JPH08116063A - 薄膜トランジスター及び液晶表示装置 - Google Patents

薄膜トランジスター及び液晶表示装置

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JPH08116063A
JPH08116063A JP24980194A JP24980194A JPH08116063A JP H08116063 A JPH08116063 A JP H08116063A JP 24980194 A JP24980194 A JP 24980194A JP 24980194 A JP24980194 A JP 24980194A JP H08116063 A JPH08116063 A JP H08116063A
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JP
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region
thin film
gate
film transistor
gate electrode
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JP24980194A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Matsushima
康浩 松島
Toshihiro Yamashita
俊弘 山下
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 チャンネル領域11aと高濃度不純物領域1
1bとの境界部近傍で、かつ、高濃度不純物領域11b
のエッジ部近傍に位置する多結晶シリコン薄膜11の部
分に、高濃度不純物領域11bと同一導電型であり高濃
度不純物領域11bよりも不純物濃度が低い低濃度不純
物領域11c、または、不純物濃度がゼロのオフセット
領域が設けられている薄膜トランジスターおよび、この
薄膜トランジスターを用いた液晶表示装置。 【効果】 高濃度不純物領域11bのエッジ部における
電界集中が防止されるので、高いソース・ドレイン間耐
圧が得られる。しかも、従来のシングルゲート構造の薄
膜トランジスターと同様の、高いオン電流を得ることが
可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜トランジスター
(TFT:Thin Film Transistor)及び、この薄膜トラ
ンジスターを使用した液晶表示装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のTFTの構造を、図8の縦断面図
および図9の平面図に示す。
【0003】TFTを製造する場合、まず、絶縁基板5
0上に多結晶シリコン薄膜51を形成する。それから、
多結晶シリコン薄膜51の上にゲート絶縁膜52を形成
し、ゲート電極53を形成する。その後、所定のイオン
をゲート電極53の上から注入する。NMOS(Nチャ
ンネル型金属−酸化物−半導体)トランジスターを作製
するのであれば、イオンとして、例えばP+ を注入し、
PMOS(Pチャンネル型金属−酸化物−半導体)トラ
ンジスターを作製するのであれば、例えばB+を注入す
る。これにより、ゲート電極53の直下の多結晶シリコ
ン薄膜51の部分にチャンネル領域51aが形成される
と同時に、チャンネル領域51aの両側にソース領域、
ドレイン領域としての高濃度不純物領域51b・51b
が形成される。
【0004】それから、層間絶縁膜54を形成し、コン
タクトホール55・55を形成し、コンタクトホール5
5・55に低抵抗の金属を充填することにより、ソース
電極56およびドレイン電極57が得られる。このよう
な構造のTFTはオン電流が大きいので、ドライバー一
体型の液晶表示装置の周辺駆動回路に用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
構成では、オン電流は大きいものの、TFTの耐圧が小
さいために、このTFTをドライバー一体型の液晶表示
装置の周辺回路に用いた場合に、周辺回路を正常に動作
させることができないという問題点を有している。
【0006】そこで、特公平3−38755号公報に開
