JPH08118633A - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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JPH08118633A
JPH08118633A JP25995794A JP25995794A JPH08118633A JP H08118633 A JPH08118633 A JP H08118633A JP 25995794 A JP25995794 A JP 25995794A JP 25995794 A JP25995794 A JP 25995794A JP H08118633 A JPH08118633 A JP H08118633A
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幸久 小泉
Masaki Kataoka
雅樹 片岡
Naoshi Kotake
直志 小竹
Masa Suzuki
雅 鈴木
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 2枚の基板間の密着性を改善し、接合品質、
製作歩留まりを向上し、良好なインクジェットヘッドを
提供する。 【構成】 第1の基板1上にガラス層15を形成し、そ
の上に発熱素子14、アドレス電極12、共通電極13
と、保護層16、発熱素子保護層17等を積層し、パタ
ーニングし、さらに、厚膜樹脂層3を成膜して、ピット
9a,9bを形成する。ダミーピット9bの幅をピット
9aの幅の半分とし、また、共通電極13は、ダミーピ
ット9bのパターン端位置から離れた位置に配設する。
厚膜樹脂層3の凸部20をチャネル溝19bの下に逃が
し、共通電極13の上部の23とを距離W離すことによ
り、高低差が減少して平坦性が向上する。これにより、
第1の基板1と第2の基板2との密着接合状態が良くな
り、作成歩留まりが向上し、インク噴射特性がより安定
化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクを噴射して記録
を行なうインクジェット記録装置に用いるインクジェッ
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より知られているインクジェットヘ
ッドの構造としては、例えば、特開昭62−33648
号公報や、特開平1−148560号公報に記載された
ものがある。図9は、一般的なインクジェットヘッドの
外観の説明図である。図中、1は第1の基板、2は第2
の基板、3は厚膜樹脂層、4はノズル、5はインク流入
口、6はワイヤボンディング、7はインク滴である。第
1の基板1には、ノズル4に対応して発熱素子が配置さ
れ、それぞれの発熱素子に電力を供給する電極が配設さ
れている。電極により電力の供給された発熱素子はイン
クを加熱し、インク中に気泡を発生させる。電極への電
力の供給は、ワイヤボンディング6を介して行われる。
発熱素子、電極の配設された第1の基板1の上層には、
絶縁膜、保護層などが形成され、さらに上層に厚さ10
〜100μm程度の厚膜樹脂層3が形成されている。発
熱素子の上部の厚膜樹脂層3には、発熱素子の発熱によ
って発生する気泡の成長方向を規定する、ピットと呼ば
れる凹部が形成されている。また、例えば、特開平1−
148560号公報に記載されているように、インク流
入口5とインク流路を結ぶ、バイパスピットと呼ばれる
凹部を形成する場合もある。厚膜樹脂層3として感光性
樹脂が用いられ、例えば、フォトマスクなどを用いてピ
ットがパターニングされる。第2の基板2には、複数の
ノズル4となるインク流路が形成されている。また、イ
ンクの取入口となるインク流入口5が設けられている。
記録のためのインクは、インク流入口5から入り、内部
のインク流路を通って、ノズル4からインク滴7として
吐出される。
【0003】図10は、一般的なインクジェットヘッド
の作成方法の説明図である。図中、8は切断ラインであ
る。図9に示したように、インクジェットヘッドは、第
1の基板1と第2の基板2から構成される。第1の基板
1、第2の基板2とも、図5に示すように、ヘッド要素
を多数配置した第1基板1のウェハと第2基板2のウェ
ハを接着剤で接合し、接合後、切断ライン8に沿って切
断分離して、個々のインクジェットヘッドを作成してい
る。
【0004】接着剤によって2枚の基板を接合する場
