JPH0814044A - 油温調整用熱交換装置 - Google Patents

油温調整用熱交換装置

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JPH0814044A
JPH0814044A JP14361594A JP14361594A JPH0814044A JP H0814044 A JPH0814044 A JP H0814044A JP 14361594 A JP14361594 A JP 14361594A JP 14361594 A JP14361594 A JP 14361594A JP H0814044 A JPH0814044 A JP H0814044A
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JP
Japan
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cooling water
passage
atf
oil
engine
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JP14361594A
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English (en)
Inventor
Yasutoshi Yamanaka
保利 山中
Kazuki Suzuki
和貴 鈴木
Atsushi Kato
淳 加藤
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F9/00Casings; Header boxes; Auxiliary supports for elements; Auxiliary members within casings
    • F28F9/02Header boxes; End plates
    • F28F9/0234Header boxes; End plates having a second heat exchanger disposed there within, e.g. oil cooler

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  • Physics & Mathematics (AREA)
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 水冷式のエンジン2の冷却水の立ち上がり特
性を悪化させることなく、車両用自動変速機油(AT
F)の冷却性能を向上する。 【構成】 冷却水回路内の冷却水の全流量が流れるアウ
トレットパイプ13の内周に傾斜角度θの通路壁28を
設け、この通路壁28内を冷却水の流れ方向の上流側ま
たは下流側に移動可能なATFオイルクーラ12をアウ
トレットパイプ13内に収容した。そして、ATFオイ
ルクーラ12の通路壁28内の挿入位置を、キャップ1
4を回転させることにより変更できるようにした。これ
により、ATFオイルクーラ12の冷却水入口孔21の
通路開孔面積Swyと通路壁28の内周とATFオイル
クーラ12の下端部の外周との間に形成される冷却水通
路29の通路断面積Swxとの比を、ATFオイルクー
ラ12内でATFと熱交換する冷却水の流量がATFの
ウォームアップ時の最適流量となるように変更できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばエンジンの冷
却水を利用して自動変速機油、ギヤ油、エンジンオイ
ル、パワーステアリングオイルのような自動車の各部の
作動油や潤滑油等のオイルを適正な油温に調整するよう
にした油温調整用熱交換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば車両の自動変速機の作動油として
利用される車両用自動変速機油(以下ATFと記述す
る)を適正な油温に調整するものとして、従来より、図
7および図8に示したような車両用油温調整装置の冷却
水回路100、200が知られている。
【0003】図7の車両用油温調整装置(以下第1従来
例と呼ぶ)の冷却水回路100は、水冷式のエンジン
(E/G)101およびウォータポンプ(P)102
に、ラジエータ(R)103、バイパスパイプ104、
エンジンオイルクーラ(E/O)105およびヒータコ
ア(H)106をそれぞれ環状に接続している。そし
て、冷却水を利用してATFを適正な油温に調整するた
めのATFオイルクーラ(A/T)107は、ラジエー
タ103のロアタンクに内蔵している。なお、図7中に
おいて108はサーモスタットである。
【0004】図8の車両用油温調整装置(以下第2従来
例と呼ぶ)の冷却水回路200は、水冷式のエンジン
(E/G)201およびウォータポンプ(P)202
に、ラジエータ(R)203、バイパスパイプ204、
エンジンオイルクーラ(E/O)205、ヒータコア
(H)206およびATFオイルクーラ(A/T)20
7をそれぞれ環状に接続している。そして、ATFの油
温が冷却水の水温より低い場合、つまりエンジンを暖機
している場合は冷却水を利用してATFの加熱を行い、
ATFの油温がエンジン冷却水の水温より上昇した場合
は冷却水を利用してATFの冷却を行って、トルクコン
バータのフリクションロスを低減している。なお、図8
