるものを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、延伸多孔質ポリテトラフルオロエ
チレン(以下、EPTFEと略す。)の空隙部に少なく
とも高分子固体電解質樹脂と触媒を含む成分を充填して
成る触媒層を有する電極、及び集(給)電体またはガス
拡散層材料面上にEPTFEの空隙に少なくとも高分子
固体電解質樹脂(以下、SPEと略す。)と触媒を含む
成分が充填された触媒層が一体に成形されている電極を
提供する。
【0008】また、このような電極を製造する好適な方
法として、EPTFEフィルムの空隙に、少なくとも高
分子固体電解質樹脂と触媒とを含むインク状溶液を含浸
した後、集(給)電体材料またはガス拡散層材料面上に
これを固定し、溶媒を除去することを特徴とする電気化
学装置用電極の製造方法、及び集(給)電体材料または
ガス拡散層材料面上にEPTFEフィルムを固定した後
その表面に少なくとも高分子固体電解質樹脂と触媒を含
むインク状溶液を塗布することにより、EPTFEフィ
ルムの空隙部に該インク状成分を含浸し、引き続いて溶
媒成分を除去することにより、インク状成分をEPTF
Eフィルム内部に固定すると共に集(給)電体材料また
はガス拡散層材料との接着を行い、一体に成形すること
を特徴とする電気化学装置用電極の製造方法を提供す
る。
【0009】本発明で使用されるEPTFEとは特公昭
51−18991号公報に記載されるようなものであ
り、無数のPTFEの微小結節とこれらを相互に連結す
るPTFE微細繊維から成る三次元的網目構造物であ
る。その物性、構造は製造条件により制御可能である。
本発明に適したEPTFEの物性、構造としては、膜厚
3〜200μm、空隙率60%以上、孔径がEBP値
(ASTM;F−316−86に記載の方法であり、最
大孔径の目安となるが、EPTFEはフィブリル構造の
為最大孔径をそのまま算出するものではない。)で0.
5kg/cm2 以下である。最適な膜厚は必要な触媒量及び
要求特性により変化するが、3μm未満では必要な触媒
量を確保するのが困難でありまた十分な三次元的反応の
場を確保できない。200μm超ではガス拡散性、イオ
ン伝導性に支障があり、触媒が十分機能しない。空孔率
が60%未満では相対的にPTFE量が多くなり、抵抗
値が十分低く成らず、また充填できる触媒量も少なくな
ってしまう。孔径がEBP値で0.5kg/cm2 超では孔
径が小さすぎて触媒粒子を膜内空隙部に充填することが
困難である。また、できるだけ微小結節部の小さい構
造、可能ならば微小繊維のみからなる構造が好ましいが
これに限定されない。この様なEPTFEフィルムを使
用することによりはじめてその空隙部にSPE及び触媒
成分を含む材料を充填することが可能となるとともに必
要な触媒量、ガス拡散性、導電性(イオン及び電子)を
確保でき、したがって優れた電極として機能できるとと
もに、EPTFEフィブリルネットによる補強効果、及
びEPTFEのマトリクス効果により、均一な触媒層を
再現性良く得ることができる。
【0010】またこのEPTFEとして、その材料肉質
に導電性材料、例えばカーボンブラック、黒鉛粉末、白
金をコートしたチタン粉末、等を含んでいても良い。も
ちろんこの粉末が触媒そのもの、または触媒を担持した
ものでも良い。この様に材料肉質にこれらの微粉末を含
むEPTFEを作成するには、PTFEのディスパージ
ョンにこれら粉末を分散させた分散液を混合後、共凝集
させた後水分を除去し、粉砕して粉末状にした材料を用
意し、これをPTFEの材料と同様に特公昭51−18
991号公報に開示の方法に準じて加工して得ることが
できる。
【0011】EPTFEの空隙部への少なくとも高分子
固体電解質樹脂と触媒を含む成分の充填は、これら成分
を含む混合溶液をEPTFE空隙部に含浸した後、溶媒
を除去することにより行われる。この溶液の溶媒として
は、水+界面活性剤、有機溶剤等またはこれらの混合溶
剤が使用されるが、高分子固体電解質樹脂が溶解できる
かまたは安定して分散していられるものである必要があ
る。
【0012】高分子固体電解質樹脂としては、炭化水素
系またはフッ素系のイオン交換樹脂が任意に使用し得る
が、最適にはパーフロロカーボン系のイオン交換樹脂、
特にパーフロロスルフォン酸樹脂が好ましい。この樹脂
は例えば米国デュポン社より「ナフィオン」の商標で入
手できる。またこの樹脂の溶液の溶媒は各種アルコール
類を中心とする有機溶剤またはこれと水との混合溶媒が
使用される。
