JPH08132567A - 導電性多層シート - Google Patents

導電性多層シート

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JPH08132567A
JPH08132567A JP31231494A JP31231494A JPH08132567A JP H08132567 A JPH08132567 A JP H08132567A JP 31231494 A JP31231494 A JP 31231494A JP 31231494 A JP31231494 A JP 31231494A JP H08132567 A JPH08132567 A JP H08132567A
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JP
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conductive
carrier tape
outer layer
sheet
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JP31231494A
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Muneharu Yagi
宗治 八木
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Gunze Ltd
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Gunze Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ベーキング処理が可能な、ICパ
ツケージを収納する表面固有抵抗値が10Ω/□以下
であるエンボスキャリアテープ用多層シートの提供に関
する。 【構成】 本発明は、耐熱性を有する熱可塑性樹脂及び
熱可塑性アロイ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも
1種の高分子材料からなる基層(A)の少なくとも1方
面に、前記の耐熱性を有する熱可塑性樹脂及び熱可塑性
アロイ樹脂からなる群より選ばれる、少くなくとも1種
の高分子材料に導電性フィラーを含有させてなる外層
(B)が設けられる少なくとも2層構造の共押出積層シ
ートである。該多層シートは、外層(B)の表面固有抵
抗値が10Ω/□以下であり、100℃以上のベーキ
ング処理に耐える耐熱性、耐ストレスクラック性及び寸
法安定性を有するエンボスキャリアテープ用多層シート
として使用できる。該キャリアテープは、特に、TSO
P、TQFP等の超薄型ICパッケージ等に好適に使用
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、ベーキング処
理が可能なICパッケージを収納するエンボスキャリア
テープ用多層シートの提供に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、IC、LSIパッケージ等を
収納する包装形態としては、マガジン、トレー、エンボ
スキャリアテープ及び紙粘着キャリアテープ等がある。
これ等は、それぞれIC、LSIパッケージの種類、目
的、用途等によって使い分けられ、使用されていた。近
年、IC、LSIパッケージは、特に、面実装タイプの
パッケージの使用が拡大され、従来のトレー形態、マガ
ジン形態に代わり、エンポスキャリアテープ形態が、メ
モリー製品等を中心に増加してきた。
【0003】ICパッケージは、実装する、例えば、半
田工程において、高温加熱されると、空気中から吸収さ
れたパッケージ中の水分が気化することにより、パッケ
ージクラックが発生したり、パッケージのモールド樹脂
がリードフレームから剥離する等の傾向がある。そのた
めに、成形後、直ちに防湿包装される必要があった。近
年、耐湿性が優れた樹脂も散見され、パッケージの包装
に使用されているが、斯かる樹脂程度の耐湿性では、前
記のような傾向を解決するのには不充分であった。
【0004】また、パッケージが、例えば、TSOP、
TQFP等の超薄型ICパッケージ等に使用される場合
は、短時間で吸湿が進行し、例えば、半田時にパッケー
ジクラックを起こす傾向が極めて高い。そのために、防
湿包装が必要とされるが、包装材料によっては、短時間
で湿気が侵入する傾向があり、長い期間保存されたパッ
ケージはベーキングする必要があった。