示された液晶表示装置では、TFTをLDD( Lightly
Doped Drain)構造にすることにより、高耐圧化してい
る。ところが、これらの構造を採ると、オン電流が小さ
くなる。したがって、このTFTを用いて周辺駆動回路
を構成した場合、2MHz以上の動作周波数を確保する
ことが困難になるので、高品位の画像表示に対応できな
いという新たな問題点を招来する。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る薄
膜トランジスターは、上記の課題を解決するために、絶
縁基板上もしくは絶縁層上に形成された活性層と、活性
層上に形成されたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に形
成されたゲート電極と、ゲート電極の直下に位置する活
性層の部分に形成されたチャンネル領域と、チャンネル
領域の両側に位置する活性層の部分にそれぞれ形成され
たソース領域、ドレイン領域とを備えた薄膜トランジス
ターにおいて、チャンネル領域とソース領域またはドレ
イン領域との境界部近傍で、かつ、ソース領域またはド
レイン領域のエッジ部近傍に位置する活性層の部分に、
ソース領域およびドレイン領域と同一導電型でありソー
ス領域およびドレイン領域よりも不純物濃度が低い低濃
度不純物領域、または、不純物濃度がゼロのオフセット
領域が設けられていることを特徴としている。
【0008】請求項2の発明に係る薄膜トランジスター
は、上記の課題を解決するために、請求項1の薄膜トラ
ンジスターであって、チャンネル領域の幅方向の両端部
の直上に位置するゲート電極部分のゲート長が、チャン
ネル領域の中央部の直上に位置するゲート電極部分のゲ
ート長に比べて短くなるように設定されていることを特
徴としている。
【0009】請求項3の発明に係る薄膜トランジスター
は、上記の課題を解決するために、請求項1または2の
薄膜トランジスターであって、不純物領域またはオフセ
ット領域の大きさは、2μm□以下であることを特徴と
している。
【0010】請求項4の発明に係る薄膜トランジスター
は、上記の課題を解決するために、絶縁基板上もしくは
絶縁層上に形成された活性層と、活性層上に形成された
ゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電
極と、ゲート電極の直下に位置する活性層の部分に形成
されたチャンネル領域と、チャンネル領域の両側にそれ
ぞれ位置する活性層の部分に形成されたソース領域、ド
レイン領域とを備えた薄膜トランジスターにおいて、チ
ャンネル領域の幅方向の両端部の直上に位置するゲート
電極部分のゲート長が、チャンネル領域の中央部の直上
に位置するゲート電極部分のゲート長に比べて長くなる
ように設定されていることを特徴としている。
【0011】請求項5の発明に係る薄膜トランジスター
は、上記の課題を解決するために、請求項4の薄膜トラ
ンジスターであって、上記ゲート長同士の差が4μm以
下に設定されていることを特徴としている。
【0012】請求項6の発明に係る液晶表示装置は、上
記の課題を解決するために、基板上に液晶表示部と液晶
表示部を駆動するためのドライバーとを備えたドライバ
ー一体型の液晶表示装置において、ドライバーは請求項
1、2、3、4または5記載の薄膜トランジスターから
なることを特徴としている。
【0013】
【作用】請求項1の構成によれば、チャンネル領域とソ
ース領域またはドレイン領域との境界部近傍で、かつ、
ソース領域またはドレイン領域のエッジ部近傍に位置す
る活性層の部分に、ソース領域およびドレイン領域と同
一導電型でありソース領域およびドレイン領域よりも不
純物濃度が低い低濃度不純物領域、または、不純物濃度
がゼロのオフセット領域を設けたので、ソース領域また
はドレイン領域のエッジ部における電界集中が防止され
る。その結果、高いソース・ドレイン間耐圧が得られ
る。しかも、従来のシングルゲート構造の薄膜トランジ
スターと同様の、高いオン電流を得ることが可能であ
る。
【0014】請求項2の構成によれば、チャンネル領域
の幅方向の両端部の直上に位置するゲート電極部分のゲ
ート長が、チャンネル領域の中央部の直上に位置するゲ
ート電極部分のゲート長に比べて短くなるように設定し
たので、請求項1の作用に加え、薄膜トランジスターを
小型化できる。