中において208はサーモスタットである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、第1従来例
の冷却水回路100においては、エンジン101を暖機
している時にATFの加熱を行うことができないという
問題点があった。また、第2従来例の冷却水回路200
においては、ATFオイルクーラ207内に導入する冷
却水をエンジン201のシリンダヘッド側から取り入れ
ていることから、図7に示したような従来のラジエータ
103のロアタンク内蔵式のATFオイルクーラ107
に比較してATFの油温と冷却水の水温との油水温度差
が小さい。
【0006】とくに、エンジン201の高負荷運転時に
は、ATFの油温が許容温度近くまで上昇するが、AT
Fオイルクーラ207だけでなく、ラジエータ203、
エンジンオイルクーラ205やヒータコア206にも冷
却水が分配されるため、ATFオイルクーラ207内で
ATFと熱交換する冷却水の流量が少なく、ATFの冷
却効果は低い。このように、第2従来例の冷却水回路2
00においては、冷却水の流量が充分に得られ難いた
め、ATFの油温が許容温度(例えば140℃)近くま
で上昇してしまう。その結果、ATFの油温が許容温度
(例えば140℃)近くまで上昇した時のATFの冷却
を充分に行うには、冷却性能を向上させる目的でATF
オイルクーラ207を大型化しなければならない。
【0007】上記の理由から、第2従来例の冷却水回路
200内の冷却水の全流量を流せる位置、すなわち、ウ
ォータポンプ202の吸込部または吐出直後にオイルク
ーラを設けた例もある。ところが、ATFの冷却性能を
優先し過ぎると、エンジンの暖機時にオイルクーラ内に
てATFと熱交換する冷却水の流量が多過ぎることにな
るので、エンジンの冷却水の水温の立ち上がり特性を悪
化させてしまう。これにより、エンジンの冷却水の水温
が適正値まで上昇するまでの時間が長くなるので、自動
車の走行燃料消費率が悪化するという問題点があった。
【0008】この発明の目的は、冷却水の水温の立ち上
がり特性を悪化させることなく、オイルの冷却性能の向
上と加熱性能の向上との両立を図ることが可能な油温調
整用熱交換装置を提供することにある。また、この発明
の目的は、オイルの冷却性能を向上することにより、熱
交換器の大型化を防止することが可能な油温調整用熱交
換装置を提供することにある。さらに、この発明の目的
は、冷却水の水温の立ち上がり特性を向上させることに
より、水冷式のエンジンの燃料消費率の悪化を防止する
ことが可能な油温調整用熱交換装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、冷却水回路内の冷却水の全流量が流れる冷却水配管
内に、冷却水を利用してオイルの冷却と加熱を行う熱交
換器を収容した油温調整用熱交換装置であって、前記熱
交換器内に形成され、オイルと熱交換する冷却水が流れ
る第1の冷却水通路と、前記冷却水配管の内周と前記熱
交換器の外周との間に形成され、オイルと熱交換しない
冷却水が流れる第2の冷却水通路と、前記冷却水配管の
内周または前記熱交換器の外周に設けられ、前記第1の
冷却水通路の断面積と前記第2の冷却水通路の断面積と
の比を変更する通路面積比変更手段とを備えた技術手段
を採用した。
【0010】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の油温調整用熱交換装置において、前記通路面積比変更
手段は、前記冷却水配管の内周に設けられ、冷却水の流
れ方向の上流側から下流側に向かって内径が漸減または
漸増する通路壁を有し、この通路壁に対する前記熱交換
器の設定位置を、冷却水の流れ方向の上流側または下流
側へ向けて変化させる位置可変手段を具備した技術手段
を採用した。
【0011】なお、前記冷却水配管として、ラジエータ
およびバイパス配管より水冷式のエンジン内に冷却水を
流入させる冷却水導入配管を利用しても良い。また、前
記冷却水配管として、水冷式のエンジン内の冷却水をラ
ジエータおよびバイパス配管へ流出する冷却水導出配管
を利用しても良い。さらに、通路面積比変更手段とし
て、冷却水配管の内径や通路壁の内径を、冷却水の流れ
方向に対して略直交する方向に拡縮させるようにしても
良い。また、通路面積比変更手段として、熱交換器の外
周に冷却水の流れ方向の上流側から下流側に向かって外
径が漸減または漸増する外側壁を設け、冷却水配管の内
周に冷却水の流れ方向の上流側から下流側に向かって内
径が漸減または漸増する通路壁を設けて、熱交換器と通
路壁の相対位置を変更するようにしても良い。
【0012】
【作用】請求項1の発明によれば、冷却水回路内の冷却
水の全流量が流れる冷却水配管内に熱交換器を収容する
ことにより、熱交換器内を通過するオイルと熱交換器内
に形成される第1の冷却水通路内を流れる冷却水との熱
交換効率が改善される。また、通路面積比変更手段によ
って、熱交換器内に形成される第1の冷却水通路の通路
断面積と冷却水配管の内周と熱交換器の外周との間に形
成される第2の冷却水通路の通路断面積との比が変更さ
れる。すると、熱交換器内に形成される第1の冷却水通
路内を通過してオイルとの熱交換に寄与する冷却水の流
量と冷却水配管の内周と熱交換器の外周との間に形成さ
れる第2の冷却水通路内を通過してオイルとの熱交換に
