JPH08134310A - 光拡散板 - Google Patents
光拡散板Info
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- JPH08134310A JPH08134310A JP27960494A JP27960494A JPH08134310A JP H08134310 A JPH08134310 A JP H08134310A JP 27960494 A JP27960494 A JP 27960494A JP 27960494 A JP27960494 A JP 27960494A JP H08134310 A JPH08134310 A JP H08134310A
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Abstract
[I-4]からなる群から選択される環状オレフィン系樹
脂と、[B]有機充填剤または無機充填剤とからなるこ
とを特徴とする光拡散板; [I-1] エチレンと特定の式[I]または[II]で表
される環状オレフィンとを共重合させて得られるエチレ
ン・環状オレフィンランダム共重合体、[I-2]上記式
[I]または[II]で表される環状オレフィンの開環
重合体または共重合体、[I-3]上記[I-2]開環重合体
または共重合体の水素化物、および[I-4]上記[I-
1]、[I-2]または[I-3]のグラフト変性物。 【効果】広範囲で透過率を調整することができ、耐熱
性、寸法精度、耐薬品性に優れ、吸湿による特性変化が
なく、しかも色収差がない光拡散板が提供される。
Description
基材とする光拡散板に関し、さらに詳しくは、広範囲で
透過率を調整することができ、耐熱性、寸法精度、耐薬
品性に優れ、吸湿による特性変化がなく、しかも色収差
がない光拡散板に関する。
型ディスプレーのスクリーンなどとして用いられ、一方
低透過率を有する光拡散板は、照明カバー、照明看板、
各種ディスプレーなどとして用いられている。
クリル樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカー
ボネート樹などの基材樹脂に、この基材樹脂と屈折率の
異なる充填剤を配合することにより製造されてきた。た
とえば上記のような基材樹脂に平均粒径10μm以下の
無機微粒子を配合させてなる光拡散板、また上記のよう
な基材樹脂にスチレン-多官能性モノマー共重合体を配
合させてなる光拡散板などが知られている。
透過率、寸法精度、耐薬品性などの点で必ずしも充分で
はなく、また吸水率も高く加水分解などが起こるため光
学特性が変化しやすく、色収差もあるという問題点があ
った。
ができ、かつ耐熱性、寸法精度、耐薬品性に優れ、吸水
による光学特性の変化がなく、しかも色収差のない光拡
散板の出現が望まれていた。
る問題点を解決しようとするものでああって、広範囲に
光透過率を調節することができ、耐熱性、寸法精度、耐
薬品性に優れ、吸水による光学特性の変化がなく、しか
も色収差のない光拡散板を提供することを目的としてい
る。
からなる群から選択される環状オレフィン系樹脂と、 [B] 有機充填剤または無機充填剤とからなることを
特徴としている。 [I-1] エチレンと下記式[I]または[II]で表さ
れる環状オレフィンとを共重合させて得られるエチレン
・環状オレフィンランダム共重合体:
は0または正の整数であり、qは0または1であり、R
1 〜R18ならびにRa およびRb は、それぞれ独立に、
水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基であり、R15
〜R18は互いに結合して単環または多環を形成していて
もよく、かつ該単環または多環が二重結合を有していて
もよく、またR15とR16とで、またはR17とR18とでア
ルキリデン基を形成していてもよい。)、
上の整数であり、mおよびnは0、1または2であり、
R1 〜R19はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、
脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素
基またはアルコキシ基であり、R9 (またはR10)が結
合している炭素原子と、R13またはR11が結合している
炭素原子とは直接あるいは炭素数1〜3のアルキレン基
を介して結合していてもよく、また、n=m=0のとき
R15とR12またはR15とR19とは互いに結合して単環ま
たは多環の芳香族環を形成していてもよい。)、[I-
2]上記式[I]または[II]で表される環状オレフ
ィンの開環重合体または共重合体、[I-3]上記[I-2]
開環重合体または共重合体の水素化物、および[I-4]
上記[I-1]、[I-2]または[I-3]のグラフト変性
物。
機充填剤が、平均粒径0.5〜50μmの炭酸カルシウ
ム、酸化チタン、アルミナ、シリカ、シリカアルミナ、
タルク、炭酸バリウムであることが望ましく、また、上
記有機充填剤が、重合体またはその架橋物粒子であっ
て、その屈折率と上記環状オレフィン系樹脂の屈折率と
の差が0.005以上であることが望ましい。
ット加工されていてもよい。上記のような本発明に係る
光拡散板では、広範囲で透過率を調整することができ、
耐熱性、寸法精度、耐薬品性に優れ、吸湿による特性変
化がなく、しかも色収差がない。
いて具体的に説明する。本発明に係る光拡散板は、 [A]:前記した[I-1]、[I-2]、[I-3]および[I
-4]からなる群から選択される環状オレフィン系樹脂
と、 [B]:有機充填剤または無機充填剤とからなってい
る。
れる環状オレフィンとのランダム共重合体、 [I-2]:下記式[I]または[II]で表される環状オ
レフィンの開環重合体または共重合体、 [I-3]:上記[I-2]開環重合体または共重合体の水素
化物、および [I-4]:上記[I-1]、[I-2]または[I-3]のグラフ
ト変性物から選ばれる少なくとも1種が用いられる。
[A]は、サーマル・メカニカルアナライザーで測定し
た軟化温度(TMA)が、60℃以上好ましくは70℃
以上であり、ガラス転移点(Tg)は、50℃以上好ま
しくは60℃以上であることが望ましい。
ィン系樹脂[A]を形成する式[I]または[II]で表
される環状オレフィン環状オレフィンについて説明す
る。環状オレフィン
mは0または正の整数であり、qは0または1である。
なおqが1の場合には、Ra およびRb は、それぞれ独
立に、下記の原子または炭化水素基であり、qが0の場
合には、それぞれの結合手が結合して5員環を形成す
る。
ぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基