【0013】触媒は、電極触媒として作用する任意の粉
末が用途に合わせて使用し得る。例えばオゾン発生電極
では二酸化鉛、水電解電極では白金または白金属金属合
金、燃料電池では白金または白金合金担持カーボンブラ
ック等である。この触媒粉末と高分子固体電解質樹脂と
の混合溶液は、上記溶媒に触媒粉末を分散させた後、高
分子固体電解質樹脂溶液を加えることにより作製でき
る、さらに場合によっては、PTFEディスパージョン
またはFEPディスパージョン等を加えることにより撥
水性を強化したり、重炭酸アンモニウム、食塩、炭酸カ
ルシウム等の造孔剤を加え成形後に除去することにより
孔を作り、ガス拡散性をさらに高めるようにしても良
い。
【0014】この溶液をEPTFEに含浸するには、こ
の溶液中に単にEPTFEフィルムを浸漬することによ
り行ってもよく、またはさらに超音波を作用させたり、
機械的にもみ込むような力を作用させることにより行っ
てもよい。また単にフィルム表面に塗布することにより
行うこともできる。またこれをさらにロール等に通すこ
とにより機械的にEPTFEフィルム中に押し込むよう
にしてもよい。
【0015】この触媒と高分子固体電解質樹脂溶液を混
合し含浸、溶媒除去による固化の操作により、触媒を高
分子固体電解質樹脂で被覆するとともに、高分子固体電
解質樹脂が触媒粒子同士を結着させ、またEPTFEフ
ィルムの内部網目構造上に触媒を固定するバインダーの
役を果たし、更に触媒粒子上で生成されるイオンを速や
かに高分子固体電解質膜まで移動させる通路を形成す
る。
【0016】本発明によれば、触媒層の機械的強度はE
PTFEフィルムマトリクスによるため、必要最小限の
高分子固体電解質樹脂により、機械的に安定した触媒層
を形成でき、そのため過剰な高分子固体電解質樹脂によ
るガス拡散性の阻害を防止できる。さらにこの混合溶液
から溶媒が除去される際には、固形成分が凝集し、体積
が小さくなるが、本発明によれば、EPTFEのフィブ
リルマトリクスにより凝集力が分散されるため、凝集収
縮時に、体積収縮、または溶媒容積分が、そのまま微細
空隙を形成することになりガス拡散性の良い構造とな
る。また高分子固体電解質樹脂そのものは連続している
ため、イオンの移動はスムースに行われ、結果として優
れた電極性能を提供する。
【0017】以上の説明でわかる通り本発明によれば電
極触媒層のみを得ることができるが、本発明ではさらに
集(給)電体との接合も同時に行ってもよい。この集
(給)電体と一体に成形する場合、上記の含浸を行った
後、まだ溶媒を除去しないうちに後述するような集
(給)電体またはガス拡散層材料面上に固定した後、溶
媒を風乾等により除去することにより、溶媒及び高分子
固体電解質樹脂の凝集力により、高分子固体電解質樹脂
をバインダーとして、接合、一体化する。別の一体化成
形方法としては、集(給)電体またはガス拡散層材料面
上にEPTFEフィルムを固定した後、前述の混合溶液
を塗布するか、またはさらにこれをロール等に通すこと
によりEPTFEの空隙中に溶液を含浸した後風乾等に
より溶媒を除去し、接合、一体化することもできる。
【0018】以上の何れの方法においても、高分子固体
電解質樹脂の種類によって、最終的に加熱等の手段によ
り、樹脂を安定化する必要のある場合もある。一般に、
本発明の電極の用途では、触媒層のみで電極として機能
させることは少なく、多くの場合集電体または給電体と
ともに用いられ、特に燃料電池の場合、さらに、その間
に導電性の撥水性ガス拡散層が設けられることも多い。
【0019】集(給)電体としては、ニッケル、チタ
ン、銅、ステンレス等のメッシュまたはエクスパンドメ
ッシュ、あるいはこれらメタルメッシュに金や白金族の
メッキまたはコーティングしたもの、ポーラスカーボン
またはグラファイト、カーボンペーパー等が使用され
る。また、撥水性ガス拡散層としては上記集(給)電体
の材料と同様のものをPTFEで撥水処理したものや、
PTFEとカーボンブラックまたは黒鉛等の導電性粉末
を混ぜ合わせて上記集(給)電体にプレス等により一体
に成形したもの、ペースト状にして塗布し、乾燥焼成し
て成形したもの、混練してシート状に成形したもの、さ
らにこれを延伸してより多孔度を上げたもの等がある。
【0020】以上の如き本発明の電気化学装置用電極を
各種の電気化学装置に使用する仕方は、本発明の電極を
用いる以外従来と同様であることができる。図2に燃料
電池の例を示す。図2中、21は高分子固体電解質、2
2,23は電極、24,25は集(給)電体、26,2
7はセパレータ板、28,29はガス供給溝である。必
