JPH08122342A - 走査型プローブ顕微鏡の調整機構 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡の調整機構

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JPH08122342A
JPH08122342A JP6256767A JP25676794A JPH08122342A JP H08122342 A JPH08122342 A JP H08122342A JP 6256767 A JP6256767 A JP 6256767A JP 25676794 A JP25676794 A JP 25676794A JP H08122342 A JPH08122342 A JP H08122342A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】走査型プローブ顕微鏡の小型化と軽量化を実現
する、探針と試料の相互間の調整機構を提供する。 【構成】光学顕微鏡の対物レンズ104が試料102の
上方に設置されている。対物レンズ104にはスキャナ
ーユニット110が取り付けられている。スキャナーユ
ニット110は磁性体材料で作られた弾性リング112
を有している。弾性リング112は一箇所に切れ目を有
し、その内側面には三つのボール114が等間隔で設け
られている。切れ目の一方の端112aには、他方の端
112bを引き付けるための電磁石116が取り付けら
れている。弾性リング112にはL字形のアーム118
が取り付けられていて、その下端には円筒型圧電素子1
20が横向きに取り付けられている。円筒型圧電素子1
20の先端にはプローブ保持部材128を介してプロー
ブ130が取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型プローブ顕微鏡
の調整機構に関する。詳しくは、探針と試料の間の相対
位置を調整する機構に関する。
【0002】
【従来の技術】走査型プローブ顕微鏡のアプローチ機構
に関する技術としては、一例として特開平62−130
302に開示されているものが知られている。その構成
を図7に示す。この装置では、調整ネジ14を手動で回
転させることで、クッション17を介してベース1に固
定された部材16が図の左右方向に移動される。これに
より、xyz駆動装置3に固定された試料4は、カンチ
レバー7に設けられた探針5に対して、近づけられたり
遠ざけられたりする。
【0003】また、圧電体を用いた微動機構に関する技
術としては、たとえば特開平3−166081に開示さ
れているものがある。その構成を図8に示す。移動体3
1と慣性体33は圧電素子32によって連結されてい
る。移動体31に調整対象物34が取り付けられてい
る。
【0004】圧電素子32が縮んでいる状態(a)か
ら、圧電素子32を急激に延ばすと、移動体31と慣性
体33が互いに離れる方向に移動する(b)。続いて、
圧電素子32をゆっくりと縮め(c)、元の長さに戻っ
た時点で急に止めると(d)と、慣性体33が右に移動
する(e)。(a)の状態と(e)の状態を比べると分
かるように、結果的に対象物34が僅かに右に移動した
ことになる。この一連の動作を繰り返すことで、対象物
34を希望の距離だけ右に移動させることができる。ま
た、伸び動作と縮み動作を逆にすることで、対象物34
を左に移動させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のアプローチ機構
(図7)には次のような不都合な点がある。探針5に対
する試料4の接近と退避を手動ネジ14で行なっている
ため、調整に時間がかかる。また、微調整が難しいた
め、探針5を試料4に衝突させてしまい、探針5または
試料4を破損させてしまうことがある。さらに、調整機
構を設けるために要する空間が大きく、装置の小型化を
阻害している。
【0006】図7の構成において、モーターを用いて調
整ネジを回転させて、探針に対する試料の接近と退避を
行なっている例もあるが、この場合には更に大きな空間
を要する。
【0007】また、前述の微動機構(図8)では、一個
の圧電素子で一方向の直進運動を行なうので、多方向の
位置制御を行なう場合には、それに見合った数を圧電素
子を必要とするため、装置が大型化してしまう。本発明
の目的は、走査型プローブ顕微鏡の小型化と軽量化を実
現する、探針と試料の相互間の位置関係を調整する機構
を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、走査型プロー
ブ顕微鏡において対象物の位置や向きを変えるための調
整機構であり、調整の際に不変の位置に保たれる固定部
