JPH06289049A - 加速度センサ - Google Patents

加速度センサ

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JPH06289049A
JPH06289049A JP5076978A JP7697893A JPH06289049A JP H06289049 A JPH06289049 A JP H06289049A JP 5076978 A JP5076978 A JP 5076978A JP 7697893 A JP7697893 A JP 7697893A JP H06289049 A JPH06289049 A JP H06289049A
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JP
Japan
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acceleration sensor
silicon
electrode
single crystal
capacitance
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JP5076978A
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Kazuo Sato
佐藤  一雄
Akira Koide
晃 小出
Kiyomitsu Suzuki
清光 鈴木
Masayoshi Suzuki
政善 鈴木
Masahide Hayashi
雅秀 林
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
    • G01P15/08Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values
    • G01P2015/0805Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration
    • G01P2015/0822Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass
    • G01P2015/0825Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass for one single degree of freedom of movement of the mass
    • G01P2015/0828Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining out-of-plane movement of the mass for one single degree of freedom of movement of the mass the mass being of the paddle type being suspended at one of its longitudinal ends

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  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 静電容量型シリコン加速度センサにおいて、
温度特性が良く、電気的接続、内部封止の信頼性の高い
センサ構造を安価に提供する。 【構成】 可動電極11、固定電極22、22’共にシリコン
単結晶基板からなり、電極チップの表面に形成した厚い
多孔質シリコン層を熱酸化した厚い酸化膜層201、201’
を挟んで拡散接合した構造をもつ。又、センサチップの
外周部で可動電極11と固定電極22、22’が短絡するのを
防ぐため、外周部に空間3、3’を形成して両電極面を空
間的に分離する構造とした。 【効果】 同等な熱膨張率により温度特性が向上し、均
一な接合部厚さにより電極間の間隙精度がよく、酸化膜
厚によりセンサに好適な静電容量が得られ、又短時間の
成膜で膜内の残留応力が小さく接合後の変形が小さい。
センサチップは熱変形の少ない垂直実装ができ、外周部
空間により基板間の短絡も防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は加速度センサに係り、特
