JPH08134129A - ポリオレフィン製造用触媒 - Google Patents

ポリオレフィン製造用触媒

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JPH08134129A
JPH08134129A JP30421894A JP30421894A JPH08134129A JP H08134129 A JPH08134129 A JP H08134129A JP 30421894 A JP30421894 A JP 30421894A JP 30421894 A JP30421894 A JP 30421894A JP H08134129 A JPH08134129 A JP H08134129A
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acid
compound
component
group
catalyst
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JP30421894A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Taki
敬之 滝
Satoshi Ueki
聰 植木
Masashi Nakajima
雅司 中島
Seizaburo Kanazawa
清三郎 金沢
Takeshi Ishihara
毅 石原
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形性の改善された広い分子量分布を有し、
高立体規則性、かつ流動性に優れるポリオレフィン製造
用触媒を提供する。 【構成】 (A)金属酸化物、マグネシウム、チタ
ン、ハロゲン及び電子供与性化合物を必須成分とする固
体触媒成分 (B)有機アルミニウム化合物及び (C)R1 Si(OR2 2 (OCH3 )で表されるア
ルキルトリアルコキシシラン(式中R1 は炭素数が3〜
6の直鎖もしくは分岐アルキル基、R2 は炭素数が3〜
5の分岐アルキル基、である。)からなるポリオレフィ
ン製造用触媒。 【効果】 特定のアルキルトリアルコキシシランを一成
分とした触媒を用いることにより分子量分布が広く、高
立体規則性、かつ流動性に優れるポリプロピレンを得る
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオレフィン、特に
ポリプロピレンのホモ重合体、ランダム共重合体及び耐
衝撃性共重合体を製造する際の触媒に関し、より詳しく
は、分子量分布が広く、立体規則性が高く、かつ流動性
に優れるポリオレフィン製造用触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンは耐熱性、耐薬品性、電
気的性質に優れており、更に剛性、引張り強度、光学的
特性、加工性が良好であり射出成形、フィルム成形、シ
ート成形、ブロー成形等に利用され、また、ポリプロピ
レンは軽比重であり、容器、包装材料等の分野で広く用
いられている。
【0003】そして、ポリプロピレン製造用触媒として
は、マグネシウム、チタン、ハロゲン及び電子供与性化
合物を必須成分とする固体触媒成分を含む触媒系が高活
性であり脱触媒工程が省略できることから、多く用いら
れている。この触媒系においては、ポリプロピレンの立
体規則性を向上させるのにアルキルアルコキシシランを
触媒成分のひとつとして添加すると効果があることが広
く知られている。このようなアルキルアルコキシシラン
としては、アルキル基が直鎖アルキル、分岐アルキル、
もしくは芳香環であるようなジアルキルジメトキシシラ
ンやアルキルトリエトキシシランが一般的であるが、こ
のようなアルキルアルコキシシランを添加するとポリプ
ロピレンの分子量分布が狭くなるという欠点があった。
【0004】広い分子量分布を持つポリプロピレンは狭
い分子量分布をもつポリプロピレンよりも高い剪断速度
における溶融粘度が低く、射出成形、延伸フィルム、熱
融着繊維などのような高い剪断速度で成形するような製
品では溶融粘度が低ければ生産性が改善され、エネルギ
ーコストが低下し有利である。
【0005】この欠点を解決する方法として分岐アルキ
ル基と分岐アルコキシ基を合わせ持つジメトキシシラン
を添加する方法(特開平3−119004号公報、同5
−331233号公報)が開発されたが、この種のアル
キルアルコキシシランを使用すると分子量制御剤となる
水素を反応容器の耐圧限界まで入れても分子量が十分下
がらず分子量の制御が著しく悪化し、そのため自動車の
バンパーなどに用いる耐衝撃性共重合体などの高い流動
性が要求される用途には使用することがでない、という
欠点があり、改良が望まれていた。
【0006】また、マグネシウム、チタン、ハロゲン及
び電子供与性化合物を必須成分とする固体触媒成分を含
む触媒系を使用して分子量分布の広いポリプロピレンを
製造する方法として、反応容器を多段にして各反応容器
でそれぞれ異なった分子量のものをつくる方法もある。
しかしながら、この方法では反応条件を制御するのが難
しいのと単段の反応容器しか持たない製造装置において
はこの方法は使用できないことから、触媒系の改良によ
って分子量分布を広げる方法の確立が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、成形性の改
善された広い分子量分布を有し、高立体規則性、かつ流
動性に優れるポリオレフィン製造用触媒を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、触媒系に
添加するアルキルアルコキシシランの構造に着眼し、ア
ルキル基およびアルコキシ基の構造と分子量分布および
分子量制御性などの関係について鋭意研究を行い、その
結果、特定の構造を有するアルキルアルコキシシランが
分子量分布の広く、かつ分子量制御性に優れたポリオレ
フィンを製造することを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0009】発明の要旨 即ち、本発明の要旨は、(A)金属酸化物、マグネシウ