【0005】更に、ICパッケージは、静電気に対して
弱いために、キャリアテープへ挿入する時、テーピング
した後の保管、搬送する時及びトップカバーテープを剥
離する時等に、静電破壊され易い傾向があった。その対
策として、キャリアテープは、耐熱性がある熱可塑性樹
脂に導電性フィラーを練り込んで製浩する方法や、キャ
リアテープ表面に導電性塗工液をコーティングする方法
等で、ICパッケージの静電破壊を防止している。しか
しながら、キャリアテープが必要とする導電性を付与す
るために、多量の導電性フィラーを練り込む方法では、
キャリアテープのストレスクラック(応力亀裂)が発生
する傾向があり、また、表面に導電性塗工液をコーティ
ングする方法では、導電層が薄いために、エンボス処理
後、導電層の厚さムラ等が発生し易く、均一な導電性が
得られない等の傾向があった。
【0006】一般的に、包装形態としてのエンボスキャ
リアテープは、一定巾のシート、例えば、導電硬質塩化
ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン等からなるシー
トに、真空成型やプレス加工等の方法でポケットが形成
され、ICパッケージを収納した後、封止用のプラスチ
ックテープ(例えば、ポリエステルからなるテープ等)
が、熱荷重により封止されて使用されている。斯かる、
従来材質のエンボスキャリアテープは、100℃のベー
キング温度に耐えることができない問題もあった。
【0007】そのために、従来より、エンボスキャリア
テープに収納される超薄型ICパッケージ等のベーキン
グ処理は、耐熱性がある、剛性のインジェクショントレ
ーに入れ替えて行なわれるのが一般的であった。しかし
ながら、斯かるベーキング処理方法は、入れ替えるため
に工数がかかり、煩雑である。しかも、耐熱性インジェ
クショントレーは、エンボスキャリアテープより実装ス
ペースが大きく、収納個数が少なくなり効率が低下する
傾向があり、またコストが高くなる等の問題が指摘され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな状況において、特に、ベーキング処理に耐える耐熱
性、耐ストレスクラック性、寸法安定性及び低い表面固
有抵抗値を有するエンボスキャリアテープ用シートの提
供を目的とする。本発明者は上記目的のため、鋭意研究
を重ねた結果本発明に到達した。
【0009】
【課題を解決するための手段題】本発明の特徴とすると
ころは、耐熱性を有する熱可塑性樹脂及び熱可塑性アロ
イ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の高分子
材料からなる基層(A)の少なくとも一方表面に、前記
高分子材料に導電性フィラーを含有させてなる外層
(B)が設けられた、少なくとも2層構造の共押出し積
層シートであり、外層(B)の表面固有抵抗値が10
Q/□以下である、耐ストレスクラック性を有する傾向
の導電性多層シートであり、さらに該導電性多層シート
が、100℃以上のベーキング処理に耐えうるエンボス
キャリアテープ用シートを提供する処にある。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明に係る基層(A)及び外層(B)を構成する耐熱性
を有する熱可塑性樹脂及び熱可塑性アロイ樹脂として
は、従来の耐熱性を有する熱可塑性樹脂、熱可塑性アロ
イ樹脂であればよい。具体的には、熱可塑性樹脂として
は、ナイロン6、ナイロン66、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアセター
ル、恋性ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、
ポリアリレート、ポリサルホン、ポリエーテルサルホ
ン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミ
ド、ポリフェニレンサルハイド等を例示できる。なお、
上記熱可塑性樹脂のうちで、熱変形温度度が100℃未
満であつても、耐熱性フィラーを添加することにより、
熱変形温度が100℃以上になるものも本発明の熱可塑
性樹脂の範囲である。
【0011】熱可塑性アロイ樹脂としては、ポリアミド
/ポリオレフィン系アロイ、非晶質ポリアミド系アロ
イ、ポリカーボネート/ABS系アロイ、ポリカーボネ
ート/ポリエステル系アロイ、ポリフェニレンエーテル
/ポリスチレン系アロイ、ポリフェニレンエーテル/ポ
リアミド系アロイ等を例示でき、特に制限はない。耐熱
性を有する基層(A)及び外層(B)を構成するには、