寄与しない冷却水の流量とが調整される。このため、熱
交換器内を通過するオイルと熱交換器内に形成される第
1の冷却水通路内を流れる冷却水との熱交換効率が変化
する。したがって、熱交換器内でオイルと熱交換する冷
却水の流量を、冷却水の水温の立ち上がり特性を低下さ
せることのない最適流量となるように、第1の冷却水通
路の通路断面積と第2の冷却水通路の通路断面積との比
を変更することが可能となる。
【0013】請求項2の発明によれば、位置可変手段に
よって、内径が冷却水の流れ方向の上流側から下流側に
向かって漸減または漸増するように形成された通路壁に
対する熱交換器の設定位置を変化させることにより、熱
交換器内に形成される第1の冷却水通路の通路断面積と
通路壁の内周と熱交換器の外周との間に形成される第2
の冷却水通路の通路断面積との比が変更される。する
と、熱交換器内に形成される第1の冷却水通路内を通過
してオイルとの熱交換に寄与する冷却水の流量と通路壁
の内周と熱交換器の外周との間に形成される第2の冷却
水通路内を通過してオイルとの熱交換に寄与しない冷却
水の流量とが調整される。このため、熱交換器内を通過
するオイルと熱交換器内に形成される第1の冷却水通路
内を流れる冷却水との熱交換効率が変化する。
【0014】
【実施例】次に、この発明の油温調整用熱交換装置を自
動車用エンジン冷却装置に組み込んだ複数の実施例に基
づいて説明する。
【0015】〔第1実施例の構成〕図1ないし図3はこ
の発明の第1実施例を示したもので、図1および図2は
油温調整用熱交換装置を示した図で、図3は自動車用エ
ンジン冷却装置を示した図である。
【0016】図3中のAは、自動変速機の油圧制御用作
動油、歯車や軸受等の潤滑油、トルクコンバータ等の動
力伝達装置の動力伝達媒体という三つの働きを持つAT
Fを適正な油温に保つための車両用油温調整装置として
利用される自動車用エンジン冷却装置である。
【0017】自動車用エンジン冷却装置Aは、強制循環
式の冷却水回路1を備えている。この冷却水回路1は、
水冷式のエンジン(E/G)2、ラジエータ(R)3、
バイパスパイプ4、サーモスタット(TH)5、ウォー
タポンプ(P)6、エンジンオイルクーラ(E/O)
7、ヒータコア(H)8、温水バルブ(V)9および油
温調整用熱交換装置10等をそれぞれ環状に接続してい
る。
【0018】エンジン2は、自動車のエンジンルーム
(図示せず)内に配され、図示しない出力軸がトルクコ
ンバータを介して自動車変速機に駆動連結されている。
そして、エンジン2は、内部にウォータジャケット(図
示せず)を設けており、ラジエータ3で冷却された冷却
水によって、シリンダ外周部、シリンダヘッド等が冷却
される。なお、本例では、エンジン2の冷却水出口11
に、後記するアウトレットパイプ13が取り付けられて
いる。
【0019】ラジエータ3は、自動車のエンジンルーム
内の走行風を有効に利用できる場所に設置されている。
このラジエータ3は、エンジン2のウォータジャケット
を通過する間にエンジン排熱を吸収して水温が高くなっ
た冷却水とファン(図示せず)により送り込まれる空気
とを熱交換させて冷却水を冷却する放熱器である。バイ
パスパイプ4は、本発明のバイパス配管であって、エン
ジン2より流出した冷却水をラジエータ3から迂回させ
て再度エンジン2に戻す迂回流路を形成すする。
【0020】サーモスタット5は、エンジン2の冷却水
の水温によって自動作動するサーモバルブである。この
サーモスタット5は、エンジン2の冷却水の水温が低い
ときは閉弁して冷却水がラジエータ3を経由せずバイパ
スパイプ4を経て循環するようにし、エンジン2の冷却
水の水温が高くなったときは開弁して冷却水がラジエー
タ3へ循環するようにする。
【0021】ウォータポンプ6は、冷却水に圧力を加え
て強制的に循環させるもので、入口部にエンジン2のイ
ンレットパイプ47が接続されている。インレットパイ
プ47は、ラジエータ3、バイパスパイプ4、エンジン
オイルクーラ7およびヒータコア8からウォータポンプ
6の作用によりエンジン2内に冷却水を戻す冷却水導入
配管である。
【0022】エンジンオイルクーラ7は、冷却水とエン
ジンオイル(エンジン2の各摺動部の潤滑油)とを熱交
換させてエンジンオイルを適正な油温となるように冷却
する油冷却器である。ヒータコア8は、図示しない空気
調和装置のダクト内に配され、ダクト内を通過する空気
を加熱して車室内の空調に利用される放熱器である。温
水バルブ9は、ヒータコア8へエンジン2の排熱を吸収
した冷却水の供給および供給の停止を行う温水弁であ
る。
【0023】次に、油温調整用熱交換装置10を図1お
よび図2に基づいて詳細に説明する。この油温調整用熱
交換装置10は、エンジン2の冷却水を利用してATF
の冷却および加熱を行うATFオイルクーラ(A/T)
12、このATFオイルクーラ12を収容するアウトレ
ットパイプ13、およびこのアウトレットパイプ13の
開口端部を閉塞するキャップ14等から構成されてい
る。
【0024】ATFオイルクーラ12は、本発明の熱交
換器であって、ATFと冷却水とを熱交換させるもの
で、キャップ14の下端面にろう付け等の接合手段を用
いて取り付けられている。このATFオイルクーラ12
は、図2に示したように、ブラケット15と下端側プレ
ート16間にアルミニウム等の金属製の円板プレート1
7を複数積層してなる積層型コア部を有する。なお、コ
