JPH08114622A - フルモールド実装型加速度センサ - Google Patents

フルモールド実装型加速度センサ

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JPH08114622A
JPH08114622A JP6249033A JP24903394A JPH08114622A JP H08114622 A JPH08114622 A JP H08114622A JP 6249033 A JP6249033 A JP 6249033A JP 24903394 A JP24903394 A JP 24903394A JP H08114622 A JPH08114622 A JP H08114622A
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    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
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    • G01P2015/0805Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration
    • G01P2015/0822Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass
    • G01P2015/0825Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass for one single degree of freedom of movement of the mass
    • G01P2015/0828Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass for one single degree of freedom of movement of the mass the mass being of the paddle type being suspended at one of its longitudinal ends

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Abstract

(57)【要約】 【目的】自動車の車両制御システムやエアバッグシステ
ムに適用可能な小型,低コストで表面実装に適した高性
能な加速度センサを提供すること。 【構成】加速度センサの気密型検出部構造体とディジタ
ル調整機能付き信号処理回路をリードプレーム上に固定
し、検出部構造体,信号処理回路およびリードフレーム
間のワイヤボンディングを行った後、その周囲へプラス
チック材料を完全にモールドする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の安全システム
用加速度センサ、特にアンチロック・ブレーキ制御シス
テムやエアバッグシステムなどに使用される加速度セン
サに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の加速度センサとして半導
体歪ゲージ式,静電容量式,圧電式など数多くのものが
知られている。例えば、特開平1−152369 号公報に記載
されているように、これらの加速度センサの検出部構造
体は金属パッケージ内に収納されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】検出部構造体は金属パ
ッケージ内に実装されるため、加速度センサの実装コス
トが高くなると共に、パッケージ前にセンサの出力特性
を調整しなければならなかった。また、加速度センサの
寸法が大きく、重量もおもくなるので、自動車応用シス
テムのコントロールユニットへ表面実装したとき共振な
どの問題が生じる。一方、プラスチック材料のフルモー
ルド実装は汎用ICの低コストな実装方法の一つとして
広く知られている。本実装方法を適用したとき、従来型
加速度センサの検出部構造体は汎用ICとは異なり、一
般的に熱応力の影響を受けやすい構造になっているの
で、加速度センサの温度特性が極端に悪くなるという問
題点があった。さらに、プラスチック材料の吸湿による
変形によって、加速度センサの出力特性が変化するとい
う問題点もあった。また、金属パッケージでないため、
外部からの電気的ノイズの影響を受け易いという問題点
もあった。
【0004】本発明の目的は、低コストでパッケージ後
に出力特性が調整でき、また表面実装が可能な小型,軽
量で高性能な加速度センサを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】加速度センサの気密型検
出部構造体とディジタル調整機能付き信号処理回路をリ
ードフレーム上に固定し、検出部構造体,信号処理回路
およびリードフレーム間のワイヤボンディングを行った
後、その周囲へプラスチック材料を完全にモールドす
る。このとき、検出部構造体とモールドプラスチック部
に種々の熱応力緩和機構を設ける。そして、モールド終
了後にプラスチック部の表面を半導電性の材料や疎水性
の材料でコーティングする。
【0006】
【作用】加速度センサの気密型検出部構造体とディジタ
ル調整機能付き信号処理回路をリードフレーム上に固定
した後、その周囲をプラスチック材料でフルモールドす
る実装方法により低コスト化を図る。フルモールド実装
により加速度センサの小型,軽量化が図れ、加速度セン
サの表面実装が可能になる。モールドプラスチック部の
外表面を半導電性の材料でコーティングすることによ
り、電気的ノイズに強い加速度センサが得られる。検出
部構造体とフルモールドプラスチック部に熱応力緩和機
構を設けることにより、検出部構造体とプラスチック材
料との間の熱膨張係数の差による熱応力によって引き起
こされる検出部構造体自体の変形を極少化し、加速度セ
ンサの温度特性を改善する。この熱応力緩和機構は、プ