【0015】請求項3の構成によれば、不純物領域また
はオフセット領域の大きさを、2μm□以下にしたの
で、請求項1または2の作用に加え、従来のシングルゲ
ート構造の薄膜トランジスターとほぼ同等のオン電流を
確保できる。
【0016】請求項4の構成によれば、チャンネル領域
の幅方向の両端部の直上に位置するゲート電極部分のゲ
ート長が、チャンネル領域の中央部の直上に位置するゲ
ート電極部分のゲート長に比べて長くなるように設定し
たので、ソース領域またはドレイン領域のエッジ部にお
ける電界集中が防止される。その結果、高いソース・ド
レイン間耐圧が得られる。しかも、従来のシングルゲー
ト構造の薄膜トランジスターと同様の、高いオン電流を
得ることが可能である。
【0017】請求項5の構成によれば、上記ゲート長同
士の差を4μm以下に設定したので、請求項4の作用に
加え、従来のシングルゲート構造の薄膜トランジスター
とほぼ同等のオン電流を確保できる。
【0018】請求項6の構成によれば、ドライバーは請
求項1、2、3、4または5記載の薄膜トランジスター
からなるので、ドライバー一体型の液晶表示装置を正常
に動作させることができる。しかも、動作周波数を高く
できるので、高品位の画像を表示することが可能にな
る。さらに、薄膜トランジスターの占有面積を小さくで
きるので、液晶表示装置を小型化することができる。
【0019】
【実施例】本発明の第1の実施例について図1ないし図
4に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0020】本実施例のTFTの構造を図1および図2
に示す。図2は平面図であり、図1は、図2のA−A’
線矢視断面図である。本実施例のTFTは、これらの図
に示すように、ガラス基板、石英基板等の絶縁基板10
上に、活性層としての多結晶シリコン薄膜11、ゲート
絶縁膜12、ゲート電極13、層間絶縁膜14を積層し
た構造になっている。ゲート電極13の直下の多結晶シ
リコン薄膜11の部分にチャンネル領域11aが形成さ
れており、チャンネル領域11aの両側の多結晶シリコ
ン薄膜11の部分にソース領域、ドレイン領域としての
高濃度不純物領域11b、11bが形成されている。
【0021】さらに、本実施例のTFTでは、チャンネ
ル領域11aと高濃度不純物領域11bとの境界部近傍
で、かつ、高濃度不純物領域11bのエッジ部近傍に位
置する多結晶シリコン薄膜11の部分に、高濃度不純物
領域11bと同一導電型であり高濃度不純物領域11b
よりも不純物濃度が低い低濃度不純物領域11cが設け
られている。
【0022】上記のTFTを製造する場合、まず、絶縁
基板10上に多結晶シリコン薄膜11を形成する。それ
から、多結晶シリコン薄膜11の上にゲート絶縁膜12
を形成し、ゲート電極13を形成する。その後、第1の
イオン注入工程として、ゲート電極13の上方より、ゲ
ート電極13をマスクとして所定のイオンを所定の濃度
で注入する。これにより、ゲート電極13の直下の多結
晶シリコン薄膜11の部分にチャンネル領域11aが形
成される。この時、多結晶シリコン薄膜11におけるチ
ャンネル領域11a以外の領域は低濃度不純物領域とな
る。
【0023】さらに、低濃度不純物領域11cを形成し
ようとする多結晶シリコン薄膜11の部分を覆うよう
に、レジストパターンを形成する。その後、第2のイオ
ン注入工程として、このレジストパターンをマスクとし
て上記と同一のイオンを上記よりも高濃度で注入する。
これにより、チャンネル領域11aの四角に低濃度不純
物領域11c…が形成されると同時に、チャンネル領域
11aの両側に高濃度不純物領域11b・11bが形成
される。
【0024】それから、層間絶縁膜14を形成し、コン
タクトホール15・15を形成し、コンタクトホール1
5・15に低抵抗の金属を充填することにより、ソース
電極16およびドレイン電極17が得られる。
【0025】本実施例のTFTにおけるソース・ドレイ
ン間耐圧(BVdss)をチャンネル長に対してプロッ
トしたグラフを図3に示す。ここで、ソース・ドレイン
間耐圧は、ゲート電圧を0Vにセットしたときに、ソー
ス・ドレイン間電流が1μAとなるソース・ドレイン間
電圧と定義される。
【0026】図3の曲線1は、上記の第1のイオン注入
工程でP+ を1013cm-2の濃度で注入し、第2のイオ