ア部の詳細は図示しない。また、ブラケット15と下端
側プレート16は、アルミニウム等の金属製の円板より
なる。
【0025】そして、ATFオイルクーラ12は、AT
Fが流れる複数のオイル通路18と冷却水が流れる複数
の冷却水通路19とが熱交換可能なように接近して設け
られている。オイル通路18は、略水平方向に多数設け
られ、オイル入口流路20とオイル出口流路(図示せ
ず)との間に形成されている。冷却水通路19は、本発
明の第1の冷却水通路であって、略上下方向に多数設け
られ、複数の冷却水入口孔21と1つの冷却水出口孔2
2とが設けられている。なお、オイル通路18と冷却水
通路19の内部または外部にフィンを配しても良い。
【0026】アウトレットパイプ13は、本発明の冷却
水配管、冷却水導出配管であって、アルミニウムダイキ
ャスト製で、ATFオイルクーラ12のクーラケースを
構成するもので、下端部に円環状のフランジ部23を有
している。このフランジ部23は、エンジン2の取付ブ
ロック24の表面に円環板状のパッキン25を介してボ
ルト等の締結具26により締付け固定される。
【0027】また、アウトレットパイプ13は、フラン
ジ部23の内周部分より図示上方に延ばされた円筒状の
立壁部27を有している。この立壁部27の内周には、
通路壁28が設けられている。この通路壁28は、本発
明の通路面積比変更手段であって、冷却水の上流側から
下流側へ向かって傾斜角度θ(図1参照)だけ内径Dx
が漸増するように直線状に傾斜するように立壁部27に
一体成形された傾斜壁である。
【0028】通路壁28の内周面とATFオイルクーラ
12の外周面との隙間には、円環状の冷却水通路29が
形成されている。この冷却水通路29は、本発明の第2
の冷却水通路であって、ATFオイルクーラ12を迂回
して下流側へ流入させる。なお、冷却水通路29の通路
断面形状は、円環状だけでなく、三日月状、円弧状、半
円状、角筒状等自由である。
【0029】そして、立壁部27の開口端部の内周に
は、キャップ14が螺合するめねじ部30が形成されて
いる。また、立壁部27の上方側には、冷却水パイプ3
1〜33が圧入されている。冷却水パイプ31は、ラジ
エータ3のアッパータンクの入口に連通するアルミニウ
ム等の金属パイプで、内部にエンジン2よりラジエータ
3へ向かう冷却水が流れる冷却水通路34を有してい
る。
【0030】また、冷却水パイプ32は、バイパスパイ
プ4の入口に連通するアルミニウム等の金属パイプで、
内部にエンジン2よりバイパスパイプ4へ向かう冷却水
が流れる冷却水通路35を有している。そして、冷却水
パイプ33は、ヒータコア8の入口およびエンジンオイ
ルクーラ7の入口に連通するアルミニウム等の金属パイ
プで、内部にエンジン2よりヒータコア8およびエンジ
ンオイルクーラ7へ向かう冷却水が流れる冷却水通路3
6を有している。
【0031】キャップ14は、本発明の通路面積比変更
手段、位置可変手段であって、アルミニウム等の金属に
より所定の形状に一体成形されている。このキャップ1
4は、ATFオイルクーラ12のブラケット15の上端
面をろう付け等の接合手段を用いて取り付ける円板部3
7を有している。
【0032】この円板部37の上端面には、中央部分よ
り図示上方に延長された六角形状の係合部38、および
外周部分より立壁部27の開口端部に沿って延長された
円筒状の嵌合部39が形成されている。円板部37は、
ATFオイルクーラ12のオイル入口流路20とオイル
出口流路に対応した位置にオイル入口パイプ40、オイ
ル出口パイプ41をろう付け等の手段を用いて接合して
いる。
【0033】また、係合部38の内部には、六角レンチ
等の工具が係合する。オイル入口パイプ40は、内部に
自動変速機のトルクコンバータ等からATFオイルクー
ラ12内へオイルを導入するオイル入口通路42を形成
するアルミニウム等の金属パイプである。また、オイル
出口パイプ41は、内部にATFオイルクーラ12内か
ら自動変速機のトルクコンバータやオイルパン等へオイ
ルを戻すオイル出口通路43を形成するアルミニウム等
の金属パイプである。
【0034】そして、嵌合部39の外周には、立壁部2
7の開口端部のめねじ部30が螺合するおねじ部44が
形成されている。なお、嵌合部39の開口端部には、A
TFオイルクーラ12の最大挿入深さを決めるストッパ
として機能するフランジ部45が形成されている。ま
た、嵌合部39と立壁部27の開口端部との間には、冷
却水の漏洩を防止するためのOリング46が装着されて
いる。
【0035】〔第1実施例の流量調整方法〕次に、この
実施例の油温調整用熱交換装置10の冷却水の流量調整
方法、すなわち、ATFオイルクーラ12の挿入深さの
調整方法を図1および図2に基づいて簡単に説明する。
【0036】六角レンチ等の工具をキャップ14の係合
部38内に嵌め込んで工具を右回転させることによっ
て、キャップ14が右回転しながら図示下方へ進む。す
ると、キャップ14の円板部37に一体的に設けられた
ATFオイルクーラ12も右回転して図示下方へ移動し
て、ATFオイルクーラ12の下端面、すなわち、下端
側プレート16の下端面がアウトレットパイプ13の通
路壁28に対して所定の挿入深さDに設定される。
【0037】このとき、ATFオイルクーラ12内を通
過する冷却水の流量は、冷却水回路1の全流量に対し
て、アウトレットパイプ13の通路壁28の内径Dxと