合、ノズル内が接着剤で埋まらないように薄く、例え
ば、1μm前後の厚さで接着剤を塗布し、かつ設計どお
りの流路形状を形成し、インク漏れなどが起こらないよ
うに、2枚の基板間を隙間なく密着させる必要がある。
しかし、実際には、2枚の基板間を接合すると、密着不
良が発生し、インクジェットヘッドの歩留りの低下及び
寿命の低下を引き起こしている。
【0005】この2枚の基板間の密着不良の原因の一つ
として、厚膜樹脂層である感光性樹脂層の平坦性の悪さ
がある。感光性樹脂層を平坦に塗布しても、パターニン
グし、硬化させると、パターニング除去した端部が盛り
上がるという現象がある。この盛り上がり部分が第2の
基板に当接し、他の部分と第2の基板との間に隙間が生
じてしまう。
【0006】この盛り上がりを避けるため、例えば、特
開平4−357041号公報では、第2の基板の、厚膜
樹脂層の盛り上りが発生する部分に対応する部分に凹部
を設け、盛り上り部分が第2の基板に当接しないように
して、密着性を高めている。また、例えば、特開平5−
24203号公報には、第2の基板の接合領域の広い部
分に多数の凹部を設け、接着剤の多数の盛り上り部を形
成して接合面積を広くすることが記載されている。
【0007】このような技術により、2枚の基板間の密
着性は改善されたものの、まだ完全ではなく、ときに
は、図11,図12に示すようなノズル面の密着不良が
発生した。図11,図12は、2枚の基板間の密着不良
の状態の説明図である。図11は平面図、図12はA−
A’断面図である。図中、図9と同様の部分には同じ符
号を付して説明を省略する。9aはピット、9bはダミ
ーピット(ダミーノズルに設けられたピットを「ダミー
ピット」と呼ぶことにする。)、10は接合領域、11
は接着剤である。図11において、ピット9a,9bの
列の端部の接合領域10以外は、ほとんどが接合不良の
状態となっている。このとき、ノズル部分は、図12に
示すように、厚膜樹脂層3と第2の基板2とが接合され
ず、それぞれのインク流路が形成されていない。この状
態では、インクジェットヘッドとして使用することはで
きない。
【0008】図13は、従来のインクジェットヘッドの
構造の説明図であり、図13(A)は平面図、図13
(B)はA−A線断面図である。図中、図9,図11,
図12と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略す
る。12はアドレス電極、13は共通電極、14は発熱
素子、15はガラス層、16は保護層、17は発熱素子
保護層、18はピット間壁、19a,19bはチャネル
溝、20は凸部、21は低部、22はダイシング切断領
域である。ただし、図13(A)ではチャネル溝は省略
して図示していない。
【0009】図13(B)に示すように、第1の基板1
上には、絶縁性を有するガラス層15が設けられてい
る。図10でも述べたように、複数のインクジェットヘ
ッドをウェハ上に作成し、ダイシングにより切断する
が、ノズル切断品質を向上させるため、図13(A)に
示すように、ダイシング切断領域22にはガラス層を露
出させない構造にしてある。
【0010】ガラス層15の上に、インクを吐出するノ
ズルに対応して発熱素子14が配置され、発熱素子14
にアドレス電極12及び共通電極13が接続されてい
る。図13(A)では、下側がインク吐出方向である。
発熱素子14のインク吐出側に共通電極13が、インク
供給口側にアドレス電極12が、それぞれ接続されてい
る。発熱素子14の駆動を行なう駆動回路等への配線
は、インクジェットヘッドの後方あるいは側方から行な
うので、共通電極13はこの例では後方側、すなわち、
図中上方へ向けて配線されている。
【0011】発熱素子14の上層には、発熱素子保護層
17が、また、アドレス電極12、共通電極13など、
他の部分には保護層16が形成される。さらに、その上
層には、厚膜樹脂層3が形成される。そして、発熱素子
8の上部の厚膜樹脂層3には、発熱素子の発熱によって
発生する気泡の成長方向を規定する、ピット9aが設け
られる。このとき、端部のノズルは吐出不良が発生しや
すいため、吐出を目的としないダミーノズルが形成され
る。この例では、ダミーノズルに発熱素子が設けられて
いないが、発熱素子を設けたものもある。ダミーノズル
には、それに対応してダミーピット9bが設けられてい
るが、従来のインクジェットヘッドでは、共通電極13
が、図13(B)に示すように、このダミーピット9b