材と、固定部材に対して移動可能に保持された移動体
と、移動体に一端が固定された円筒型圧電素子で、その
自由端側に対象物が取り付けられる円筒型圧電素子と、
円筒型圧電素子に急激な変形を生じさせる駆動手段とを
備えている。
【0009】
【作用】円筒型圧電素子を急激に変形させると、移動体
はその反作用として力を受け、固定部材に対して位置や
向きを変える。円筒型圧電素子に適当な種類の急激な変
形を繰り返し生じさせることによって、対象物を所望の
位置や向きにすることができる。
【0010】
【実施例】本発明の第一実施例について図1ないし図3
を参照しつつ説明する。図1に示すように、試料102
を光学的に観察する光学顕微鏡の対物レンズ104が試
料102の上方に設置されている。この対物レンズ10
4にスキャナーユニット110が取り付けられている。
スキャナーユニット110は磁性体材料で作られた弾性
リング112を有している。弾性リング112は、一箇
所に切れ目を有し、内側面に周方向に均等に三つのボー
ル114が設けられている。切れ目の一方の端112a
には、他方の端112bを引き付けるための電磁石11
6が取り付けられている。弾性リング112には、そこ
から横に延びてから下方に折れ曲がったL字形のアーム
118が取り付けられていて、その下端には円筒型圧電
素子(スキャナー)120が横向きに取り付けられてい
る。円筒型圧電素子120の先端にはプローブ保持部材
128を介してプローブ130が取り付けられている。
プローブ130はピエゾ抵抗層等の変位センサーを備え
たもので、この分野では良く知られたものである。
【0011】スキャナーユニット110は、弾性リング
112を対物レンズ104に嵌めることで取り付けられ
る。対物レンズ104に弾性リング112を嵌めたと
き、弾性リング112はわずかに広がった状態となり、
対物レンズ104の周面104aに接する三つのボール
114の接点114aは弾性リング112の弾性力によ
り対物レンズ104を押し付ける。このときの力をF1
12とする。この結果、スキャナーユニット110に働
く重力mgと釣り合う摩擦力F112zがボール114
の接点114aに働く。この状態では、スキャナーユニ
ット110は、後述するように円筒型圧電素子120を
急激に変位させたとき、その反動で移動し得る程度に保
持されている。言い換えれば、単に弾性リング112を
対物レンズ104に嵌めた状態で、スキャナーユニット
110が円筒型圧電素子120の急激な変形の反動で移
動し得る程度に保持されるように、弾性リング112の
寸法やボール114の摩擦係数等が設計されている。
【0012】測定時等のようにスキャナーユニット11
0が動くことが好ましくないときには電磁石116が駆
動される。これにより、弾性リング112の切れ目の端
112bが電磁石116に引き付けられ、対物レンズ1
04を押し付ける力が増し、円筒型圧電素子120の急
激な変形に対しても動かなくなる。
【0013】次に本発明の主要部であるプローブ130
の調整動作について説明する。以下では、まずプローブ
130を試料102に近づける動作について説明し、続
いてプローブ130を試料102から遠ざける動作、最
後にプローブ130の向きを変える動作について説明す
る。なお、プローブ130の調整動作は電磁石116に
電流を流さない状態で行なわれる。
【0014】まず、プローブ130を試料102に近づ
ける際には、円筒型圧電素子120に急激に電圧を印加
し、プローブ支持部材128を急激に矢印D128zの
方向に変位させる。このとき、プローブ保持部材128
には、その急激な変位を妨げようとする衝撃的な力F1
28zが働く。この力F128zと同じ力が弾性リング
112にも働く。(1)式に示すように、プローブ保持
部材128に働く力F128zとスキャナーユニット1
10の自重による重力mgとの合力が上向きの摩擦力F
112zよりも大きくなったとき、弾性リング112は
下方向にわずかに滑り変位する。
【0015】 F112z<mg+F128z (1) したがって、スキャナーユニット110は試料102に
わずかに近づく。つぎに、円筒型圧電素子120に印加
した電圧をゆっくりと減らし、プローブ保持部材128
をゆっくり元の位置に戻す。このときには、プローブ保
持部材128にほとんど力は働かないので、スキャナー
ユニット110は変位しない。
【0016】以上のように、円筒型圧電素子120の急
激な変形動作と、ゆっくりした戻し動作を繰り返すこと
により、スキャナーユニット110を微小ピッチで試料
102に近づけることができる。
【0017】また、上述した動作において、円筒型圧電
素子120に上下方向に関して全く逆の動きをさせるこ
とにより、スキャナーユニット110を試料102から
