JPH1113771A - シールリング付転がり軸受 - Google Patents
シールリング付転がり軸受Info
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- JPH1113771A JPH1113771A JP16888397A JP16888397A JPH1113771A JP H1113771 A JPH1113771 A JP H1113771A JP 16888397 A JP16888397 A JP 16888397A JP 16888397 A JP16888397 A JP 16888397A JP H1113771 A JPH1113771 A JP H1113771A
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- ring
- seal
- seal ring
- inner circumferential
- radius
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/72—Sealings
- F16C33/76—Sealings of ball or roller bearings
- F16C33/78—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
- F16C33/784—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race
- F16C33/7843—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc
- F16C33/7853—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc with one or more sealing lips to contact the inner race
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 シールリング９により外部から隔てた空間１
０内の圧力変動を防止する為の切り欠き１５部分から、
亀裂等の損傷が発生するのを防止する。 【解決手段】 上記切り欠き１５の隅部に、曲率半径が
０．１mm以上の湾曲部を設ける。この構成により、上記
隅部への応力集中を防止し、上記損傷の発生を防止す
る。
０内の圧力変動を防止する為の切り欠き１５部分から、
亀裂等の損傷が発生するのを防止する。 【解決手段】 上記切り欠き１５の隅部に、曲率半径が
０．１mm以上の湾曲部を設ける。この構成により、上記
隅部への応力集中を防止し、上記損傷の発生を防止す
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明に係るシールリング
付転がり軸受は、エンジンの補機駆動用の無端ベルトを
案内する為の中間プーリを回転自在に支持する為、或は
自動車用の空調機用コンプレッサに付設する電磁クラッ
チに内蔵して、回転軸の周囲にプーリを回転自在に支持
する為に利用する。
付転がり軸受は、エンジンの補機駆動用の無端ベルトを
案内する為の中間プーリを回転自在に支持する為、或は
自動車用の空調機用コンプレッサに付設する電磁クラッ
チに内蔵して、回転軸の周囲にプーリを回転自在に支持
する為に利用する。
【０００２】
【従来の技術】例えばエンジンの補機駆動用の無端ベル
トを案内する為の中間プーリやコンプレッサ等に付属の
電磁クラッチ付プーリを回転自在に支持する為に、図１
〜３に示す様なシールリング付転がり軸受１が、広く使
用されている。このシールリング付転がり軸受１は、外
周面に複列（図１）又は単列（図２）の内輪軌道２、２
を有する内輪３と、内周面に複列又は単列の外輪軌道
４、４を有する外輪５と、上記各内輪軌道２、２と外輪
軌道４、４との間に転動自在に設けられた複数個の転動