ン注入工程でP+ を1015cm-2の濃度で注入すること
により作製されたTFTの特性を示している。チャンネ
ル幅は20μmとし、低濃度不純物領域11cの大きさ
は、ΔX=ΔY=2μmとした。ここで、ΔXは、チャ
ンネル方向に沿って測った1辺の長さであり、ΔYは、
チャンネル幅方向に沿って測った1辺の長さである。
【0027】比較のために、従来のシングルゲート構造
のTFTで得られた曲線3およびLDD構造のTFTで
得られた曲線4についても図示した。
【0028】図から明らかなように、本実施例のTFT
では、LDD構造のTFTと同様に、従来のシングルゲ
ート構造のTFTに比べて高いソース・ドレイン間耐圧
が得られた。
【0029】これは、チャンネル領域11aと高濃度不
純物領域11bとの境界部で、かつ、高濃度不純物領域
11bのエッジ部に対応する部分に低濃度不純物領域1
1cを設けたことによる。すなわち、低濃度不純物領域
11cを設けたことにより、高濃度不純物領域11bの
エッジ部における電界集中が防止される。その結果、高
いソース・ドレイン間耐圧が得られる。
【0030】次に、ソース・ドレイン間に10Vを印加
し、ゲート電圧を15Vにしたときのオン電流を測定し
た。その結果、本実施例のTFTでは、シングルゲート
構造のTFTと同様に、LDD構造のTFTに比べて高
いオン電流が得られた。
【0031】以上のように、本実施例のTFTによれ
ば、LDD構造のTFTと同様の高いソース・ドレイン
間耐圧が得られ、しかも、シングルゲート構造のTFT
と同様に、高いオン電流が得られる。
【0032】なお、低濃度不純物領域11cの大きさ、
すなわち、ΔX、ΔYは、1μmもあれば充分であり、
高いオン電流を確保する上で、ΔY≦2μmに設定する
ことが望ましい。
【0033】また、本実施例においては、チャンネル領
域11aの周辺の4ヶ所に低濃度不純物領域15cを設
けたが、低濃度不純物領域11cをノンドープ領域であ
るオフセット領域に代えても同様の結果が得られた。な
お、低濃度不純物領域11cまたはオフセット領域は、
必ずしも4ヶ所に設ける必要はなく、その中の2ヶ所に
設けたとしても効果があった。
【0034】また、低濃度不純物領域11cまたはオフ
セット領域を設けたので、第2のイオン注入工程で高濃
度のイオン注入を行った際、チャンネル領域11aと高
濃度不純物領域11bとの境界部で、かつ、高濃度不純
物領域11bのエッジ部に対応する部分での放電破壊が
起こりにくくなる。これにより、TFTの歩留りが向上
する。
【0035】さらに、本実施例のTFTでは、低濃度不
純物領域11cを設けることにより、耐圧を高くするこ
とができるので、ゲート電極13を従来よりも短くする
ことができる。その結果、TFTの面積を従来よりも小
さくすることができる。
【0036】また、図4に示すように、チャンネル領域
11aの幅方向の両端部の直上に位置するゲート電極1
3の部分のゲート長(チャンネル方向に沿って測ったゲ
ート電極13の長さ)を、チャンネル領域11aの中央
部の直上に位置するゲート電極13の部分のゲート長に
比べて短くなるように設定し、ゲート電極13を短くし
た部分に低濃度不純物領域11cを設けてもよい。
【0037】本実施例のTFTによって、インバータ
ー、クロックトゥインバーターを構成し、これらによっ
てシフトレジスターを作製し、最大動作周波数を測定し
た。なお、nタイプのTFTでは、チャンネル幅/チャ
ンネル長=20/7に設定し、pタイプのTFTでは、
チャンネル幅/チャンネル長=20/5に設定した。
【0038】その結果、本実施例のTFTを使用したシ
フトレジスターでは、シングルゲート構造のTFTを使
用したシフトレジスターと同様に、7MHzの最大動作
周波数が得られた。
【0039】本発明の第2の実施例について図5および
図6に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、
説明の便宜上、前記の実施例の図面に示した部材と同一
の機能を有する部材には、同一の符号を付記し、その説
明を省略する。
【0040】本実施例のTFTの構造を図5および図6
に示す。図6は平面図であり、図5は、図6のA−A’
線矢視断面図である。本実施例のTFTでは、多結晶シ
リコン薄膜11の構造と、ゲート電極13の形状とが前
記実施例と異なっている。