ム、チタン、ハロゲン及び電子供与性化合物を必須成分
とする固体触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物及
び、(C)R1 Si(OR2 2 (OCH3 )で表され
るアルキルトリアルコキシシラン(式中R1 は炭素数が
3〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、R2 は炭素数が
3〜5の分岐アルキル基、である。)からなるポリオレ
フィン製造用触媒、である。本発明で用いられる重合触
媒については、以下のとおりのものである。
【0010】固体触媒成分 本発明で用いられる固体触媒成分(以下、成分Aとい
う。)は、金属酸化物、マグネシウム、チタン、ハロゲ
ン及び電子供与性化合物を必須成分とするが、このよう
な成分は通常金属酸化物、マグネシウム化合物、チタン
化合物及び電子供与性化合物、更に前記各化合物がハロ
ゲンを有しない化合物の場合は、ハロゲン含有化合物
を、それぞれ接触することにより調製される。
【0011】(1)金属酸化物 本発明で用いられる金属酸化物は、元素の周期律表第I
I族〜第IV族の元素の群から選ばれる元素の酸化物で
あり、それらを例示すると、B2 3 、MgO、Al2
3 、SiO2 、CaO、TiO2 、ZnO、Zr
2 、SnO2 、BaO、ThO2 等が挙げられる。こ
れらの中でもB2 3 、MgO、Al2 3、Si
2 、TiO2 、ZrO2 が望ましい。更に、これら金
属酸化物を含む複合酸化物、例えばSiO2 −MgO、
SiO2 −Al2 3 、SiO2 −TiO2 、SiO2
−V2 5 、SiO2 −Cr2 3 、SiO2 −TiO
2 −MgO等も使用し得る。これら金属酸化物の形状は
通常粉末状のものが用いられる。粉末の大きさ及び形状
等の形体は、得られるオレフィン重合体の形体に影響を
及ぼすことが多いので、適宜調節するのが望ましい。金
属酸化物は、使用に当って被毒物質を除去する目的等か
ら、可能な限り高温で焼成し、更に大気と直接接触しな
いように取扱うのが望ましい。
【0012】(2)マグネシウム化合物 マグネシウム化合物は、一般式MgR1 2 で表わされ
る。式において、R1及びR2 は同一か異なる炭化水素
基、OR′基(R′は炭化水素基)、ハロゲン原子を示
す。より詳細には、R1 及びR2 の炭化水素基として
は、炭素数1〜20個のアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アルアルキル基が、OR′基として
は、R′が炭素数1〜12個のアルキル基、シクロアル
キル基、アリール基、アルアルキル基が、ハロゲン原子
としては塩素、臭素、ヨウ素、弗素等が挙げられる。そ
れら化合物の具体例を下記に示すが、化学式において、
Me:メチル、Et:エチル、Pr:プロピル、Bu:
ブチル、He:ヘキシル、Oct:オクチル、Ph:フ
ェニル、cyHe:シクロヘキシルをそれぞれ示す。
【0013】MgMe2 、MgEt2 、Mgi−P
2 、MgBu2 、MgHe2 、MgOct2 、MgE
tBu、MgPh2 、MgcyHe2 、Mg(OMe)
2 、Mg(OEt)2 、Mg(OBu)2 、Mg(OH
e)2 、Mg(OOct)2 、Mg(OPh)2 、Mg
(OcyHe)2 、EtMgCl、BuMgCl、He
MgCl、i−BuMgCl、t−BuMgCl、Ph
MgCl、PhCH2 MgCl、EtMgBr、BuM
gBr、PhMgBr、BuMgI、EtOMgCl、
BuOMgCl、HeOMgCl、PhOMgCl、E
tOMgBr、BuOMgBr、EtOMgI、MgC
2 、MgBr2 、MgI2
【0014】上記マグネシウム化合物は、成分Aを調製
する際に、金属マグネシウム又はその他のマグネシウム
化合物から調製することも可能である。その一例とし
て、金属マグネシウム、ハロゲン化炭化水素及び一般式
n M(OR)m-n のアルコキシ基含有化合物〔式中、
Xは水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜20個の炭
化水素基、Mは硼素、炭素、アルミニウム、珪素又は燐
原子、Rは炭素数1〜20個の炭化水素基、mはMの原
子価、m>n≧0を示す。〕を接触させる方法が挙げら
れる。
【0015】該アルコキシ基含有化合物の一般式のX及
びRの炭化水素基としては、メチル(Me)、エチル
(Et)、プロピル(Pr)、i−プロピル(i−P
r)、ブチル(Bu)、i−ブチル(i−Bu)、ヘキ
シル(He)、オクチル(Oct)等のアルキル基、シ
クロヘキシル(cyHe)、メチルシクロヘキシル等の
シクロアルキル基、アリル、プロペニル、ブテニル等の
アルケニル基、フェニル(Ph)、トリル、キシリル等
のアリール基、フェネチル、3−フェニルプロピル等の
アルアルキル基が挙げられる。これらの中でも、特に炭
素数1〜10個のアルキル基が望ましい。以下、アルコ
キシ基含有化合物の具体例を挙げる。
【0016】 Mが炭素の場合の化合物 式C(OR)4 に含まれるC(OMe)4 、C(OE
t)4 、C(OPr)4、C(OBu)4 、C(Oi−
Bu)4 、C(OHe)4 、C(OOct)4 ;式XC
(OR)3 に含まれるHC(OMe)3 、HC(OE
t)3 、HC(OPr)3 、HC(OBu)3 、HC
(OHe)3 、HC(OPh)3 、MeC(OM
e)3 、MeC(OEt)3 、EtC(OMe)3 、E
tC(OEt)3 、cyHeC(OEt)3 、PhC
(OMe)3 、PhC(OEt)3 、CH2 ClC(O
Et)3 、MeCHBrC(OEt)3 ;MeCHCl
C(OEt)3 ;ClC(OMe)3 、ClC(OE
t)3 、ClC(Oi−Bu)3 、BrC(OE
t)3 ;式X2 C(OR)2 に含まれるMeCH(OM
e)2 、MeCH(OEt)2 、CH2 (OMe)2
CH2 (OEt)2 、CH2 ClCH(OEt)2 、C
HCl2 CH(OEt)2 、CCl3 CH(OE
t)2 、CH2 BrCH(OEt)2 、PhCH(OE
t)2 等が挙げられる。
