JPH0811161A - 射出成形用ノズル - Google Patents

射出成形用ノズル

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JPH0811161A
JPH0811161A JP17367094A JP17367094A JPH0811161A JP H0811161 A JPH0811161 A JP H0811161A JP 17367094 A JP17367094 A JP 17367094A JP 17367094 A JP17367094 A JP 17367094A JP H0811161 A JPH0811161 A JP H0811161A
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diameter
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injection
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Yasuo Kikuchi
池 泰 男 菊
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラスチックス製品製造装置の一つである射
出成形機に係わり、ノズルが、ノズルタッチから樹脂注
入後に後退する過程で発生させる「糸引き」象を抑止で
きるようにする改良された構造のノズルを提供しようと
するものである。を提供する。 【構成】 ノズル射出孔が、その全長に渡って略円筒状
中空部となって、その径が金型部スプール入り口径より
大きいサイズのものとなる如く規制して形成されてなる
射出成形用ノズル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】この発明は、プラスチックス製品製造装
置の一つである射出成形機に係わり、シリンダ内で加熱
可塑化された樹脂(成形材料)所定量を、シリンダから
金型のスプールを通じてキャビティ内へ確実に射出、注
入する機能を担うノズルが、ノズルタッチから樹脂注入
後に後退する過程で発生させる「糸引き」現象を抑止で
きるようにする改良された構造のノズルを提供しようと
するものである。
【0002】
【従来技術】成形性の良さ、軽量で美しい仕上がり、生
産工程を大巾に省力化した大量生産が可能であって、コ
ストダウンできること等々多くの利点から、それまで金
属でしか作られたことのなかった部品までも、どんどん
プラスチックス素材のものに置き換えられ、家庭電化製
品は勿論のこと、日用雑貨、事務用機器、自動車等、我
々を取り巻く殆どありとあらゆる製品が、今では、プラ
スチックス素材を抜きにして考えることができない程に
様代わりしている。このような代替現象を生み出してき
たのは、金属に匹敵する耐衝撃性、強靭性、寸法安定性
その他の物性を備えた多種多様なプラスチックス新素材
の開発と、金属製品加工に匹敵する製品精度を実現可能
とする新技術の開発とが、相次いで進められ、実施化さ
れてきたことに由来しているものといえる。
【0003】特に、熱可塑性樹脂を成形素材とした射出
成形法は、容易な充填、高い流動性から、成形性が良
く、高生産性であって、薄肉製品にも適しており、低コ
スト化が可能になるという、プラスチックスの代表的な
特性を如何なく発揮できる成形方法であって、プラスチ
ックス製品普及化に大いに貢献しているといえる。その
装置である射出成形機は、ペレットを加熱、可塑化し、
流動化した樹脂を閉じられた金型内に射出し、冷却して
固化する機構から成り立ち、この工程を効率化して生産
性を上げるために、FMC(Flexible Mol
dingCell)方式や、FMS(Flexible
ManufacturingSystem)方式が開
発され、更に自動取り出しロボットが組み合わされてコ
ンピュータ制御される等、装置として各段の進歩、発展
を遂げてきている。
【0004】その結果、確かに高品質なプラスチックス
製品をなお一層効率的に生産できるようになってきてい
るが、これら先進的な射出成形機においても、ノズルタ
ッチの「糸引き(鼻垂れ)」現象についてだけは、特に
決定的な対応策もなく、未だにその多くが現場技術者の
勘に頼って製造を続けているのが実情であり、その対応
を誤ると折角の生産効率を落としてしまうだけではな