ラスチック材料の吸湿変形によって引き起こされる出力
特性の変化を防止することに対しても効果がある。モー
ルドプラスチックの表面を疎水性の材料でコーティング
すればプラスチックの吸湿による変形を極少化でき、加
速度センサの出力変化を防止できる。信号処理回路に結
線されたリード端子をフルモールドプラスチック部の外
部に引出すことにより、この端子を利用して加速度セン
サの出力特性の調整をフルモールド終了後にできるよう
にする。
【0007】
【実施例】本発明によるフルモールド実装型加速度セン
サの実施例を図1に示す。ビームで支持されたマス
(錘)を有する加速度検出部構造体2と前記マスの変位
を静電容量の変化あるいは歪ゲージの抵抗値変化から検
出して加速度に対応した信号を外部に出力する信号処理
回路1をFe−Niなどの金属材料よりなるリードフレ
ーム3へ接着剤(図には示していない)を介して固定し
た後、信号処理回路1と検出部構造体2間を金線などの
導線7,信号処理回路1と出力調整端子5間を導線20
0,信号処理回路1と電源および出力端子4間を導線6
を介してワイヤボンディング作業により電気的に結線し
ている。なお、加速度検出部構造体2の詳細構造につい
ては後述する。ワイヤボンディング作業が終わった後、
検出部構造体2と信号処理回路1の周囲へ図に示すよう
にプラスチック材料8を完全にフルモールドする。な
お、プラスチック材料8のモールド作業は70気圧,1
70℃の条件下で行われた。プラスチック材料8の熱膨
張係数はビームとマスの材料であるシリコンと同じであ
ることが望ましいが、モールド作業時のプラスチック材
料8の流動性から適用できる熱膨張係数の下限値は8pp
m/℃ であった。なお、シリコンの熱膨張係数は約3pp
m/℃ である。このように、検出部構造体2を構成する
材料とプラスチック材料8間の熱膨張係数の差は約5pp
m/℃ と大きく、この熱膨張係数の差によって検出部構
造体2は大きな熱応力である圧縮と曲げ作用を受けて変
形する。この変形によって、加速度センサのゼロ点や感
度が温度によって大きく変化する。この温度影響を改善
する種々の熱応力緩和機構を本図および以下に示す図で
説明する。プラスチック材料8が吸湿で変形したときの
影響は、見かけ上プラスチック材料8の熱膨張係数が部
分的に変化したものと等価である故、この熱応力緩和機
構はプラスチック材料8の吸湿変形の影響をなくすこと
に対しても有効な結果をもたらす。出力調整端子5,電
源および出力端子4はリードフレーム3と同じ材料で構
成され、これらはプラスチック材料8をモールドする前
は外部の外枠で機械的に連結している。プラスチック材
料8をフルモールドした後、外枠を切断しこれらの機械
的および電気的な連結をなくする。本加速度センサは孔
9を介してネジなどにより、自動車システムのコントロ
ールユニットヘ固定される。あるいは、プラスチック材
料8の下部10でコントロールユニットへ表面実装され
る。本図における熱応力緩和機構は、リードフレーム3
の上部におけるプラスチック材料8の厚さTpaを下部に
おけるプラスチック材料8の厚さTpbにほぼ等しくした
ことである。こうすることによって、リードフレーム3
を中心とするプラスチック材料8の温度変化による曲げ
変形は極少になり、加速度センサの温度影響の改善に大
きく寄与できた。なお、以下に示す図において、同一の
番号は同一の要素を示すものとする。
【0008】本発明による検出部構造体のフルモールド
時における熱応力緩和機構を図2に示す。検出部構造体
はシリコン板11,ガラス板12,シリコン板13およ
びガラス板14の4層積層構造よりなり、これらの4枚
の板はウエハ状態で積層された後、良く知られた陽極接
合方法で接着され各検出部構造体にダイサーなどの方法
によってダイシングされる。シリコン板13にはエッチ
ング加工によって、ビーム15に支持されたマス16を
形成している。(なお、シリコン板13の平面構造を参
考までに図8に示している。)マス16に対向したガラ
ス板12の表面へ金属膜よりなる固定電極17をスパッ
タや蒸着などの方法で形成している。この固定電極17
はガラス板12にあけたスルーホール19の内面とガラ
ス板12の上部表面に設けたリード部20によってシリ
コン板11と電気的に接続されている。リード部20の
一部はシリコン板11とガラス板12の間に、図に示す
ように挾みこまれている。本検出部構造体に加速度が作
用すると、ビーム15で支持されたマス16は錘の機能
を有し、加速度の大きさに応じて上下に変位する。シリ
コン板13は導電性の材料であり、マス16は可動電極
となる。マス16と固定電極17間のギャップ18の寸
法変化を静電容量の変化から計測して、加速度に応じた
マス16の変位を検出することができる。即ち、本図に
示した加速度検出部構造体は静電容量式の検出部構造体
である。シリコン板11の上にパッド21,シリコン板
13の上にパッド22が形成され、これらのパッドを介
して検出部構造体は前述したワイヤボンディング作業に
より信号処理回路と電気的に結線される。本図に示した
検出部構造体のチップサイズは約数ミリ角で、各4枚の
板の厚さは約数百ミクロン(但し、後述するようにガラ
ス板14の厚さは厚いほど良い)、マス16とビーム1
5の厚さは約数十ミクロン,ギャップ18は約数ミクロ
ンである。次に、本検出部構造体における熱応力緩和機
構について述べる。静電容量式加速度センサにおけるゼ
ロ点や感度の温度特性はマス16と固定電極18間のギ
ャップ18によって決まる故、熱応力緩和機構の目的は
温度が変化してもギャップ18の寸法が変化しないよう
にすることにある。このためには、ガラス板12とマス
16を支持するビーム15の熱応力による変形を極少化
すれば良い。シリコン板11に空所21を形成すること
により、検出部構造体が周囲のプラスチック材料から圧
縮,引っ張り,曲げなどの熱応力を受けても、加速度セ
ンサの温度特性に問題を起こさない程度までガラス板1
2の変形を小さくすることができた。なお、空所21は
シリコン板11の表面にエッチングによって加工された
