JPH08112083A - なつめ葉茶および飲料 - Google Patents
なつめ葉茶および飲料Info
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Abstract
飲みやすい新規な茶およびその茶の抽出物を利用する飲
料を提供すること。 【構成】 生のもしくは乾燥したなつめの葉を、所望に
より蒸す操作を施したのち、加熱処理してなるなつめ葉
茶、そしてその抽出物を含む飲料。
Description
規な糖吸収抑制作用を示す茶、およびその茶からの抽出
物を用いる飲料に関する。
果の高い茶として、ギムネマシルベスタの乾燥葉を焙煎
したのち、粉末化した茶が知られている。しかしなが
ら、ギムネマシルベスタから得られる茶は苦みや渋みが
強く、また強い甘味抑制効果を示し、常時飲用するには
適さないとされている。このため、ギムネマシルベスタ
茶の優れた生理効果を生かす目的で、ギムネマシルベス
タ粉末と抹茶とを混合した茶なども提案されている(特
開昭63−269950号公報)。さらに近年、ギムネ
マシルベスタの葉から抽出されるギムネマ酸となつめ葉
抽出物にブドウ糖吸収抑制効果が認められたとの報告が
ある(米子医誌 J YonagoMed Ass 37, 142-154, 1986
)。
て服用すると、小児の発熱、嘔吐の治療に有効であり、
煎じたものを皮膚に塗ることにより「あせも」の治療に
有効であるとされている。また、他の成分と混合した散
剤として嘔吐の治療に有効であることが知られている。
ただし、なつめの葉自体は、苦味や渋味が強く、茶など
のような常時飲用する飲料としての用途については知ら
れていない。
効果を示し、かつ清涼感があって飲みやすい新規な茶お
よびその茶の抽出物を利用する飲料を提供することを目
的とする。
清涼感があって飲みやすく常用可能な茶を得るために研
究を行なった。すなわち、これまでに得られている知見
に基づいて、まずギムネマシルベスタの葉から常用可能
な茶を得るために、そのままの乾燥葉と焙煎処理を行な
った乾燥葉とについて、その茶としての飲みやすさ、飲
んだ後の清涼感、そしてギムネマシルベスタの抽出物特
有の味蕾の麻痺作用の変化などを調べた。その結果、ギ
ムネマシルベスタの葉については、焙煎処理を行なうこ
とによって若干の変化はあるが、基本的にその苦味や渋
味は殆ど改善されず、医薬作用を期待して飲む場合は別
として、他の補助成分を併用しない限りとても常時飲用
できるとはならないとの結論を得た。
は、同様に苦味や渋味が強く、また味蕾の麻痺作用を示
し、やはり特に医薬作用を期待する場合は別として、他
の補助成分を併用しない限りとても常時飲用できるとは
ならないことが分った。しかしながら、更に研究を続け
ると、意外にもなつめの葉については、それを焙煎する
ことによって、苦味や渋味が顕著に弱くなり、また味蕾
の麻痺作用についても大幅な軽減が達成できること、そ
して更に焙煎処理の後であっても、優れた糖吸収抑制効
果を示すことを見い出し、本発明に到達した。
乾燥したなつめの葉を加熱処理してなるなつめ葉茶にあ
る。この、なつめの葉の加熱処理は、なつめの葉を一旦
蒸した後行なうのが、香味の高い茶とするのに好適であ
る。本発明はまた、上記の生のもしくは乾燥したなつめ
の葉を加熱処理して得たなつめ葉茶からの抽出物を含有
する飲料にもある。
ってなつめの葉から常用可能な茶を得るためには、火力
を利用して焙煎を行なう必要があるが、その原料は、生
のなつめの葉、あるいは通常の茶の製造と同様に、なつ
めの葉を一旦乾燥したものであってもよい。後者の場合
の乾燥は、主として葉に含まれる水分を除くためであっ
て、通常は約80℃から約100℃の温度で30分間か
ら2時間程度実施される。生のあるいは乾燥したなつめ
の葉は、そのまま焙煎等の加熱処理にかけてもよいが、
得られるなつめの葉茶の呈味性や飲みやすさを更に向上
させるためには、加熱処理を行なう前に、なつめの葉
(生もしくは乾燥物)をもんだ後、蒸す操作にかけるこ
とが望ましい。この蒸す操作は、なつめの葉(生もしく
は乾燥物)を高温(約80℃から約100℃)の水蒸気
中に1分間から4時間(好ましくは30分間から2時
間)置く処理である。これらの蒸す処理および焙煎処理
などの加熱処理は、通常の茶の処理に用いられる装置を
利用して実施することができ、通常は約120度以上の
温度で1分間〜1時間程度実施する。
熱処理、あるいは蒸す処理と加熱処理の組合せ)を加え
