JPH08138299A - 磁気記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ヘッドローディング機構と磁気ディスク
イジェクト機構において，駆動源を共用して部品点数の
削減および省スペースを図る。 【構成】 磁気ヘッドローディング機構部と磁気ディス
クイジェクト機構部および両機構部に共通の駆動源から
構成される。 【効果】 本発明によれば，構成部品点数の削減および
省スペースを図ったることができ，よって小型薄型でか
つ低コストな磁気記録装置の実現を可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は，光磁気ディスクまたは
磁気ディスク等を用いて情報の記録再生を行う磁気記録
装置に関し、特に、磁気ヘッドのローディング機構およ
び磁気ディスクのイジェクト機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年，光磁気ディスクを用いた音楽用Ｍ
Ｄ（Ｍｉｎｉ Ｄｉｓｃ）プレーヤーが実用化され，ま
た今後コンピュータ外部記録装置としても，光磁気ディ
スクを用いたオーバーライト可能なドライブが登場する
と思われる。

【０００３】前述の音楽用ＭＤプレーヤーにおいては，
磁気ヘッドのロード，アンロード動作は専用のモーター
にて行われる機構となっており，コンピュータ外部記録
装置としては，特開平１ー１０２７６０や特開平６ー２
０３２６に示されるように，電磁石を用いた機構および
実開平３ー８０５６２の第１図，第２図に示されるよう
に，ソレノイドを用いた機構が考案されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら，前述の
如く磁気ヘッドを専用のモーターにてロード，アンロー
ドさせる機構においては，その分ドライブ容積を占有す
ることとなり，ディスクトップ型またはラップトップ型
パソコンへの搭載が可能なドライブの小型薄型（ハーフ
ハイトすなわち４１．３ｍｍ以下）化に対し不利とな
る。そして，コスト的にも専用部品を設けることにより
不利となる。

【０００５】また，電磁石（ソレノイド）を用いた場
合，専用モーターと同様に小型薄型化および低コスト化
に対し不利となるばかりでなく，磁気ヘッドのロード，
アンロード動作が瞬間的（５０ｍｓｅｃ以下）に行われ
るため，ディスクに対し磁気ヘッドが接離する時，その
衝撃にて光学ヘッドのサーボが乱され，動作が不安定に
なる恐れがある。

【０００６】よって，本発明の目的とするところは，小
型薄型で低コストの磁気記録装置を実現するため，機構
の駆動源を共用化した磁気ヘッドローディングおよびデ
ィスクイジェクト機構を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

（１） 本発明の磁気記録装置は、磁気ディスクを挿入
後にスピンドルモータの回転軸に固定されたターンテー
ブルにて前記磁気ディスクを回転可能に支持固定し、情
報の記録時に磁気ヘッドを前記磁気ディスクの面にロー
ドする機構において、前記磁気ヘッドを前記磁気ディス
ク半径の任意位置にて前記磁気ディスク面までロード
し，記録終了後アンロードするための第１の駆動手段
と、排出指令により前記磁気ディスクを自動的に装置外
部へイジェクトするための第２の駆動手段とを備え、前
記第１の駆動手段の駆動源と前記第２の駆動手段の駆動
源とを同一としたことを特徴とする。

【０００８】（２） さらに，（１）において，前記第
１の駆動手段と前記第２の駆動手段が，それぞれ複数の
ギアよりなる伝達および減速機構にて構成され，かつ，
両機構が同一のギア比率にて構成されることを特徴とす
る。

【０００９】（３） さらに，（２）において，前記磁
気ヘッドのロード動作は，前記第１の駆動手段における
最終出力ギアの一回転以内に終了し，ディスクのイジェ
クト動作は，前記第２の駆動手段における最終出力ギア
の一回転にて終了することを特徴とする。

【００１０】

【実施例】

（実施例１）図１に本発明の一実施例である磁気記録装
置の正面図を示す。本例では，光学ヘッド１１２にキャ
リッジ１１３を介して固定され，一体的に移動するオー
バーライト用の磁気ヘッド１１１も備えた状態で最大外
形縦２０３．０ｍｍ，横１４６．０ｍｍ，高さ４１．３
ｍｍ（ハーフハイト）となっており，ディスクトップパ
ソコンのスロットに装着可能なサイズである。また，図
２および図３に側面図を示す。

