JPH08127049A - 樹脂成形機 - Google Patents

樹脂成形機

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JPH08127049A
JPH08127049A JP26778494A JP26778494A JPH08127049A JP H08127049 A JPH08127049 A JP H08127049A JP 26778494 A JP26778494 A JP 26778494A JP 26778494 A JP26778494 A JP 26778494A JP H08127049 A JPH08127049 A JP H08127049A
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JP
Japan
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resin
sprue
push
injection
runner
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Pending
Application number
JP26778494A
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English (en)
Inventor
Chuzo Shimizu
忠三 清水
Osamu Nakazawa
修 中沢
Takeo Abe
武雄 阿部
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Sankyo Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sankyo Kasei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 極めて簡易な構成にして低コストでスプルー
ランナーレスシステムを構成でき、スプルー部2A内の
不要成形物6がたとえ固化状態でなくとも一層スムーズ
に樹脂注入部1に押し戻し得る秀れた樹脂成形機を提供
すること。 【構成】 樹脂注入部1からスプルー部2Aやランナー
部2Bなどの湯道部2を介してキャビティー3内に溶融
した樹脂4を送り込み樹脂成形する樹脂成形機におい
て、湯道部2のスプルー部2A内へ突出して樹脂注入部
1へ向けてスプルー部2A内を移動させた際、スプルー
部2A内の固化状態若しくは半固化状態の不要成形物6
を樹脂注入部1の熱により樹脂注入部1内へ押し戻す樹
脂押し戻し体5をスプルー部2Aに移動自在に配設し、
カプセル筒体50を樹脂注入部1側の先端部が開口した有
底カップ形であって、前記スプルー部2Aに内接状態に
配される形状に設定した樹脂成形機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂注入部からスプル
ー部やランナー部などの湯道部を介してキャビティー内
に溶融した樹脂を送り込み樹脂成形する樹脂成形法並び
に樹脂成形機に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来の
樹脂成形においては、シリンダの先端に射出ノズル(樹
脂注入部)を設け、例えばこの射出ノズルから、スプル
ー部、ゲート部、ランナー部などからなる湯道部を介し
て、シリンダ内の溶融した樹脂を射出ノズルよりキャビ
ティー内に注入し、このキャビティー内を所定温度まで
冷却し、キャビティー内の樹脂を固化若しくは硬化させ
て成形品を成形し、金型を離型してキャビティーを開い
て成形品をキャビティーから離脱排出させるものであ
る。
【0003】その際、従来法においては、成形品の成形
排出と同時に、湯道部で成形されてしまうランナー(ス
プルーランナー)と称される不要成形物が排出される。
従来、このランナーは材料の無駄であるため、材料を無
駄にしないために、ランナーを粉砕し、再び樹脂バージ
ン材に混合して再利用するように工夫されている。
【0004】しかしながら、このようなランナーの排出
あるいはランナーと成形品との振り分け並びにランナー
の再利用(リサイクル)システムは非常に厄介である。
そのため、成形に際し湯道部を常時加熱し、強制的にラ
ンナーは冷却固化させずにランナーを排出させないホッ
トランナーシステムなども開発されている。
【0005】しかし、このホットランナーシステムによ
るランナーレス方法は、本来冷却させなければならない
キャビティー付近に加熱装置を設ける方法のため、断熱
構造をキャビティーとの間に施さなければならず、非常
に高価なシステムであり、汎用できるシステムではな
い。
【0006】そのため、一般には前記ランナーを排出
し、このランナーを無駄なく再利用するように工夫する
発想が以前主流である。
【0007】そこで出願人は、このような現状に鑑み、
従来とは全く発想の転換を図り、ホットランナーシステ
ムなどのような加熱手段のみに依ることなく、極めて簡
易な手段で、ランナーを排出させない秀れた樹脂成形法
並びに樹脂成形機を開発したが(特願平5−84732
号,特願平6−4103号など)、本発明は更に試作・
研究を重ねてこれに改良を加えたもので、良好にスプル
ー部内の不要成形物を押し戻し得る樹脂成形機を提供す
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0009】樹脂注入部1からスプルー部2Aやランナ