上記記載の耐熱性を有する熱可塑性樹脂及び熱可塑性ア
ロイ樹脂からなる群より選ばれる、100℃以上のベー
キングに耐える高分子材料を少なくとも1種を選択すれ
ばよく、特に制限はない。この際、耐熱性とは、プラス
チックを一定荷重において、一定速度で昇温させた時に
所定の恋形を示す熱変形温度[(ASTM D648)
(加重4.6kg/cm)]が、110℃以上である
ことを云う。
【0012】本発明に係る外層(B)は、静電気対策と
して表面固有抵抗値を10Ω/□以下にする必要があ
る。そのために、外層(B)は、前記の耐熱性を有する
熱可塑性樹脂及び熱可塑性アロイ樹脂からなる群より選
ばれる少なくとも一種の高分子材料に、導電性フィラー
を含有させる必要がある。このような導電性フィラーと
しては、導電性、半導電性等の微粉末であれば、特に制
限はなく、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブ
ラック(コンダクティブファネス系カーボンブラッ
ク)、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫、酸化銀、チタン
酸カリウム等の微粉末を例示でき、これらの混合物でも
よい。斯かる導電性フィラーの使用量は、表面電気抵抗
値が10Ω/□以下になるように選択すればよく、通
常、10〜50重量%を例示できるが、特に、制限はな
い。
【0013】本発明において、導電性フィラーを含有す
る外層(B)を構成する樹脂の調製方法としては、特に
制限されるものでなく、従来公知である適宜な方法、例
えば、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、タンブ
ラー等で、前記記載の耐熱性を有するする熱可塑性樹脂
及びポリマーアロイからなる群より選ばれる少なくとも
1種の高分子材料と導電性フィラーとを均一に混合した
組成物を製造する方法が例示できる。この際、組成物
は、そのまま使用してもよいが、通常は、得られた組成
物が、例えば、ロール、一軸または二軸押出機等を用い
て加熱溶融混練された後、造粒されるペレットが使用さ
れる。このことに、特に、制限されない。
【0014】また、本発明では、上記、基層(A)及び
外層(B)を構成する組成物には、所望に応じて、導電
性等の特性を阻害しない範囲内で、その他各種の添加
剤、充填剤、例えば、耐熱安定剤、酸化防止剤、滑剤、
難燃剤、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化マグネ
シュウム、マイカ、タルク等を添加することができる。
更に、必要ならば、本発明に係る導電性多層シートの特
性を阻害しない範囲内で、その他の熱可塑性樹脂、例え
ば、上記に記載した、その他の耐熱性を有する熱可塑性
樹脂、熱可塑性アロイ樹脂等を配合することができる。
【0015】本発明に係る多層シートの製法は共押出法
で成膜するのが好ましく、具体的には、積層数に見合う
押出機を用いて溶融押出し、Tダイ法またはインフレー
ション法で溶融状熊で積層した後、冷却ロール、水冷ま
たは空冷する方法を用いて導電性多層シートにすること
ができる。更に、必要ならば、1軸或は2軸に延伸して
もよい。また、延伸後、熱固定してもよい。
【0016】本発明に係る導電性多層シートをエンボス
加工するには、特に制限はなく、上記で製膜された導電
性多層シートを通常のエンボス成形法で成形すればよ
い。例えば、前記導電性多層シートを、真空成形法によ
って、ICパッケージの収納ポケット内寸法を有するポ
ケツトを形成する方法、ICパッケージの収納ポケット
内寸法を有する雄型とポケット外寸法を有する雌型の中
に加熱された多層シートを圧入してポケット部を成形す
る方法でもよい。更に、この際、金型内の送り穴打ち抜
き機でテープに穴を打ち抜き、ガイドを形成してもよ
い。
【0017】本発明に係る多層シートは、上述したよう
に、基層(A)及び外層(B)が少なくとも2層で構成
され、例えば、(A)/(B)、(B)/(A)/
(B)及び(B)/(A)/(B)/(A)のような多
層構成にすることができる。本発明に係る多層シートに
おいて、基層(A)は多層シートの強席保持に寄与し、
100℃以上でICパッケージをベーキングする際、熱
変形を防止できる。外層(B)は、表面固有抵抗値が1
Ω/□以下であり、ICパッケーの静電気破壊を防
止するのに寄与する。したがって、本発明は、基層
(A)の外面に外層(B)が設けられた少なくとも2層
構成の多層シートが100℃以上のベーキング処理に耐