【００１１】光磁気ディスク１０１を内包したカートリ
ッジ１０２が磁気記録装置に挿入されると，カートリッ
ジホルダ１０３に装着されたシャッターレバー１０５に
よりカートリッジ１０２のカートリッジシャッター１０
４が開かれる。引き続きカートリッジ１０２が挿入さ
れ，所定の位置に達すると，シャッターレバー１０５に
よりトリガレバー１０６とスライダ１０７の係合が解除
され，スライダ１０７がロードスプリング１０８によっ
て水平方向に移動し，同時に，カートリッジホルダ１０
３が下方に移動することにより，光磁気ディスク１０１
が，スピンドルモーター１０９に固定されたクランプ１
１０に装着され光磁気ディスク１０１のロードが終了す
る。

【００１２】この状態にて情報の記録指令により，磁気
ヘッド１１１が光磁気ディスク１０１に接するようにロ
ードされる。図４および図５に磁気ヘッドロード・アン
ロードの動作を示す。まずイジェクトモーター１１４が
回転し，イジェクトモーター１１４に固定されたウォー
ムギア１１５を介しギアＡ１１６に伝達され，さらにギ
アＢ１１７に伝達される。ギアＢ１１７には，磁気ヘッ
ド１１１を直接ロード・アンロードさせる部材であるリ
フター１２１を駆動させるためのピン１１８が設けられ
ている。ギアＢ１１７の回転によってピン１１８がリフ
ター１２１と一体的に接合されたシャッター１２２を押
し，リフター１２１がスライドすることにより磁気ヘッ
ド１１１がロードされる。そしてセンサーＡ１２３が所
定位置に達したリフター１２１を検出し，イジェクトモ
ーター１１４への電流供給が遮断され一連のロード動作
が完了する。アンロード時は，イジェクトモーター１１
４が逆回転し，ピン１１８がロード時と逆方向に移動す
ると，リフター１２１はロードスプリング１２５により
アンロード位置に復帰し，磁気ヘッド１１１をアンロー
ドする。そしてセンサーＢ１２４によりギアＢ１１７の
初期位置が検出されるとアンロード動作が完了する。

【００１３】次に，図６および図７に光磁気ディスクイ
ジェクトの動作を示す。光磁気ディスク１０１をイジェ
クトする場合，イジェクトモーター１１４は磁気ヘッド
１１１のアンロード側に回転し，ギアＡ１１６を経由し
てギアＣ１１９に伝達される。ギアＣ１１９にはピン１
２０が設けられており，ギアＣ１１９の回転にともなっ
てピン１２０がスライダ１０７を押し，スライダ１０７
が所定位置に達するとトリガレバー１０６がスライダ１
０７と係合する。スライダ１０７の移動により上方に移
動したカートリッジホルダ１０３内のカートリッジ１０
２は，シャッターレバー１０５により押し出され，カー
トリッジホルダ１０３外に排出される。ギアＣ１１９は
引き続き回転し，ギアＣ１１９とともに回転しているギ
アＢ１１７が初期位置に達したのがセンサーＢ１２４に
て検出されると，イジェクトモーター１１４への電流供
給が遮断されイジェクト動作は完了する。この時，ギア
Ｂ１１７に設けられているピン１１８は，シャッター１
２２とロード時とは逆方向より対向するが，シャッター
１２２が本方向のみ回動可能な構造となっており，リフ
ター１２１に影響無く初期位置に復帰できる。

【００１４】このように、本実施例においては、磁気ヘ
ッドを光磁気ディスクの任意位置にてディスク面へロー
ドし記録終了後アンロードするための第１の駆動手段の
駆動源と、排出指令により光磁気ディスクを自動的に装
置外部へイジェクトするための第２の駆動手段の駆動源
とを同一としている。

【００１５】また，本実施例において，ギアＢ１１７お
よびギアＣ１１９は同一のギア仕様となっている。よっ
てギアＢ１１７およびギアＣ１１９は互いに同方向へ，
同等量回転する。上述の如く，磁気ヘッドのロード・ア
ンロード時，ギアＢ１１７の回転量は１回転以内であ
り，初期位置との間の往復運動となる。一方，光磁気デ
ィスクのイジェクト時，ギアＣ１１９の回転量は１回転
であり，かつ，方向は１方向のみである。よってイジェ
クト動作を繰り返し続けても，ギアＢ１１７ギアＣ１１
９の位相がずれることなく，つねに初期位置を保つこと
ができる。

【００１６】このように，本実施例は磁気ヘッドをロー
ド・アンロードするための第１の駆動手段とディスクを
イジェクトするための第２の駆動手段において，それぞ
れ複数のギアよりなる伝達および減速機構にて構成さ
れ，かつ，両機構が同一のギア比率にて構成されること
を特徴とする磁気ヘッドローディングおよびディスクイ
ジェクト機構である。