である。ここでハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子またはヨウ素原子である。
に、通常炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数
3〜15のシクロアルキル基、芳香族炭化水素基が挙げ
られる。より具体的には、アルキル基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル
基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基お
よびオクタデシル基が挙げられ、シクロアルキル基とし
ては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基
としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
換されていてもよい。さらに上記式[I]において、R
15〜R18がそれぞれ結合して(互いに共同して)単環ま
たは多環を形成していてもよく、しかもこのようにして
形成された単環または多環は二重結合を有していてもよ
い。ここで形成される単環または多環を具体的に下記に
例示する。
を賦した炭素原子は、式[I]においてそれぞれR
15(R16)またはR17(R18)が結合している炭素原子
を表す。またR15とR16とで、またはR17とR18とでア
ルキリデン基を形成していてもよい。このようなアルキ
リデン基は、通常は炭素原子数2〜20のアルキリデン
基であり、このようなアルキリデン基の具体的な例とし
ては、エチリデン基、プロピリデン基およびイソプロピ
リデン基を挙げることができる。
数であり、mおよびnは0、1または2である。またR
1〜R19は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、
炭化水素基またはアルコキシ基である。
ロゲン原子と同じ意味である。また炭化水素基として
は、それぞれ独立に炭素原子数1〜20のアルキル基、
炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子
数3〜15のシクロアルキル基または芳香族炭化水素基
が挙げられる。より具体的には、アルキル基としては、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ア
ミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル
基およびオクタデシル基が挙げられ、シクロアルキル基
としては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水
素基としては、アリール基およびアラルキル基、具体的
には、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ベンジル基
およびフェニルエチル基などが挙げられる。
キシ基およびプロポキシ基などを挙げることができる。
これらの炭化水素基およびアルコキシ基は、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換されて
いてもよい。
素原子と、R13が結合している炭素原子またはR11が結
合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜
3のアルキレン基を介して結合していてもよい。すなわ
ち上記二個の炭素原子がアルキレン基を介して結合して
いる場合には、R9およびR13で表される基が、または
R10およびR11で表される基が互いに共同して、メチレ
ン基(-CH2-)、エチレン基(-CH2CH2-)またはプロピレン
基(-CH2CH2CH2-)のうちのいずれかのアルキレン基を形
成している。
たはR15とR19とは互いに結合して単環または多環の芳
香族環を形成していてもよい。この場合の単環または多
環の芳香族環として、たとえば下記のようなn=m=0
のときR15とR12がさらに芳香族環を形成している基が
挙げられる。
である。上記のような式[I]または[II]で示される
環状オレフィンを、より具体的に下記に例示する。
(=ノルボルネン)(上記一般式中において、1〜7の
数字は、炭素の位置番号を示す。)および該化合物に炭
化水素基が置換した誘導体が挙げられる。
メチル、1-メチル、5-エチル、5-n-ブチル、5-イソブ
チル、7-メチル、5-フェニル、5-メチル-5-フェニル、5
-ベンジル、5-トリル、5-(エチルフェニル)、5-(イソ
プロピルフェニル)、5-(ビフェニル)、5-(β-ナフチ
ル)、5-(α-ナフチル)、5-(アントラセニル)、5,6-ジ
フェニルを例示することができる。
エン-アセナフチレン付加物、1,4-メタノ-1,4,4a,9a-
テトラヒドロフルオレン、1,4-メタノ-1,4,4a,5,10,10a
-ヘキサヒドロアントラセンなどのビシクロ[2.2.1 ]-
2-ヘプテン誘導体を例示することができる。
セン、2-メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセン、5
-メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセンなどのトリ
シクロ[4.3.0.12,5]-3-デセン誘導体、トリシクロ
[4.4.0.12,5]-3-ウンデセン、10-メチルトリシクロ
[4.4.0.12,5]-3-ウンデセンなどのトリシクロ[4.4.
0.12,5]-3-ウンデセン誘導体、
7,10]-3-ドデセンおよびこれに炭化水素基が置換した
誘導体が挙げられる。該炭化水素基として、8-メチル、
8-エチル、8-プロピル、8-ブチル、8-イソブチル、8-ヘ
キシル、8-シクロヘキシル、8-ステアリル、5,10-ジメ
チル、2,10-ジメチル、8,9-ジメチル、8-エチル-9-メチ
ル、11,12-ジメチル、2,7,9-トリメチル、2,7-ジメチル
-9-エチル、9-イソブチル-2,7-ジメチル、9,11,12-トリ
メチル、9-エチル-11,12-ジメチル、9-イソブチル-11,1
2-ジメチル、5,8,9,10-テトラメチル、8-エチリデン、8
-エチリデン-9-メチル、8-エチリデン-9-エチル、8-エ
チリデン-9-イソプロピル、8-エチリデン-9-ブチル、8-
n-プロピリデン、8-n-プロピリデン-9-メチル、8-n-プ
ロピリデン-9-エチル、8-n-プロピリデン-9-イソプロピ
ル、8-n-プロピリデン-9-ブチル、8-イソプロピリデ
ン、8-イソプロピリデン-9-メチル、8-イソプロピリデ
ン-9-エチル、8-イソプロピリデン-9-イソプロピル、8-
