JPH08113555A - 2−アミノ−3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体及びその医薬用途 - Google Patents

2−アミノ−3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体及びその医薬用途

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JPH08113555A
JPH08113555A JP6275789A JP27578994A JPH08113555A JP H08113555 A JPH08113555 A JP H08113555A JP 6275789 A JP6275789 A JP 6275789A JP 27578994 A JP27578994 A JP 27578994A JP H08113555 A JPH08113555 A JP H08113555A
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amino
halogeno
naphthoquinone
acceptable salt
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Tadashi Honda
忠士 本田
Hiroyuki Goto
浩之 後藤
Hiroyuki Tsuji
宏幸 辻
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Japan Tobacco Inc
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Japan Tobacco Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 一般式〔I〕 具体的には、例えば で示される2−アミノ−3−ハロゲノ−1,4−ナフト
キノン誘導体又はその薬理上許容される塩を含有してな
る細胞接着阻害剤。 【発明の効果】 これらの化合物は、細胞接着阻害作用
を有することから現在臨床で用いられている抗炎症剤と
は作用機序の異なる抗炎症剤、虚血再潅流傷害治療剤、
臓器移植拒絶反応抑制剤、自己免疫疾患治療剤、癌転移
抑制剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2−アミノ−3−ハロ
ゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体からなる細胞接着阻
害剤及び新規な2−アミノ−3−ハロゲノ−1,4−ナ
フトキノン誘導体に関する。更に詳しくは細胞接着阻害
作用に基づいた各種疾患の予防及び治療、例えば炎症、
虚血再潅流傷害、臓器移植拒絶反応、膠原病や慢性関節
リウマチ等の自己免疫疾患、癌の転移抑制等の予防及び
治療に有用な2−アミノ−3−ハロゲノ−1,4−ナフ
トキノン誘導体を有効成分とする医薬、及びそれら抗炎
症剤を始めとする各種疾患治療剤に有用な新規2−アミ
ノ−3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】炎症は外界からの刺激に対する組織の防
御反応であり、その過程は大きく三期に分けて考えられ
ている。炎症第I期では、物理的化学的刺激によって細
胞、組織に変成や壊死等の障害が起こされる。この時ヒ
スタミン、セロトニン、プロスタグランジン等の化学物
質の生成や放出が起こる。又、形態上の変化を伴わずと
もこれら化学物質の生成や放出が起こり、これが炎症反
応発現の引きがねとなる場合がある。放出された化学物
質は血管反応、即ち局所の循環障害を起こす。それは、
まず組織内の小動脈が一過性に収縮し、続いて動脈は持
続的に拡張状態となり、これに伴って毛細管や静脈側の
受動的拡張が起こる。従って、この部位の血流が増して
充血状態となり、皮膚や粘膜直下の炎症であれば発赤と
いう症状として認められる。次に、血管の透過性が亢進
して血液成分が組織中に浸出して、炎症性浮腫をきた
す。これは刺激後15〜30分持続する即時反応期(第
1相)と、数時間から数日持続する遅延反応期(第2
相)に分けられる。
【0003】炎症第II期では、体液の遊出に続いて細静
脈から白血球が組織中に遊走を始め、これに組織球や形
質細胞が加わる。この過程は、血管内皮細胞と血流中の
各種細胞とが接着し、その後組織中に浸潤してくるもの
である。この細胞浸潤は炎症の最も重要な所見である。
初期には好中球が主流を占めるが、これに数時間遅れて
単球が浸出を始め、更に炎症が長引くとリンパ球や形質
細胞が多数見られるようになる。この時期には血管の変
化、血流の停滞を契機として血栓が形成され、程度が強
ければ局所壊死も起こる。
【0004】炎症第III期は炎症に対する組織修復段階
で、毛細管の新生と繊維芽細胞の増殖が新しくみられ
る。これらは肉芽組織と呼ばれ、清掃作用、修復作用を
示し、壊死組織の吸収を行って、組織修復が進行する。
さらに組織中に膠原繊維が増加し、繊維化が進み、しだ
いに毛細血管や細胞成分が減少、消失して瘢痕となって
治癒する。
【0005】炎症過程の第II期にみられる白血球等の接
着、浸潤等の現象は、虚血再潅流傷害、臓器移植拒絶反
応、膠原病や慢性関節リウマチ等の自己免疫疾患あるい
は癌の転移においても観察される現象である。そして、
これら白血球、リンパ球や癌細胞等の血管内皮細胞や臓
器等の細胞に対する接着現象がこれら各種疾患に重大な
影響を与えており、症状進行の一因ともなっている。そ
の細胞間の相互作用を司る接着分子には、インテグリン
ファミリー、Igスーパーファミリー、セレクチンファ
ミリー、CD44ファミリー、カドヘリンファミリーと
呼ばれる一連の分子群が存在している。このうち、イン
テグリンは、分子量120〜180kDaのαサブユニ
ットと、90〜110kDaのβサブユニットが非共有
結合的に会合した膜蛋白で、αサブユニットはCD11
a、CD11b、CD49a等少なくとも14種類、β
サブユニットは少なくとも8種類の存在が知られてい
る。
【0006】白血球、リンパ球や癌細胞等に発現したこ
れらの接着分子は、それら細胞等が血管内皮細胞や細胞
外マトリックスと呼ばれるフィブロネクチン、ラミニ
ン、コラーゲン、プロテオグリカンなどからなる構造体
へ接着するのを媒介する。その結果、炎症過程では好中
球やマクロファージが後毛細血管で血管内皮細胞に接着
し、組織中に浸潤する。虚血再潅流傷害も、好中球が同
様のメカニズムにより、組織中に浸潤し組織に障害を与
える〔プロシ−ディング・オブ・ナショナル・アカデミ
ー・オブ・サイエンス USA、87巻、2643頁
(1990年)[Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87, 264
3(1990)]〕。臓器移植拒絶反応においては、抗原提示細
胞とT細胞が主要組織適合抗原とT細胞リセプターを介
して接着すると同時に、ICAM−1/LFA−1又は
VCAM−1/VLA−4などの接着分子間で接着する
ことによる刺激(コスチィミュレートリーシグナル)に
より、Bリンパ球による抗体産生誘導やキラーT細胞や
ナチュラルキラー細胞を介しての組織障害が引き起こさ
れる〔トランスプランテーション、55巻、766頁
(1993年)[Transplantation, 55, 766(1993)],サ
イエンス、255巻、1125頁(1992年)[Scien
ce, 255, 1125(1992)]〕。膠原病や慢性関節リウマチ等
の自己免疫疾においてはリンパ球上にVLA−4が、好
中球上にLFA−1、MAC−1と呼ばれる特定の接着
分子が発現し、白血球が血管内皮細胞や関節滑膜上のこ
れらのインテグリンを介して接着遊走することが組織障
害の一因と考えられている〔ジャ−ナル・オブ・イミュ
ノロジ−、147巻、4167頁(1991)[J. Immu
nol., 147, 4167(1991)]〕。又、原発癌組織から血管内
に侵入した癌細胞が血管内皮細胞や細胞外マトリックス
に接着することにより、癌が遠隔転移する〔ジャパニー
ズ・ジャーナル・オブ・キャンサーリサーチ、83巻、
1317頁(1992年),[Jpn. J. Cancer Res., 8
3, 1317(1992)]〕。従って、白血球、リンパ球や癌細胞
等と血管内皮細胞の接着を抑制することができるならば
炎症、虚血再潅流傷害、臓器移植拒絶反応、自己免疫疾
患や癌転移を抑えることができ、抗炎症剤、虚血再潅流
傷害治療剤、臓器移植拒絶反応治療剤、自己免疫疾患治
療剤、癌転移抑制剤としての使用が可能である。
【0007】本発明はこれら疾患の予防や治療に有効な
医薬の提供を目的としたものであるが、本発明に係る化
合物群のうち、あるものは新規であり、あるものは公知
である。この種のナフトキノン類は従来より染料、染料
原料あるいは抗菌剤、殺菌剤等としての用途がよく知ら
れている。例示すれば以下の通りである。
【化19】 (殺菌剤:特公昭45−1260号公報)
【化20】 (抗菌剤:特開昭50−100041号公報)
【化21】 (農園芸用殺菌剤:特開昭54−119027号公報)
【化22】 (ポジ形像形成用組成物:特開昭63−29754号公
報)
【化23】 (漁網防汚剤:特開平1−175903号公報)
【0008】しかし、上記刊行物にはこれら化合物が炎
症治療を始め、細胞接着阻害作用による種々の疾患の治
療に有用である旨を示唆する記載はない。
【0009】また、抗炎症治療薬に係る1,4−ナフト
キノン誘導体としては下記のごとき化合物が知られてい
る。特開昭60−158149号公報には
【化24】 等の化合物がシクロオキシゲナーゼヤリポキシゲナーゼ