体６、６とを備える。これら複数の転動体６、６は、各
列毎に保持器７、７により転動自在に保持して、円周方
向に隣り合う転動体６、６の転動面同士が擦れ合う事を
防止している。
トを案内する為の中間プーリやコンプレッサ等に付属の
電磁クラッチ付プーリを回転自在に支持する為に、図１
〜３に示す様なシールリング付転がり軸受１が、広く使
用されている。このシールリング付転がり軸受１は、外
周面に複列（図１）又は単列（図２）の内輪軌道２、２
を有する内輪３と、内周面に複列又は単列の外輪軌道
４、４を有する外輪５と、上記各内輪軌道２、２と外輪
軌道４、４との間に転動自在に設けられた複数個の転動
体６、６とを備える。これら複数の転動体６、６は、各
列毎に保持器７、７により転動自在に保持して、円周方
向に隣り合う転動体６、６の転動面同士が擦れ合う事を
防止している。
【０００３】又、上記外輪５の両端部内周面に全周に亙
って形成した係止溝８、８には、それぞれシールリング
９、９の外周縁部を係止している。そして、これら各シ
ールリング９、９により、上記内輪３の外周面と上記外
輪５の内周面との間で上記複数個の転動体６、６を設置
した空間１０の両端開口部を塞ぎ、この空間１０内に充
填したグリースが外部に漏洩する事を防止している。上
記各シールリング９、９は、図３に詳示する様に、ゴ
ム、エラストマー等の弾性材１１を、軟鋼板等の金属薄
板にプレス加工を施して成る芯金１２で補強する事によ
り、全体を円輪状に形成して成る。上記弾性材１１の外
周縁部は、上記芯金１２の外周縁よりも少しだけ直径方
向外方に突出しており、この突出した部分を上記係止溝
８に嵌合係止する事により、上記各シールリング９、９
の外周縁部を上記外輪５の両端部内周面に係止してい
る。一方、上記弾性材１１の内周縁部は、上記芯金１２
の内周縁よりも直径方向内方に十分に突出してシールリ
ップ１３を構成している。そして、このシールリップ１
３の先端縁を、上記内輪３の外周面の端部寄り部分に形
成した段部１４に摺接させている。
って形成した係止溝８、８には、それぞれシールリング
９、９の外周縁部を係止している。そして、これら各シ
ールリング９、９により、上記内輪３の外周面と上記外
輪５の内周面との間で上記複数個の転動体６、６を設置
した空間１０の両端開口部を塞ぎ、この空間１０内に充
填したグリースが外部に漏洩する事を防止している。上
記各シールリング９、９は、図３に詳示する様に、ゴ
ム、エラストマー等の弾性材１１を、軟鋼板等の金属薄
板にプレス加工を施して成る芯金１２で補強する事によ
り、全体を円輪状に形成して成る。上記弾性材１１の外
周縁部は、上記芯金１２の外周縁よりも少しだけ直径方
向外方に突出しており、この突出した部分を上記係止溝
８に嵌合係止する事により、上記各シールリング９、９
の外周縁部を上記外輪５の両端部内周面に係止してい
る。一方、上記弾性材１１の内周縁部は、上記芯金１２
の内周縁よりも直径方向内方に十分に突出してシールリ
ップ１３を構成している。そして、このシールリップ１
３の先端縁を、上記内輪３の外周面の端部寄り部分に形
成した段部１４に摺接させている。
【０００４】上述した様なシールリング付転がり軸受１
を、自動車用のエンジンルーム内に設ける中間プーリや
電磁クラッチ付プーリの回転支持部に組み込んだ場合、
使用時に大きな温度変化に曝される事になる。この為、
上記シールリング９、９による気密性が高過ぎると、こ
の様な温度変化に基づき、上記空間１０内の圧力が変化
する。即ち、温度上昇時には上記空間１０内の圧力が上
昇し、温度低下時にはこの空間１０内の圧力が低下す
る。そして、圧力上昇時には上記空間１０内の気体が、
上記各シールリング９、９を押し退けつつ外部に逃げ、
温度低下時には上記空間１０内の圧力が低下して、上記
シールリップ１３の先端縁が上記段部１４に押し付けら
れる。この結果、これらシールリップ１３の先端縁と段
部１４との間に作用する摩擦力が大きくなり、上記シー
ルリング付転がり軸受１の回転トルクが大きくなる。