遠ざけることができる。この場合には、重力mgと摩擦
力に打ち勝つ上向きの力をスキャナーユニット110に
与える必要があるため、前述の場合よりも更に急激に円
筒型圧電素子120を変形させる必要がある。このよう
に、円筒型圧電素子120をz方向に急激に変形させる
ことにより、プローブ130の試料102に対する接近
と退避を自由に制御することができる。
【0018】また、走査型プローブ顕微鏡においては、
その測定データが図2に示すようにプローブ130の試
料102に対する平面上の角度θに依存してるため、所
望のデータを得られるように、試料102に対してプロ
ーブ130の角度を調整する必要がある。
【0019】角度調整を行なうには、図3において、円
筒型圧電素子120に急激に電圧を印加し、プローブ保
持部材128を矢印D128yの方向に急激に変位させ
る。このとき、プローブ保持部材128にはその反対向
きに力F128yが働く。この力F128yにより、プ
ローブ130の先端を中心にしてスキャナーユニット1
10を回転させようとするモーメントが発生する。この
力によるモーメントが、図1(A)に示される、対物レ
ンズ104の周面104aとボール114の接点114
aの間に発生する、回転を妨げようとする摩擦力F11
2yに打ち勝ったとき、スキャナーユニット110は矢
印132の方向に滑りながら回転移動する。続いて、円
筒型圧電素子120に印加した電圧をゆっくりと減少さ
せ、プローブ保持部材128を元の位置に戻す。このよ
うな動作を繰り返すことにより、スキャナーユニット1
10は矢印132の方向に滑りながら回転移動してい
く。したがって、角度θの微調整を簡単に行なうことが
できる。また、円筒型圧電素子120の変形を上述の動
作と全く逆にすることにより、スキャナーユニット11
0を矢印132とは逆の方向に回転させることもでき
る。
【0020】このような試料102に対するプローブ1
30の上下方向と回転方向の調整が終了した後、電磁石
116に電流を流して磁力を発生させ、弾性リング11
2の端112bを端112aに引き付けることにより、
スキャナーユニット110を対物レンズ104に堅固に
固定する。その後、プローブ130を試料102に対し
て円筒型圧電素子すなわちスキャナー120によりxy
方向に走査させ、走査型プローブ顕微鏡(SPM)測定
が行なわれる。
【0021】本実施例によれば、これまで走査に用いて
いたスキャナーを流用して、二方向の調整を行なうこと
ができるため、従来の調整機構を省略でき、装置を小型
化できる。したがって、本実施例のように本発明をプロ
ーブスキャンタイプの走査型プローブ顕微鏡に応用する
ことにより、プローブと走査機構とアプローチ機構の全
体を軽量で小型なユニットにすることができ、対物レン
ズにスキャナーユニットを取り付けることが可能にな
る。つまり、従来の光学顕微鏡の種々の機能を全く損な
わず、光学顕微鏡と走査型プローブ顕微鏡の合体を簡単
に行なえる。この結果、様々な光顕観察からSPM観察
への移行が短時間に簡単に行なえる。
【0022】本発明の第二実施例について図4を参照し
ながら説明する。図中、前述の実施例において既に説明
した部材と同等の部材は同じ符号で示してある。図4か
ら分かるように、円筒型圧電素子120は、アーム11
8に縦に取り付けられ、対物レンズ104に平行に配置
されており、その下端のプローブ保持部材128の周面
に対してプローブ130が固定されている。他の構成は
前述の第一実施例と全く同じである。
【0023】第一実施例と同様に、円筒型圧電素子12
0に急激に電圧を印加し、プローブ保持部材128を矢
印D128zの方向に急激に変位させ、プローブ保持部
材128に下向きの力F128zを作用させることによ
り、スキャナーユニット110は下方向に移動される。
これとは反対に、プローブ保持部材128を矢印D12
8zとは逆の方向に急激に変位させることにより、スキ
ャナーユニット110は上方向に移動される。
【0024】また、プローブ保持部材128を矢印D1
28yの方向に急激に変位させ、その反対向きの力F1
28yを作用させることにより、スキャナーユニット1
10は対物レンズ104を中心に回転移動される。これ
とは反対に、プローブ保持部材128を矢印とは逆の方
向に変位させることにより、スキャナーユニット110
は逆方向に回転移動される。
【0025】本実施例の構成では、円筒型圧電素子すな
わちスキャナー120の軸とプローブ130の先端の探
針130aの位置が離れているため、スキャナー120
をx方向に走査した際に探針130aの位置がz方向に
変位してしまうといった不都合が生じる。このため、探
針130aの走査をy方向のみに行なう1ラインスキャ
ンの走査型プローブ顕微鏡測定を行なうことが好まし