【0041】多結晶シリコン薄膜11には、ゲート電極
13の直下の部分にチャンネル領域11aが形成されて
おり、チャンネル領域11aの両側の多結晶シリコン薄
膜11にソース領域、ドレイン領域としての高濃度不純
物領域11b・11bが形成されている。チャンネル領
域11aは、中央の部分のチャンネル長に対して、両端
の部分のチャンネル長が長くなるように形成されてい
る。
【0042】上記のTFTを製造する場合、中央の部分
のゲート長に対して、両端の部分のゲート長が長いゲー
ト電極13(両端に矩形状の突起13a…を有するゲー
ト電極13)を多結晶シリコン薄膜11の上に形成した
後、ゲート電極13の上方より、ゲート電極13をマス
クとして所定のイオンを所定の濃度で注入する。これに
より、ゲート電極13の直下の多結晶シリコン薄膜11
の部分に上記のチャンネル領域11aが形成されると同
時に、高濃度不純物領域11b・11bが形成される。
【0043】本実施例のTFTについても、前記実施例
と同様に、ソース・ドレイン間耐圧を測定した。その結
果を前記実施例の図3に併せて示す。
【0044】曲線2は、上記のイオン注入工程でP+
1015cm-2の濃度で注入することにより作製されたT
FTの特性を示している。ゲート電極13の両端の矩形
状の突起13aの大きさは、ΔX=ΔY=2μmとし
た。ここで、ΔXは、チャンネル方向に沿って測った一
辺の長さであり、ΔYは、チャンネル幅方向に沿って測
った一辺の長さである。
【0045】図から明らかなように、本実施例のTFT
では、LDD構造のTFTと同様に、従来のシングルゲ
ート構造のTFTに比べて高いソース・ドレイン間耐圧
が得られた。
【0046】なお、ゲート電極13の両端の矩形状の突
起の大きさは、すなわち、ΔX、ΔYは、1μmもあれ
ば充分であり、高いオン電流を確保する上で、ΔY≦2
μmに設定することが望ましい。
【0047】本実施例のTFTによって、インバータ
ー、クロックトゥインバーターを構成し、これらによっ
てシフトレジスターを作製し、前記実施例と同様に、最
大動作周波数を測定した。なお、nタイプのTFTで
は、チャンネル幅/チャンネル長=20/7に設定し、
pタイプのTFTでは、チャンネル幅/チャンネル長=
20/5に設定した。
【0048】その結果、本実施例のTFTを使用したシ
フトレジスターでは、シングルゲート構造のTFTを使
用したシフトレジスターとほぼ同様に、5MHzの最大
動作周波数が得られた。
【0049】次に、上記の第1、第2の実施例で示した
TFTの応用例として、ドライバー一体型の液晶表示装
置を挙げ、図7に基づいて説明する。
【0050】ドライバー一体型の液晶表示装置では、ガ
ラスまたは石英からなる基板21上に、ゲート駆動回路
22、ソース駆動回路23、及びTFTアレイ部24が
形成されている。TFTアレイ部24には、ゲート駆動
回路22から延びる多数の平行するゲートバス配線22
a…が配されている。ソース駆動回路23からは多数の
ソースバス配線23a…がゲートバス配線22a…に直
交して配されている。そして、ゲートバス配線22a、
ソースバス配線23a、及び付加容量共通配線28に囲
まれた矩形の領域には、TFT25、絵素26、及び付
加容量27が設けられている。TFT25のゲート電極
は、ゲートバス配線22aに接続され、ソース電極はソ
ースバス配線23aに接続されている。TFT25のド
レイン電極は絵素26の一方の電極に接続されており、
基板21上に配された絵素26の他方の電極は対向電極
との間に液晶が封入され、絵素26が構成されている。
また、付加容量共通配線28は絵素26の対向電極と同
じ電位の電極に接続されている。
【0051】上記の構成において、振幅約10Vのデー
タ信号が、各絵素26毎に設けられたTFT25を介し
てソース駆動回路23から絵素電極に印加される。この
ため、TFT25のゲート電極には、ゲート駆動回路2
2から15V以上のゲートパルス信号が印加される。
【0052】したがって、ゲート駆動回路22、ソース
駆動回路23等の周辺駆動回路の電源電圧は15V以上
となる。NMOS及びPMOSTFTによりインバータ
ーもしくはクロックトゥインバーターを構成した場合に
は、インバーターを構成するTFTのソース・ドレイン
間に約15Vの電圧が印加されることがある。したがっ
て、インバーターが正常に動作するためには、ソース・