を、自動車用のエンジンルーム内に設ける中間プーリや
電磁クラッチ付プーリの回転支持部に組み込んだ場合、
使用時に大きな温度変化に曝される事になる。この為、
上記シールリング９、９による気密性が高過ぎると、こ
の様な温度変化に基づき、上記空間１０内の圧力が変化
する。即ち、温度上昇時には上記空間１０内の圧力が上
昇し、温度低下時にはこの空間１０内の圧力が低下す
る。そして、圧力上昇時には上記空間１０内の気体が、
上記各シールリング９、９を押し退けつつ外部に逃げ、
温度低下時には上記空間１０内の圧力が低下して、上記
シールリップ１３の先端縁が上記段部１４に押し付けら
れる。この結果、これらシールリップ１３の先端縁と段
部１４との間に作用する摩擦力が大きくなり、上記シー
ルリング付転がり軸受１の回転トルクが大きくなる。
【０００５】この為従来から、上記シールリップ１３の
先端縁で上記段部１４と摺接する部分の１乃至複数個所
に小さな切り欠き１５を形成し、この切り欠き１５を通
じて上記空間１０内の空気を給排自在とする事により、
この空間１０内の圧力変動を防止する事が、中間プーリ
や電磁クラッチ付プーリの一部で行なわれている。即
ち、従来は、上記シールリップ１３の先端縁に、図４に
示す様な矩形の切り欠き１５を形成し、上記シールリッ
プ１３の先端縁と上記段部１４とを摺接させた状態で
も、この切り欠き１５を通じて上記空間１０内の空気を
給排できる様にしていた。
先端縁で上記段部１４と摺接する部分の１乃至複数個所
に小さな切り欠き１５を形成し、この切り欠き１５を通
じて上記空間１０内の空気を給排自在とする事により、
この空間１０内の圧力変動を防止する事が、中間プーリ
や電磁クラッチ付プーリの一部で行なわれている。即
ち、従来は、上記シールリップ１３の先端縁に、図４に
示す様な矩形の切り欠き１５を形成し、上記シールリッ
プ１３の先端縁と上記段部１４とを摺接させた状態で
も、この切り欠き１５を通じて上記空間１０内の空気を
給排できる様にしていた。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】図４に示す様な、従来
のシールリング付転がり軸受１に組み込んだ各シールリ
ング９、９のシールリップ１３に形成した切り欠き１５
の場合、隅部１６、１６が角張っていた。従って、上記
シールリップ１３を内輪３の外周面に形成した段部１４
に弾性的に押し付けつつ上記シールリップ１３の先端縁
と上記段部１４とを摺接させた状態では、上記各隅部１
６、１６に応力集中が生じ易い。この為、長期間に亙る
使用に伴って上記シールリップ１３の先端縁に、上記各
隅部１６、１６から亀裂等の損傷が発生し易く、上記各
シールリング９、９の耐久性を確保する上で問題となっ
ている。本発明のシールリング付転がり軸受は、上述の
様な問題を解消すべく発明したものである。
のシールリング付転がり軸受１に組み込んだ各シールリ
ング９、９のシールリップ１３に形成した切り欠き１５
の場合、隅部１６、１６が角張っていた。従って、上記
シールリップ１３を内輪３の外周面に形成した段部１４
に弾性的に押し付けつつ上記シールリップ１３の先端縁
と上記段部１４とを摺接させた状態では、上記各隅部１
６、１６に応力集中が生じ易い。この為、長期間に亙る
使用に伴って上記シールリップ１３の先端縁に、上記各
隅部１６、１６から亀裂等の損傷が発生し易く、上記各
シールリング９、９の耐久性を確保する上で問題となっ
ている。本発明のシールリング付転がり軸受は、上述の
様な問題を解消すべく発明したものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明のシールリング付
転がり軸受は、前述した従来から知られているシールリ
ング付転がり軸受と同様に、外周面に内輪軌道を有する
内輪と、内周面に外輪軌道を有する外輪と、上記内輪軌
道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転
動体と、シールリングとを備える。そして、このシール