に単結晶シリコンウエハからなる微小なセンサ構造を有
する加速度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の車体制御、衝突検知システム等
の目的で、小形かつ高性能の加速度センサの需要が高ま
っている。この分野では特に、上記の要求を満足し、さ
らに大量生産を行った際にも品質の均一性、安価な生産
コスト、信頼性などが要求されている。これまでに開発
されたセンサの有力な方式の一つに、シリコン単結晶の
微細加工技術を使ったセンサがある。この方式は、さら
に検出原理の違いによって、ピエゾ抵抗式と静電容量式
に分類される。ピエゾ抵抗式は、ひずみを検出するピエ
ゾ抵抗素子が環境の温度に大きく依存するので、出力の
温度補償がかなり難しいという欠点がある。これにたい
して静電容量式では、出力の温度依存性が比較的に小さ
く、高感度であることから、使用環境の厳しい自動車に
搭載するのに適している。この方式の代表的な例に、特
開平1−152369号公報記載の例がある。この例で
は、シリコン単結晶の可動電極チップを、上下から2枚
の固定電極で挟んだ構造から成っている。固定電極とし
ては導電薄膜を表面に形成したガラスが使われている。
シリコンとガラスの接合には静電接合が使われており、
可動および固定電極の間隙が正確につくられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平1−152369号公報記載の構造では、ガラス面
上の固定電極から外部に配線を取り出すために、ガラス
に孔をあけて接続をとり、その後、孔を封止する必要が
ある。このため、製造コスト、接続や封止の信頼性の点
で難点がある。また、シリコン、ガラス、封止材料相互
の熱膨張率の差により、出力の温度特性が劣化する傾向
があった。
【0004】このようにシリコン基板を2枚のガラス基
板で挟む方式で、熱膨張率の差による特性劣化を防ぐ方
法としては、上下のガラス基板の厚さを十分に薄くする
かわりに、ガラスの背面にさらに厚いシリコン基板を張
り合わせた構造が提案されている(Technical digest o
f the Transducers'87, p.385-398)。この方式では、
計5層の基板を張り合わせるので、加工プロセスは煩雑
になるという難点があった。
【0005】また一方、特開平2−134570号公報
では、同様の目的から、可動電極だけでなく固定電極に
もシリコン単結晶基板を使った構造が提案されている。
この方式では、3枚のシリコン基板間の絶縁の目的で、
シリコン基板表面に形成した熱酸化膜を利用することが
開示されているが、形成できる膜厚は1μm程度に限定
されるので、基板間の接合面に寄生する静電容量が大き
いという欠点がある。この寄生静電容量を低減するため
に、本例では、さらに接合面に適当な厚さの低融点ガラ
スを塗布し基板を接着することも開示されているが、こ
の場合には、低融点ガラス層の厚さの制御、すなわち、
可動および固定電極間のギャップの制御が難しいという
欠点があった。
【0006】そこで発明者らは、可動電極、固定電極と
もにシリコン単結晶を使い、電極チップの表面に形成し
た厚い多孔質シリコン層を熱酸化した厚い酸化膜層を挟
んで拡散接合した構造を発明した。また、センサチップ
の外周面で可動電極と固定電極が短絡するのを防ぐた
め、外周面では、両電極面を空間的に分離する構造を発
明した。
【0007】本発明の目的は、静電容量型シリコン加速
度センサにおける上記の問題を解決し、温度特性が良
く、電気的接続、内部封止の信頼性の高いセンサ構造を
有する安価な加速度センサを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、加速度によって変位する質量部(可動電
極)、および前記質量部と対向して静電容量を形成する
電極部(固定電極)を有する静電容量型の加速度センサ
において、前記加速度によって変位する質量部、および
前記質量部と対向して静電容量を形成する電極部が、い
ずれもシリコン単結晶からなり、それぞれのシリコン単
結晶の接合界面が多孔質シリコンを酸化した層からなる
ことを特徴とするものである。また、それぞれのシリコ
ン単結晶が、その表面の酸化物を介して直接接合された
構造であり、かつ、前記接合界面がセンサチップの外周
の端面には存在せず、接合された2部材の外周端面に空