イソプロピリデン-9-ブチル、8-クロロ、8-ブロモ、8-
フルオロ、8,9-ジクロロ、8-フェニル、8-メチル-8-フ
ェニル、8-ベンジル、8-トリル、8-(エチルフェニ
ル)、8-(イソプロピルフェニル)、8,9-ジフェニル、
8-(ビフェニル)、8-(β-ナフチル)、8-(α-ナフチ
ル)、8-(アントラセニル)、5,6-ジフェニル等を例示す
ることができる。
フチレン付加物)とシクロペンタジエンとの付加物など
のテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]-3-ドデセン誘導
体、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]-4-ペンタ
デセンおよびその誘導体、ペンタシクロ[7.4.0.12,5.1
9,12.08,13]-3-ペンタデセンおよびその誘導体、ペン
タシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]-3-ヘキサデセン
およびその誘導体、ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.0
9,14]-4-ヘキサデセンおよびその誘導体、ヘキサシク
ロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]-4-ヘプタデセン
およびその誘導体、ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.1
11,17.03,8.012,16]-5- エイコセンおよびその誘導
体、ヘプタシクロ[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.0
11,16]-4-エイコセンおよびその誘導体、ヘプタシクロ
[8.8.0.12,9.14,7.111,18.03,8.012,17]-5-ヘンエイ
コセンおよびその誘導体、オクタシクロ[8.8.0.12,9.1
4,7.111,18.113,16.03,8.012,17]-5-ドコセンおよびそ
の誘導体、ノナシクロ[10.9.1.14,7.113,20.115,18.0
2,10.03,8.012,21.014,19]-5-ペンタコセンおよびその
誘導体などが挙げられる。
した式[I]または式[II]で示される環状オレフィン
の具体例は上記した通りであるが、これら化合物のより
具体的な構造については、本願出願人の出願に係る特願
平5-196475号出願当初明細書の段落番号[00
32]〜[0054]に示されており、本願発明におい
てもここに例示されるものを本願発明の環状オレフィン
として使用することができる。
表される環状オレフィンは、シクロペンタジエンと対応
する構造を有するオレフィン類とを、ディールス・アル
ダー反応させることによって製造することができる。
は2種以上組み合わせて用いることができる。本発明で
用いられる環状オレフィン系樹脂は、上記のような式
[I]または[II]で表される環状オレフィンを用い
て、たとえば特開昭60-168708号、同61-120816号、同61
-115912号、同61-115916号、同61-271308号、同61-2722
16号、同62-252406号および同62-252407号などの公報に
おいて本出願人が提案した方法に従い、適宜条件を選択
することにより製造することができる。
ム共重合体 この[I-1]エチレン・環状オレフィンランダム共重合
体では、上記のようなエチレンから誘導される構成単位
と環状オレフィンから誘導される構成単位とが、ランダ
ムに配列して結合し、実質的に線状構造を有している。
この共重合体が実質的に線状であって、実質的にゲル状
架橋構造を有していないことは、この共重合体が有機溶
媒に溶解した際に、この溶液に不溶分が含まれていない
ことにより確認することができる。たとえば極限粘度
[η]を測定する際に、この共重合体が135℃のデカ
リンに完全に溶解することにより確認することができ
る。
状オレフィンランダム共重合体において、上記式[I]
または[II]で表される環状オレフィンの少なくとも一
部は、下記式[III]または[IV]で示される繰り返し
単位を構成していると考えられる。
18ならびにRa、Rbは式[I]と同じ意味である。
R1〜R19は式[II]と同じ意味である。また本発明で
用いられる[I-1]エチレン・環状オレフィンランダム
共重合体は、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応
じて他の共重合可能なモノマーから誘導される構成単位
を有していてもよい。
ようなエチレンまたは環状オレフィン以外のオレフィン
を挙げることができ、具体的には、プロピレン、1-ブテ
ン、1-ペンテン、1-ヘキセン、3-メチル-1-ブテン、3-
メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテン、4-メチル-1
-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘ
キセン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-エチル-1-ヘキセ
ン、3-エチル-1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-
ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタ
デセンおよび1-エイコセンなどの炭素数3〜20のα-
オレフィン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘ
キセン、3,4-ジメチルシクロペンテン、3-メチルシクロ
ヘキセン、2-(2-メチルブチル)-1-シクロヘキセンおよ
びシクロオクテン、3a,5,6,7a-テトラヒドロ-4,7-メタ
ノ-1H-インデンなどのシクロオレフィン、1,4-ヘキサジ
エン、4-メチル-1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,4-ヘキ
サジエン、1,7-オクタジエン、ジシクロペンタジエンお
よび5-ビニル-2-ノルボルネンなどの非共役ジエン類を
挙げることができる。
組み合わせて用いることができる。 [I-1]エチレン・環状オレフィンランダム共重合体に
おいて、上記のような他のモノマーから誘導される構成
単位は、通常は20モル%以下、好ましくは10モル%
以下の量で含有されていてもよい。
状オレフィンランダム共重合体は、エチレンと式[I]
または[II]で表される環状オレフィンとを用いて上記
公報に開示された製造方法により製造することができ