ATFオイルクーラ12の外径Dyとの間に形成される
円環状の冷却水通路29の通路断面積Swxと複数の冷
却水通路19の冷却水入口孔21の通路開孔面積Swy
との比で決まる流量に調整される。
【0038】なお、この実施例では、アウトレットパイ
プ13の通路壁28が、冷却水の上流側から下流側へ向
かって傾斜角度θ(図1参照)だけ内径Dxが漸増する
ように直線状に傾斜している。このため、ATFオイル
クーラ12の下端面がアウトレットパイプ13の通路壁
28内に挿入される程、冷却水通路29の通路断面積S
wxがATFオイルクーラ12の冷却水入口孔21の通
路開孔面積Swyより小さくなる。
【0039】したがって、ATFオイルクーラ12の下
端面がアウトレットパイプ13の通路壁28内に挿入さ
れる程、冷却水通路29を通過する冷却水の流量よりA
TFオイルクーラ12の複数の冷却水通路19を通過す
る冷却水の流量の方が多くなる。このため、ATFオイ
ルクーラ12内でのATFと冷却水との熱交換効率が向
上することにより、ATFオイルクーラ12の加熱性能
および冷却性能(ATFの熱交換性能)が増加すること
になる。
【0040】逆に、六角レンチ等の工具をキャップ14
の係合部38内に嵌め込んで工具を左回転させることに
よって、ATFオイルクーラ12も左回転して図示上方
へ移動する。これにより、ATFオイルクーラ12の下
端面がアウトレットパイプ13の通路壁28内を上昇す
る程、冷却水通路29の通路断面積SwxがATFオイ
ルクーラ12の冷却水入口孔21の通路開孔面積Swy
より大きくなる。
【0041】したがって、ATFオイルクーラ12の下
端面がアウトレットパイプ13の通路壁28内を上昇す
る程、冷却水通路29を通過する冷却水の流量よりAT
Fオイルクーラ12の複数の冷却水通路19を通過する
冷却水の流量の方が少なくなる。このため、ATFオイ
ルクーラ12内でのATFと冷却水との熱交換効率が低
下することにより、ATFオイルクーラ12の加熱性能
および冷却性能(ATFの熱交換性能)が減少する。し
かし、エンジン2の暖機時の冷却水の水温の立ち上がり
性能は向上する。
【0042】〔第1実施例の作用〕次に、この実施例の
自動車用エンジン冷却装置Aの作用を図1ないし図3に
基づいて簡単に説明する。
【0043】(ATFのウォームアップ時)エンジン2
の暖機時、とくにエンジン2の始動時には、ATFの油
温が外気温程度まで低下していることからオイルポンプ
(図示せず)のポンプロスが大きく、オイルポンプを駆
動する自動車の走行燃料消費率を増大させてしまう。こ
のため、エンジン2の始動後になるべく早くATFの油
温を適温となるまで上昇させることが必要となる。
【0044】したがって、エンジン2の暖機時であって
も冷却水はATFとの熱伝導率の違いから冷却水がAT
Fと比較して、エンジン排熱に温度上昇に伴って速やか
に昇温するので、冷却水を利用してATFを加熱する。
このとき、冷却水の水温はサーモスタット5の開弁温度
(例えば78℃)より低下しているので、サーモスタッ
ト5は閉弁している。
【0045】このため、エンジン2のウォータジャケッ
トより流出した冷却水は、ATFオイルクーラ12内の
冷却水通路19またはアウトレットパイプ13内の冷却
水通路29を通る。なお、冷却水通路19内に流入した
冷却水は、冷却水通路19を通過する際に、オイル通路
18内を流れるATFと熱交換してATFを加熱する。
【0046】そして、アウトレットパイプ13より流出
する一部の冷却水は、冷却水パイプ32を通ってバイパ
スパイプ4、サーモスタット5を経由して、インレット
パイプ47、ウォータポンプ6の順に流れ、再びエンジ
ン2のウォータジャケット内を循環する(第1のATF
加熱経路)。
【0047】また、アウトレットパイプ13より流出す
る残部の冷却水は、冷却水パイプ33を通ってエンジン
オイルクーラ7内に流入する。エンジンオイルクーラ7
内に流入した冷却水は、エンジンオイルクーラ7を通過
する際にエンジンオイルと熱交換してエンジンオイルを
加熱する。そして、エンジンオイルに吸熱された冷却水
は、インレットパイプ47、ウォータポンプ6の順に流
れ、再びエンジン2のウォータジャケット内を循環する
(第2のATF冷却経路)。
【0048】したがって、エンジン2の冷却水回路1に
おいて、エンジン2のウォータジャケットからの温度の
高い冷却水がATFオイルクーラ12に通水されること
になる。これにより、ATFオイルクーラ12内で高温
の冷却水と低温のATFとが熱交換してATFが急速に
加熱されるので、適正な油温までATFが早期に昇温す
る。なお、エンジンオイルクーラ7内にも冷却水が循環
されるので、エンジンオイルも同様に適正な油温まで早
期に昇温する。
【0049】(ATFのクーラ時)例えば自動車を60
km/hで定走行した場合には、エンジンを始動してか
ら例えば15分間〜20分間経過すると、ATFが冷却
水より高温となる。そして、エンジン2を高速高負荷連
続運転することにより、ATFが許容温度(例えば14
0℃)を越えると、オイル粘度の低下、油性の劣化、摺
動部の摩耗等の不具合を発生するため、ATFを冷却す
る必要がある。したがって、冷却水を利用してATFを
冷却する。このとき、冷却水の水温はサーモスタット5
の開弁温度(例えば78℃)以上に上昇しているので、
サーモスタット5は開弁している。
【0050】このため、エンジン2のウォータジャケッ