凹みである。また、ガラス板12とシリコン板11の接
合部のダイシング面からの距離Laをガラス板12とシ
リコン板13の接合部のダイシング面からの距離Lbよ
り小さくすることにより、ガラス板12とビ−ム15の
曲げ変形を小さくすることができた。前述したように、
シリコン板11の厚さTsa,ガラス板12の厚さTga,
シリコン板13の厚さTsbは約数百ミクロンと似たよう
な厚さである。これに対して、検出部構造体自体が熱膨
張係数の異なるリードフレームに接着される面となるガ
ラス板14の厚さTgbを前記3枚の板より約2倍程度以
上に厚くすることが、熱応力緩和機構として有効であっ
た。
【0009】本発明による検出部構造体のフルモールド
時における熱応力緩和機構の他の実施例を図3に示す。
検出部構造体はシリコン板23,ガラス板24,シリコ
ン板25,ガラス板26,シリコン板27の5層構造よ
りなり、陽極接合によって接合されている。中央のシリ
コン板25には、ビーム28で支持されたマス29がエ
ッチングによって形成されている。このマス29に対向
して、上下のガラス板24,26には固定電極32,3
4が形成されている。これらの固定電極32,34はそ
れぞれスルーホール30,31の内面およびガラス板2
4,26の表面に形成したリード部33,35を介して
シリコン板23,27と電気的に結線されている。本検
出部構造体は前図と同様、静電容量式であり、可動電極
であるマス29の両面に固定電極を形成し、マス29の
厚さがビーム28の厚さより厚くなっていることが特徴
である。次に、本検出部構造体における熱応力緩和機構
を説明する。熱応力緩和機構として、(1)シリコン板
23と27に空所36,37を設けること、(2)ビー
ム28の固定端側におけるシリコン板25とガラス板2
4,26との接合部のダイシング面からの距離をガラス
板24,26とシリコン板23,27との接合部のダイ
シング面から空所36,37までの距離より大きくする
こと、(3)シリコン板27の厚さを他の4枚の板の厚
さより約2倍以上厚くすることが有効であった。なお、
空所36,37はシリコン板23,27の表面をエッチ
ングすることによって得られる凹みであり、その深さは
前図と同様に約10ミクロンである。
【0010】本発明による検出部構造体のフルモールド
時における熱応力緩和機構の他の実施例を図4に示す。
検出部構造体はシリコン板38,39,40,41およ
び42の5層構造よりなり、熱酸化膜43,44,45
および46を介して良く知られたシリコン板の直接接合
技術によって気密に接合されている。本検出部構造体も
静電容量式であり、中央のシリコン板40にはビーム4
8に支持されたマス47がエッチングにより形成されて
いる。可動電極であるマス47に対向したシリコン板3
9,41は導電性の材料であり、このまま固定電極とし
て使用される。なお、固定電極用のパッドは図には示し
ていないものの、これらのシリコン板39,41上に設
けられる。この場合も前図と同様、熱応力緩和機構とし
て、(1)シリコン板38,42へ空所49,50を設
けること、(2)ビーム48の固定端側におけるシリコ
ン板40の接合寸法をダイシング面から空所49,50
までの距離より大きくすること、(3)シリコン板42
の厚さを他の4枚のシリコン板の厚さの約2倍以上にす
ることが有効であった。
【0011】本発明による検出部構造体のフルモールド
時における熱応力緩和機構の他の実施例を図5に示す。
検出部構造体はシリコン板51,52および53の3層
構造よりなり、熱酸化膜54及び55を介して気密に接
合されている。本検出部構造体は静電容量式であり、中
央のシリコン板52にはビーム57に支持されたマス5
6がエッチング加工により形成されている。あらかじ
め、シリコン板51と53の表面にボロンを高濃度にド
ーピングし、この高濃度部が他の部分よりエッチング速
度が極端に遅いことを利用して、シリコン板51および
53の表面に両端支持構造の薄板58および59を形成
している。この薄板部分58,59がボロンの高濃度部
である。あらかじめドライエッチであけた孔60及び6
1を介して、異方性エッチングによりシリコン板51お
よび53に空所62及び63をそれぞれ形成している。
可動電極であるマス56に対向した薄板58および59
は固定電極となる。この場合の熱応力緩和機構として
は、(1)両端支持構造の薄板58および59を固定電
極とし、空所62および63をそれぞれシリコン板51
および53に設けること、(2)ビーム57の固定端側
のみならず、全周囲におけるシリコン板52とシリコン
板51および53の接合部のダイシング面からの距離が
ダイシング面から凹み62および63までの寸法より大
きいこと、(3)シリコン板53の厚さを他のシリコン
板の厚さの約2倍以上にすることが有効である。
【0012】本発明による検出部構造体の熱応力緩和機
構の他の実施例を図6に示す。検出部構造体はシリコン
板64,65および66の3層構造よりなり、熱酸化膜
67および68を介して気密に接合されている。中央の
シリコン板65には、ビーム70で支持されたマス69
をエッチング加工により形成している。シリコン板64
および66にはそれぞれ、固定電極となる片側支持構造
の薄板71および72,空所73および74がエッチン
グにより形成されている。熱応力緩和機構として、
(1)固定電極を片側支持構造の薄板とし、空所を設け
たこと、(2)中央シリコン板のビーム固定端側の接合
寸法をダイシング面から凹みまでの距離より大きくした
こと、(3)最下部のシリコン板の厚さを他のシリコン
板の厚さの約2倍以上にしたことが有効である。プラス
チック材料から検出部構造体が熱応力を受けて変形して
も、ビーム70および片側支持構造の薄板71,72の
変形は極少化される。ビーム70と薄板71,72が変
形しても、同じビーム形状である故、マス69と薄板7
1,72間のギャップの変化は極めて小さいものにな
る。
【0013】本発明による検出部構造体のフルモールド
時における熱応力緩和機構の他の実施例を図7に示す。
検出部構造体はガラス板75,シリコン板76およびガ
