JPH0811237B2 - マレエート重合体によるスケール形成の抑制法 - Google Patents

マレエート重合体によるスケール形成の抑制法

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JPH0811237B2
JPH0811237B2 JP60153938A JP15393885A JPH0811237B2 JP H0811237 B2 JPH0811237 B2 JP H0811237B2 JP 60153938 A JP60153938 A JP 60153938A JP 15393885 A JP15393885 A JP 15393885A JP H0811237 B2 JPH0811237 B2 JP H0811237B2
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Description

【発明の詳細な説明】 マレエート重合体によるスケール形成の抑制 発明の分野 本発明は、スケール、特にカルシウムスケール、更に
詳しく言えば水性媒質中のリン酸カルシウムスケールの
形成と沈着を抑制する方法に関する。
発明の背景 本発明方法は、スケールの形成と沈着が潜在的問題と
なるどの水系に対しても一般的応用性をもつ。本発明は
とりわけ正リン酸カルシウムスケールの形成と沈着の抑
制に有用である。スケールの形成が問題となりうる最も
普通の系は冷却水系と沸騰水系である。簡単のため、本
発明をそれが冷却水系に関するものとして議論すること
にする。
冷却水系は、冷却を与えるために水を熱交換器に通過
させる系である。一つのありふれた系はクーリングタワ
ー、スプレーポンド、蒸発凝縮器などが冷却水の一部の
蒸発によつて熱を消散させるように働く循環系である。
この型の系の一つの結果は水中に溶解した固体および浮
遊固体が濃縮されてくることである。蒸発した水と置き
換えるために系に加えられる補充水と比較して循環水の
濃縮の度合を示すためにこの分野で用いられる用語は
「濃縮サイクル」である。例えば、2濃縮サイクルは溶
解固体および浮遊固体を補充水の2倍の濃度で含むこと
を示す。
ライン、熱交換装置などにおける沈着物は幾つかの原
因から端を発している。夾雑物粒子あるいは物質が系に
入るかもしれず、そこでこれらは表面で凝集する付着物
として作用することがある。系の腐食が起こつて系内の
面に腐食産物の沈着を生ずることがある。更にまた、溶
液から塩の晶出あるいは沈殿の結果として沈着物を形成
することがある。これらの晶出した、あるいは沈殿した
塩類は「スケール」と呼ばれ、その過程は「スケール形
成」と呼ばれる。
多くの因子がスケール形成の速度と量に影響する。こ
れら因子の若干は次の通り、温度、伝熱速度、水のpH、
および水の中に溶けている固体の性質と量である。
上の議論は冷却水系に主として集中しているが、同じ
考察がまたボイラー水系にも、そして多くの他の水性系
にも当てはまる。カルシウムまたはマグネシウム陽イオ
ンまたは他の陽性硬度イオン(positive hardness ion
s)およびリン酸塩、炭酸塩、硫酸塩、または他の適当
な陰イオンがスケールの形成と沈着に経験される。
循環水系は、スケール形成塩が酸性のpHで溶解度を増
すので、酸性条件下で操作されて来た。大体の場合に、
これら条件下での腐食抑制はクロム酸塩化合物の溶液を
含む。クロム酸塩化合物は汚染物質の放出および他の環
境関係に対する制限の結果として窮屈な管理下で使われ
て来た。結果として、大体の冷却水系に対する操作条件
は新しい腐食抑制剤を収容するよう改修しなければなら
なかつた。冷却水系は現在比較的高いpHで最も普通に運
転される。大くの現行の腐食抑制方式は、リン酸塩また
はホスホン酸塩を使用するものである。冷却水系におい
て高pHへの変化はスケール形成性塩の沈殿生成の可能性
を著しく高める。その上、腐食抑制剤としてのリン酸塩
の使用は、リン酸カルシウムスケール、特に正リン酸カ
ルシウムスケールの形成の可能性を著しく高めた。正リ
ン酸カルシウムは極めて難溶性であり、正リン酸カルシ
ウムスケールの抑制は非常に困難であることが知られて
いる。
スケール形成と関連した外被形成と伝熱問題に加え
て、リン酸カルシウムスケールの形成は溶液からリン酸
塩を取り除くのでその腐食抑制剤としての効果を減退さ
せる。正リン酸カルシウムスケールの形成の抑制は溶液
中のリン酸塩濃度を高くできるので一層腐食抑制が良く
なる。このようにして、リン酸カルシウムスケール抑制
剤はまた腐食抑制を促進するとも考えることができる。
たとえリン酸塩を腐食抑制のために添加しなくとも、
リン酸カルシウムスケールの形成が問題となりうる。リ
ン酸塩は幾つかの他の給源から水中に存在しうる。給水
は肥料流去水、下水処理ホスホン酸塩の光化学的または
酸化的分解、天然給源および他の資源から来るリン酸塩
を含みうる。
炭酸カルシウムおよび硫酸カルシウムスケールも、冷
却水のpHを増加させるにつられ、より大きい問題となつ
て来た。炭酸カルシウムおよび硫酸カルシウムは両方共
酸性溶液に可溶であるが、循環水系統に現在使用される
より高いpHにおいては比較的不溶である。
スケール抑制に役立つ重合体のうち、正リン酸カルシ
ウムスケールの抑制に有効なものはごく小部分に過ぎな
い。上記のことから考えて、スケール形成の抑制、とり
わけリン酸カルシウムスケールの抑制は、大きい、一層
困難な問題となりつつある。
米国特許第4,029,577号明細書〔ゴツドレウスキー(G
odlewski)等〕は正リン酸カルシウムスケールの形成の
抑制に有効であると言われる一群の集合体を発表してい
る。これら重合体は、アクリル酸またはアクリル酸の誘
導体いずれかとヒドロキシ低級アルキルアクリレートと
の共重合体である。スナイダー(Snyder)等に対して19
82年4月27日に発行された米国特許第4,326,980号明細
書は、正リン酸カルシウムスケールの抑制に有効である
と言われる組成物を発表している。この組成物はゴツト
レウスキー特許の共重合体と水溶性アルキルフエノキシ
