JPH08118771A - スタンプ用印版の作製法 - Google Patents

スタンプ用印版の作製法

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JPH08118771A
JPH08118771A JP26290794A JP26290794A JPH08118771A JP H08118771 A JPH08118771 A JP H08118771A JP 26290794 A JP26290794 A JP 26290794A JP 26290794 A JP26290794 A JP 26290794A JP H08118771 A JPH08118771 A JP H08118771A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 原稿に液体を塗布し、閃光の透過効率を向上
させるとともに、該液体で記録材存在部分の発熱を遮断
又は吸収させる。原稿における原稿生地は吸液性があ
り、液体は原稿生地に水を浸透させる促進助剤および水
の混合液が好ましい。さらに、閃光照射時にスタンプ素
材を厚さで5〜70%圧縮した状態であることが好まし
く、少ないエネルギーで表層の一定深さまで溶融し、気
泡の閉塞が完全になるとともに、素材表面の溶融部が凹
状となり、鮮明な印影を得る。原稿塗布液はフェニルグ
リコールなどの浸透助剤を含有する水からなる連続気泡
を有するスタンプ材の作製時に使用するものとする。 【効果】 本発明のスタンプ用印版の作製法は工程が簡
単であり、金型などを必要としないため、目的にあった
高品位のスタンプが迅速に制作できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスタンプ用印版の作製法
に関する。さらに詳しくは、インキを含浸させることに
より長時間インキを補給することなく、くり返して捺印
することができる連続気泡を有するスポンジ材からなる
スタンプ用印版の作製法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】印判、スタンプを捺印する際にスタンプ
印面にその都度スタンプインキを付着する手数を省くた
めに、連続気泡を有するスポンジゴムを印材として、こ
れにあらかじめインキを吸蔵させたスタンプが知られて
いる。そのスタンプの製法として、特開昭60−193
686号公報には、スポンジ表面の印影形成部分以外の
箇所を加熱型押加工により凹状に陥没させ押し固め、凸
部をインキ吸蔵部として印影形成部とするスタンプの製
作方法が開示され、特開昭50−155323号にも同
様の加熱板に多孔質体を圧着する方法が開示されてい
る。しかし、これらの方法は、加熱板とする金型とそれ
に文字、記号、図形などを彫刻もしくは蝕刻する手間が
必要である。
【0003】特開昭57−136652号公報、特開昭
49−7003号公報には、スポンジスタンプ材の表面
に光重合性液状樹脂を塗布し、この上面にポジフィルム
を置き上方より紫外線を照射して光重合反応をおこさ
せ、未反応の樹脂を洗浄して除去する印版の製法が開示
され、また実開昭52−71710号には、ネガフィル
ムを用いた同様の方法による平板印判が開示されてい
る。しかし、これらの方法は、ネガまたはポジフィルム
の作成、樹脂の塗布、光重合、水洗など工程が複雑な欠
点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を解決することにより、製造工程、装置が簡単
な連続気泡を有するスタンプ用印版の製法を提供するこ
とである。また、鮮明な印影が得られる連続気泡を有す
るスタンプ用印版を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために、鋭意研究を重ね、すでに特願平5−
269685および特願平6−21467を出願して、
【0006】連続気泡を有してスタンプインキを含浸可