ラス板77の3層構造よりなり、陽極接合によって気密
に接合されている。中央のシリコン板76には、ビーム
79で支持されたマス78がエッチングにより形成され
ている。ビーム79の固定端近傍に、歪ゲージ80が拡
散によって形成され、熱酸化膜82で保護されている。
本検出部構造体は、加速度によるマス78の変位を歪ゲ
ージの抵抗値変化から検出する歪ゲージ式である。熱酸
化膜82の上にはポリシリコン層83が形成されてお
り、このポリシリコン層83を利用して空所81を有す
るガラス板75がシリコン板76へ陽極接合により気密
に接着されている。なお、空所81はガラス板75にエ
ッチングその他の方法で形成された深さ約10ミクロン
の凹みである。歪ゲージ80はシリコン板76上に形成
したパッド84を介して、信号処理回路と電気的に結線
される。図に示すように、ダイシング面から空所81ま
での距離をLa、ビーム79の上部固定端までの距離を
Lb、下部固定端までの距離をLcとする。寸法Laが
寸法LbおよびLcに対して小さくなるように空所81
のサイズを決めることが、熱応力緩和機構として有効で
あった。また、静電容量式の場合と同様、リードフレー
ムへ接着されるガラス板77の厚さが他の2枚の板の厚
さの約2倍以上であることも有効であった。
【0014】図2に示した検出部構造体のシリコン板1
3の平面図を図8に示す。図8に示すように、マス16
は2本のビーム15で支持されている。領域85はガラ
ス板12と接合される部分およびそれと同一平面の部
分、領域86はパッド22の形成される部分、領域87
はエッチング深さが約100ミクロンの部分、領域88
はビーム15およびマス16と同一のエッチング深さ
(数ミクロンのエッチング量でギャップ寸法を決める)
の部分である。
【0015】本発明による検出部構造体のフルモールド
時における熱応力緩和機構の他の実施例を図9に示す。
SOI基板の犠牲層エッチング技術を利用して、シリコ
ン基板90の表面にビーム・マス系93を形成してい
る。ビーム・マス系93の下部のギャップ94は熱酸化
膜91を犠牲層エッチングによって除去した部分であ
る。熱酸化膜91の上に形成したポリシリコン層92を
介して、空所95を有するガラス板89をシリコン板9
0へ陽極接合により気密に接着している。空所95はガ
ラス板89にエッチングなどによって加工した凹みであ
る。シリコン板90はパッド97を介して、ビーム・マ
ス系93はポリシリコン層92,パッド96を介して信
号処理回路と電気的に結線される。本検出部構造体はY
−Y軸方向の加速度を検出するものである。プラスチッ
ク材料からの熱応力によってビーム・マス系93および
シリコン板90が変形しないように、シリコン板90の
厚さをビーム・マス系93の厚さの少なくとも約100
倍以上に厚くすることが熱応力緩和機構として有効であ
った。なお、ビーム・マス系93の厚さは数ないし数十
ミクロンの値である。ビーム・マス系93の平面図を図
10に示す。ビーム・マス系は4本のビーム99で支持
されたマス100よりなり、各ビーム99は固定端98
部で熱酸化膜91の上に固着されている。本検出部構造
体はマス100を可動電極、シリコン板90を固定電極
として使用すれば静電容量式に、ビーム99に歪ゲージ
を形成してこれを利用すれば歪ゲージ式の検出部にな
る。
【0016】本発明による検出部構造体の熱応力緩和機
構の他の実施例を図11に示す。本検出部構造体は図9
に示した構造体と同様な手法で製作され、図9とはビー
ム・マス系の形状が異なり、X−X方向の加速度を検出
するところに特徴がある。可動電極であるマス102と
固定電極101間のギャップ103の寸法変化を静電容
量の変化から検出して加速度を計測するものである。熱
応力緩和機構の内容は、図9に示した検出部構造体の場
合と同じである。ビーム・マス系の平面図を図12に示
した。ビーム105で支持されたマス102と固定電極
101は櫛歯形状になっている。櫛歯形状にしているの
は、ギャップ103の対向面積を大きくして感度を増加
させるためである。ビーム105および固定電極101
は固定端104部で熱酸化膜91の上に固着されてい
る。
【0017】本発明による検出部構造体の熱応力緩和機
構の他の実施例を図13に示す。シリコン板108,シ
リコン板109およびシリコン板110が熱酸化膜11
1および112を介して気密に接合された3層構造より
なり、中央のシリコン板109にビーム107で支持され
たマス106がエッチング加工によって形成されてい
る。マス106を可動電極、これに対向した上下のシリ
コン板108と110を固定電極とする静電容量式の検
出部構造体である。プラスチック材料からの熱応力によ
るビーム107と上下のシリコン基板108および11
0の変形を極少化できれば、加速度センサの温度特性を
改善することができる。このためには、上下のシリコン
板を厚くして検出部構造体の全体形状をサイコロのよう
に立方体に近い形にし、ビーム固定端の接合寸法を十分
に大きくすれば良い。検出部構造体の横幅、即ち中央シ
リコン板109の横幅寸法をLとすると、熱応力緩和機
構としてシリコン板108の厚さTuおよびシリコン板
110の厚さTdを少なくとも横幅寸法Lの半分以上に
することが有効であった。また、ビーム107の固定端
側における中央のシリコン板109と上下のシリコン板
108および110との間の接合寸法Wは少なくとも横
幅寸法Lの10%以上にすることも極めて有効であっ
た。
【0018】本発明による検出部構造体の熱応力緩和機
構の他の実施例を図14に示す。シリコン板108,1
09および110が厚さ約数十ミクロンのガラス層11
3および114を介して陽極接合で気密に接合された3
層構造よりなり、中央のシリコン板109にビーム10
7で支持されたマス106をエッチング加工で形成した
静電容量式の検出部構造体である。マス106に対向し
たガラス層113および114の表面にはそれぞれ金属
薄膜よりなる固定電極115および116が形成されて
おり、それぞれシリコン板108および110と電気的
