JPH08104246A - 動力舵取装置 - Google Patents

動力舵取装置

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Publication number
JPH08104246A
JPH08104246A JP24141794A JP24141794A JPH08104246A JP H08104246 A JPH08104246 A JP H08104246A JP 24141794 A JP24141794 A JP 24141794A JP 24141794 A JP24141794 A JP 24141794A JP H08104246 A JPH08104246 A JP H08104246A
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JP
Japan
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valve member
land
control valve
steering
corners
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Application number
JP24141794A
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English (en)
Inventor
Yuuichi Kou
祐一 耕
Kenichi Ichinose
健一 一之瀬
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は入力側のランド部と出力側のランド
部との隙間を入口より出口の方が狭くなるように形成し
てキャビテーションによる異音を防止するよう構成した
動力舵取装置を提供することを目的とする。 【構成】 動力舵取装置は、制御弁と、油圧シリンダ1
2と、油圧ポンプ13と、リザーバタンク14とよりな
る。制御弁は、ロータリ形サーボバルブ部30を有し、
ロータリ形サーボバルブ部30は、ロータリ弁部材31
とスリーブ弁部材33とが捩じれ変形可能なトーション
バー28を介して連結されている。ロータリ弁部材31
の外周及び、スリーブ弁部材33の内周には、夫々複数
のランドと溝部とが交互に形成されている。各ランドの
角部間の絞りは、作動油が流れる入口より出口の方が狭
くなるように面取り53,54により形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は動力舵取装置に係り、特
に運転者のステアリング操作に応じて操舵輪に対する操
舵力をアシストする動力舵取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より車両の操舵フィーリングを向上
させるため、動力舵取装置(パワーステアリング装置と
も呼ばれている)の開発が種々行われている。ここで、
従来の動力舵取装置は、車両のエンジンにより駆動され
る油圧ポンプを油圧発生源とし、ステアリングホイール
が操舵される際にその油圧を用いて操舵力をアシストす
る構成となっている。
【0003】そして、上記のような動力舵取装置には、
運転者のステアリング操作に応じて操舵輪に対する操舵
力を制御するための制御弁と、制御弁から供給された油
圧により操舵力をアシストする操舵力助勢機構と、が設
けられている。この制御弁は、ステアリングホイールの
ステアリングシャフトと一体に回転する入力軸と、操舵
輪に駆動力を伝達する出力軸とをトーションバーを介し
て連結してなる。
【0004】ステアリングホイールが操舵されてトーシ
ョンバーが捩じられて入力軸と出力軸との間に相対変位
が生ずる。その場合、トーションバーの捩じり方向によ
り入力軸と出力軸との間に形成された油路に形成される
絞りが切り換わり、操舵力助勢機構への油圧が操舵輪を
左方向又は右方向に付勢するように供給される。従来の
動力舵取装置としては、例えば特開平3−14769号
公報に見られるような装置がある。この公報の動力舵取
装置は、図10に示すように、出力側のスリーブ弁部材
1にはランド部1aと溝部1bとが交互に形成され、ス
リーブ弁部材1に対向する入力側のロータ弁部材2にも
ランド部2aと溝部2bとが交互に形成されている。
【0005】そして、上記トーションバーの捩じりによ
りスリーブ弁部材1のランド部1aの角部とロータ弁部
材2のランド部2aの角部との間が狭くなった絞り8が
形成され、絞り8により作動油の流れ方向が制限され
る。これとともに、油圧ポンプ3から供給された作動油
がランド部1aとランド部2aとの間の広い方の隙間を
流れて駆動用シリンダ4の一方の室に供給される。よっ
て、操舵輪は駆動用シリンダ4の駆動力にアシストされ
て操舵方向に操舵される。又、駆動用シリンダ4の他方
の室から排出された作動油はリザーバタンク7に回収さ
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記公報の