要に応じて本発明の電極は集(給)電体との接合体、あ
るいは高分子固体電解質21/電極22の接合体又は電
極22/高分子固体電解質21/電極23の接合体とし
て使用することができる。
【0021】こうして構成された高分子固体電解質燃料
電池では、図2を参照すると、ガス供給溝28にO2
溝29にH2 を供給すると、電極22内でO2 +4H+
+4e- →2H2 O、電極23内で2H2 →4H+ +4
- の反応が起こり、4H+は高分子固体電解質21を
通って電極23から電極22へ流れ、4e- は外部負荷
を通ることにより電気エネルギーとなる。作動温度は6
0℃から100℃程度、好ましくは80℃程度である。
【0022】なお、本発明の電極は高分子固体電解質燃
料電池のほか、水電解装置やオゾン発生器などにも使用
できる。
【0023】
【実施例】
実施例1 膜厚12μm、空隙率93%、EBP0.08kg/cm2
のEPTFEフィルムを用意した。これとは別に、二酸
化鉛微粉末をイソプロピルアルコール(IPA)に分散
させた後これにパーフロロスルフォン酸樹脂溶液を二酸
化鉛85%に対し樹脂分が15%の割合となるように加
え、よく混合して混合液を得た。次に、図1の様に、2
本の金属ロール11,12間に支持フィルム13上に前
記EPTFEフィルム14を重ねて通し、上記の混合液
15を供給することにより、EPTFEフィルム空隙に
この混合液を含浸した後風乾により溶媒を除去しさらに
支持フィルム13を除去して本発明の電極1を得た。図
中、16はドクターブレードである。
【0024】また厚さ200μmのカーボンペーパーの
表面に前記のEPTFEフィルムと同じフィルムを固定
した後、その表面に、白金20wt%担持したカーボンブ
ラックをIPAに分散させた後これにパーフロロスルフ
ォン酸樹脂溶液を、白金担持カーボンブラック60%に
対し樹脂分40%となるように混合した後さらに超音波
を作用させてよく分散させた混合液を塗布することによ
り、EPTFEフィルム空隙中にこの混合液を含浸さ
せ、その後溶媒を除去して本発明の電極2を得た。
【0025】つぎに、本発明の電極1/パーフロロスル
フォン酸樹脂膜(米デュポン社製:ナフィオン#11
7)/本発明の電極2、の順に重ねて140℃でヒート
プレスして一体化することにより膜−電極接合体を作製
した。この接合体の電極1の面に白金メッキチタンメッ
シュを当てた後、両面をリブつきの白金メッキステンレ
ス製のセルプレートではさみ、リブ部に純水を供給し、
電極1を陽極、電極2を陰極として、SPE水電解によ
るオゾン発生器として作動させたところ、陽極よりオゾ
ン、陰極より水素の発生するのが確認できた。
【0026】実施例2 白金25wt%担持カーボンブラックをIPAに分散させ
た後、パーフロロスルフォン酸樹脂溶液を、白金担持カ
ーボンブラック75%、樹脂25%の比率で加えて混合
した後、さらに超音波を作用させて、よく分散させて混
合溶液Cを用意した。
【0027】次に、PTFEにより撥水処理した膜厚2
30μmのカーボンペーパー面上に膜厚16μm、空隙
率94%、EBP0.12kg/cm2 のEPTFEフィル
ムを固定した後、上記混合溶液Cを塗布することにより
EPTFEフィルム空隙中に含浸し、溶媒を風乾した後
120℃24時間加熱して本発明の電極3を得た。続い
て、さらにこの表面にEPTFEフィルムを固定した
後、パーフロロスルフォン酸樹脂溶液をその表面に塗布
し、風乾した。この塗布−風乾を3回繰り返して、膜/
電極接合体3′を得た。
【0028】これとは別に、カーボンブラック60%、
PTFE40%からなり、膜厚60μm、密度0.51
g/cm3 の、一軸延伸EPTFEフィルムを圧縮して得
た、撥水性導電性多孔質フィルムを用意した。このフィ
ルムを、やはりPTFEにより撥水処理したカーボンペ
ーパーにプレスすることにより一体化した後、350℃
に加熱して接合させた。この接合物の撥水導電性多孔質
フィルムの表面に、膜厚20μm、空隙率93%、EB
P0.15kg/cm2 のEPTFEフィルムを固定した
後、混合溶液Cをその表面に塗布して、このEPTFE
フィルム空隙中に含浸し引き続いて乾燥することにより
溶媒を除去して、本発明の電極4を得た。さらに、膜電
極接合体3′を得たのと同じようにして、膜/電極接合
体4′を得た。
【0029】次に、膜/電極接合体4′の表面にさらに
パーフロロスルフォン酸樹脂溶液を塗布した後、膜/電
極接合体4′と膜/電極接合体3′とを膜面が向かい合