能な弾性樹脂製のスタンプ材に、光を当てることにより
温度上昇する発熱材を含む発熱板を介して記録材不在部
分および記録材存在部分により文字・図形等を表した原
稿を重ね合わせ、その原稿に光を照射して、該記録材不
在部分を透過した光により該記録材不在部分と対応する
箇所の発熱材の温度を上昇させ、この温度上昇した発熱
材と対応する箇所のスタンプ材の表面をその熱で溶融し
て気泡を閉塞させることによりスタンプインキ非滲出部
を設けると共に、該記録材存在部分において光を遮蔽し
て、記録材存在部分と対応する箇所の発熱材の温度上昇
を抑え、この温度上昇を抑制された発熱材と対応する箇
所のスタンプ材の表面を連続気泡が開通した状態に維持
することによりスタンプインキ滲出部とするスタンプ用
印版の製法を示し、さらに原稿に液状物質を浸透させる
方法を示したが、本発明はこれに更に検討を重ねて完成
したものである。
【0007】すなわち、本発明のスタンプ用印版の作製
法は、上記製法において、原稿に液体を塗布し閃光の透
過効率を向上させると共に該液体で記録材存在部分の発
熱を遮断または吸収させることを特徴とする。原稿にお
ける原稿生地は吸液性があり、液体は原稿生地に水を浸
透させる促進助剤および水の混合液が好ましい。さら
に、閃光照射時にスタンプ素材を厚さで5〜70%圧縮
した状態であることが好ましく、少ないエネルギーで表
層の一定深さまで溶融し気泡の閉塞が完全となると共に
素材表面の溶融部が凹状となり鮮明な印影を得ることが
できる。また、本発明の原稿塗布液はフェニルグリコー
ルなどの浸透助剤を含有する水からなる連続気泡を有す
るスタンプ材の作製時に使用するものである。
【0008】本発明の製法に用いるスタンプ材とは、連
続気泡を有してスタンプインキを含浸可能な弾性樹脂製
であれば材質は如何なるものでもよいが、インキ自己保
持能力の優れた弾性の連続気孔体が好ましく、たとえ
ば、天然ゴム、合成ゴム系のスポンジゴム、ポリエチレ
ン、ポリウレタンなどの合成樹脂製発泡体などが示され
る。形状としては印影を形成する面が平滑であればよ
く、板状、シート、フィルム状などが示されるが、好ま
しくは立体網目構造の平均気泡径2〜10μ微細連続気
孔を有し、平均気孔径2〜10μ、気孔率30〜80
%、溶融温度50〜150℃のポリオレフィン系フォー
ムでは0.5〜10mm厚のシートが用いられる。
【0009】本発明の製法における光の照射は、赤外線
を含む光が利用され、クセノン閃光器、フォトストロボ
フラッシュ、フラッシュバルブなどを光源とする閃光を
用いる。スタンプ材の溶融効率を高めるために光照射の
際、被照射体であるスタンプ材の厚みが95〜30%厚
となるように加圧をするのが好ましい。製版で得られる
印版のスタンプインキ滲出部とスタンプインキ非滲出部
との段差が0.01mm以上となるようにスタンプ材を圧
縮するのが好ましい。スタンプ材を圧縮状態として照射
することでスタンプ材表面ばかりでなく厚さ方向に隣接
する気泡が密着して表層の一定深さまで溶融することが
でき、少ないエネルギーで必要箇所の気泡の閉塞が可能
になる。この照射エネルギーは印版サイズによるが、使
用する原稿の厚さに大きく影響を受け、薄く透明度の高
いもの程小さくすることができる。加圧しない場合は、
スタンプ材表面の連続気泡を完全に閉塞するために大き
なエネルギーが必要となり装置が高価になるばかりでな
く、スタンプ材の非溶融部(スタンプインキ滲出部)ま
で影響を与え鮮明なスタンプを得ることができない。
【0010】原稿とは、記録材不在部分および記録材存
在部分により文字・図形等を表したものであり、記録材
不在部分で文字・図形等存在部分(印影原稿像)を表し
たもの、記録材不在部分で文字、図形等存在部分を表し
たもの、記録材不在部分もしくは記録材存在部分のドッ
ト密度の違いにより濃淡を表した図柄などがあげられ
る。また、記録材不在部分(すなわち原稿生地部分)を
切りとった記録材存在部分のみのものも本発明における