ポリエトキシエタノールとの混合物である。
米国特許第4,432,884号明細書〔カワサキ(Kawasak
i)等〕はリン酸カルシウムスケールの形成を抑制する
のに有効であると言われる一群の重合体を発表してい
る。これら重合体は明記されたアルキロールアミドと明
記されたアルケニル化合物との共重合体である。これら
アルキロールアミドおよびアルケニル化合物の両方とも
実際上はアクリル酸誘導体である。
米国特許第4,435.556号明細書〔マスラー(Masle
r)〕はリン酸カルシウムスケールの形成を抑制するの
に有効であると言われる一群のターポリマーを発表して
いる。このターポリマーはゴツドレウスキーの二つの単
量体と低級アルキルポリアルコキシル化アクリレートま
たはメタクリレートとから本質的になつている。
これら参考文献の重合体の各々は、広く言えばアクリ
レート重合体である。現在使用されている高pHで有効
な、そして特に正リン酸カルシウムスケールに対して有
効なスケール抑制剤の正体の確認はこの分野における一
つの進歩となろう。
発明の要約 本発明は、水性系におけるスケール形成物質、とりわ
けカルシウム塩、更に詳しく言えば正リン酸カルシウム
の沈殿生成を抑制する方法に関し、そして本法は下記の
反覆構造部分: 〔式中(イ)R2およびR3の少なくとも一つまたは両方は
遊離酸または遊離酸の水溶性塩であり、あるいはR2およ
びR3は共に酸素で酸無水物を形成し、そして(ロ)R1
R2およびR3の少なくとも一つは(i)OH、(ii)アミ
ン、カルバミド、スルホンアミド、アミンオキシド、第
4級アンモニウム塩、またはラクタムの (iii)スルホネート、スルホン、スルホンアミド、ま
たはスルホキシドの−SO、(iv)エーテルまたはエステ
ルの−O−、(v)スルフィドまたはメルカプタンの−
S−からなる群から選ばれる官能基を含むが、ただしR2
およびR3の一つが遊離酸または遊離酸の水溶性塩で、R2
およびR3の他のものが前記官能基を含む場合にはR1はH
となりうるが、R1はスルホン化フェニル基でないことを
条件とし、そして(ハ)R4およびR5の一方はHであり、
もう一方は後に列挙する重合体を無効果にしない基であ
る〕を含む有効量の水溶性マレエート重合体を水性系に
添加することからなる。
重合体の特に適当な亜郡は次の反覆構造部分: (式中、R6およびR7は同じかまたは異なりそしてアルキ
ル基であり、またR6とR7は一緒に結合してラクタム環を
形成することがあり、また式中、R8およびR9は個々にH
または水溶性塩形成性陽イオン、例えばナトリウム、カ
リウムまたはアンモニウムのいずれかであり、あるいは
R8およびR9は共に酸無水物を形成する酸素である)を有
する水溶性共重合体である。これら重合体は、広く言え
ば、無水マレイン酸とN−アルキル−N−ビニルアミド
の共重合体と呼ぶことができ、それらのうち若干は無水
マレイン酸とN−ビニルラクタムの共重合体である。
重合体のもう一つの特に適当な亜群は下記の反覆構造
部分: 〔(イ)式中、R10およびR11の一つは遊離酸または遊離
酸の水溶性塩、例えばナトリウム、カリウムまたはアン
モニウムのいずれかであり、そしてR10およびR11の他の
ものはポリオールのエステル;低級ポリ(アルキレンオ
キシド);ポリオールまたはポリ(アルキレンオキシ
ド)の低級アルキルエーテル;またはアルコールアミン
であり、そして(ロ)式中、R4およびR5の一方はHであ
り、もう一方は後に列挙する重合体を無効果にしない基
である〕をもつ水溶性マレエート重合体である。広く言
えば、重合体のこの亜群は無水マレイン酸重合体の半エ
ステルと考えることができる。
これら共重合体はスケール形成性の塩、とりわけ多価
金属の塩、更に詳しく言えば、アルカリ土類金属、例え
ばカルシウム塩、更に一層詳しく言えば、リン酸カルシ
ウム、そして最も詳しくは正リン酸カルシウムの沈殿生
成の抑制に有効である。これらはまた分散剤および外被
形成防止剤としても効果的である。
発明の記述 本発明に関して有用な重合体はマレエート重合体およ
び共重合体である。このことは、それらがマレイン酸、
あるいは好ましくは無水マレイン酸またはその誘導体か
ら製造されることを意味する。前記の望まれる機能性を
達成するためには、この重合体は既に望まれる官能基を
含む単量体から調製しうるか、あるいは望む機能性を生
ずるように誘導できる重合体をつくりうるかのいずれか
である。
望む官能基を含む単量体から調製できる重合体の一例
は前記の無水マレイン酸とN−アルキル−N−ビニルア
ミドの共重合体の亜群である。これらの共重合体はN−
アルキル−N−ビニルアミド、例えばN−メチル−N−
ビニルアセトアミドまたはN−ビニルラクタム、例えば
N−ビニルピロリドンと無水マレイン酸との共重合によ
り最も便利に製造される。これは望む機能性を直接つく
り出すが、ただしR1はアミド基またはラクタム基であ
り、R2およびR3は共に酸素で酸無水物を形成する。溶解
性を良くするには、通常は重合体の塩がつくられるが、
この場合、R2およびR3の一部また全部は個々に遊離酸の
水溶性塩となるであろう。
当業者は、望む機能性をつくり出すために同様な方法
で無水マレイン酸と共重合させることのできる他の多く
のコモノマーを認識するであろう。望む官能基を含むこ
れらコモノマーには、ビニルエーテル類、ビニルピリジ
ン、ビニルラクタム、ビニルエステル、および望む官能
基がエステルのアルコール部分に含まれるアクリレート
およびメタクリレートエステルの誘導体が含まれるかこ
れらに限定されない。
望む官能基を含むように誘導される重合体の1例は前
記無水マレイン酸の半エステルの亜群である。これら重
合体は無水マレイン酸を他のコモノマーと重合させ、そ
れに続いてこのようにして生じた重合体を望む官能基を
含むアルコールと反応させてマレエート半エステルを形
成されることにより最も便利につくられる。適当なアル
コールの例はポリオール、低級アルキルポリ(アルキレ
ンオキシド)、ポリオールまたはポリ(アルキレンオキ
シド)の低級アルキルエステル、アルコールアミン、お
よび多くの他のものであろう。他のコモノマー例には、