の端部付近を通過している。
【0012】一方、第2の基板2には、チャネル溝19
a,19bが形成される。このチャネル溝も、吐出を目
的としないダミーピット9bに対応したチャネル溝19
bが形成されている。この第2の基板2に接着剤11を
塗布し、第1の基板と接合している。
【0013】このような従来のインクジェットヘッドに
おいては、図13(B)に示したように、厚膜樹脂層3
の表面に、ダミーピット9bの端部近傍に凸部20が形
成され、この部分が最も凸であることが判明した。すな
わち、ピット列の端部となるダミーピット9bの端部
は、パターンエッジであるため凸状となるとともに、共
通電極13が重なっているため、さらに盛り上がってし
まう。ピット間壁18は幅が狭いため、多少凸になる程
度である。そして、ヘッド端近くでは、低部21が形成
された。厚膜樹脂層3がこのような形状となるため、ダ
ミーピット9bの端部に形成された共通電極13上の凸
部20は、第2の基板2と密着し接合していても、ピッ
ト間壁18やヘッド端近くの低部21が密着接合不良に
なることがあり、インク流路が形成されず、インクジェ
ットヘッドとして使用することはできなかった。
【0014】本発明の先行技術である特願平5−303
418号に記載したインクジェットヘッドでは、厚膜樹
脂層のピットのパターン端以外の部分に凸部を配置し
て、厚膜樹脂層の平坦性を向上させ、第1の基板と第2
の基板の密着接合状態の改良を図ることが記載されてい
る。
【0015】図14は、上記先行技術によるインクジェ
ットヘッドの構造の説明図であり、図14(A)は平面
図、図14(B)はA−A線断面図である。図中、図1
3と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。
23は凸部である。この先行技術では、ヘッド端部の接
合面積の大きい部分に配置される共通電極13を、ダミ
ーピット9bのパターン端位置から距離W離して配置し
た。距離Wは、一例では100μm以上である。
【0016】このようにして、両基板を接合すると、図
14(B)に示した状態となる。共通電極13に対応し
た厚膜樹脂層3の凸部23が、ピット列端部の凸部20
と分離して発生するので、凸部20が特別高くなること
はなく、また、凸部23により密着性が良好になった。
また、ピット間壁18の部分も、接着剤11により良好
に接合することができる。
【0017】しかしながら、この先行技術においても、
凸部20の問題を残している。凸部20は、ヘッド端部
の接合面積の大きい部分の端部に生じるから、ピット間
壁18の上部より高くなることは避けられない。したが
って、ヘッド端部近傍のインク流路部分に接着の十分で
ない部分が発生することがあるという問題がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点に鑑みてなされたもので、2枚の基板間の密着性
を、より改善し、接合品質と作製歩留まりを向上させ
て、良好なインクジェットヘッドを提供することを目的
とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の発熱素
子と該発熱素子に電力を供給する電極が配設され、その
上部に厚膜樹脂層を形成し、少なくとも前記発熱素子上
部の前記厚膜樹脂層にピットがパターン形成された第1
の基板と、インクの流路となる複数の溝を形成した第2
の基板を接合して作製したインクジェットヘッドにおい
て、最端部のダミーノズルに対応して設けられた前記厚
膜樹脂層のピットの幅を、他のピットの幅よりも狭く形
成するとともに、共通電極を、前記最端部のダミーノズ
ルに対応して設けられた前記厚膜樹脂層のピットの端部
から所定距離以上離して配置することを特徴とするもの
である。
【0020】
【作用】本発明によれば、最端部のダミーピットの幅を
噴射に使用するピットの幅よりも狭く形成することによ
り、最端部のダミーピットにおける厚膜樹脂層の端部に
生じる凸部をチャネル溝の部分に逃がすことができ、基
板間の密着不良を防止できる。また、最端部のダミーピ
ット端部から共通電極までの距離を所定距離以上離すこ
とにより、共通電極により生じる凸部を、ダミーピット
端部の凸部と離すことができ、厚膜樹脂層の表面平坦性
を改善して、基板間の密着不良を、より防止できる。
【0021】
【実施例】図1は、本発明のインクジェットヘッドの第
1の実施例の説明図であり、図1(A)は平面図、図1
(B)はA−A線断面図である。図中、図13,図14