リングは、弾性材を芯金で補強する事により全体を円輪
状に形成して成り、外周縁部を上記外輪の端部内周面に
形成した係止溝に全周に亙って係止すると共に、内周縁
部を上記内輪の一部表面にほぼ全周に亙って摺接させて
いる。又、上記シールリングの内周縁部で上記内輪の一
部表面に摺接する部分には、少なくとも１個の切り欠き
を形成している。特に、本発明のシールリング付転がり
軸受に於いては、少なくとも上記切り欠きの隅部に、曲
率半径が０．１mm以上である湾曲部を設けている。更に
好ましくは、この湾曲部の曲率半径を０．１４mm以上と
する。
転がり軸受は、前述した従来から知られているシールリ
ング付転がり軸受と同様に、外周面に内輪軌道を有する
内輪と、内周面に外輪軌道を有する外輪と、上記内輪軌
道と外輪軌道との間に転動自在に設けられた複数個の転
動体と、シールリングとを備える。そして、このシール
リングは、弾性材を芯金で補強する事により全体を円輪
状に形成して成り、外周縁部を上記外輪の端部内周面に
形成した係止溝に全周に亙って係止すると共に、内周縁
部を上記内輪の一部表面にほぼ全周に亙って摺接させて
いる。又、上記シールリングの内周縁部で上記内輪の一
部表面に摺接する部分には、少なくとも１個の切り欠き
を形成している。特に、本発明のシールリング付転がり
軸受に於いては、少なくとも上記切り欠きの隅部に、曲
率半径が０．１mm以上である湾曲部を設けている。更に
好ましくは、この湾曲部の曲率半径を０．１４mm以上と
する。
【０００８】
【作用】上述の様に構成される本発明のシールリング付
転がり軸受が、内輪を外嵌固定した軸等の内側部材と外
輪を内嵌固定したプーリ等の外側部材とを相対回転自在
に支持する際の作用、シールリングにより内部空間に充
填したグリースの漏洩防止を図る際の作用、切り欠きに
より上記内部空間の圧力変動を抑える際の作用は、前述
した従来構造の場合と同様である。特に、本発明のシー
ルリング付転がり軸受ユニットの場合には、上記切り欠
きの隅部に湾曲部を設けている為、上記シールリングの
内周縁を内輪の一部表面に弾性的に押し付けつつ上記シ
ールリングの内周縁と上記内輪の一部表面とを摺接させ
ても、上記各隅部に応力集中が生じにくい。この為、長
期間に亙る使用に伴って上記シールリングの内周縁に、
上記隅部から亀裂等の損傷が発生しにくく、上記シール
リングの耐久性を確保できる。
転がり軸受が、内輪を外嵌固定した軸等の内側部材と外
輪を内嵌固定したプーリ等の外側部材とを相対回転自在
に支持する際の作用、シールリングにより内部空間に充
填したグリースの漏洩防止を図る際の作用、切り欠きに
より上記内部空間の圧力変動を抑える際の作用は、前述
した従来構造の場合と同様である。特に、本発明のシー
ルリング付転がり軸受ユニットの場合には、上記切り欠
きの隅部に湾曲部を設けている為、上記シールリングの
内周縁を内輪の一部表面に弾性的に押し付けつつ上記シ
ールリングの内周縁と上記内輪の一部表面とを摺接させ
ても、上記各隅部に応力集中が生じにくい。この為、長
期間に亙る使用に伴って上記シールリングの内周縁に、
上記隅部から亀裂等の損傷が発生しにくく、上記シール
リングの耐久性を確保できる。
【０００９】
【発明の実施の形態】図５は、本発明の実施の形態の第
１例を示している。尚、本発明の特徴は、外輪５の両端
部内周面にそれぞれの外周縁を係止したシールリング
９、９の内周縁部に設けたシールリップ１３（図１〜３
参照）の先端縁に形成する切り欠き１５ａの形状を工夫
する事により、上記シールリップ１３に亀裂等の損傷が
発生しにくくした点にある。その他の部分の構成及び作
用は、前述した従来構造と同様であるから、同等部分に
関する図示及び説明は省略し、以下、本発明の特徴部分
に就いて説明する。
１例を示している。尚、本発明の特徴は、外輪５の両端
部内周面にそれぞれの外周縁を係止したシールリング
９、９の内周縁部に設けたシールリップ１３（図１〜３
参照）の先端縁に形成する切り欠き１５ａの形状を工夫