に接続されている。本検出部構造体は前図に示したもの
に対して接合方法が異なるだけであり、前図と同じ熱応
力緩和機構を適用できた。
【0019】本発明によるモールドプラスチック部の熱
応力緩和機構の実施例を図15に示す。プラスチック材
料部8が検出部構造体2に及ぼす熱応力を低減させるた
めには、図に示すようにプラスチック材料部8に溝ある
いは凹み117,118を設ければ良い。これらの溝は
温度特性を向上させるための熱応力緩和機構として有効
であった。
【0020】本発明によるモールドプラスチック部の熱
応力緩和機構の他の実施例を図16に示す。信号処理回
路1の厚さ(高さ)は約数百ミクロンであるのに対し
て、検出部構造体2は1ミリ以上と厚い場合が多い。こ
の場合の熱応力緩和機構としては、検出部構造体2の上
部のプラスチック材料8を凸型部119とするのが有効
である。信号処理回路1と検出部構造体2の上部のプラ
スチック材料の厚さが同じになり、フルモールド時のプ
ラスチック材料の流動性を確保できる。結果として、プ
ラスチック材料8の局所的な熱膨張係数の差異はなくな
り、プラスチック材料部8が検出部構造体2に及ぼす熱
応力を全体的に均一化することができる。本発明による
モールドプラスチック部の熱応力緩和機構の他の実施例
を図17に示す。加速度センサを使用するシステムの装
着方法によっては、プラスチック材料部8の下部に金属
板120を設けて同時にフルモールドするほうが都合が
良い場合がある。このとき、プラスチック材料部8がバ
イメタル効果によって全体的にそらないようにする必要
がある。この場合の熱応力緩和機構として、プラスチッ
ク材料部8のリードフレーム下部の厚さTpbをリードフ
レーム上部の厚さTpaより厚くすることが有効である。
【0021】本発明によるモールドプラスチック部の熱
応力緩和機構の他の実施例を図18に示す。本図は信号
処理回路1と検出部構造体2の相対位置関係を示したも
のである。信号処理回路1はシリコン基板よりなるIC
であり、プラスチック材料8より剛性の高い材料であ
る。この剛性の高い材料によって検出部構造体2の内部
構造が曲げなどの変形を受けないように、マス121を
支持するビーム122の固定端側を信号処理回路1の反
対側にくるように検出部構造体2を配置するのが熱応力
緩和機構として有効であった。
【0022】本発明によるモールドプラスチック部の熱
応力緩和機構の他の実施例を図19に示す。プラスチッ
ク材料部8の周囲に疎水性の材料123をコーティング
したものである。これによって、プラスチック材料部8
の吸湿による変形を防止できる故、熱応力緩和機構とし
て有効である。また、コーティング膜123が導電性も
しくは半導電性の材料であれば、加速度センサは外部か
らの電気的なノイズの影響を受けにくくなる。
【0023】本発明によるフルモールド型加速度センサ
の実装方法の他の実施例を図20に示す。本図は信号処
理回路と検出部構造体を一体に集積化したもので、12
4は集積化検出部構造体を示している。このような場合
でも、これまでに述べてきた検出部構造体およびプラス
チック材料部の熱応力緩和機構の手法がそのまま適用で
きる。
【0024】本発明によるフルモールド型加速度センサ
の実装方法の他の実施例を図21に示す。電源や出力端
子であるリードフレーム4を厚く、例えば0.5 ミリ以
上にしてリードフレームの剛性を上げれば、このリード
フレーム4を介して加速度センサを各種自動車応用シス
テムのコントロールユニットへ直接的に表面実装するこ
とができる。
【0025】本発明によるフルモールド型加速度センサ
の実装方法の他の実施例を図22に示す。良く知られた
汎用ICと同じ実装方法であり、信号処理回路部1と検
出部構造体2をプラスチック材料8内に封入した後、電
源および出力端子であるリードフレーム4と出力調整端
子であるリードフレーム5を図に示すように直角に曲げ
ている。
【0026】本発明によるフルモールド実装型加速度セ
ンサの製造工程図を図23に示す。検出部構造体と信号
処理回路を厚さが約数十ミクロンのエポキシ接着剤でリ
ードフレームの上に接着する。検出部構造体,信号処理
回路およびリードフレーム間をワイヤボンディングで電
気的に結線した後、これらをモールド治具内に装着し、
170℃,70気圧の雰囲気下でプラスチックをモール
ドする。次に、本モールド品のリードフレームの外枠を
切断によって除去し、電源,出力端子および調整端子を
各々電気的に分離する。調整端子を利用して、加速度セ
ンサの出力特性をディジタル的に調整する。最後に、製
品としての検査を行う。
【0027】信号処理回路の概略構成を図24に示す。
信号処理回路1は検出部構造体2における静電容量の変
化(あるいは歪ゲージの抵抗値変化)を検出する部分1
25,前記検出部の信号を増幅する部分126およびゼ
ロ点や感度などの特性を調整して出力信号Voを出力す
る部分127よりなる。
【0028】本発明によるフルモールド実装型加速度セ
ンサの温度特性の評価結果の一例を図25に示す。本図
は測定範囲が0〜±50G用の加速度センサの感度誤差
を示したものである。ここで、1G=9.8m/s2であ
る。図2に示した検出部構造体を図18に述べた手法で
モールドしたときの温度特性を対策後として記載した。
−40℃〜+85℃の広い温度範囲で、感度誤差は±1
%以下と高精度であった。対策前と記載したものは本発
明による熱応力緩和機構を何ら適用しなかった場合であ
り、感度誤差は約±25%と大きかった。なお、測定範
囲が0〜±1Gと小さい加速度センサについても、本発
明による熱応力緩和機構の効果を確認した。マスを支持
するビーム系の最適なバネ定数を測定範囲に合致させる
ことにより、測定範囲にあまり係り無く温度特性を図2
5のように改善することができた。
【0029】
【発明の効果】前述したように、本発明により小型,低
コストで表面実装に適した高性能な加速度センサが得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフルモールド実装型加速度センサ
の実施例を示した図。