ドレイン間耐圧が少なくとも15V以上必要である。
【0053】上記第1、第2実施例のTFTは、この条
件を充分クリアーするソース・ドレイン間耐圧を有して
いる。また、上記実施例のTFTは、ゲート長を長くす
ることなく、高耐圧化させることができるので、周辺駆
動回路の面積を小さくすることができるだけでなく、T
FT25、絵素26、及び付加容量27からなる液晶セ
ルの面積も小さくすることができる。
【0054】さらに、上記実施例のTFTは、低濃度不
純物領域11cを設けることにより、ゲート長を短くす
ることができるので、液晶セルの面積および周辺駆動回
路の面積をより一層小さくすることができる。
【0055】また、周辺駆動回路を外部静電ストレスか
ら保護するために信号入力部に保護回路を設ける場合、
保護回路には、静電対策として充分な電流を流す必要が
あるが、上記第1、第2実施例のTFTは、この条件を
充分クリアーするオン電流を流すことができる。
【0056】さらに、HDTV(高品質テレビジョン)
などの高品位画像を表示する場合、周辺駆動回路の動作
周波数を高くする必要があるが、上記第1、第2実施例
のTFTによれば、この条件を充分クリアーする動作周
波数が得られる。
【0057】
【発明の効果】請求項1の発明に係る薄膜トランジスタ
ーは、以上のように、チャンネル領域とソース領域また
はドレイン領域との境界部近傍で、かつ、ソース領域ま
たはドレイン領域のエッジ部近傍に位置する活性層の部
分に、ソース領域およびドレイン領域と同一導電型であ
りソース領域およびドレイン領域よりも不純物濃度が低
い低濃度不純物領域、または、不純物濃度がゼロのオフ
セット領域が設けられている構成である。
【0058】これによれば、ソース領域またはドレイン
領域のエッジ部における電界集中が防止される。その結
果、高いソース・ドレイン間耐圧が得られる。しかも、
従来のシングルゲート構造の薄膜トランジスターと同様
の、高いオン電流を得ることが可能であるという効果を
奏する。
【0059】請求項2の発明に係る薄膜トランジスター
は、以上のように、請求項1の薄膜トランジスターであ
って、チャンネル領域の幅方向の両端部の直上に位置す
るゲート電極部分のゲート長が、チャンネル領域の中央
部の直上に位置するゲート電極部分のゲート長に比べて
短くなるように設定されている構成である。
【0060】これによれば、請求項1の効果に加え、薄
膜トランジスターを小型化できるという効果を奏する。
【0061】請求項3の発明に係る薄膜トランジスター
は、以上のように、請求項1または2の薄膜トランジス
ターであって、不純物領域またはオフセット領域の大き
さは、2μm□以下である構成である。
【0062】これによれば、請求項1または2の効果に
加え、従来のシングルゲート構造の薄膜トランジスター
とほぼ同等のオン電流を確保できるという効果を奏す
る。
【0063】請求項4の発明に係る薄膜トランジスター
は、以上のように、チャンネル領域の幅方向の両端部の
直上に位置するゲート電極部分のゲート長が、チャンネ
ル領域の中央部の直上に位置するゲート電極部分のゲー
ト長に比べて長くなるように設定されている構成であ
る。
【0064】これによれば、ソース領域またはドレイン
領域のエッジ部における電界集中が防止される。その結
果、高いソース・ドレイン間耐圧が得られる。しかも、
従来のシングルゲート構造の薄膜トランジスターと同様
の、高いオン電流を得ることが可能であるという効果を
奏する。
【0065】請求項5の発明に係る薄膜トランジスター
は、以上のように、請求項4の薄膜トランジスターであ
って、上記ゲート長同士の差が4μm以下に設定されて
いる構成である。
【0066】これによれば、請求項4の効果に加え、従
来のシングルゲート構造の薄膜トランジスターとほぼ同
等のオン電流を確保できるという効果を奏する。
【0067】請求項6の発明に係る液晶表示装置は、以
上のように、基板上に液晶表示部と液晶表示部を駆動す
るためのドライバーとを備えたドライバー一体型の液晶
表示装置において、ドライバーは請求項1、2、3、4
または5記載の薄膜トランジスターからなる構成であ
る。
【0068】これによれば、ドライバー一体型の液晶表
示装置を正常に動作させることができる。しかも、動作
周波数を高くできるので、高品位の画像を表示すること
が可能になる。さらに、薄膜トランジスターの占有面積