する事により、上記シールリップ１３に亀裂等の損傷が
発生しにくくした点にある。その他の部分の構成及び作
用は、前述した従来構造と同様であるから、同等部分に
関する図示及び説明は省略し、以下、本発明の特徴部分
に就いて説明する。
【００１０】本発明の場合には、上記切り欠き１５ａの
隅部１６ａ、１６ａに、曲率半径がＲ17である湾曲部１
７を設けている。この様な湾曲部１７を設ける事により
本発明のシールリング付転がり軸受の場合には、上記シ
ールリング９、９の内周縁部に形成したシールリップ１
３の内周縁を内輪３の一部表面である段部１４（図１〜
３参照）に弾性的に押し付けつつ、上記シールリップ１
３の内周縁と上記段部１４とを摺接させても、上記各隅
部１６ａ、１６ａに応力集中が生じにくい。この為、長
期間に亙る使用に伴って上記シールリップ１３の内周縁
に、上記各隅部１６ａ、１６ａから亀裂等の損傷が発生
しにくく、上記各シールリング９、９の耐久性を確保で
きる。
隅部１６ａ、１６ａに、曲率半径がＲ17である湾曲部１
７を設けている。この様な湾曲部１７を設ける事により
本発明のシールリング付転がり軸受の場合には、上記シ
ールリング９、９の内周縁部に形成したシールリップ１
３の内周縁を内輪３の一部表面である段部１４（図１〜
３参照）に弾性的に押し付けつつ、上記シールリップ１
３の内周縁と上記段部１４とを摺接させても、上記各隅
部１６ａ、１６ａに応力集中が生じにくい。この為、長
期間に亙る使用に伴って上記シールリップ１３の内周縁
に、上記各隅部１６ａ、１６ａから亀裂等の損傷が発生
しにくく、上記各シールリング９、９の耐久性を確保で
きる。
【００１１】尚、上記湾曲部１７の曲率半径Ｒ17は、
０．１mm以上、更に好ましくは０．１４mm以上とする。
上記曲率半径Ｒ17の最小値をこの様に規制した理由に就
いて、図６により説明する。この図６は、上記曲率半径
Ｒ17が、上記各隅部１６ａ、１６ａに加わる応力に及ぼ
す影響に就いて、本発明者がＦＥＭ解析により求めた結
果を示している。この図６の縦軸は、前述の図４に示す
様な矩形（但し、隅部には曲率半径が０．０３mm程度
の、微小な湾曲部が存在する）の切り欠き１５を形成し
た場合に、各隅部１６、１６に加わる応力を１とし、他
の場合に加わる応力の大きさを、この場合との比で表し
ている。又、横軸は、上記湾曲部１７の曲率半径Ｒ17を
表している。
０．１mm以上、更に好ましくは０．１４mm以上とする。
上記曲率半径Ｒ17の最小値をこの様に規制した理由に就
いて、図６により説明する。この図６は、上記曲率半径
Ｒ17が、上記各隅部１６ａ、１６ａに加わる応力に及ぼ
す影響に就いて、本発明者がＦＥＭ解析により求めた結
果を示している。この図６の縦軸は、前述の図４に示す
様な矩形（但し、隅部には曲率半径が０．０３mm程度
の、微小な湾曲部が存在する）の切り欠き１５を形成し
た場合に、各隅部１６、１６に加わる応力を１とし、他
の場合に加わる応力の大きさを、この場合との比で表し
ている。又、横軸は、上記湾曲部１７の曲率半径Ｒ17を
表している。
【００１２】この図６から明らかな通り、曲率半径Ｒ17
を０．１mm以上とすれば、上記各隅部１６ａ、１６ａに
加わる応力を十分に小さくできる。又、本発明者は、上
記曲率半径Ｒ17を０．０３mm、０．０７mm、０．１５m
m、０．２０mm、０．２５mmとした５種類の試料を複数
個ずつ用意し、これら各試料に就いて、実際に上記各隅
部１６ａ、１６ａに損傷が発生するか否かを実験により
確認した。尚、各切り欠き１５、１５ａの円周方向に亙
る幅Ｗ15、Ｗ15a は１mmとした。この結果、上記曲率半
径Ｒ17が０．０３mm、０．０７mmである２通りの試料に
就いては、一部の試料で上記各隅部１６、１６ａに亀裂
が発生した。これに対して、上記曲率半径Ｒ17が０．１
５mm、０．２０mm、０．２５mmである３通りの試料に就
いては、何れの試料でも亀裂等の損傷は発生しなかっ
た。この実験結果から、上記曲率半径Ｒ17を０．１４mm