うようにして、間に気泡が入らない様、注意しながら圧
着し、溶媒を風乾により除去した後、130℃24時間
加熱して、樹脂を安定化させて、高分子固体電解質タイ
プ燃料電池の電極/膜/電極接合体を作製した。
【0030】この接合体の、電極3側に加湿した水素、
電極4側に酸素を供給して、燃料電池として作動させた
ところ、1A/cm2 の電流密度で0.71Vの出力が得
られた。 比較例 実施例2において一軸延伸EPTFEフィルムを圧縮し
て得た、撥水性導電性多孔質フィルムをカーボンペーパ
ーに接合させて電極材料を得た。
【0031】この電極基材に直接混合溶液を塗布したと
ころ多数のひび割れが発生し、その一部は基材から剥離
していた。またこれを使用して、実施例2と同様にし
て、燃料電池として作動させたところ1A/cm2 の電流
密度で0.67Vの出力であった。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、高分子固体電解質を用
いた電気化学的装置用の電極において、三相界面反応帯
を三次元的に十分確保し、触媒層自体が十分な機械的強
度を有しながら空孔率を高くでき、従ってガス拡散性が
よく、生成イオンの移動も速やかに行なわれる反応性の
高い触媒層を形成でき、その成形と同時に集(給)電体
との接着も同時に行なうことができる電極が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1におけるEPPTFEフィルムへの高
分子固体電解質樹脂及び触媒の混合液の含浸を示す図で
ある。
【図2】本発明の電極の燃料電池への応用例を示す図で
ある。
【符号の説明】
11,12…ローラ 13…EPTFEフィルム 14…支持フィルム 15…二酸化鉛微粉末+パーフルオロスルフォン酸樹脂
溶液 16…ドクターブレード 21…高分子固体電解質 22,23…電極 24,25…集(給)電体 26,27…セパレータ板 28,29…ガス供給口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/86 H01M 4/88 C25B 11/03 C25B 11/20 C01B 13/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膜厚が3〜200μm、空隙率が60%
    以上、孔径がEBP値で0.5kg/cm以下の延伸
    多孔質ポリテトラフルオロエチレンフィルムの空隙に、
    少なくとも高分子電解質樹脂と電子導電性を付与するに
    十分な量の触媒とを含む成分を充填してなる触媒層を有
    することを特徴とする電気化学装置用電極。
  2. 【請求項2】 前記触媒が白金または白金合金担持カー
    ボンブラックであり、前記電気化学装置が燃料電池であ
    る請求項1に記載の電気化学装置用電極。
  3. 【請求項3】 集(給)電体材料またはガス拡散層材料
    面上に、請求項1に記載の触媒層が一体に成形されてい
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の電気化学
    装置用電極。
  4. 【請求項4】 膜厚が3〜200μm、空隙率が60%
    以上、孔径がEBP値で0.5kg/cm以下の延伸
    多孔質ポリテトラフルオロエチレンフィルムの空隙に、
    少なくとも高分子電解質樹脂と電子導電性を付与するに
    十分な量の触媒とを含むインク状溶液を含浸した後、集
    (給)電体材料またはガス拡散層材料面上に該フィルム
    を固定し、溶媒を除去することを特徴とする電気化学装
    置用電極の製造方法。
  5. 【請求項5】 集(給)電体材料またはガス拡散層材料
    面上に膜厚が3〜200μm、空隙率が60%以上、孔
    径がEBP値で0.5kg/cm以下の延伸多孔質ポ
    リテトラフルオロエチレンフィルムを固定した後その表
    面に少なくとも高分子電解質樹脂と電子導電性を付与す
    るに十分な量の触媒とを含むインク状溶液を塗布するこ
    とにより、該フィルムの空隙部に該インク状成分を含浸
    し、引き続いて溶媒成分を除去することにより、該イン
    ク状成分を該フィルム内部に固定すると共に集(給)電
    体材料またはガス拡散層材料との接着を行い、一体に成
    形することを特徴とする電気化学装置用電極の製造方
    法。
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