ルートを経るアラキドン酸の代謝を抑制し、もって抗炎
症剤として有用であることが記載され、特開昭61−1
30253号公報には
【化25】 等の化合物がプロスタグランジン生合成の遮断作用や調
節作用を有し、もって抗炎症剤として有用であることが
記載され、特開昭61−204162号公報には
【化26】 等の化合物がプロスタグランジン生合成の遮断作用や調
節作用を有し、もって抗炎症剤として有用であることが
記載され、特開昭62−26219号公報には
【化27】 等の化合物が肌荒れ、日やけ、やけど、湿疹等の炎症の
生じた皮膚の回復を早める皮膚外用剤として有用である
ことが記載され、特表昭63−501288号公報には
【化28】 等の化合物が5−リポキシゲナーゼ及びロイコトリエン
を抑制し、もって気管支喘息、気管支炎、肺炎等の治療
薬として有用であることが記載され、特開昭62−18
7439号公報には
【化29】 (ここでRは水素原子、−CHO基、−COCH3基、
−COOアルキル基、フェニル基等を意味する。)で示
される化合物が、ヒスタミン開放の阻止、リポキシゲナ
ーゼの阻害等の作用があることから、喘息、アレルギー
性疾患、炎症の処置に有用であることが記載されてい
る。
【0010】上記1,4−ナフトキノン誘導体系抗炎症
剤のうち特開昭61−130253号公報、特開昭61
−204162号公報、特開昭62−26219号公報
及び特表昭63−501288号公報記載の化合物は、
その2位及び3位にハロゲン原子及びアミノ基を有さな
い点で本発明に係る化合物群と構造的に異なっており、
又特開昭60−158149号公報記載の化合物はアミ
ノ基又は置換アミノ基を有する点では本発明に係る化合
物群と類似するものの、ハロゲン原子を有さない点で構
造的に異なる。
【0011】特開昭62−187439号公報記載の化
合物は、2位及び3位にハロゲン原子及び置換アミノ基
を有する点では類似するものの、5位若しくは8位又は
その両方を水酸基で置換することまで示唆するものでは
ない。
【0012】更に、これら公知の1,4−ナフトキノン
誘導体系抗炎症剤は、それら試験例から明らかな通り、
ヒスタミンの開放阻止や、シクロオキシゲナーゼやリポ
キシゲナーゼ等の活性を阻害することによるアラキドン
酸の代謝を抑制するものであって、いわゆる第I期の炎
症症状に対応しようとするものである。これに対し、本
発明のものは細胞の接着阻害を作用機序とするものであ
って、第II期の炎症治療は勿論、それら細胞接着が関与
する疾患の治療、例えば虚血再潅流傷害治療、臓器移植
拒絶反応抑制、膠原病や慢性関節リウマチ等の自己免疫
疾治療あるいは癌転移抑制等にも有効である点で異な
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記のごとく、公知の
抗炎症剤は炎症第I期におけるアラキドン酸カスケード
の抑制によるものであるから、炎症の初期症状に対して
は有効であるが、炎症反応が進行して、白血球、リンパ
球等が遊走してくる段階ではあまり効果は期待できない
と考えられる。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ある種の2−アミ
ノ−3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体が、白
血球や癌細胞の血管内皮細胞への接着を阻害することを
見出し、本発明を完成した。
【0015】従来の技術に比べ、本発明は細胞接着阻害
を作用機序としたものであるから、炎症の第II期におい
て白血球、リンパ球等が遊走した後も有効であると同時
に、細胞接着が関与する虚血再潅流傷害、臓器移植拒絶
反応、膠原病や慢性関節リウマチ等の自己免疫疾等ある
いは癌の転移の予防や治療に対してもその有用性が期待
される。
【0016】即ち、本発明は、下記一般式〔I〕で示さ
れる2−アミノ−3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン
誘導体からなる医薬、具体的には細胞接着阻害剤、抗炎
症剤、虚血再潅流傷害治療剤、臓器移植拒絶反応抑制
剤、膠原病や慢性関節リウマチ等の自己免疫疾治療剤、
癌転移抑制剤に関するものであり、また別の発明はこの
ような医薬として有用な新規2−アミノ−3−ハロゲノ
−1,4−ナフトキノン誘導体に関するものである。よ
り詳しくは、下記(1)乃至(23)に示す通りであ
る。
【0017】(1) 一般式〔I〕
【化1】〔式中、R1、R2は同一又は異なってもよく水
素原子又は水酸基を表し;R3は低級アルキル基,炭素
数3乃至7のシクロアルキル基,低級アルキル基で置換
されてもよいアミノ基置換低級アルキル基,アシル基,
窒素原子がアミノ保護基で保護されてもよい4−ピペリ
ジニル基,
【化2】(ここでR5、R6、R7はそれぞれ同一又は異
なって水素原子、水酸基、ハロゲン原子、低級アルキル
基、炭素数3乃至7のシクロアルキル基、低級アルコキ
シ基、ハロゲン置換低級アルキル基、ヒドロキシ置換低
級アルキル基、低級アルキル基若しくはフェニル基で置
換されてもよいアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基
又はR5乃至R7のうち隣接する2つが一緒になってメチ
レンジオキシ基若しくは
【化3】を表す。)又は
【化4】(ここでR8、R9はそれぞれ同一又は異なって
水素原子又は低級アルキル基を表す。)を表し;R4
水素原子を表すか,R3と同時にアシル基を表すか又は
3及び結合する窒素原子と共に
【化5】{ここでR10は低級アルキル基、低級アルコキ
シ基で置換されたフェニル基、ピリジル基、ピリミジニ
ル基、
【化6】(ここでXはハロゲン原子を表す。)又は
【化7】(ここでAは酸素原子、カルボニル基、NH
基、
【化8】
【化9】
【化10】又は単結合を表し、Bは水素原子、水酸基若
しくはアシルオキシ基で置換されてもよい低級アルキル
基、炭素数3乃至7のシクロアルキル基、低級アルコキ
シ基、低級アルキル基で置換されてもよいアミノ基、ア
ゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジノ基、モルホ
リノ基、水酸基若しくはハロゲン原子で置換されてもよ
いフェニル基又はハロゲン原子を表し、nは0又は1乃
至3の整数を表す。)を表し、YはCH基、窒素原子又
【化11】(ここでXは前記と同様の意味を表す。)を
表すか、Y−R10で酸素原子又は硫黄原子を表し、r、
tはそれぞれ1乃至3の整数を表す。}を表し;Xは前
記と同様の意味を表す。〕で示される2−アミノ−3−
ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上
許容される塩を含有してなる細胞接着阻害剤。
【0018】(2) R1、R2が水素原子であり、
3、R4及びそれらが結合する窒素原子と共に
【化12】(ここでR11は低級アルキル基で置換されて
もよいアミノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピ
ペリジノ基又はモルホリノ基を表し、r、tはそれぞれ
前記と同様の意味を表す。)又は
【化13】〔ここでR11’は炭素数3乃至7のシクロア
ルキル基又は
【化14】(ここでA’は酸素原子又はカルボニル基を
表し、B’は水酸基若しくはアシルオキシ基で置換され
た低級アルキル基、低級アルキル基で置換されてもよい
アミノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジ
ノ基又はモルホリノ基を表し、n’は1乃至3の整数を
表す。)を表し、r、tはそれぞれ前記と同様の意味を
表す。〕である上記(1)記載の2−アミノ−3−ハロ
ゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容
される塩を含有してなる細胞接着阻害剤。
【0019】(3) 2−クロロ−3−[4−(1−ピ
ロリジニル)ピペリジノ]−1,4−ナフトキノン、2
−クロロ−3−(4−ピペリジノピペリジノ)−1,4
−ナフトキノン、2−クロロ−3−(4−モルホリノピ
ペリジノ)−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−3−
(シクロペンチルピペラジニル)−1,4−ナフトキノ
ン、2−クロロ−3−[4−[2−(2−ヒドロキシエ
トキシ)エチル]ピペラジニル]−1,4−ナフトキノ
ン、2−クロロ−3−[4−(1−ピロリジニル)カル
ボニルメチルピペラジニル]−1,4−ナフトキノン、
2−クロロ−3−(4−イソプロピルアミノカルボニル
メチルピペラジニル)−1,4−ナフトキノンから選ば
れる上記(2)記載の2−アミノ−3−ハロゲノ−1,
4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容される塩を
含有してなる細胞接着阻害剤。
【0020】(4) 上記(1)記載の2−アミノ−3
−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理
上許容される塩を含有してなる、炎症第II期の細胞接着
を阻害することによる抗炎症剤。
【0021】(5) 上記(2)記載の2−アミノ−3
−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理
上許容される塩を含有してなる、炎症第II期の細胞接着
を阻害することによる抗炎症剤。
【0022】(6) 上記(3)記載の2−アミノ−3
−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理
上許容される塩を含有してなる、炎症第II期の細胞接着