以上にすれば、上記各隅部１６ａ、１６ａの損傷防止効
果を確実に得られる事が分る。
を０．１mm以上とすれば、上記各隅部１６ａ、１６ａに
加わる応力を十分に小さくできる。又、本発明者は、上
記曲率半径Ｒ17を０．０３mm、０．０７mm、０．１５m
m、０．２０mm、０．２５mmとした５種類の試料を複数
個ずつ用意し、これら各試料に就いて、実際に上記各隅
部１６ａ、１６ａに損傷が発生するか否かを実験により
確認した。尚、各切り欠き１５、１５ａの円周方向に亙
る幅Ｗ15、Ｗ15a は１mmとした。この結果、上記曲率半
径Ｒ17が０．０３mm、０．０７mmである２通りの試料に
就いては、一部の試料で上記各隅部１６、１６ａに亀裂
が発生した。これに対して、上記曲率半径Ｒ17が０．１
５mm、０．２０mm、０．２５mmである３通りの試料に就
いては、何れの試料でも亀裂等の損傷は発生しなかっ
た。この実験結果から、上記曲率半径Ｒ17を０．１４mm
以上にすれば、上記各隅部１６ａ、１６ａの損傷防止効
果を確実に得られる事が分る。
【００１３】次に、図７は、本発明の実施の形態の第２
例を示している。本例の場合には、切り欠き１５ｂの隅
部１６ａ、１６ａに湾曲部１７、１７を形成するだけで
なく、上記切り欠き１５ｂの開口端部にも湾曲部１８、
１８を形成している。この様な湾曲部１８、１８は、上
記開口端部に欠損等の損傷が発生する事を防止する為に
役立つ。その他の構成及び作用は、上述した第１例の場
合と同様である。
例を示している。本例の場合には、切り欠き１５ｂの隅
部１６ａ、１６ａに湾曲部１７、１７を形成するだけで
なく、上記切り欠き１５ｂの開口端部にも湾曲部１８、
１８を形成している。この様な湾曲部１８、１８は、上
記開口端部に欠損等の損傷が発生する事を防止する為に
役立つ。その他の構成及び作用は、上述した第１例の場
合と同様である。
【００１４】次に、図８は、本発明の実施の形態の第３
例を示している。本例の構造は、切り欠き１５ｃ全体を
湾曲部１７ａとしている。尚、上記切り欠き１５ｃ全体
としての幅Ｗ15c は、１mm程度必要であるから、上記湾
曲部１７ａの曲率半径Ｒ17aは、０．１４mmよりも遥か
に大きくなる。この様な本例の場合も、上記切り欠き１
５ｃの一部に応力が集中する事を防止して、この切り欠
き１５ｃ部分から亀裂等の損傷が発生する事を防止でき
る。
例を示している。本例の構造は、切り欠き１５ｃ全体を
湾曲部１７ａとしている。尚、上記切り欠き１５ｃ全体
としての幅Ｗ15c は、１mm程度必要であるから、上記湾
曲部１７ａの曲率半径Ｒ17aは、０．１４mmよりも遥か
に大きくなる。この様な本例の場合も、上記切り欠き１
５ｃの一部に応力が集中する事を防止して、この切り欠
き１５ｃ部分から亀裂等の損傷が発生する事を防止でき
る。
【００１５】
【発明の効果】本発明のシールリング付転がり軸受は、
以上に述べた通り構成され作用するので、回転トルクの
変動を抑える事ができ、しかもシールリングの耐久性を
確保できる構造を実現して、シールリング付転がり軸受
を組み込んだ各種機器の信頼性及び耐久性の向上に寄与
できる。
以上に述べた通り構成され作用するので、回転トルクの
変動を抑える事ができ、しかもシールリングの耐久性を
確保できる構造を実現して、シールリング付転がり軸受
を組み込んだ各種機器の信頼性及び耐久性の向上に寄与
できる。
【図１】本発明の対象となるシールリング付転がり軸受
の第１例を示す断面図。
の第１例を示す断面図。
【図２】同第２例を示す断面図。
【図３】図１のＡ部拡大図。
【図４】従来構造に組み込まれていたシールリングに形
成した切り欠きの形状を、図３の上方から見た状態で示
す拡大図。
成した切り欠きの形状を、図３の上方から見た状態で示
す拡大図。
【図５】本発明の実施の形態の第１例を示す、図４と同
様の図。
様の図。
【図６】切り欠きに設けた湾曲部の曲率半径が、切り欠
き部分に加わる応力に及ぼす影響を示す線図。
き部分に加わる応力に及ぼす影響を示す線図。
【図７】本発明の実施の形態の第２例を示す、図４と同
