JPH08145280A - 真空断熱壁の製造方法 - Google Patents

真空断熱壁の製造方法

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JPH08145280A
JPH08145280A JP6312790A JP31279094A JPH08145280A JP H08145280 A JPH08145280 A JP H08145280A JP 6312790 A JP6312790 A JP 6312790A JP 31279094 A JP31279094 A JP 31279094A JP H08145280 A JPH08145280 A JP H08145280A
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JP
Japan
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heat insulating
mat
organic binder
insulating wall
inorganic fiber
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Pending
Application number
JP6312790A
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English (en)
Inventor
Tadao Yamaji
忠雄 山路
Mikio Sato
美喜雄 佐藤
Masayoshi Aoki
政義 青木
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 真空断熱壁の製造方法において、繊維マット
の充填度のむらや繊維マットの有する圧縮変形性による
断熱壁の凹入変形を確実に防止すると共に、有機バイン
ダーのガス化を速やかに行い真空化処理時間の短縮化を
図る。 【構成】 有機バインダーを含浸させ、かつ真空に対す
る大気圧に耐圧する密度まで圧縮することにより断熱壁
1Aの断熱空間にほヾ等しい厚さにまで圧縮し硬化して
なる無機質繊維マット2Aを断熱壁1A内部に封入し、
次いで前記断熱壁1Aを前記有機バンイダーの分解温度
まで酸素の存在下で加熱ガス化し、該ガスを吸引排出
後、前記断熱壁1A内部を真空排気する真空断熱壁の製
造方法において、有機バインダーを含浸させて圧縮硬化
してなる前記無機質繊維マット2Aに、一又は複数の有
機バインダーを含まない無機質繊維マットからなるブロ
ック3を部分的に有する複合マット2を断熱壁1A内部
に封入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は真空断熱壁の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来熱処理用ベーキング炉などの高次の
断熱を行う断熱壁の構造として、内外壁よりなる断熱壁
内を密閉空間とし内部に無機質発泡粉末を高密充填しさ
らに真空化してなる断熱壁が知られている(例えば特公
昭60−8399号公報) 。この種の断熱壁は内部の真空化さ
れた雰囲気と高密充填された無機質発泡粉末の断熱効果
との相乗により高次の断熱効果が得られ、例えば厚さ4
〜5cm程度の厚さの壁体で常温と 300〜400 ℃の温度差
の断熱が可能とされている。
【0003】しかしながら、上記断熱体は、断熱空間へ
の粉末の高密充填が非常に面倒で、複雑に入り込む形状
の断熱壁の場合上記困難性はさらに顕著となり、また高
密充填が出来たとしても、真空排気の際粉末の吸引がど
うしても生じ、これを極力少なくするため複雑なフィル
ターが必要となるなど種々の問題があった。
【0004】このような問題を解消するため、断熱空間
内に無機繊維よりなるマットを収納しその後真空排気し
て密封することも提案されているが(例えば実開昭62-5
4396号公報) 、この場合はマットを封入後断熱壁を真空
排気した場合、繊維マットの充填度のむら、あるいは繊
維マットの有する圧縮変形性により断熱壁が内外気圧差
に起因して凹入変形することがある問題があった。
【0005】そこで、上記無機繊維よりなるマットに有
機バインダーを含有させ、かつ真空に対する大気圧に耐
圧する密度まで圧縮することにより断熱壁の断熱空間に
ほヾ等しい厚さにまで圧縮し硬化させた無機繊維よりな
る断熱マットを前記断熱空間内に挿入し、次いで前記断
熱壁を前記有機バインダの分解温度まで酸素の存在下で
加熱してガス化し、該ガスを吸引排出後、前記断熱空間
内を真空排気する真空断熱壁の製造方法を、本願出願人
は先に提案した(例えば特開平5-87292 号等)。この方
法によれば、繊維マットの充填度のむらや繊維マットの
有する圧縮変形性がなくなるため断熱壁の凹入変形は確
実に改良された。
【0006】
【従来技術の問題点】しかしながら、断熱壁を有機バイ
ンダの分解温度まで酸素の存在下で加熱してガス化し、
該ガスを吸引排出する場合所望の程度にまでガスを吸引
排出するのに非常に時間がかかり、生産効率が悪い問題
が生じた。即ち、有機バインダーを含浸させて圧縮硬化
