JPH08123633A - カラー画像印刷システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 イメージ処理の重複処理を省略して処理速度
を向上させる。 【構成】 ホストコンピュータ１で生成された印刷出力
すべきカラーイメージデータをバンド単位でプリンタ３
に転送し、この転送されたデータをプリンタ３でカラー
処理して印刷出力のためのプリントデータに変換してバ
ンドメモリ３３に展開したのち出力するカラー画像印刷
システムにおいて、バンドメモリ３３に展開されたプリ
ントデータを双方向インタフェース２１，１８を介して
ホストコンピュータ１側に転送する。ホストコンピュー
タ１は、転送されたバンド毎のプリントデータをハード
ディスク１２に格納し、同一のプリントデータを複数枚
印刷する場合、２枚目以降のプリントデータについて
は、バンドメモリ２に記憶されたプリントデータをバン
ド単位で前記印刷出力装置側に転送し、カラー処理を経
ることなくプリンタ３から出力する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ホスト装置で生成され
たカラーイメージデータを印刷出力可能なプリントデー
タに変換して印刷出力装置から出力するカラー画像印刷
システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】ＣＡＤシステムで生成されるＣＡＤデー
タやイメージスキャナで読み取られたイメージデータ等
は、プロッタに対する描画コマンドの集合であったり、
圧縮されたラスタデータであるため、これらをラスタプ
リンタ等で出力する場合には、データ形式を印刷出力可
能な形式に変換する必要がある。特に、カラーイメージ
の印刷の場合、ホストコンピュータ上のカラーイメージ
データは、ラスタライズ、エッジ強調、拡大／縮小、色
補正、２値化、ＲＧＢ→ＣＭＹＫ変換等の各処理を経て
カラーイメージが出力される。

【０００３】一方、印刷出力装置であるプリンタに採用
される記録方式には、ラスタ方式だけでもインクジェッ
ト、サーマル、静電、電子写真等と種々のものがある。
このうち、サーマル、静電、電子写真といった高速記録
方式の場合は、予めラスタライズしたフルビットマップ
のプリントデータを一括してプリンタエンジンに転送す
る。しかし、この場合、プリンタ側に大容量のバッファ
メモリを備える必要があり、プリンタが高価になるとい
う問題がある。これに対し、例えばインクジェットヘッ
ド等を使用した比較的低速のプリンタの場合には、ラス
タライズ以降の各処理を所定幅のバンド毎に実行しなが
らプリンタエンジンに転送することにより、プリンタの
バッファメモリの容量をバンド幅分に抑えることがで
き、比較的な安価なプリンタを提供することができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たバンド方式の従来のカラー画像印刷システムでは、プ
リンタ側のバッファメモリがイメージデータ１枚分の容
量を持たないため、１枚分のデータを出力する間にバン
ドメモリは順次書き換えられる。このため、同一のイメ
ージデータを繰り返しプリントする場合、２枚目以降も
１枚目と同様のイメージ処理を繰り返さなくてはなら
ず、印刷完了までに時間がかかるという問題点がある。

【０００５】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、バンド方式のカラー画像印刷シス
テムにおいて、重複したイメージ処理を省略して処理速
度を向上させることができるカラー画像印刷システムを
提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に係るカラー画像
印刷システムは、ホスト側で生成された印刷出力すべき
カラーイメージデータを所定幅のバンド単位でカラー処
理して印刷出力のためのプリントデータに変換し、印刷
出力装置に設けられたバンドメモリに展開したのち出力
するカラー画像印刷システムにおいて、前記印刷出力装
置側で前記バンドメモリに展開されたプリントデータを
双方向インタフェースを介して前記ホスト側に転送する
プリントデータ転送手段と、このプリンタデータ転送手
段によって前記ホスト側に転送されたプリントデータを
記憶する記憶手段と、同一のプリントデータを複数枚印
刷する場合、２枚目以降のプリントデータについては、
前記記憶手段に記憶されたプリントデータをバンド単位
で前記印刷出力装置側に転送し、前記カラー処理を経る
ことなく前記印刷出力装置から出力することを特徴とす
る。

【０００７】

【作用】本発明によれば、印刷出力装置で一度バンドメ
モリに展開されたプリントデータは、双方向インタフェ
ースを介してホスト側に転送され、ホスト側に設けられ
た記憶装置に格納される。そして、同一のプリントデー
タを複数枚印刷する場合には、２枚目以降のプリントデ
ータについては、前記記憶手段に記憶されたプリントデ
ータをバンド単位で前記印刷出力装置側に転送し、重複
したカラー処理を実行することなく、直ちに印刷出力す
るようにしているので、印刷完了までの時間を大幅に短
縮することができる。

【０００８】また、例えばフルカラー画像を擬似カラー
画像として出力するシステムでは、例えば２４bit/dot
のラスタライズデータが、カラー処理によって３bit/do
t のプリントデータに変換されるため、２枚目以降のデ
ータ転送量も大幅に削減されることになり、これによる
印刷速度の向上も図れる。