ー部2Bなどの湯道部2を介してキャビティー3内に溶
融した樹脂4を送り込み樹脂成形する樹脂成形機におい
て、湯道部2のスプルー部2A内へ突出して樹脂注入部
1へ向けてスプルー部2A内を移動させた際、スプルー
部2A内の固化状態若しくは半固化状態の不要成形物6
を樹脂注入部1内へ押し戻す樹脂押し戻し体5をスプル
ー部2Aに移動自在に配設し、このスプルー部2A内の
樹脂4を包み込むカプセル筒体50を前記樹脂押し戻し体
5により樹脂注入部1内へ移動自在となるようにスプル
ー部2A内に内接状態に配設し、このカプセル筒体50の
樹脂注入部1側先端部には、この樹脂注入部1から注入
される溶融樹脂4がこのカプセル筒体50内へ導かれる導
入開口部51を有し、反対側の底部52は閉塞状態に形成
し、この閉塞状態の底部52寄り側部にランナー部2Bへ
カプセル筒体50内の溶融樹脂4が導かれるゲート開口部
53を形成したことを特徴とする樹脂成形機に係るもので
ある。
【0010】また、前記カプセル筒体50を樹脂注入部1
側の先端部が開口した有底カップ形であって、前記スプ
ルー部2Aに内接状態に配される形状に設定したことを
特徴とする請求項1記載の樹脂成形機に係るものであ
る。
【0011】また、前記カプセル筒体50の底部52の底面
を底上げ状態に形成して溶融樹脂4が流れ込むカプセル
筒体50の底面位置が、カプセル筒体50の側部に形成した
前記ゲート開口部51とほぼ面一状態となるように設定し
て、カプセル筒体50の底部52に溶融樹脂4が停留しな
いように構成したことを特徴とする請求項1,2のいず
れか1項に記載の樹脂成形機に係るものである。
【0012】
【作用】樹脂注入部1から湯道部2を介してキャビティ
ー3内に溶融した樹脂4を送り込んだ後、樹脂押し戻し
体5が湯道部2(スプルー部2A)内へ突出し更に樹脂
注入部1へ向けて移動し、湯道部2(スプルー部2A)
内の不要成形物6を樹脂注入部1へ押し戻す。押し戻さ
れる不要成形物6は樹脂注入部1の熱により溶融状態で
樹脂注入部1内へ押し戻される。
【0013】この際、このスプルー部2A内の樹脂を包
み込むカプセル筒体50が前記樹脂押し戻し体5により
樹脂注入部1内へ移動自在となるようにスプルー部2A
内に内接状態に配設されているから、樹脂押し戻し体5
が押し戻し可動すると、この樹脂押し戻し体5によりカ
プセル筒体50が樹脂注入部1内へ押し出され、スプルー
部内の不要成形物6はカプセル筒体50により収納された
状態で樹脂注入部1へ押し戻される。従って、カプセル
筒体50内の不要成形物6(樹脂)がカプセル筒体50ごと
一緒に押し戻されることとなる。
【0014】再び樹脂4を樹脂注入部1から注入する場
合は、樹脂押し戻し体5の戻り移動と共に、カプセル筒
体50を所定位置に戻し移動させておいても良いが、樹脂
注入部1内に押し出された状態でも樹脂注入部1からの
注入圧でカプセル筒体50はスプルー部2A内へ押し戻さ
れると共に、再び先端の導入開口部51からカプセル筒体
50内に樹脂4が注入され、カプセル筒体50の側部のゲー
ト開口部53からランナー部2Bへと導入され、キャビテ
ィー3へ注入されることとなる。
【0015】
【実施例】本実施例は前述したように出願人が開発した
スプルーレス方法(特願平5−84732号,特願平6
−4103号など)に改良を加えたものであるが、先ず
本発明の改良点を分かりやすくするため、改良前の基本
構成並びに基本作動について図1〜図15に基づいて詳
述する。
【0016】本実施例は次のような手法に基づくもので
ある。
【0017】樹脂注入部1からスプルー部2Aから成る
湯道部2を介しキャビティー3内にゲート部9(或いは
ランナー部2B)を介して溶融した樹脂4を送り込み樹
脂成形する樹脂成形法において、キャビティー3内に溶
融樹脂4をスクリュー13の可動により送り込んでキャビ
ティー3内の成形品8が硬化した後、棒状ロッドの樹脂
押し戻し体5をスプルー部2A内へ突出させ更に樹脂注
入部1に向けて移動させ、半固化状態の不要成形物6を
樹脂注入部1へ押し戻し、不要成形物6を樹脂注入部1
での熱により樹脂注入部1内へ溶融状態で押し戻す。こ
の際、樹脂押し戻し体5の移動により樹脂押し戻し体5
の側部のゲート閉塞部5Aでキャビティー3内へのゲー
ト部9を閉塞し、樹脂押し戻し体5の移動先端部の注入
閉塞部5Bで樹脂注入部1の射出注入口を閉塞する。
【0018】従って、本実施例での樹脂成形機は、具体
的には図1〜図4に示すような構成である。
【0019】図示したこの基本手法に基づく第一実施例
においては、所謂スプルー部2Aのみを有するといえる
もので、このスプルー部2A左右にキャビティー3が配
され、スプルー部2Aとキャビティー3とをつなぐ湯道
部2は省略された構造で、このスプルー部2Aとキャビ
ティー3との間にはゲート部9及びランナー部2Bがわ
ずかにあると考えても良い。
【0020】また、金型7を離型してキャビティー3を
開いてキャビティー3内の成形品8をエジェクタロッド
10Aで押し出し排出する排出エジエクタ装置10の駆動源
によって移動する押し戻し用エジエクタ装置11を設け、
この押し戻し用エジエクタ装置11の移動プレート11Aに
棒状ロッドの樹脂押し戻し体5をスプルー部2Aに向け
て突設している。
【0021】従って、この樹脂押し戻し体5は、可動前
においては可動先端部がスプルー部2Aの先端部を閉塞
するように構成し、キャビティー3内の成形品8が硬化
した後、この棒状ロッドの樹脂押し戻し体5を押し戻し
