JPH08138056A - 縞画像処理装置における位相接続方法及び装置 - Google Patents

縞画像処理装置における位相接続方法及び装置

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JPH08138056A
JPH08138056A JP6313917A JP31391794A JPH08138056A JP H08138056 A JPH08138056 A JP H08138056A JP 6313917 A JP6313917 A JP 6313917A JP 31391794 A JP31391794 A JP 31391794A JP H08138056 A JPH08138056 A JP H08138056A
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亨 中村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 縞画像処理装置において、位相接続の信頼性
も考慮した時間的及び/または空間的位相接続処理をリ
アルタイムで実行し、移動する対象物の表面形状の変化
を超精密かつ正確にリアルタイムで計測する。 【構成】 位相値及び時間的/空間的に位相接続したフ
ランジ数を記憶する複数の位相メモリと縞画像から現在
計測中の画像位置における位相値を入力すると共に、前
記位相メモリの所定の空間位置(−X又は+X又は+y
方向)から所望の位相値及びフランジ数を読出し、現在
計測中の画像位置におけるフランジ数を演算処理する複
数の時間的/空間的フランジ数演算回路と、これらの複
数の時間的/空間的フランジ数演算回路の出力を入力し
て選択論理演算により所望のフランジ数を選択するフラ
ンジ数選択回路と、この選択されたフランジ数を前記位
相メモリの所定の画像位置へ順次書き込む時/空間軸方
向の位相接続回路とを具えることによって上記目的は達
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、縞画像処理装置にお
ける位相接続方法及び装置に関し、特に、リアルタイム
位相シフト干渉計の出力画像を入力して対象物の立体形
状を超高精度で高速かつ信頼性を高く計測する場合に有
用な位相接続方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、干渉縞や、モアレ縞、格子縞投影
など、光を使った縞画像を処理して対象物の形状を計測
する場合に、複数の干渉縞画像を使って、干渉縞の位相
情報から対象物体の表面形状を計測することが行われて
きた。そして、かかる縞画像の取り込みにテレビカメラ
を使い、信号処理をテレビのフレームあるいはフィール
ド時間以内で行うことで動画として計測データを得るこ
とができる。特に光の干渉縞を使った計測では、物体の
面形状を波長の1/1000程度の精度で観測することがで
き、高精度の計測をリアルタイムに行うことができるこ
とが、例えば特願平2−287107号公報に記載され
ている。
【0003】かくして物体の面形状が高精度かつリアル
タイムで得られるとこの計測データを元に、例えば結晶
の成長具合を観測しながら成長制御に必要なパラメータ
を操作制御することが可能となり、計測データの動画像
を実験中のオペレータが観察しながら、バルブやスイッ
チを手動操作したり、自動制御することが実現可能とな
る。しかしながら、このような制御においては、正確な
計測データがリアルタイムに得られることが重要で、不
正確なデータでは自動制御動作が動作不能となってしま
うという問題点があった。更に上述の計測範囲を広くす
るために縞画像を使った計測方法では、位相の接続処理
が不可欠であった。
【0004】かかる縞画像の位相接続処理では、得られ
た位相画像から位相の飛びが1周期分変化したことを検
出して、1周期分のバイアスを増減する処理を基本とし
て、何周期にもわたる連続した計測範囲が得られるよう
になっており、従来は、この位相接続処理を生成された
画像に対し、その画像の範囲内だけで行っていた。そし
て縞画像検出器にテレビカメラを使うと、1秒間に30
枚あるいは60枚の縞画像が得られるが、これらの画像
に対してはそれぞれ別々の独立した画像として位相接続
処理を行っていた。更に、縞画像から位相を計算する場
合は、基本的にアークタンジェント関数を使用するた
め、分母が小さい値になると、はほんの小さなノイズで
あっても演算結果が不安定になるという問題点となって
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】かかる縞画像の位相接
続処理では、位相画像は基本的に相対値しか表わさない
ため、画像の中のどこか1点を基準点として、画像内の
値を順次決定していく。従って、画像内で変化しない点
がある場合は、その点を基準点として画像内の全体の形
状を決定できるが、画像全体が変化している場合、例え
ば、対象物体が前後に移動中の場合や、傾いた広い平面
を移動させながら形状計測する場合、又結晶成長過程の
観察等における部分拡大画像の場合には、形状はそれほ
ど急激に変わらずに、全体として1周期以上にわたって
対象物が空間的に移動することが多く発生し、このよう
な画像に対しては、画像内の位相接続処理だけでは、正
しい結果が得られず、1周期を越えた後で元にもっどた
ような歪んだ計測結果となってしまっていた。
【0006】また、対象物体が鏡面やレンズ表面のよう
な干渉縞がはっきりと現れる場合は、位相の飛び検出は
容易であり、隣の点との位相差をみて位相の飛びを検出
する単純なアルゴリズムでも位相接続処理を失敗するこ
とはほとんどなかった。ところが、水中の結晶成長の観
察のような干渉縞のS/Nが悪い場合は、画像内で干渉
縞が得られず位相データが得られない部分がしばしば発
生する。更に干渉計を使った縞計測では光学系のごみ等
で画像の一部にノイズが入り、位相接続できない所がし
ばしば現れる。ところが、位相接続処理は基本的に連続
的であるため、一度接続処理に失敗すると、その後のデ
ータが全て決定できなくなっていた。また、画像の一部
に干渉縞がうまく生成できない部分があると、その部分
の位相は不定となり接続ができなかった。従来の位相接
続処理では、縦方向1ラインの接続と水平+x方向だけ
を隣り合う画素毎に位相データだけを比較して接続処理
するか、または一度フィールドメモリに位相画像を取り
込んでから、ソフトウエアで位相接続処理していた。い
ずれの接続処理でも各画素の位相データだけを使うた
め、そのデータが正しいのか間違っているのかを判断す
る情報がなく、画像内にごみなどのノイズ成分があると
そこで接続に失敗することが多かった。特に、接続方向
が1方向の処理では、ある点で接続に失敗するとそれ以
降、隣接の点の値は間違った値になり、画像上では横線
状のエラーとなるという問題点があった。他方、ソフト
ウエアによる接続処理では、多方向の接続が容易である
が、その場合でも多方向からの接続で矛盾した場合は、
どの画素のデータが間違っているか判断できないという
問題点となっていた。また接続処理を高速化しても、1
度フィールドメモリに書込むため1フィールド以上の遅
延が生じていた。かかる処理では動画を得るだけであれ
ば、各フィールドの接続処理を並列的に行うことで位相
接続処理にかかる時間は見かけ上短縮できるが、制御信
号として使う場合には遅延が大きくなり、精密な制御が
難しいという問題点となっていた。
【0007】この発明は上述のような事情からなされた
ものであり、この発明の目的は、上述の位相接続ミスを
防止し、時間的及び/または空間的位相接続をリアルタ
イムで行なうと共に、位相接続の信頼性も考慮した位相
接続を実現し、移動する対象物の表面形状の変化をリア
ルタイムで計測することが可能な縞画像処理装置におけ
る位相接続方法及び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、濃淡の縞画
像を入力し、この縞画像から演算される位相情報を接続