ることによって、なつめの葉の青臭さの生臭さが消え、
香ばしさが現われ、また前記のように茶として、その抽
出液(いわゆる、通常の飲料としての茶)を飲用した場
合、苦味や渋味が低減し、優れた清涼感が現われる。そ
して、このように加熱処理して得られるなつめ葉の茶の
抽出液(飲料)の風味や清涼感は、近年、清涼感の強さ
が好感を持たれて広く飲用されるようになったウーロン
茶に匹敵するか、あるいはそれ以上である。一方、加熱
処理を施したにもかかわらず、期待された糖吸収抑制作
用が顕著に現われることも確認された。
常の茶と同様に単独で、水、温湯もしくは熱湯で処理し
て飲用することができる。所望により、他の各種の茶
(緑茶、紅茶、ウーロン茶など)と混合したのち、同様
に水、温湯もしくは熱湯で処理して飲用することができ
る。また、各種の他の飲料と併用することもできる。
間乾燥させて粉砕した後、100℃の水蒸気で1時間蒸
し、次いでガスの火力を利用して3分間焙煎を行なっ
て、本発明に従うなつめ葉茶を得た。上記の加熱処理に
よって得られたなつめの葉茶と、乾燥させて粉砕させた
だけのなつめの葉粉砕物とをそれぞれ3.5g採り、こ
れに100℃の熱湯を180g加え、3分間置いたのち
得られた抽出液(茶)を、12人のパネルに飲用しても
らい、その風味を、青臭さ、生臭さ、そして香ばしさに
ついての評価を得た。その結果を、図1に示す。本発明
に従う加熱処理によって得られたなつめ葉茶の飲料調製
用の茶としての特性が、未処理のものに比較して大きく
向上していることがわかる。
0℃で30分間乾燥させて粉砕した後、次いでガスの火
力を利用して3分間焙煎を行なって、本発明に従うなつ
め葉茶を得た。上記の加熱処理によって得られたなつめ
の葉茶と、乾燥させて粉砕させただけのなつめの葉粉砕
物とをそれぞれ3.5g採り、これに100℃の熱湯を
180g加え、3分間置いたのち得られた抽出液(茶)
を、12人のパネルに飲用してもらい、その風味を、青
臭さ、生臭さ、そして香ばしさについての評価を得た。
その結果を、図2に示す。本発明に従う加熱処理によっ
て得られたなつめ葉茶の飲料調製用の茶としての特性
が、未処理のものに比較して明らかに向上していること
がわかる。
0℃で30分間乾燥させて粉砕した後、ガスの火力を利
用して3分間焙煎を行なって、なつめ葉茶を得た。同様
にして、ギムネマシルベスタの葉100gを一旦80℃
で30分間乾燥させて粉砕した後、ガスの火力を利用し
て3分間焙煎を行なって、ギムネマ茶を得た。上記の加
熱処理によって得られたなつめ葉茶とギムネマ茶とをそ
れぞれ3.5g採り、これに100℃の熱湯を180g
加え、3分間置いたのち得られた抽出液(茶)を、12
人のパネルに飲用してもらい、その風味を、青臭さ、生
臭さ、苦味、渋味そして香ばしさについての評価を得
た。その結果を、図3に示す。本発明に従う加熱処理に
よって得られたなつめの葉茶の飲料調製用の茶としての
特性が、ギムネマ茶に比べて明らかに向上していること
がわかる。
葉茶を用いて、甘味負荷後のなつめ葉茶の作用効果を下
記の方法によって調べた。24人のパネルに34g/1
00gの蔗糖水溶液を飲ませた後、水(市販のミネラル
水)、またはウーロン茶(市販品)を飲ませ、これらの
飲料となつめ葉茶(抽出物の飲料)を飲んだ際の後味
(甘味の残留感)、およびさっぱり感の違いについて一
対比較法により比較評価した。その結果を図4と図5と
に示す。図4と図5の結果から、なつめ葉茶は、水およ
びウーロン茶のいずれに対しても、甘いものを食べたの
ち、口の中をさっぱりさせる効果があることが分る。
g/225mLのぶどう糖水溶液を経口投与し、経時的
に血中のグルコース濃度及びインシュリン濃度を測定し
た。時間を置いて、同一被検者に同一条件にて、予め実
施例1で得た本発明のなつめ葉茶濃縮乾燥物を3グラム
飲用させたのち、同様にして75g/225mLのぶど
う糖水溶液を経口投与し、同様にして経時的に血中のグ
ルコース濃度及びインシュリン濃度を測定した。
図7(インシュリン濃度)にそれぞれ示す。図6の結果
から、本発明のなつめ葉茶は、ぶどう糖の腸菅からの急
激な吸収を抑制することが分かる。また、図7の結果か
ら血中のインシュリン濃度が低下していることが分る。
このことから、なつめ葉茶を飲むことにより、糖分を摂
取しても血中へのインシュリンの急激かつ大幅な放出が
避けられ、このため糖分の体内の脂肪組織への蓄積が避