用エジエクタ装置11の移動プレート11Aを前進可動する
ことによりスプルー部2A内へ突出させ、更に樹脂注入
部1に向けて移動させ、半固化状態の不要成形物6を樹
脂注入部1へ押し戻す。このスプルーブ2A内の不要成
形物6を押し戻した可動後は樹脂押し戻し体5周面をゲ
ート閉塞部5Aとして、このゲート閉塞部5Aがキャビ
ティー3内の注入導入部である左右のゲート部9を閉塞
し、可動先端部に形成した注入閉塞部5Bが樹脂注入部
1へ向けて直進して樹脂注入部1を閉塞するように構成
している。
【0022】このようにして樹脂押し戻し体5の可動に
より湯道部2内の不要成形物6を押し戻し、樹脂注入部
1の熱により溶融状態で樹脂注入部1に不要成形物6を
押し戻すと共に、樹脂注入部1を閉塞する。尚、樹脂押
し戻し体5の先端の注入閉塞部5Bが樹脂注入部1の射
出注入口内の奥まで挿入されるように構成しても良い。
【0023】その後、金型7が離型してキャビティー3
が離型し、排出エジエクタ装置10のエジェクタロッド10
Aがエジェクタ移動プレート10Bの移動により突出可動
し、キャビティー3に付着する成形品8を押出排出させ
る。
【0024】また、本実施例では従来のような先細り
(径小)な射出ノズル部を有さず、シリンダー12の径と
ほぼ同径のまま湯道部2(スプルー部2A)が形成さ
れ、湯道部2と樹脂注入部1との明確な区別ができない
構造となっている。従って、従来のスプルー部より径大
なスプルー部2Aとなっている。
【0025】即ち、本実施例のように成形時には樹脂押
し戻し体5の注入閉塞部5Bにより樹脂注入部1は閉塞
され、湯道部2が冷却硬化しても、半溶融状態でも或い
は溶融状態でも成形可能であるので、従来のような径小
な射出ノズル部を要しない。そのため、従来のようなノ
ズル部による注入抵抗がなく、溶融樹脂4の低圧射出が
可能となるので、成形品8のそりや変形が低減でき、毎
回の成形ショット毎に成形品8の善し悪しのばらつきも
低減される効果をも発揮する。
【0026】即ち、樹脂押し戻し体5の注入閉塞部5B
により樹脂注入部1を閉塞するため、樹脂注入部1及び
湯道部2(スプルー部2A)が径大でも樹脂もれを確実
に防止でき、径大としてスプルー部2Aでの不要成形物
6が半溶融状態でも全く成形品8の成形には支障がない
ため、前述のような秀れた効果を発揮する径小な射出ノ
ズル部を有しない構造に設計できる。
【0027】尚、図4に示すようなスプルー部2Aのみ
から湯道部2が構成されるような構造に本発明を適用し
ても良いし、図5に示すようにランナー部2Bを有する
構造とし、スプルーランナーは成形排出されないが、わ
ずかなランナーが不要成形物6として排出されるような
構造としても良い。
【0028】また樹脂押し戻し体5の先端部を分断して
先端分断部5S(シャトルロッド部)を形成し、樹脂押
し戻し体5を可動してこの先端分断部5S(シャトルロ
ッド部)を樹脂注入部1に挿入し、スプルー部2A内の
不要成形物6を樹脂注入部1内に押し戻し、樹脂押し戻
し体5が戻り可動(後退)する際にはこの先端分断部5
S(シャトルロッド部)は移動せず樹脂注入部1内に挿
入したまま残り、この置き去りにされた先端分断部5S
(シャトルロッド部)は次ぎの樹脂射出時に射出圧によ
りスプルー部2A内を戻り可動するように構成してもよ
い。
【0029】また図6〜図12は基本手法に基づく第二
実施例を示すもので本実施例では、次のような手法に基
づくものである。
【0030】樹脂注入部1からスプルー部2Aを介しそ
の左右のキャビティー3内にゲート部9、ランナー部2
Bを介して溶融した樹脂4を送り込み樹脂成形する樹脂
成形法において、キャビティー3内に溶融樹脂4をスク
リュー13の可動により送り込んでキャビティー3内の成
形品8が硬化した後、樹脂押し戻し体5を移動させ、硬
化状態の不要成形物6を樹脂注入部1へ押し戻し、不要
成形物6を樹脂注入部1での熱により樹脂注入部1内へ
溶融状態で押し戻す。この際、樹脂押し戻し体5の移動
により樹脂押し戻し体5の側部のゲート閉塞部5Aでキ
ャビティー3内へのゲート部9を閉塞し、樹脂押し戻し
体5の移動先端部の注入閉塞部5Bを樹脂注入部1内に
挿入し樹脂注入部1を閉塞する。
【0031】従って、本実施例での樹脂成形機は、具体
的には図6〜図12に示すような構成である。
【0032】図示したこの第二実施例においては、湯道
部2がほとんど所謂スプルー部2Aのみから成るといえ
るもので、このスプルー部2A左右にキャビティー3が
配され、スプルー部2Aとキャビティー3とをつなぐ湯
道部2はゲート部9を介してわずかの長さのランナー部
2Bがある構造である。
【0033】また、金型7を離型してキャビティー3を
開いてキャビティー3内の成形品8をエジェクタロッド
10Aで押し出し排出する排出エジエクタ装置10の駆動源
によって移動する押し戻し用エジエクタ装置11を設け、
この押し戻し用エジエクタ装置11の移動プレート11Aに
棒状ロッドの樹脂押し戻し体5をスプルー部2Aに向け
て突設している。
【0034】従って、この樹脂押し戻し体5は、可動前
においては可動先端部がスプルー部2Aの先端部を閉塞
するように構成し、キャビティー3内の成形品8が硬化
した後、この棒状ロッドの樹脂押し戻し体5を押し戻し
用エジエクタ装置11の移動プレート11Aを前進可動する
ことによりスプルー部2A内へ突出させ、更に樹脂注入
部1に向けて移動させ、半固化状態の不要成形物6を樹
脂注入部1へ押し戻す。このスプルーブ2A内の不要成
形物6を押し戻した可動後は樹脂押し戻し体5周面をゲ