原稿ということができる。具体的には、紙、透明なフィ
ルム、PPC複写用紙などの原稿用シートに筆記、描
写、印刷、複写、ワードプロセッサー、タイプ、塗布、
接着、積層などの方法で文字、記号、図形などの印影原
稿像を表したものであり、必要に応じてポジ像、ネガ像
のいずれかにすればよい。その記録材存在部分の記録材
は赤外線を吸収または反射する材質のものであればいか
なるものでもよく、鉛筆、インキ、トナー、サインペン
インキ、ボールペンインキ、印刷インキ、絵具、塗料、
文字の図形などを表した色紙、プラスチック等の箔など
が示される。記録材不在部分は原稿用シートの生地部分
に相当する。不透明な原稿用シートは、後述の液状物質
を浸透し易いものがよい。
【0011】また、階調を有する原稿としては、赤外線
などが透過可能な紙、透明フィルムなどの原稿用シート
に赤外線を吸収または隠蔽するインキ、トナーなどの記
録材で文字、記号、図形などをドット密度の違いで濃淡
を表したものである。階調を有する写真などはPPC複
写により本発明に使用する原稿を作成するのが好まし
い。原稿用シートに用いる紙、フィルムは赤外線の透過
率が高く、また、描線のドットは赤外線を吸収または遮
蔽の効率が高い程製版効率が良いので透明なフィルムに
発熱しないインキを用いることが好ましい。しかしなが
ら、原稿には、下記の理由でPPC複写機で製作したも
のを標準として設定することが好ましい。すなわち現
在、コンビニエンスストアー、企業、学校などでPPC
複写機が普及しているので一般ユーザーでも失敗もなく
使用できることと、各種トナーの赤外線の吸収率には問
題になるような性能差は見られないことから、PPC複
写による原稿を標準原稿として利用可能とすることで一
般ユーザーがオリジナルなスタンプを作成することに対
し非常に利便性が高まり、さらに原稿の記録材に起因す
る製版の失敗を防ぐことができるためである。しかしな
がら、用紙の厚みについては各複写機で大きなばらつき
があり安定した製版が不可能であった。これを解決する
ためには、最適な用紙を供給してこれを用いて印影原稿
を制作する方法があるが特にコンビニエンスストアーな
どでは用紙詰まりトラブル回避のためほとんど不可能で
ある。
【0012】上記の問題を解決するために本発明では、
PPC複写機でPPC複写用紙に複写し制作した印影原
稿に液体を塗布しPPC複写用紙の赤外線の透過率を高
めると共に用紙の厚さのばらつきを吸収してほぼ均一な
赤外線の透過率とすることができることを見出した。こ
のことは、PPC複写原稿に限るものでなく、同様な用
紙に鉛筆、サインペンなどの筆記具で書かれた原稿やプ
リンタで出力した原稿や印刷された原稿でも同様に扱う
ことができるものである。
【0013】本発明の作製法におけるスタンプ材表面の
印面の形成は、スタンプ材の表面にインキ面が接触する
ように加熱板を重ね合わせ、その上に少なくとも水を含
む液体を塗布し赤外線の透過効率を改善した印影原稿を
鏡像となるように重ね、この上から赤外線を含む閃光を
照射すると、該印影原稿の印影原稿像以外の部分は赤外
線が印影原稿を透過して加熱板まで到達し加熱板のイン
キやトナーに含まれるカーボンや高分子物質を加熱し、
該スタンプ材の表面を溶融し気泡が閉塞されて、スタン
プ材に吸蔵しているスタンプインキが流通しない部分と
なる。一方、該印影原稿の印影原稿像部分は赤外線の照
射によりPPC複写のトナーがカーボンや高分子樹脂を
含むため発熱するが、多くの場合この発熱が加熱板まで
到達し、加熱板トナーの発熱によるスタンプ材表層の溶
融はなく、スタンプ材表面は変化がなくスタンプ材に吸
蔵されたインキが滲出する部分となる。これらのスタン
プ材表面の溶融と非溶融部とで印面が形成され、捺印時
にこの部分から所望の印影が得られる。
【0014】しかしながら、製版環境の温度が高い場合
には原稿の印影原稿像部分の発熱が加熱板に伝達されス
タンプ材表面の気泡が閉塞される場合があり、捺印時に
インキの滲出が悪くなるという欠点や、該印影原稿の印