処理する縞画像処理装置における位相接続装置に関し、
この発明の上記目的は、前記縞画像から演算される位相
値及びフランジ数を時間軸に沿って二次元的に順次記憶
する位相メモリと、現在計測中の画像位置において縞画
像から位相値を演算すると共に前記位相メモリの対応す
る計測位置の位相値及びフランジ数を読出し、現在計測
位置におけるフランジ数を演算し、前記位相メモリの記
憶データを順次更新する時間軸方向の位相接続回路とを
具備することによって達成される。
【0009】また、この発明は、濃淡の縞画像を入力
し、この縞画像から演算される位相情報を接続処理する
縞画像の位相接続方法にも関し、この発明の上記目的
は、前記縞画像から演算される位相値及びフランジ数を
時間軸に沿って二次元的に順次位相メモリに記憶し、現
在計測中の画像位置において縞画像から現在位置での位
相値を演算し、この位相値と前記位相メモリの対応する
計測位置から読出した位相値及びフランジ数とを用いて
現在計測位置におけるフランジ数を演算処理し、前記位
相メモリの記憶データを順次更新すると共に、現在計測
位置での位相値及びフランジ数を外部に出力することに
よっても達成される。
【0010】更にまた、この発明は、濃淡の縞画像を入
力し、この縞画像から演算される位相情報を接続処理す
る縞画像処理装置にも関し、この発明の上記目的は、位
相値及び空間的に位相接続したフランジ数を記憶する位
相メモリと、前記縞画像から現在計測中の画像位置にお
ける位相値を入力すると共に、前記位相メモリの所定の
空間位置(−x又は+x又は+y方向)から所望の位相
値及びフランジ数を読出し、現在計測中の画像位置にお
けるフランジ数を演算処理する複数の空間的フランジ数
演算回路と、これらの複数の空間的フランジ数演算回路
の出力を入力して選択論理演算により所望のフランジ数
を選択するフランジ数選択回路と、この選択されたフラ
ンジ数を前記位相メモリの所定の画像位置へ順次書き込
む空間軸方向の位相接続回路とを具備することによって
も達成される。
【0011】
【作用】この発明の位相接続方法及び装置によれば、時
間軸での位相接続を行うことにより、対象物が移動して
も、その表面形状の変化を正確に連続して計測すること
ができる。また、位相接続の信頼性を数量化できるの
で、不確実な計測データと信頼性の高い計測データと区
別でき、不確実な計測データは制御系での採用を控える
ことができ、制御系の信頼性/安全性を高めることがで
きる。また、空間的位相接続結果や時間的位相接続結果
を相互に比較することにより、位相接続の信頼性が高め
られ、対象物の形状変化やノイズに強い位相接続処理を
実現することができる。
【0012】
【実施例】図1にこの発明による信号処理装置を使った
制御系への応用の一例を示す。この例では対象物体18
はセル16の中の結晶であり、その成長過程を計測し、
計測結果HXをもとにして成長制御用パラメータをアク
シュエータ14で操作し、目的の結晶成長をさせる系で
ある。光学系8は例えば図2 に示すような反射型の干渉
計とテレビカメラで構成し、光学系8では、レーザ光2
0をハーフミラー22で分割し、結晶表面18からの反
射光と参照鏡23からの反射光とで干渉させ干渉縞によ
る縞画像を発生させる。波面分割光学系24よって位相
の異なる3つの縞画像を同時に発生させ、3台のテレビ
カメラ8A,〜8Cを使って同時に3枚の縞画像を取り
込んでいる。溶液中の結晶表面18での干渉縞は非常に
S/Nが悪いためS/N改善のために光路途中に回転拡
散板21を介挿することが望ましい。
【0013】縞画像発生手段の光学系8のテレビカメラ
8A〜8Cで撮影された縞画像はこの発明による信号処
理装置2で処理され、結晶表面形状をテレビレートの動
画として計測し出力する。テレビカメラはNTSCなど
放送規格ではインターレースで、1/60秒ごとに得ら
れるフィールド2枚で1つのフレームを構成するため、
縦方向の解像度を最大限に使おうとすると1/30秒の
サンプリングとなってしまう。インターレスでは縦方向
の画素で1/60秒のずれがある。またサンプリングが
1/30秒になるため対象物体18の変化が十分に遅い
場合はよいが、時間軸方向の処理をより精密に行う場合
は、ノンインターレースカメラを使う方が縦方向の画素
でサンプリングの時間ずれがないため望ましい。この例
ではノンインターレースカメラを使うことで、1/60
秒で1枚の画像を取り込み、それを1/60秒以内で処
理するようにしている。
【0014】信号処理装置2では、得られた複数の縞画
像を使って位相計算回路4で、画像の各画素での位相値
Δφを計算する。この位相値が対象物体の表面形状の奥
行き方向の値に相当する。位相値の範囲は2πまでしか
ないため、縞の繰り返しに応じて位相値に2πφのバイ
アスを加える必要がある。この処理を位相接続回路6が
行う。各画素で位相接続処理によってえられた奥行き方
向のデータによって対象物体18の3次元形状がわか
る。この3次元形状HXは、表示手段12で動画として
表示されると同時に、制御コントローラ10に出力され
る。制御コントローラ10では測定された1/60秒ご
との3次元形状を元にして、必要な制御指令をアクチュ
エータ14に出力する。アクチュエータ14では、その
指令に基づき結晶の成長パラメータを変化させる。例え
ば電析によって結晶を成長させる場合は、電極にかける
電流を変化させると良く、また照射するレーザ光量を増
減させて表面境界の温度を局所的に変化させても良い
【0015】図3に信号処理装置2の主要部のブロック
図を示す。カメラ8A〜8Cからの縞画像信号VA〜V
CはADコンバータ31A〜31Cでデジタル化され、
それ以降はすべてデジタル処理され、更にローパスフィ
ルタ32A〜32Cで帯域を制限される。この例では、
AD変換時に必要なアンチエリアシングフィルタの次数
を減らすため、オーバーサンプリングを採用しデジタル
でローパスフィルタ処理を行うと共に、必要最低限の帯
域とする事でできるだけS/Nを向上させるようにして
いる。この発明では位相シフト法で縞画像から対象物体
の高さ方向の情報を演算する。これはπ/4ずつずれた
位相の縞が得られる光学系を使用し、これら3枚の信号
を組合わせ、2枚ずつ信号を引き算すると、それぞれサ
イン信号Y、コサイン信号Xとなり、これからアークタ
ンジェントを計算することで必要な位相が演算できる方
法であり、例えば、特願平5−349474号公報に記
載されている。この例では上述の引き算にはルックアッ
プテーブル(以下LUTと略す)33A〜33Cを使
う。光学系やカメラの誤差やばらつきなどから、得られ
た縞画像についてゲインやオフセットの微調整が必要と
なる場合が多いが、LUTの値を書き換えることでそれ
らの調整を容易に行える。また、非線形誤差に対しても
補正が可能である。かくして、入力した画像に対し最適
な減算処理を行うことができ、サイン信号コサイン信号
を理論値にできるだけ近づけることで測定誤差を減らし
ている。さらにコサイン信号X、サイン信号Yは2次元
フィルタ34A,34Bを通すことでノイズを減らす。
またこの2次元フィルタでは空間周波数の制限を行う。
位相接続処理では位相の飛びを検出する必要があるが、
その場合に隣の画素との位相差を使う。空間周波数が制
限されていれば、隣の画素との位相差はその制限範囲以
内になるはずで、それ以上の場合は位相の飛びか、また
はノイズの影響である。位相の飛びの場合は隣の画素と
の差は、2πから制限された空間周波数で決まる値の範
囲に限られるから(2πに近い値となる)ノイズの影響
による位相飛びかどうかを分離する事が容易となる。こ
のようなことから、ここでの空間周波数の制限は重要で
ある。
【0016】アークタンジェントの計算はアークタンジ
ェント用LUT35で行う。また同時に変調度m(t)
の計算を振幅LUT36でおこなう。図3の例では変調
度m(t)からLUT37を使って、更にデータの正確
度a(t)を求めている。カメラからの画像は濃淡の縞
画像で、十分なS/Nが得られているときは、この縞が
くっきりと現れている。それに対して干渉縞がきれいに