ート閉塞部5Aとして、このゲート閉塞部5Aがキャビ
ティー3内の注入導入部である左右のゲート部9を閉塞
し、可動先端部に形成した注入閉塞部5Bが樹脂注入部
1へ向けて直進して樹脂注入部1を閉塞するように構成
している。
【0035】この樹脂押し戻し体5を移動させる移動制
御部は、この押し戻しエジェクタ装置11とこれを制御駆
動する駆動源とから成る。
【0036】また、本実施例では樹脂押し戻し体5の移
動先端部(注入閉塞部)5Bが樹脂注入部1内に挿入さ
れるまで不要成形物6を押し戻すため、不要成形物6を
確実に樹脂注入部1内へ押し戻すことができるととも
に、この樹脂押し戻し体5の押し戻し移動毎に樹脂押し
戻し体5の移動先端部(注入閉塞部)5Bは樹脂注入部
1内へ挿入されて加熱されるため、樹脂注入部1の先端
部に樹脂がこびり付いて樹脂押し戻し体5の移動を妨げ
ることがない。
【0037】次にこの第二実施例の改良点について説明
する。
【0038】第二実施例では、樹脂押し戻し体5の移動
により不要成形物6を樹脂注入部1内へ押し戻した後、
次の成形のために溶融樹脂4を射出するまでの間の射出
不要状態では、栓機構14を作動させて樹脂注入部1を射
出不能とする。即ち、樹脂注入部1に射出可能状態と射
出不要状態とに切り替え得る栓機構14を設け、樹脂押し
戻し体5の移動により不要成形物6を樹脂注入部1内へ
押し戻した後、次の成形のために溶融樹脂4を射出する
までの間の射出不要状態では栓機構14を切り替え作動さ
せて射出不能状態とする切り替え機構15を設けている。
特に、本実施例では前記樹脂押し戻し体5を湯道部2で
あるスプルー部2A内にスライド移動自在に配設した棒
状ロッドで構成し、この樹脂押し戻し体5をその先端が
樹脂注入部1内に挿入するまで移動させることにより不
要成形物6であるスプルー部2A内の樹脂(スプルーラ
ンナー)を樹脂注入部1内へ押し戻すように押し戻しエ
ジェクタ装置11を駆動制御する移動制御部を構成してい
る。
【0039】この本実施例の栓機構14は図9〜図12に
示すように、樹脂注入部1のノズル先端付近の樹脂注入
路1Aに栓杆14Aを設け、この栓杆14Aに栓杆14Aを9
0度回動すると樹脂注入路1Aを連通状態となる連通孔
14Bを形成している。更に、この栓機構14の栓杆14Aを
回動させて樹脂注入路1Aを塞いで樹脂注入部1を射出
不能状態とし、栓杆14Aを90度回動して連通孔14Bを
樹脂注入路1Aと連通させて射出可能状態に切り替え操
作する切り替え機構15を設けている。この切り替え機構1
5は栓杆14Aにリンク機構15Aを設け、このリンク機構1
5Aにリンク機構15Aを作動させる可動ロッド15Bを連
結し、この可動ロッド15Bを進退させる駆動源を設けた
もので、この駆動源を制御して可動ロッド15B,リンク
機構15Aを介して栓杆14Aを回動操作して栓機構14を切
り替え作動させるように構成している。
【0040】従って、樹脂押し戻し体5を押し戻し移動
させて不要成形物6を樹脂注入部1内に押し戻した後金
型7の可動側を開いて離型し、この離型移動に伴って樹
脂押し戻し体5が樹脂注入部1内から後退する際、これ
に同期させて切り替え機構15を制御して栓機構14を切り
替え作動し、樹脂注入部1を確実に射出不能状態とし、
金型7を閉じ次の成形に際して再び溶融樹脂4を射出す
る場合には切り替え機構15により栓機構14を作動させて
射出可能状態となるように構成している。
【0041】尚、図中符号16は耐熱性テフロンパッキン
グである。
【0042】従って本実施例は上述のように構成したか
ら、極めて簡易な構成にして低コストでランナーレスシ
ステム(スプルーレスシステム)を構成できる秀れた樹
脂成形方並びに樹脂成形機となり、また、樹脂注入部1
から不要時に樹脂4が自然射出する所謂ハナタレ現象も
確実に防止できる秀れた樹脂成形法並びに樹脂成形機と
なる。
【0043】また、図13〜図15は第三実施例を示す
ものである。
【0044】本実施例では、金型7を型締め機構により
パーティングライン17から割ってキャビティー3を開閉
し得るように構成し、この金型7の可動側にキャビティ
ー3の一部を構成する成形ブロック体18を離形移動自在
に配設し、この成形ブロック体18を移動駆動機構19によ
り後退させることによってパーティングライン17からキ
ャビティー3を開いてキャビティー3内の成形品8を排
出し得るように構成して、成形後成形品8を離形排出す
る際には、型締め機構はそのままとして型締め状態を保
持させ、この状態で成形ブロック体18を離形移動させて
排出エジェクタ装置10により突き出し排出するものであ
る。
【0045】また、再び次の成形を行う際には、成形ブ
ロック体18を戻り移動させてキャビティー3を閉じる。
【0046】キャビティー3のメンテナンス時などにお
いては型締め機構を作動させてキャビティー3を開く
が、通常の成形ショットにおけるキャビティー3の開閉
は、ブロック体18のみをスライド移動(開閉可動)する
ことにより行う。
【0047】従って、キャビティー3の離形開閉は成形
ブロック体18を、成形品8が排出できるだけの少許な距
離だけ移動させれば十分となる。そのため成形ショット
毎に大掛りな型締め機構を作動させる必要がなく、この
作動に伴う狂いがキャビティー3に生じにくく、それ故
金型7並びに型締め機構の耐久性が向上し、ランニング
コストが著しく低下する。
【0048】本実施例は、出願人の開発したこのような
所謂無開閉金型方式に適用したものである。