【０００９】

【実施例】以下、添付の図面を参照して本発明の実施例
について説明する。図１は、本発明の一実施例に係るカ
ラーイメージ印刷システムの構成を示す機能ブロック図
である。このシステムは、ホストコンピュータ１と、こ
のホストコンピュータ１に接続されたイメージスキャナ
２と、ホストコンピュータ１から例えばＳＣＳＩインタ
フェース等の双方向インタフェースを介してイメージデ
ータを受信して印刷処理するプリンタ３とで構成されて
いる。

【００１０】写真等のカラー原稿は、スキャナ２によっ
て読み取られ、ホストコンピュータ１のスキャナドライ
バ１１の制御のもと、ハードディスク１２に格納され
る。合成・編集処理部１３は、ＣＰＵと画像合成・編集
アプリケーションプログラムとにより構成され、読み取
られたカラーイメージデータを、ＣＲＴ、液晶等のディ
スプレイ装置１４に表示すると共に、キーボード、マウ
ス等の入力装置１５の操作に従って、文字や他のカラー
イメージ等を適宜合成、編集処理する。編集された文字
コード等を含むカラーイメージデータは、画像プロセッ
サ等の描画処理部１６によって所定幅のバンド単位でラ
スタライズされ、プリンタドライバ１７の制御のもと
で、双方向インタフェース（以下、Ｉ／Ｆと呼ぶ）１８
を介してプリンタ３側にバンド単位で転送される。

【００１１】プリンタ３側では、転送されたバンド単位
のカラーイメージデータをＩ／Ｆ（双方向）２１を介し
てプリンタコントローラ２２に供給する。プリンタコン
トローラ２２は、Ｉ／Ｆ２１を介して受信された１つの
バンドのカラーイメージデータを受信バッファ３１に格
納したのち、カラー処理部３２で、エッジ強調、拡大／
縮小、色補正、２値化（擬似カラー変換）、ＲＧＢ→Ｃ
ＭＹＫ変換の各処理を施してプリントデータに変換し、
１バンド分のデータ格納容量を持つバンドメモリ３３に
展開する。バンドメモリ３３に展開されたプリントデー
タは、プリンタエンジン２３に供給され、印刷出力され
る。

【００１２】また、バンドメモリ３３に格納された１バ
ンド分のプリントデータは、プリントデータ送信処理部
３４に供給され、このプリントデータ送信処理部３４の
制御のもとで送信バッファ３５に格納されたのち、Ｉ／
Ｆ２１を介してホストコンピュータ１側に転送される。
ホストコンピュータ１側では、プリンタ３から転送され
た１バンド分のプリントデータをプリンタドライバ１７
を介してハードディスク１２に格納する。プリンタドラ
イバ１７は、２枚目以降の印刷出力については、ハード
ディスク１２に格納されたプリントデータをバンド単位
で読み出し、プリンタ３側に転送する。プリンタ３は、
受信されたデータがプリントデータである場合には、カ
ラー処理部３２での各処理を起動せずに、転送されたプ
リントデータをバンドメモリ３３に直接展開する。な
お、プリンタ３には、上記構成の他にプリンタ３の印刷
モードをオフラインで設定するための操作パネル２４及
び印刷モード等を表示する表示部２５が設けられてい
る。

【００１３】図２は、印刷出力すべきカラーイメージデ
ータを示す図である。図示のように、カラーイメージデ
ータは、プリンタ３のバンドメモリ３３の容量に対応し
た複数のバンドに分割されて転送及び処理される。この
実施例では、１枚のカラーイメージデータが４つのバン
ドに分割されて処理されるものとする。ホストコンピュ
ータ１での、ラスタライズ処理は、例えばページ記述言
語で記述された原イメージデータを高解像度ビット・イ
メージデータに展開する処理で、転送データは、１画素
がＲＧＢ各８bit （２４bit/dot ）で表現されたもの
で、約１６７０万通りの色を表現したフルカラーデータ
となる。

【００１４】プリンタ２側に転送されたラスタライズデ
ータに対するカラー処理のうち、エッジ強調処理は、例
えばガウシアンフィルタ等を用いて行われる。色補正処
理は、コンピュータ内部で表現された数値の色とプリン
タで実際に出力される色との違い、即ち両装置間の特性
差によって生じる若干の色合いのずれを補正するもの
で、予め用意されたカラーマッチングテーブルをピクセ
ルイメージのデータで参照してピクセルの色を置き換え
る処理である。２値化処理は、フルカラーで表現された
ピクセルイメージを疑似フルカラー画像に変換するもの
で、例えばホワイト、シアン、マジェンタ、イエロー、
ブラック、レッド、グリーン、ブルーの８通りの色を組
み合わせてフルカラーに見えるようにラスタライズデー
タの各画素を再構成する。この２値化処理では、周知の
パターンディザ法、誤差拡散法等が使用される。ＲＧＢ
→ＣＭＹＫ変換処理は、２値化処理で求められたレッ
ド、グリーン、ブルーで表現された各画素の色をプリン
タで出力可能なシアン、マジェンタ、イエロー、ブラッ
クの４つのインク色に変換する。これにより、得られた
プリントデータは、３bit/dot で表現されるデータとな
り、転送前のデータの約１／８に情報量を圧縮されたデ
ータとなる。