生成できず、縞の濃淡のコントラストが低下している場
合は、そこから求められる位相情報は不確かな値とな
る。このことはコサイン信号X、サイン信号Yを極座標
で考えると分かりやすい。図8は、X軸にコサイン信
号、y軸にサイン信号をプロットした図である。縞画像
の各画素はこの図の中の1点として表される。アークタ
ンジェント演算で求める位相は図8のΔφである。縞の
コントラストつまり縞の変調度は、半径m(t)に相当
する。縞のコントラストが低い映像の各画素はこの半径
m(t)が小さい円周上にプロットされる。またコント
ラストが高い縞画像は半径が大きい円周上にプロットさ
れる。また、カメラのダイナミックレンジを越えた信号
は飽和してしまうため、ダイナミックレンジによって
X,Yはそれぞれ制限され、最適な最大値及び最小値が
存在し、得られる画像はこれらの最大値と最小値に囲ま
れる矩形内にすべてが入る。半径が小さい(変調度が小
さい)場合はコントラストが低いことからも分かるよう
にS/Nが低い上に、分解能はビット数によって限界が
あるから、半径が小さい時は有効ビット数が減ってしま
い誤差が大きくなる。このため半径が小さいとデータの
正確さは悪化する。また半径が大きい(変調度が大き
い)場合でも最大値、最小値に近いところでは、有限な
ダイナミックレンジによって信号が飽和してやはり正確
ではなくなる。従って正確な値が得られる半径の範囲は
限られる。
【0017】この発明では、データの信頼性を正確度a
(t)を使い表現する。正確度a(t)は、位相値とし
て意味がないと考えられるN(No−good)、値は
あるが怪しいと考えられるD(Doubt)、正確な値
として扱ってもよいG(Good)の3段階と、値とし
て処理する必要がないM(Mask)の4種類に分類し
て、それぞれ予め設定した範囲の値を割り当てることが
できる。この発明では図9に示すように半径で5段階に
分けている。例えば半径がM1よりも小さい部分では不
正確なため計算に意味がないとして正確度a(t)はN
(No−good:例えば8〜15)、またX,Yの最
大値、最小値のうちもっとも原点に近いもの(図9では
Y最小値)を通る円の半径であるM4よりも大きい場合
は飽和しているため計算に意味がないとして正確度a
(t)はM(Mask:例えば64〜127)とする。
半径がM1より大きいが正確な値と考えるには疑わしい
エリアの半径をM2としてこのエリアの正確度a(t)
をD(Doubt:例えば16〜31)とする。同様に
飽和してはいないが疑わしいエリアを半径R3として正
確度a(t)をD(Doubt:例えば16〜31)と
する。それ以外の信頼性の高い範囲では正確度a(t)
はG(Good:例えば32〜63)とする。変調度m
(t)から正確度a(t)への変換はLUT37で行う
が、固定とはせずに対象物体の性質や、光学系や、カメ
ラの性能などに応じて最適と考えられるように変更する
事ができる。この例では変更をする場合はオペレータが
LUT書替えの操作をするが、自動的に行っても、デー
タに応じて動的に変更することもできる。また、この発
明では信頼性を表すのに、大きく上述の4段階としてい
るが、この段階は4段階に限定されず2段階でも、もっ
と多段階でもいくつでもよい。
【0018】以上のようにして求められた位相値Δφと
正確度a(t)を使って、後述する位相接続回路6等で
位相接続処理がおこなわれ、その結果求められるフラン
ジ数φ(t)を表示したり制御に使ったりする。この時
同時に正確度r(t)の演算も行われ、得られた画像の
すべての画素についてフランジ数φと正確度r(t)が
同時に求められる。
【0019】また、図3の表示回路39では、得られた
位相データをもとに表示画像をつくり、表示用のDAコ
ンバータ40を介してRGBで表示手段12に動画とし
て濃淡表示(図24(A))したり、3次元形状が分か
りやすいように動画の鳥瞰図ワイヤフレーム表示(図2
4(D))したりする。この時、正確度r(t)を同時
に表示することもでき、その画像を光学系の調整に利用
できる。また、正確度r(t)とフランジ数φ(t)を
重ねてカラー表示することもできる。白黒濃淡の位相表
示と、ちょうど色セロファンを重ねたように、4段階の
正確度r(t)を重ね合わせた表示が可能である。
【0020】位相データをもとにアクチュエータ14を
制御する場合、例えばサンプリング回路38で画像の中
から10点の位相データをサンプリングして、その値を
アナログ電圧で制御コントローラ10に渡すとアクチュ
エータの制御が容易である。
【0021】次に図10を利用して位相接続の原理を説
明する。この図は1枚の画像として得られる位相データ
(例えばフランジ数φ(t))の2次元分布のなかか
ら、X方向の1ラインを取り出したものである。アーク
タンジェント演算で得られる位相値Δφは2πの範囲し
かないため、この図のように位相の飛び(フリンジ)が
ある。フリンジ部の前後で2πのバイアスを与えると連
続になる。位相接続はこのフリンジを検出してバイアス
を演算する処理である。この例のように位相のずれた縞
画像を同時に3枚使用する(3バケット)例では、同時
に得られる位相は1つしかないため、フランジの検出は
隣接する2つの位相値Δφ(x,y)(t)とΔφ(x
−1,y)(t)との差Δ=Δφ(x,y)(t)−Δ
φ(x−1,y)(t)を使って次のように行う。
【0022】すなわち、図10及び図11に示すように
位相差Δに位相の飛びがなく−d1<Δ<d1の範囲に
Δがある時、フランジ数は変わらずφ(x,y)(t)
=φ(x,y)(t−1)となると共に、この時の接続
的正確度b(x,y)(t)はG(Good)とする。
また、位相の飛びが検出され、2π−d3<|Δ|<2
πの範囲にΔがある場合、Δ>0であればフランジ数φ
(x,y)(t)=φ(x,y)(t−1)−1とし、
Δ<0であればフランジ数φ(x,y)(t)=φ
(x,y)(t−1)+1に更新すると共に、これらの
場合にも正確度b(x,y)(t)はGとする。
【0023】一方、ノイズ等の影響で、少し上述の範囲
から外れた場合、図11のd1<|Δ|<d2の範囲で
あればフランジ数は変化なくφ(x,y)(t)=φ
(x,y)(t−1)とし、この場合の正確度b(x,
y)(t)はD(Doubt)の範囲の値を設定する。
また、2π−d4<Δ<2π−d3であればフランジ数
はφ(x,y)(t)=φ(x,y)(t−1)−1,
−2π+d3<Δ<−2π+d4であればフランジ数は
φ(x,y)(t)=φ(x,y)(t−1)+1にそ
れぞれ更新すると共に、これらの場合にも、正確度b
(x,y)(t)の値はDの範囲の値を設定する。位相
差Δの値が上述以外の場合には、正常でないと判定し、
フランジ数はφ(x,y)(t)=φ(x,y)(t−
1)とすると共に、接続的正確度b(x,y)(t)の
値はN(No−good)の範囲の値とする。
【0024】尚、x方向,y方向等空間的に隣の位相値
と比較して正確度b(x,y)(t)を演算する場合
は、プラス側とマイナス側の位相差に対する正確度特性
を対称とするのが一般的に好ましい。一方、時間軸方向
の位相差から正確度を演算する場合は、対称物の動く方
向が予め予測できる場合、プラス側とマイナス側の正確
度の特性を非対称に設定することもできる。
【0025】次に、この発明の一実施例を図4及び図5
を参照して説明する。先ず、図4はこの発明の縞画像処
理装置における位相接続処理を時間軸方向に実施する装
置のハードウエア構成の一例であり、図3の位相計算回
路4で演算された現在計測中の画素位置(x,y)にお
ける時点tでの位相値Δφ(x,y)(t)(以下、位
置関係は重要でなく、時間の関係を示したい時はΔφ
(t)又はΔφ(t−1)等と表記し、時間の関係は重
要でなく、空間の関係を示したい場合はΔφ(x,
y),Δφ(x−1,y−1)等と表記する)が位相接
続回路6aの比較手段110に入力されると共に、位相
メモリ100a内の位相値メモリ102a又は102b
に所定のタイミングで書込まれる。ここで、位相値メモ
リ及びフランジ数メモリがそれぞれ2画面づつ用意して