【0049】また、本実施例では更にこの金型7の固定
側にスプルー部2Aを設けるが、このスプルー部2Aを
スプルーブロック体20を装着することで形成する所謂ユ
ニット方式に構成している。
【0050】このスプルーブロック体20はその内部にス
プルー部2Aが形成されて、その外周面に所定間隔を置
いて突出条部21を形成し、スプルーブロック体20を金型
7の固定側に装着した際に、この突出条部21間の空隙に
よりスプルー部2Aの周囲にキャビティー3と断熱する
断熱部22としての空気断熱層22が形成されるようにして
いる。
【0051】本発明は、スプルー部2A間の溶融樹脂4
を成形して排出するのではなく、樹脂注入部1内へ押し
戻すのであるから、従来方法と異なりスプルー部2A内
の溶融樹脂4を冷却固化する必要がない。
【0052】また、押し戻しに際しては、樹脂注入部1
の熱により溶融しながら押し戻すのであるから、逆に固
化しているよりは溶融状態の方が押し戻しが瞬時に或い
はスムーズに行える。
【0053】そこで、本実施例は冷却固化させる必要が
あるキャビティー3とスプルー部2Aを少しでも断熱さ
せてスプルー部2A内の溶融樹脂4が固化しにくくなる
ように断熱作用を施すものである。
【0054】本実施例では、この断熱作用をスプルー部
2Aをユニット方式として、そのスプルーブロック体20
の外周面に単に突出条部21を設けるだけで断熱部22とし
て空気断熱層22がスプルー部2Aを囲むように形成され
るもので、極めて量産性に秀れ、コストのかからない手
法としている。
【0055】尚、この発想に基づいて可動側の樹脂押し
戻し体5並びに、スプルー部2Aと連通し樹脂押し戻し
体5が進退する樹脂押し戻し体5移動用ブロック並び
に、樹脂押し戻し体5の駆動機構とを夫々ユニット化
し、前記スプルーブロック体20と共にこのユニットを金
型7に着脱自在に装着するだけで、既存の従来金型に本
発明に係るスプルーレス機構を容易に装備できるように
構成することもでき得る。更に、この第三実施例の手法
に基づいて構成される射出成形機について図13,図1
4を参照しつつ具体的に説明する。
【0056】図中符号23は固定プラテン,24はタイバ
ー,25は可動プラテンであって、この可動プラテン25を
トグルなどの型締め装置によって開閉型締め可動自在に
型締め機構を構成している。
【0057】この固定プラテン23側に可動スクリュー13
により溶融樹脂4を射出注入する樹脂注入部1を設けて
いる。
【0058】この樹脂注入部1から押し出される溶融樹
脂4を径大なスプルー部2A,左右に分岐するランナー
部2Bを介して二カ所のキャビティー3に充填されるよ
うに構成している。
【0059】本実施例では、このキャビティー3にパー
ティングライン17を介して可動プラテン25側にキャビテ
ィー3の一部を形成する成形ブロック体18を設け、この
成形ブロック体18の可動プラテン25側(後方側)に成形
ブロック体18が離形移動し得る空隙を形成して離形移動
自在に設けている。
【0060】この成形ブロック体18の後方に成形ブロッ
ク体18を離形移動(開閉前後移動)させるブロック体移
動駆動機構19を設けている。
【0061】また、この金型7の固定側にスプルー部2
Aを設けるが、このスプルー部2Aをスプルーブロック
体20を装着することで形成するユニット方式に構成して
いる。
【0062】このスプルーブロック体20はその内部にス
プルー部2Aが形成されて、その外周面に所定間隔を置
いて突出条部21を形成し、スプルーブロック体20を金型
7の固定側に装着した際に、この突出条部21間の空隙に
より断熱部22として空気断熱層22が形成されるようにし
ている。
【0063】次に本実施例における排出エジェクタ装置
10並びに押し戻し用エジェクタ装置11として共用される
ブロック体移動駆動機構19並びに排出エジェクタ装置10
のエジェクタロッド10A及び樹脂押し戻し体5の駆動手
段について説明する。本実施例では、成形ブロック体18
の後方に成形ブロック体18を離形移動(開閉前後移動)
させる開閉ロッド26を連結し、エジェクタロッド10A及
び樹脂押し戻し体5を同軸方向に配し、同一シリンダに
よる油圧切り換え制御を行い得る油圧シリンダ装置によ
り構成されるブロック体移動駆動機構19により移動制御
している。
【0064】図中符号27は開閉ロッド26を突設した移動
プレート,10Bはエジェクタロッド10Aを突設した移動
プレート,11Bは樹脂押し戻し体5を突設した移動プレ
ートで、この各移動プレート27,10B,11Bに連結ロッ
ド30,31,32を夫々後方へ突出し、この連結ロッド30,
31,32を前記ブロック体移動駆動機構19の油圧シリンダ
装置19Aの三つの各油圧室33,34,35に配している。
【0065】従って、本実施例は次のように作動して図
13の型締め状態から図14に示す成形品6を離形する
状態へ成形が行われる。
【0066】先ず、第3の油圧室35に油を注入すると、
連結ロッド32,移動プレート11Bを介して樹脂押し戻し
体5が前進してスプルー部2A内の溶融樹脂4を樹脂注
入部1へ押し戻す。これで前述のスプルーレス成形方法
が実現される。
【0067】次に第1の油圧室33に油を注入すると、連
結ロッド30,移動プレート27を介して開閉ロッド26が引
動されて成形ブロック体18が所定の少許な距離だけ後方
に離形移動し、キャビティー3がパーティングライン17
から開く。
【0068】最後に第2の油圧室34に油を注入して連結
ロッド31,移動プレート10Bを介してエジェクタロッド