エチレン、プロピレン、スチレンおよびアクリロニトリ
ルが含まれるが、これに制限されない。当業者は更に他
のコモノマーを認識するであろう。
本発明方法に対して有用な重合体および本発明方法に
対して有用な重合体へ変換できる重合体は、無水マレイ
ン酸とオレフイン性不飽和コモノマーとの重合体を製造
するための公知の方法により製造できる。遊離基重合が
特によいが、陽イオンおよび陰イオン重合も使用でき
る。温度調節、反応物の取り扱いなどを改善するため重
合を溶媒中で行うことも好ましい。しかし塊状重合およ
び分散重合も適当な環境において使用できる。重合体ま
たはその適当な塩は水溶性でなければならず、従つて重
合および橋かけ結合は、効果的スケール抑制に対して溶
解性が不十分となる点まで進めるべきでない。
抑制剤の分子量は活性を決める上で重要であることが
わかつた。各重合体に対しては、それより下では重合体
が無効になる臨界最小分子量がある。もし重合体が臨界
最小分子量より大きい分子量をもつならば、分子量をそ
れ以上に増加させることに殆ど利益はないであろう。本
発明に係る大低の重合体は、最適分子量範囲(これは通
常臨界最小分子量にかなり近い)を超えて分子量が増加
するにつれてその性能は幾分減少する。結果として、重
合は臨界最小分子量より上となるのに十分な分子量をも
つ重合体を生ずるように調節しなければならない。臨界
最小分子量および最適分子量範囲は重合体ごとに変動し
予想することはできないが、これらは日常ありふれた実
験により各重合体に対して容易に決定できる。
誘導体化は行なわれる誘導化反応に適した溶媒中で実
施することもできる。溶媒の選択はなされる誘導化の型
に依存する。
本発明に係る重合体は閾値スケール抑制剤として効果
的である。これは抑制剤がスケール形成陽イオンと比較
して化学量論的比よりも実質的に少なくてスケール形成
の抑制に有効であることを意味する。典型的には、沈殿
する陽イオン対抑制剤のモル比は10:1または20:1のオー
ダーにあり、そして時折はるかに大となる。閾値スケー
ル抑制は水処理の分野で公知であり、金属イオンの化学
量論的封鎖というよりもむしろ通常はスケール形成を抑
制するために使われる経路である。本発明に係る重合体
は、とりわけ多価イオンの塩に関して、更に詳しく言え
ば、アルカリ土類金属塩に関して、そして最も詳しくは
正リン酸カルシウムに関して効果的な閾値スケール抑制
剤であることがわかつた。
本発明に係る重合体が効果的であるとみなすために
は、これらが、標準濃度のスケール形成イオンを含む系
において、100ppm以下の抑制剤濃度で何らかのスケール
抑制を発揮せねばならない。正リン酸塩スケール抑制を
測定する標準条件はpH8.5においてカルシウムのような
陽イオン150ppmおよび正リン酸塩20ppmである。炭酸塩
スケール抑制を測定する標準条件はpH8.5において炭酸
塩1600ppmで化学量論的量の陽イオン、例えばカルシウ
ムおよび炭酸塩である。硫酸塩スケール抑制を測定する
標準条件は、硫酸塩10,000ppm pH7において化学量論的
量の陽イオン、例えばカルシウムおよび硫酸塩である。
なるべく重合体は100ppm以下で少なくとも20%スケール
抑制を、一層好ましくは少なくとも50%スケール抑制を
発揮すべきである。最良のリン酸カルシウムスケール抑
制剤は30ppmで90%より大きいスケール抑制を示し、40p
pm以下でこの最良のものは90%スケール抑制に近づく。
本発明の範囲内にある重合体の各々は若干の活性を有す
るが、重合体のどの亜群が非常に高い作用剤であろう
か。そしてどれがより控え目な作用剤であろうかを予想
することはできないが、これは前述した標準条件を用い
るかなり簡単な試験により決定できる。
当然のことながら、スケール形成を最も効果的に抑制
するのに必要な抑制剤の量は系中のスケール形成イオン
の濃度に依存する。一般的な問題として本発明に係る重
合体は1ppmといつた少量で、なるべくは5ppmでスケール
形成の抑制に若干の有効性をもつが、10ppmより多量を
用いるのが一層好ましい。実際問題として500ppmより多
くの重合体を使用することから利益は得られないのが普
通であり、大抵の応用は200ppm以下を必要とし、そして
多くの応用は100ppm以下で済む。幾つかの非常に特定化
した応用、例えば海水の脱塩は溶解固体の極めて高濃度
に生ずることがあり、これは2000ppmといつた高濃度の
抑制剤を必要とするかもしれない。
本発明方法は、一般にスケールの、とりわけ多価陽イ
オンおよび多価陰イオンのスケールの形成の抑制に有効
である。これら多価陽イオンには、しかしこれに制限さ
れないが、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム
およびバリウムを含めて、しかしこれに制限されない
が、アルカリ土類金属が含まれる。これらの多価イオン
にはリン酸塩、硫酸塩および炭酸塩が含まれるが、これ
らに制限されない。本発明方法は正リン酸カルシウムス
ケールの形成の抑制にとりわけ有効であるが、他のリン
酸塩、例えば縮合リン酸塩のカルシウム塩に対しても効
果的である。
理論に拘束されることはないが、重合体は結晶形成の
非常に初期の段階で結晶の生長を抑制すると考えられ
る。これは重合体のマレイン酸部分が少なくとも一つの
遊離酸または遊離酸の水溶性塩を含むか、あるいは酸無
水物として留まり、そして重合体のマレイン酸部分また
はコモノマーからの部分が、−OH;アミン、アミド、ス
ルホンアミド、アミンオキシド、第4級アンモニウム
塩、またはラクタムの スルホネート、スルホン、スルホンアミド、またはスル
ホキシドの−SO;エーテルまたはエステルの−O−;あ
るいはスルフイドまたはメルカプタンの−S−からなる
群から選ばれる官能基を含む無水マレイン酸重合体によ
つて達成できる。官能基と酸基または無水物基の接近が
本発明にとつて非常に重要であると考えられる。官能基
が他のコモノマーに付くとき、官能基を含む分枝が付け
られた炭素は、なるべくは重合中に無水マレイン酸単量
体に結合させるのがよい。官能基を含む分枝、および遊