【0017】 Mが珪素の場合の化合物 式Si(OR)4 に含まれるSi(OMe)4 、Si
(OEt)4 、Si(OBu)4 、Si(Oi−Bu)
4 、Si(OHe)4 、Si(OOct)4 、Si(O
Ph)4 :式XSi(OR)3 に含まれるHSi(OE
t)3 、HSi(OBu)3 、HSi(OHe)3 、H
Si(OPh)3 ;MeSi(OMe)3、MeSi
(OEt)3 、MeSi(OBu)3 、EtSi(OE
t)3 、PhSi(OEt)3 、EtSi(OP
h)3 ;ClSi(OMe)3 、ClSi(OE
t)3 、ClSi(OBu)3 、ClSi(OP
h)3 、BrSi(OEt)3 ;式X2 Si(OR)2
に含まれるMe2 Si(OMe)2 、Me2 Si(OE
t)2 、Et2 Si(OEt)2 ;MeClSi(OE
t)2 ;CHCl2SiH(OEt)2 ;CCl3 Si
H(OEt)2 ;MeBuSi(OEt)2:X3 Si
ORに含まれるMe3 SiOMe、Me3 SiOEt、
Me3 SiOBu、Me3 SiOPh、Et3 SiOE
t、Ph3 SiOEt等が挙げられる。
【0018】 Mが硼素の場合の化合物 式B(OR)3 に含まれるB(OEt)3 、B(OB
u)3 、B(OHe)3、B(OPh)3 等が挙げられ
る。 Mがアルミニウムの場合の化合物 式Al(OR)3 に含まれるAl(OMe)3 、Al
(OEt)3 、Al(OPr)3 、Al(Oi−Pr)
3 、Al(OBu)3 、Al(Ot−Bu)3 、Al
(OHe)3 、Al(OPh)3 等が挙げられる。 Mが燐の場合の化合物 式P(OR)3 に含まれるP(OMe)3 、P(OE
t)3 、P(OBu)3、P(OHe)3 、P(OP
h)3 等が挙げられる。
【0019】更に、前記マグネシウム化合物は、周期表
第II族又は第IIIa族金属(M)の有機化合物との
錯体も使用することができる。該錯体は一般式MgR1
2・n(MR3 m )で表わされる。該金属としては、
アルミニウム、亜鉛、カルシウム等であり、R3 は炭素
数1〜12個のアルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基、アルアルキル基である。又、mは金属Mの原子価
を、nは0.1〜10の数を示す。MR3 m で表わされ
る化合物の具体例としては、AlMe3 、AlEt3
Ali−Bu3 、AlPh3 、ZnMe2 、ZnE
2 、ZnBu2 、ZnPh2 、CaEt2 、CaPh
2 等が挙げられる。
【0020】(3)チタン化合物 チタン化合物は、二価、三価及び四価のチタンの化合物
であり、それらを例示すると、四塩化チタン、四臭化チ
タン、トリクロルエトキシチタン、トリクロルブトキシ
チタン、ジクロルジエトキシチタン、ジクロルジブトキ
シチタン、ジクロルジフェノキシチタン、クロルトリエ
トキシチタン、クロルトリブトキシチタン、テトラブト
キシチタン、三塩化チタン等を挙げることができる。こ
れらの中でも、四塩化チタン、トリクロルエトキシチタ
ン、ジクロルジブトキシチタン、ジクロルジフェノキシ
チタン等の四価のチタンハロゲン化物が望ましく、特に
四塩化チタンが望ましい。
【0021】(4)電子供与性化合物 電子供与性化合物としては、カルボン酸類、カルボン酸
無水物、カルボン酸エステル類、カルボン酸ハロゲン化
物、アルコール類、エーテル類、ケトン類、アミン類、
アミド類、ニトリル類、アルデヒド類、アルコレート
類、有機基と炭素もしくは酸素を介して結合した燐、ヒ
素およびアンチモン化合物、ホスホアミド類、チオエー
テル類、チオエステル類、炭酸エステル等が挙げられ
る。これのうちカルボン酸類、カルボン酸無水物、カル
ボン酸エステル類、カルボン酸ハロゲン化物、アルコー
ル類、エーテル類が好ましく用いられる。
【0022】カルボン酸の具体例としては、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン
酸、ピバリン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸等の脂肪族モノカルボン酸、マロン酸、コハク酸、グ
ルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマ
ル酸等の脂肪族ジカルボン酸、酒石酸等の脂肪族オキシ
カルボン酸、シクロヘキサンモノカルボン酸、シクロヘ
キセンモノカルボン酸、シス−1,2−シクロヘキサン
ジカルボン酸、シス−4−メチルシクロヘキセン−1,
2−ジカルボン酸等の脂環式カルボン酸、安息香酸、ト
ルイル酸、アニス酸、p−第三級ブチル安息香酸、ナフ
トエ酸、ケイ皮酸等の芳香族モノカルボン酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタル酸、トリメ
リト酸、ヘミメリト酸、トリメシン酸、ピロメリト酸、
メリト酸等の芳香族多価カルボン酸等が挙げられる。カ
ルボン酸無水物としては、上記のカルボン酸類の酸無水
物が使用し得る。
【0023】カルボン酸エステルとしては、上記のカル
ボン酸類のモノ又は多価エステルを使用することがで
き、その具体例として、ギ酸ブチル、酢酸エチル、酢酸
ブチル、イソ酪酸イソブチル、ピバリン酸プロピル、ピ
バリン酸イソブチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチ
ル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジイソブチル、コハク
酸ジエチル、コハク酸ジブチル、コハク酸ジイソブチ
ル、グルタル酸ジエチル、グルタル酸ジブチル、グルタ
ル酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン
酸ジブチル、セバシン酸ジイソブチル、マレイン酸ジエ
チル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジイソブチル、
フマル酸モノメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジイ
ソブチル、酒石酸ジエチル、酒石酸ジブチル、酒石酸ジ