を阻害することによる抗炎症剤。
【0023】(7) 上記(1)記載の2−アミノ−3
−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理
上許容される塩を含有してなる虚血再潅流傷害治療剤。
【0024】(8) 上記(2)記載の2−アミノ−3
−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理
上許容される塩を含有してなる虚血再潅流傷害治療剤。
【0025】(9) 上記(3)記載の2−アミノ−3
−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理
上許容される塩を含有してなる虚血再潅流傷害治療剤。
【0026】(10) 上記(1)記載の2−アミノ−
3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬
理上許容される塩を含有してなる臓器移植拒絶反応抑制
剤。
【0027】(11) 上記(2)記載の2−アミノ−
3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬
理上許容される塩を含有してなる臓器移植拒絶反応抑制
剤。
【0028】(12) 上記(3)記載の2−アミノ−
3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬
理上許容される塩を含有してなる臓器移植拒絶反応抑制
剤。
【0029】(13) 上記(1)記載の2−アミノ−
3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬
理上許容される塩を含有してなる自己免疫疾患治療剤。
【0030】(14) 上記(2)記載の2−アミノ−
3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬
理上許容される塩を含有してなる自己免疫疾患治療剤。
【0031】(15) 上記(3)記載の2−アミノ−
3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬
理上許容される塩を含有してなる自己免疫疾患治療剤。
【0032】(16) 上記(1)記載の2−アミノ−
3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬
理上許容される塩を含有してなる癌転移抑制剤。
【0033】(17) 上記(2)記載の2−アミノ−
3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬
理上許容される塩を含有してなる癌転移抑制剤。
【0034】(18) 上記(3)記載の2−アミノ−
3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬
理上許容される塩を含有してなる癌転移抑制剤。
【0035】(19) 一般式〔II〕
【化15】〔式中、R1’、R2’は同時に水酸基を表す
か,どちらか一方が水酸基、他方が水素原子を表し;R
3’は低級アルキル基,炭素数3乃至7のシクロアルキ
ル基,低級アルキル基で置換されてもよいアミノ基置換
低級アルキル基,アシル基,窒素原子がアミノ保護基で
保護されてもよい4−ピペリジニル基,
【化2】(ここでR5、R6、R7はそれぞれ前記と同様
の意味を表す。但し、R5乃至R7が全て水素原子である
場合を除く。)又は
【化4】(ここでR8、R9はそれぞれ前記と同様の意味
を表す。)を表し;R4’は水素原子を表すか、R3’と
同時にアシル基を表すか又はR3’及びそれらが結合す
る窒素原子と共に
【化16】{ここでR10’は低級アルキル基、低級アル
コキシ基で置換されたフェニル基、ピリジル基、ピリミ
ジニル基又は
【化7】(ここでA、B、nはそれぞれ前記と同様の意
味を表す。)を表し、Y’はCH基又は窒素原子を表
し、r、tはそれぞれ前記と同様の意味を表す。}を表
し;Xは前記と同様の意味を表す。〕で示される2−ア
ミノ−3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又は
その薬理上許容される塩。
【0036】(20) R3’、R4’及びそれらが結合
する窒素原子が
【化16】(ここでR10’、Y’、r、tはそれぞれ前
記と同様の意味を表す。)である上記(19)記載の2
−アミノ−3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体
又はその薬理上許容される塩。
【0037】(21) 一般式〔III〕
【化17】〔式中、R3”は窒素原子がアミノ保護基で
保護されてもよい4−ピペリジニル基,
【化18】(ここでR5”、R6”、R7”はそれぞれ同
一又は異なって水素原子、ヒドロキシ置換低級アルキル
基、ピペリジノ基、モルホリノ基、又はR5”乃至R7
のうち隣接する2つが一緒になってメチレンジオキシ基
若しくは
【化3】を表す。但し、R5”乃至R7”が全て水素原子
である場合を除く。)又は
【化4】(ここでR8、R9はそれぞれ前記と同様の意味
を表す。)を表し;R4”は水素原子を表すか,R3”及
びそれらが結合する窒素原子と共に
【化12】(ここでR11、r、tはそれぞれ前記と同様
の意味を表す。)又は
【化13】(ここでR11’、r、tはそれぞれ前記と同
様の意味を表す。)を表し;Xは前記と同様の意味を表
す。〕で示される2−アミノ−3−ハロゲノ−1,4−
ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容される塩。
【0038】(22) R3”、R4”及びそれらが結合
する窒素原子が
【化12】(ここでR11、r、tはそれぞれ前記と同様
の意味を表す。)又は
【化13】(ここでR11’、r、tはそれぞれ前記と同
様の意味を表す。)である上記(21)記載の2−アミ
ノ−3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はそ
の薬理上許容される塩。
【0039】(23) 2−クロロ−3−[4−(1−
ピロリジニル)ピペリジノ]−1,4−ナフトキノン、
2−クロロ−3−(4−ピペリジノピペリジノ)−1,
4−ナフトキノン、2−クロロ−3−(4−モルホリノ
ピペリジノ)−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−3
−(シクロペンチルピペラジニル)−1,4−ナフトキ
ノン、2−クロロ−3−[4−[2−(2−ヒドロキシ
エトキシ)エチル]ピペラジニル]−1,4−ナフトキ
ノンから選ばれる上記(22)記載の2−アミノ−3−
ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上
許容される塩。
【0040】ここで「低級アルキル基」とは、炭素数1
乃至6の直鎖又は分枝していても良い低級アルキル基で
あり、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−
ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソ
ペンチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、
2−ペンチル基、3−ペンチル基、n−ヘキシル基、イ
ソヘキシル基又は2−ヘキシル基等が挙げられ、好まし
くはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、2−ペンチ
ル基、3−ペンチル基、n−ヘキシル基又は2−ヘキシ
ル基等である。又R10又はR10’として好ましくはイソ
プロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ter
t−ブチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基又は2
−ヘキシル基等である。
【0041】又、「炭素数3乃至7のシクロアルキル
基」とは、炭素数3乃至7の環状アルキル基であり、例
えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチ
ル基、シクロヘキシル基又はシクロヘプチル基等が挙げ
られ、好ましくはシクロペンチル基又はシクロヘキシル
基である。
【0042】又、「低級アルキル基で置換されてもよい
アミノ基」とは、無置換又は低級アルキル基で一若しく
は二置換されたアミノ基であり、その低級アルキル基の
例としては、前記「低級アルキル基」で示したものが挙
げられる。
【0043】具体的にはアミノ基、メチルアミノ基、エ
チルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ
基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピル
アミノ基、ジイソプロピルアミノ基又はメチルエチルア
ミノ基等が挙げられ、好ましくはアミノ基、メチルアミ
ノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基又はジエチル
アミノ基等であり、特に好ましくはジメチルアミノ基又
はジエチルアミノ基等である。
【0044】又、「低級アルキル基で置換されてもよい
アミノ基置換低級アルキル基」とは、前記「低級アルキ
ル基で置換されてもよいアミノ基」で示したもので置換
された低級アルキル基であり、その低級アルキル基の例
としては、前記「低級アルキル基」で示したものが挙げ
られ、低級アルキル基に対する「低級アルキル基で置換
されてもよいアミノ基」の置換位置については特に制限
