JPH08144703A - 高クロムタービンロータおよびその製造方法 - Google Patents

高クロムタービンロータおよびその製造方法

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JPH08144703A
JPH08144703A JP6308390A JP30839094A JPH08144703A JP H08144703 A JPH08144703 A JP H08144703A JP 6308390 A JP6308390 A JP 6308390A JP 30839094 A JP30839094 A JP 30839094A JP H08144703 A JPH08144703 A JP H08144703A
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Japan
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turbine rotor
welding
rotor shaft
thrust
high chromium
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JP6308390A
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Inventor
Takashi Fukuda
隆 福田
Yasumi Ikeda
保美 池田
Yasuhiko Tanaka
泰彦 田中
Eiji Uchiyama
英二 内山
Setsuo Sannomiya
節雄 三野宮
Eiji Tsunoda
英治 角田
Satoru Asai
知 浅井
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Toshiba Corp
Japan Steel Works Ltd
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Toshiba Corp
Japan Steel Works Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16C2223/00Surface treatments; Hardening; Coating
    • F16C2223/30Coating surfaces
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C3/00Shafts; Axles; Cranks; Eccentrics
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/06Sliding surface mainly made of metal
    • F16C33/14Special methods of manufacture; Running-in

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  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高クロムタービンロータのジャーナル部に
溶接割れが生ずることなく高強度の肉盛部を形成する。 【構成】 高クロムタービンロータ軸1に、スラスト
用突起2を軸と一体に形成しておき、この突起2とター
ビンロータ軸1の軸受け接触面3のベアリング接触部4
に、下盛と上盛とからなる肉盛4aを行う方法であっ
て、前記上盛用溶接材料に低合金鋼を使用し、下盛用溶
接材料には、上盛用溶接材料およびロータ軸材よりも強
度が低く、かつ線膨張率の大きな溶接材料を使用する。
ベアリング接触部4に形成される肉盛部は、表層部の組
成を所定の範囲に定める。 【効果】 溶接割れの発生を防止して、表層に高強度
の肉盛層を形成でき、高い強度を有する信頼性の高いス
ラスト軸部を構成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高温で使用される発
電機用のタービンロータであって、そのロータ軸がスラ
スト軸受けで支持される高クロムタービンロータおよび
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、5〜13重量%のCrを含有す
る高クロムタービンロータは、高温強度と低温靱性に優
れており、発電機用高圧、中圧ロータとして注目されて
いる。しかし、このロータ材はCrを多く含むため、使
用中にスラスト軸受け等のベアリングと接触する接触面
で焼き付きを起こしやすいという問題がある。このため