と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。ま
ず、第1の基板1は、LSI等の製造装置、製造方法を
用いて作成される。第1の基板1の材質は、シリコンで
ある。第1の基板1上に、蓄熱層または絶縁層となるガ
ラス層15を形成する。ガラス層15は、例えば、シリ
コンの基板1を熱酸化させて熱酸化膜を形成する方法
や、NSG,BPSG,PSG,などを、大気CVD
(化学気相成長)法、熱CVD法、減圧CVD法、プラ
ズマCVD法、スパッタリング法などにより形成する方
法などで構成される。ガラス層15の上に、発熱素子1
4、アドレス電極12、共通電極13と、保護層16、
発熱素子保護層17等を、例えば、各種CVD法やスパ
ッタリング法などにより積層し、パターニングする。発
熱素子14は、例えば、ポリシリコン、ほう化ハフニウ
ム、窒化タンタル等の抵抗体で構成される。アドレス電
極12、共通電極13は、例えば、アルミニウム等で構
成される。共通電極13は、発熱素子14の同時駆動を
行なうため、電流を1アンペア程度流すように設計され
ており、厚さは1〜2μm程度である。共通電極13
は、図1(A)に示すように、ダミーピット9bのパタ
ーンとヘッド端部の接合面積の大きい部分で、ダミーピ
ット9bのパターン端端との距離Wを70μm以上離し
て構成している。発熱素子保護層17は、酸化シリコ
ン、窒化シリコン、タンタル等を、単層、または複数の
層を積層して構成される。保護層16は、ガラス層15
と同様の材料により構成することができる。これらの層
が積層、パターニングされた後、厚膜樹脂層3として、
感光性ポリイミドをスピンコートし、フォトリソ加工し
て、硬化後の膜厚が20〜50μm、一例では、30μ
mになるようにする。ピットの配列方向の配置ピッチ
は、85μmとした。ピットの寸法は、インク噴射方向
にみた長さは120μm、ピット配列方向にみた幅は、
噴射に用いるピットにおいては60μm、端部のダミー
ピットにおいては30μmとした。
【0022】次に、第2の基板2は、シリコンから構成
される。第2の基板2上に、酸化シリコン、窒化膜等で
マスクを形成する。そして、KOH溶液の中で結晶方位
に依存した選択的エッチング、すなわち、異方性エッチ
ング(ODE)を施し、チャネル溝19a,19bや他
のインク流路を形成する。チャネル溝が形成された第2
基板に、例えば、特開昭63−34152号公報に記載
されている方法で、接着剤11を転写塗布する。接着剤
11としては、エポキシ系とシランカップリング剤等が
用いられる。接着剤の転写塗布厚は、1μm前後であ
る。その後、第1の基板1と第2の基板2は、例えば、
特開昭61−230954号公報に記載されているよう
な、赤外線アライメント法等を用いて整合し、加圧加熱
し、密着させ、接着剤を硬化する。
【0023】このようにして、両基板を接合すると、図
1(B)に示した状態となる。最端部のダミーピット9
bの幅を、噴射に使用するピット幅よりも狭く形成する
ことにより、凸部20の位置をチャネル溝19bの下に
置くことができる。このように、盛り上がりの大きい凸
部20をチャネル溝19bの空間に逃すことができ、接
着不良の改善ができる。また、最端部のダミーピット9
bの端部から共通電極13までの距離Wを、70μmと
した。共通電極13の位置を、最端部のダミーピット9
bの端部から離すことによって、共通電極13の上方に
形成される凸部23の位置を、凸部20から離すことに
よって、厚膜樹脂層3の表面の平坦性が改善され、基板
間の密着不良を防止できる。
【0024】図2は、最端部のダミーピット9bの端部
から共通電極13までの距離Wを変えた場合の、厚膜樹
脂層3の表面平坦性を説明するものである。距離Wを、
30μm,50μm,70μm、とした場合の、厚膜樹
脂層3の表面の平坦性を、概念的に示したものであり、
この図では理解しやすいように、基板の厚み方向を拡大
して図示している。通常のピットの幅を60μm、最端
部のダミーピット9bの幅を30μmとした。
【0025】図2(A)は、W=30μmの場合であ
り、ダミーピット端部の凸部と共通電極による凸部が重
なるために、凸部24がピット間壁18に比べて高くな
り、両者の高さの差dは2.0μmと大きく、1μm前
後の接着剤厚みに対して、密着接合不良となっていた。
【0026】図2(B)は、W=50μmの場合であ
り、この場合でも、ダミーピット端部の凸部と共通電極