されるものではない。
【0045】具体的にはアミノメチル基、2−アミノエ
チル基、1−アミノエチル基、3−アミノプロピル基、
2−アミノプロピル基、1−アミノプロピル基、ジメチ
ルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル基、ジメチル
アミノエチル基、ジエチルアミノエチル基、ジメチルア
ミノプロピル基又はジエチルアミノプロピル基等が挙げ
られ、好ましくはアミノメチル基、2−アミノエチル
基、ジメチルアミノメチル基、ジエチルアミノメチル
基、ジメチルアミノエチル基又はジエチルアミノエチル
基等であり、特に好ましくはジメチルアミノエチル基又
はジエチルアミノエチル基等である。
【0046】又、「アシル基」とは、炭素数1乃至6の
直鎖若しくは分枝していても良いアシル基又は置換され
ていても良いベンゼン環を有するアシル基であり、例え
ばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチロイ
ル基、バレロイル基、ピバロイル基又はベンゾイル基等
が挙げられ、好ましくはホルミル基、アセチル基、プロ
ピオニル基又はピバロイル基等であり、特に好ましくは
ホルミル基又はアセチル基等である。
【0047】又、「低級アルコキシ基」とは、炭素数1
乃至6の直鎖又は分枝してもよい低級アルコキシ基であ
り、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ
基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−
ペントキシ基、イソペントキシ基、tert−ペントキ
シ基、ネオペントキシ基、n−ヘキソキシ基又はイソヘ
キソキシ基等が挙げられ、好ましくは炭素数1乃至4の
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロ
ポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−
ブトキシ基又はtert−ブトキシ基等であり、特に好
ましくはメトキシ基又はエトキシ基等である。
【0048】又、「窒素原子がアミノ保護基で保護され
てもよい4−ピペリジニル基」とは、4−ピペリジニル
基の窒素原子がアミノ保護基で置換された4−ピペリジ
ニル基又は無置換の4−ピペリジニル基であり、アミノ
保護基としては通常用いられるものならいかなる保護基
でもよく、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカル
ボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカ
ルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、イソブトキシ
カルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、ter
t−ブトキシカルボニル基、tert−アミルオキシカ
ルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニ
ル基、1,1−ジメチル−2−クロロエトキシカルボニ
ル基、1,1−ジメチル−2,2−ジブロモエトキシカ
ルボニル基、1,1−ジメチル−2,2,2−トリクロ
ロエトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル
基、9−フルオレニルメトキシカルボニル基、9−
(2,7−ジブロモ)フルオレニルメトキシカルボニル
基等のカルバメート,ベンジル基、p−メトキシベンジ
ル基等のアラルキル基,ホルミル基、アセチル基、プロ
ピオニル基、ブチロイル基、バレロイル基、ピバロイル
基、クロロアセチル基、トリクロロアセチル基、トリフ
ルオロアセチル基、ベンゾイル基等のアシル基等が挙げ
られるが、好ましくはメトキシカルボニル基、エトキシ
カルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキ
シカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、イソブト
キシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、t
ert−ブトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロ
ロエトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基
等のカルバメート,ベンジル基、p−メトキシベンジル
基等のアラルキル基等で、特に好ましくはエトキシカル
ボニル基又はベンジル基等である。
【0049】具体的には4−ピペリジニル基、4−(1
−メトキシカルボニル)ピペリジニル基、4−(1−エ
トキシカルボニル)ピペリジニル基、4−(1−ter
t−ブトキシカルボニル)ピペリジニル基、4−(1−
ベンジルオキシカルボニル)ピペリジニル基又は4−
(1−ベンジル)ピペリジニル基等が挙げられ、好まし
くは4−ピペリジニル基、4−(1−メトキシカルボニ
ル)ピペリジニル基、4−(1−エトキシカルボニル)
ピペリジニル基又は4−(1−ベンジル)ピペリジニル
基等が挙げられ、特に好ましくは4−(1−エトキシカ
ルボニル)ピペリジニル基又は4−(1−ベンジル)ピ
ペリジニル基等が挙げられる。
【0050】又、「ハロゲン原子」とは、具体的にはフ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子等が挙げ
られ、好ましくはフッ素原子、塩素原子又は臭素原子で
あり、特に好ましくはXとしては塩素原子又は臭素原子
であり、R5、R6、R7又はBとしてはフッ素原子又は
塩素原子である。
【0051】又、「ハロゲン置換低級アルキル基」と
は、前記「ハロゲン原子」で示したもので置換された低
級アルキル基であり、その低級アルキル基の例として
は、前記「低級アルキル基」で示したものが挙げられ、
低級アルキル基に対するハロゲン原子の置換位置につい
ては特に制限されるものではない。
【0052】具体的にはフルオロメチル基、ジフルオロ
メチル基、トリフルオロメチル基、クロロメチル基、ジ
クロロメチル基、トリクロロメチル基、ブロモメチル
基、ヨードメチル基、2−フルオロエチル基、2,2−
ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル
基、2−クロロエチル基、2,2−ジクロロエチル基、
2,2,2−トリクロロエチル基、2−ブロモエチル
基、2−ヨードエチル基、3−フルオロプロピル基、
3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロ
ピル基、3,3,3−トリクロロプロピル基、3−ブロ
モプロピル基、4−フルオロブチル基、5−フルオロペ
ンチル基又は6−フルオロヘキシル基等が挙げられ、好
ましくはフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリ
フルオロメチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル
基、トリクロロメチル基、2−フルオロエチル基、2,
2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエ
チル基、2−クロロエチル基、2,2−ジクロロエチル
基又は2,2,2−トリクロロエチル基等であり、特に
好ましくはトリフルオロメチル基又はトリクロロメチル
基等である。
【0053】又、「ヒドロキシ置換低級アルキル基」と
は、水酸基で置換された低級アルキル基であり、その低
級アルキル基の例としては、前記「低級アルキル基」で
示したものが挙げられ、低級アルキル基に対する水酸基
の置換位置については特に制限されるものではない。
【0054】具体的にはヒドロキシメチル基、2−ヒド
ロキシエチル基、1−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロ
キシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、1−ヒド
ロキシプロピル基、2,3−ジヒドキシプロピル基、4
−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、2−
ヒドロキシブチル基、1−ヒドロキシブチル基、4,3
−ジヒドロキシブチル基、5−ヒドロキシペンチル基、
4−ヒドロキシペンチル基、3−ヒドロキシペンチル
基、2−ヒドロキシペンチル基、6−ヒドロキシヘキシ
ル基、5−ヒドロキシヘキシル基、4−ヒドロキシヘキ
シル基、3−ヒドロキシヘキシル基又は2−ヒドロキシ
ヘキシル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1乃至4の
ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒ
ドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2,
3−ジヒドキシプロピル基又は4−ヒドロキシブチル基
等であり、特に好ましくはヒドロキシメチル基、2−ヒ
ドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基又は2,
3−ジヒドキシプロピル基等である。
【0055】又、「低級アルキル基若しくはフェニル基
で置換されてもよいアミノ基」とは、低級アルキル基又
はフェニル基で一又は二置換されたアミノ基あるいは無