い。あるいは、通常通りにxy走査を行ない、x走査に
伴なうz方向の変位を補償するようにスキャナー120
をz方向に変位させるなどの制御を行なうことが好まし
い。
【0026】本実施例には第一実施例と同様な効果があ
る。また、本実施例では、円筒型圧電素子が対物レンズ
に平行に配置されているため、大きな走査範囲を得るた
めに長い円筒型圧電素子を用いた場合でも、スキャナー
ユニット110が横方向に広がりアーム118が長くな
るために剛性が低下するといった事態は生じないという
利点がある。
【0027】本発明の第三実施例について図5と図6を
参照しつつ説明する。図中、前述の実施例で説明した部
材と同じ部材は同一の符号で示してある。本実施例は試
料スキャンタイプの走査型プローブ顕微鏡に適用した例
である。
【0028】図5に示すように、プローブ130は、円
筒形状のベース140に取り付けられたアーム142の
先端に固定されている。ベース140の内側には三つの
弾性部材144が等間隔で取り付けられており、その先
端にはボール146が固定されている。円筒型圧電素子
(スキャナー)120は、有底円筒形状のスキャナー台
148に立てて取り付けられ、円筒型圧電素子120の
自由端側には試料102を保持する試料保持部材150
が設けられている。スキャナー台148は、その周面1
48aが、弾性部材144の弾性特性により、三つのボ
ール146から中心に向かう力F144で押されてい
る。これにより、試料保持部材150とスキャナー12
0とスキャナー台148からなるスキャナーユニット1
52が、スキャナー台148の周面148aとボール1
46の接点146aの間に生じる摩擦力によって支持さ
れている。
【0029】本実施例も前述の実施例と同様に、円筒型
圧電素子120を変形させることで、スキャナーユニッ
ト152に対して上下移動と回転移動を行なうことがで
きる。
【0030】スキャナーユニット152を探針130a
に近づける際は、第一実施例と同様に、円筒型圧電素子
120をz方向に急激に縮め、試料保持部材150を矢
印D150zの方向に急激に変位させる。このとき、試
料保持部材150には力F150zが働く。この力F1
50zが、スキャナーユニット152に働く重力mgと
スキャナー台148の周面148aに働く摩擦力F14
4zとの合力より大きいとき、スキャナーユニット15
2は上方向に滑り移動する。その後、円筒型圧電素子1
20をゆっくり伸ばして定常状態に戻す。このように、
円筒型圧電素子120を急激に縮めたあと、ゆっくり伸
ばすという動作を繰り返すことにより、スキャナーユニ
ット152は微小量ずつ探針130aに近づく。
【0031】上述の動作とは反対に、円筒型圧電素子1
20を急激に伸ばしたあと、ゆっくり縮めるという動作
を繰り返すことにより、スキャナーユニット152は微
小量ずつ探針130aから遠ざかる。
【0032】次に回転移動について図6を参照しながら
説明する。円筒型圧電素子120は、図6に示すよう
に、円筒形状の圧電体122と、その内側に設けられた
共通電極124と、外側に設けられた四つの駆動電極1
26a、126b、126c、126dとを有してい
る。電極124と電極126aの間にcosωtの電圧
を、電極124と電極126bの間にsinωtの電圧
を、電極124と電極126cの間に−cosωtの電
圧を、電極124と電極126dの間に−sinωtの
電圧を印加すると、(A)に示すように、円筒型圧電素
子120の自由端は矢印154の向きに旋回する。ま
た、電極124と電極126aの間にcosωtの電圧
を、電極124と電極126bの間に−sinωtの電
圧を、電極124と電極126cの間に−cosωtの
電圧を、電極124と電極126dの間にsinωtの
電圧を印加すると、(B)に示すように、円筒型圧電素
子120の自由端は矢印156の向きに旋回する。
【0033】円筒型圧電素子120の自由端を図6
(A)に示すように矢印154の向きに急激に一回転さ
せたとき、試料保持部材150には図5(A)に示すよ
うに矢印154とは逆向きに力F150θが働く。この
力F150θが、ボール146とスキャナー台148の
間に滑りを妨げる向きに働く摩擦力F144θより大き
いとき、スキャナーユニット152が力F150θの方
向にわずかに回転滑り移動する。この回転滑り移動の終
了後、しばらく円筒型圧電素子120を定常状態に保
ち、また、円筒型圧電素子120を急激に一回転の回転
運動をさせる。このように、円筒型圧電素子120の急
激な回転運動と定常状態のサイクルを繰り返すことによ
り、スキャナーユニット152は微小量ずつ力F150
θの方向に滑り回転移動する。
【0034】これとは反対に図6(B)の矢印156の