あるのは、1フィード又は1フレーム前の時点の位相値
及びフランジ数を読出して位相接続回路6aで使用する
ため、位相メモリが1画面相当しかないと、現時点の計
測データをメモリに書込んだ時点で以前のデータが消え
てしまい、後の処理に利用できなくなるので、読出画像
用メモリと書込画像用メモリの2種類のメモリを用意し
て、順次これらのメモリをフィード又はフレーム単位で
切替えることにより、位相接続のタイミング制御を簡単
にするためである。
【0026】さて、比較手段110の他方の入力には一
時点前の位相値Δφ(t−1)が読出用位相値メモリ1
02から読出され、これらの位相値の差の符号や絶対値
が比較/変換処理され、セレクタ112aの制御信号G
1及びセレクタ112bの制御信号G2が比較手段11
0により生成される。
【0027】一方、フランジ数メモリ104から読出さ
れた一時点前のフランジ数φ(t−1)は+1回路11
4及び−1回路116で加減算処理されてセレクタ11
2aに入力されると共に、セレクタ112bにも入力さ
れ、その出力は初期化回路120から出力されるフラン
ジ数初期値φiniと共にセレクタ112cに入力され
て選択処理され、現時点でのフランジ数φ(t)として
外部に出力されると共に書込用フランジ数メモリ104
に記憶されるようになっている。かくして、現時点tで
おける画像位置(x,y)での奥行き位相情報Φ(x,
y)(t)は数1により計測できる。
【0028】
【数1】Φ(x,y)(t)=2π*φ(x,y)
(t)+Δφ(x,y)(t)+φini 但し、φiniは初期値である。
【0029】かかる構成において、その動作を図5のフ
ローチャートを参照して説明すると、先ず、ステップS
2の初期化動作において、初期化回路120が起動さ
れ、位相値メモリ102a及びフランジ数メモリ104
aが、例えば、読出用メモリに設定され、初期値0及び
φiniで図示しないマイクロプロセッサ等により初期
設定される(ステップS16)。この場合、位相値メモ
リ102b及びフランジ数メモリ104bは書込用位相
メモリとして使用される。
【0030】次に、1画面相当の位相メモリの初期値設
定が終了すると、濃淡の縞画像から位相計算回路4によ
り各画像位置(x,y)での位相値Δφ(x,y)
(t)を演算し、時間的位相接続回路6aへ入力する。
しかして、位相値Δφ(x,y)(t)が時間的位相接
続回路6aへ入力される直前又は同一のタイミングで読
出用位相メモリから1フィールド又は1フレーム前の画
像位置(x,y)での位相値Δφ(x,y)(t−1)
及びフランジ数φ(x,y)(t−1)が読出されそれ
ぞれ比較手段110又はセレクタ112b,+1回路1
14,−1回路116へ入力される。
【0031】続いて、比較手段110において数2によ
り位相差Δが演算され、位相差Δの大きさに応じてフラ
ンジ数φ(x,y)(t)が更新処理される。
【0032】
【数2】時間的位相差Δ=Δφ(x,y)(t)−Δφ
(x,y)(t−1) 数2により時間的位相差Δが演算されると(ステップS
4)、位相差Δの大きさがチェックされ、|Δ|<K1
の場合には、比較手段110からフランジ数変更なしの
選択信号G2をONにしてセレクタ112bへ出力する
(ステップS6)。従って、この場合、φ(t)=φ
(t−1)としてフランジ数が位相接続回路6aから出
力される(ステップS14)。
【0033】また、Δ<−K1の場合には(ステップS
6,S8)、比較手段110の内部で図示しない引き算
器、デジタルコンパレータ等により位相差Δの大きさが
所定の閾値−K1,+K1等と比較され、フランジ数変
更なしの選択信号G2はOFFとしてセレクタ112b
へ出力されると共に、+1回路出力選択信号G1はON
となってセレクタ112aへ出力される。この結果、時
間的位相接続回路6aの出力はφ(t)=φ(t−1)
+1となる(ステップS12)。
【0034】一方、Δ>K1の場合には、上述と同様に
して比較手段110の内部で、フランジ数変更なしの選
択信号G2はOFFに設定され、+1回路出力選択信号
G1もOFFに設定されるので、時間的位相接続回路6
aの出力はφ(t)=φ(t−1)−1となる(ステッ
プS10)。
【0035】かくして、画像位置(x,y)での位相値
Δφ(x,y)(t)及びフランジ数φ(x,y)
(t)が生成できると位相メモリ102b及び104b
へこれらの値が書込まれる(ステップS18)と共に、
サンプリング手段38及び表示回路39にも出力され、
制御コントローラローラ10やモニタTV12等へ外部
出力される(ステップS20)。上述のようなステップ
S4〜ステップS20迄の処理を各画像毎に繰り返し
(ステップS22)、一画面全体の処理が終了すると
(ステップS24)、次のフィールド又はフレーム処理
では、位相値メモリ102a及びフランジ数メモリ10
4aを書込プレーンとし、位相値メモリ102b及びフ
ランジ数メモリ104bを読出プレーンに切替えて、再
びステップS4〜ステップS24の処理を繰り返す(ス
テップS26)。かくして、時間軸方向の位相接続処理
は終了する。尚、この位相接続処理では上下、左右方向
の空間的位相接続を一切実行しなくても位相接続処理が
できることに特徴がある。
【0036】図4に対応させて示す図6はこの発明の別
の一実施例を示すものであり、位相接続回路に入力され
る位相値Δφの確からしさを示す正確度r(t)を位相
値Δφ(t)、フランジ数φ(t)と共に演算して外部
に出力するようにしたものである。図6において、図4
と同一の番号を付した装置はそれぞれ同一の機能を果た
すと共に、時間的位相接続回路6bは時間的位相接続基
本回路6a及び正確度演算回路130から構成され、時
間的位相接続基本回路6aは図4の位相接続回路6aと
基本的に同一である。そして、初期化回路120から正
確度メモリ106a,106b用の初期値G4が出力さ
れて正確度演算手段132に入力される機能が追加され
ている。また、正確度演算手段132には、位相計算回
路4で濃淡の縞画像から演算される変調度m(t)を変
調度−正確度変換手段37により変換した計測的正確度
a(t)と、正確度メモリ106から読出してマスク画
素か否か判定するマスク判定データr(t−1)と、位
相差Δに基づいて位相差−正確度変換手段134により
生成される接続的正確度b(t)とがそれぞれ入力さ
れ、優先順位付論理演算によって正確度r(t)が生成
されるようになっている。
【0037】尚、計測的正確度a(t)は図9(A)及
び(B)を用いてその概念を上述で詳述してあり、図9
(B)に示すような変換テーブルを変調度−正確度変換
手段37に用意すると良い。又、接続的正確度b(t)
は図11を用いてその概念を上述で説明してあるが、よ
り具体的には、比較手段110から位相差Δを正確度変
換手段134に符号も含めて入力し、−2π<Δ<=−
2π+d3又は−d1<=Δ<=d1又は2π−d3<
=Δ<2πの範囲であれば正確度b(x,y)(t)は
Gとして32〜63の値を設定する。また、−2π+d
3<Δ<=−2π+d4又は−d2<=Δ<−d1又は
d1<Δ<=d2又は2π−d4<=Δ<2π−d3の
範囲であれば、正確度b(x,y)(t)はDとして1
6〜31の値を設定する。更に、−2π+d4<Δ<−
d2又はd2<Δ<2π−d4の範囲であれば、正確度
b(x,y)(t)はNとして8〜15の値を設定する
と良い。
【0038】ここで、正確度a(t),b(t)に単一
の値を割当てるのではなく、一定範囲の値を割当ててい
るのは、変調度の大きさを正確度に反映させたり、位相
差の大きさを正確度に反映させて、同一の正常Good
の範囲の正確度にも変化を与えてより細かな正確度の評
価ができるようにしたり、時間軸での接続の正確度と空
間軸での接続の正確度の間で優先順位を付けて正確度を
評価するためである。
【0039】かかる構成において、その動作を図7のフ
ローチャートを参照して説明すると、先ず、ステップS
2の初期化動作において、初期化回路120が起動さ