置換のアミノ基であり、その低級アルキル基の例として
は前記「低級アルキル基」で示したものが挙げらる。
【0056】具体的にはアミノ基、メチルアミノ基、エ
チルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ
基、ブチルアミノ基、フェニルアミノ基、ジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソ
プロピルアミノ基又はN−メチル−N−フェニルアミノ
基等が挙げられ、好ましくはアミノ基、フェニルアミノ
基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピル
アミノ基又はジイソプロピルアミノ基等であり、特に好
ましくはフェニルアミノ基又はジメチルアミノ基、ジエ
チルアミノ基等である。
【0057】又、「低級アルコキシ基で置換されたフェ
ニル基」とは、低級アルコキシ基で1乃至3置換された
フェニル基であり、そのアルコキシ基の例としては前記
「低級アルコキシ基」で示したものが挙げられ、フェニ
ル基に対する低級アルコキシ基の置換位置は特に制限さ
れるものではない。
【0058】具体的には、2−メトキシフェニル基、3
−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−
エトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−エ
トキシフェニル基、2−プロポキシフェニル基、3−プ
ロポキシフェニル基、4−プロポキシフェニル基、2,
3−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニ
ル基、3,5−ジメトキシフェニル基、2,3−ジエト
キシフェニル基、3,4−ジエトキシフェニル基、3,
5−ジエトキシフェニル基、2,3−ジプロポキシフェ
ニル基、3,4−ジプロポキシフェニル基、3,5−ジ
プロポキシフェニル基、2,3,4−トリメトキシフェ
ニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基、2,
3,4−トリエトキシフェニル基又は3,4,5−トリ
エトキシフェニル基等が挙げられ、好ましくは2−メト
キシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキ
シフェニル基、2−エトキシフェニル基、3−エトキシ
フェニル基、4−エトキシフェニル基、2,3−ジメト
キシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,
5−ジメトキシフェニル基、2,3−ジエトキシフェニ
ル基、3,4−ジエトキシフェニル基、3,5−ジエト
キシフェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基
又は3,4,5−トリエトキシフェニル基等であり、特
に好ましくは2−メトキシフェニル基、3−メトキシフ
ェニル基、4−メトキシフェニル基、3,4−ジメトキ
シフェニル基又は3,5−ジメトキシフェニル基等であ
る。
【0059】又、「アシルオキシ基」とは、炭素数1乃
至6の直鎖若しくは分枝していても良いアシルオキシ基
又は置換されていても良いベンゼン環を有するアシルオ
キシ基であり、例えばホルミルオキシ基、アセチルオキ
シ基、プロピオニルオキシ基、ブチロイルオキシ基、バ
レロイルオキシ基、ピバロイルオキシ基又はベンゾイル
オキシ基等が挙げられ、好ましくはアセチルオキシ基、
プロピオニルオキシ基又はピバロイルオキシ基等であ
り、特に好ましくはアセチルオキシ基等である。
【0060】又、「水酸基若しくはアシルオキシ基で置
換されてもよい低級アルキル基」とは、水酸基又はアシ
ルオキシ基で置換された炭素数1乃至6の直鎖又は分枝
しても良い低級アルキル基あるいは無置換の低級アルキ
ル基であり、水酸基が低級アルキル基に置換する場合
は、前記「ヒドロキシ置換低級アルキル基」で示したも
のが挙げられる。又、アシルオキシ基の例としては、前
記「アシルオキシ基」で示したものが挙げられ、該基が
低級アルキル基に置換する場合は、前記「ヒドロキシ置
換低級アルキル基」で示したものの「ヒドロキシ」を
「アシルオキシ」に言い換えればよい。低級アルキル基
に対する水酸基又はアシルオキシ基の置換位置について
は特に制限されるものではない。
【0061】又、「水酸基若しくはアシルオキシ基で置
換された低級アルキル基」とは、水酸基又はアシルオキ
シ基で必ず置換された炭素数1乃至6の直鎖又は分枝し
ても良い低級アルキル基である。
【0062】又、「水酸基若しくはハロゲン原子で置換
されてもよいフェニル基」とは、水酸基若しくはハロゲ
ン原子で一乃至三置換されたフェニル基又は無置換のフ
ェニル基であり、そのハロゲン原子の例としては前記
「ハロゲン原子」で示したものが挙げられ、水酸基若し
くはハロゲン原子のフェニル基に対する置換位置は特に
制限されるものではない。
【0063】具体的にはフェニル基、2−ヒドロキシフ
ェニル基、3−ヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシ
フェニル基、3,4−ジヒドロキシフェニル基、3,5
−ジヒドロキシフェニル基、3,4,5−トリヒドロキ
シフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロ
フェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェ
ニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル
基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4
−ブロモフェニル基、2−ヨードフェニル基、3−ヨー
ドフェニル基、4−ヨードフェニル基、3,4−ジフル
オロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、3,
4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロロフェニル
基、3,4−ジブロモフェニル基、3,5−ジブロモフ
ェニル基、3,4−ジヨードフェニル基又は3,5−ジ
ヨードフェニル基等が挙げられ、好ましくはフェニル
基、2−ヒドロキシフェニル基、3−ヒドロキシフェニ
ル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−フルオロフェニ
ル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル
基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4
−クロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロ
モフェニル基又は4−ブロモフェニル基等であり、特に
好ましくはフェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、2
−クロロフェニル基又は3−クロロフェニル基である。
【0064】又、「薬理上許容される塩」とは、上記一
般式〔I〕乃至〔III〕で示される2−アミノ−3−ハ
ロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体と無毒の塩を形成
するものであればいかなるものでもよく、例えば、塩
酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸等の無機酸塩、シュウ
酸、マロン酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、
酒石酸、酢酸、グルコン酸、アスコルビン酸等の有機酸
塩等を挙げることができる。又、場合によっては含水物
あるいは水和物であってもよい。
【0065】次に、本発明化合物の製造方法を説明す
る。
【化30】
【0066】一般式〔VI〕で示される2,3−ジハロゲ
ノ−1,4−ナフトキノン(R1、R2及びXはそれぞれ
前記と同様の意味を表す。)と一般式〔V〕で示される
アミン化合物(R3及びR4はそれぞれ前記と同様の意味
を表す。)をメタノール、エタノール、プロパノール、
テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメチルホ
ルムアミド、エチレングリコールモノメチルエーテル等
あるいはこれらの混合溶媒中で加熱還流させることによ
り、一般式〔I〕(R1、R2、R3、R4及びXはそれぞ
れ前記と同様の意味を表す。)で示される2−アミノ−
3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体が製造でき
る。
【0067】
【医薬品への適応】かくして得られた一般式〔I〕で示
される本発明化合物は細胞接着阻害作用に基づく抗炎症
作用、虚血再潅流傷害抑制作用、臓器移植拒絶反応抑制
作用、自己免疫疾患抑制作用、癌転移抑制作用等を有す
る。本発明化合物を抗炎症剤、虚血再潅流傷害治療剤、
臓器移植拒絶反応抑制剤、自己免疫疾患抑制剤又は癌転
移抑制剤として用いる場合、通常全身的、あるいは局所
的に、経口または非経口で投与される。
【0068】投与量は年齢、体重、症状、治療効果、投
与方法、処理時間等により異なるが、通常成人ひとり当
たり抗炎症剤の場合は1回に10mg乃至1gの範囲
で、虚血再潅流傷害抑制剤の場合は0.01mg乃至1
0mgの範囲で、臓器移植拒絶反応抑制剤の場合は1m
g乃至1gの範囲で、自己免疫疾患抑制剤の場合は0.