く、金型を損傷させてその寿命を縮めてしまうという最
悪の事態を招来させてしまい兼ねないこととなる。
【0005】この「糸引き(鼻垂れ)」現象を防止すべ
く、幾つかの提案がなされ、一部採用され始めてきてい
る。最も簡便な手段として提案されているのが、「糸引
き」を発生させない成形材料の創出に関するものである
が、これは極めて職人的な判断を要していて汎用性に欠
ける恨みがある。そこで提案されているのが、スプール
入り口側におけるノズルタッチに際してワッシャを噛ま
せる手段、あるいは、シリンダー先端にオプションでシ
ャット オフ ノズル(逆流防止弁付きノズル)を装着
する手段、あるいはまた、ノズル射出孔先端に、予めワ
ッシャを装着してしまう手段等である。
【0006】しかし、ノズルタッチに際してワッシャを
噛ませる手段では、確かにそれなりの効果を有している
ものの、技術料が入っていて決して安くない部品を毎日
消耗してしまうという難点があり、また、シャット オ
フ ノズルをアタッチメントとして採用する手段では、
単に高価につくという経済的な問題に止どまらず、構造
的に成形材料の漏れを生じ易いことと、成形材料の色を
変える際に、先の色が残り、その除去に手間取るという
メンテナンス上での欠点を有していて実用的ではなく、
更に、ワッシャをノズルタッチに際して噛ませるのでは
なく、ノズル先端に浅い(通常ワッシャ厚の2倍、約5
mm程度の深さの)ワッシャ装着孔を切削してワッシャを
装着するようにした手段では、「糸切り」効果は認めら
れるものの、ワッシャ装着孔に成形材料が焼けたまま残
ってゴミとなり、予期せぬときに飛び出して混入し、品
質を損ねてしまうというアクシデントを惹き起してしま
うことから信頼性に欠け、結局何れの提案も必ずしも十
分なものということができない状況となっている。
【0007】この発明では、以上のような状況に鑑み、
より確実に「糸切り」効果が発揮されるとと共に、経済
的にも、また実用上でも有利なノズルの開発、研究に取
り組み、重なる試行錯誤の結果、遂に以下において詳述
するとおりの新規な技術的思想に基づく射出成形用ノズ
ルの実現化に成功したものである。以下では、この発明
を、代表的な実施例と共に、その構成の詳細を順を追っ
て説示していくことにする。
【0008】
【発明の構成】この発明は、基本的に、ノズル射出孔
が、その全長に渡って略円筒状中空部となって、その径
が金型部スプール入り口径より大きいサイズのものとな
る如く規制して形成されてなることを特徴とする射出成
形用ノズルを、その構成の要旨とするものである。ま
た、更に詳しくは、ノズル射出孔が、その全長に渡って
略円筒状中空部となって、その径が金型部スプール入り
口径の 1.5〜3倍、最適には略2倍前後のものとなる如
く規制して形成されてなることを特徴とする射出成形用
ノズルとして、その構成の要旨を示すことができる。
【0009】更にまた、他の表現でこの発明の技術的思
想を示すと、シリンダーにおける可塑化樹脂圧送中空部
の、ノズル射出孔側奥部を略直線状に絞ってノズル射出
孔に連続する絞り中空部に形成する一方、ノズル射出孔
を、該絞り中空部に連続する部分から先端まで、略同一
径の円筒状中空部であって、その径が金型部スプール入
り口径の 1.5〜3倍に規制して形成されてなる射出成形
用ノズルとして表現することもでき、更に詳しくは、シ
リンダーにおける可塑化樹脂圧送中空部の、ノズル射出
孔側奥部を略直線状に絞ってノズル射出孔に連続する絞
り中空部に形成する一方、ノズル射出孔を、該絞り中空
部に連続する部分から先端まで、略同一径の円筒状中空
部であって、その径が金型部スプール入り口径の 1.5〜
3倍、最適には略2倍前後、全長が少なくとも5mm以上
のものとなる如く規制して形成されてなる射出成形用ノ
ズルとなる。
【0010】ノズル射出孔は、射出成形機のシリンダー
に装着するノズル段階で予めこの発明の規制されたサイ
ズのものに形成するようにする外、既存のものにあって
は、後からスプール径に応じた最適な径の円筒状中空部
となるように切削加工等によって実現するようにしたも
のも包含している。そして、その円筒状中空部は、従前
までのものとまったく異なり、その全長に渡る中空部分
部分全体、即ち、ノズル先端からシリンダー中空部に繋
がる部分までの全体が、所定の径サイズ、即ち、1.5 〜
3倍(通常スプール入り口径で最も繁用されている範囲
が 2.5〜2.8 mmのものとなっていることから、 3.7〜8.