影原稿像部分の線幅が狭い場合にも印影原稿像部分の発
熱と印影原稿像部分の周囲の発熱の影響でスタンプ材表
面の気泡が閉塞され捺印時に印字欠けとなる欠点に対し
て、本発明の水を含む液体を原稿に塗布してあるので、
閃光を照射し原稿の印影原稿像部の発熱があっても原稿
に塗布された水が発熱を吸収してしまい、加熱板まで到
達しにくく良好なスタンプを得ることができる。この赤
外線照射の際にスタンプ材を5〜70%程度圧縮し、ス
タンプ材の気泡を弾性変形させ隣接する構造を密着さ
せ、加熱時の熱で一定深さまでスタンプ材表面が溶融し
凹状となし、溶融部と非溶融部の段差が0.01mm以上
となるのが好ましい。すなわち、当発明に用いられる印
材の気孔径としては3〜5μが好ましい性能をしめすが
前記段差が0.05mm以上であれば印材の厚さ方向で1
0〜15層の気孔が圧縮閉塞されていれば粘度が100
〜1,500mPa・sのインキに対しての非滲出部として
充分な性能を示す。また、インキ粘度が1,000mPa
・s程度で、印材気孔径が3μ程度であれば段差が0.
01mm程度でも印材に充填されるインキ量が少なければ
非滲出部の性能を維持することができる。製版時にイン
キ滲出部と非滲出部とに段差が形成され、このため捺印
時にインキが非滲出部ににじみ込み紙面を汚すというこ
ともなくなる。
【0015】本発明の作製法で得られるスタンプ用印版
は、それ自体の表面が製版されて印面となり他の部材と
組みつけなくてもスタンプとして機能する利点がある
が、印版を台木に装着することにより通常のスタンプと
することができる。その使用は、印面を製版したスタン
プ材にあらかじめインキを含浸もしくは吸蔵させておく
ことにより、長時間インキを補充することなく、繰り返
し鮮明な印影を捺印することができる。スタンプが吸蔵
するインキは常温での揮発性がなく粘度が100〜3,
000mPa・sのものが好ましい捺印性能を示す。特に5
00〜1,000mPa・sのインキは印材への充填の容易
さ、捺印時のインキ滲出量から好ましいものである。
【0016】また、印版と台木の間に印版のスタンプ材
より高発泡度のスタンプインキ吸蔵体を設けることで捺
印寿命を延ばしたり、スタンプインキの補給を容易にす
ることができる。また、本発明のスタンプ用印版は、ロ
ール表面に装着してロールを回転することにより連続印
刷も可能である。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。 印影原稿の作製:印刷物をPPC複写機で複写して印影
原稿像Lを有する原稿M3を作成し、片面または両面に
水にフェニルグリコール2%を含む水からなる原稿塗布
液を塗布し赤外線の透過効率を改善した。ここでフェニ
ルグリコールは水が紙に浸透しやすくする助剤であり、
フェニルグリコールに限るものではなく、水のみでも浸
透に時間がかかるのみで効果は変わらない。ここで印影
原稿に塗布液体は水に限るものでなく紙に浸透し水と同
等以上の熱伝導率を持つものであれば同様の性能を示す
ものである。 印版の作製:50ジュールの発光エネルギーをもつクセ
ノン閃光発光器1の透明ガラス板2上に印影原稿M3の
印影原稿像Lが正像となるよう重ね、さらにインキまた
はトナー面5を上向きとして加熱板4を重ね、この上に
立体網目構造の3μの微細連続気泡をもつ気孔率60
%、厚さ1.6mmのスタンプ材(発泡ポリエチレンシー
ト)S7を重ねて置く〔図1(a)参照〕。これらのシ
ートに厚さ方向の弾性変形を5〜50%程度与えるよう
に圧力をかけた状態で閃光を照射した。図1(b)に示
すように、熱溶融性インキシート4を用いた場合には、
該ポリエチレンシートS7の表面は印影原稿M3の印影
原稿像Lが非溶融部となり鏡像として残り、その他の表
面は浸透溶融部Hとして熱溶融性インキが溶融し、気泡
に浸透すると共にポリエチレンシートS7の表面が溶融
し連続気泡が閉塞される。また加熱板を用いた場合には
図1(b)に示すように、該ポリエチレンシートS7の