01mg乃至100mgの範囲で、癌転移抑制剤の場合
は0.1mg乃至100mgの範囲で、1日1回から数
回経口あるいは非経口投与される。
【0069】本発明化合物を経口投与のための固体組成
物にする場合、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤等の剤形が可
能である。このような固体組成物においては、一つ又は
それ以上の活性物質が、少なくとも一つの不活性な希釈
剤、分散剤又は吸着剤等、例えば乳糖、マンニトール、
ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微晶性セル
ロース、デンプン、ポリビニルヒドリン、メタケイ酸ア
ルミン酸マグネシウム又は無水ケイ酸末等と混合され
る。又、組成物は常法に従って、希釈剤以外の添加剤を
混合させてもよい。
【0070】錠剤又は丸剤に調製する場合は、必要によ
り白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース又は
ヒドロキシメチルセルロースフタレート等の胃溶性ある
いは腸溶性物質のフィルムで皮膜してもよいし、又2以
上の層で皮膜してもよい。さらに、ゼラチン又はエチル
セルロースのような物質のカプセルにしてもよい。
【0071】経口投与のための液体組成物にする場合
は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶解剤、懸濁剤、シロ
ップ剤又はエリキシル剤等の剤形が可能である。用いる
希釈剤としては、例えば精製水、エタノール、植物油又
は乳化剤等がある。又、この組成物は希釈剤以外に浸潤
剤、懸濁剤、甘味剤、風味剤、芳香剤又は防腐剤等のよ
うな補助剤を混合させてもよい。
【0072】非経口のための注射剤に調製する場合は、
無菌の水性若しくは非水性の溶液剤、可溶化剤、懸濁剤
又は乳化剤を用いる。水溶性の溶液剤、可溶化剤、懸濁
剤としては例えば、注射用蒸留水、生理食塩水シクロデ
キストリン及びその誘導体、トリエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、モノエタノールアミン、トリエチル
アミン等の有機アミン類あるいは無機アルカリ溶液等が
ある。
【0073】水溶性の溶液剤にする場合、例えばプロピ
レングリコール、ポリエチレングリコールあるいはオリ
ーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール
類等を用いてもよい。又、可溶化剤として、例えばポリ
オキシエチレン硬化ヒマシ油、庶糖脂肪酸エステル等の
界面活性剤(混合ミセル形成)、又はレシチンあるいは
水添レシチン(リポソーム形成)等も用いられる。又、
植物油等非水溶性の溶解剤と、レシチン、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油又はポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレングリコール等から成るエマルジョン製剤にす
ることもできる。
【0074】非経口投与のためのその他の組成物として
は、一つまたはそれ以上の活性物質を含み、それ自体公
知の方法により処方される外用液剤、軟膏のような塗布
剤、座剤又はペッサリー等にしてもよい。
【0075】なお、上記一般式〔I〕で示される化合物
は、後述の試験例から明らかな通り、それぞれに優れた
細胞接着活性を示すが、とりわけR1、R2が水素原子で
表され、且つR3、R4及びそれらが結合する窒素原子と
共に
【化12】(ここでR11、r、tはそれぞれ前記と同様
の意味を表す。)又は
【化13】(ここでR11’、r、tはそれぞれ前記と同
様の意味を表す。)で表さる化合物は、卓越した活性、
吸収性等、医薬として要求される様々の優れた特性を示
し、好ましい化合物であるといえる。
【0076】更に好ましいR11の具体例としてはピロリ
ジニル基、ピペリジノ基又はモルホリノ基であり、
11’の具体例としては炭素数3乃至7、特に好ましく
は5乃至6のシクロアルキル基又は
【化14】(ここでA’、B’、n’は前記と同様の意
味を表す。)である。更に好ましい
【化14】としては
【化31】 (ここでR12は水酸基若しくはアシルオキシ基で置換さ
れた低級アルキル基を表し、n’は前記と同様の意味を
表す。)又は
【化32】 (ここでR13は低級アルキル基で置換されてもよいアミ
ノ基、ピロリジニル基、ピペリジノ基又はモルホリノ基
を表し、n’は前記と同様の意味を表す。)である。
又、r及びtの好ましい値はそれぞれ2である。
【0077】R3、R4及びそれらが結合する窒素原子を
より具体的に示せば、ピロリジニルピペリジノ基、ピペ
リジノピペリジノ基、モルホリノピペリジノ基、シクロ
ペンチルピペラジニル基、シクロヘキシルピペラジニ
ル、ヒドロキシエトキシエチルピペラジニル基、イソプ
ロピルアミノカルボニルメチルピペラジニル基、ピロリ
ジニルカルボニルメチルピペラジニル基、ピペリジノカ
ルボニルメチルピペラジニル基、モルホリノカルボニル
メチルピペラジニル基等を挙げることができる。これら
化合物を例示すれば、以下の通りである。
【0078】2−クロロ−3−[4−(1−ピロリジニ
ル)ピペリジノ]−1,4−ナフトキノン、2−クロロ
−3−(4−ピペリジノピペリジノ)−1,4−ナフト
キノン、2−クロロ−3−(4−モルホリノピペリジ
ノ)−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−3−(シク
ロペンチルピペラジニル)−1,4−ナフトキノン、2
−クロロ−3−[4−[2−(2−ヒドロキシエトキ
シ)エチル]ピペラジニル]−1,4−ナフトキノン、
2−クロロ−3−(4−(イソプロピルアミノカルボニ
ルメチルピペラジニル)−1,4−ナフトキノン、2−
クロロ−3−[4−(1−ピロリジニル)カルボニルメ
チルピペラジニル]−1,4−ナフトキノン。
【0079】
【実施例】次に、本発明に係る一般式〔I〕で示される
化合物及びその製造方法を、実施例によって具体的に説
明する。しかしながら、本発明はこれら実施例によって
限定されるものではないことは勿論である。
【0080】実施例1 2−クロロ−3−(4−ピペリジノピペリジノ)−1,
4−ナフトキノン 塩酸塩
【化33】 2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(908mg)及び
4−ピペリジノピペリジン(1.43g)をエタノール(40ml)
中で3時間過熱還流させた。反応混合物を冷却後、減圧
下でエタノールを留去して得られた残渣を酢酸エチルに
溶解させ、この時生成する不溶物を除去した。得られた
酢酸エチル溶液を水、次いで飽和塩化ナトリウム水溶液
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。酢酸エチ
ル層を減圧濃縮して得られた油状物を少量のエタノール
に溶解させ、次いで4規定塩化水素を含有するジオキサ
ン溶液で酸性とした。この酸性溶液にエーテルを加える
ことにより、表記化合物(1.38g,収率87%)を赤色結晶と
して得た。 融点 230〜232℃
【0081】実施例2 2−クロロ−5,8−ジヒドロキシ−3−(3−フルオ
ロフェニルアミノ)−1,4−ナフトキノン
【化34】 実施例1と同様にして、2,3−ジクロロ−5,8−ジ
ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン(518mg)及び3−フ
ルオロアニリン(500mg)より、表記化合物(510mg,収率76
%)を暗紫色結晶として得た。但し、塩化水素−ジオキサ
ンを用いる塩酸塩化の工程は省略した。 融点 214〜215℃
【0082】実施例3 2−クロロ−3−(4−シクロプロピルピペラジノ)−
1,4−ナフトキノン塩酸塩
【化35】 実施例1と同様にして、2,3−ジクロロ−1,4−ナ
フトキノン(454mg)、1−シクロプロピルピペラジン(27
7mg)より、表記化合物(661mg,収率94%)を橙色結晶とし
て得た。但し、酸補足剤としてトリエチルアミン(0.28m
l)を用いた。融点 207℃(分解)
【0083】実施例4 2−ブロモ−3−(4−シクロプロピルピペラジノ)−
1、4−ナフトキノン塩酸塩
【化36】 実施例3と同様にして、2,3−ジブロモ−1,4−ナ
フトキノン(632mg)、1−シクロプロピルピペラジン(27
7mg)及びトリエチルアミン(0.28ml)より、表記化合物(7
24mg,収率91%)を橙色結晶として得た。 融点 210℃(分解)
【0084】実施例1乃至実施例4と同様にして、実施
例5乃至実施例186の化合物を得た。これらの化合物
を表1乃至表17に示した。なお、表中の実施例番号欄
の*印は、当該化合物が本発明出願前に公知であること
を示す。
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】
【表3】
【0088】
【表4】
【0089】
【表5】
【0090】
【表6】
【0091】
【表7】
【0092】
【表8】
【0093】
【表9】
【0094】
【表10】
【0095】
【表11】
【0096】
【表12】
【0097】
【表13】
【0098】
【表14】
【0099】
【表15】
【0100】
【表16】
【0101】
【表17】
【0102】(試験例)次に、本発明化合物の細胞接着
阻害作用について試験した。 試験例1 好中球の接着分子(CD11b)発現に対する被検物質
の阻害効果 バ−チらの方法〔プロシ−ディング・オブ・ナショナル
・アカデミー・オブ・サイエンス USA、88巻、3
55頁(1991年)[Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 8
8, 355(1991)]〕により試験した。末梢血より分離した
ヒト好中球を、4×106cell/mlの濃度でハン
クス液に懸濁し、氷冷下で100μlづつ分注した。被
検物質をハンクス液に溶解し、好中球懸濁液に100μ
lづつ添加した後、氷冷下で30分間インキュベーショ
ンした。好中球の懸濁液にホルミルメチオニル−ロイシ