隙が形成されていることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】上記構成によれば、固定電極基板自体が導体で
あるので、固定電極を貫通して電気的接続したり、貫通
孔を樹脂等で封止する必要がない。可動電極、固定電極
がいずれもシリコン単結晶であり、熱膨張率が等しいの
で、センサ出力の温度特性に優れる。可動電極と固定電
極の間に挟まれた多孔質シリコンの厚い酸化膜は、接合
面における両電極間の静電容量(浮遊容量)を低減し、
センサの感度が向上する。また、センサチップの外周端
面の空隙により、基板間の端面における短絡を完全に回
避することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照して具
体的に説明する。図1に本発明の一実施例の加速度セン
サのゲ−ジ部分の分解図を示す。また、センサゲ−ジ部
分の断面図を図2および図3に示す。加速度を感じて変
位する可動電極11と、その上下にあって可動電極の動
きを静電容量の変化としてとらえるための固定電極2
2、22’が、3枚のシリコン単結晶の基板1、2、
2’に別個に形成されている。3層のシリコン基板の接
合部分は、10〜20μmの厚い酸化膜からなってい
る。その酸化膜は中央の基板1の表面に形成された膜1
01と、上下の基板2、2’に形成された膜201、2
01’とから構成され、その合計の厚さが前記の値(1
0〜20μm)になる。
【0011】シリコンの3層構造を採用した場合、セン
サチップの周辺部はダイシングによって切断された面が
導電性を持つ面として露出する。数十μmの厚い絶縁膜
を介しているとはいえ、端面に塵埃が付着すると基板間
が短絡するおそれがある。本実施例では図1に示すよう
に、それぞれのシリコン基板の表面の外周部に、あらか
じめ切欠き形状13、23、23’を加工している。こ
のような基板をたがいに接合すれば、図2に示すように
センサチップ端面では、3層の基板の導電部がおおよそ
100μm以上の間隔を持つようになる。この結果、3
層の基板間の端面における短絡が完全に回避される。端
面におけるこの空間3、3’は、そのままの状態で使用
に供することができるが、さらに短絡の危険性を排除す
るために、図3に示すように樹脂などの絶縁性材料31
でこの空間を埋めることは、信頼性の向上を目的として
適宜行われ得る。
【0012】本実施例では、中間基板1と上下の基板
2、2’とが、その表面に形成した膜厚10μm以上の
厚い酸化膜で電気的に絶縁されている。このように厚い
酸化膜は、従来の単結晶シリコンの熱酸化では不可能で
あった。単結晶シリコンの熱酸化による酸化膜の成長速
度は時間の平方根に比例しており、通常形成される酸化
膜の厚さはたかだか5μm程度であった。この程度の厚
さの酸化膜を介したシリコン3層構造では、層間の静電
容量が大きいため、可動電極の変位を静電容量の変化と
してとらえる目的に対しては、浮遊容量が大きすぎると
いう欠点があった。さらに、酸化膜の厚さを5μm程度
まで厚くすると、酸化膜の内部応力によってシリコン基
板に反り変形を生じて、3層基板間の接合歩留まりが下
がるという欠点があった。
【0013】本実施例の第一の特徴は、シリコン基板の
接合界面に多孔質シリコン層を酸化した厚い酸化膜を配
置したことにある。これによって、膜厚が均一で十分に
厚い絶縁層を接合界面に配置することが可能になり、同
時に、安価な加工プロセスで静電容量型センサを製造す
ることが可能になった。本実施例の第二の特徴は、積層
接合した接合界面がシリコンチップの外周には存在せ
ず、外周部においては基板相互が空隙(空間3、3’)
を持つことである。これによって、直接積層されたシリ
コン基板間が電気的に短絡することがなくなった。
【0014】本実施例の加速度センサの加工プロセスの
断面図を図4および図5に示した。図4は、図1で示し
た可動電極を持つ中間基板1の加工プロセスである。シ
リコン基板表面に形成した窒化膜(Si3N4)110をエ
ッチングマスクとして、KOH水溶液を使った異方性エ
ッチングによって、可動電極11、梁12、チップ外周
の切欠き13、が形成される(図4(a)〜(e))。
その後、酸化膜を形成すべき表面の窒化膜を除去し、さ
らに酸化膜を形成しない部分を保護膜14で覆う(図4
(f))。保護膜14の材料としては、弗酸に耐性のあ
る金属、たとえば白金を蒸着した膜が適当である。次い