【図2】本発明による検出部構造体の熱応力緩和機構の
実施例を示した図。
【図3】本発明による検出部構造体の熱応力緩和機構の
他の実施例を示した図。
【図4】本発明による検出部構造体の熱応力緩和機構の
他の実施例を示した図。
【図5】本発明による検出部構造体の熱応力緩和機構の
他の実施例を示した図。
【図6】本発明による検出部構造体の熱応力緩和機構の
他の実施例を示した図。
【図7】本発明による検出部構造体の熱応力緩和機構の
他の実施例を示した図。
【図8】図2に示した検出部構造体の中央シリコン板の
平面図。
【図9】本発明による検出部構造体の熱応力緩和機構の
他の実施例を示した図。
【図10】図9に示した検出部構造体のビーム・マス系
の平面図。
【図11】本発明による検出部構造体の熱応力緩和機構
の他の実施例を示した図。
【図12】図11に示した検出部構造体のビーム・マス
系の平面図。
【図13】本発明による検出部構造体の熱応力緩和機構
の他の実施例を示した図。
【図14】本発明による検出部構造体の熱応力緩和機構
の他の実施例を示した図。
【図15】本発明によるプラスチック部の熱応力緩和機
構の実施例を示した図。
【図16】本発明によるプラスチック部の熱応力緩和機
構の他の実施例図。
【図17】本発明によるプラスチック部の熱応力緩和機
構の他の実施例図。
【図18】本発明によるプラスチック部の熱応力緩和機
構の他の実施例図。
【図19】本発明によるプラスチック部の熱応力緩和機
構の他の実施例図。
【図20】本発明によるフルモールド型加速度センサの
実装方法の他の実施例図。
【図21】本発明によるフルモールド型加速度センサの
実装方法の他の実施例図。
【図22】本発明によるフルモールド型加速度センサの
実装方法の他の実施例図。
【図23】本発明によるフルモールド実装型加速度セン
サの製造工程図。
【図24】信号処理回路の概略構成図。
【図25】本発明によるフルモールド実装型加速度セン
サの温度特性を示した図。
【符号の説明】
1…信号処理回路、2…検出部構造体、3…リードフレ
ーム、4…電源,出力端子、5…出力調整端子、6,
7,200…導線、8…プラスチック材料部、9,6
0,61…孔、10…下部、11,13,23,25,
27,38,39,40,41,42,51,52,5
3,64,65,66,76,90,108,109,
110…シリコン板、12,14,24,26,75,
77,89…ガラス板、15,28,48,57,7
0,79,99,105,107,122…ビーム、1
6,29,47,56,69,78,100,102,
106,121…マス、17,32,34,101,1
15,116…固定電極、18,94,103…ギャッ
プ、19,30,31…スルーホール、20,33,3
5…リード部、21,36,37,49,50,62,
63,73,74,81,95…空所、22,84,9
6,97…パッド、43,44,45,46,54,5
5,67,68,82,91,111,112…熱酸化
膜、58,59,71,72…薄板、80…歪ゲージ、
83,92…ポリシリコン層、85,86,87,88
…領域、93…ビーム・マス系、98,104…固定
端、113,114…ガラス層、117,118…溝,
凹み、119…凸型部、120…金属板、123…コー
ティング材、124…集積化検出部構造体、125…静
電容量の変化検出部、126…増幅部、127…調整
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 範男 茨城県勝田市大字高場字鹿島谷津2477番地 3 日立オートモティブエンジニアリング 株式会社内 (72)発明者 保川 彰夫 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 佐藤 雅之 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 梅村 茂正 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 半沢 恵二 茨城県勝田市大字高場字鹿島谷津2477番地 3 日立オートモティブエンジニアリング 株式会社内 (72)発明者 鈴木 政善 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 嶋田 智 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 三木 政之 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 松本 昌大 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 小出 晃 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコン板をエッチング加工してビームで
    支持されたマスを形成し、前記マスの変位をマスに対向
    して配置した固定電極とマスとの間の静電容量の変化あ
    るいはビームに配置した歪ゲージの抵抗値変化から加速
    度を検出できる加速度検出部構造体と有し、前記検出部
    構造体をプラスチック材料で完全にモールド実装する方
    式の加速度センサにおいて、前記マスとビームからなる
    検出部構造体自体が完全に気密構造であり、検出部構造
    体とプラスチック材料との間の熱膨張係数の差による熱
    応力によって引き起こされる検出部構造体自体の変形を
    極小化するように検出部構造体あるいは検出部構造体を
    囲むプラスチック構造体に熱応力緩和機構を設けたこと
    を特徴とするフルモールド実装型加速度センサ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の加速度センサにおいて、検
    出部構造体はリードフレーム上に固定され、静電容量の
    変化あるいは抵抗値変化を検出して加速度に対応した信
    号を外部に出力する信号処理回路を有し、前記信号処理