ル−フェニルアラニン(fMLP)を10μl添加し
(終濃度10nM)、37℃で20分間インキュベーシ
ョンして好中球を活性化した。フルオレセインイソチオ
シアネートにより蛍光ラベルした抗CD11b抗体40
mg/mlの濃度のものを10μl加え、氷冷下で30
分間インキュベーションした。ハンクス液で未結合の抗
体を洗浄した後、自動細胞解析装置を用いて蛍光値を測
定した。下記式より、被検物質の各用量(0.1〜20
μM)における阻害率を求め、用量−阻害曲線より被検
物質の50%阻害率(IC50)を算出した。
【数1】 Fx:被検物質処理した好中球のCD11bの蛍光値 Fmax:fMLP刺激により発現した好中球のCD11b
の蛍光値 F0:未刺激の好中球上のCD11bの蛍光値
【0103】表18乃至表20に試験例1の結果を示
す。
【表18】
【0104】
【表19】
【0105】
【表20】
【0106】試験例2 活性化ヒト血管内皮細胞と末梢血より分離したヒト好中
球の接着に対する被検物質の阻害効果 ハーランらの方法[Adhesion-its role in inflammatory
disease, Freeman and Company p189 (1992)]により試
験した。培養ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)を1
0%ウシ胎児血清を含む199培地にて24ウェルプレ
ートにコンフルエントになるまで培養した。これにリコ
ンビナントヒトインターロイキン−1β(IL−1β)
100単位/ml濃度を含む500μlの培地を添加
し、37℃,5%CO2インキュベーター内で18時間
培養することにより活性化した。一方、好中球をヒト末
梢血より分離後ハンクス液に2×107cells/m
lの濃度で懸濁し、5−カルボキシフルオレセイン ジ
アセトキシメチルエステルを10nMの濃度になるよう
に加えた後、37℃で30分間インキュベーションして
蛍光ラベルした。活性化HUVECを、カルシウム及び
マグネシウムを含まないリン酸緩衝生理的食塩水にて2
回洗浄後、蛍光ラベルした好中球懸濁液4×106ce
lls/mlのものを250μl及び被検物質を溶解し
たハンクス液250μlを加え、さらにfMLPを終濃
度100μMとなるよう10μl添加し、37℃で30
分間インキュベーションした。未接着の細胞をハンクス
液で洗浄し、蛍光光度計で各ウェルの蛍光値を測定し
た。下記式より、被検物質の各用量(0.5〜20μ
M)における阻害率を求め、用量−阻害曲線より被検物
質の50%阻害率(IC50)を算出した。
【数2】 Fx’:被検物質処理した好中球1ウェル当たりの蛍光値 Fmax’:IL−1β/fMLP刺激により接着した好中
球1ウェル当たりの蛍光値 F0’:未刺激のウェルに接着した好中球1ウェル当たり
の蛍光値
【0107】表21に試験例2の結果を示す。
【表21】
【0108】試験例3 チオグリコレート誘発腹膜炎に対する被検物質の抑制効
果 ラスキーらの方法〔サイエンス、258巻、436〜9
69頁(1992年)[Science, 258, 436-969(199
2)]〕により試験した。6週齢の日本チャールズリバー
社産ドンリュウ系雄性ラットを、各群6乃至8匹に群分
けし、陽性及び陰性対照群には0.5%メチルセルロー
スを、被検物質投与群には被検物質を溶解した0.5%
メチルセルロースを25ml/kgの容量で経口投与し
た。経口投与1時間後に陽性対照群及び被検物質投与群
にチオグリコレートの水溶液を1個体当たり145mg
/5ml腹腔内に注入した。チオグリコレート投与5時
間後にラットを放血致死させ、その直後に0.5%ウシ
血清アルブミン及び10単位/mlのヘパリンナトリウ
ムを含む5mlのリン酸緩衝生理的食塩水で腹腔内を洗
浄し、腹腔に浸出した白血球を回収した。自動血球測定
装置を用いて洗浄液中の白血球数を測定した。下記式よ
り、被検物質のチオグリコレートによる白血球浸潤に対
する抑制率を算出した。
【数3】 Fx”:被検物質群の浸出細胞数(平均値) Fmax”:陽性対照群の浸出細胞数(平均値) F0”:陰性対照群の浸出細胞数(平均値)
【0109】表22に試験例3の結果を示す。
【表22】
【0110】試験例4 ラット腸間膜微小循環測定法による被検物質の細胞接着
阻害活性 末松らの方法〔アメリカン・ジャーナル・オブ・フィジ
オロジー、266巻、H2410〜H2415頁(19
44年)[Am. J. Physiol., 266, H2410-H2415(199
4)]〕により試験した。ウィスター系雄性ラット(体重
200g〜400g)を用い、ネンブタール麻酔下に正
中開腹を施し回盲部腸間膜を腹腔外に露出させ、微小循
環観察ステージ上に慎重に展開して、37℃の恒温槽で
加温したクレブスリンガー液を腸間膜上に滴下しながら
生体顕微鏡で25〜50ミクロン程度の太さの分岐のな
い後毛細血管静脈の微小循環動態を観察し、同時にCC
Dカメラによりその映像をビデオに録画した。又、顕微
鏡内に赤血球速度コリレーターを装着しておき、観察し
ている静脈の赤血球速度をリアルタイムでモニターし
た。観察大腿動,静脈にカテーテルを留置し、動脈の血
圧と心拍数をモニターしながら、静脈カテーテルから麻
酔液の追加投与を行った。被検物質及び白血球の刺激剤
として用いたfMLP(終濃度100μM)はいずれも
クレブスリンガー液に直接溶解して滴下した。観察開始
10分後にfMLPを滴下開始し、さらに10分後にf
MLPの刺激により白血球が血管内皮に粘着を開始した
のを確認後、被検物質を滴下開始した。それから30分
間観察を継続した。実験終了後に、ビデオを再生し、各
時間毎の1視野における粘着細胞(30秒以上その部位
に留まる細胞)数をカウントした。被検物質滴下開始3
0分後の粘着細胞数をコントロールの値に比べて有意に
抑制するものを細胞接着阻害活性有りと判断した。
【0111】表23に試験例4の結果を示す。
【表23】
【0112】
【発明の効果】上記試験結果から明らかなように、本発
明化合物が細胞接着阻害作用を有することから、現在臨
床で用いられている抗炎症剤とは作用機序の異なる抗炎
症剤、虚血再潅流傷害治療剤、臓器移植拒絶反応抑制
剤、自己免疫疾患治療剤として有用である。又、癌転移
抑制剤としての使用も期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/535 ABY C07D 211/30 211/58 213/74 239/28 241/04 295/10 A 295/12 A 295/18 A 295/20 A

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 〔式中、R1、R2は同一又は異なってもよく水素原子又
    は水酸基を表し;R3は低級アルキル基,炭素数3乃至
    7のシクロアルキル基,低級アルキル基で置換されても
    よいアミノ基置換低級アルキル基,アシル基,窒素原子
    がアミノ保護基で保護されてもよい4−ピペリジニル
    基, 【化2】 (ここでR5、R6、R7はそれぞれ同一又は異なって水
    素原子、水酸基、ハロゲン原子、低級アルキル基、炭素
    数3乃至7のシクロアルキル基、低級アルコキシ基、ハ
    ロゲン置換低級アルキル基、ヒドロキシ置換低級アルキ
    ル基、低級アルキル基若しくはフェニル基で置換されて
    もよいアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基又はR5
    乃至R7のうち隣接する2つが一緒になってメチレンジ
    オキシ基若しくは 【化3】 を表す。)又は 【化4】 (ここでR8、R9はそれぞれ同一又は異なって水素原子
    又は低級アルキル基を表す。)を表し;R4は水素原子
    を表すか,R3と同時にアシル基を表すか又はR3及びそ
    れらが結合する窒素原子と共に 【化5】 {ここでR10は低級アルキル基、低級アルコキシ基で置
    換されたフェニル基、ピリジル基、ピリミジニル基、 【化6】 (ここでXはハロゲン原子を表す。)又は 【化7】 (ここでAは酸素原子、カルボニル基、NH基、 【化8】 【化9】 【化10】 又は単結合を表し、Bは水素原子、水酸基若しくはアシ
    ルオキシ基で置換されてもよい低級アルキル基、炭素数
    3乃至7のシクロアルキル基、低級アルコキシ基、低級
    アルキル基で置換されてもよいアミノ基、アゼチジニル
    基、ピロリジニル基、ピペリジノ基、モルホリノ基、水
    酸基若しくはハロゲン原子で置換されてもよいフェニル
    基又はハロゲン原子を表し、nは0又は1乃至3の整数
    を表す。)を表し、YはCH基、窒素原子又は 【化11】 (ここでXは前記と同様の意味を表す。)を表すか、Y
    −R10で酸素原子又は硫黄原子を表し、r、tはそれぞ
    れ1乃至3の整数を表す。}を表し;Xは前記と同様の
    意味を表す。〕で示される2−アミノ−3−ハロゲノ−
    1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容される
    塩を含有してなる細胞接着阻害剤。
  2. 【請求項2】 R1、R2が水素原子であり、R3、R4
    びそれらが結合する窒素原子と共に 【化12】 (ここでR11は低級アルキル基で置換されてもよいアミ
    ノ基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジノ基
    又はモルホリノ基を表し、r、tはそれぞれ前記と同様
    の意味を表す。)又は 【化13】 〔ここでR11’は炭素数3乃至7のシクロアルキル基又
    は 【化14】 (ここでA’は酸素原子又はカルボニル基を表し、B’
    は水酸基若しくはアシルオキシ基で置換された低級アル
    キル基、低級アルキル基で置換されてもよいアミノ基、
    アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジノ基又はモ
    ルホリノ基を表し、n’は1乃至3の整数を表す。)を