離酸または遊離酸の水溶性塩または酸無水物基を含む分
枝を付けることが好ましい。もし重合体のマレイン酸部
分が遊離酸または遊離酸の塩および官能基の両方を含む
ならば、両方の分枝を重合体骨格における隣接炭素に付
けるであろう。
前述したように、重合体の一つの特に適当な亜群は、
無水マレイン酸と次の式: (式中、R6およびR7はアルキルであり、また共に結合し
てラクタム環を形成することがある)を有するN−アル
キル−N−ビニルアミドとの共重合体である。R6とR7
おける炭素原子の総数は、全部で20以下、一層好ましく
は11以下、そして最も好ましくは7以下であるのがよ
い。これら共重合体の水溶性塩および加水分解生成物も
効果的である。N−ビニル−N−アルキルアミドの例に
は、N−メチル−N−ビニルアセトアミドおよび他のN
−アルキル−N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロ
リドン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルカプロラク
タム、N−ビニルラウロラクタム、および他のものが含
まれるが、これらに制限されない。アルキル基およびア
ミドは直鎖でも分枝鎖でもよく、ラクタム環が任意に側
鎖を有してもよい。R6およびR7は重合体を無効果にしな
い基を含むこともできる。
前述したように、第二の特に適当な重合体の亜群は次
の反覆構造部分; を有する無水マレイン酸重合体の半エステルである。R
10およびR11の一つは遊離酸または遊離酸の水溶性塩の
いずれかであり、他はポリオールのエステル、低級ポリ
(アルキレンオキシド)、ポリオールまたはポリ(アル
キレンオキシド)の低級アルキルエーテル、あるいはア
ルコールアミンである。R4およびR5の一方はHであり、
もう一方は後に列挙する重合体を無効果にしない基であ
る。
適当なポリオールの例には、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、および
各種ブタンジオール、プロパントリオールおよびブタン
トリオールが含まれるが、これらに制限されない。エス
テル化中の橋かけ結合を最小にするためには、ジオール
の方が高級アルコールよりもよい。一つの第1級アルコ
ールと一つの第2級アルコールとをもつジオールが好ま
しいのは、第1級アルコールは自由に反応してエステル
を生成し、第2級アルコールはある程度立体的に障害を
受け橋かけ結合を最小にするからである。結果として、
プロピレングリコールが特に適当なポリオールである。
ポリ(アルキレンオキシド)の例には、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコールおよび次の式: (式中、nは2から4つの整数であり、mは2から6の
整数である)を有する他のアルコールが含まれるが、こ
れらに限らない。
ポリオールの低級アルキルエーテルの例には、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテル、2−メトキシ−1−プロパノー
ル、2−エトキシエタノール、および同様な化合物が含
まれるが、これらに制限されない。低級アルキルエーテ
ル基はC1〜4アルキル置換基を含むのがよい。
ポリ(アルキレンオキシド)の低級アルキルエーテル
の例には、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエ
チレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコ
ールメチルエーテル、および同様な化合物が含まれる
が、これらに制限されない。この低級アルキルエーテル
基はC1〜4アルキル置換基を含むのがよい。
アルコールアミンの例にはエタノールアミン、2−ア
ミノプロパノール、2−メチルアミノエタノール、およ
び他のものが含まれるがこれらに限定されない。
R4及びR5の一方はHであり、もう一方は下式で表され
る重合体を無効果にしない基の何れかである。
エステル化反応は通常の仕方で実施できる。エステル
化触媒を使用できるが、普通は必要でない。エステル化
触媒はある場合には橋かけ結合を促進することによつて
有害となるかもしれない。
エステル化の後、生成物はもしそれが十分に水溶性で
あれば直接使用できるが、遊離酸基を適当な塩基、例え
ば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化アン
モニウム、または他の塩基で、部分的にまたは完全に中
和して水溶性塩を形成させることにより水溶性を増すこ
とができる。
最初の無水マレイン酸重合体をつくるのに使用される
他の単量体は重合体を無効果にしないどの単量体でもよ
い。その簡単なことの故に、エチレンが特に適当なコモ
ノマーであるが、プロピレン、スチレン、アクリロニト
リル、ビニルエーテル、ビニルエステル、およびハロゲ
ン化ビニルもすべて適当なコモノマーである。しかし、
スチレン/無水マレイン酸共重合体の効果的半エステル
の製造は困難であることが判明したが、それは多分かさ
高なフエニル基の立体効果がエステル化を阻害するから
であろう。
これに制限しようとする意図はないが、下記の単量体
を用いてR1の位置にこれら官能基をもつ重合体をつくる
ことができる:アルキルアルコールからまたはアクリル
酸またはメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステルか
らの−OH、これら重合体の製造において−OH基は無水マ
レイン酸と反応してオレフイン重合に加えて部分エステ
ルを生成し、混合オレフイン−ポリエステル主鎖あるい
は橋かけ結合した構造を有する重合体を生み出すので注
意を払わねばならない;ビニルアミンからあるいはアク
リル酸またはメタクリル酸のアミノアルキルエステルか
らのアミンの N−ビニルアミドからのアミドの ビニルスルホン酸ジアルキルアミドからのスルホンアミ
ドの N−ビニルラクタムからのラクタムの 不飽和アミンオキシドからのアミンオキシドの 不飽和第4級アンモニウム塩からの第4級アンモニウム