方向に円筒型圧電素子120の自由端を回転駆動させる
と、スキャナーユニット152は前述の場合とは逆の方
向に微小量ずつ滑り回転移動する。
【0035】これまでに説明したように、円筒型圧電素
子120を急激に変形させることで、探針130aに対
して、試料102の接近・退避・回転が行なえる。本実
施例によれば、試料スキャンタイプの走査型プローブ顕
微鏡において、試料と探針の相互間における接近・退避
・回転調整を走査用のスキャナーを利用して行なうこと
ができる。したがって、接近・退避・回転専用のアクチ
ュエーターを別途に設ける必要がなくなるので、軽量で
小型の走査型プローブ顕微鏡を実現できる。また、本実
施例では、探針がスキャナーの軸上に位置しているの
で、走査が効率良く行なえ、前述の実施例に比べて広い
範囲を走査することができる。
【0036】以上、実施例に基づいて説明したが、本発
明は上述の実施例に限定されるものではなく、発明の要
旨の範囲内において多くの修正や変形が可能である。本
発明には以下の発明が含まれる。 1.走査型プローブ顕微鏡において対象物の位置や向き
を変えるための調整機構であり、調整の際に不変の位置
に保たれる固定部材と、固定部材に対して移動可能に保
持された移動体と、移動体に一端が固定された円筒型圧
電素子で、その自由端側に対象物が取り付けられる円筒
型圧電素子と、円筒型圧電素子に急激な変形を生じさせ
る駆動手段とを備え、移動体は円筒型圧電素子の急激な
変形により力を受け固定部材に対する位置や向きを変え
る、走査型プローブ顕微鏡の調整機構。 2.第1項において、固定部材が対物レンズ、対象物が
探針であり、移動体は、対物レンズの周りを取り囲む、
一部に切れ目を有するリング形状の弾性部材を有し、そ
の弾性力により対物レンズを押圧することで保持され
る、走査型プローブ顕微鏡の調整機構。 3.第2項において、弾性部材が、対物レンズの周面に
面する内側面に複数の突起部を有している、走査型プロ
ーブ顕微鏡の調整機構。 4.第3項において、弾性体の切れ目を狭める手段を更
に備えている、走査型プローブ顕微鏡の調整機構。 5.第4項において、弾性体は磁性材料でできていて、
弾性体の切れ目を狭める手段は切れ目に取り付けられた
電磁石を有しており、電磁石が起動された際、切れ目の
反対側が電磁石に引き付けられ、弾性体が対物レンズを
押圧する力が増す、走査型プローブ顕微鏡の調整機構。 6.第1項において、対象物は試料であり、固定部材は
円形の穴を有するベースで、その内周面に複数の弾性部
材を備えており、移動体は弾性部材に押圧される円柱状
の周面を有していて、弾性部材の弾性力により支持され
る、走査型プローブ顕微鏡の調整機構。
【0037】
【発明の効果】本発明の調整機構によれば、これまで走
査用に設けていた円筒型圧電素子を利用して接近・退避
・回転の調整が行なえるので、従来用いていた調整機構
を省略でき、小型で軽量な走査型プローブ顕微鏡が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の調整機構を用いた走査型
プローブ顕微鏡の構成を示す図で、(A)は上面図、
(B)は正面図である。
【図2】試料に対するプローブの向きを示す図である。
【図3】図1の円筒型圧電素子周辺部の上面図である。
【図4】本発明の第二実施例の調整機構を用いた走査型
プローブ顕微鏡の構成を示す図で、(A)は正面図、
(B)は側面図である。
【図5】本発明の第三実施例の調整機構を用いた走査型
プローブ顕微鏡の構成を示す図で、(A)は上面図、
(B)は正面図である。
【図6】円筒型圧電素子の自由端の旋回駆動を説明する
ための図である。
【図7】走査型プローブ顕微鏡におけるアプローチ機構
の従来例を示す図である。
【図8】圧電素子を用いた微動機構の従来例を示す図で
ある。
【符号の説明】
104…対物レンズ、112…弾性リング、118…ア
ーム、120…円筒型圧電素子、128…プローブ保持
部材、130…プローブ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走査型プローブ顕微鏡において対象物の位
    置や向きを変えるための調整機構であり、 調整の際に不変の位置に保たれる固定部材と、 固定部材に対して移動可能に保持された移動体と、 移動体に一端が固定された円筒型圧電素子で、その自由
    端側に対象物が取り付けられる円筒型圧電素子と、 円筒型圧電素子に急激な変形を生じさせる駆動手段とを
    備え、 移動体は円筒型圧電素子の急激な変形により力を受け固
    定部材に対する位置や向きを変える、走査型プローブ顕
    微鏡の調整機構。
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