れ、位相値メモリ120a,フランジ数メモリ104a
及び正確度メモリ106aが、例えば、読出用位相メモ
リに設定され、初期値Δφ0、φini及びr0で図示
しないマイクロプロセッサ等により初期設定される。
【0040】次に、1画面の全領域に対して上述の3種
類の位相メモリ102a〜106aの初期値設定が終了
すると、濃淡の縞画像から位相計算回路4により各画像
位置(x、y)での位相値Δφ(t)及び変調度m
(t)がそれぞれ演算され、位相接続基本回路6a及び
正確度演算回路130へ入力される(ステップS3)。
【0041】しかして、位相値Δφ(t)が時間的位相
接続基本回路6aの比較手段110に入力されると、位
相値メモリ102aより1フィード又は1フレーム前の
位相値Δφ(t−1)が所定のタイミングで読出され、
上述の数2により時間的位相差Δが比較手段110の内
部で演算され(ステップS4)、Δ<−K1の場合に
は、ステップS6,S8,S12によりフランジ数φ
(t)=φ(t−1)+1に更新され、また、接続的正
確度変換手段134によりこの時の時間接続的正確度b
(t)はG又はDが正確度演算手段132へ出力され
る。また、Δ>K1の場合には、ステップS6,S8,
S10によりフランジ数φ(t)=φ(t−1)−1に
更新されると共に、時間接続的正確度b(t)はG又は
Dが正確度変換手段134を介して生成される。一方、
−K2<=Δ<=K2の場合には、フランジ数の変更は
なく、φ(t)=φ(t−1)となり、この場合にも時
間接続的正確度b(t)はG又はDとなる(ステップS
6,S42,S14)。更にK2<|Δ|<K1の場合
には、接続の異常が発生したと判定し、フランジ数はφ
(t)=φ(t−1)であるが、時間接続的正確度b
(t)はNの範囲の値を正確度変換手段134から出力
する(ステップS6,S42,S44)。
【0042】また、位相計算回路4で変調度m(t)が
演算されると、計測的正確度a(t)が変調度−正確度
変換手段37により生成されて(ステップS40)、正
確度演算手段132に入力される。かくして、計測的正
確度a(t)、時間接続的正確度b(t)及び正確度メ
モリ106から1フィード又は1フレーム前の正確度r
(t−1)が正確度演算手段132に入力されると、r
(t−1)により現在位置(x,y)がマスク領域か否
か判定され、マスク領域であればマスクデータが出力さ
れ、マスク領域でなければ、例えば、大きい正確度の値
がこの画素の正確度r(x,y)(t)=max(a
(t),b(t))として、正確度演算手段132から
出力される(ステップS46)。
【0043】かくして、画素位置(x,y)での位相値
Δφ(t)、フランジ数φ(t)及び正確度r(t)が
生成できると位相メモリ102b、104b及び106
bへこれらの値が書き込まれる(ステップS18)と共
に、サンプリング手段38及び表示回路39にも出力さ
れ、制御コントローラ10やモニタTV12でこれらの
データが利用される(ステップS20)。更に上述のス
テップS3〜ステップS20の各処理が各画素毎に繰り
返し実行され(ステップS22)、一画面全体の処理が
終了すると(ステップS24)、位相メモリ102a,
104a106aが次のフィールド又はフレームでは書
込プレーンとなり、位相メモリ102b,104b,1
06bが読出プレーンとなって、上述の処理を繰り返す
(ステップS26)。かくして正確度付きの時間軸方向
の位相接続処理が終了する。この正確度付き位相接続処
理では、制御コントローラ側で正確度r(t)をチェッ
クし、正確度が低い位相データは制御指令の生成に採用
せず、正確度の高い位相データに対してのみ自動制御指
令を出力したり、光学系の焦点調整等に利用できる。
【0044】図4に対応させて示す図13は、この発明
のまた別の一実施例を示すものであり、空間的位相接続
回路6cの内部に+x方向,−x方向及び+y方向の空
間的フランジ数演算回路6axp,6axm,6ayp
等を設け、位相接続処理を時間軸ではなく隣接画素との
比較に基づく空間的処理により実行するようにしたもの
である。図13において、図4と同一の番号を付した装
置はぞれぞれ同一の機能を果たすと共に、時間的位相接
続回路6aとフランジ数演算回路6axp,6axm,
6aypとはその構成要素は全く同一であるが、比較手
段110に入力する比較のための読み出し用位相値及び
フランジ数の読出位置及びタイミングが時間的位相接続
の場合とは大きく異なっている。すなわちフランジ数演
算回路では空間的位相接続を実行するため、同一フィー
ド又は同一フレーム内のサンプリングした位相値データ
及びフランジ数データを読出して使用する。従って、+
x方向フランジ数演算回路6axpへはΔφ(x−1,
y)(t)及びφ(x−1,y)(t)のデータを読出
して入力し、フランジ数φ(xp,y)(t)を選択回
路150へ出力する。また、−x方向フランジ数演算回
路6axmへは、位置(x+1,y)から位相値及びフ
ランジ数を読出したいのであるが、位相値Δφ(x,
y)(t)を入力した直後の時点では、まだこれらの値
が利用できないので、一行分演算処理を遅らせ、位相値
Δφ(x,y+1)(t)を入力するタイミングでΔφ
(x+1,y)(t)のデータを位相値メモリから読出
すようにすると良い。更に、+y方向フランジ数演算回
路6aypへは位置(x,y−1)から位相値Δφ
(x,y−1)及びフランジ数φ(x,y−1)を読出
して入力し、フランジ数φ(x,yp)を選択回路15
0へ出力するようにする。かかる構成において、その動
作を図14のフローチャートを参照して説明すると、先
ず、ステップS2の初期化動作において、初期化回路1
20が起動され、位相値メモリ102及びフランジ数メ
モリ104等が初期化されると共に、出発点(xin
i,yini)でのフランジ数φini(xini,y
ini)も設定される。
【0045】次に、濃淡の縞画像から図3の位相計算回
路4により画像位置(x,y)での位相値Δφ(x,
y)(t)が演算され、位相値メモリ102の所定の番
地に記憶される(ステップS3)と共に、+x方向フラ
ンジ数演算回路6axpの比較器110にも入力され、
位相メモリ100cからΔφ(x−1,y)(t)及び
φ(x−1,y)(t)が読出されて、フランジ数φ
(xp,y)が演算処理され(ステップS47)、選択
回路150を介してフランジ数メモリ104へ書込まれ
る。しかして、1行分遅れたΔφ(x,y+1)(t)
を入力したタイミングで、タイミング制御回路100c
の制御のもとに、位相値Δφ(x,y)(t),Δφ
(x+1,y)(t)及びフランジ数φ(x+1,y)
(t)が位相メモリから読出されて−x方向フランジ数
演算回路6axmに入力され、その出力φ(xm,y)
が選択回路150へ転送される(ステップS48)。ま
た、同じくΔφ(x,y+1)(t)を入力したタイミ
ングで、位相値Δφ(x,y)(t)、Δφ(x,y−
1)(t)及びフランジ数φ(x,y−1)(t)が位
相メモリから読出されて+y方向フランジ数演算回路6
aypに入力され、その出力φ(x,yp)が選択回路
150へ転送される(ステップS49)。更に、この同
じタイミングでフランジ数メモリからφ(x,y)
(t)の値が読出され、同じく選択回路150に入力さ
れると、選択回路150ではこれらのフランジ数を多数
決演算により比較し、2つ以上同一の値であればその値
をフランジ数φ(x,y)(t)としてフランジ数メモ
リへ書込む、また、入力されたフランジ数が全て異なる
場合には、例えば+x方向フランジ数演算回路6axp
の出力φ(xp,y)をフランジ数φ(x,y)(t)
としてフランジ数メモリの所定位置へ書込む(ステップ
S50)。
【0046】かくして、フランジ数φ(x,y)(t)
が決定されると、制御/表示用に位相値Δφ(x,y)
(t)及びフランジ数φ(x,y)(t)が外部出力さ
れる(ステップS52)。その後、x,yの更新処理が
順次実行され(ステップS54)、水平方向1ライン相
当の遅れ時間だけで、リアルタイムで空間的位相接続処