10Aを前方へ押し出し、成形ブロック体18のキャビティ
ー3内の成形品8を突き出し、落下排出させる。
【0069】このようにして図14に示すように成形品
8を排出した後は、前述の逆の動作を行って、成形ブロ
ック体18を元の位置に戻り移動させてキャビティー3を
閉じ、再び成形を行う。
【0070】このように、通常の成形は型締め機構を全
く作動せず、型締め状態を保持させたままで、必要最小
限の僅かな距離だけ成形ブロック体18を開閉移動させる
だけで、成形排出が実現できることとなる。
【0071】尚、本発明において、樹脂押し戻し体5の
先端が樹脂注入部1に押し戻し挿入された際、その先端
を溶融樹脂4が囲むように樹脂注入部1内の内径を樹脂
押し戻し体5の外径よりやや大きくするように樹脂注入
部1を設計することが望ましい。このように設計すれば
樹脂押し戻し体5により押し戻されるスプルー部2A内
の樹脂(不要成形物6)は、溶融樹脂4により囲まれ瞬
時に溶融し易くなる。従って、前記断熱部22によりスプ
ルー部2A内の不要成形物6は固化しにくく、更にたと
え固化しても樹脂押し戻し体5により押し戻した際、そ
の不要成形物6は樹脂注入部1内で溶融樹脂4に囲ま
れ、素早く溶融するから、成形ショットのハイサイクル
化が図れる。また、樹脂注入部1に設けるヒータへの急
激な負荷も押さえられる。
【0072】以上が出願人の開発したスプルーレス方法
を実現する樹脂成形機であるが、本発明においてはこの
前述した実施例に示すスプルーレス方法に更に改良を加
えたものである。この本発明の要旨である改良点につい
て図16,図17,図18に基づいて説明する。
【0073】本実施例では、このスプルー部2A内の樹
脂4を包み込むカプセル筒体50を前記樹脂押し戻し体5
により樹脂注入部1内へ移動自在となるようにスプルー
部2A内に内接状態に配設し、このカプセル筒体50の樹
脂注入部1側先端部には、この樹脂注入部1から注入さ
れる溶融樹脂4がこのカプセル筒体50内へ導かれる導入
開口部51を有し、反対側の底部52は閉塞状態に形成し、
この閉塞状態の底部52寄り側部にランナー部2Bへカプ
セル筒体50内の溶融樹脂4が導かれるゲート開口部53を
形成している。
【0074】また、本実施例では請求項1及び請求項2
記載の発明に属するもので、前記カプセル筒体50を樹脂
注入部1側の先端部が開口した有底細長のカップ形であ
って、前記スプルー部2Aに摺動自在にして内接状態に
配される形状に設定している。
【0075】基本構成を説明した図1〜図15に示すこ
れまでの基本手法に基づく前記実施例では、単に樹脂押
し戻し体5を直接スプルー部2A内へ押し出し、この樹
脂押し戻し体5により直かにスプルー部2A内の不要成
形物6を樹脂注入部1へ押し戻している。
【0076】しかしながら、度重なる実験を繰り返した
結果、このスプルー部2A内の不要成形物6が完全に冷
却固化した状態ならば、樹脂押し戻し体5により比較的
スムーズに樹脂注入部1内へ押し戻しすことが可能であ
るが、半固化状態で固化度合が高くないと良好に不要成
形物6を押し戻せないことがわかった。
【0077】前述したように本機ではスプルー部2A内
を径大としているため、キャビティー3の成形品8が冷
却固化した時点では、まだ不要成形物6は完全に固化し
ていないのが現状で、この半固化状態で押し戻す場合に
はスプルー部2A内面との摩擦などによって不要成形物
6の外側も溶融し易いこともあって、比較的スムーズに
戻しにくい。仮にまだ溶融状態のまま不要成形物6を押
し戻そうとすると、樹脂押し戻し体5とスプルー部2A
内周面とのスライド用クリアランスなどにこの溶けた樹
脂が入り込み固まるなどして、樹脂押し戻し体5の押し
戻し作動が良好に行えず、バリなども生じてしまうこと
がわかった。
【0078】そのため、固化状態に近いほど良好に行え
ることから、不要成形物6が十分冷え固まる時間間隔を
置いて樹脂押し戻し体5を押し戻し可動させる必要があ
り、そのために成形サイクルに時間を費やしてしまう課
題を見い出した。
【0079】即ち、前述したようにスプルー部2Aの径
は大きい方が好ましいため、スプルー部2Aの径を大き
くするほど固化時間が長く必要となり、成形サイクルが
長くなってしまう。
【0080】そこで、本発明はこのような問題を解決す
べく前述のように改良したものである。
【0081】従って、本実施例においては、支障なく良
好な樹脂押し戻し体5の移動が可能で前述したスプルー
レス手法が実現できる共に、このスプルー部2A内の樹
脂を包み込むカプセル筒体50が前記樹脂押し戻し体5に
より樹脂注入部1内へ移動自在となるようにスプルー部
2A内に内接状態に配設されているから、樹脂押し戻し
体5が押し戻し可動すると、この樹脂押し戻し体5によ
りカプセル筒体50が樹脂注入部1内へ押し出され、スプ
ルー部内の不要成形物6はカプセル筒体50により収納さ
れた状態で樹脂注入部1へ押し戻される。従って、カプ
セル筒体50内の不要成形物6(樹脂)がカプセル筒体50
ごと一緒に押し戻されることとなるから、たとえカプセ
ル筒体50の不要成形物6が冷却不十分で半固化或いは溶
融状態であっても、この溶融樹脂4は前述した実施例に
おいて問題となっていた点即ち、クリアランスに流れ出
ることがなく、樹脂押し戻し体5が良好に可動可能とな
り、バリなども生じない。それ故に不要成形物6が固化
するまで待つことなく、成形サイクルが短くて済み量産
性が向上する。
【0082】本実施例では、このカプセル筒体50を有底
カップ形としているが、先端の導入開口部51からカプセ