による凸部の重なりが避けられず、dは1.0μmであ
り、1μm前後の接着剤厚みに対して、密着接合不良と
なる場合が多かった。
【0027】図2(C)は、W=70μmの場合であ
る。この場合は、ダミーピット端部の凸部20と共通電
極による凸部23が離れたために、これら凸部とピット
間壁18の差dは、わずか0.2μmとなり、1μm前
後の接着剤厚みに対し、十分密着接合できた。これらの
結果を表わした図3からも分かるように、Wが70μm
以上の場合に、厚膜樹脂層の表面平坦性が改善された。
【0028】なお、ダミーピットは、図1で説明したよ
うに、通常のピットの幅の半分程度の流路幅が確保され
ていれば十分であり、ダミーノズルとしての機能を確保
できるので、端部ノズルへのインク供給を安定して行な
うことができ、ヘッド端部の画質不良を改善することが
できる。
【0029】図4は、本発明のインクジェットヘッドの
第2の実施例の説明図であり、図4(A)は平面図、図
4(B)はA−A線断面図である。図中、図1,図1
3,図14と同様の部分には同じ符号を付して説明を省
略する。9b1,9b2はダミーピット、19b1,1
9b2はチャネル溝である。この実施例では、ダミーピ
ットが、9b1,9b2に示すように2個ある点が第1
の実施例と異なっている。ダミーピット4b1の幅は、
インクを吐出するノズルに対応したピット9aの幅と同
じである。最端部のダミーピット9b2の幅は、ダミー
ピット9b1の幅のほぼ半分である。図4(B)に示す
ように、両基板の接合,密着状態は、図1(B)と同様
であり、効果は、図1で説明した第1の実施例と同様で
あった。
【0030】図5は、本発明のインクジェットヘッドの
第3の実施例の説明図であり、図5(A)は平面図、図
5(B)はA−A線断面図である。図中、図1,図4,
図13,図14と同様の部分には同じ符号を付して説明
を省略する。この実施例では、図5(A)に示すよう
に、発生する気泡の成長方向を規定する厚膜樹脂層3の
ピット9aとダミーピット9b1,9b2の形状が、第
2の実施例と異なっている。しかし、図5(B)に示す
ように、両基板の接合,密着状態は、図1(B)と同様
であり、効果は、図1で説明した第1の実施例と同様で
あった。
【0031】図6は、本発明のインクジェットヘッドの
第4の実施例の説明図であり、図6(A)は平面図、図
6(B)はB−B線断面図である。図中、図1,図4,
図13,図14と同様の部分には同じ符号を付して説明
を省略する。25a,25b1,25bはパイパスピッ
トである。この実施例では、リザーバ部からノズルにイ
ンクを供給するために、各ノズルに個別のパイパスピッ
ト25a,25b1,25b2を設けている。この場合
には、最端部のダミーピット9b2に加えて、さらに最
端部の個別のバイパスピット25b2の幅も、噴射に使
用するバイパスピット17aの幅よりも狭く形成した。
ピット部におけるA−A線断面図は、図4(B)と同様
であり、図示を省略するが、基板間の密着状態は良好で
あった。また、図6(B)に示すように、バイパスピッ
ト部のB−B線断面も、第1の実施例のピット部のA−
A線断面図と同様に、基板間の密着状態は良好であっ
た。
【0032】図7は、本発明のインクジェットヘッドの
第5の実施例の説明図であり、図7(A)は平面図、図
7(B)はB−B線断面図である。図中、図1,図4,
図13,図14と同様の部分には同じ符号を付して説明
を省略する。25はバイパスピットである。この実施例
では、図6で説明したバイパスピット部を複数のノズル
に対して共通のバイパスピット25として形成した。共
通のバイパスピット25にインク流路が連結されたノズ
ルには、リザーバ部からバイパスピット25を介してイ
ンクが供給される。この実施例の場合には、バイパスピ
ット25の端部は、図6で説明した最端部のダミーピッ
ト9b2の端部と同じ位置とした。ピット部のA−A線
断面図は、図4(B)と同様であり、図示は省略する
が、基板間の密着状態は良好であった。また、図7
(B)に示すように、共通のバイパスピット部のB−B
線断面も、第1の実施例のピット部のA−A線断面図と
同様に、基板間の密着状態は良好であった。
【0033】図8は、本発明のインクジェットヘッドの
第6の実施例の説明図であり、図8(A)は平面図、図
8(B)はB−B線断面図である。図中、図1,図5,
図6,図13,図14と同様の部分には同じ符号を付し
て説明を省略する。この実施例では、第4の実施例のよ