表面は印影原稿M3の印影原稿像Lが非溶融部となり鏡
像として残り、その他の表面は溶融部Hとしてスタンプ
材(発泡ポリエチレンシート)S7の表層が溶融し連続
気泡が閉塞される。
【0018】ここで印影原稿M3に坪量55kgのPPC
用紙に印影原稿像LをPPC複写機で複写したものを使
用する場合アセテートフィルムにPPC複写用トナーを
塗布したものを用い、30×50mmの1.6mm厚の該ス
タンプ材S7を0.8mmまで圧縮し良好な印影が得られ
る溶融部と非溶融部との段差を得るためには100ジュ
ール程度のエネルギーが必要であったが、本発明のよう
に印影原稿に液状シリコンを塗布し赤外線の透過率を向
上させることで50ジュールとすることができた。
【0019】一般に流通するPPC用紙の坪量はモノク
ロの場合、45kg〜55kgであるが上記の製版条件の場
合、どちらの用紙でもほぼ同一の印面の段差を得ること
ができた。従来であれば、製版装置は坪量55kgに合わ
せた場合坪量45kgの印影原稿を用いると印影原稿像L
にも赤外線が相当量到達し本来非溶融部となるべき箇所
も部分的に溶融があり良好な印面を得ることができず、
フィルターなどを介在させエネルギーを減衰させて製版
する必要があった。しかしながら、鮮明な印影を得るた
めには各種の用紙厚に対応したフィルターを用意する必
要があり、さらにユーザーが最適なフィルターを選定す
る必要があり使い勝手が悪かった。
【0020】さらに本発明で印影原稿に塗布する液体に
水が含まれているので、PPC複写で印影原稿を作成し
た場合に閃光の照射で原稿像にカーボンや高分子物質が
含まれるため、原稿像自体の発熱があり製版環境の温度
が高かったり、原稿像の線幅が狭い場合にはインキ滲出
部に相当する箇所も印材表面の気孔が部分的に閉塞され
捺印時に印影が薄かったり、欠けたりする欠点が解消さ
れた。これは、原稿に塗布された液体に含まれる水が原
稿像自体の発熱を吸収するためであり、シリコン液を塗
布した場合に再現できる線幅は0.45mmであったが、
水にフェニルグリコール2%を添加した場合には0.2
5mm以下まで可能であった。また製版環境温度について
もシリコン液の場合30℃であった水にフェニルグリコ
ール2%を添加した場合には35℃まで良好な製版が可
能であった。
【0021】
【発明の効果】本発明のスタンプ用印版の作製法は工程
が簡単であり、金型などを必要としないため、目的にあ
った高品位のスタンプが迅速に提供できるものである。
特に、本発明で印影原稿に水を含む液体を塗布して赤外
線の透過効率を向上させるためスタンプ材表面の連続気
泡の閉塞が比較的小さなエネルギーで実現できる。ま
た、閃光照射時にスタンプ材を圧縮するのでスタンプ材
表面の連続気泡だけでなく一定深さまで同時に気泡を閉
塞することができるのでさらにエネルギーを小さくでき
るので、非転写部または非溶融部への影響が少なくてす
み品質の良好な印版を得ることができる。さらにPPC
複写で印影原稿を作成した場合に閃光の照射で原稿像に
カーボンや高分子物質が含まれるため、原稿像自体の発
熱があり製版環境の温度が高かったり、原稿像の線幅が
狭い場合にはインキ滲出部に相当する箇所も印材表面の
気孔が部分的に閉塞され捺印時に印影が薄かったり、欠
けたりする欠点が解消された。
【図面の簡単な説明】
【図1】スタンプ印版の作製模式図であり、(a)は閃
光を照射前、(b)は熱溶融性インキシートを用いた場
合の照射後の熱溶融性インキシートとスタンプ材の状況
を模式的に示した図で、(c)は加熱板を用いた場合の
照射後のスタンプ材の状況を模式的に示した図である。
【図2】(a)は、加熱板を用いた場合の溶融部と非溶
融部の拡大図、(b)は、熱溶融性インキシートを用い
た場合の浸透溶融部と非浸透溶融部の拡大図である。
【符号の説明】