ル筒体50とスプルー部2Aとの間隙に樹脂4が漏れるこ
となくカプセル筒体50内に注入され、ゲート開口部53を
介してスプルー部2A,キャビティー3へと注入される
ように構成されれば良く、形状材質などは適宜設定し得
るものである。
【0083】また、本実施例では請求項3記載の発明に
も属するもので、前記カプセル筒体50の底部52の底面を
底上げ状態に形成して溶融樹脂4が流れ込むカプセル筒
体50の底面位置が、カプセル筒体50の側部に形成した前
記ゲート開口部51とほぼ面一状態となるように設定し
て、カプセル筒体50の底部52に溶融樹脂4が停留しない
ように構成している。
【0084】従って、ゲート開口部53をランナー部2B
の位置に対応させて底よりやや先端側に形成しても底部
52の底面がこのゲート開口部53形成位置まで底上げ状に
形成され、底部に停留凹部が形成されない。
【0085】従って、カプセル筒体50の底部52に射出排
出されない(樹脂注入部1内にあっても溶融されて排出
されにくい)停留樹脂が形成されないため、成形不良を
生じにくく、また焼けた停留樹脂が流出するようなこと
もないため、透明や色を付ける樹脂成形においては汚れ
が出ず良好な成形品を得ることができる。
【0086】本実施例では、底部52を厚く形成すること
により底上げしているが、樹脂押し戻し体5がカプセル
筒体50の底部に嵌合するように底部52を底外面を凹設形
成しても良い。
【0087】また、底上げした底面をやや突出せしめて
ゲート開口部53からの流出を良好に促し、一層樹脂が停
留することのないように設計している。
【0088】また、樹脂押し戻し体5,カプセル筒体50
の可動がスムーズとなるように、カプセル筒体50を樹脂
押し戻し体5側へ行く程径小となるテーパー管状として
も良い。
【0089】また、本発明において図17に示す本実施
例のように樹脂押し戻し体5の戻り移動によりカプセル
筒体50が樹脂注入部1内に押し戻された状態で型開きに
際して樹脂押し戻し体5のみが戻り可動し、カプセル筒
体50が樹脂注入部1内にそのまま置き去りとなるように
構成し、射出の際に注入圧によりカプセル筒体50が自動
的に戻り可動するように構成しているから、このカプセ
ル筒体50が先に説明した先端分断部5S(シャトルロッ
ド部)を設けた構造と同等の作用を果たし、樹脂注入部
1の樹脂漏れ(はなたれ)現象と防止する栓効果をも果
たすこととなる。
【0090】また、本発明のカプセル筒体50を樹脂押し
戻し体5により移動する発想を応用して次のような樹脂
成形機も実現可能となる。
【0091】即ち、前記カプセル押動体となる樹脂押し
戻し体5を、前記樹脂注入部1から前記カプセル筒体50
を介して前記キャビティー3へ溶融樹脂4を射出する射
出動作中に移動制御し得るように構成し、この樹脂押し
戻し体5の移動により移動する前記カプセル筒体50の前
記ゲート開口部53よりキャビティー3に溶融樹脂4を射
出し得るようにスプルー部2Aを除去若しくはスプルー
部2Aのゲート開口部を設計する。
【0092】これにより、カプセル筒体50が樹脂注入部
1内より進退する湯道部として機能し、本発明と同様に
スプルーレスが実現され、しかも射出口となるゲート開
口部の位置をも容易に可動制御可能な樹脂成形機とな
り、その利用性の高い樹脂成形機が実現できることとな
る。
【0093】従って、ゲート口から流動して行く樹脂
を、更に後ろから流動してくる樹脂の圧力に依ってし
か、キャビティー先端方向へ送り込めないという従来の
樹脂の流動メカニズムから脱却でき、このカプセル筒体
50を移動制御する考え方ではゲート部が注入部方向へ射
出しながら動く為、(キャビティー部の配置にもよる
が、)キャビティー先端部からゲート部の距離を著しく
短くすることが可能となり、従来技術では不可能とされ
てきた超薄肉物の成形が極めて低い射出圧力で成形可能
となり、また樹脂の流動距離を短くすることにより、流
動樹脂の冷却による流動抵抗が極めて低いうちに充填が
完了する為、金型温度を高くする必要も無くなり、従来
に無いハイサイクル化が可能となる樹脂成形機にも設計
できる。
【0094】尚、図19に示すように例えばカプセル筒
体50を角形とし、このカプセル筒体50の形状と樹脂注入
部1の先端口の形状と同じくすることにより、ゲート開
口部53の位置がカプセル筒体50の進退移動により位置ズ
レせず、常に一定方向に維持するようにすることが望ま
しい。
【0095】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したから、極
めて簡易な構成にして低コストでランナーレスシステム
(スプルーランナーレスシステム)を構成できる秀れた
樹脂成形機となる。
【0096】しかも、本発明は前述のように導入開口部
とゲート開口部とを有し、このスプルー部内の樹脂を包
み込むカプセル筒体を前記樹脂押し戻し体により樹脂注
入部内へ移動自在となるようにスプルー部内に内接状態
に配設したから、支障なく良好な樹脂押し戻し体の移動
が可能で前述したスプルーレス手法が実現できる共に、
この樹脂押し戻し体によりカプセル筒体が樹脂注入部内
へ押し出され、スプルー部内の不要成形物はカプセル筒
体により収納された状態で樹脂注入部へ押し戻されるた
め、たとえカプセル筒体の不要成形物が冷却不十分で半
固化或いは溶融状態であっても、この溶融樹脂は前述し
た実施例において問題となっていた点即ち、クリアラン
スに樹脂が流れ出ることがなく、樹脂押し戻し体が良好