理が実行できる(ステップS56)。かかる空間的位相
接続処理では、異なる3方向から空間的位相接続を行な
い、多数決演算によりフランジ数を決定しているので、
単独の位相接続処理に比べて接続の信頼性を大きく向上
させることができる。
【0047】図6及び図13に対応させて示す図15
は、この発明の更にまた別の一実施例を示すものであ
り、空間的位相接続回路6dの内部に、正確度付き空間
的フランジ数演算回路140a〜140cを設け、これ
らのフランジ数演算回路から出力される正確度及びフラ
ンジ数に基づいて選択信号生成回路160で最終的フラ
ンジ数φ(x,y)及び正確度r(x,y)の選択信号
G12、G10を生成し、セレクタ164及び162で
最適な出力を選択するようにしたものである。図16に
正確度付き空間的フランジ数演算回路140の更に詳細
なブロック図を示すが、これらの構成要素は図6に示し
た時間的位相接続回路6bと同一であり、図6で位相メ
モリから読出したデータr(x,y)(t−1),Δφ
(x,y)(t−1)、φ(x,y)(t−1)がそれ
ぞれr(x−1,y)(t),Δφ(x−1,y)
(t)、φ(x−1,y)(t)等、空間的変位読出デ
ータに置換えられている。
【0048】このような構成において、その動作を図1
7のフローチャートを参照して説明すると、先ず、ステ
ップS2の初期化動作において、初期化回路120が起
動され、位相値メモリ102、フランジ数メモリ10
4、正確度メモリ106及び変調度/計測的正確度メモ
リ108等が初期化されると共に、出発点(xini,
yini)でのフランジ数φini(xini,yin
i)もフランジ数メモリに設定される。
【0049】次に、濃淡の縞画像から図3の位相計算回
路4により画像位置(x,y)での位相値Δφ(x,
y)(t)及び変調度m(x,y)(t)が演算され、
正確度付き空間的フランジ数演算回路140a〜140
cに入力されると、変調度m(x,y)(t)は更に計
測的正確度a(x,y)(t)にLUT37により変換
された後、位相値メモリ102、計測的正確度メモリ1
08等に記憶される(ステップS3)。続いて、+x方
向正確度付き空間的フランジ数演算回路140a及び+
y方向正確度付き空間的フランジ数演算回路140cが
起動され、それぞれ、位相値メモリ102からΔφ(x
−1,y)(t),Δφ(x,y−1)(t)が読出さ
れて、比較手段110a,110cへ入力されると共
に、変位読出正確度r(x−1,y)(t),r(x,
y−1)(t)も読出されて、正確度演算手段132
a,132cへ入力され、更に、変位読出フランジ数φ
(x−1,y)(t),φ(x,y−1)(t)も読出
されて、セレクタ112b,+1回路114a,−1回
路116a及びセレクタ112c,+1回路114c,
−1回路116c等に入力される。かくして、正確度付
き空間的フランジ数演算回路140a及び140cにお
いて、フランジ数φ(xp,y)及びφ(x,yp)が
それぞれ演算されると共に、正確度r(xp,y)及び
r(x,yp)も演算され(ステップS60,S6
4)、これらのデータがそれぞれセレクタ164及び1
62に入力される。更に、正確度r(xp,y),r
(x,yp)は選択信号生成回路160にも入力され、
セレクタ162及び164の選択信号G10,G12を
次のようにして生成する。
【0050】すなわち、 選択信号生成回路160で
は、例えば、図20に示すように、入力される正確度r
(xp,y)とr(x,yp)を比較し、大きい正確度
を示すフランジ数演算回路の出力をセレクタで選択する
ように制御信号G10及びG12を生成すれば良い。こ
の演算は、例えば、選択信号生成回路160の内部にM
PUを用意しておき、r(xp,y)とr(x,yp)
の大小を比較して、大きい方のフランジ数演算回路番号
をG10,G12として出力することで達成される(ス
テップS68)。かくして、第1段階の正確度r(x,
y)及びフランジ数φ(x,y)(t)が決定されたの
で、これらの値をそれぞれ正確度メモリ106及びフラ
ンジ数メモリ104に書込む。
【0051】しかしながら、この時点では−x方向正確
度付き空間的演算回路104bで使用する位相値Δφ
(x+1,y)(t),フランジ数φ(x+1,y)
(t),正確度r(x+1,y)(t)は、まだそれぞ
れの位相メモリに格納されていないので、次の画素の処
理に移り、一水平ライン遅れた位置(x,y+1)の計
測データを入力処理した後で、空間的フランジ数演算回
路140bを起動すると良い。そして、空間的フランジ
数演算回路140bの演算では、位相値Δφ(x,y)
(t)、Δφ(x+1,y)(t)を位相値メモリ10
2から読出すと共に、フランジ数φ(x+1,y)
(t)をフランジ数メモリ104から読出し、更に、正
確度r(x+1,y)を正確度メモリ106から読出
し、変調度m(x,y)(t)から演算される計測用正
確度a(x,y)(t)を変調度メモリ108から読出
して演算回路140bに供給し、フランジ数φ(xm,
y)(t)及び正確度r(xm,y)(t)を演算する
(ステップS62)。
【0052】かくして、正確度r(xm,r)(t)が
生成されると、この信号が選択信号生成回路160に入
力されると共に、正確度メモリ106から上述の第1段
階の正確度r1(x,y)(t)が読出されてセレクタ
162及び選択信号生成回路160にも入力される。ま
た、フランジ数メモリ104から上述の第1段階のフラ
ンジ数φ1(x,y)(t)が読出されてセレクタ16
4に入力される。この時点で、3方向の空間的位相接続
結果を比較することが可能となり、選択信号生成回路1
60では、第2段階の選択信号生成処理を行う。この第
2段階の選択信号生成処理では、第1段階の選択信号生
成論理と同じく、最大の正確度を出力するフランジ数演
算回路の出力を図20に示すように選択しても良い。ま
た、この時点で、改めてフランジ数演算回路140a〜
140cを全て起動して正確度及びフランジ数を求め直
し、図21に示すような多数決論理に基づいて、第2段
階の選択信号生成処理を行なうようにしても良い(ステ
ップS68)。
【0053】かくして、第2段階の選択信号生成処理が
終了すると、最大値演算又は多数決演算又はこれらの組
合せ演算により、最終的正確度r(x,y)(t)及び
フランジ数φ(x,y)(t)が決定され、位相メモリ
106及び104にそれぞれ書込まれる(ステップS7
0)と共に、制御/表示用に位相値データΔφ(x,
y)(t)と共に外部に出力される(ステップS7
2)。この後、x,yの更新処理及び第1段階/第2段
階の選択信号生成処理が時分割的に所定の遅延時間のも
とに実行されて(ステップS54)、一画面の空間的位
相接続処理が完成する(ステップS56)。かかる空間
的位位相接続処理では、異なる3方向から空間的位相接
続処理を行うと共に、各接続の確からしさを数量化して
評価しているので、ノイズ画面や段差形状等接続処理が
不確かな箇所を予めチェックでき、光学系の調整やフー
ドバックシステムの制御指令の作成に有用である。
【0054】図15に対応させて示す図18は、この発
明のまた別の一実施例を示すものであり、空間的位相接
続回路6dに正確度付き時間的フランジ数演算回路6b
を追加し、位相接続の正確度を1段と向上させたもので
ある。正確度付き時間的フランジ数演算回路6bは図6
の時間的位相接続回路6bと同一の構成であり、これら
のフランジ数演算回路から出力される正確度は選択信号
生成回路160aにそれぞれ入力されると共に、セレク
タ162aにも入力され、また、フランジ数も選択信号
生成回路160a及びセレクタ164aにそれぞれ入力
されるようになっている。
【0055】このような構成において、その動作を図1
9のフローチャートを参照して説明すると、先ず、ステ
ップS2の初期化動作において、初期化回路120が起
動され、位相値メモリ102、フランジ数メモリ10
4、正確度メモリ106及び変調度/計測的正確度メモ
リ108等が初期化される。
【0056】次に、濃淡の縞画像から図3の位相計算回
