JPH081239Y2 - Ｔタブセパレータ剥し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は巻取紙より引出され張力制御されている紙に
巻取紙用自動仕立てを行なう自動巻取紙仕立て装置のＴ
タブセパレータ剥し装置に関するものである。

（従来の技術） 従来の自動巻取紙仕立て装置の一例を第５図〜第７図
に示す。自動巻取紙仕立て装置のフレーム１には回転自
在に支持腕２が支持されており、この支持腕２には巻取
紙が装着されている。巻取紙はその不良表皮を表皮切断
装置３にて除去されたのち、排紙巻取装置４にて巻取ら
れる。この不良表皮に続く表皮はコンベアベルト５にて
繰出され、傷探知センサにて傷をチェックされ、良質の
紙の部分になるとテーブル７上の負圧吸引装置が作用
し、この負圧によってテーブル７上に紙がセットされ
る。セットされた紙の先端は、先端三角切装置８にてＶ
字形に切断され、このＶ字形の縁に沿ってテープ貼り装
置９にて両面接着テープが貼付される。またＶ字形先端
部分の表面には先端テープが、裏面にはＴタブが先端テ
ープ及びＴタブ貼付装置10にて貼付される。前記先端テ
ープはロール状のテープから一定の形状（矢羽根形）に
切断された後、吸着装置にて貼付位置に運ばれ、Ｖ字形
先端部分の表面に貼付装置10にて第６図のように貼付さ
れる。

またＴタブは一定の形状に成形されたもの（Ｔ形）が
タブスタッカ11に入れられており、図示しない吸着手段
にて１枚づつタブスタッカから取出され、前記先端テー
プと同じ場所に運ばれ貼付装置10にてＶ字形先端の裏面
に接着される。この時Ｖ字形先端を前記図示しない吸着
装置にて上方にめくり上げるように持上げ（第７図）、
前記吸着手段にて吸着したＴタブをＶ字形先端部の裏側
に押し付けて接着し、Ｖ字形先端を巻き戻しつつ吸着手
段でセパレータを剥し、巻取紙にＴタブを貼付ける。或
いは、テーブル上の巻取紙のＶ字形先端部を吸着装置に
て持上げ、この持上げられた先端部の裏面とテーブルの
間にＴタブを前記吸着手段にて入れこみ、テーブル上に
設けた爪と吸着パッドとでセパレータを剥し、巻取紙を
巻戻すことによりＴタブを貼付ける。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら前記従来装置にあては、巻取紙の表皮を
テーブル上に引出し、このテーブル上に表皮を固定して
Ｖ字形先端を形成するため、機長が長くなってスペース
を取り、コスト高となる。また仕立てに必要なテープ貼
付装置、先端三角切装置等がそれぞれ必要であった。

更に先端テープの成形、貼付位置への吸着による移送
及びこの吸着装置による先端テープの貼付は、テーブル
使用の巻取紙の自動仕立て装置と同じ方法で行い得るが
テーブルがない場合には、テーブル使用時のようにＴタ
ブセパレータ剥し手段は使用出来ない等々の問題があっ
た。

そこで本考案は以上のような問題点を解決すべくテー
ブルを不要とすることによって、機長の短い自動巻取紙
仕立て装置を構成すると共に、テープ貼付装置及び先端
三角切装置を一体化することによって全装置の簡素化を
図ることを目的とした自動巻取紙仕立て装置のＴタブセ
パレータ剥し装置を提供せんとするものである。

（課題を解決するための手段） このため本考案は、巻取紙の表皮層にある不良紙を切
断除去したあと、巻取紙の両側より中央に向かって切取
られたＶ字形の表皮の縁に沿って両面接着テープとこの
Ｖ字形の先端に先端テープとＴタブを貼付する自動巻取
紙仕立て装置のＴタブセパレータ剥し装置において、前
記Ｔタブセパレータ剥し装置は、先端テープを吸着保持
する吸引装置とＴタブセパレータを吸着した状態でＴタ
ブセパレータを先端テープ側へ屈曲できるようにしたＴ
タブセパレータ吸引装置とを備えてなるもので、これを
課題解決のための手段とするものである。

（作用） Ｔタブセパレータ剥し装置の先端テープ吸引装置で先
端テープ側を吸引し、Ｔタブセパレータ吸引装置でＴタ
ブセパレータの下方を吸着し、この状態でＴタブセパレ
ータ吸引装置の吸着パッドを90°旋回させてＴタブセパ
レータをＬ形に曲げる。セパレータがＬ形に折り曲げら
れるので、セパレータはＴタブより容易に剥離する。次
いでＴタブセパレータ吸引装置を前述とは逆に90°旋回
させると、セパレータがＴタブから剥がされ、Ｔタブの
裏面の糊面部は巻取紙の外周面に対して外方にカールす
る。このため巻取紙を巻戻すとＴタブが巻取紙外周面に
しわのない良好な状態で貼付く。

（実施例） 以下図面を参照して本考案の実施例を説明すると、第
１図（ａ）（ｂ）は本考案の実施例に係るＴタブセパレ
ータ剥し装置を示す。図においてＴタブセパレータ剥し
装置21は、先端テープ吸引装置22、Ｔタブセパレータ吸
引装置23、この吸引装置23を90°回動させるロータリア
クチュエータ24、カッタシリンダ25、このカッタシリン
ダ25によりピン28の周りを揺動するカッタホルダ27に取
付けられているカッタ26、このカッタ26を先端テープ先
端切揃えのためほぼ一直線に規定の長さ移動させるため
のカム溝27bとこれに嵌合するピン27a、及び前後進シリ
ンダ29とから構成されている。なお、シリンダ29はロッ
ドレスシリンダである。