従来は、クロム含有量の少ない低合金鋼を成形して上記
ロータ軸のジャーナル部に焼きばめする方法や、前記低
合金鋼をジャーナル部に肉盛溶接して、スラスト用突起
を肉盛形成しつつベアリング接触部を形成する方法が採
用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来方法のう
ち、焼ばめ方式は形状に制約が多く、採用が困難になる
場合もある。また、肉盛溶接する方法では、スラスト用
突起自体がは低合金鋼を用いた肉盛によって形成されて
おり、ロータ軸部と比較して強度が十分ではないという
欠点がある。しかも、母材そのものが溶接による低温割
れ感受性が高いといったことや、母材成分の希釈の影響
を大きく受ける肉盛層で応力除去焼なましの際の再熱割
れ感受性が高くなるという問題があり、さらに使用中に
割れが発生するおそれもあり、信頼性が十分ではないと
いう問題がある。
【0004】また、ロータシャフト母材が肉盛用溶接材
料の低合金鋼に比べ、熱膨張係数が小さいため、肉盛溶
接時に肉盛部分に大きな引張残留応力が発生する。さら
に、母材に生じた溶接熱影響部の硬化層の焼戻しと上記
引張残留応力の低減を目的として行う溶接後の焼戻し熱
処理においても、その熱膨張係数の差により溶接時より
は残留応力は低下するが肉盛溶接部に、溶接割れを助長
したりロータシャフトの疲労強度を劣化させる程度の大
きさの引張残留応力が残存するという問題がある。
【0005】この発明は上記事情を背景としてなされた
ものであり、スラスト用突起がロータ軸部と比較しても
十分な強度を有し、かつベアリング接触面での焼き付き
が有効に防止された高クロムタービンロータと、引張残
留応力を低く抑制し溶接割れが生じることなく信頼性の
高いスラスト軸部を形成できる高クロムタービンロータ
の製造方法とを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、第1の発明は、高クロムタービンロータ軸(1)に
スラスト用突起(2)が一体に形成された高クロムター
ビンロータであって、前記スラスト用突起(2)とター
ビンロータ軸(1)の軸受け接触面(3)のベアリング
接触部(4)に、肉盛部(4a)が形成されており、こ
の肉盛部(4a)の表層部の組成が、重量%で、C:
0.05〜0.2%、Si:0.1〜0.7%、Mn:
0.3〜2%、Cr:0.5〜3%、Ni:1%以下、
Mo:0.55〜1%、Ti:0.02%以下を含有
し、残部がFeおよび不可避不純物からなることを特徴
とする。
【0007】また、第2の発明の高クロムタービンロー
タの製造方法は、高クロムタービンロータ軸(1)に、
スラスト用突起(2)を一体に形成しておき、このスラ
スト用突起(2)とタービンロータ軸の軸受け接触面
(3)のベアリング接触部(4)に、下盛と上盛とから
なる肉盛溶接を行う方法であって、前記上盛用溶接材料
に低合金を使用し、前記下盛溶接用材料には、上盛用溶
接材料およびロータ軸材よりも強度が低く、かつ線膨張
率の大きな溶接材料を使用することを特徴とする。
【0008】第3の発明の高クロムタービンロータの製
造方法は、上記上盛用溶接材料が、重量%で、C:0.
05〜0.2%、Si:0.1〜0.7%、Mn:0.
3〜2%、Cr:0.5〜3%、Ni:1%以下、M
o:0.55〜1%、Ti:0.02%以下を含有し、
残部がFeおよび不可避不純物からなることを特徴とす
る。第4の発明の高クロムタービンロータの製造方法
は、第2または第3の発明において、下盛用溶接材料が
純鉄からなることを特徴とする。第5の発明の高クロム
タービンロータの製造方法は、第2または第3の発明に
おいて、下盛用溶接材料が、重量%で、C:0.07%
以下、Si:0.7%以下、Mn:0.3〜2%を含有
し、残部がFeおよび不可避的不純物からなることを特
徴とする。
【0009】また、本願発明における下盛、上盛は、そ
れぞれ単層の他に複数層とすることも可能であり、下盛
は母材からの希釈をできるだけ防止するため2層もしく
はそれ以上の複数層とするのが望ましい。さらに肉盛溶
接の方法も特に限定されないが、溶接作業性等の観点
で、自動溶接が可能な、ティグ(TIG)溶接、ミグ
(MIG)溶接、マグ(MAG)溶接、サブマージアー
ク溶接(SAW)等が望ましい。
【0010】
【作用】すなわち本願発明の高クロムタービンロータに
よれば、スラスト用突起はロータ軸と一体に形成されて
いるため、ロータ軸と同様の機械的性質が得られ、ロー
タ軸に比較して強度が劣るという問題を回避することが
できる。さらにこのスラスト用突起とロータ軸の軸受け
接触面のベアリング接触面には、適切な組成を有する肉
盛部が形成されているので、ベアリングとの接触による
焼き付きを防止し、また、肉盛部においても良好な強