トより流出した冷却水は、ATFオイルクーラ12内の
冷却水通路19またはアウトレットパイプ13内の冷却
水通路29を通る。なお、冷却水通路19内に流入した
冷却水は、冷却水通路19を通過する際に、オイル通路
18内を流れるATFと熱交換してATFを冷却する。
【0051】そして、アウトレットパイプ13より流出
する一部の冷却水は、冷却水パイプ31を通ってラジエ
ータ3内に流入する。ラジエータ3内に流入した冷却水
は、エンジン等で駆動する冷却ファンにより送風される
冷却風や自動車の走行風により適温(例えば80℃)ま
で冷却された後に、サーモスタット5を経由して、イン
レットパイプ47、ウォータポンプ6の順に流れ、再び
エンジン2のウォータジャケット内を循環する(第1の
ATF冷却経路)。
【0052】また、アウトレットパイプ13より流出す
る残部の冷却水は、冷却水パイプ33を通ってエンジン
オイルクーラ7内に流入する。エンジンオイルクーラ7
内に流入した冷却水は、エンジンオイルクーラ7を通過
する際にエンジンオイルと熱交換して高温のエンジンオ
イルを冷却する。そして、エンジンオイルより吸熱した
冷却水は、インレットパイプ47、ウォータポンプ6の
順に流れ、再びエンジン2のウォータジャケット内を循
環する(第2のATF冷却経路)。
【0053】また、空気調和装置にてヒータコア8を利
用する場合には、温水バルブ9が開弁する。このため、
冷却水パイプ33内に流入した一部の冷却水は、ヒータ
コア8内に流入する。ヒータコア8内に流入した冷却水
は、ヒータコア8を通過する際に空気と熱交換して低温
の空気を加熱する。そして、空気に吸熱された冷却水
は、インレットパイプ47、ウォータポンプ6の順に流
れ、再びエンジン2のウォータジャケット内を循環する
(第3のATF冷却経路)。
【0054】(第1実施例と第2従来例との比較)ここ
で、図4および図5に基づいて第1実施例と第2従来例
との流量配分の違いについて説明する。なお、図4およ
び図5は説明を簡略化するため、エンジンオイルクーラ
7、205を省略している。先ず、第2従来例の冷却水
回路200{図4(A)および図5(A)参照}は、A
TFのウォームアップ時およびATFのクーラ時の冷却
水の流量配分をアウトレットパイプの単一内径(通路断
面積Sw)のみで調整していた。
【0055】この第2従来例に対して、この第1実施例
の冷却水回路1{図4(B)および図5(B)参照}で
は、エンジン2にアウトレットパイプ13を取り付けた
ものにおいて、そのアウトレットパイプ13内にATF
オイルクーラ12を収容した油温調整用熱交換装置10
であり、以下の数1の式に示した円環状の冷却水通路2
9の通路断面積Swx、および複数の冷却水通路19の
全ての冷却水入口孔21の通路開孔面積Swyを調整す
る機能を持つ油温調整用熱交換装置10である。
【0056】
【数1】Swx=(π/4)×(Dx2 −Dy2 ) ここで、Dxはアウトレットパイプ13の通路壁28の
内径で、DyはATFオイルクーラ12の外径である。
【0057】この実施例では、上述の調整機能を持つこ
とによって、ATFのウォームアップ時およびATFの
クーラ時にATFオイルクーラ12の複数の冷却水通路
19を通過する冷却水の流量配分を、キャップ14を回
してアウトレットパイプ13の通路壁28に対してAT
Fオイルクーラ12の下端面の所定の挿入深さDを変更
することにより、最適な流量配分に調整できる。
【0058】(ATFのウォームアップ時)第2従来例
の冷却水回路200の流量配分は、以下の数2の式とな
る。
【数2】V2T=V2TH +V2A/T+V2H
【0059】ここで、V2Tは冷却水回路200の冷却水
の全流量で、V2TH はバイパスパイプ204の通過流量
で、V2A/TはATFオイルクーラ207の通過流量で、
V2Hはヒータコア206の通過流量である。なお、全流
量V2Tはウォータポンプ102の吐出量(V2P)とアウ
トレットパイプの通路断面積Swに支配される。
【0060】第1実施例の冷却水回路1の流量配分は、
以下の数3の式および数4の式となる。
【数3】V1T=V1TH +V1H
【数4】V1T=V1A/T+V1wx
【0061】ここで、V1Tは冷却水回路1の冷却水の全
流量で、V1TH はバイパスパイプ4の通過流量で、V1A
/TはATFオイルクーラ12の通過流量で、V1Hはヒー
タコア8の通過流量である。なお、ATFオイルクーラ
12の通過流量V1A/Tはウォータポンプ102の吐出量
(V1P)と通路開孔面積Swyに支配される。また、冷
却水通路29の通過流量V1wx はウォータポンプ102
の吐出量(V1P)とアウトレットパイプ13の冷却水通
路29の通路断面積Swxに支配される。
【0062】したがって、V2A/T<V1A/Tにできるよう
に、円環状の冷却水通路29の通路断面積Swxと複数
の冷却水通路19の全ての冷却水入口孔21の通路開孔
面積Swyとの比を変更する。すなわち、アウトレット
パイプ13の通路壁28に対してATFオイルクーラ1
2の所定の挿入深さDを調整することにより、その分だ
けコンパクトなATFオイルクーラ12を提供できる。
【0063】(ATFのクーラ時)第2従来例の冷却水
回路200の流量配分は、以下の数5の式となる。
【数5】V2T=V2R+V2A/T
【0064】第1実施例の冷却水回路1の流量配分は、
以下の数6の式および数7の式となる。