動力舵取装置では、ロータ弁部材2の各ランド部2aの
角部に操舵角に対する圧力変化をスムーズにするための
面取り部5が設けられているため、図11に拡大して示
すように、作動油は面取り部5とスリーブ弁部材1のラ
ンド部1aとの間に形成された絞り8の隙間Sを通過し
てリザーバタンクに流れることになる。
【0007】ところが、絞りが作用したときの上記隙間
Sは、作動油が流入する入口Saが狭く、作動油が流出
する出口Sbが広くなっている。そのため、作動油は隙
間Sを通過する過程で大幅に減速されるので、入口付近
で負圧領域6(図11中、破線で示す)が発生する。従
って、上記従来の動力舵取装置では、作動油が隙間Sを
通過する際、負圧領域6においてキャビテーションが発
生し、これによる異音が生ずるといった問題がある。
【0008】そこで、本出願による発明は上記課題に鑑
み、油圧発生源から供給される圧油が入力側のランド部
と出力側のランド部との隙間の絞り部を介してリザーバ
タンクに流れる際に、絞り部の流路面積が次第に狭くな
るようにして、キャビテーションによる異音が発生する
のを防止することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、動力
助勢機構と、ステアリングに連結された入力軸と操舵機
構に連結された出力軸との相対的作動角に応じてステア
リングの操作方向への助勢力を制御する制御弁とを有す
る動力舵取装置において、前記制御弁は入力軸に連結さ
れた外周に溝部とランド部が交互に形成された入力部材
と、出力軸に連結され前記入力部材に対向するように溝
部とランド部が交互に形成された出力部材とを有し、油
圧発生源に連通する供給通路が開口された前記溝部の両
側に位置するランド部の角部に面取り部を設け、リザー
バタンクに連通する排出通路が開口された前記溝部に対
向配置されるランド部の両側の角部に面取り部を設けた
ことを特徴とする。
【0010】請求項2の発明は、 動力助勢機構と、ス
テアリングに連結された入力軸と操舵機構に連結された
出力軸との相対的作動角に応じてステアリングの操作方
向への助勢力を制御する制御弁とを有する動力舵取装置
において、前記制御弁は入力軸に連結された外周に溝部
とランド部が交互に形成された入力部材と、出力軸に連
結され前記入力部材に対向するように溝部とランド部が
交互に形成された出力部材とを有し、油圧発生源に連通
する供給通路が開口された前記溝部の両側に位置するラ
ンド部の角部に面取り部を設け、リザーバタンクに連通
する排出通路が開口された前記溝部及び対向配置される
ランド部の両側の角部に直角部を設けたことを特徴とす
る。
【0011】請求項3の発明は、動力助勢機構と、ステ
アリングに連結された入力軸と操舵機構に連結された出
力軸との相対的作動角に応じてステアリングの操作方向
への助勢力を制御する制御弁とを有する動力舵取装置に
おいて、前記制御弁は入力軸に連結された外周に溝部と
ランド部が交互に形成された入力部材と、出力軸に連結
され前記入力部材に対向するように溝部とランド部が交
互に形成された出力部材とを有し、油圧発生源に連通す
る供給通路が開口された前記溝部の両側に位置するラン
ド部の角部に面取り部を設け、リザーバタンクに連通す
る排出通路が開口された前記溝部の両側に位置するラン
ド部の角部に段付部を設けたことを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1記載の構成を採用することにより、油
圧発生源から供給される圧油が絞り部(面取り部)を介
してリザーバタンクに流れる際に、常に絞り部の流路面
積が入口から次第に狭くなるため、絞り部内部で負圧発
生がなく、キャビテーションの発生による異音の発生を
防止することができる。
【0013】また、請求項2記載の構成により、一方の
絞り部においては流路面積が次第に狭くなる流路が形成
されるため一方、他方の絞り部においては、直角部どう
しが近接する。このため、シリンダへ流れる流量を除い
たほぼ全量が流路面積が次第に狭くなる流路を流れ、負
圧の発生に起因するキャビテーションの発生と異音の発
生が防止される。また、他方の絞り部においては、流路
面積の変化はなく、したがって、作動油が絞り部を通過
する過程で流速の変化はなく負圧の発生は防止される。
請求項3記載の発明の、リザーバタンクに連通する排出
通路が開口された溝部の両側に位置するランド部の角部
に段付部を設ける構成の採用により、その段付部でも油
が逃げるようになり、流路が次第に狭くなる面取り部に
流れが過度に集中することによって生じる面取り部での
負荷が軽減され、キャビテーションによる異音の発生を
より効果的に防止することができる。
【0014】
【実施例】図1乃至図5に本出願の発明になる動力舵取
装置の一実施例を示す。各図中、動力舵取装置は、大
略、制御弁11と、操舵力助勢機構として機能する油圧
シリンダ12と、油圧源としての油圧ポンプ13と、作
動油を回収するためのリザーバタンク14とよりなる。
【0015】制御弁11は、互いに一体的に固着された
ギヤハウジング20と弁ハウジング21を有する。出力