4mm)の径のもの、その中で最適には、2倍前後の円筒
状中空部となるように規制して形成されるようにしなけ
ればならない。
【0011】なお、この円筒状中空部は、ノズル自体を
切削加工して直接上記規制された円筒状中空部に形成し
て射出孔とするようにする外、その円筒状中空部のサイ
ズに相当する規制された中空断面を有する熱伝導製に秀
れた金属製あるいはプラスチックス製細管を、その円筒
状中空部の長さ一杯に嵌着させ、それを射出孔とする
(したがって、ノズル1の切削径は、それ自体を円筒状
中空部とするものよりも当然細管肉厚分だけ大きく形成
される)ようにすることもでき、この構成によるものの
場合、温度変化を受け易く、この発明の技術的思想を実
現する上で、特に有利なものとなる。
【0012】このノズル射出孔の最奥部に連なるシリン
ダー中空部は、ノズル射出孔の上記規制されたサイズの
円筒状中空部側から見た場合、シリンダー中空部の成形
材料混合、圧送用のスクリュー、あるいは成形材料を均
一に加熱、溶融する機能を果たすトーピドが配される中
空部に向け、従前までまでのように外側に湾曲状ではな
く、略直線状の末広がり形状(シリンダーサイドから見
た場合には、該ノズル射出孔に向けて略直線状に窄まり
状)となる絞り中空部に形成されるようにし、可塑化さ
れて溶融した樹脂が、ノズル射出孔の円筒状中空部最奥
部(溶融樹脂の流れから見た場合には、円筒状中空部の
入り口)で、少しでも抵抗を受けないようにした構造の
ものに形成するようにするのが望ましい。以下、図面に
示す代表的な実施例について説示し、この発明を構成す
る技術的思想理解の一助とするものである。
【0013】
【実施例1】図1の要部縦断面図からも理解されるよう
に、射出成形機の型締め部、固定盤5に取着した一方の
金型である雌型3にスプール31が組み込まれていて、
その溶融樹脂を、この発明のノズル先端から受け取る入
り口31aは、確実にノズルタッチされるように半円球
状の凹部に形成されたノズルタッチ部の最奥部に開口し
た状態となっている。金型を含むこの型締め部側の構成
は、従前までの射出成形機のままであって、この発明の
ノズルを採用するに際して何等の変更も要しない。した
がって、従前どおり雌雄金型3,4でキャビティを形成
するようにし、スプール31を通じて圧送されてくる所
定量の溶融樹脂Pは、従前どおりランナ、ゲイトを経由
してキャビィティ内に送り込まれ、冷却水で冷やして固
化した後、雄型4を可動盤6の作動で離型する機構がそ
のまま採用される。
【0014】これに対し、射出成形機の可塑化射出部側
は、そのノズル1が、その射出孔11を、図に示されて
いるように、上記したスプール31の入り口31aの口
径よりも大きく形成するようにし、入り口31aと射出
孔11の円筒状中空部とは、その中心軸が一致するよう
規制してノズルタッチされるような関係に形成されてお
り、しかも、射出孔11は、その円筒状中空部の最奥部
がシリンダー2の絞り中空部21に達するところまで略
同一径で連続した構造のものに形成されていなければな
らない。実施例では、この射出孔11を金属微粉入りエ
ンプラ製の細管によって実現した例であり、該細管の末
端が絞り中空部にまで達するようノズル1に組み込まれ
ている。
【0015】ノズル1の射出孔11となる細管の中空部
の径は、この発明が規制する範囲の中で最も理想的なサ
イズである、スプール31の略2倍に相当するサイズの
例として形成しており、したがって、スプール31の入
り口31a側から見た場合、該ノズル射出孔11は、ス
プール入り口31aよりも、その径で、各軸芯から外側
方向に約0.5倍分だけ大きくなり、可塑化されて溶融
した樹脂Pは、ノズルタッチされる部分までそのまま細
管の中空部の径に従って流れ、所定圧でシリンダー2か
ら押し出され、スプール入り口31aに達する構造とな
る。
【0016】ノズル1の射出孔11は、その先端、即ち
溶融樹脂を所定圧でスプール31の入り口31aにノズ
ルタッチして射出する部分から、略同一径の円筒状中空
部のままでシリンダー2の絞り中空部21に連絡するよ
うにした、この発明の最も重要な構成要件を具備するよ
うにする一方、シリンダー2の中空部、即ち、成形材料
を混練、溶融した上、所定の圧力を加えて送り出すため
の空間部の形状も、上記射出孔11の最奥部に至る部分
の構造が、図示されているように、略直線状に窄まって
いく絞り中空部21に形成されたものとし、シリンダー
2内で所定圧に加圧された溶融樹脂が、該絞り中空部2
1と射出孔11最奥部との境界辺りにおいて、少しでも
流れ抵抗を緩和することができるようにした、この発明
のより望ましい構造を採用した事例としている。
【0017】
【作 用】以上のとおりの構成からなるこの発明の射
出成形用ノズルは、射出成形機のノズルとして、予め所
定の如くの構造に加工されて組み込まれるか、あるい
は、既にプラスチックス製品加工場等に設置されている