【数6】V1T=V1R
【数7】V1T=V1A/T+V1wx
【0065】したがって、V2T>V1T、V1R>V2Rとな
るので、第1実施例においては、ラジエータ3の冷却性
能、つまり冷却水の水温が適正な水温より上昇すること
なく、ATFオイルクーラ12の冷却性能を向上できる
効果(V1A/T>V2A/T)をもたらすように、円環状の冷
却水通路29の通路断面積Swxと複数の冷却水通路1
9の全ての冷却水入口孔21の通路開孔面積Swyとの
比を変更できる。
【0066】〔第1実施例の効果〕以上のように、自動
車用エンジン冷却装置Aは、冷却水回路1内の全流量が
流れるアウトレットパイプ13内に配されたATFオイ
ルクーラ12内にて水温の低い冷却水と高温のATFと
が熱交換してATFが充分に冷却される。このため、仮
にエンジン2を高負荷高速連続運転した場合でも、AT
Fの油温を、通常(例えば140℃程度)より低い油温
(例えば135℃程度)に抑えることができる。
【0067】したがって、ATFオイルクーラ12の冷
却性能が従来のものと比較して飛躍的に向上するので、
ATFオイルクーラ12の大型化を回避することができ
る。さらに、トルクコンバータのフリクションロスの低
減や伝達力の増加を実現することができる。そして、A
TFを適正な油温に保つことができるので、エンジン2
の燃料消費率および自動車の走行燃料消費率を低減する
ことができる。
【0068】また、円環状の冷却水通路29の通路断面
積Swxと複数の冷却水通路19の全ての冷却水入口孔
21の通路開孔面積Swyとの比を、所望の比率となる
ように変更できる。したがって、ATFオイルクーラ1
2内でATFと熱交換する冷却水の流量をATFのウォ
ームアップ時の最適流量となるように調整することがで
きる。このため、ATFのウォームアップ時に、エンジ
ン2の冷却水の水温の立ち上がり特性が悪化しないた
め、エンジン2の冷却水の水温が適正な水温まで上昇す
るまでの時間が短縮されるので、エンジン2の燃料消費
率および自動車の走行燃料消費率を低減することができ
る。
【0069】〔第2実施例〕図6はこの発明の第2実施
例を示したもので、車両用油温調整装置として利用した
自動車用エンジン冷却装置を示した図である。この実施
例では、ATFオイルクーラ12をエンジン2のインレ
ットパイプ47内に挿入している。インレットパイプ4
7は、本発明の冷却水配管、冷却水導入配管であって、
アルミニウムダイキャスト製で、ATFオイルクーラ1
2のクーラケースを構成するもので、本例ではウォータ
ポンプ6の吸込部に設けられている。
【0070】これにより、ATFのクーラ時に、ラジエ
ータ3で冷却された比較的水温の低い冷却水がATFオ
イルクーラ12に通水されることになり、エンジン2の
熱を充分に吸収した冷却水をATFオイルクーラ12に
直接通水する第1実施例に比べて油水温度差が大きくと
れる。したがって、ATFオイルクーラ12で比較的に
水温の低い冷却水と高温のオイルとが熱交換することに
よりATFが充分に冷却される。このため、ATFの極
高温時でも油水温度差を大きくとれるので熱交換器を大
型化しなくてもATFを充分に冷却することができる。
【0071】〔変形例〕この実施例では、本発明をAT
Fの適温調整に用いたが、本発明をミッションオイル
(ギヤ油)、エンジンオイル、パワーステアリングフル
ード(PSF)のような車両の各部の潤滑油や作動油の
適温調整に用いても良い。また、本発明をエンジン排熱
を利用して冷房または暖房を行う吸収式冷凍装置に用い
るエンジンのように車両に搭載されないエンジン、歯車
変速機等の伝動装置の各部の潤滑油や作動油の適温調整
に用いても良い。
【0072】この実施例では、アウトレットパイプ13
の通路壁28の内径を、エンジン2の冷却水の上流側か
ら下流側へ向かって漸増しているが、アウトレットパイ
プ13の通路壁28の内径を、エンジン2の冷却水の上
流側から下流側へ向かって漸減しても良い。また、通路
壁28の内径を、直線状に増減するだけでなく、曲線状
に増減しても良い。また、段階的に増減しても良い。
【0073】この実施例では、熱交換器として多板式の
ATFオイルクーラ12を用いたが、熱交換器としてシ
ェルアンドチューブタイプ等の多管式の熱交換器を用い
ても良い。また、冷却水回路1からエンジンオイルクー
ラ7、ヒータコア8および温水バルブ9を通る冷却水配
管を取り除いても良い。さらに、ATFオイルクーラ1
2等の熱交換器を、冷却水回路1内のエンジン2の冷却
水の全流量を流せる位置、すなわち、ウォータポンプ6
の吸込部または吐出直後に設置しても良い。
【0074】この実施例では、ATFオイルクーラ12
をエンジン2の冷却水の流れ方向の上流側から下流側に
至るまで同一の外径となるように設けたが、ATFオイ
ルクーラ12の外径を冷却水の流れ方向の上流側から下
流側に向かって連続的に漸増または漸減するように設け
ても良い。また、ATFオイルクーラ12の外形を、直
線状、曲線状としても良く、ATFオイルクーラ12の
外径が冷却水の流れ方向の上流側から下流側に向かって
段階的に増減するようにしても良い。
【0075】
【発明の効果】請求項1の発明および請求項2の発明
は、冷却水回路内の冷却水の全流量が流れる冷却水配管
内に熱交換器を収容することにより、熱交換器内にてオ
イルと冷却水との熱交換効率が改善されるため、熱交換
器を大型化することなく、オイルの冷却効果とオイルの