イソブチル、シクロヘキサンカルボン酸エチル、安息香
酸メチル、安息香酸エチル、p−トルイル酸メチル、p
−第三級ブチル安息香酸エチル、p−アニス酸エチル、
α−ナフトエ酸エチル、α−ナフトエ酸イソブチル、ケ
イ皮酸エチル、フタル酸モノメチル、フタル酸モノブチ
ル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソブチル、フタル
酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジ2−エ
チルヘキシル、フタル酸ジアリル、フタル酸ジフェニ
ル、イソフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジイソブチ
ル、テレフタル酸ジエチル、テレフタル酸ジブチル、ナ
フタル酸ジエチル、ナフタル酸ジブチル、トリメリト酸
トリエチル、トリメリト酸トリブチル、ピロメリト酸テ
トラメチル、ピロメリト酸テトラエチル、ピロメリト酸
テトラブチル等が挙げられる。
【0024】カルボン酸ハロゲン化物としては、上記の
カルボン酸類の酸ハロゲン化物を使用することができ、
その具体例として、酢酸クロリド、酢酸ブロミド、酢酸
アイオダイド、プロピオン酸クロリド、酪酸クロミド、
酪酸ブロミド、酪酸アイオダイド、ピバリン酸クロリ
ド、ピバリン酸ブロミド、アクリル酸クロリド、アクリ
ル酸ブロミド、アクリル酸アイオダイド、メタクリル酸
クロリド、メタクリル酸ブロミド、メタクリル酸アイオ
ダイド、クロトン酸クロリド、マロン酸クロリド、マロ
ン酸ブロミド、コハク酸クロリド、コハク酸ブロミド、
グルタル酸クロリド、グルタル酸ブロミド、アジピン酸
クロリド、アジピン酸ブロミド、セバシン酸クロリド、
セバシン酸ブロミド、マレイン酸クロリド、マレイン酸
ブロミド、フマル酸クロリド、フマル酸ブロミド、酒石
酸クロリド、酒石酸ブロミド、シクロヘキサンカルボン
酸クロリド、シクロヘキサンカルボン酸ブロミド、1−
シクロヘキセンカルボン酸クロリド、シス−4−メチル
シクロヘキセンカルボン酸クロリド、シス−4−メチル
シクロヘキセンカルボン酸ブロミド、塩化ベンゾイル、
臭化ベンゾイル、p−トルイル酸クロリド、p−トルイ
ル酸ブロミド、p−アニス酸クロリド、p−アニス酸ブ
ロミド、α−ナフトエ酸クロリド、ケイ皮酸クロリド、
ケイ皮酸ブロミド、フタル酸ジクロリド、フタル酸ジブ
ロミド、イソフタル酸ジクロリド、イソフタル酸ジブロ
ミド、テレフタル酸ジクロリド、ナフタル酸ジクロリド
が挙げられる。又、アジピン酸モノメチルクロリド、マ
レイン酸モノエチルクロリド、マレイン酸モノメチルク
ロリド、フタル酸ブチルクロリドのようなジカルボン酸
のモノアルキルハロゲン化物も使用し得る。
【0025】アルコール類は、一般式R4 OHで表わさ
れる。一般式においてR4 は炭素数1〜12個のアルキ
ル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルアル
キルである。その具体例としては、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、
イソブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタ
ノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノー
ル、ベンジルアルコール、アリルアルコール、フェノー
ル、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、イ
ソプロピルフェノール、p−ターシャリーブチルフェノ
ール、n−オクチルフェノール等である。
【0026】エーテル類は、一般式R5 OR6 で表わさ
れる。一般式においてR5 ,R6 は炭素数1〜12個の
アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、ア
ルアルキルであり、R5 とR6 は同じでも異ってもよ
い。その具体例としては、ジエチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソブチルエー
テル、ジイソアミルエーテル、ジ−2−エチルヘキシル
エーテル、ジアリルエーテル、エチルアリルエーテル、
ブチルアリルエーテル、ジフェニルエーテル、アニソー
ル、エチルフェニルエーテル等である。
【0027】成分Aの調製法としては、 金属酸化物(成分1)、マグネシウム化合物(成分
2)、チタン化合物(成分3)及び電子供与性化合物
(成分4)をその順序に接触させる、 成分1と成分3を接触させた後、成分4と成分2をそ
の順序に接触させる、 成分1、成分2を接触させた後、成分3と成分4を同
時に接触させる、 成分2と成分3を接触させた後、成分4と成分1をそ
の順序に接触させる、 成分2と成分4を接触させた後、成分3と成分1をそ
の順序に接触させる、 成分2、成分3及び成分4を同時に接触させた後、成
分1を接触させる、等の方法が採用し得る。又、成分3
を接触させる前にハロゲン含有化合物と接触させること
もできる。
【0028】ハロゲン含有化合物としては、ハロゲン化
炭化水素、ハロゲン含有アルコール、水素−珪素結合を
有するハロゲン化珪素化合物、周期表第IIIa族、I
Va族、Va族元素のハロゲン化物(以下、「金属ハラ
イド」という。)等を挙げることができる。
【0029】ハロゲン化炭化水素としては、炭素数1〜
12個の飽和又は不飽和の脂肪族、脂環式及び芳香族炭
化水素のモノ及びポリハロゲン置換体である。それら化
合物の具体的な例は、脂肪族化合物では、メチルクロラ
イド、メチルブロマイド、メチルアイオダイド、メチレ
ンクロライド、メチレンブロマイド、メチレンアイオダ
イド、クロロホルム、ブロモホルム、ヨードホルム、四
塩化炭素、四臭化炭素、四沃化炭素、エチルクロライ
ド、エチルブロマイド、エチルアイオダイド、1,2−
ジクロルエタン、1,2−ジブロムエタン、1,2−ジ
ヨードエタン、メチルクロロホルム、メチルブロモホル
ム、メチルヨードホルム、1,1,2−トリクロルエチ
レン、1,1,2−トリブロモエチレン、1,1,2,