けられやすいことがわかる。従って、本発明のなつめ葉
茶は、肥満防止に有効であると考えられる。
茶は、優れた糖吸収抑制効果を示し、かつ清涼感があっ
て飲みやすい新規な茶として利用できる。また、その茶
の抽出物は、缶や瓶などに詰めて清涼飲料水として利用
することもできる。
処理したなつめ葉茶と未処理のなつめの葉の粉砕物との
飲料としての特性の差異を調べた結果を示す評価グラフ
である。
なったなつめ葉茶と未処理のなつめの葉の粉砕物との飲
料としての特性の差異を調べた結果を示す評価グラフで
ある。
め葉茶とギムネマ茶(加熱処理物)との飲料としての特
性の差異を調べた結果を示す評価グラフである。
め葉茶と水との甘味後処理作用の結果を示す結果を示す
評価グラフである。
め葉茶とウーロン茶との甘味後処理作用の結果を示す評
価グラフである。
め葉茶の飲用による血中へのインシュリン分泌の影響を
調べた結果を示す評価グラフである。
め葉茶の飲用による糖吸収抑制作用の発現を調べた結果
を示す評価グラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 生のもしくは乾燥したなつめの葉を加熱
処理してなるなつめ葉茶。 - 【請求項2】 生のもしくは乾燥したなつめの葉を一旦
蒸したのち加熱処理してなる請求項1に記載のなつめ葉
茶。 - 【請求項3】 加熱処理を120℃以上の温度で1〜3
0分間行なう請求項1もしくは2に記載のなつめ葉茶。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のなつ
め葉茶からの抽出物を含有する飲料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7047871A JP2704248B2 (ja) | 1994-08-26 | 1995-02-13 | なつめ葉茶および飲料 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22572594 | 1994-08-26 | ||
JP6-225725 | 1994-08-26 | ||
JP7047871A JP2704248B2 (ja) | 1994-08-26 | 1995-02-13 | なつめ葉茶および飲料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08112083A true JPH08112083A (ja) | 1996-05-07 |
JP2704248B2 JP2704248B2 (ja) | 1998-01-26 |
Family
ID=26388078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7047871A Expired - Lifetime JP2704248B2 (ja) | 1994-08-26 | 1995-02-13 | なつめ葉茶および飲料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2704248B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103444947A (zh) * | 2012-06-04 | 2013-12-18 | 弓正田 | 红枣叶芽花果保健养生茶及其制备方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101744069A (zh) * | 2010-01-29 | 2010-06-23 | 青岛万里江茶业有限公司 | 一种复合野山枣茶 |
-
1995
- 1995-02-13 JP JP7047871A patent/JP2704248B2/ja not_active Expired - Lifetime
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CN103444947A (zh) * | 2012-06-04 | 2013-12-18 | 弓正田 | 红枣叶芽花果保健养生茶及其制备方法 |
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JP2704248B2 (ja) | 1998-01-26 |
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