【００１５】図３は、カラーイメージを１部だけ印刷す
る場合のホストコンピュータ１のプリンタドライバ１７
の処理を示すフローチャートである。カラーイメージを
１部だけ印刷する場合には、第１バンドから第４バンド
まで順番に（Ｓ１，Ｓ４，Ｓ５）、プリンタの準備が整
い次第（Ｓ２）、ラスタライズデータをプリンタ３に転
送すればよい（Ｓ３）。

【００１６】図４は、カラーイメージを複数部印刷する
場合のホストコンピュータ１のプリンタドライバ１７の
処理を示すフローチャートである。１枚目の印刷処理
（Ｓ１１）は、前述した図３の処理とほぼ同様の処理が
行われるが（Ｓ１２〜Ｓ１４，Ｓ１６，Ｓ１７）、複数
部印刷の場合には、各バンドのラスタライズデータをプ
リンタ３に転送したのち、プリンタ３側で処理済みのプ
リントデータをプリンタ３から受信してハードディスク
１２に格納する処理を実行する（Ｓ１５）。そして、２
枚目以降の印刷処理は、上記の処理でハードディスク１
２に格納された小容量のプリントデータを、バンド毎に
ハードディスク１２から読み出してプリンタ３に転送す
る処理を実行すればよい（Ｓ１８〜Ｓ２３）。

【００１７】図３の１枚印刷と図４の複数枚印刷のいず
れを実行するかは、プリンタドライバ１７に組み込まれ
たユーザインタフェースによってオペレータが指定した
コピー部数の情報に基づいて、プリンタドライバ１７が
判断すればよい。

【００１８】このシステムによれば、同一イメージデー
タの２枚目以降のプリンタ３の印刷出力については、カ
ラー処理部３２での処理を省略できる分だけ印刷完了ま
での時間を短縮することができる。また、１枚目のラス
タライズデータに比べ、２枚目以降のプリントデータの
情報量は大幅に少なくなっているので、２枚目以降の転
送に要する時間も短くなる。

【００１９】なお、上記実施例では、プリンタ３側でカ
ラー処理を実行したが、カラー処理の全部又は一部をホ
ストコンピュータ１側で行っても良い。また、ホストコ
ンピュータ１とプリンタ３の処理状況に応じて、ホスト
コンピュータ１で行う処理とプリンタ３側で行う処理の
分担を適応的に変化させるようにしても良い。

【００２０】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、印
刷出力装置で一度バンドメモリに展開されたプリントデ
ータを、双方向インタフェースを介してホスト側に転送
し、ホスト側に設けられた記憶装置に格納すると共に、
同一のプリントデータを複数枚印刷する場合には、２枚
目以降のプリントデータについては、前記記憶手段に記
憶されたプリントデータをバンド単位で前記印刷出力装
置側に転送することにより、重複したカラー処理を実行
することなく、直ちに印刷出力するようにしているの
で、印刷完了までの時間を大幅に短縮することができる
という効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施例に係るカラー画像印刷シス
テムの構成を示す機能ブロック図である。

【図２】 同システムで印刷されるカラーイメージデー
タを説明するための図である。

【図３】 同システムでカラーイメージを１部印刷する
場合のプリンタドライバの処理を示すフローチャートで
ある。

【図４】 同システムでカラーイメージを複数部印刷す
る場合のプリンタドライバの処理を示すフローチャート
である。

【符号の説明】

１…ホストコンピュータ、２…イメージスキャナ、３…
プリンタ、１１…スキャナドライバ、１２…ハードディ
スク、１３…合成・編集処理部、１４…ディスプレイ装
置、１５…入力装置、１６…描画処理部、１７…プリン
タドライバ、１８，２１…双方向インタフェース、２２
…プリンタコントローラ、２３…プリンタエンジン、２
４…操作パネル、２５…表示部、３１…受信バッファ、
３２…カラー処理部、３３…バンドメモリ、３４…プリ
ントデータ送信処理部、３５…送信バッファ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ホスト側で生成された印刷出力すべきカ
   ラーイメージデータを所定幅のバンド単位でカラー処理
   して印刷出力のためのプリントデータに変換し、印刷出
   力装置に設けられたバンドメモリに展開したのち出力す
   るカラー画像印刷システムにおいて、 前記印刷出力装置側で前記バンドメモリに展開されたプ
   リントデータを双方向インタフェースを介して前記ホス
   ト側に転送するプリントデータ転送手段と、 このプリンタデータ転送手段によって前記ホスト側に転
   送されたプリントデータを記憶する記憶手段と、 同一のプリントデータを複数枚印刷する場合、２枚目以
   降のプリントデータについては、前記記憶手段に記憶さ
   れたプリントデータをバンド単位で前記印刷出力装置側
   に転送し、前記カラー処理を経ることなく前記印刷出力
   装置から出力することを特徴とするカラー画像印刷シス
   テム。