塩の アルキルビニルエーテルから、あるいはアクリル酸また
はメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステルのアルキ
ルエーテルから、あるいはアクリル酸またはメタクリル
酸のポリ(アルキレンオキシド)エステルからのエーテ
ルの−O−;ビニルエステルからあるいはエチレングリ
コールモノアセテートからのエステルの−O−;ビニル
アルキルスルホネートから、あるいはスルホン化アルコ
ールとアクリル酸またはメタクリル酸とから生じたエス
テルからの−SO;ビニルアルキルスルホンからのスルホ
ンの−SO;ビニルスルホン酸ジアルキルアミドからのス
ルホンアミドの−SO;ビニルアルキルスルホキシドから
のスルホキシドの−SO;ビニルアルキルスルフイドから
のスルフイドの−S−;アリルメルカプタンからのメル
カプタンの−S−。
制限しようとする意図はないが、下記手順を用いてR2
またはR3の位置にこれら官能基をもつ重合体をつくるこ
とができる:共重合体のマレイン酸部分のポリオールま
たはポリ(アルキレンオキシド)との半エステルを形成
させることによるアルコールの−OH;アミンアルコール
との半エステルをつくることによるアミンの 共重合体のマレイン酸部分をジメチルアミンのようなア
ミンと反応させてアミドを形成させることによる、ある
いはN−β−ヒドロキシエチルアセトアミドのようなヒ
ドロキシアミドと半エステルを形成させることによるア
ミドの 重合体をヒドロキシアルキルスルホネートとまたはアミ
ノアルキルスルホネートと反応させることによるスルホ
ンアミドの N−β−ヒドロキシエチルピロリドンのようなアルコー
ル置換ラクタムと半エステルを形成させることによるラ
クタムの ヒドロキシアルキルまたはヒドロキシアリールアミンオ
キシドと半エステルを形成させることによるアミンオキ
シドの ヒドロキシアルキルまたはヒドロキシアリール第4級ア
ンモニウム塩と半エステルを形成させることによる第4
級アンモニウム塩の ヒドロキシアルキルスルホネートまたはスルホン化ポリ
オールと半エステルを形成させることによる、あるいは
重合体のマレイン酸部分をアミノアルキルスルホネート
と反応させることによるスルホネートの−SO;ヒドロキ
シアルキルスルホンと半エステルを形成させることによ
る、あるいは重合体のマレイン酸部分をアミノアルキル
スルホンと反応させることによるスルホンの−SO;上記
のスルホンアミドの−SO;ヒドロキシアルキルスルホキ
シドとの半エステルを形成させることによる、あるいは
重合体のマレイン酸部分をアミノアルキルスルホキシド
と反応させることによるスルホキシドの−SO;ポリオー
ルのあるいはポリ(アルキレンオキシド)のアルキルエ
ーテルとの半エステルを形成させることによるエーテル
の−O−;ヒドロキシアルキルエステル、例えばエチレ
ングリコールモノアセテートと半エステルを形成させる
ことによるエステルの−O−;重合体のマレイン酸部分
をヒドロキシアルキルスルフイドまたはアミノアルキル
スルフイドと反応させることによるスルフイドの−S
−;およびメルカプトアルコールの半エステルを形成さ
せることによるメルカプタンの−S−。
上記に加えて、当業者は適当な官能基を望み通りに導
入する多くの他の方法を認識するであろう。また、これ
らの技術を組み合わせて、あるいは他の技術を用いて、
これも本発明の範囲内にあるR1上にまたR2かR3いずれか
のところに官能基を有する共重合体をつくることもでき
る。重合体は前記の反覆構造部分に加えて、重合体鎖に
沿つた追加の基を含むことができる。これら追加される
基は、不活性であつてもよいし、あるいは共重合体に有
用な性質、例えば溶解性、取扱いおよび処理加工の容易
さを付与することもできる。更にまた、ポリ無水マレイ
ン酸の誘導体は、R4の一つが遊離酸または遊離酸の塩で
あり、R1が適当な官能基を含む酸の誘導体である場合に
本発明の範囲内に包含される。
下記の例は本発明を説明するものであり、如何なる場
合においても本発明の範囲を制限しようとする意図はな
い。特に断らない限り、本明細書中で用いたあらゆる百
分率および部数は重量部であり、すべての温度は摂氏度
である。
例の各々において、リン酸カルシウムスケール抑制を
測定した。カルシウムイオン150ppmおよび正リン酸塩イ
オン20ppmを含む溶液を調製した。抑制剤の指示量はナ
トリウム塩として添加しpHを8.5に調製した。試料は約6
5℃のシエーカー浴中に置いた。24時間後、各試料に対
してまた抑制剤が存在しない対照に対して、溶液中に残
存するリン酸塩の量を分光光度法で定量した。正リン酸
カルシウムスケール抑制は次式に従つて計算した: 例 1 (N−メチル−N−ビニルアセトアミド/無水マレイ
ン酸)共重合体を下記のように調製した。マレイン酸を
含まない無水マレイン酸約5gをテトラヒドロフラン約32
gに溶かした。この溶液を滴下ロート、機械かきまぜ機
および窒素入口を取り付けたフラスコに入れた。テトラ
ヒドロフラン約13gに溶かしたN−メチルビニルアセト
アミド約4gと90%t−ブチルヒドロペルオキシド0.25ml
とを滴下ロートに入れた。反応温度を約30℃に調節し、
N−メチル−N−ビニルアセトアミド溶液を約4時間に
わたり滴加した。反応操作の開始時に、またその後1時
間毎にヘキサン中トリエチルボランの1モル溶液約0.5m
lを反応フラスコに加えた。約7時間の反応時間の終り
で、石油エーテル約50mlの添加により生成物重合体を沈
殿させた。スラリを濾過し、ジエチルエーテルで洗浄
し、乾燥した。
正リン酸カルシウムスケールの抑制を前記のようにし
て測定し、スケール抑制試験の結果を表1に示す。
表 1 濃度(ppm) 10 20 30 40 50 75 100 抑制% 7.8 12.5 85.4 99.4 97.5 97 98.3 例 2 (N−ビニル−2−ピロリドン/無水マレイン酸)共
重合体を下記のように調製した。無水マレイン酸約7.8g
を還流コンデンサー、機械かきまぜ機、および窒素入口
を具えたフラスコ中でジオキサン約85mlに加えた。フラ