路4により画像位置(x,y)での位相値Δφ(x,
y)(t)及び変調度m(x,y)(t)又は計測的正
確度a(x,y)(t)が演算され、位相値メモリ10
2b、計測的正確度メモリ108等に書込まれる(ステ
ップS3)と共に、正確度付き時間的フランジ数演算回
路6b及び正確度付き空間的フランジ数演算回路140
a,140cにも入力され、これらのフランジ数演算回
路6b,140a,140cがそれぞれ起動される。し
かして、これらのフランジ数演算回路が起動されると、
各フランジ数演算回路では位相値メモリ102a,フラ
ンジ数メモリ104a、104b等の所定の空間位置か
ら位相値及びフランジ数を読出し、フランジ数φ(x
t,yt)(t),正確度r(xt,yt)(t)等を
演算処理して求める。具体的には、時間的フランジ数演
算回路6bでは、位相値メモリ102a及びフランジ数
メモリ104aより1フィード又は1フレーム前の時点
(t−1)における位相値Δφ(x,y)(t−1)及
びフランジ数φ(x,y)(t−1)を読出して、演算
処理し、フランジ数φ(xt,yt)(t)、正確度r
(xt,yt)(t)を選択信号生成回路160a及び
セレクタ162a,164aへ出力する(ステップS6
6)。また、空間的フランジ数演算回路140aでは、
位相値メモリ102b及びフランジ数メモリ104bか
ら位相値Δφ(x−1,y)(t)及びフランジ数φ
(x−1,y)(t)を読出して演算処理し、フランジ
数φ(xp,y)(t),正確度r(xp,y)(t)
を選択信号生成回路160a及びセレクタ162a,1
64aへ出力する(ステップS60)。更に、空間的フ
ランジ数演算回路140cでは、位相値メモリ102b
及びフランジ数メモリ104bから位相値Δφ(x,y
−1)(t)及びフランジ数φ(x,y−1)(t)を
読出して演算処理し、フランジ数φ(x,yp)
(t)、正確度r(x,yp)(t)を選択信号生成回
路160a及びセレクタ162a,164aへ出力する
(ステップS64)。尚、この時点では位置(x+1,
y)での位相値及びフランジ数がまだ演算されていない
ので、例えば、画素位置(x+2,y)での位相値Δφ
(x+2,y)(t)の入力処理を開始する時点以後、
所望の時点で、所定の遅延時間後、再度フランジ数演算
回路140b及び6b,140a,140c等を起動し
て最終的フランジ数φ(x,y)(t)及び正確度r
(x,y)(t)を求め直す。
【0057】かくして、フランジ数演算回路6b,14
0a,140cにより、正確度r(xt,yt)
(t)、r(xp,y)(t)、r(x,yp)(t)
及びフランジ数φ(xt,yt)(t)、φ(xp,
y)(t)、φ(x,yp)(t)が演算されると、選
択信号生成回路160aにより第1段階のフランジ数φ
1(x,y)(t)及び正確度r1(x,y)(t)を
選択するための制御信号G22及びG20が図20又は
図21に示す選択信号生成論理に従って生成される。図
20の生成論理では正確度r(xt,yt)(t)、r
(xp,y)(t)、r(x,yp)(t)の中から最
大の正確度maxriを出力したフランジ数演算回路を
求め、この最大正確度出力フランジ数演算回路のフラン
ジ数及び正確度を第1段階のフランジ数φ1(x,y)
(t)=φ(maxri)(t)及び正確度r1(x,
y)(t)=maxri(t)として(ステップS8
0)、フランジ数メモリ104b及び正確度106bに
書込む(ステップS82)。また、図21の生成論理で
は、フランジ数φ(xt,yt)(t)、φ(xp,
y)(t)、φ(x,yp)(t)を相互に比較して、
多数決処理を行ない、最多のフランジ数を第1段階のフ
ランジ数φ1(x,y)(t)としてフランジ数メモリ
104bに書込むと共に、図21の欄1000に示すよ
うに多数決に基づく正確度又は最大の正確度を第1段階
の正確度として正確度メモリ106bに書込む(ステッ
プS82)。
【0058】以上により、第1段階のフランジ数/正確
度生成処理が終了すると、次の画素(x+1,y)の第
1段階のフランジ数/正確度生成処理に移行し、以下、
同様にして画素(x+1,y)の第1段階のフランジ数
/正確度生成処理が終了したら、所望の遅延時点で画素
位置(x、y)に対する第2段階のフランジ数/正確度
生成処理を開始する。この第2段階のフランジ数/正確
度生成処理では、空間的フランジ数演算回路140bか
ら出力されるフランジ数φ(xm,y)(t)及び正確
度r(xm,y)(t)を更に考慮した選択信号生成処
理が回路160aで行なわれる。しかして、第2段階の
選択信号生成処理においても、図20又は図21に基づ
いて2種類の信号生成処理が考えられる。いずれの場合
も、この時点では、全てのデータが位相値メモリ10
2、フランジ数メモリ104、正確度メモリ106、計
測的正確度メモリ108等に記憶されているので、フラ
ンジ数演算回路6b,140a,140b,140cを
全て起動して、それぞれ、フランジ数φ(xt,yt)
(t)、φ(xp,y)(t)、φ(xm,y)
(t)、φ(x,yp)(t)及び正確度r(xt,y
t)(t)、r(xp,y)(t)、r(xm,y)
(t)、r(x,yp)(t)を演算し、選択信号生成
回路160a及びセレクタ162a、164aにそれぞ
れ入力する。かくして、4種類のフランジ数及び正確度
がそれぞれ入力されると、図20の選択信号生成論理で
は、4種類の正確度の中から最大の正確度を出力したフ
ランジ数演算回路を検出し、この回路の正確度及びフラ
ンジ数を最終的正確度及びフランジ数としてそれぞれメ
モリ106b及び104bに書込む。また、図21の選
択信号生成論理では、4種類のフランジ数の中から多数
決論理により、最多のフランジ数を選択し、この最多フ
ランジ数を最終的フランジ数としてメモリ104bに書
込むと共に、正確度は入力された正確度の中から最大の
値又は多数決に採用されたフランジ数の数を反映した値
等を出力するようにすると良い。
【0059】かくして、第2段階のフランジ数及び正確
度が位相メモリへ書込まれると、これらのデータが位相
値Δφ(x,y)(t)と共に、制御/表示用に外部に
出力される(ステップS84)。その後、第2段階のフ
ランジ数/正確度生成処理が所定の遅延時間後、順次起
動され、一画面の位相接続処理が終了すると(ステップ
S88)、時間軸データの処理用に位相メモリの読出プ
レーン/書込みプレーンが切替えられ、この切替えに伴
って、空間的フランジ数演算回路140a〜140cで
読出すプレーン及び正確度r(x,y)(t)、フラン
ジ数φ(x、y)(t)の書込みプレーンも交互に切替
えて使用される(ステップS90)。以上に説明したよ
うに、時間及び空間的位相接続処理では、空間軸のみな
らず時間軸方向の連続性も考慮した位相接続処理が実行
できるので、位相接続不能な箇所を大幅に低減できると
共に、接続の信頼性を一段と高めることができる。
【0060】図22は図20に示す最大の正確度を利用
した位相接続処理の一例を示す図であり、図22(A)
の出発点P1のフランジ数が既知として、注目点P2の
水平方向ラインの位相接続処理例を示すものである。図
22(B)は第1段階の位相接続処理結果を示し、点P
2より右側の領域は正常に接続できるが、左側の領域は
不確定となっている。そこで、第2段階の位相接続処理
を実行すると、−x方向の空間的フランジ数演算回路1
40b等により図22(C)に示すような結果が生成で
きるので、図22(B)及び(C)の正確度の中から最
大の正確度を選択することにより、図22(D)に示す
ように、全て正常な位相接続を実現できる。又、図23
はモニタTV12等に位相データ及び正確度を重畳表示
した場合の表示画面の一例である。
【0061】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明の位相
接続方法及び装置によれば時間軸方向の位相接続処理を
行うことで、対象物の動きや成長運動を考慮した位相接
続を精度良く実現でき、結晶表面の成長過程等の動きを