2−テトラクロルエチレン、ペンタクロルエタン、ヘキ
サクロルエタン、ヘキサブロモエタン、n−プロピルク
ロライド、1,2−ジクロルプロパン、ヘキサクロロプ
ロピレン、オクタクロロプロパン、デカブロモブタン、
塩素化パラフィン等が挙げられ、脂環式化合物では、ク
ロロシクロプロパン、テトラクロルシクロペンタン、ヘ
キサクロロシクロペンタジエン、ヘキサクロルシクロヘ
キサン等が挙げられ、芳香族化合物では、クロルベンゼ
ン、ブロモベンゼン、o−ジクロルベンゼン、p−ジク
ロルベンゼン、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサブロモベ
ンゼン、ベンゾトリクロライド、p−クロロベンゾトリ
クロライド等が挙げられる。これらの化合物は、一種の
みならず二種以上用いてもよい。
【0030】ハロゲン含有アルコールとしては、一分子
中に一個又は二個以上の水酸基を有するモノ又は多価ア
ルコール中の、水酸基以外の任意の一個又は二個以上の
水素原子がハロゲン原子で置換された化合物である。ハ
ロゲン原子としては、塩素、臭素、ヨウ素、弗素原子が
挙げられるが、塩素原子が望ましい。
【0031】それら化合物を例示すると、2−クロルエ
タノール、1−クロル−2−プロパノール、3−クロル
−1−プロパノール、1−クロル−2−メチル−2−プ
ロパノール、4−クロル−1−ブタノール、5−クロル
−1−ペンタノール、6−クロル−1−ヘキサノール、
3−クロル−1,2−プロパンジオール、2−クロルシ
クロヘキサノール、4−クロルベンズヒドロール、
(m,o,p)−クロルベンジルアルコール、4−クロ
ルカテコール、4−クロル−(m,o)−クレゾール、
6−クロル−(m,o)−クレゾール、4−クロル−
3,5−ジメチルフェノール、クロルハイドロキノン、
2−ベンジル−4−クロルフェノール、4−クロル−1
−ナフトール、(m,o,p)−クロルフェノール、p
−クロル−α−メチルベンジルアルコール、2−クロル
−4−フェニルフェノール、6−クロルチモール、4−
クロルレゾルシン、2−ブロムエタノール、3−ブロム
−1−プロパノール、1−ブロム−2−プロパノール、
1−ブロム−2−ブタノール、2−ブロム−p−クレゾ
ール、1−ブロム−2−ナフトール、6−ブロム−2−
ナフトール、(m,o,p)−ブロムフェノール、4−
ブロムレゾルシン、(m,o,p)−フロロフェノー
ル、p−イオドフェノール:2,2−ジクロルエタノー
ル、2,3−ジクロル−1−プロパノール、1,3−ジ
クロル−2−プロパノール、3−クロル−1−(α−ク
ロルメチル)−1−プロパノール、2,3−ジブロム−
1−プロパノール、1,3−ジブロム−2−プロパノー
ル、2,4−ジブロムフェノール、2,4−ジブロム−
1−ナフトール:2,2,2−トリクロルエタノール、
1,1,1−トリクロル−2−プロパノール、β,β,
β−トリクロル−tert−ブタノール、2,3,4−
トリクロルフェノール、2,4,5−トリクロルフェノ
ール、2,4,6−トリクロルフェノール、2,4,6
−トリブロムフェノール、2,3,5−トリブロム−2
−ヒドロキシトルエン、2,3,5−トリブロム−4−
ヒドロキシトルエン、2,2,2−トリフルオロエタノ
ール、α,α,α−トリフルオロ−m−クレゾール、
2,4,6−トリイオドフェノール:2,3,4,6−
テトラクロルフェノール、テトラクロルハイドロキノ
ン、テトラクロルビスフェノールA、テトラブロムビス
フェノールA、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−
プロパノール、2,3,5,6−テトラフルオロフェノ
ール、テトラフルオロレゾルシン等が挙げられる。
【0032】水素−珪素結合を有するハロゲン化珪素化
合物としては、HSiCl3 、H2SiCl2 、H3
iCl、H(CH3 )SiCl2 、H(C2 5 )Si
Cl2 、H(t−C4 9 )SiCl2 、H(C
6 5 )SiCl2 、H(CH3 2 SiCl、H(i
−C3 7 2 SiCl、H2 (C2 5 )SiCl、
2(n−C4 9 )SiCl、H2 (C6 4
3 )SiCl、H(C6 5 2 SiCl等が挙げら
れる。
【0033】金属ハライドとしては、B、Al、Ga、
In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、As、Sb、B
iの塩化物、弗化物、臭化物、ヨウ化物が挙げられ、特
にBCl3 、BBr3 、BI3 、AlCl3 、AlBr
3 、GaCl3 、GaBr3、InCl3 、TlC
3 、SiCl4 、SnCl4 、SbCl5 、SbF5
等が好適である。
【0034】成分1、成分2、成分3及び成分4、更に
必要に応じて接触させることのできるハロゲン含有化合
物との接触は、不活性媒体の存在下、又は不存在下、混
合攪拌するか、機械的に共粉砕することによりなされ
る。接触は40〜150℃の加熱下で行うことができ
る。不活性媒体としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン等の飽和脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘ
キサン等の飽和脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素が使用し得る。
【0035】本発明における成分Aの望ましい調製法
は、特開昭58−162607号、同55−94909
号、同55−115405号、特開昭57−10810
7号、同61−21109号、同61−174204、
特開昭61−174205号、同61−174206
号、同62−7706号等の公報等に開示されている方
法が挙げられる。
【0036】より詳細には、 金属酸化物とマグネシウムジアルコキシドとの反応
生成物を、電子供与性化合物及び4価のハロゲン化チタ
ンと接触させる方法(特開昭58−162607号公
報)、 無機酸化物とマグネシウムヒドロカルビルハライド
化合物との反応生成物を、ルイス塩基化合物及び四塩化
チタンと接触させる方法(特開昭55−94909号公