    回路は前記検出部構造体に一体に集積化されるかあるい
    は前記検出部構造体とは別体で前記検出部構造体近傍の
    リードフレーム上に固定されていることを特徴とする加
    速度センサ。
  3. 【請求項3】請求項2記載の加速度センサにおいて、熱
    応力緩和機構として検出部構造体におけるビームの固定
    端が相対的に信号処理回路の反対側の位置にくるよう
    に、検出部構造体と信号処理回路をリードフレーム上に
    固定したことを特徴とする加速度センサ。
  4. 【請求項4】請求項2記載の加速度センサにおいて、リ
    ードフレームからなる電源,入出力端子及び調整用端子
    が外部に引き出されており、信号処理回路部に設けたデ
    ィジタルメモリの内容を前記調整用端子を利用してディ
    ジタル的に変更することにより、ゼロ点や感度などの出
    力特性をプラスチック材料をモールドした後に調整でき
    るようにしたことを特徴とする加速度センサ。
  5. 【請求項5】請求項2記載の加速度センサにおいて、熱
    応力緩和機構としてリードフレーム上,下のプラスチッ
    クの厚さをほぼ等しくしたことを特徴とする加速度セン
    サ。
  6. 【請求項6】請求項2記載の加速度センサにおいて、リ
    ードフレーム下部のプラスチック表面に金属製の板を装
    着したとき、熱応力緩和機構としてリードフレーム下部
    のプラスチックの厚さをリードフレーム上部のプラスチ
    ックの厚さより厚くしたことを特徴とする加速度セン
    サ。
  7. 【請求項7】請求項1記載の加速度センサにおいて、熱
    応力緩和機構としてプラスチック部に少なくとも1個以
    上の溝もしくは凹みを設けたことを特徴とする加速度セ
    ンサ。
  8. 【請求項8】請求項1記載の加速度センサにおいて、プ
    ラスチック表面の一部を半導電性の材料あるいは疎水性
    の材料でコーティングしたことを特徴とする加速度セン
    サ。
  9. 【請求項9】請求項2記載の加速度センサにおいて、電
    源,入出力端子などのリードフレームを介して加速度セ
    ンサを使用するシステムのコントロールユニットへ加速
    度センサ自身を直接的に表面実装できることを特徴とす
    る加速度センサ。
  10. 【請求項10】請求項9記載の加速度センサにおいて、
    リードフレームは水平あるいは途中でほぼ直角に曲げら
    れていることを特徴とする加速度センサ。
  11. 【請求項11】請求項1記載の加速度センサにおいて、
    検出部構造体はビームで支持されたマスの変位を静電容
    量の変化から検出する方式のものであり、ビームとマス
    を形成した第1のシリコン板の上面と下面にそれぞれ第
    1と第2のガラス板を接合し、さらに上部の第1のガラ
    ス板に第2のシリコン板を接合した4層構造よりなり、
    可動電極であるマスに対向した第1のガラス板の表面部
    分に固定電極を配置した構造体よりなり、熱応力緩和機
    構として第2のシリコン板と第1のガラス板の間に空所
    を設けたことを特徴とする加速度センサ。
  12. 【請求項12】請求項11記載の加速度センサにおい
    て、空所は第1のガラス板あるいは第2のシリコン板の
    表面の少なくとも一方に加工した凹みであることを特徴
    とする加速度センサ。
  13. 【請求項13】請求項12記載の加速度センサにおい
    て、第2のシリコン板と第1のガラス板のダイシング面
    からの接合寸法が第1のシリコン板と第1のガラス板の
    ダイシング面からの接合寸法より小さくなるように空所
    の大きさを決めたことを特徴とする加速度センサ。
  14. 【請求項14】請求項11記載の加速度センサにおい
    て、リードフレームと直接的に固定される第2のガラス
    板の厚さが検出部構造体を構成する4枚の板の中で最も
    厚いことを特徴とする加速度センサ。
  15. 【請求項15】請求項1記載の加速度センサにおいて、
    検出部構造体はビームで支持されたマスの変位を静電容
    量の変化から検出する方式のものであり、ビームとマス
    を形成した第1のシリコン板の上面と下面にそれぞれ第
    2と第3の板を接合、前記第2と第3の板の逆側の面に
    それぞれ第4と第5の板を接合した5層構造よりなり、
    熱応力緩和機構として前記第2と第4の板の間および前
    記第3と第5の板の間に空所をそれぞれ設けたことを特
    徴とする加速度センサ。
  16. 【請求項16】請求項15記載の加速度センサにおい
    て、空所は第2と第4の板および第3と第5の板の表面
    の少なくとも一方に加工した凹みであることを特徴とす
    る加速度センサ。
  17. 【請求項17】請求項16記載の加速度センサにおい
    て、第4および第5の板のダイシング面からの接合寸法
    が第1の板のダイシング面からの接合寸法より小さくな
    るように空所の大きさを決めたことを特徴とする加速度
    センサ。
  18. 【請求項18】請求項15記載の加速度センサにおい
    て、リードフレームと直接的に固定される第5の板の厚
    さが検出部構造体を構成する5枚の板の中で最も厚いこ
    とを特徴とする加速度センサ。
  19. 【請求項19】請求項15記載の加速度センサにおい
    て、第2および第3の板はガラス板,第4および第5の
    板はシリコン板で構成され、5枚の板を積層した検出部
    構造体は前記5枚の板を同時に陽極接合することによっ
    て組み立てられ、可動電極であるマスの両面に対向した
    前記第2および第3の板の表面部分にそれぞれ固定電極
    を配置したことを特徴とする加速度センサ。
  20. 【請求項20】請求項15記載の加速度センサにおい
    て、第1,第2,第3,第4および第5の板は全てシリ
    コン板で構成され、これらのシリコン板を積層した検出