え、しかもICパッケージの静電気破壊を防止すること
ができる。また、本発明の多層シートは、基層(A)と
外層(B)の中間に他の耐熱性を有する熱可塑性樹脂層
を挿入積層してもよいが、特に制限はない。
【0018】本発明に係る多層シートを構成する基層
(A)及び外層(B)の厚さは、特に限定されるもので
なく、任意に選択できる。一般的に、基層(A)の厚さ
が100μm以上、より好ましくは150〜400μ
m、外層(B)の厚さが5μm以上、より好ましくは2
0〜50μmの範囲を例示できる。また、基層(A)と
外層(B)との比率も、特に制限がなく、基層(A)
が、多層シートの強度保持に寄与し、100℃以上での
ベーキング処理の際、熱変形防止に寄与できるように構
成するのが望ましい。
【0019】
【作用】本発明に係るエンボスキャリアーテープ用多層
シートは、耐熱性を有する熱可塑性樹脂及び熱可塑性ア
ロイ樹脂からなる群より選ばれる、少くなくとも1種の
高分子材料からなる基層(A)の少なくとも1方表面
に、前記の耐熱性を有する熱可塑性樹脂及び熱可塑性ア
ロイ樹脂からなる群より選ばれる、少くなくとも1種の
高分子材料に導電性フィラーを含有させてなる外層
(B)が設けられる、少なくとも2層構造の共押出積層
シートであり、該外層(B)の表面固有抗値が10Ω
/□以下である、ストレスクラックが発生しない傾向を
有する耐熱性多層シートである。従って、該多層シート
からなるエンボスキャリアーテープは100℃以上のベ
ーキング処理に耐え、しかも収納されたICパッケージ
は、静電気による破壊が防止される。
【0020】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を説明する。
尚、本発明は、下記実施例により制限されないのは勿論
である。
【0021】実施例1 基層(A)を構成する樹脂として、ポリカーボネート/
ポリブチレンテレフタレートからなる熱変形温度125
℃の熱可塑性アロイ樹脂ペレットを用いた。また、外層
(B)を構成する組成物としては、ケッチェンブラック
にアセチレンブラックを混合した導電性カーボンブラッ
ク20重量%とポリカーボネート/ポリブチレンテレフ
タレートからなる熱変形温度120℃の熱可塑性アロイ
樹脂80重量%とを混合し、温度250℃で溶融混練し
た後、造粒して製造されたペレットを用いた。上記の基
層(A)及び外層(B)のペレットを除湿乾燥機で12
0℃、6時間乾燥し水分率0.015%に調整した。次
いで、上記ペレットを用いて、外層/基層/外層が
(B)/(A)/(B)となるように、3層が各々独立
した3台の押出機及びこれに連結した3層Tダイを用い
て溶融3層共押出した後、冷却ロールで冷却し、厚さ2
50μm[外層(B)=50μm、基層(A)=150
μm]の3層構成の導電性多層シートを得た。得られた
導電性多層シートを用いて、金型でテープ幅8mm、ポ
ケットの大きさ横13mm、縦3mm、深さ1mmのエ
ンボスキャリアテープを成形し、アルミ製リールに20
0m巻取った。このエンボスキャリアテープを温度12
0℃で24時間放置しベーキング処理を行なった。該導
電性多層シートの表面固有抵抗値、ストレスクラック及
びベーキング後のエンボスキャリアテープ寸法安定性を
を表1に示す。なお、表面固有抵抗値は、ロレスタAP
(MCP−T400)[三菱油化(株)製]で測定し
た。ストレスクラックは、フォリングエンデュアランス
テスター(MIT−D)[東洋精機(株)製]で測定し
た。寸法安定性は、キャリアテープをオーブン中120
℃、24時間加熱し、加熱前と加熱後の寸法変化率で示
した。
【0022】実施例2 基層(A)を構成する樹脂として、熱変形温度138℃
のポリカーボネート系樹脂からなるペレットを用いる以
外は実施例1と同様にして3層構成の導電性多層シート
を得た。得られた導電性多層シートは実施例1と同様に
してエンボスキャリアテープを成形しベーキング処理を
行なった。該導電性多層シートの表面固有抵抗値、スト
レスクラック及びベーキング後のエンボスキャリアテー
プ寸法安定性を表1に示す。
【0023】実施例3 実施例1で得られたペレットを用いて、外層/基層が
(B)/(A)となるように、2層各々独立した2台の
押出機及びこれに連結した2層Tダイを用いて溶融2層
共押出した後、冷却ロールで冷却し、厚さ250μm
[外層(B)=50μm、基層(A)=200μm]の
2層構成の導電性多層シートを得た。得られた導電性多
層シートは実施例1と同様にしてエンボスキャリアテー
プを成形しベーキング処理を行なった。導電性多層シー