報)、 シリカ等の多孔質担体とアルキルマグネシウム化合
物との反応生成物を、チタン化合物と接触させる前に電
子供与性化合物及びハロゲン化珪素化合物と接触させる
方法(特開昭55−115405号、同57−1081
07号公報)、
【0037】 金属酸化物、アルコキシ基含有マグネ
シウム化合物、オルト位にカルボキシル基を持つ芳香族
多価カルボン酸若しくはその誘導体及びチタン化合物を
接触させる方法(特開昭61−174204号公報)、 金属酸化物、アルコキシ基含有マグネシウム化合
物、水素−珪素結合を有する珪素化合物、電子供与性化
合物及びチタン化合物を接触させる方法(特開昭61−
174205号公報)、 金属酸化物、アルコキシ基含有マグネシウム化合
物、ハロゲン元素若しくはハロゲン含有化合物、電子供
与性化合物及びチタン化合物を接触させる方法(特開昭
61−174206号公報)、
【0038】 金属酸化物、ジヒドロカルビルマグネ
シウム及びハロゲン含有アルコールを接触させることに
よって得られる反応生成物を、電子供与性化合物及びチ
タン化合物と接触させる方法(特開昭61−21109
号公報)、 金属酸化物、ジヒドロカルビルマグネシウム及びヒ
ドロカルビルオキシ基含有化合物(前記アルコキシ基含
有化合物に相当)を接触させることによって得られる固
体を、ハロゲン含有アルコールと接触させ、更に電子供
与性化合物及びチタン化合物と接触させる方法(特開昭
62−7706号公報)、である。これらの内でも〜
の方法が、特に、の方法が望ましい。
【0039】上記のようにして成分Aは調製されるが、
成分Aは必要に応じて前記の不活性媒体で洗浄してもよ
く、更に乾燥してもよい。また、成分Aは、更に有機ア
ルミニウム化合物の存在下、オレフィンと接触させて成
分A中に生成するオレフィンポリマーを含有させてもよ
い。有機アルミニウム化合物としては、本発明の触媒の
一成分である後記の有機アルミニウム化合物の中から選
ばれる。
【0040】オレフィンとしては、エチレンの他プロピ
レン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−ペンテ
ン等のα−オレフィンが使用し得る。オレフィンとの接
触は、前記の不活性溶媒の存在下で行うのが望ましい。
接触は、通常100℃以下、望ましくは−10〜+50
℃の温度で行われる。成分A中に含有されるオレフィン
ポリマーの量は、成分A1g当り通常0.1〜100g
である。
【0041】有機アルミニウム化合物 有機アルミニウム化合物(以下、成分Bという。)とし
ては、一般式R7 n AlX′3-n (但し、R7 はアルキ
ル基又はアリール基、X′はハロゲン原子、アルコキシ
基又は水素原子を示し、nは1≦n≦3の範囲の任意の
数である。)で示されるものであり、例えばトリアルキ
ルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムモノハライ
ド、モノアルキルアルミニウムジハライド、アルキルア
ルミニウムセスキハライド、ジアルキルアルミニウムモ
ノアルコキシド及びジアルキルアルミニウムモノハイド
ライドなどの炭素数1ないし18個、好ましくは炭素数
2ないし6個のアルキルアルミニウム化合物又はその混
合物若しくは錯化合物が特に好ましい。
【0042】具体的には、トリメチルアルミニウム、ト
リエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、ト
リイソプロピルアルミニウム、トリブチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミ
ニウムなどのトリアルキルアルミニウム、ジメチルアル
ミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジ
エチルアルミニウムブロミド、ジエチルアルミニウムア
イオダイド、ジイソブチルアルミニウムクロリドなどの
ジアルキルアルミニウムモノハライド、メチルアルミニ
ウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、メチ
ルアルミニウムジブロミド、エチルアルミニウムジブロ
ミド、エチルアルミニウムジアイオダイド、イソブチル
アルミニウムジクロリドなどのモノアルキルアルミニウ
ムジハライド、エチルアルミニウムセスキクロリドなど
のアルキルアルミニウムセスキハライド、ジメチルアル
ミニウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジエチルアルミニウムフェノキシド、ジプロピルア
ルミニウムエトキシド、ジイソブチルアルミニウムエト
キシド、ジイソブチルアルミニウムフェノキシドなどの
ジアルキルアルミニウムモノアルコキシド、ジメチルア
ルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイド
ライド、ジプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソ
ブチルアルミニウムハイドライドなどのジアルキルアル
ミニウムハイドライドが挙げられる。これらの中でも、
トリアルキルアルミニウムが、特にトリエチルアルミニ
ウム、トリイソブチルアルミニウムが望ましい。又、こ
れらトリアルキルアルミニウムは、その他の有機アルミ
ニウム化合物、例えば、工業的に入手し易いジエチルア
ルミニウムクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、
エチルアルミニウムセスキクロリド、ジエチルアルミニ
ウムエトキシド、ジエチルアルミニウムハイドライド又
はこれらの混合物若しくは錯化合物等と併用することが
できる。
【0043】又、酸素原子や窒素原子を介して2個以上
のアルミニウムが結合した有機アルミニウム化合物も使
用可能である。そのような化合物としては、例えば
【化1】 等を例示できる。
【0044】有機珪素化合物 本発明の触媒の一成分である有機珪素化合物(以下、成
分Cという。)は、前記一般式R1 Si(OR2
2 (OCH3 )で表されるアルキルトリアルコキシシラ