度、靱性が確保される。
【0011】そして、本願発明の高クロムタービンロー
タの製造方法によれば、溶接時および焼戻し熱処理時に
上盛溶接部に発生する熱応力は、上盛用溶接材料に比べ
強度が小さく、線膨張係数が大きい下盛溶接部の塑性変
形によって吸収され、上盛溶接部に残る残留応力を小さ
くすることができ、溶接割れを未然に防止することがで
きる。また、下盛用溶接材料に、第4の発明の純鉄また
は第5の発明の軟鋼を使用すれば、母材からの成分希釈
による割れをより有効に防止することができる。そし
て、上盛用溶接材料には、溶接割れの制約が少ないの
で、軸部として十分な強度を有する材料を選定すること
ができる。特に第3の発明の材料を使用すれば、優れた
強度と低温靱性が確保される。
【0012】さらに従来、肉盛溶接によってベアリング
接触部を形成する際に、同時にスラスト突起を肉盛で形
成していたのに対し、本願発明ではスラスト用突起をロ
ータ軸と一体に成形しておき、この突起とロータ軸の軸
受け接触面に局部的に肉盛溶接を行うようにしたので、
スラスト用突起においてロータ軸材と同等の高い強度が
得られる。また、溶接領域の減少によって作業の手間と
コストが低減する利点もある。次に、肉盛表層部、上盛
用溶接材料および下盛用溶接材料としての望ましい成分
の限定理由を述べる。
【0013】肉盛表層部、上盛用溶接材料 上盛用溶接材料としては、ジャーナル部として十分な強
度が得られ、かつ溶接割れ感受性の小さい材料が選択さ
れる。第3の発明の溶接材料によれば、これら特性が満
足されるとともに、ジャーナル部として望ましい強度で
ある700MPa以上の引張強度が得られる。第1の発
明の高クロムタービンロータでは、所定の肉盛部で上記
特性が確保されるように、肉盛表層部の組成を、第3の
発明の上盛溶接材料と同範囲の成分とする。その成分の
限定理由は、上盛用溶接材料と同様であるので、上盛用
溶接材料における説明をもって、その説明は省略する。
以下に成分の具体的な限定理由について述べる。
【0014】C:0.05〜0.2% 上盛溶接部の引張強度を確保するという観点からCは必
要な添加元素であり、引張強さ700MPa以上を確保
するため0.05%を含有量の下限とした。しかし、
0.2%を越える含有は衝撃値を低下させることから
0.2%を上限とした。 Si:0.1〜0.7% Siの添加理由は下盛用溶接材料と同じ理由であるが、
引張強度確保のため0.1%を含有量の下限とした。た
だし、0.7%を越えるとSR割れ等の溶接割れ性を助
長し、靱性の低下を招くので上限を0.7%に限定し
た。
【0015】Mn:0.3〜2% MnはSiと同様に脱酸剤として必要であるとともに、
強度確保に必要な元素であるため、含有量の下限値を
0.3%以上とした。しかし含有量2%を越えると靱性
を低下させ、熱膨張率を増大させるため上限を2%とし
た。 Cr:0.5〜3% Crは引張強度と靱性を確保する上で重要な元素である
が、含有量0.5%以下ではその効果が認められず、3
%を越えると必要以上に強度を上昇させ、衝撃値の低下
及び焼付の要因を増すことから上記範囲とした。
【0016】Ni:1%以下 Niは、溶接入熱量の高いSAW溶接等を適用する場合
に靱性低下をおさえるために所望により添加する。しか
し、1%を越える含有は残留応力の増加の原因となるこ
とから1%以下とした。 Mo:0.55〜1% Moは引張強度を確保する上で、また熱膨張率を下げる
点で重要な合金元素であるが、含有量0.55%未満で
は必要な強度が確保できず、また、1%を越えると衝撃
値の確保ができないため0.55〜1%の範囲とした。 Ti:0.02%以下 Tiは引張強度を高めることと、靱性の改善のため所望
により添加する。ただし、0.02%を越える含有は靱
性を低下させるので上限を0.02%とした。また、望
ましい範囲としては0.01〜0.015%である。
【0017】下盛用溶接材料 下盛用溶接材料としては、母材合金成分の希釈を考慮
し、上盛用溶接材料およびロータ軸材よりも強度が低
く、かつ線膨張率の大きな材料が選択される。第4の発
明の純鉄による溶接材料によれば、これらの特性が満足
される。また、第5の発明による軟鋼は、十分に強度が
小さく、また線膨張係数も大きいので、多くの上盛用溶
接材料に対して、本願発明の条件を満たすことができ
る。具体的な限定理由は以下に述べる。
【0018】C:0.07%以下 Cは、強度を確保するために必要な元素であり、含有量
を増加させるとともに強度は上昇するが、溶接割れ感受
性が大きくなり、さらに、靱性の低下を招く。このた
め、母材合金成分の希釈による強度、靱性、割れ感受性
の兼ね合いを考慮して上限を0.07%とした。 Si:0.7%以下 Siは、脱酸剤として必要な元素であるが、含有量0.