を小さくできるので、液晶表示装置を小型化することが
できるという効果を奏する。特に、上記の薄膜トランジ
スターを液晶表示装置の信号入力部の保護回路に用いた
場合には、その特性により、絶大な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すものであり、薄膜
トランジスターの構成を示す縦断面図である。
【図2】図1の薄膜トランジスターの平面図である。
【図3】薄膜トランジスターのソース・ドレイン間耐圧
をチャンネル長に対してプロットしたグラフである。
【図4】薄膜トランジスターの構成を示す平面図であ
る。
【図5】本発明の第2の実施例を示すものであり、薄膜
トランジスターの構成を示す縦断面図である。
【図6】図5の薄膜トランジスターの平面図である。
【図7】薄膜トランジスターを用いた液晶表示装置の概
略を示す構成図である。
【図8】従来の薄膜トランジスターの構成を示す縦断面
図である。
【図9】図8の薄膜トランジスターの平面図である。
【符号の説明】
10 基板 11 多結晶シリコン薄膜(活性層) 11a チャンネル領域 11b 高濃度不純物領域(ソース領域、ドレイン領
域) 11c 低濃度不純物領域 12 ゲート絶縁膜 13 ゲート電極 13a 突起 25 薄膜トランジスター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9056−4M H01L 29/78 617 A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板上もしくは絶縁層上に形成された
    活性層と、活性層上に形成されたゲート絶縁膜と、ゲー
    ト絶縁膜上に形成されたゲート電極と、ゲート電極の直
    下に位置する活性層の部分に形成されたチャンネル領域
    と、チャンネル領域の両側に位置する活性層の部分にそ
    れぞれ形成されたソース領域、ドレイン領域とを備えた
    薄膜トランジスターにおいて、 チャンネル領域とソース領域またはドレイン領域との境
    界部近傍で、かつ、ソース領域またはドレイン領域のエ
    ッジ部近傍に位置する活性層の部分に、ソース領域およ
    びドレイン領域と同一導電型でありソース領域およびド
    レイン領域よりも不純物濃度が低い低濃度不純物領域、
    または、不純物濃度がゼロのオフセット領域が設けられ
    ていることを特徴とする薄膜トランジスター。
  2. 【請求項2】チャンネル領域の幅方向の両端部の直上に
    位置するゲート電極部分のゲート長が、チャンネル領域
    の中央部の直上に位置するゲート電極部分のゲート長に
    比べて短くなるように設定されていることを特徴とする
    請求項1の記載の薄膜トランジスター。
  3. 【請求項3】不純物領域またはオフセット領域の大きさ
    は、2μm□以下であることを特徴とする請求項1また
    は2記載の薄膜トランジスター。
  4. 【請求項4】絶縁基板上もしくは絶縁層上に形成された
    活性層と、活性層上に形成されたゲート絶縁膜と、ゲー
    ト絶縁膜上に形成されたゲート電極と、ゲート電極の直
    下に位置する活性層の部分に形成されたチャンネル領域
    と、チャンネル領域の両側にそれぞれ位置する活性層の
    部分に形成されたソース領域、ドレイン領域とを備えた
    薄膜トランジスターにおいて、 チャンネル領域の幅方向の両端部の直上に位置するゲー
    ト電極部分のゲート長が、チャンネル領域の中央部の直
    上に位置するゲート電極部分のゲート長に比べて長くな
    るように設定されていることを特徴とする薄膜トランジ
    スター。
  5. 【請求項5】上記ゲート長同士の差が4μm以下に設定
    されていることを特徴とする請求項4の記載の薄膜トラ
    ンジスター。
  6. 【請求項6】基板上に液晶表示部と液晶表示部を駆動す
    るためのドライバーとを備えたドライバー一体型の液晶
    表示装置において、 ドライバーは請求項1、2、3、4または5記載の薄膜
    トランジスターからなることを特徴とする液晶表示装
    置。
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