加熱効果とを共に向上することができる。また、冷却水
回路内の冷却水の水温の立ち上がり特性を低下させるこ
となく、オイルの冷却性能の向上と加熱性能の向上との
両立を図ることができる。このため、オイルを適正な油
温に保つことができると共に、オイルの加熱時に冷却水
の水温が速やかに昇温することができるので、例えば水
冷式のエンジンの燃料消費率の低下や車両の走行燃料消
費率の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示した断面図である。
【図2】この発明の第1実施例を示した平面図である。
【図3】この発明の第1実施例の冷却水回路を示した構
成図である。
【図4】(A)はATFのウォームアップ時の第2従来
例の冷却水回路の流量配分を示した説明図で、(B)は
ATFのウォームアップ時の第1実施例の冷却水回路の
流量配分を示した説明図である。
【図5】(A)はATFのクーラ時の第2従来例の冷却
水回路の流量配分を示した説明図で、(B)はATFの
クーラ時の第1実施例の冷却水回路の流量配分を示した
説明図である。
【図6】この発明の第2実施例の冷却水回路を示した構
成図である。
【図7】第1従来例の冷却水回路を示した構成図であ
る。
【図8】第2従来例の冷却水回路を示した構成図であ
る。
【符号の説明】
A 自動車用エンジン冷却装置 1 冷却水回路 2 エンジン 3 ラジエータ 4 バイパスパイプ(バイパス配管) 5 サーモスタット 10 油温調整用熱交換装置 12 ATFオイルクーラ(熱交換器) 13 アウトレットパイプ(冷却水配管、冷却水導出配
管) 14 キャップ(通路面積比変更手段、位置可変手段) 19 冷却水通路(第1の冷却水通路) 28 通路壁(通路面積比変更手段) 29 冷却水通路(第2の冷却水通路) 47 インレットパイプ(冷却水配管、冷却水導入配
管)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷却水回路内の冷却水の全流量が流れる冷
    却水配管内に、冷却水を利用してオイルの冷却と加熱を
    行う熱交換器を収容した油温調整用熱交換装置であっ
    て、 (a)前記熱交換器内に形成され、オイルと熱交換する
    冷却水が流れる第1の冷却水通路と、 (b)前記冷却水配管の内周と前記熱交換器の外周との
    間に形成され、オイルと熱交換しない冷却水が流れる第
    2の冷却水通路と、 (c)前記冷却水配管の内周または前記熱交換器の外周
    に設けられ、前記第1の冷却水通路の断面積と前記第2
    の冷却水通路の断面積との比を変更する通路面積比変更
    手段とを備えたことを特徴とする油温調整用熱交換装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の油温調整用熱交換装置に
    おいて、 前記通路面積比変更手段は、前記冷却水配管の内周に設
    けられ、冷却水の流れ方向の上流側から下流側に向かっ
    て内径が漸減または漸増する通路壁を有し、 この通路壁に対する前記熱交換器の設定位置を、冷却水
    の流れ方向の上流側または下流側へ向けて変化させる位
    置可変手段を具備したことを特徴とする油温調整用熱交
    換装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の油温調整
    用熱交換装置において、 前記冷却水配管は、水冷式のエンジンの入口に接続さ
    れ、ラジエータおよびバイパス配管より前記エンジン内
    に冷却水を流入させる冷却水導入配管であることを特徴
    とする油温調整用熱交換装置。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2に記載の油温調整
    用熱交換装置において、 前記冷却水配管は、水冷式のエンジンの出口に接続さ
    れ、前記エンジン内の冷却水をラジエータおよびバイパ
    ス配管へ流出する冷却水導出配管であることを特徴とす
    る油温調整用熱交換装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11264318A (ja) * 1998-03-19 1999-09-28 Calsonic Corp トランスミッションのオイル温度調整装置
US6530347B2 (en) 2000-09-18 2003-03-11 Denso Corporation Cooling apparatus for liquid-cooled internal combustion engine
JP2005306300A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Denso Corp 車両用空調装置
KR20120030108A (ko) * 2009-05-27 2012-03-27 모다인 매뉴팩츄어링 컴파니 열전달유닛
DE102012000326A1 (de) * 2012-01-10 2013-07-11 Gm Global Technology Operations, Llc Kühleinrichtung für eine Brennkraftmaschine

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