7%を越えるとSR割れ等の溶接割れ性を助長し、靱性
の低下を招くので上限を0.7%とした。
【0019】Mn :0.3〜2% Mnは、Siと同様、脱酸剤として必要であるとともに
強度確保に必要な元素であるため、0.3%以上含有さ
せる。ただし、含有量2%を越えると靱性を低下させる
ので上限を2%とした。
【0020】
【実施例】表1に示す組成を有する12%Cr系タービ
ンロータを、常法により溶製した後、所定形状に鍛造
し、さらに必要な熱処理を行った。なお、発明材につい
ては、上記工程において、ロータ軸1に、スラスト用突
起2、2をロータ軸1と一体的に形成し、比較材につい
ては、スラスト用突起2を形成することなく製造した。
【0021】なお、上記発明材および比較材用として、
表2に示す肉盛溶接材をそれぞれ用意した。発明材1に
対しては、スラスト用突起2、2の内側壁面と、スラス
ト用突起2、2間のロータ軸表面に開先を形成し、予熱
処理を行った後、表3に示す溶接条件でタービンロータ
を円周方向に回転させながら溶接ワイヤを供給して2層
の下盛溶接を行い、さらに、その上層に上盛溶接を行っ
た。その後、後熱処理を行った。以上のようにして発明
材では、軸受け接触面3のベアリング接触部4に肉盛部
4aを溶接した。一方、比較材では、表3に示す溶接条
件で、ロータ軸1の所定位置に開先を形成し、この開先
に肉盛溶接して、スラスト用肉盛突起5aを含む肉盛部
5を形成した。なお、比較材においても発明材と同様
に、予熱、後熱処理を行ったが、発明材に比べて溶接作
業により多くの手間を要した。
【0022】次に、得られた各試験材の肉盛部表層部の
成分を分析し、その組成を表4に示した。さらに、肉盛
部の溶接線方向の残留応力をX線法により測定し、その
結果を表3に示した。その結果、発明材では、いずれも
残留応力は200MPa未満であったのに対し、比較材
では、250MPaに近い大きな残留応力を有してい
た。 また、溶接金属中央部から試験片を採取して強度
を測定した結果を表3に示した。その結果、発明材はい
ずれも750MPaを越える高い引張強さを有していた
のに対し、比較材は、700MPa未満で強度に劣って
いた。
【0023】次に、溶接割れ性を評価するため、上記ロ
ータ材及び表2に示す下盛り用溶接材料と比較材として
用いた上盛り用溶接材料(低合金鋼3)によるY形拘束
低温割れ試験を行った。さらに、下盛り溶接材料でバタ
リングを行った場合と比較材(低合金鋼3)を用いて全
層肉盛り溶接を行った場合のU形拘束試験材を用いたS
R割れ試験を行い、その結果は表3に示した。その結
果、低温割れは、全体を通して予熱温度200℃で割れ
の発生をなくすことができるが、SR割れ試験におい
て、発明材では割れは発生しなかったが、比較材では溶
接金属中に割れの発生が確認された。以上のように、発
明材は、残留応力、強度、溶接割れのいずれの点におい
ても比較材よりも優れていた。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本願発明の高クロム
タービンロータによれば、スラスト用突起をタービンロ
ータ軸と一体に形成し、ベアリング接触部に、所定成分
の肉盛部を形成したので、スラスト用突起で十分な強度
が確保されるとともに、ベアリングとの接触による焼き
付きが有効に防止される。
【0029】また、本願発明の高クロムタービンロータ
の製造方法によれば、高クロムタービンロータ軸の一部
に、スラスト用突起を軸と一体に形成しておき、この突
起およびタービンロータ軸の軸受け接触面のベアリング
接触部に、下盛と上盛とからなる肉盛を行う方法であっ
て、前記上盛用溶接材料に低合金鋼を使用し、さらに下
盛用溶接材料には、この上盛用溶接材料およびロータ軸
材よりも強度が低く、かつ線膨張率の大きな溶接材料を
使用するので、溶接後熱焼鈍後の溶接金属表面の残留応
力が低下し、溶接時および後熱処理時における割れの発
生を防止するとともにロータ運転時の疲労破壊を防止す
る。また溶接割れの制約が小さくなるので、表層に高強
度の材料で肉盛することができ、スラスト軸部に十分な