様の図。
様の図。
【図８】同第３例を示す、図４と同様の図。
１ シールリング付転がり軸受 ２ 内輪軌道 ３ 内輪 ４ 外輪軌道 ５ 外輪 ６ 転動体 ７ 保持器 ８ 係止溝 ９ シールリング １０ 空間 １１ 弾性材 １２ 芯金 １３ シールリップ １４ 段部 １５、１５ａ、１５ｂ、１５ｃ 切り欠き １６、１６ａ 隅部 １７、１７ａ 湾曲部 １８ 湾曲部
Claims (1)
- 【請求項１】 外周面に内輪軌道を有する内輪と、内周
面に外輪軌道を有する外輪と、上記内輪軌道と外輪軌道
との間に転動自在に設けられた複数個の転動体と、弾性
材を芯金で補強する事により全体を円輪状に形成して成
り、外周縁部を上記外輪の端部内周面に形成した係止溝
に全周に亙って係止すると共に、内周縁部を上記内輪の
一部表面にほぼ全周に亙って摺接させたシールリングと
を備え、このシールリングの内周縁部で上記内輪の一部
表面に摺接する部分に、少なくとも１個の切り欠きを形
成したシールリング付転がり軸受に於いて、少なくとも
上記切り欠きの隅部に、曲率半径が０．１mm以上である
湾曲部を設けた事を特徴とするシールリング付転がり軸
受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16888397A JPH1113771A (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | シールリング付転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16888397A JPH1113771A (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | シールリング付転がり軸受 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1113771A true JPH1113771A (ja) | 1999-01-22 |
Family
ID=15876339
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16888397A Pending JPH1113771A (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | シールリング付転がり軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1113771A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2388409A (en) * | 2002-05-10 | 2003-11-12 | Polymer Sealing Solutions Ltd | A seal for a bearing |
| WO2004001242A1 (ja) * | 2002-06-25 | 2003-12-31 | Nsk Ltd. | プーリ支持用複列玉軸受 |
| WO2004007983A1 (ja) * | 2002-07-12 | 2004-01-22 | Nsk Ltd. | プーリ支持用複列玉軸受 |
| JP2005308117A (ja) * | 2004-04-22 | 2005-11-04 | Nsk Ltd | 転がり軸受 |
-
1997
- 1997-06-25 JP JP16888397A patent/JPH1113771A/ja active Pending
Cited By (9)
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| JP2005308117A (ja) * | 2004-04-22 | 2005-11-04 | Nsk Ltd | 転がり軸受 |
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