る。これらのうちでも、この共重合を炭化水素溶媒中で
行ない、触媒として該炭化水素溶媒に可溶性のバナジウ
ム化合物および有機アルミニウム化合物から形成される
触媒を用いて[I-1]エチレン・環状オレフィンランダ
ム共重合体を製造することが好ましい。
タロセン系触媒を用いることもできる。ここで固体状IV
B族メタロセン系触媒とは、シクロペンタジエニル骨格
を有する配位子を含む遷移金属化合物と、有機アルミニ
ウムオキシ化合物と、必要により配合される有機アルミ
ニウム化合物とからなる触媒である。ここでVI族の遷移
金属としては、ジルコニウム、チタンまたはハフニウム
であり、これらの遷移金属は少なくとも1個のシクロペ
ンタジエニル骨格を含む配位子を有している。ここで、
シクロペンタジエニル骨格を含む配位子の例としてはア
ルキル基が置換していてもよいシクロペンタジエニル基
またはインデニル基、テトラヒドロインデニル基、フロ
オレニル基を挙げることができる。これらの基は、アル
キレン基など他の基を介して結合していてもよい。ま
た、シクロペンタジエニル骨格を含む配位子以外の配位
子は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基等である。
び有機アルミニウム化合物は、通常オレフィン系樹脂の
製造に使用されるものを用いることができる。このよう
な固体状IVB族メタロセン系触媒については、例えば特
開昭61-221206号、同64-106号および特開平2-173112号
公報等に記載されている。
は共重合体 環状オレフィンの開環重合体または開環共重合体におい
て、上記式[I]または[II]で表される環状オレフィ
ンの少なくとも一部は、下記式[V]また[VI]で表さ
れる繰り返し単位を構成していると考えられる。
〜R18ならびにRaおよびRbは式[I]と同じ意味であ
る。
R1〜R19は式[II]と同じ意味である。このような開
環重合体または開環共重合体は、前記公報に開示された
製造方法により製造することができ、例えば、上記式
[I]で表される環状オレフィンを開環重合触媒の存在
下に、重合または共重合させることにより製造すること
ができる。
ウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、インジウム
または白金などから選ばれる金属のハロゲン化物、硝酸
塩またはアセチルアセトン化合物と、還元剤とからなる
触媒、あるいは、チタン、パラジウム、ジルコニウムま
たはモリブテンなどから選ばれる金属のハロゲン化物ま
たはアセチルアセトン化合物と、有機アルミニウム化合
物とからなる触媒を用いることができる。
化物 本発明で用いられる[I-3]開環重合体または共重合体
の水素化物は、上記のようにして得られる開環重合体ま
たは共重合体[I-2]を、従来公知の水素添加触媒の存
在下に水素化して得られる。
水素化物において、式[I]または[II]で表される環
状オレフィンのうち少なくとも一部は、下記式[VII]
または[VIII]で表される繰り返し単位を有していると
考えられる。
〜R18ならびにRaおよびRbは式[I]と同じ意味であ
る。
1〜R19は式[II]と同じ意味である。[I-4] グラフト変性物 環状オレフィン系樹脂のグラフト変性物は、上記の[I-
1]エチレン・環状オレフィンランダム共重合体、[I-
2]環状オレフィンの開環重合体または共重合体、また
は[I-3]開環重合体または共重合体の水素化物のグラ
フト変性物である。
酸類が用いられ、具体的に、(メタ)アクリル酸、マレ
イン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン
酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、エン
ドシス−ビシクロ[2.2.1] ヘプト-5- エン-2,3-ジカル
ボン酸(ナジック酸TM)などの不飽和カルボン酸、さら
にこれら不飽和カルボン酸の誘導体たとえば不飽和カル
ボン酸無水物、不飽和カルボン酸ハライド、不飽和カル
ボン酸アミド、不飽和カルボン酸イミド、不飽和カルボ
ン酸のエステル化合物などが挙げられる。
具体的に、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、塩化マ
レニル、マレイミド、マレイン酸モノメチル、マレイン
酸ジメチル、グリシジルマレエートなどが挙げられる。
ジカルボン酸およびα,β−不飽和ジカルボン酸無水物
たとえばマレイン酸、ナジック酸およびこれら酸の無水
物が好ましく用いられる。これらの変性剤は、2種以上
組合わせて用いることもできる。
のグラフト変性物における変性率は、通常10モル%以
下であることが望ましい。このような環状オレフィン系
樹脂のグラフト変性物は、所望の変性率になるように環
状オレフィン系樹脂に変性剤を配合してグラフト重合さ
せ製造することもできるし、予め高変性率の変性物を調
製し、次いでこの変性物と未変性の環状オレフィン系樹
脂とを混合することにより製造することもできる。
オレフィン系樹脂のグラフト変性物を得るには、従来公
知のポリマーの変性方法を広く適用することができる。
たとえば溶融状態にある環状オレフィン系樹脂に変性剤
を添加してグラフト重合(反応)させる方法、あるいは
環状オレフィン系樹脂の溶媒溶液に変性剤を添加してグ
ラフト反応させる方法などによりグラフト変性物を得る
ことができる。
50℃の温度で行われる。またグラフト反応は、有機過
酸化物およびアゾ化合物などのラジカル開始剤の共存下
に行うことができる。
オレフィン系樹脂と変性剤とのグラフト反応によって直
接得ることができ、また環状オレフィン系樹脂と変性剤
とのグラフト反応によって予め高変性率の変性物を得た
後、この変性物を未変性の環状オレフィン系樹脂で所望
の変性率となるように希釈することによって得ることも
できる。
として、上記のような[I-1]、[I-2]、[I-3]およ
び[I-4]のいずれかを単独で用いることができ、また
これらを組み合わせて用いることもできる。
ランダム共重合体[I-1]が好ましく用いられる。有機充填剤 本発明に係る光拡散板には、上記環状オレフィン系樹脂
[A]と共に有機充填剤または無機充填剤[B]が含ま
れているが、このうち有機充填剤としては、以下の(1)
〜(17)に記載するような、重合体またはその架橋物粒子
を例示することができる。
と、前記環状オレフィン系樹脂の屈折率nD(A)との差△
nD(=|nD(B1)−nD(A)|)は、通常0.005以
上、好ましくは0.01以上であることが望ましい。な
お、この屈折率差△nDが0.3以上では、全光線透過
率が低下し、また、0.01以下では、拡散率が低下す
る傾向がある。
子を用いる場合には、重合体架橋物粒子の粒径は、0.