スコおよびその内容物を約80℃に加熱した。N−ビニル
−2−ピロリドン約7.06gおよびアゾビスイソブチロニ
トリル約0.96gをジオキサン約50mlに溶かした。このN
−ビニル−2−ピロリドン溶液の約15mlずつを、フラス
コの温度を約80℃に保ちつつ1分間隔でフラスコ内容物
へ加えた。添加終了後、フラスコを約80℃に保持して合
計反応時間を3時間とした。反応混合物を室温まで冷却
し、約250mlの石油エーテル中に注入して集合体を沈殿
させ、濾過した。固体生成物を乾燥し、正リン酸カルシ
ウムスケールの抑制を前記のように測定した。結果を表
2に示す。
表 2 濃度(ppm) 10 20 30 40 50 75 100 抑制% 10.0 8.9 26.4 45.0 65.3 92.5 93.9 例 3 (N−ビニル−2−ピペリドン/無水マレイン酸)共
重合体を下記の手順に従い調製した。約5gの無水マレイ
ン酸をエチルベンゼン約80mlに溶解し、濾過した。滴下
ロート、機械かきまぜ機、および窒素入口を取り付けた
3頚フラスコにこの濾液を加えた。滴下ロートにエチル
ベンゼン約40ml中N−ビニル−2−ピペリドン約5.1gお
よび78%クメンヒドロペルオキシド約0.42mlを入れた。
温度を約30℃に調節し、実験開始時およびその後1時間
毎に反応混合物へヘキサン中1モルトリエチルボラン約
0.5mlを加えた。N−ビニル−2−ピペリドン溶液を反
応混合物へ約4時間で滴加し、反応混合物をかきまぜ約
30゜に更に2時間保つた。反応混合物を室温まで冷却
し、濾過して固体の重合体生成物を採取し、次にこれを
エチルベンゼンおよび50mlの石油エーテルで洗浄し、乾
燥した。
上でつくつた(N−ビニル−2−ピペリドン/無水マ
レイン酸)共重合体に対する正リン酸カルシウムスケー
ルの抑制を前記のように測定した。結果を表3に示す。
表 3 濃度(ppm) 10 20 30 40 50 75 100 抑制% 14.4 17.7 43.7 84.3 96.4 99.7 98.1 例 4 (N−ビニル−ε−カプロラクタム/無水マレイン
酸)共重合体を下記手順に従つて調製した。無水マレイ
ン酸約3gを約48mlのエチルベンゼンに溶解し濾過した。
濾液を機械かきまぜ機、および窒素入口を取り付けた3
頚フラスコに加えた。N−ビニル−ε−カプロラクタム
約3.52gをエチルベンゼン約23.2gおよび78%クメンヒド
ロペルオキシド0.49mlに溶解した。反応混合物の温度を
約33℃に調節し、反応操作の開始時およびその後1時間
毎にヘキサン中1モルトリエチルボラン約0.45mlを加
え、そしてN−ビニル−ε−カプロラクタム溶液3mlず
つを操作開始時およびその後30分毎に加えた。添加は約
4 1/2時間後に終了し、反応混合物をかきまぜ約33℃に
更に3 1/2時間保つた。反応混合物を冷却し、濾過して
固体重合体生成物を採取し、これを石油エーテルで洗浄
し、乾燥した。
上でつくつた(N−ビニル−ε−カプロラクタム/無
水マレイン酸)共重合体生成物の正リン酸カルシウムス
ケールの抑制を前記のように測定した。結果を表4に示
す。
表 4 濃度(ppm) 10 20 30 40 50 75 100 抑制% 8.8 20.8 52.8 93.7 100 95 96.6 例 5 N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピペ
リドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、および無水
マレイン酸からなるクアテルポリマーを下記手順に従い
調製した。約10.7gの無水マレイン酸をエチルベンゼン
約170mlに溶解し、濾過した。機械かきまぜ機および窒
素入口を取り付けた3頚フラスコにこの濾液を加えた。
N−ビニル−ε−カプロラクタム約1.71g、N−ビニル
−2−ピペリドン約7.01g、およびN−ビニル−2−ピ
ロリドン約2.05gを、78%クメンヒドロペルオキシド約
1.75mlと共にエチルベンゼン約98mlに溶かした。反応混
合物の温度を約33℃に上げその温度に保持した。反応の
開始時およびその後1時間毎にヘキサン中1モルトリエ
チルボラン約1.6mlを加え、また反応の開始時およびそ
の後30分毎にN−ビニルラクタム溶液10mlずつを加え
た。添加は4時間に終了し、反応混合物をかきまぜ、約
33℃に更に2時間保つた。反応混合物を冷却し、濾過し
て固体重合体生成物を採取し、これを石油エーテルで洗
浄し、乾燥した。
正リン酸カルシウムの抑制を上記のようにして測定し
た。結果を表5に示す。
表 5 濃度(ppm) 10 20 30 40 50 75 100 抑制% 9.7 16.6 41.5 90.4 92.8 94.8 94.8 例 6 本例は無水マレイン酸/N−ビニルラクタムに対して加
水分解が殆どあるいは全く有害な影響をもたないことを
実証する。約1グラムの(N−ビニル−2−ピロリドン
/無水マレイン酸)共重合体を水24gと濃HCl75gとの混
合物を還流して酸性加水分解を行なつた。指示した時間
に一部分を取り出し、各部分について重合体50ppmを用
いて前記のように正リン酸カルシウムスケールの抑制を
測定した。同様な一連のスケール抑制試験をpH7.5で行
なつた。結果を表6に示す。
上で用いた(N−ビニル−2−ピロリドン/無水マレ
イン酸)共重合体は、比較的低い抑制%値からわかるよ
うに、最適値より高い分子量であつた。pH7.5におい
て、加水分解はスケール抑制に実質的に効果をもたなか
つた。pH8.5では若干の効果があつたが比較的小さかつ
た。
例 7 エチレンと無水マレイン酸の低分子量(重量平均分子
量約1900)共重合体をエチレングリコールと100℃で1.5
時間加熱することにより変性し、マレイン酸無水物基の
エチレングリコール半エステルをつくる。上記のように
正リン酸カルシウムスケール抑制を測定したところ50pp
mで33%そして100ppmで87.9%であつた。
例 8 例7を繰り返すが、ただし88℃で1.2時間加熱した。5
0ppmにおける正リン酸カルシウムスケール抑制は僅か9.