高速かつ安定して計測することができる。また+x方
向、−x方向及び+y方向の空間的位相接続処理をリア
ルタイムで実行して、これらの接続結果を相互に比較す
ることにより、位相接続の信頼性を飛躍的に高めること
ができる。そして、時間軸方向の位相接続処理結果と、
空間的位相接続処理とを相互に比較することにより、成
長変化する物体表面がより正確に計測でき、これらの正
確な計測データが入手できると、成長変化する物体表面
の成長原理が原子の大きさレベルで解明できると共に、
従来知られていなかった結晶成長プロセスを開発するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を結晶成長制御に応用した場合のシス
テムブロック図である。
【図2】この発明で使用する光学系の詳細な構成の一例
である。
【図3】この発明の位相計算回路と位相接続回路の関係
を示す図である。
【図4】この発明の時間的位相接続回路の一構成例であ
る。
【図5】その動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図6】この発明の時間的位相接続回路の他の一構成例
である。
【図7】その動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図8】この発明の位相差Δφと変調度m(t)の関係
を示す図である。
【図9】この発明の計測的正確度変換を説明するための
図である。
【図10】この発明の位相接続処理の概念を説明するた
めの図である。
【図11】この発明の位相差的正確度を説明するための
図である。
【図12】この発明の正確度演算の一例を示す図であ
る。
【図13】この発明の空間的位相接続回路の一構成例を
示す図である。
【図14】その動作を説明するためのフローチャートで
ある。
【図15】この発明の別の空間的位相接続回路の一構成
例を示す図である。
【図16】この発明の正確度付き空間的フランジ数演算
回路の一構成例を示す図である。
【図17】その動作を説明するためのフローチャートで
ある。
【図18】この発明の時間及び空間的位相接続回路の一
構成例を示す図である。
【図19】その動作を説明するためのフローチャートで
ある。
【図20】この発明の選択信号生成論理の一例を示す図
である。
【図21】この発明の他の選択信号生成論理の一例を示
す図である。
【図22】この発明の空間的位相接続処理の一例を示す
図である。
【図23】この発明の位相データ及び正確度を表示手段
に重畳表示した例である。
【符号の説明】
2 信号処理装置 4 位相計算回路 6,6a,6b,6c,6d,6e 位相接続回路 8 光学系 10 制御コントローラ 8A〜8C TVカメラ 20 レーザ光 22 ハーフミラー 24 波面分割光学系 25A〜25C 偏光板 33,35,36,37 LUT 100,102,104,106,108 メモリ 110 比較手段 112a〜112c,162,164 セレクタ 114 +1回路 116 −1回路 130 正確度演算回路 132 正確度演算手段 6axp,6axm,6ayp,6a,140a〜14
0c フランジ数演算回路 160、160a 選択信号生成回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06T 9/20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 濃淡の縞画像を入力し、この縞画像から
    演算される位相情報を接続処理する縞画像処理装置にお
    いて、前記縞画像から演算される位相値及びフランジ数
    を時間軸に沿って二次元的に順次記憶する位相メモリ
    と、現在計測中の画像位置において縞画像から位相値を
    演算すると共に前記位相メモリの対応する計測位置の位
    相値及びフランジ数を読出し、現在計測位置におけるフ
    ランジ数を演算処理し、前記位相メモリの記憶データを
    順次更新する時間軸方向の位相接続回路とを具備するこ
    とを特徴とする縞画像処理装置における位相接続装置。
  2. 【請求項2】 前記時間軸方向の位相接続回路に現在計
    測位置において演算したフランジ数の確からしさを表わ
    す正確度を演算すると共に記憶する正確度演算回路を更
    に設けるようにした請求項1に記載の縞画像処理装置に
    おける位相接続装置。
  3. 【請求項3】 前記縞画像がリアルタイム位相シフト干
    渉計の出力画像である請求項1又は2に記載の縞画像処
    理装置における位相接続装置。
  4. 【請求項4】 濃淡の縞画像を入力し、この縞画像から
    演算される位相情報を接続処理する縞画像の位相接続方
    法であって、前記縞画像から演算される位相値及びフラ
    ンジ数を時間軸に沿って二次元的に順次位相メモリに記
    憶し、現在計測中の画像位置において縞画像から現在位
    置での位相値を演算し、この位相値と前記位相メモリの
    対応する計測位置から読出した位相値及びフランジ数と
    を用いて現在計測位置におけるフランジ数を演算処理
    し、前記位相メモリの記憶データを順次更新すると共
    に、現在計測位置での位相値及びフランジ数を外部に出
    力するようにしたことを特徴とする縞画像の位相接続方
    法。
  5. 【請求項5】 濃淡の縞画像を入力し、この縞画像から
    演算される位相情報を接続処理する縞画像処理装置にお
    いて、位相値及び空間的に位相接続したフランジ数を記
    憶する位相メモリと、前記縞画像から現在計測中の画像
    位置における位相値を入力すると共に、前記位相メモリ
    の所定の空間位置(−x又は+x又は+y方向)から所
    望の位相値及びフランジ数を読出し、現在計測中の画像
    位置におけるフランジ数を演算処理する複数の空間的フ
    ランジ数演算回路と、これらの複数の空間的フランジ数
    演算回路の出力を入力して選択論理演算により所望のフ
    ランジ数を選択するフランジ数選択回路と、この選択さ
    れたフランジ数を前記位相メモリの所定の画像位置へ順
    次書込む空間軸方向の位相接続回路とを具備することを
    特徴とする縞画像処理装置における位相接続装置。
  6. 【請求項6】 前記空間軸方向の位相接続回路に現在計
    測位置において演算した位相値の確からしさを表わす正
    確度を演算すると共に記憶する正確度演算回路を更に設
    けるようにした請求項5に記載の縞画像処理装置におけ
    る位相接続装置。
  7. 【請求項7】 前記フランジ数選択回路及び正確度演算
    回路に時間軸方向に接続演算したフランジ数及び正確度
    をそれぞれ入力してフランジ数の正確度を向上させるよ
    うにした請求項6に記載の縞画像処理装置における位相
    接続装置。
  8. 【請求項8】 前記縞画像がリアルタイム位相シフト干
    渉計の出力画像である請求項5乃至7に記載の縞画像処
    理装置における位相接続装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001012925A (ja) * 1999-04-30 2001-01-19 Nec Corp 三次元形状計測方法及び装置並びに記録媒体
JP2006079275A (ja) * 2004-09-08 2006-03-23 Olympus Corp 位相接続方法及びその装置並びに位相接続プログラム
JP2010169572A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Nikon Corp 演算装置、演算プログラム、面形状測定装置、及び面形状測定方法
JP2020046257A (ja) * 2018-09-18 2020-03-26 富士電機株式会社 無線温度測定システム

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