で、単結晶シリコンの露出した部分を、後に述べる処理
によって多孔質化する(図4(g))。多孔質化したシ
リコン層102の厚さは、10〜50μmある。保護膜
14を除去した後、基板を加熱して酸化すると、多孔質
シリコン層102は、容易に酸化して厚い酸化膜層10
1が形成される。
【0015】図5は、図1の固定電極を形成した下側基
板の加工プロセスである。シリコン基板表面に形成した
窒化膜(Si3N4)210をエッチングマスクとして、K
OH水溶液を使った異方性エッチングによって、固定電
極の周辺部をエッチングする(図5(a)〜(b))。
このエッチング深さ209が、後に中間基板と貼りあわ
せたときに、固定電極と可動電極との間のギャップを決
定する。したがって、固定・可動電極間ギャップの値に
よっては、エッチングが不要な場合があり、逆に、固定
電極部分の周囲を残して固定電極部をエッチングする場
合もある。次いで固定電極部の周囲を熱酸化膜205で
覆う(図5(c))。この場合の酸化膜の役目はエッチ
ングマスクとしてだけなので、その厚さは、約1μmあ
れば十分である。センサチップ周辺に切欠き23を形成
するための溝パターン202を形成した後(図5
(d))、異方性エッチングで切欠き23を形成する
(図5(e))。次に、シリコン基板裏面の窒化膜、お
よび酸化膜205を除去する(図5(f))。このと
き、後に詳述するシリコンの多孔質化処理にさきだっ
て、シリコン基板裏面に弗酸に耐性のある金属、たとえ
ば白金を蒸着した膜(保護膜)203を形成する。次い
で、単結晶シリコンの露出した部分を、後に述べる処理
によって多孔質化する(図5(g))。多孔質化したシ
リコン層204の厚さは、10〜50μmある。保護膜
203を除去した後、基板を加熱して酸化すると、多孔
質シリコン層204は容易に酸化して厚い酸化膜層20
1が形成され、固定電極を持つ下側基板の加工が完了す
る(図5(h))。上側基板も下側基板と同じプロセス
で加工される。
【0016】3枚のシリコン基板の接合面には、多孔質
シリコンを酸化した十分に厚い酸化膜層を使う。図6に
示すように、中間基板1とその上下の基板2、2’を正
確に位置決めして重ね合わせ、約1000℃の酸素雰囲
気中で保持すると3枚の基板は拡散接合によって一体化
する。本実施例の第二の特徴である、センサチップの外
周部における基板間の空間的な分離は、それぞれのシリ
コン基板の加工工程において、チップの外周部に相当す
る部分に深さ100μm程度の溝を形成しておくことに
より実現する。すなわちこのような溝を加工した3枚の
基板同士を拡散接合によって貼り合わせた後、図6のA
−A’およびB−B’の線上でダイシングソーによって
切断すると、切断面である端面には、図2および図3に
示したような形状が加工できる。
【0017】以下に、本実施例の第一の特徴である厚い
酸化膜の形成について述べる。通常の熱酸化では、酸化
膜中の酸素原子の拡散速度に制限されて、十分に厚い膜
ができない。しかも、シリコンは酸化することによって
体積が約2.2倍に膨張して、高い残留応力を生じる。
これに対して本実施例では、あらかじめシリコン表層部
を多孔質化しておき、この層を熱酸化することによっ
て、高速に厚い酸化膜を形成する手段を採った。この方
法を採ることによって、体積膨張に起因する酸化膜層の
残留応力の低減も同時に可能になる。
【0018】多孔質シリコン層の形成には、陽極化成処
理を施す。図7は陽極化成処理装置の断面を示す図であ
る。HFの50%水溶液41の中で電界を加えながらエ
ッチングすると、シリコン表面には多孔質シリコン層が
形成される。図に示すように、電界のかけかたは、シリ
コン基板42が正になるように、負極側に白金の電極4
3をつなぐ。両極の間には直流電源が接続されている。
正極側のシリコン基板には、その一部に導線を直接、接
続してもよいが、図5(f)に示したように、多孔質化
したい面の裏面に白金を蒸着し、これを介して電界をか
けると、多孔質層の厚さの基板面内分布が均一化すると
いう利点が有る。
【0019】多孔質シリコン層の厚さは処理時間の長短
によって増減できる。数十μmの厚さの多孔質シリコン
の層が数分程度の短時間で得られる。図8に、実験によ
り得られた陽極化成の処理時間と多孔質シリコン層の厚
さの関係を示した。この多孔質シリコン層を熱酸化する
と、多孔質中の酸素の拡散速度が著しいので、厚い酸化