1〜100μm、好ましくは0.5〜50μmであるこ
とが望ましい。 (1)1個または2個の不飽和結合を有する炭化水素から
誘導される重合体。
ロピレン、ポリメチルブテン-1、ポリ4-メチルペンテン
-1、ポリブテン-1およびポリスチレンなどのポリオレフ
ィンが挙げられる。なおこれらのポリオレフィンは架橋
構造を有していてもよい。 (2)ハロゲン含有ビニル重合体。
リデン、ポリフッ化ビニル、ポリクロロプレン、塩素化
ゴムなどが挙げられる。 (3)α,β-不飽和酸とその誘導体から誘導される重合
体。
リレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリ
ル、または前記の重合体を構成するモノマーとの共重合
体、たとえばアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン
共重合体、アクリロニトリル・スチレン共重合体、アク
リロニトリル・スチレン・アクリル酸エステル共重合体
などが挙げられる。 (4)不飽和アルコールおよびアミンまたはそのアシル誘
導体またはアセタールから誘導された重合体。
酸ビニル、ポリスレアリン酸ビニル、ポリ安息香酸ビニ
ル、ポリマレイン酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポ
リアリルフタレート、ポリアリルメラミン、または前記
重合体を構成するモノマーとの共重合体、たとえばエチ
レン、酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。 (5)エポキシドから誘導された重合体。
スグリシジルエーテルから誘導された重合体などが挙げ
られる。 (6)ポリアセタール。
シエチレン、コモノマーとしてエチレンオキシドを含む
ようなポリオキシメチレンなどが挙げられる。 (7)ポリフェニレンオキシド。 (8)ポリカーボネート。 (9)ポリスルフォン。 (10)ポリウレタンおよび尿素樹脂。 (11)ジアミンおよびジカルボン酸および/またはアミノ
カルボン酸または相応するラクタムから誘導されたポリ
アミドおよびコポリアミド。
イロン11、ナイロン12などが挙げられる。 (12)ジカルボン酸およびジアルコールおよび/またはオ
キシカルボン酸または相応するラクトンから誘導された
ポリエステル。
ポリブチレンテレフタレート、ポリ1,4-ジメチロール・
シクロヘキサンテレフタレートなどが挙げられる。 (13)アルデヒドとフェノール、尿素またはメラミンから
誘導された架橋構造を有した重合体。
ド樹脂、尿素・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・ホル
ムアルデヒド樹脂などが挙げられる。 (14)アルキッド樹脂。
が挙げられる。 (15)飽和および不飽和ジカルボン酸と多価アルコールと
のコポリエステルから誘導され、架橋剤としてビニル化
合物を使用して得られる不飽和ポリエステル樹脂ならび
にハロゲン含有改質樹脂。 (16)天然重合体。
るいはそれらの誘導体たとえば酢酸セルロース、プロピ
オン酸セルロース、セルロースエーテルなどが挙げられ
る。 (17)軟質重合体。
〜(v)の群から選ばれるゴム状成分が挙げられる。な
お、前記環状オレフィン系樹脂[A]とこれらゴム状成
分とからなる光拡散板は、とくに衝撃強度に優れてい
る。これらゴム状成分には、さらに、有機過酸化物の存
在下に架橋反応を行なってもよく、このように有機過酸
化物架橋を行ったゴム状成分を用いると、耐衝撃性に優
れた光拡散板が得られるので好ましい。
(i)]環状オレフィン成分を含む軟質重合体は、エチ
レン成分と前記環状オレフィン系樹脂を調製する際に使
用したものと同種の環状オレフィン(式[I]あるいは
式[II])成分と共重合させることにより得られる共
重合体である。この軟質重合体(i)には、環状オレフ
ィン成分およびエチレン成分を必須成分とする他に、α
-オレフィン成分を本発明の目的を損なわない範囲で使
用することができる。
ピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、1
-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1
-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどが
挙げられる。これらの中では、炭素原子数3〜20のα
-オレフィンが好ましい。また、ノルボルネン、エチリ
デンノルボルネン、ジシクロペンタジエンなどの環状オ
レフィン、環状ジエンも好ましい。
(i)において、エチレン成分は40〜98モル%、好
ましくは50〜90モル%の範囲で用いられる。α-オ
レフィン成分は2〜50モル%の範囲で用いられ、環状
オレフィン成分は2〜20モル%、好ましくは2〜15
モル%の範囲で用いられる。
系樹脂と相違して、ガラス転移温度(Tg)が0℃以
下、好ましくは−10℃以下であって、135℃のデカ
リン中で測定した極限粘度[η]が、通常は0.01〜
10dl/g、好ましくは0.8〜7dl/gである。軟質
重合体(i)はX線回折法により測定した結晶化度が通
常は0〜10%、好ましくは0〜7%、特に好ましくは
0〜5%の範囲のものである。軟質重合体(i)は、特
開昭60−168708号公報、特開昭61−1208
16号公報、特開昭61−115912号公報、特開昭
61−115916号公報、特開昭61−271308
号公報、特開昭61−272216号公報、特開昭62
−252406号公報、特開昭62−252406号公
報などで本出願人が提案した方法に従い適宜に条件を選
択して製造することができる。
重合体として用いられるα-オレフィン系共重合体(i
i)は、少なくとも2種のα-オレフィンからなり、非晶
性ないし低結晶性の共重合体である。具体的な例として
は、エチレン・α-オレフィン共重合体およびプロピレ
ン・α-オレフィン共重合体がある。
するα-オレフィンは、通常炭素数3〜20のものが用
いられ、具体的には、プロピレン、1-ブテン、4-メチル
-1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテンおよび1-デセンな
ど、あるいはこれらの混合物が挙げられる。この内、特
に炭素数3〜10のα-オレフィンが好ましい。
比(エチレン/α-オレフィン)は、α-オレフィンの種
類によっても異なるが、一般に40/60〜95/5で
ある。また、上記モル比はα-オレフィンがプロピレン
である場合には40/60〜90/10であることが好
ましく、α-オレフィンが炭素数4以上である場合には