射出成形機の場合であれば、そのノズル部分だけを別途
加工処理して採用され、加工工程開始後、該ノズル1
は、金型の雌型3に配設されているスプール31の入り
口31a凹部にノズルタッチされ、図1の姿勢に至る。
【0018】すると、それまで型締め部から離反して独
立し、可塑化射出部側でシリンダー2の加熱ヒーター2
2からの熱を受け、ノズル1の射出孔11内温度も、樹
脂を溶融状に保持できる180〜200℃程度の加熱状
態となっていたものが、ノズルタッチの瞬間に、型締め
部側の雌型3の温度、通常50〜70℃前後しかない温
度に影響されて、ノズル1先端部分から、同所辺りの細
管内面の温度を低下傾向としてしまう。加えて、ノズル
1の射出孔11が、この発明固有の構成で、スプール3
1の入り口31a径よりもかなり大きく形成されている
ため、シリンダー2の絞り中空部21から、その射出孔
11の細管の広い中空部一杯に充満状となって圧送され
てスプール入り口31aに達した溶融樹脂Pは、同入り
口31a廻りの温度の低いスプール31面(実施例では
スプール入り口31a口径の0.5倍巾に相当するリン
グ状の面)に直接触れてしまう部分を生じ、その部分
は、金型側の低い温度の影響を直に受けてしまうことと
なる。
【0019】その結果、図3の要部拡大断面図に表され
ているように、ノズルタッチした部分の溶融樹脂Pは、
上記した二つの原因で、スプール入り口31a周りで半
硬化状となって、恰もその半硬化状の樹脂P1部分は、
ノズル1の一部分のような状態を呈し、本来スプール入
り口31aより大きい断面に形成されていた筈の射出孔
11の先端口径を窄めてしまい、ノズルタッチ段階にお
ける溶融樹脂Pの流路としては、殆ど従前までのノズル
によって実現されていた射出状態と変わらない状態で、
溶融樹脂Pを、勢い良くスプロール31を通じてキャビ
ティ内へ圧送することになる。
【0020】一方、所定量の溶融樹脂Pの射出を完了し
てしまって、可動盤6に支持された雄型4側を自動的に
固定盤5に支持された雌型3から後退(分離)させる段
階で、可塑化射出部側も並行して型締め部側から離反す
る作動に連動することになる(図2の要部断面図の状
態)から、ノズル1も、当然その先端をスプール31か
ら離していくことになるが、この作動過程で、従前まで
であれば、スプール31内からノズル1の射出孔11内
円筒状中空部内に繋がったままの状態で残されている溶
融樹脂Pは、未だ溶融状態のままで止どまっているた
め、恰も餅を引き伸ばしたときのように次第に細く伸
び、空気に晒されて固化していって細い糸状に繋がって
残る、所謂「糸引き」現象(あるいは「鼻垂れ」現象と
もいう)を惹起することになり、そのまま次の工程に移
り、ノズルタッチすると、それら「糸引き」状の樹脂が
スプール31とノズル1の先端との間に介在して接触不
良による射出圧不足で不良品を発生させたり、スプール
31を痛めてしまい、その交換のために作業を中止しな
ければならない不測の事態を招く結果となるのが通例で
あった。
【0021】ところが、この発明のノズル1では、その
射出孔11がスプール入り口31aより大断面のものに
形成されていて、前記した如く、ノズルタッチ後の樹脂
射出過程において既に射出孔11先端、円筒状中空部内
面に半硬化状の樹脂P1部分を形成してしまった状態と
なっていて、溶融樹脂Pが高圧で射出されて流れている
間は、その圧力に負けて軸芯方向に向かう硬化現象を進
行できないままに止どまらざるを得ない状況となってい
るが、射出工程が終了し、溶融樹脂Pの流れが一旦止ま
ってしまうと、それらの制約から一遍に解放されて軸芯
方向への硬化を開始し、それまで溶融樹脂Pの流路とな
っていた部分にまで硬化が進行し始めている段階で、ス
プール31からノズル1が離されていくことになり、ス
プール31内からノズル1の射出孔11である細管の中
空部内に繋がったままの状態で残されている溶融樹脂P
の中、特にノズルタッチ部分を境とした部分の樹脂は、
粘性を失う傾向が特に強くなる環境下に置かれ、餅のよ
うに伸びる傾向が弱められつつある中、ノズルタッチ解
除直後に空気に晒されて更にその傾向を強める結果、そ
の部分の樹脂は簡単に切れてしまって、所謂「糸引き」
現象が阻止されてしまうこととなる。
【0022】こうして「糸引き」現象を起こすことなく
引き離されてしまったノズル1は、次の工程(再び、ノ
ズルタッチする図1の状態)に移るまでの間に、金型か
らの影響を完全に断ち切られて今度はシリンダー2の加
熱ヒーター22からの熱により加熱状となり、ノズルタ
ッチ直後に温度を下げていたノズル1先端部分も略元の
状態に戻され、射出孔11内の温度も上昇する結果、
「糸引き」現象阻止に都合良く固まりかけていた細管の
中空部内樹脂は、再び射出に適した状態にまで可塑化さ
れ、次の射出工程に何等の支障も来さない状態にまで復
帰し、次の製造サイクルのために待機状態となる。以
下、この工程を繰り返すだけであり、従前までのように