ンであり、式中、R1 は炭素数が3〜6の直鎖もしくは
分岐アルキル基、R 2 は炭素数が3〜5の分岐アルキル
基、をそれぞれ示す。
【0045】R1 は例えば、n−プロピル基、i−プロ
ピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、2−ブチル基、
t−アミル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基な
どが挙げられる。R2 は例えば、t−ブチル基、i−プ
ロピル基、2−ブチル基、t−アミル基などが挙げられ
る。このようなアルキルトリアルコキシシランは、該当
するアルキルトリメトキシシランのアルコール交換反応
によって容易に合成することができる。
【0046】以下、成分Cの具体例を列挙する。なお、
以下において、Me=メチル基、n−Pr=n−プロピ
ル基、i−Pr=i−プロピル基、n−Bu=n−ブチ
ル基、t−Bu=t−ブチル基、2−Bu=2−ブチル
基、t−Am=t−アミル基、cyPe=シクロペンチ
ル基、cyHe=シクロヘキシル基をそれぞれ示す。
【0047】(cyPe)(i−PrO)2 Si(OM
e)、(cyPe)(t−BuO)2 Si(OMe)、
(cyPe)(2−BuO)2 Si(OMe)、(cy
Pe)(t−AmO)2 Si(OMe)、(cyHe)
(i−PrO)2 Si(OMe)、(cyHe)(t−
BuO)2 Si(OMe)、(cyHe)(2−Bu
O)2 Si(OMe)、(cyHe)(t−AmO)2
Si(OMe)、(n−Pr)(i−PrO)2 Si
(OMe)、(n−Pr)(t−BuO)2 Si(OM
e)、(n−Pr)(2−BuO)2 Si(OMe)、
(n−Pr)(t−AmO)2 Si(OMe)、(t−
Bu)(i−PrO)2 Si(OMe)、(t−Bu)
(t−BuO)2 Si(OMe)、(t−Bu)(2−
BuO)2 Si(OMe)、(t−Bu)(t−Am
O)2 Si(OMe)、(2−Bu)(i−PrO)2
Si(OMe)、(2−Bu)(t−BuO)2 Si
(OMe)、(2−Bu)(2−BuO)2 Si(OM
e)、(2−Bu)(t−AmO)2 Si(OMe)、
(t−Am)(i−PrO)2 Si(OMe)、(t−
Am)(t−BuO)2 Si(OMe)、(t−Am)
(2−BuO)2 Si(OMe)、(t−Am)(t−
AmO)2 Si(OMe)。
【0048】本発明の触媒成分Aに対する成分Bの使用
量は、該触媒成分A中のチタン1グラム原子当り、通常
1〜2,000グラムモル、特に20〜500グラムモ
ルが望ましく、成分Cが成分B1モルに対して0.00
1〜10モル、特に0.01〜1.0モルが望ましい。
【0049】本発明におけるオレフィンの重合反応、特
にプロピレン重合反応は、気相、液相のいずれでもよ
く、液相で重合させる場合は、ノルマルブタン、イソブ
タン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の不活性炭化水素中及び液状モノマー中
で行うことができる。重合温度は、通常−80℃〜+1
50℃、好ましくは40〜120℃の範囲である。重合
圧力は、例えば1〜60気圧でよい。又、得られる重合
体の分子量の調節は、水素若しくは他の公知の分子量調
節剤を存在せしめることにより行われる。重合反応は、
連続又はバッチ式反応で行い、その条件は通常用いられ
る条件でよい。又、重合反応は一段で行ってもよく、二
段以上で行ってもよい。
【0050】
【実施例】本発明を実施例及び比較例により具体的に説
明する。なお、例におけるパーセント(%)は特に断ら
ない限り重量による。ポリマー中の結晶性ポリマーの割
合を示すヘプタン不溶分(以下「HI〕という。)は、
改良型ソックスレー抽出器で沸騰n−ヘプタンにより6
時間抽出した場合の残量である。ポリマーのMFR(メ
ルトフローレート)はASTM D−1238に従って
測定した。又、分子量分布(重量平均分子量/数平均分
子量:Mw/Mn)は、ゲルパーミエイションクロマト
グラフ(GPC)により測定し、測定方法は、ウォータ
ーズ社製150C型を用い、ポリマーラボラトリー社M
ixedBカラム 30cm×3本、を使用して、測定
温度135℃、測定溶媒o−ジクロロベンゼンを用いて
測定した。分子量は同一条件でポリスチレンの測定を行
い、Makromol.Chem 179,2117
(1978年)記載のユニバーサル・キャリブレーショ
ン・プリンシプルに基づき較正した。
【0051】(実施例1) (a)金属酸化物、マグネシウム、チタン、ハロゲンお
よび電子供与性化合物を必須成分とする固体触媒成分A
の調製 滴下ロート及び攪拌機を取付けた200mlのフラスコ
を窒素ガスで置換した。このフラスコに酸化珪素(DA
VISON社製、商品名G−952)を窒素気流中にお
いて200℃で2時間、さらに700℃で5時間焼成し
たものを5g及びn−ヘプタンを40ml入れた。更に
n−ブチルエチルマグネシウム(以下、BEMとい
う。)の20%n−ヘプタン溶液(テキサスアルキルズ
社製、商品名MAGALA BEM)20mlを加え、
90℃で1時間攪拌した。得られた懸濁液を0℃に冷却
した後、これにテトラエトキシシランを11.2gを2
0mlのn−へプタンに溶解した溶液を滴下ロートから
30分かけて滴下した。滴下終了後、2時間かけて50
℃に昇温し、50℃で1時間攪拌を続けた。
【0052】反応終了後、デカンテーションにより上澄
液を除去し、生成した固体を60mlのn−ヘプタンに
より室温で洗浄し、更にデカンテーションにより上澄液
を除去した。このn−ヘプタンによる洗浄を更に4回行
った。得られた固体に、50mlのn−ヘプタンを加え
て懸濁液とし、これに2,2,2−トリクロルエタノー
ルを8.0gを10mlのn−ヘプタンに溶解した溶液
を、滴下ロートから25℃において15分間かけて滴下
した。滴下終了後25℃で30分間攪拌を続けた。反応
終了後、室温において、60mlのn−ヘプタンにて2
回、60mlのトルエンにて3回それぞれ洗浄を行っ
た。得られた固体(固体成分I)を分析したところ、S
iO2 36.6%、マグネシウム5.1%、塩素38.