トの表面固有抵抗値、ストレスクラック及びベーキング
後のエンボスキャリアテープ寸法安定性を表1に示す。
【0024】比較例1 ケッチェンブラックにアセチレンブラックを混合した導
電性カーボンブラック20重量%とポリカーボネート/
ポリブチレンテレフタレートからなる熱変形温度125
℃の熱可塑性アロイ樹脂80重量%とを混合し、温度2
50℃で溶融混練した後、造粒して製造されたペレット
を得た。該ペレットを用いて、Tダイス取り付けた押出
機で溶融混練押出した後、冷却ロールで冷却して、厚さ
250μmの導電性単体シートを得た。得られた導電性
単体シートは実施例1と同様にしてエンボスキャリアテ
ープを成形しベーキング処理を行なった。得導電性単体
シートの表面固有抵抗値、ストレスクラック及びベーキ
ング後のエンボスキャリアテープ寸法安定性を表1に示
す。
【0025】比較例2 基層(A)がポリスチレン系樹脂、外層(B)が導電性
ポリスチレン系樹脂を用い、実施例1と同様にして
(B)/(A)/(B)構成の導電性多層シートを製造
し、実施例1と同様にしてキャリアテープを成形した該
導電性ポリスチレン系多層シートの表面固有抵抗値、ス
トレスクラック及びベーキング後のエンボスキャリアテ
ープ寸法安定性を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1から明らかなように、本発明に係る実
施例1〜3の導電性多層シートは、導電性フィラーが外
層(B)のみに含有しているので、導電性多層シート全
体に対する含有量は比較例1より少ない。従って、本発
明の導電性多層シートはストレスクラックの発生が少な
く、また、導電性多層シートに対する導電性フィラーの
含有量を少なくしても、表面固有抵抗値が10Ω/□
以下で有り、100℃以上の温度でベーキング処理して
も、比較例2の導電性ポリスチレン系多層シートのよう
な熱変形がなく極めて優れた寸法安定性を有するものを
得ることができる。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る多層シートから製造される
エンボスキャリアテープは、従来、一般的に使用されて
いる、導電性塗工液をコーティングして製造される導電
性単体シートのエンボスキャリアテープに比べ、導電層
を厚くすることができ、エンボス処理後の導電性が均一
である。また、本発明に係る導電性多層シートは、導電
性フィラーを含有した導電層が薄膜であるため、多層シ
ート全体に対する導電性フィラー含有量が少なくなり、
従来の導電性フィラーを練り込んで製造される厚みが厚
い単体構造の導電性シートで発生し易いストレスクラッ
ク(応力亀裂)の発生が、極めて少なくなり、且つ、少
量の導電性フィラー含有であっても優れた均一な表面固
有抵抗値を示すキャリアテープに用いることができる。
そして本発明の導電性多層シートが、例えば、TSO
P、TQFP等の超薄型ICパッケージ等に好適に使用
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65D 85/86 H01L 21/68 U // B29K 105:16 B29L 9:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱性を有する熱可塑性樹脂及び熱可塑
    性アロイ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の
    高分子材料からなる基層(A)の少なくとも一方表面
    に、前記高分子材料に導電性フィラーを含有させてなる
    外層(B)が設けられた、少なくとも2層構造の共押出
    積層シートであり、前記外層(B)の表面固有抵抗値が
    10Ω/□以下であることを特徴とする導電性多層シ
    ート。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の導電性多層シートが10
    0℃以上のベーキング処理可能なエンボスキャリアテー
    プ。
JP31231494A 1994-11-09 1994-11-09 導電性多層シート Pending JPH08132567A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2017152697A (ja) * 2016-02-25 2017-08-31 コスタット,インク. 半導体収納トレイ及び半導体収納トレイ用カバー

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