膜を短時間で形成することができる。厚さ10μmの酸
化膜が約10時間の酸化で得られた。さらに多孔質シリ
コンを酸化した膜は単結晶のそれよりも内部応力が小さ
いので、シリコン基板に生じる反りの量を低減すること
ができる。この結果、3枚のシリコン基板を拡散接合す
る工程での接合の歩留まりを向上することができた。
【0020】上に述べた実施例では、3層のシリコン基
板の接合面のすべてを厚い酸化膜で覆ったが、例えば上
下の固定電極基板の接合表面に十分に厚い酸化膜を形成
して、中間基板の接合表面を通常の薄い酸化膜として
も、本発明の目的を達成できることは自明である。また
本発明の、シリコンチップの外周部端面における基板間
の空間的な分離方法は、多孔質シリコンの酸化物を介し
た直接接合構造だけでなく、通常の熱酸化膜を介した直
接接合構造など、直接接合構造を適用した加速度センサ
一般に適用できることは自明である。以上に述べたよう
に、本発明の実施例によれば、シリコン3層構造の加速
度センサゲージができ、電気的に絶縁された3層間の浮
遊静電容量が極めて小さい構造が得られた。
【0021】なお、このようなセンサ構造を発明したこ
とにより、以下に述べるようなセンサチップの実装構造
が可能になる。すなわち、従来のセンサチップは、図9
(a)に示すように、セラミクス基板の表面と、ガラス
/シリコン/ガラスの3層構造とが平行になるように接
着されていた。それぞれの層から引き出された電極は、
上部のガラス面上に形成したパッドを介して、ボンディ
ングワイヤ310に接続される。これに対して、本発明
の構造では、3層の各基板のすべての表面が導電性を持
っているから配線を直接接続することができ、実装方
法、接続方法の自由度が高い。
【0022】すなわち、図9(b)、(c)に示すよう
に、3層構造をセラミクス基板300と垂直に固定する
ことができる。配線の取り出しは、同図(b)のよう
に、従来のワイヤボンディング法を採用したり、同図
(c)に示すように、セラミクス基板面300にメッキ
された金、あるいはアルミニウム等の金属配線311、
312、313に直接接続することもできる。この場合
に効果的なことは、先に述べたように、チップ外周部に
おいて3層の基板間に空間3、3’が形成されているこ
とである。これによって、3層が電気的に短絡するおそ
れがなくなった。
【0023】上に述べたように、3層構造をセラミクス
基板に垂直に接合することによるもう一つの効果は、温
度変化による熱変形が静電容量間隔に及ぼす影響が、従
来の実装形態に比べて小さいことである。従来の実装形
態では、セラミクス基板とセンサチップのあいだの熱膨
張の差が、センサチップに曲げ変形を誘起したが、図9
(b)、(c)の形態ではこれが回避される。
【0024】以上に述べた実施例の効果をまとめて以下
に列挙する。 単結晶シリコン基板の3層構造からなるので、材料
の熱膨張率の差によるセンサの温度特性の劣化がない。 シリコン基板表面に形成した均一な膜厚の酸化膜を
介して3層の基板を接合するので、ガラス基板をシリコ
ン基板の間に挟んで接合する方法に比べて、シリコン基
板間の接合部分の厚さを精度よく均一に管理できる。こ
のことは、可動・固定電極間の間隙が正確に加工できる
という効果をもたらす。また、安価な加工プロセスで接
合することができる。 多孔質シリコン層を酸化するので、通常のシリコン
基板表面の熱酸化膜の形成に比べて厚い酸化膜の形成が
可能であり、静電容量型センサの構成に十分な程度まで
接合面の静電容量を低減することができる。 多孔質シリコンの酸化膜は、通常のシリコン基板表
面の熱酸化に比べて短時間に形成され、膜内の残留応力
も小さいので、3層の接合後の変形が小さい。 センサチップの外周部で、導電性のある3層のシリ
コン基板が空間的に分離されるので、塵の付着等による
基板間の短絡のおそれがない。 センサチップをセラミクス基板面に垂直に固定する
ことができるので、ワイヤボンディングが不要になる。
また、熱変形の影響を受けにくくなる。
【0025】
【発明の効果】上述のとおり本発明によれば、静電容量
型シリコン加速度センサにおいて、温度特性が良く、電
気的接続、内部封止の信頼性の高いセンサ構造を有する
安価な加速度センサを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加速度センサ構造の一実施例を示す断
面図。