1 閃光発光部 2 ガラス板 M3 印影原稿 4 加熱板又は熱溶融性シート 5 カーボンまたは熱溶融性インキ 6 ポリエステルフィルム S7 スタンプ材(発泡ポリエチレンシート) L 印影原稿像 H 溶融部または浸透溶融部 I 非溶融部または非浸透溶融部 T 加熱板 f 原稿塗布液浸透部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉野 寿美 神奈川県横浜市神奈川区入江二丁目5番12 号 三菱鉛筆株式会社研究開発センター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続気泡を有してスタンプインキを含浸
    可能な弾性樹脂製のスタンプ材に、光を当てることによ
    り温度上昇する発熱材を含む発熱板を介して記録材不在
    部分および記録材存在部分により文字・図形等を表した
    原稿を重ね合わせ、その原稿に光を照射して、該記録材
    不在部分を透過した光により該記録材不在部分と対応す
    る箇所の発熱材の温度を上昇させ、この温度上昇した発
    熱材と対応する箇所のスタンプ材の表面をその熱で溶融
    して気泡を閉塞させることによりスタンプインキ非滲出
    部を設けると共に、該記録材存在部分において光を遮蔽
    して、記録材存在部分と対応する箇所の発熱材の温度上
    昇を抑え、この温度上昇を抑制された発熱材と対応する
    箇所のスタンプ材の表面を連続気泡が開通した状態に維
    持することによりスタンプインキ滲出部とするスタンプ
    用印版の作製法において、原稿生地に浸透を促進させる
    助剤を含む液体を原稿に塗布し閃光の透過効率を向上さ
    せると共に原稿の原稿像自体の発熱を該液体で遮断また
    は吸収させることを特徴とするスタンプ用印版の作製
    法。
  2. 【請求項2】 前記原稿における原稿生地が吸液性であ
    り、前記液体は少なくとも水を含む液体であることから
    なる請求項1記載のスタンプ用印版の作製法。
  3. 【請求項3】 生地が紙であり、液体に紙への浸透を促
    進させる助剤を混合したことからなる請求項2記載のス
    タンプ用印版の作製法。
  4. 【請求項4】 液体がフェニルグリコール0.5〜5%
    含有する水であることからなる請求項1〜3記載のスタ
    ンプ用印版の作製法。
  5. 【請求項5】 フェニルグリコールなどの浸透助剤を含
    有する水からなる連続気泡を有するスタンプ材の作製時
    の原稿塗布液。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6030743A (en) * 1997-03-28 2000-02-29 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Method for manufacturing pattern sheet for plate-making
US6440549B1 (en) 1997-03-28 2002-08-27 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Printing sheet for stamp

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US6030743A (en) * 1997-03-28 2000-02-29 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Method for manufacturing pattern sheet for plate-making
US6440549B1 (en) 1997-03-28 2002-08-27 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Printing sheet for stamp

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