50/50〜95/5であることが好ましい。
成するα-オレフィンとしては、通常炭素数4〜20の
ものが用いられ、具体的には、1-ブテン、4-メチル-1-
ブテン、1-ヘキセン、1-オクテンおよび1-デセンなど、
あるいはこれらの混合物が挙げられる。このうち、特に
炭素数4〜10のα-オレフィンが好ましい。
共重合体においては、プロピレンとα-オレフィンとの
モル比(プロピレン/α-オレフィン)は、α-オレフィ
ンの種類によっても異なるが、一般に50/50〜95
/5である。
i)]軟質重合体として使用されるα-オレフィン・ジエ
ン系共重合体(iii)としては、エチレン・α-オレフィ
ン・ジエン共重合体ゴム、プロピレン・α-オレフィン
・ジエン共重合体ゴムがある。
フィンは、通常、炭素数3〜20(プロピレン・α-オ
レフィンの場合は4〜20)のα-オレフィン、たとえ
ばプロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1- ペ
ンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセンあるいはこ
れらの混合物などが挙げられる。これらの中では、炭素
原子数3〜10のα-オレフィンが好ましい。
エン成分は、1,4-ヘキサジエン、1,6-オクタジエン、2-
メチル-1,5-ヘキサジエン、6-メチル-1,5-ヘプタジエン
および7-メチル-1,6-オクタジエンのような鎖状非共役
ジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、
メチルテトラヒドロインデン、5-ビニルノルボルネン、
5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-メチレン-2-ノルボル
ネン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネンおよび6-ク
ロロメチル-5-イソプロペニル-2-ノルボルネンのような
環状非共役ジエン、2,3-ジイソプロピリデン-5-ノルボ
ルネン、2-エチリデン-3-イソプロピリデン-5-ノルボル
ネンおよび2-プロペニル-2,2-ノルボルナジエンなどが
挙げられる。
重合体ゴムでは、エチレンとα-オレフィンとのモル比
(エチレン/α-オレフィン)は、α-オレフィンの種類
によっても相違するが、一般には40/60〜90/1
0である。
ン成分から誘導される繰り返し単位の含有量は、通常は
1〜20モル%、好ましくは2〜15モル%である。 [芳香族ビニル系炭化水素・共役ジエン系軟質共重合体
(iv)]軟質重合体として使用される芳香族ビニル系炭
化水素・共役ジエン系軟質共重合体は、芳香族ビニル系
炭化水素、共役ジエン系のランダム共重合体、ブロック
共重合体またはこれらの水素化物である。具体的にはス
チレン・ブタジエンブロック共重合体ゴム、スチレン・
ブタジエン・スチレンブロック共重合体ゴム、スチレン
・イソプレンブロック共重合体ゴム、スチレン・イソプ
レン・スチレンブロック共重合体ゴム、水素添加スチレ
ン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体ゴム、水素
添加スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体
ゴム、スチレン・ブタジエンランダム共重合体ゴム、あ
るいはこれらのゴムにスチレン、アクリル酸メチル等を
グラフト重合したゴムなどが用いられる。
した共重合体ゴムとは、上記の共重合体ゴム中に残存す
る二重結合の一部または全部を水素化した共重合体ゴム
である。また、芳香族ビニル化合物を原料とするこれら
の共重合体ゴムの屈折率は、環状オレフィン系重合体
[A]の屈折率と近い値であるため、環状オレフィン系
樹脂[A]に対するこれらの共重合ゴムの添加量が多く
ても得られる光拡散板の全光線透過率をほとんど低下さ
せない。従って光拡散板の衝撃強度を上げる必要がある
場合には、これらの共重合ゴムを用いるのが好ましい。
ジエンからなる軟質重合体または共重合体(v)]軟質
重合体として使用されるイソブチレン系軟質重合体また
は共重合体(v)は、具体的には、ポリイソブチレンゴ
ム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、イソブ
チレン・イソプレン共重合体ゴムなどである。
などの有機充填剤は、そのままで環状オレフィン系樹脂
[A]と混練して使用することもできるが、このように
混練することにより、例えば環状オレフィン系樹脂中に
上記軟質重合体などの充填剤が分散している重合体粒子
を調製し、さらにこの重合体粒子を有機過酸化物で処理
することにより環状オレフィン系樹脂と軟質重合体など
の充填剤との間に架橋構造を形成させてもよい。
は、メチルエチルケトンパ―オキシド、シクロヘキサノ
ンパ―オキシドなどのケトンパ―オキシド類、1,1-ビス
(t-ブチルパ―オキシ)シクロヘキサン2,2-ビス(t-ブ
チルパ―オキシ)オクタンなどのパ―オキシケタ―ル
類、t-ブチルヒドロパ―オキシド、クメンヒドロパ―オ
キシド、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジヒドロキシパ―
オキシド、1,1,3,3-テトラメチルブチルヒドロパ―オキ
シドなどのヒドロパ―オキシド類、ジ-t-ブチルパ―オ
キシド、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパ―オキシ)
ヘキサン(商品名:パーヘキサ25B)、2,5-ジメチル
-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキシン-3などのジア
ルキルパ―オキシド、ラウロイルパ―オキシド、ベンゾ
イルパ―オキシドなどのジアシルパ―オキシド類、t-ブ
チルパ―オキシアセテ―ト、t-ブチルパ―オキシベンゾ
エ―ト、2,5-ジメチル-2,5- ジ(ベンゾイルパ―オキ
シ)ヘキサンなどのパーオキシエステル類などを挙げる
ことができる。
レフィン系樹脂[A]と軟質重合体成分との合計量10
0重量部に対して、通常は0.01〜1重量部、好まし
くは0.05〜0.5重量部である。
機過酸化物で処理する際に、ラジカル重合性の官能基を
分子内に2個以上有する化合物をさらに含有させると、
耐衝撃性に優れた光拡散板が得られるので好ましい。
上有する化合物としては、ジビニルベンゼン、アクリル
酸ビニル、メタアクリル酸ビニルなどを挙げることがで
きる。これらの化合物は環状オレフィン系樹脂[A]と
上記軟質重合体(17)との合計量100重量部に対し