に可動可能となり、バリなども生じない。それ故に不要
成形物が固化するまで待つことなく、成形サイクルが短
くて済み量産性が向上する秀れた樹脂成形機となる。
【0097】また、前記カプセル筒体の底部の底面を底
上げ状態に形成して溶融樹脂が流れ込むカプセル筒体の
底面位置が、カプセル筒体の側部に形成した前記ゲート
開口部とほぼ面一状態となるように設定して、カプセル
筒体の底部に溶融樹脂が停留しないように構成すれば、
底部に射出排出されない停留樹脂が形成されないため、
成形不良を生じにくく、また焼けた停留樹脂が流出する
ようなこともないため、透明や色を付ける樹脂成形にお
いては汚れが出ず良好な成形品を得ることができる秀れ
た樹脂成形機となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本例となるスプルーレス成形法並び
に成形機の第一実施例の樹脂注入時の概略構成断面図で
ある。
【図2】本発明の基本例となるスプルーレス成形法並び
に成形機の第一実施例の樹脂注入完了後樹脂押し戻し体
可動時の概略構成断面図である。
【図3】本発明の基本例となるスプルーレス成形法並び
に成形機の第一実施例の金型離型後の成形品排出時の概
略構成断面図である。
【図4】本発明の基本例となるスプルーレス成形法並び
に成形機の第一実施例の樹脂注入時の要部の拡大説明断
面図である。
【図5】本発明の基本例となるスプルーレス成形法並び
に成形機の第一実施例の別例の樹脂注入時の要部の拡大
説明断面図である。
【図6】本発明の基本例となるスプルーレス成形法並び
に成形機の第二実施例の樹脂注入時の概略構成断面図で
ある。
【図7】本発明の基本例となるスプルーレス成形法並び
に成形機の第二実施例の樹脂注入完了後樹脂押し戻し体
可動時の概略構成断面図である。
【図8】本発明の基本例となるスプルーレス成形法並び
に成形機の第二実施例の成形品排出時の概略構成断面図
である。
【図9】本発明の基本例となるスプルーレス成形法並び
に成形機の第二実施例の樹脂注入完了後樹脂押し戻し体
可動時の要部の拡大説明断面図である。
【図10】本発明の基本例となるスプルーレス成形法並
びに成形機の第二実施例の成形品排出時の要部の拡大説
明断面図である。
【図11】本発明の基本例となるスプルーレス成形法並
びに成形機の第二実施例の栓機構の分解斜視図である。
【図12】本発明の基本例となるスプルーレス成形法並
びに成形機の第二実施例の栓機構並びに切り替え機構を
示す拡大平面図である。
【図13】本発明の基本例となるスプルーレス成形法並
びに成形機の第三実施例の樹脂注入時の概略構成断面図
である。
【図14】本発明の基本例となるスプルーレス成形法並
びに成形機の第三実施例の成形品排出時の概略構成断面
図である。
【図15】本発明の基本例となるスプルーレス成形法並
びに成形機の第三実施例のスプルー部を構成するスプル
ーブロック体の拡大斜視図である。
【図16】本発明の実施例を示す樹脂注入完了時の概略
構成断面図である。
【図17】本発明の実施例を示す樹脂注入完了後の樹脂
押し戻し体押し戻し可動時中の概略構成断面図である。
【図18】本発明の実施例を示すカプセル筒体の説明斜
視図である。
【図19】本発明のカプセル筒体の角形とした場合を示
す別例の説明斜視図である。
【符号の説明】
1 樹脂注入部 2 湯道部 2A スプルー部 2B ランナー部 3 キャビティー 4 樹脂 5 樹脂押し戻し体 6 不要成形物 50 カプセル筒体 51 導入開口部 52 底部 53 ゲート開口部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂注入部からスプルー部やランナー部
    などの湯道部を介してキャビティー内に溶融した樹脂を
    送り込み樹脂成形する樹脂成形機において、湯道部のス
    プルー部内へ突出して樹脂注入部へ向けてスプルー部内
    を移動させた際、スプルー部内の固化状態若しくは半固
    化状態の不要成形物を樹脂注入部内へ押し戻す樹脂押し
    戻し体をスプルー部に移動自在に配設し、このスプルー
    部内の樹脂を包み込むカプセル筒体を前記樹脂押し戻し
    体により樹脂注入部内へ移動自在となるようにスプルー
    部内に内接状態に配設し、このカプセル筒体の樹脂注入
    部側先端部には、この樹脂注入部から注入される溶融樹
    脂がこのカプセル筒体内へ導かれる導入開口部を有し、
    反対側の底部は閉塞状態に形成し、この閉塞状態の底部
    寄り側部にランナー部へカプセル筒体内の溶融樹脂が導
    かれるゲート開口部を形成したことを特徴とする樹脂成
    形機。
  2. 【請求項2】 前記カプセル筒体を樹脂注入部側の先端
    部が開口した有底カップ形であって、前記スプルー部に
    内接状態に配される形状に設定したことを特徴とする請
    求項1記載の樹脂成形機。
  3. 【請求項3】 前記カプセル筒体の底部の底面を底上げ
    状態に形成して溶融樹脂が流れ込むカプセル筒体の底面
    位置が、カプセル筒体の側部に形成した前記ゲート開口
    部とほぼ面一状態となるように設定して、カプセル筒体
    の底部に溶融樹脂が停留しないように構成したことを特
    徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の樹脂成形
    機。
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