【図2】本発明の加速度センサ構造の断面の一例を示す
断面図。
【図3】本発明の加速度センサ構造の断面の別の一例を
示す断面図。
【図4】加速度センサ構造の中間基板の加工プロセス断
面図。
【図5】加速度センサ構造の下部固定電極基板の加工プ
ロセス断面図。
【図6】3層のシリコン基板を接合してチップ化するプ
ロセスを示す断面図。
【図7】多孔質シリコン層を形成する陽極化成プロセス
の構成を示す図。
【図8】多孔質シリコン層の形成に要する時間を示す
図。
【図9】本発明の加速度センサと従来のセンサの実装形
態を示す側面図。
【符号の説明】
1 可動電極基板(シリコン単結晶基板) 2、2’ 固定電極基板(シリコン単結晶基板) 3、3’ チップ外周部に設けた空間 11 可動電極 12 梁 13、23、23’ 切欠き 14 保護膜 22、22’ 固定電極 31 絶縁材料 41 弗酸水溶液 42 シリコン基板 43 白金電極 44 直流電源 101、201、201’ 厚い酸化膜 102、204 多孔質シリコン層 110、210 窒化シリコン膜 202 溝パターン 203 金属蒸着膜(保護膜) 205 薄い酸化膜 209 エッチング深さ 300 セラミクス基板 311〜313 金属配線 310 ボンディングワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 政善 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 林 雅秀 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加速度によって変位する質量部、および
    前記質量部と対向して静電容量を形成する電極部を有す
    る静電容量型の加速度センサにおいて、前記加速度によ
    って変位する質量部、および前記質量部と対向して静電
    容量を形成する電極部が、いずれもシリコン単結晶から
    なり、それぞれのシリコン単結晶の接合界面が多孔質シ
    リコンを酸化した層からなることを特徴とする加速度セ
    ンサ。
  2. 【請求項2】 加速度によって変位する質量部、および
    前記質量部と対向して静電容量を形成する電極部を有す
    る静電容量型の加速度センサにおいて、前記加速度によ
    って変位する質量部、および前記質量部と対向して静電
    容量を形成する電極部が、いずれもシリコン単結晶で構
    成され、それぞれのシリコン単結晶が、その表面の酸化
    物を介して直接接合された構造であり、かつ、前記接合
    界面がセンサチップの外周の端面には存在せず、接合さ
    れた2部材の外周端面に空隙が形成されていることを特
    徴とする加速度センサ。
  3. 【請求項3】 加速度によって変位する質量部、および
    前記質量部と対向して静電容量を形成する電極部を有す
    る静電容量型の加速度センサにおいて、前記加速度によ
    って変位する質量部、および前記質量部と対向して静電
    容量を形成する電極部が、いずれもシリコン単結晶で構
    成され、それぞれのシリコン単結晶がその表面の酸化物
    を介して直接接合された構造であり、かつ、前記接合界
    面がセンサチップの外周の端面には存在せず、接合され
    た2部材の外周端面に空隙が形成され、前記空隙には異
    種の材料が充填されていることを特徴とする加速度セン
    サ。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の加速度セン
    サにおいて、前記シリコン単結晶の接合面は、実装する
    相手側の基板面に対して垂直に固定されていることを特
    徴とする加速度センサ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の加速度センサにおいて、
    前記シリコン単結晶の積層された各層の外周部端面と、
    これを実装する基板面上に形成した金属配線とを、半田
    接合、あるいは金属間で直接接合することによって、電
    気的に接続したことを特徴とする加速度センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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