て、通常は1重量部以下、好ましくは0.1〜0.5重
量部の量で使用される。
(i)〜(v)の軟質(共)重合体)は、環状オレフィン
系樹脂[A]100重量部に対してその合計量が、通常
0.01〜40重量部、好ましくは0.05〜30重量
部、特に好ましくは0.1〜20重量部の範囲内で使用
することにより、光線透過率、拡散率、強度、剛性、熱
変形温度および硬度などの特性のバランスの良い光拡散
板が得られる。
土、アルミナ、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化マグ
ネシウム、軽石粉、軽石バル―ン、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ド
ロマイト、硫酸カルシウム、チタン酸カリウム、炭酸バ
リウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、タルク、ク
レ―、マイカ、アスベスト、ガラスフレ―ク、ガラスピ
―ズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ペントナ
イト、グラファイト、アルミニウム粉、硫化モリブデン
などを挙げることができる。これらの無機充填剤の中で
は、炭酸カルシウム、酸化チタン、アルミナ、シリカ、
シリカアルミナ、タルク、炭酸バリウムが好ましく用い
れる。これらの無機充填剤は、1種または2種以上組み
合わせて用いることができる。
0.5〜50μmであることが好ましく、特に1〜30
μmであることが好ましい。なお、この無機充填剤の平
均粒径が上記範囲内では、その平均粒径が大きくなる
と、得られる光拡散板の全光線透過率低くなり、拡散透
過率が高くなり、ディスプレー、グレージング、目隠し
板、照明器具などの光拡散板として好適に使用できる。
また、この無機充填剤の平均粒径が上記範囲内では、そ
の平均粒径が小さくなると、得られる光拡散板の全光線
透過率が高くなり、拡散透過率が低くなり、大型ディス
プレーのスクリーン等の用途に好適に使用できる。
フィン系樹脂[A]100重量部に対してその合計量が
通常0.1〜30重量部、好ましくは0.3〜10重量
部、特に好ましくは0.5〜5重量部の範囲内で使用す
ることにより、光線透過率、拡散率、強度、剛性、熱変
形温度および硬度などの特性のバランスの良い光拡散板
が得られる。
と無機充填剤とを、これら充填剤の合計量が、上記環状
オレフィン系樹脂[A]100重量部に対して、通常
0.1〜50重量部、好ましくは0.3〜30重量部、
さらに好ましくは0.5〜20重量部となるような量で
用いることが望ましい。
は、上記環状オレフィン系樹脂[A]および有機又は無
機充填剤[B]からなっているが、これらの成分に加え
て、発明の目的を損なわない範囲で、従来公知の耐熱安
定性、耐候安定性、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブ
ロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合
成油、ワックスなどが配合されていてもよい。
剤としては、テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチ
ル-4- ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、
β-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピ
オン酸アルキルエステル、2,2'-オキザミドビス[エチ
ル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル) プロピ
オネ―トなどのフェノ―ル系酸化防止剤、ステアリン酸
亜鉛、ステアリン酸カルシウム、1,2-ヒドロキシステア
リン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩、グリセリンモノ
ステアレ―ト、グリセリンジステアレ―ト、ペンタエリ
スリト―ルモノステアレ―ト、ペンタエリスリト―ルジ
ステアレ―ト、ペンタエリスリト―ルトリステアレ―ト
などの多価アルコ―ル脂肪酸エステルなどを挙げること
ができる。これらは単独で配合してもよいが、組み合わ
せて配合してもよい。たとえばテトラキス[メチレン-3
-(3.5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネ
―ト]メタンとステアリン酸亜鉛とグリセリンモノステ
アレ―トとの組み合わせなどを例示できる。これらの安
定剤は、1種または2種以上組み合わせて用いることが
できる。これらの安定剤は、上記環状オレフィン系樹脂
[A]100重量部に対して、通常0.01〜2重量
部、好ましくは0.05〜1重量部となるような量で用
いることが望ましい。
[A]と上記有機または無機充填剤[B]および必要に
より用いられる安定剤などの他の成分とからなっている
が、このような成分からなる光拡散板を製造するには、
通常、まず環状オレフィン系樹脂[A]と上記有機また
は無機充填剤[B]と必要により用いられる安定剤など
の他の成分とを混合する。混合方法としては、それ自体
公知の方法を適用でき、たとえば各成分を一緒にして加
熱下に攪拌・混合すればよい。なお、この混合の際に
は、各成分[A]および[B]の粒子径が透過光の波長
より短くならない程度までの範囲で攪拌・混合すればよ
く、このようにすると光拡散性に優れた光拡散板が得ら
れる。
(混練物)を、射出成形、押し出し成形、インフレーシ
ョン成形、延伸成形、ブロー成形、熱成形などを行なう
ことにより、所望の光拡散板が得られる。
するには、例えば、上記のようにして得られた混合物
(混練物)を、Tダイ等より押出し、次いでマット模様
を有するロールで挟持加圧して、マット模様をその表面
に転写させる方法等を挙げることができる。
器具、照明看板、ディスプレー、グレージング、目隠し
板、スクリーンなどの用途に好適に用いられる。
節することができ、耐熱性、寸法精度、耐薬品性に優
れ、吸水による光学特性の変化がなく、しかも色収差の
ない光拡散板が提供される。
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
よび評価方法を次に示した。 (1)機械的強度測定方法(単位は表中に記載のため
略) (i) 引張強度;温度23℃において、ASTM−D6
38の方法で測定する。 (iii) 曲げ弾性率;温度23℃において、ASTM−D
790の方法で測定する。 (iv) 曲げ強度;温度23℃において、ASTM−D7