1%であつたが100ppmにおいては抑制が93.5%であつ
た。このことは、濃度に関する活性プロフイルが例7の
生成物と全く異なるが、この生成物がきわめて効果的で
あるとみなされる程高い十分な活性レベルを達成してい
ることを示している。
例 9 低分子量エチレン/無水マレイン酸共重合体をジエチ
レングリコールと89℃で1時間加熱してマレイン酸無水
物基のジエチレングリコール半エステル基をつくつた。
正リン酸カルシウムスケール抑制は50ppmで93.7%そし
て100ppmで95.6%であることがわかつた。
例10 低分子量エチレン/無水マレイン酸共重合体をジエチ
レングリコールモノエチルエーテルと加熱してマレイン
酸無水物基のジエチレングリコールエチルエーテル半エ
ステルをつくる。正リン酸カルシウムスケール抑制は50
ppmで85.2%そして100ppmで91.0%であると測定され
た。
例11 低分子量エチレン/無水マレイン酸共重合体をトリエ
チレングリコールと100℃で1.5時間加熱して無水マレイ
ン酸基のトリエチレングリコール半エステルをつくる。
正リン酸カルシウムスケール抑制は50ppmで87.9%そし
て100ppmで92.9%であると測定された。
例12 低分子量エチレン/無水マレイン酸共重合体をエタノ
ールアミンと反応させてマレイン酸無水物基のエタノー
ルアミン半エステルをつくる。正リン酸カルシウムスケ
ール抑制は50ppmで31.1%そして100ppmで79.4%である
と測定された。
例13 低分子量エチレン/無水マレイン酸共重合体をプロピ
レングリコールと85℃で1.5時間加熱してからNaOHで中
和した。正リン酸カルシウムスケール抑制を上記のよう
に測定し、結果を下記の表13に示す。
表13 濃度(ppm) 10 20 30 40 50 75 100 抑制% 5 11.4 23.4 44.7 94.7 95 100 例14 低分子量エチレン/無水マレイン酸共重合体をジエチ
レングリコールモノメチルエーテルと90℃で4時間加熱
し、マレイン酸無水物基のジエチレングリコールモノメ
チルエーテル半エステルをつくる。上記のようにして正
リン酸カルシウムスケール抑制を測定し、結果を表14に
示す。
表14 濃度(ppm) 10 20 30 40 50 抑制% 3.5 62 91 100 100 例15 低分子量エチレン無水マレイン酸共重合体をメタノー
ルと24時間還流してマレイン酸無水物基のメチル半エス
テルをつくる。正リン酸カルシウムスケール抑制を上記
のように測定し、結果を表15に示す。
表15 濃度(ppm) 20 30 40 50 100 抑制% 1.4 11.7 48.9 100 100 一般に、モノヒドロキシアルコールの半エステルの活性
はアルコールの分子量と共に減少し、従つてエタノール
の半エステルはメタノールの半エステルよりも活性が低
いことが予想される、等にである。
例16 炭酸カルシウムスケール抑制を下記の手順に従つて測
定した。カルシウム645ppm、炭酸ナトリウム280ppm、お
よび重炭酸ナトリウム1110ppmを含む溶液をつくつた。
これは炭酸カルシウム1600ppmとして表わすのに十分な
量でおよそ化学量論的量のカルシウムと炭酸塩とを含む
溶液を生ずる。pHを8.6に調節した。指定された量の抑
制剤をナトリウム塩として加え、溶液を25℃で24時間ま
わした。次に溶液を濾過し、溶液中に残存するカルシウ
ムの量をEDTAで滴定することにより定量した。スケール
抑制%は次のように計算した: 結果を表16に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デビツド ジヨン シコラ アメリカ合衆国ミズリー州ボールウイン, テイムカ ドライブ 139 (56)参考文献 特開 昭59−22698(JP,A) 特開 昭58−6295(JP,A) 特開 昭58−40200(JP,A) 特開 昭59−130598(JP,A) 特開 昭59−162999(JP,A) 特公 昭47−17048(JP,B1)

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水性媒質中のスケール形成物質の沈澱を抑
    制する方法において、前記水性媒質へ下記の構造部分: 〔式中(イ)R2およびR3の少なくとも一つまたは両方は
    遊離酸または遊離酸の水溶性塩であり、あるいはR2およ
    びR3は共に酸素で酸無水物を形成し、そして(ロ)R1
    R2およびR3の少なくとも一つは(i)OH、(ii)アミ
    ン、カルバミド、スルホンアミド、アミンオキシド、第
    4級アンモニウム塩、またはラクタムの (iii)スルホネート、スルホン、スルホンアミド、ま
    たはスルホキシドの−SO、(iv)エーテルまたはエステ
    ルの−O−、(v)スルフィドまたはメルカプタンの−
    S−からなる群から選ばれる官能基を含むが、ただしR2
    およびR3の一つが遊離酸または遊離酸の水溶性塩で、R2
    およびR3の他のものが前記官能基を含む場合にはR1はH
    となりうるが、R1はスルホン化フェニル基でないことを
    条件とし、そして(ハ)R4およびR5の一方はHであり、
    もう一方は下式: で表わされる基のいずれかである〕からなる水溶性マレ
    エート重合体の有効量を添加することを特徴とする上記
    方法。
  2. 【請求項2】スケール形成物質が多価金属の塩である特
    許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】スケール形成物質がアルカリ土類金属の塩