してなる無機質繊維マットは、断熱壁内部にほぼ隙間無
く充填封入されているため、有機バインダーのガス化は
酸素が豊富に存在する空気吸引孔から始まり、順次空気
吸引孔から遠い方へと進行する。このため、断熱壁の面
積が広くなると、ガスの完全排出にはかなりの時間を要
する問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記問題点
を解消することを目的としてなされたものであって、繊
維マットの充填度のむらや繊維マットの有する圧縮変形
性による断熱壁の凹入変形を確実に防止すると共に、有
機バインダーのガス化を速やかに行い真空化処理時間の
短縮化を図ることを目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、請求項1に係る発
明の真空断熱壁の製造方法は、有機バインダーを含浸さ
せ、かつ真空に対する大気圧に耐圧する密度まで圧縮す
ることにより断熱壁1Aの断熱空間にほヾ等しい厚さに
まで圧縮し硬化してなる無機質繊維マット2Aを断熱壁
1A内部に封入し、次いで前記断熱壁1Aを前記有機バ
ンイダーの分解温度まで酸素の存在下で加熱ガス化し、
該ガスを吸引排出後、前記断熱壁1A内部を真空排気す
る真空断熱壁の製造方法において、有機バインダーを含
浸させて圧縮硬化してなる前記無機質繊維マット2A
に、一又は複数の有機バインダーを含まない無機質繊維
マットからなるブロック3を部分的に有する複合マット
2を断熱壁1A内部に封入することを特徴とするもので
ある。
【0009】請求項2に係る真空断熱壁の製造方法は、
上記請求項1に記載の複合マット2として、有機バイン
ダーを含まない複数の無機質繊維マットからなるブロッ
ク3が、有機バインダーを含浸させて圧縮硬化してなる
無機質繊維マット2Aを前記複数に等面積に区画した面
のほぼ中央位置に配置してなるものを用いることを特徴
とするものである。
【0010】
【作用】請求項1の発明において、真空断熱壁内に封入
される有機バインダーを含浸させ圧縮硬化してなる無機
質繊維シートとして、部分的に有機バインダーを含まな
い無機質繊維マットからなるブロックを設けたため、こ
の部分には空気即ち酸素が存在し、従って有機バインダ
ーをガス化させるために加熱したとき、このブロック部
分が内部的な酸素供給部分となり、空気吸引孔付近以外
にこのブロック部分でもガス化が行われるので、ガス化
時間の短縮化が可能となる。 また、このブロックは耐
圧性が殆どないが、有機バインダーを含浸させ圧縮硬化
してなる無機質繊維シートに比べ表面積を非常に小さく
することにより、凹入変形に対する影響を殆ど無とする
ことができる。
【0011】請求項2の発明において、ブロックを複数
に渡って設ける場合、その配置位置を、有機バインダー
を含浸させ圧縮硬化してなる無機質繊維シートの複数に
等面積に区画したほぼ中央としたため、均等分布された
ブロックにより均一に、かつ迅速にガス化が可能とな
る。
【0012】次にこの発明の実施例を説明する。図1
は、請求項1に係る発明の方法に使用される無機質繊維
シートの斜視図、図2は請求項2に係る発明の方法に使
用される無機質繊維シートの斜視図、図3は断熱容器の
断面図、図4は同平面図、図5はガス化吸引を行う工程
を示す断面図である。
【0013】〔実施例1〕幅500mm 、深さ500mm 、高さ
1000mm、断熱壁厚40mmの断熱容器1を用意した(図3、
図4)。この断熱容器1の断熱壁1Aに充填する複合繊
維マット2として、繊維径5μm 〜8μm のガラス繊維
よりなる無加圧状態で分厚いガラス繊維マット表裏面
に、ガラス繊維マット重量 100部に対し10重量部のフェ
ノール樹脂(大日本インキ化学工業株式会社社製商品名
ブライオーフェン)をスプレー噴射して含浸させ、これ
をプレス機で所定の圧力で厚さ4cmとなるまで加熱しつ
つ加圧し、フェノール樹脂を硬化させて厚さ3.7 〜3.9c
m の圧縮マット2Aを成形した。
【0014】次に、この圧縮マット2Aのほぼ中央部に
幅20mm、高さ35mmの貫通孔2Bを開設し、そこにバイン
ダーを含浸させない前記と同じガラス繊維マットブロッ
ク3を圧入して、複合マット2を得た。この複合マット
2を図3に示すように断熱容器1の断熱壁1A内に充填
した後開口部1Bに底板1Cを溶接して密閉し、図5に
示すように加熱炉4へ入れ底板1Cに設けた開口部1D
に分岐管5を接続し、一方を空気吸引ポンプ(図外)へ
接続すると共に、他方をバルブ6を介して加熱炉内に開
放させた。
【0015】まず、バルブ6を閉として空気吸引ポンプ
を駆動しつつ断熱容器1全体を有機バインダーのガス化
温度にまで加熱し分解ガスの吸引排出を2分間行い、次
に空気吸引ポンプを停止させバルブ6を開にして加熱炉
4内の加熱空気を断熱壁1A内へ供給した。1.5分間の
空気供給後再びバルブ6を閉にして分解ガスの吸引排出
を行うことを繰り返し、断熱壁内の有機バインダーのガ
スを排出した。
【0016】〔実施例2〕複合マット2として、図2に
示すように実施例1と同じ圧縮マット2Aの表面積を2
等分し、それぞれの区画2’、2’のほぼ中央部に実施
例1と同様貫通孔2B、2Bを開設し、そこにバインダ