90の方法で測定する。 (v) アイゾット衝撃強度;温度23℃において、AST
M−D256の方法で測定する(ノッチ無し)。 (2)熱的物性測定方法 熱変形温度;4.6Kg/cm2荷重の条件において、AST
M−D648の方法で測定する。 (3)成形収縮率;予め原寸を測定してある角板用金型
(形状約120×130×2mmt)を用いて試験用角板
を射出成形する。角板を成形後、23℃で48時間以上
放置し角板の寸法を測定して下式により求める。
−K7209の方法で測定する。 (5)光学特性;JIS K-6735に準じ、日本電色
工業(株)製積分球式光線透過率測定装置Σ80型(C
光源)により、全光線透過率と拡散透過率を測定した。 (6)虹模様;2mm厚の試験片の片面にUV硬化型ア
クリル樹脂を塗布硬化しフレネルレンズを形成した後、
プロジェクションテレビに取付け画面での虹模様発生の
有無、鮮明性を調べた。
いものを(○)、虹模様が発生したり、画面のちらつき
があるものを(×)とした。 (7)屈折率;アッベの屈折率計(D線 589nm)を
用いて測定した。
6dl/g、Tg137℃、MFR260oC10g/分およ
び軟化温度TMAが150℃で、エチレンとテトラシク
ロ[4,4,0,12.5,17.10]-3-ドデセン(TC
D-3)とのランダム共重合体;エチレン含量66モル
%、屈折率:1.542}のペレット100重量部 (ii) 低結晶性α-オレフィン系共重合体(エチレン・
プロピレンランダム共重合体;エチレン含量80モル
%、極限粘度[η]:2.2dl/g、Tg:−54℃、
MFR230oC0.7g/分、屈折率:1.475)のペ
レット5重量部 (i)の共重合体と(ii)の共重合体とを充分混合した後、
二軸押出機(池貝鉄工(株)製PCM-45)によりシリンダ
温度250℃で溶融ブレンドしペレタイザーにてペレッ
ト化した。
出成形により試験片(光拡散板)を作成し、その物性を
測定した。試験片中の低結晶性α-オレフィン系共重合
体(ii)の平均粒子径は、3μmであった。
形品としての光拡散板が剛性、耐熱性、寸法精度、光拡
散板用途における光学特性などに優れていることがわか
る。 [成形条件] 射出成形機 東芝機械(株)製IS-50PE シリンダ温度 300℃ 金型温度 100℃ 射出圧力 一次/二次=1000/800Kg/cm2 射出速度 中速
に対して有機過酸化物[日本油脂(株)製パーヘキシン
25BTM]を0.1重量部、ジビニルベンゼンを0.3
重量部の割合で添加し、充分混合した。この混合物を二
軸押出機によりシリンダ温度230℃で溶融下、反応を
行ないペレタイザーにてペレット化した。
例1と同じ成形条件により容易に射出成形し、光拡散板
を製造することができた。また、この光拡散板の一部を
試験片として、その物性を測定した。試験片中の低結晶
性α-オレフィン系共重合体(ii)の平均粒子径は、0.
8μmであった。
形品としての光拡散板が剛性、耐熱性、寸法精度、光拡
散板用途における光学特性などに優れていることがわか
る。
レンランダム共重合体に代えて、スチレン-イソプレン-
スチレンブロック共重合体の水添ゴム[(株)クラレ
製:商品名「セプトン2104」]を25重量部用いた
以外は、実施例1と同様にして光拡散板を作成し、実施
例1と同様にその物性を測定した。試験片中のスチレン
-イソプレン-スチレンブロック共重合体の水添ゴムの平
均粒子径は、2μmであった。
レンランダム共重合体に代えて、平均粒径4μmのタル
ク、平均粒径5μmの炭酸カルシウムおよび平均粒径3
μmの硫酸バリウムをそれぞれ3重量部(充填剤合計量
では9重量部)用いた以外は、実施例1と同様して光拡
散板を作成した。また、光学特性測定用の角板は、平均
表面粗さ60μmの両面梨地金型を用いて作成した。
レン共重合体に代えて、平均粒径8μmの炭酸カルシウ
ム0.2重量部を用いた以外は、実施例1と同様にして
光拡散板を作成し、その物性を測定した。
Claims (4)
- 【請求項1】[A]下記[I-1]、[I-2]、[I-3]お
よび[I-4]からなる群から選択される環状オレフィン
系樹脂と、 [B]有機充填剤または無機充填剤とからなることを特
徴とする光拡散板; [I-1] エチレンと下記式[I]または[II]で表さ
れる環状オレフィンとを共重合させて得られるエチレン
・環状オレフィンランダム共重合体: 【化1】 (式[I]中、nは0または1であり、mは0または正
の整数であり、qは0または1であり、R1 〜R18なら
びにRa およびRb は、それぞれ独立に、水素原子、ハ
ロゲン原子または炭化水素基であり、R15〜R18は互い
に結合して単環または多環を形成していてもよく、かつ
該単環または多環が二重結合を有していてもよく、また
R15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデン基
を形成していてもよい。)、 【化2】 (式[II]中、pおよびqは0または1以上の整数であ
り、mおよびnは0、1または2であり、R1 〜R19は
それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水
素基、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはアル
コキシ基であり、R9 (またはR10)が結合している炭
素原子と、R13またはR11が結合している炭素原子とは
直接あるいは炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合
していてもよく、また、n=m=0のときR15とR12ま
たはR15とR19とは互いに結合して単環または多環の芳
香族環を形成していてもよい。)、[I-2]上記式
[I]または[II]で表される環状オレフィンの開環
重合体または共重合体、[I-3]上記[I-2]開環重合体
または共重合体の水素化物、および[I-4]上記[I-
1]、[I-2]または[I-3]のグラフト変性物。 - 【請求項2】無機充填剤が、平均粒径0.5〜50μm
の炭酸カルシウム、酸化チタン、アルミナ、シリカ、シ
リカアルミナ、タルク、炭酸バリウムである請求項1に
記載の光拡散板。 - 【請求項3】有機充填剤が、重合体またはその架橋物粒
子であって、その屈折率と上記環状オレフィン系樹脂の
屈折率との差が0.005以上である請求項1に記載の
光拡散板。 - 【請求項4】上記環状オレフィン系樹脂[A]と、有機
充填剤または無機充填剤[B]とからなる樹脂成形体の
表面をマット加工してなる光拡散板。
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