「糸引き」現象に影響されることもなく、順調な射出成
形が連続して継続される。
【0023】
【効 果】以上のような構成からなるこの発明の射出
成形用ノズルは、それまでの「糸引き」現象防止策、例
えば、成形材料を吟味するといった職人的な勘に頼る不
確定な要素もなく、また、ワッシャを介するもののよう
な手間を毎日繰り返す必要もなければ、その部分の掃除
をするために装置を停止させる必要もなく、極めて確実
に「糸引き」現象を阻止できる上、シリンダー内からの
射出圧も、シリンダーの絞り中空部を経て、そのままノ
ズル先端にまで圧力が掛かり、円滑且つ安定した射出成
形を可能とする構造を実現している秀れた発明であり、
しかも、極めて原理的な発明であって、それまで気付か
れずに見逃されてきた構成を採用するものであることか
ら、実施化も非常に容易であって、その採用に要するコ
ストも各段に経済的である上、その後のメインテナンス
の容易さと、それから来らされる製造工程上の円滑化、
品質保証、歩留まり効果等の利点を勘案すると、極めて
経済効果の面で秀れたものとすることができる。
【0024】特に、実施例に示すものにあっては、射出
孔11に熱伝導性に秀れた細管を採用して他からの熱の
影響をより受け易い構造を実現すると共に、その内面
が、ノズル1自体を切削して円筒状中空部とするものに
比較し、中空部内面の滑らかさの実現が容易であり、そ
れだけ円滑な射出成形の実現が可能になるという特筆す
べき孔かを有するものとなっており、この発明の基本的
な技術的思想によって実現されるノズル1として、略理
想的な構造のものとなっている。叙上の如く、この発明
の射出成形用ノズルは、その秀れた技術的思想に基づ
き、所期の目的を確実に達成し得るものなっていて、競
争の激化が更に予測されているプラスチックス製品製造
業界、特にその下請け企業に与える恩恵は計り知れない
ものとなることが予想される。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の代表的な1実施例に基づくものであ
る。
【図 1】ノズルタッチ状態における要部断面図であ
る。
【図 2】ノズルタッチ解除後の状態を示す要部断面図
である。
【図 3】ノズルタッチ部分における要部拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ノズル 11 同射出孔 2 シリンダー 21 同絞り中空部 22 同加熱ヒーター 3 雌型 31 同スプール 31a 同入り口 4 雄型 5 固定盤 6 可動盤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル射出孔が、その全長に渡って略円
    筒状中空部となって、その径が金型部スプール入り口径
    より大きいサイズのものとなる如く規制して形成されて
    なることを特徴とする射出成形用ノズル。
  2. 【請求項2】 ノズル射出孔が、その全長に渡って略円
    筒状中空部となって、その径が金型部スプール入り口径
    の 1.5〜3倍、最適には略2倍前後のものとなる如く規
    制して形成されてなることを特徴とする射出成形用ノズ
    ル。
  3. 【請求項3】 シリンダーにおける可塑化樹脂圧送中空
    部の、ノズル射出孔側奥部を略直線状に絞ってノズル射
    出孔に連続する絞り中空部に形成する一方、ノズル射出
    孔を、該絞り中空部に連続する部分から先端まで、略同
    一径の円筒状中空部であって、その径が金型部スプール
    入り口径の 1.5〜3倍に規制して形成されてなる射出成
    形用ノズル。
  4. 【請求項4】 シリンダーにおける可塑化樹脂圧送中空
    部の、ノズル射出孔側奥部を略直線状に絞ってノズル射
    出孔に連続する絞り中空部に形成する一方、ノズル射出
    孔を、該絞り中空部に連続する部分から先端まで、略同
    一径の円筒状中空部であって、その径が金型部スプール
    入り口径の 1.5〜3倍、最適には略2倍前後、全長が少
    なくとも5mm以上のものとなる如く規制して形成されて
    なる射出成形用ノズル。
JP17367094A 1994-06-30 1994-06-30 射出成形用ノズル Pending JPH0811161A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009262324A (ja) * 2008-04-21 2009-11-12 Marugo Rubber Ind Co Ltd ゴム製品の射出成形用ノズル
JP2012096507A (ja) * 2010-11-05 2012-05-24 Furukawa Electric Co Ltd:The 射出部とスプールブッシュとの接触構造

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