ーを含浸させない前記と同じガラス繊維マットのブロッ
ク3、3を圧入して、複合マット2を得た。以下は実施
例1と同様にして断熱容器を得た。
【0017】〔比較例〕実施例1と同じ圧縮マット2A
をそのまま断熱容器1の断熱壁1A内に充填した他は実
施例1と同様にして断熱容器を得た。実施例1及び2と
比較例について加熱炉4へ搬入し分岐管5をセット後、
有機バインダーのガスが十分許容できる低濃度の範囲と
なるまでに要した時間は、実施例1は比較例に比べて約
2/5、実施例2は同じく1/5の時間で済むことが判
明した。
【0018】なお、部分的に配するガラス繊維マットブ
ロック3の圧縮マット2Aに対する面積比は、上記実施
例1及び2についてガラス繊維マットブのロック3の大
きさを種々変えて行った結果、ガス化時間と真空排気後
の真空断熱壁の耐圧性との相関より 0.3%以下とするこ
とが望ましいことも判明した。また、無機質繊維マット
2の構成繊維としてロックウールについて同様に実施し
たが実施例1、2と同様な結果となった。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、有機バインダーで固化した無機質繊維マット2
A中に有機バインダーを含まない繊維マットのブロック
3を介在させたため、この繊維マットのブロック3は空
隙率が大きく酸素の豊富な部位となり、加熱開始と同時
にこの部分の周囲の有機バインダーをガス化し、順次ガ
ス化領域を広げる。従って、無機質繊維マット2A中の
有機バインダーのガス化時間が著しく短くされる。また
有機バインダーを含まない繊維マットのブロック3の表
面積は全体の面積に占める割合が小さいため、複合マッ
ト2の耐圧縮性に与える影響も殆どない。また請求項2
の発明によれば、繊維マットのブロック3が複数個均一
分散状に配置されるのでそれだけガス化の効率が良くな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る発明の方法に使用される無機質
繊維シートの斜視図である。
【図2】請求項2に係る発明の方法に使用される無機質
繊維シートの斜視図である。
【図3】断熱容器の断面図である。
【図4】同平面図である。
【図5】ガス化吸引を行う工程を示す断面図である。
【符号の説明】
1…断熱容器 1A…断熱容器の断熱壁 1B…開口部 1C…底板 1D…断熱壁に設けた開口部 2…複合マット 2A…圧縮硬化マット 2B…貫通孔 3…バインダーを含浸させないガラス繊維マットのブロ
ック 4…加熱炉 5…分岐管 6…バルブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機バインダーを含浸させ、かつ真空に
    対する大気圧に耐圧する密度まで圧縮することにより断
    熱壁1Aの断熱空間にほヾ等しい厚さにまで圧縮し硬化
    してなる無機質繊維マット2Aを断熱壁1A内部に封入
    し、次いで前記断熱壁1Aを前記有機バンイダーの分解
    温度まで酸素の存在下で加熱ガス化し、該ガスを吸引排
    出後、前記断熱壁1A内部を真空排気する真空断熱壁の
    製造方法において、有機バインダーを含浸させて圧縮硬
    化してなる前記無機質繊維マット2Aに、一又は複数の
    有機バインダーを含まない無機質繊維マットからなるブ
    ロック3を部分的に有する複合マット2を断熱壁1A内
    部に封入することを特徴とする真空断熱壁の製造方法。
  2. 【請求項2】 有機バインダーを含まない複数の無機質
    繊維マットからなるブロック3が、有機バインダーを含
    浸させて圧縮硬化してなる無機質繊維マット2Aを前記
    複数に等面積に区画した面のほぼ中央位置に配置してな
    る複合マット2を用いることを特徴とする請求項1に記
    載の真空断熱壁の製造方法。
JP6312790A 1994-11-22 1994-11-22 真空断熱壁の製造方法 Pending JPH08145280A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006316988A (ja) * 2005-04-15 2006-11-24 Asahi Fiber Glass Co Ltd 真空断熱材用芯材、その製造方法および真空断熱材
JP2006316901A (ja) * 2005-05-12 2006-11-24 Asahi Fiber Glass Co Ltd 真空断熱材用芯材の製造方法および真空断熱材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006316988A (ja) * 2005-04-15 2006-11-24 Asahi Fiber Glass Co Ltd 真空断熱材用芯材、その製造方法および真空断熱材
JP2006316901A (ja) * 2005-05-12 2006-11-24 Asahi Fiber Glass Co Ltd 真空断熱材用芯材の製造方法および真空断熱材

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