5%を含んでいた。上記で得られた固体成分Iに、n−
ヘプタン10ml及び四塩化チタン40mlを加え、9
0℃迄昇温し、n−ヘプタン5mlに溶解したフタル酸
ジn−ブチル0.6gを5分間かけて添加した。その
後、115℃に昇温し、2時間反応させた。90℃に降
温した後デカンテーションにより上澄液を除き、n−ヘ
プタン70mlで2回洗浄を行った。
【0053】更に、n−ヘプタン15mlと四塩化チタ
ン40mlを加え、115℃で2時間反応させた。反応
終了後、得られた固体物質を60mlのn−ヘキサンに
て8回洗浄を行った。次いで、減圧下室温にて1時間乾
燥を行い、8.3gの触媒成分(成分A)を得た。この
成分Aには、3.1%のチタンの他酸化珪素、塩素及び
フタル酸ジn−ブチルが含まれていた。
【0054】(b)プロピレンの重合 攪拌機を設け、窒素置換して充分に乾燥された5リット
ルのステンレス製オートクレーブに、上記で得られた触
媒成分A120.0mg、トリエチルアルミニウム1.
2ミリモル、シクロペンチルメトキシジイソプロポキシ
シラン0.24ミリモル及びn−ヘプタン7mlを混合
し5分間保持したものを入れた。次いで、水素を4.0
リットル(常温・常圧、以下同様。)、液体プロピレン
3リットルを圧入した後、オートクレーブ内温度を70
℃に昇温し、重合を行った。1時間後、未反応プロピレ
ン及び水素をパージし、オートクレーブからポリマーを
取り出し乾燥した。得られたポリマーの全量は815
g、MFRは38.4g/10分、HIは96.8%で
あり、Mw/Mnは5.8であった。
【0055】(実施例2〜4)シクロペンチルメトキシ
ジイソプロポキシシランの代わりにメトキシジイソプロ
ポキシプロピルシラン、ジt−ブトキジシシクロペンチ
ルメトキシシラン、およびジt−ブトキシt−ブチルメ
トキシシランをそれぞれ用いた以外は実施例1と同様に
してプロピレンの重合を行った。結果を表1に示す。
【0056】(比較例1)攪拌機を設け、窒素置換して
充分に乾燥された5リットルのステンレス製オートクレ
ーブに、上記で得られた触媒成分A60.0mg、トリ
エチルアルミニウム1.2ミリモル、t−ブチルt−ブ
トキシジメトキシシラン0.24ミリモル及びn−ヘプ
タン7mlを混合し5分間保持したものを入れた。次い
で、水素を4.0リットル、液体プロピレン3リットル
を圧入した後、オートクレーブ内温度を70℃に昇温
し、重合を行った。1時間後、未反応プロピレンおよび
水素をパージし、オートクレーブからポリマーを取り出
し乾燥した。得られたポリマーの全量は785g、MF
Rは3.0g/10分、HIは97.1%であり、Mw
/Mnは5.6であった。
【0057】(比較例2〜6)t−ブチルt−ブトキシ
ジメトキシシランの代わりにt−ブトキシシクロヘキシ
ルジメトキシシラン、t−ブチルジメトキシ4−メチル
シクロヘキシロキシシラン、トリエトキシフェニルシラ
ン、トリエトキn−プロピルシラン、およびシクロペン
チルトリイソプロポキシシランをそれぞれ用いた以外は
比較例1と同様にしてプロピレンの重合を行った。結果
を表2に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【発明の効果】以上、本発明の実施例および比較例から
明らかなように、特定のアルキルトリアルコキシシラン
を一成分とした触媒を用いることにより分子量分布が広
く、高立体規則性の、かつ流動性に優れた高いポリプロ
ピレンを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリオレフィン製造用触媒のフローチ
ャート図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金沢 清三郎 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1−3−1 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 石原 毅 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1−3−1 東燃株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)金属酸化物、マグネシウム、チタ
    ン、ハロゲン及び電子供与性化合物を必須成分とする固
    体触媒成分 (B)有機アルミニウム化合物及び (C)R1 Si(OR2 2 (OCH3 )で表されるア
    ルキルトリアルコキシシラン(式中R1 は炭素数が3〜
    6の直鎖もしくは分岐アルキル基、R2 は炭素数が3〜
    5の分岐アルキル基、である。)からなるポリオレフィ
    ン製造用触媒。
JP30421894A 1994-11-15 1994-11-15 ポリオレフィン製造用触媒 Pending JPH08134129A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997008176A1 (fr) * 1995-08-24 1997-03-06 Tonen Corporation Compose de silane et son procede de preparation

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WO1997008176A1 (fr) * 1995-08-24 1997-03-06 Tonen Corporation Compose de silane et son procede de preparation

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