    表し、r、tはそれぞれ前記と同様の意味を表す。〕で
    ある請求項1記載の2−アミノ−3−ハロゲノ−1,4
    −ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容される塩を含
    有してなる細胞接着阻害剤。
  3. 【請求項3】 2−クロロ−3−[4−(1−ピロリジ
    ニル)ピペリジノ]−1,4−ナフトキノン、2−クロ
    ロ−3−(4−ピペリジノピペリジノ)−1,4−ナフ
    トキノン、2−クロロ−3−(4−モルホリノピペリジ
    ノ)−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−3−(シク
    ロペンチルピペラジニル)−1,4−ナフトキノン、2
    −クロロ−3−[4−[2−(2−ヒドロキシエトキ
    シ)エチル]ピペラジニル]−1,4−ナフトキノン、
    2−クロロ−3−[4−(1−ピロリジニル)カルボニ
    ルメチルピペラジニル]−1,4−ナフトキノン、2−
    クロロ−3−(4−イソプロピルアミノカルボニルメチ
    ルピペラジニル)−1,4−ナフトキノンから選ばれる
    請求項2記載の2−アミノ−3−ハロゲノ−1,4−ナ
    フトキノン誘導体又はその薬理上許容される塩を含有し
    てなる細胞接着阻害剤。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の2−アミノ−3−ハロゲ
    ノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容さ
    れる塩を含有してなる、炎症第II期の細胞接着を阻害す
    ることによる抗炎症剤。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の2−アミノ−3−ハロゲ
    ノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容さ
    れる塩を含有してなる、炎症第II期の細胞接着を阻害す
    ることによる抗炎症剤。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の2−アミノ−3−ハロゲ
    ノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容さ
    れる塩を含有してなる、炎症第II期の細胞接着を阻害す
    ることによる抗炎症剤。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の2−アミノ−3−ハロゲ
    ノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容さ
    れる塩を含有してなる虚血再潅流傷害治療剤。
  8. 【請求項8】 請求項2記載の2−アミノ−3−ハロゲ
    ノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容さ
    れる塩を含有してなる虚血再潅流傷害治療剤。
  9. 【請求項9】 請求項3記載の2−アミノ−3−ハロゲ
    ノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容さ
    れる塩を含有してなる虚血再潅流傷害治療剤。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の2−アミノ−3−ハロ
    ゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容
    される塩を含有してなる臓器移植拒絶反応抑制剤。
  11. 【請求項11】 請求項2記載の2−アミノ−3−ハロ
    ゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容
    される塩を含有してなる臓器移植拒絶反応抑制剤。
  12. 【請求項12】 請求項3記載の2−アミノ−3−ハロ
    ゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容
    される塩を含有してなる臓器移植拒絶反応抑制剤。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の2−アミノ−3−ハロ
    ゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容
    される塩を含有してなる自己免疫疾患治療剤。
  14. 【請求項14】 請求項2記載の2−アミノ−3−ハロ
    ゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容
    される塩を含有してなる自己免疫疾患治療剤。
  15. 【請求項15】 請求項3記載の2−アミノ−3−ハロ
    ゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容
    される塩を含有してなる自己免疫疾患治療剤。
  16. 【請求項16】 請求項1記載の2−アミノ−3−ハロ
    ゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容
    される塩を含有してなる癌転移抑制剤。
  17. 【請求項17】 請求項2記載の2−アミノ−3−ハロ
    ゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容
    される塩を含有してなる癌転移抑制剤。
  18. 【請求項18】 請求項3記載の2−アミノ−3−ハロ
    ゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容
    される塩を含有してなる癌転移抑制剤。
  19. 【請求項19】 一般式〔II〕 【化15】 〔式中、R1’、R2’は同時に水酸基を表すか,どちら
    か一方が水酸基、他方が水素原子を表し;R3’は低級
    アルキル基,炭素数3乃至7のシクロアルキル基,低級
    アルキル基で置換されてもよいアミノ基置換低級アルキ
    ル基,アシル基,窒素原子がアミノ保護基で保護されて
    もよい4−ピペリジニル基, 【化2】(ここでR5、R6、R7はそれぞれ前記と同様
    の意味を表す。但し、R5乃至R7が全て水素原子である
    場合を除く。)又は 【化4】(ここでR8、R9はそれぞれ前記と同様の意味
    を表す。)を表し;R4’は水素原子を表すか、R3’と
    同時にアシル基を表すか又はR3’及びそれらが結合す
    る窒素原子と共に 【化16】 {ここでR10’は低級アルキル基、低級アルコキシ基で
    置換されたフェニル基、ピリジル基、ピリミジニル基又
    は 【化7】(ここでA、B、nはそれぞれ前記と同様の意
    味を表す。)を表し、Y’はCH基又は窒素原子を表
    し、r、tはそれぞれ前記と同様の意味を表す。}を表
    し;Xは前記と同様の意味を表す。〕で示される2−ア
    ミノ−3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又は
    その薬理上許容される塩。
  20. 【請求項20】 R3’、R4’及びそれらが結合する窒
    素原子が 【化16】(ここでR10’、Y’、r、tはそれぞれ前
    記と同様の意味を表す。)である請求項19記載の2−
    アミノ−3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又
    はその薬理上許容される塩。
  21. 【請求項21】 一般式〔III〕 【化17】 〔式中、R3”は窒素原子がアミノ保護基で保護されて
    もよい4−ピペリジニル基, 【化18】 (ここでR5”、R6”、R7”はそれぞれ同一又は異な
    って水素原子、ヒドロキシ置換低級アルキル基、ピペリ
    ジノ基、モルホリノ基、又はR5”乃至R7”のうち隣接
    する2つが一緒になってメチレンジオキシ基若しくは 【化3】を表す。但し、R5”乃至R7”が全て水素原子
    である場合を除く。)又は 【化4】(ここでR8、R9はそれぞれ前記と同様の意味
    を表す。)を表し;R4”は 水素原子を表すか,R3
    及びそれらが結合する窒素原子と共に 【化12】(ここでR11、r、tはそれぞれ前記と同様
    の意味を表す。)又は 【化13】(ここでR11’、r、tはそれぞれ前記と同
    様の意味を表す。)を表し;Xは前記と同様の意味を表
    す。〕で示される2−アミノ−3−ハロゲノ−1,4−
    ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容される塩。
  22. 【請求項22】 R3”、R4”及びそれらが結合する窒
    素原子が 【化12】(ここでR11、r、tはそれぞれ前記と同様
    の意味を表す。)又は 【化13】(ここでR11’、r、tはそれぞれ前記と同
    様の意味を表す。)である請求項21記載の2−アミノ
    −3−ハロゲノ−1,4−ナフトキノン誘導体又はその
    薬理上許容される塩。
  23. 【請求項23】 2−クロロ−3−[4−(1−ピロリ
    ジニル)ピペリジノ]−1,4−ナフトキノン、2−ク
    ロロ−3−(4−ピペリジノピペリジノ)−1,4−ナ
    フトキノン、2−クロロ−3−(4−モルホリノピペリ
    ジノ)−1,4−ナフトキノン、2−クロロ−3−(シ
    クロペンチルピペラジニル)−1,4−ナフトキノン、
    2−クロロ−3−[4−[2−(2−ヒドロキシエトキ
    シ)エチル]ピペラジニル]−1,4−ナフトキノンか
    ら選ばれる請求項22記載の2−アミノ−3−ハロゲノ
    −1,4−ナフトキノン誘導体又はその薬理上許容され
    る塩。
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