    部構造体はシリコンを酸化させた熱酸化膜によって高温
    で接合することによって組み立てられ、可動電極である
    マスと対向した前記第2と第3の板は導電性の材料であ
    るためそのまま固定電極として使用することができるこ
    とを特徴とする加速度センサ。
  21. 【請求項21】請求項1記載の加速度センサにおいて、
    検出部構造体はビームで支持されたマスの変位を静電容
    量の変化から検出する方式のものであり、ビームとマス
    を形成した第1のシリコン板の上面と下面にそれぞれ第
    2と第3のシリコン板を熱酸化膜を介して接合した3層
    構造よりなり、可動電極である前記マスの両面に対向し
    た前記第2,第3のシリコン板の少なくとも一方に、熱
    応力緩和機構として両端支持あるいは片側支持のシリコ
    ン薄板よりなる固定電極をエッチング加工により形成し
    たことを特徴とする加速度センサ。
  22. 【請求項22】請求項21記載の加速度センサにおい
    て、エッチング加工前に第2,第3のシリコン板の少な
    くとも一方の表面にボロンを高濃度にドープし、このド
    ーピング部分によってシリコン薄板よりなる固定電極が
    形成され、この薄板形状の固定電極によって前記第2,
    第3のシリコン板の少なくとも一方に空所が構成されて
    いることを特徴とする加速度センサ。
  23. 【請求項23】請求項22記載の加速度センサにおい
    て、ダイシング面から空所までの距離が第1のシリコン
    板のダイシング面からの接合寸法より小さくなるように
    空所の大きさを決めたことを特徴とする加速度センサ。
  24. 【請求項24】請求項21記載の加速度センサにおい
    て、3枚のシリコン板を積層した検出部構造体の中で熱
    応力緩和機構として、リードフレームと固定される第3
    のシリコン板の厚さが最も厚いことを特徴とする加速度
    センサ。
  25. 【請求項25】請求項1記載の加速度センサにおいて、
    検出部構造体はビームで支持されたマスの変位を静電容
    量の変化から検出する方式のものであり、前記ビームと
    マスはシリコン板の表面を犠牲層を利用したエッチング
    加工によって製作され、且つ前記シリコン板とは熱酸化
    膜を介して電気的に絶縁されており、熱応力緩和機構と
    して前記シリコン板の厚さを前記ビームとマスの厚さよ
    り約100倍以上厚くし、前記ビームとマスを空所内に
    囲むように前記熱酸化膜の上に形成したポリシリコン層
    へガラス板よりなるキャップを気密に接合したことを特
    徴とする加速度センサ。
  26. 【請求項26】請求項25記載の加速度センサにおい
    て、シリコン板自体が固定電極材料になっていることを
    特徴とする加速度センサ。
  27. 【請求項27】請求項25記載の加速度センサにおい
    て、可動電極であるマスに対向した固定電極を前記マス
    と同様、犠牲層を利用したエッチング加工によって前記
    シリコン板の表面に形成したことを特徴とする加速度セ
    ンサ。
  28. 【請求項28】請求項27記載の加速度センサにおい
    て、可動電極であるマスおよび固定電極は共に櫛歯の形
    状を有していることを特徴とする加速度センサ。
  29. 【請求項29】請求項1記載の加速度センサにおいて、
    検出部構造体はビームで支持されたマスの変位をビーム
    に形成された歪ゲージの抵抗値変化から検出する方式の
    ものであり、前記ビームとマスを形成した第1のシリコ
    ン板の上面と下面にそれぞれ第1,第2のガラス板を陽
    極接合した3層構造よりなり、熱応力緩和機構として前
    記シリコン板表面の熱酸化膜上に形成したポリシリコン
    層を介して陽極接合される前記第1のガラス板の表面に
    空所となる凹みを設けたことを特徴とする加速度セン
    サ。
  30. 【請求項30】請求項29記載の加速度センサにおい
    て、歪ゲージを形成したビーム固定端における第1のシ
    リコン板と第2のガラス板間のダイシング面からの接合
    距離が第1のシリコン板と第1のガラス板間のダイシン
    グ面からの接合距離より大きいことを特徴とする加速度
    センサ。
  31. 【請求項31】請求項29記載の加速度センサにおい
    て、3層積層構造の検出部構造体において、第2のガラ
    ス板の厚さが最も厚いことを特徴とする加速度センサ。
  32. 【請求項32】請求項1記載の加速度センサにおいて、
    検出部構造体はビームで支持されたマスの変位をビーム
    に形成された歪ゲージの抵抗値変化から検出する方式の
    ものであり、前記ビームとマスはシリコン板の表面を犠
    牲層を利用したエッチング加工によって製作され、熱応
    力緩和機構として前記シリコン板自体の厚さを前記ビー
    ムとマスの厚さより約100倍以上厚くし、前記ビーム
    とマスを空所内に囲むように前記シリコン板の表面に形
    成したポリシリコン層へガラス板よりなるキャップを気
    密に接合したことを特徴とする加速度センサ。
  33. 【請求項33】請求項1記載の加速度センサにおいて、
    検出部構造体はビームで支持されたマスを有する第1の
    シリコン板の上下にそれぞれ第2のシリコン板と第3の
    シリコン板を気密に積層したものよりなり、熱応力緩和
    機構として前記第2及び第3のシリコン板の厚さを前記
    第1のシリコン板の横幅寸法の少なくとも半分以上に、
    また前記第1のシリコン板と前記第2及び第3のシリコ
    ン板との接合しろを前記第1のシリコン板の横幅寸法の
    少なくとも10%以上にしたことを特徴とする加速度セ
    ンサ。
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