    である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】スケール形成物質がリン酸カルシウムであ
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】有効量が1ppmから2000ppmまでである特許
    請求の範囲第1項記載の方法。
  6. 【請求項6】有効量が5ppmから500ppmまでである特許請
    求の範囲第1項記載の方法。
  7. 【請求項7】R1、R2およびR3の少なくとも1つが−OH;
    アミン、アミドまたはラクタムの およびエーテル、またはエステルの−O−からなる群か
    ら選ばれる特許請求の範囲第1項記載の方法。
  8. 【請求項8】水性媒質中のスケール形成物質の沈澱を抑
    制する方法において、前記水性媒質へ下記反覆構造部
    分: 〔(イ)式中、R6およびR7は同じかまたは異なり、そし
    てアルキル基であり、またR6とR7とは一緒に結合してラ
    クタル環を形成することができ、そして(ロ)式中、R8
    およびR9はそれぞれ遊離酸または遊離酸の水溶性塩であ
    り、あるいは、R8とR9が共に酸無水物を形成する酸素と
    なりうる〕からなる有効量の水溶性マレエート重合体を
    添加することを特徴とする上記方法。
  9. 【請求項9】スケール形成物質が多価金属の塩である特
    許請求の範囲第8項記載の方法。
  10. 【請求項10】スケール形成物質がアルカリ土類金属の
    塩である特許請求の範囲第8項記載の方法。
  11. 【請求項11】スケール形成物質がリン酸カルシウムで
    ある特許請求の範囲第8項記載の方法。
  12. 【請求項12】有効量が1ppmから2000ppmまでである特
    許請求の範囲第8項記載の方法。
  13. 【請求項13】有効量が5ppmから500ppmまでである特許
    請求の範囲第8項記載の方法。
  14. 【請求項14】R6およびR7の炭素原子の総数が20以下で
    ある特許請求の範囲第8項記載の方法。
  15. 【請求項15】R6およびR7の炭素原子の総数が11以下で
    ある特許請求の範囲第8項記載の方法。
  16. 【請求項16】R6とR7が結合してラクタム環を形成し、
    全部で4から6炭素原子となる特許請求の範囲第8項記
    載の方法。
  17. 【請求項17】水溶性マレエート重合体が(N−ビニル
    −N−アルキルアセトアミド/無水マレイン酸)共重合
    体の水溶性塩である特許請求の範囲第9項記載の方法。
  18. 【請求項18】水溶性マレエート重合体が(N−ビニル
    ピロリドン/無水マレイン酸)共重合体の水溶性塩であ
    る特許請求の範囲第8項記載の方法。
  19. 【請求項19】水溶性マレエート重合体が(N−ビニル
    ピペリドン/無水マレイン酸)共重合体の水溶性塩であ
    る特許請求の範囲第8項記載の方法。
  20. 【請求項20】水溶性マレエート重合体が(N−ビニル
    カプロラクタム/無水マレイン酸)の水溶性塩である特
    許請求の範囲第8項記載の方法。
  21. 【請求項21】水溶性マレエート重合体が(N−ビニル
    ラウロラクタム/無水マレイン酸)共重合体の水溶性塩
    である特許請求の範囲第8項記載の方法。
  22. 【請求項22】水性媒質中のスケール形成物質の沈澱を
    抑制する方法において、前記水性媒質へ下記の反復構造
    部分: 〔式中(イ)、R10およびR11の一つは遊離酸または遊離
    酸の水溶性塩のいずれかであり、そして、R1およびR11
    の他のものはポリオール、低級ポリ(アルキレンオキシ
    ド)、ポリオールまたはポリ(アルキレンオキシド)の
    低級アルキルエーテル、及びアルコールアミンからなる
    群から選ばれるアルコールのエステルであり;そして
    (ロ)R4およびR5の一方はHであり、もう一方は下式: で表わされる基のいずれかである〕からなる水溶性マレ
    エート重合体の有効量を添加することを特徴とする上記
    方法。
  23. 【請求項23】スケール形成物質が多価金属の塩である
    特許請求の範囲第22項記載の方法。
  24. 【請求項24】スケール形成物質がアルカリ土類金属の
    塩である特許請求の範囲第22項記載の方法。
  25. 【請求項25】スケール形成物質がリン酸カルシウムで
    ある特許請求の範囲第22項記載の方法。
  26. 【請求項26】有効量が1ppmから2000ppmまでである特
    許請求の範囲第22項記載の方法。
  27. 【請求項27】有効量が5ppmから500ppmまでである特許
    請求の範囲第22項記載の方法。
  28. 【請求項28】水溶性マレエート重合体がメタノール、
    エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレ
    ングリコール、トリエチレングリコール、ジエタレング
    リコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモ
    ノエチルエーテル、およびエタノールアミンから成る群
    から選ばれるアルコールと(エチレン/無水マレイン
    酸)共重合体との半エステルの水溶性塩である特許請求
    の範囲第22項記載の方法。
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