ところで、先端テープとＴタブとは第２図及び第３図
に示すように巻取紙先端部の表面には先端テープが裏面
にはＴタブが接着されている。この巻取紙先端部はその
先端を紙と重ね切り（先端テープ先端切揃え）された
後、Ｔタブセパレータの剥離が行われる。Ｔタブセパレ
ータ剥し装置21は先端テープの先端の重ね切りとセパレ
ータ剥離を行うものである。

以下、Ｔタブセパレータ剥し装置21による先端部重ね
切り及びＴタブセパレータ剥しの手順を説明する。ま
ず、先端部重ね切りは次の工程で行われる。即ち、巻取
紙が繰出された位置に前後進シリンダ29によって前記Ｔ
タブセパレータ剥し装置21を前進させ、吸引装置22で先
端テープの表面を吸着すると共に、吸引装置23で巻取紙
の下側位置を吸着保持する。次にカッタシリンダ25を前
進させると、カッタホルダ27はピン28を支点に揺動し切
断動作を行う。具体的には、この時カッタホルダ27の下
面に取付けられたガイドピン27aがカッタホルダ27の案
内カム溝27bにガイドされて案内カム溝内を移動する。
この時のカッタホルダ27の動きによってカッタ26の先端
が吸引装置22の吸着面（下側）に平行に動き、先端テー
プの先端をほぼ一直線に規定の長さ切断する。切断終了
後一旦各シリンダ25と29は後退し、カッタ26と吸引装置
22が初期位置に復帰する。

次にＴタブが別の工程で貼付けられた後、巻取紙はセ
パレータ剥離のため再度繰出される。この状態になると
再び前後進シリンダ29が前進し、吸引装置22が先端テー
プを吸着する（第４図（ａ））。次にロータリアクチュ
エータ24が旋回し、これによって吸引装置23が上側に移
動する。この時Ｔタブの舌状部（糊部）を吸引装置23の
先端部で巻き込む形で吸引装置22の下面との間に挾み込
みながら吸引装置23のパッドでセパレータを吸引する
（第４図（ｂ））。次にアクチュエータ24を前述とは逆
の方向に90°旋回させて吸引装置23を下側位置へ移動す
ると、セパレータはＴタブから剥離する（第４図
（ｃ））。この時Ｔタブの舌状部は第４図（ｃ）のよう
に巻取紙の外周面の外側に反り曲がる。これによって巻
取時に糊面が他に触れず、巻取り完了時巻取紙の外周面
にＴタブにしわがよることなく良好な状態で接着する。

（考案の効果） 以上述べてきたように本考案によれば、前後進シリン
ダによって吸引装置とカッタシリンダを移動させ、吸引
装置により先端テープを吸引固定した後、カッタシリン
ダを作動させるので先端テープの先端揃え切が可能であ
り、またこの切られた先端は、案内溝カムによりほぼ一
直線に切断される。更にカッタの刃の一部分（例えば超
音波にて振動している切れ味の最もよい刃先）と被切断
物との接触位置が一定となるので、先端テープを正確に
切ることができる。また前後進シリンダと共同し、かつ
ロータリアクチュエータにて旋回作動するＴタブセパレ
ータ吸引装置を設けることにより、Ｔタブセパレータを
自動で剥がすことが出来るのみならず、Ｔタブの舌状部
の糊部を巻取紙の外周面より離れる方向にそらすことが
出来るので、巻取紙巻取り完了時には、Ｔタブにしわが
よらず、Ｔタブを正常に接着することができ、紙継ぎ失
敗の発生を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）（ｂ）は本考案の実施例に係る先端テープ
貼付並びにＴタブセパレータ剥し装置の正面及び側面
図、第２図は先端テープ及びＴタブの巻取紙先端部分へ
の貼付状態を示す側面図、第３図は先端テープ及びＴタ
ブの貼付状態を示す正面図、第４図（ａ）（ｂ）（ｃ）
（ｄ）はＴタブセパレータ剥し手順を示す説明図、第５
図は従来のテーブル型自動巻取紙仕立て装置の斜視図、
第６図は同上仕立て装置で仕立てられた巻取紙のＶ字形
端部とＴタブ貼付装置を示す斜視図、第７図は従来の自
動巻取紙仕立て装置の平面図、及びＴタブ折曲げ状態を
示す説明図である。 図の主要部分の説明 21……Ｔタブセパレータ剥し装置 22……先端テープ吸引装置 23……Ｔタブセパレータ吸引装置 24……ロータリアクチュエータ 25……カッタシリンダ 26……カッタ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】巻取紙の表皮層にある不良紙を切断除去し
   たあと、巻取紙の両側より中央に向かって切取られたＶ
   字形の表皮の縁に沿って両面接着テープとこのＶ字形の
   先端に先端テープとＴタブを貼付する自動巻取紙仕立て
   装置のＴタブセパレータ剥し装置において、前記Ｔタブ
   セパレータ剥し装置は、先端テープを吸着保持する吸引
   装置とＴタブセパレータを吸着した状態でＴタブセパレ
   ータを先端テープ側へ屈曲できるようにしたＴタブセパ
   レータ吸引装置とを備えてなることを特徴とするＴタブ
   セパレータ剥し装置。