強度を与えることができる。さらに、スラスト用突起は
ロータ軸と一体に形成できるので、ロータ軸材による十
分な強度が確保され、作業の手間も減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用されるタービンロータの一例を
示す一部断面正面図である。
【図2】従来法によってスラスト軸部を形成したタービ
ンロータの一部断面正面図である。
【符号の説明】
1 タービンロータ軸 2 スラ
スト用突起 3 軸受け接触面 4 ベア
リング接触部 4a ベアリング接触部の肉盛部 5 肉盛
部 5a スラスト用肉盛突起
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F01D 25/00 F X (72)発明者 田中 泰彦 北海道室蘭市茶津町4番地 株式会社日本 製鋼所内 (72)発明者 内山 英二 北海道室蘭市茶津町4番地 株式会社日本 製鋼所内 (72)発明者 三野宮 節雄 北海道室蘭市茶津町4番地 株式会社日本 製鋼所内 (72)発明者 角田 英治 横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会 社東芝京浜事業所内 (72)発明者 浅井 知 横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会 社東芝京浜事業所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高クロムタービンロータ軸(1)にスラ
    スト用突起(2)が一体に形成された高クロムタービン
    ロータであって、前記スラスト用突起(2)とタービン
    ロータ軸(1)の軸受け接触面(3)のベアリング接触
    部(4)に、肉盛部(4a)が形成されており、この肉
    盛部(4a)の表層部の組成が、重量%で、C:0.0
    5〜0.2%、Si:0.1〜0.7%、Mn:0.3
    〜2%、Cr:0.5〜3%、Ni:1%以下、Mo:
    0.55〜1%、Ti:0.02%以下を含有し、残部
    がFeおよび不可避不純物からなることを特徴とする高
    クロムタービンロータ
  2. 【請求項2】 高クロムタービンロータ軸(1)に、ス
    ラスト用突起(2)を一体に形成しておき、このスラス
    ト用突起(2)とタービンロータ軸(1)の軸受け接触
    面(3)のベアリング接触部(4)に、下盛と上盛とか
    らなる肉盛溶接を行う方法であって、前記上盛用溶接材
    料に低合金を使用し、前記下盛溶接用材料には、上盛用
    溶接材料およびロータ軸材よりも強度が低く、かつ線膨
    張率の大きな溶接材料を使用することを特徴とする高ク
    ロムタービンロータの製造方法
  3. 【請求項3】 上盛用溶接材料の組成が重量%で、C:
    0.05〜0.2%、Si:0.1〜0.7%、Mn:
    0.3〜2%、Cr:0.5〜3%、Ni:1%以下、
    Mo:0.55〜1%、Ti:0.02%以下を含有
    し、残部がFeおよび不可避不純物からなることを特徴
    とする請求項2記載の高クロムタービンロータの製造方
  4. 【請求項4】 下盛用溶接材料が、純鉄からなることを
    特徴とする請求項2または請求項3記載の高クロムター
    ビンロータの製造方法
  5. 【請求項5】 下盛用溶接材料が、重量%で、C:0.
    07%以下、Si:0.7%以下、Mn:0.3〜2%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなるこ
    とを特徴とする請求項2または請求項3記載の高クロム
    タービンロータの製造方法
JP6308390A 1994-11-18 1994-11-18 高クロムタービンロータおよびその製造方法 Pending JPH08144703A (ja)

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