【００１７】尚，上記伝達および減速機構がギアのみに
て構成されるのではなく，ギアおよびベルト・プーリー
の組み合わせにて構成されていても何等問題ない。図８
にその構成を示す。この場合，第１及び第２の駆動手段
は，同一の伝達および減速比率にて構成されることを特
徴とする。本構成によれば，プーリー軸間の調整はベル
ト長にて行えるため，ギアのみにて構成される場合に比
べさらに設計の自由度が増す。また，磁気ヘッドのロー
ド・アンロード動作は，前記第１の駆動手段における最
終出力ギアの一回転以内に終了し，ディスクのイジェク
ト動作は，前記第２の駆動手段における最終出力ギアの
一回転にて終了する構成となっている。

【００１８】上述の如く，本実施例によれば同一のモー
ターにて磁気ヘッドのロード・アンロードおよびディス
クのイジェクトを行うことができ，それぞれの動作を連
続的に行っても何等問題はない。よって，本実施例の磁
気ヘッドローディングおよびディスクイジェクト機構を
用いた磁気記録装置の小型薄型化を図り，かつ低コスト
化を図ることができる。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように，本発明によれば磁
気記録装置内において，磁気ヘッドを磁気ディスク面ま
でローディングするための駆動手段と，排出指令により
磁気ディスクを自動的に装置外部へイジェクトするため
の駆動手段の駆動源を共用したことにより，部品点数を
削減して小型薄型で，かつ低コストな磁気記録装置を実
現できる磁気ヘッドローディングおよびディスクイジェ
クト機構を提供可能とする。

【００２０】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
となく、通常の磁気ディスクを用いた装置にも適用でき
ることは明らかである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である磁気記録装置の正面
図。

【図２】本発明の一実施例である磁気記録装置の側面
図。

【図３】本発明の一実施例である磁気記録装置の側面
図。

【図４】本発明の一実施例における磁気ヘッドのロード
・アンロード動作図。

【図５】本発明の一実施例における磁気ヘッドのロード
・アンロード動作図。

【図６】本発明の一実施例におけるディスクのイジェク
ト動作図。

【図７】本発明の一実施例におけるディスクのイジェク
ト動作図。

【図８】本発明の他の実施例における磁気ヘッドローデ
ィングおよびディスクイジェクト機構の構成図。

【符号の説明】

１０１ 光磁気ディスク １０２ カートリッジ １０３ カートリッジホルダ １０４ カートリッジシャッター １０５ シャッターレバー １０６ トリガレバー １０７ スライダ １０８ ロードスプリング １０９ スピンドルモータ １１０ クランプ １１１ 磁気ヘッド １１２ 光学ヘッド １１３ キャリッジ １１４ イジェクトモーター １１５ ウォームギア １１６ ギアＡ １１７ ギアＢ １１８ ピン １１９ ギアＣ １２０ ピン １２１ リフター １２２ シャッター １２３ センサーＡ １２４ センサーＢ １２５ ロードスプリング １２６ プーリーＡ １２７ プーリーＢ １２８ プーリーＣ １２９ ベルト

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 磁気ディスクを挿入後にスピンドルモー
   タの回転軸に固定されたターンテーブルにて前記磁気デ
   ィスクを回転可能に支持固定し、情報の記録時に磁気ヘ
   ッドを前記磁気ディスクの面にロードする機構におい
   て、 前記磁気ヘッドを前記磁気ディスク半径の任意位置にて
   前記磁気ディスク面までロードし，記録終了後アンロー
   ドするための第１の駆動手段と、排出指令により前記磁
   気ディスクを自動的に装置外部へイジェクトするための
   第２の駆動手段とを備え、 前記第１の駆動手段の駆動源と前記第２の駆動手段の駆
   動源とを同一としたことを特徴とする磁気記録装置。
2. 【請求項２】 前記第１の駆動手段と前記第２の駆動手
   段において、 それぞれ複数のギアよりなる伝達および減速機構にて構
   成され、かつ、両機構が同一のギア比率にて構成される
   ことを特徴とする請求項１記載の磁気記録装置。
3. 【請求項３】 前記第１の駆動手段と前記第２の駆動手
   段において、 前記磁気ヘッドのロード動作は、前記第１の駆動手段に
   おける最終出力ギアの一回転以内に終了し、 ディスクのイジェクト動作は、前記第２の駆動手段にお
   ける最終出力ギアの一回転にて終了することを特徴とす
   る請求項２記載の磁気記録装置。