うに、各ノズルに個別のパイパスピット25a,25b
1,25b2を用いて、リザーバ部からノズルにインク
を供給している。さらに、この実施例では、第3の実施
例と同様に、発生する気泡の成長方向を規定する厚膜樹
脂層3のピット9a,9b1,9b2の形状が、第4の
実施例と異なっている。この実施例の場合にも、最端部
の個別のバイパスピット17b2の幅を、噴射に使用す
るバイパスピット17aの幅よりも狭く形成した。ピッ
ト部のA−A線断面図は、図4(B)と同様であり、図
示は省略するが、基板間の密着状態は良好であった。ま
た、図8(B)に示すように、バイパスピット部のB−
B線断面も、第1の実施例のピット部のA−A線断面図
と同様に、基板間の密着状態は良好であった。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、最端部のダミーピット部の幅を、噴射に使用
するピット幅よりも狭く形成し、また、最端部のダミー
ピット端部から共通電極までの距離を、所定距離以上離
すことにより、第1の基板と第2の基板との密着接合状
態が良くなり、作製歩留まりが向上し、インク噴射特性
がより安定化するという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のインクジェットヘッドの第1の実施
例の説明図である。
【図2】 最端部のダミーピットの端部から共通電極ま
での距離Wを変えた場合の、厚膜樹脂層の表面の平坦性
を説明する断面図である。
【図3】 図2の結果の説明図である。
【図4】 本発明のインクジェットヘッドの第2の実施
例の説明図である。
【図5】 本発明のインクジェットヘッドの第3の実施
例の説明図である。
【図6】 本発明のインクジェットヘッドの第4の実施
例の説明図である。
【図7】 本発明のインクジェットヘッドの第5の実施
例の説明図である。
【図8】 本発明のインクジェットヘッドの第6の実施
例の説明図である。
【図9】 一般的なインクジェットヘッドの外観の説明
図である。
【図10】 一般的なインクジェットヘッドの作成方法
の説明図である。
【図11】 2枚の基板間の密着不良の状態の平面図で
ある。
【図12】 2枚の基板間の密着不良の状態の断面図で
ある。
【図13】 従来のインクジェットヘッドの構造の説明
図である。
【図14】 先行技術のインクジェットヘッドの構造の
説明図である。
【符号の説明】
1…第1の基板、2…第2の基板、3…厚膜樹脂層、4
…ノズル、5…インク流入口、6…ワイヤボンディン
グ、7…インク滴、8…切断ライン、9a…ピット、9
b,9b1,9b2…ダミーピット、10…接合領域、
11…接着剤、12…アドレス電極、13…共通電極、
14…発熱素子、15…ガラス層、16…保護層、17
…発熱素子保護層、18…ピット間壁、19a,19
b,19b1,19b2…チャネル溝、20…凸部、2
1…低部、22…ダイシング切断領域、23,24…凸
部、25,25a,25b1,25b…パイパスピッ
ト。
フロントページの続き (72)発明者 小竹 直志 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 鈴木 雅 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の発熱素子と該発熱素子に電力を供
    給する電極が配設され、その上部に厚膜樹脂層を形成
    し、少なくとも前記発熱素子上部の前記厚膜樹脂層にピ
    ットがパターン形成された第1の基板と、インクの流路
    となる複数の溝を形成した第2の基板を接合して作製し
    たインクジェットヘッドにおいて、最端部のダミーノズ
    ルに対応して設けられた前記厚膜樹脂層のピットの幅
    を、他のピットの幅よりも狭く形成するとともに、共通
    電極を、前記最端部のダミーノズルに対応して設けられ
    た前記厚膜樹脂層のピットの端部から所定距離以上離し
    て配置することを特徴とするインクジェットヘッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016163937A (ja) * 2015-03-06 2016-09-08 セイコーエプソン株式会社 電子デバイスの製造方法、および、電子デバイス

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