軸22は、ギヤハウジング20及び弁ハウジング21内
に設けられた軸受23a,23bにより回転自在に軸承
されている。又、出力軸22のピニオン22aは、出力
軸22と交差する方向に往復動自在に支持されたラック
軸24のラック24aと噛合する。
【0016】ラック軸24は、油圧シリンダ12のピス
トン25を有するとともに、リンク機構(図示せず)を
介して操舵輪と連結されている。ギヤハウジング20及
び弁ハウジング21の内部には、軸受26a,26bに
より回転自在に軸承された入力軸27が挿入されてい
る。この入力軸27は、出力軸22と同軸的に軸承され
るとともに、一端がステアリングシャフトを介してステ
アリングホイール(共に図示せず)に連結されている。
【0017】また、出力軸22と入力軸27とは、入力
軸27の中空部27a内に挿入されたトーションバー2
8を介して相対的に回動可能に連結されている。従っ
て、出力軸22と入力軸27とは、トーションバー28
の捩じれ角に応じて相対的に回動する。上記出力軸22
と入力軸27との間には、ロータリ形サーボバルブ部3
0(以下「バルブ部30」と称する)が設けられてい
る。このバルブ部30は、入力軸27に設けられたロー
タリ弁部材(入力部材)31と、ロータリ弁部材31の
外周面及び弁ハウジング21の内周21aに回動自在に
嵌合され、結合ピン32により出力軸22に連結された
スリーブ弁部材(出力部材)33とよりなる。
【0018】又、バルブ部30は、供給ポート34,排
出ポート35及び一対の給排ポート36,37を有し、
4ポート絞り切換弁を構成している。供給ポート34は
供給管路46aを介して油圧ポンプ13と接続され、油
圧ポンプ13はサクション管路46bを介してリザーバ
タンク14と接続され、排出ポート35は排出管路47
を介してリザーバタンク14と接続されている。
【0019】図4に示すように、スリーブ弁部材33の
内周には、8個のランド部381 〜388 と溝部391
〜398 とが交互に形成されている。図5に示すよう
に、ロータリ弁部材31の外周には、8個のランド部4
1 〜408 と溝部411 〜418 とが交互に形成され
ている。従って、スリーブ弁部材33のランド部381
〜388 及び溝部391 〜398 は、ロータリ弁部材3
1の溝部411 〜418及びランド部401 〜408
対向するように設けられており、ランド部381〜38
8 の端部とランド部401 〜408 の端部との僅かな隙
間を介して通過できるように形成されている。
【0020】スリーブ弁部材33のランド部381 〜3
8 のうち一つおきのランド部38 1 ,383 ,3
5 ,387 には、供給通路42が開口されている。各
供給通路42は、油圧ポンプ13から圧送された作動油
が供給される供給ポート34に連通されている。又、ロ
ータリ弁部材31の溝部411 〜418 のうち一つおき
の溝部412 ,414 ,416 ,418 には、排出通路
43が開口されている。この排出通路43は、入力軸2
7とトーションバー28との間に形成された通路44に
連通しており、さらに通路44は入力軸27に穿設され
た排出孔45を介して排出ポート35に連通されてい
る。
【0021】スリーブ弁部材33の各溝部391 〜39
8 には、分配孔48,49(図4中、破線で示す)の一
方が交互に開口されており、分配孔48,49は前述し
た給排ポート36,37に連通している。又、給排ポー
ト36,37は管路51,52を介して油圧シリンダ1
2の左,右シリンダ室12a,12bに接続されてい
る。
【0022】上記スリーブ弁部材33のランド部381
〜388 は、図4に拡大して示すように、油圧ポンプ1
3から吐出される吐出圧が供給される供給通路42が開
口しないスリーブ弁部材33のランド部382 ,3
4 ,386 ,388 の両側角部には面取り部53が設
けられている。また、ロータリ弁部材31のランド部4
1 〜408 は図5に拡大して示すように、排出通路4
3が開口しない溝部411 ,413 ,415 ,417
両側に位置するランド部の角部のみ面取り部54が設け
られている。
【0023】従って、本実施例では、ランド部401
408 又はランド部381 〜388の全ての角部に面取
りを形成するのではなく、油圧ポンプ13から吐出され
る作動油が供給される供給通路42が開口された溝部4
1 ,413 ,415 ,41 7 の両側に位置するランド
部の角部に面取り部54と、リザーバタンクに連通する
排出通路43が開口された溝部412 、414 、4
6 、418 に対向配置されるランド部382 、3
4 、386 、388 の両側の角部に面取り部53を設
けてなる。
【0024】ここで、前述したステアリングホイールの
操作により入力軸27に操舵トルクが加わると、トーシ
ョンバー28が捩じられて、図3においてロータリ弁部
材31がA方向に変位する。尚、図3では、一つの供給
通路42周辺を拡大して説明したが、他の供給通路周辺
も同様な構成であるので、図面上省略する。その結果、
スリーブ弁部材33のランド部381 の角部と、ロータ
リ弁部材31のランド部408 の角部の面取り部54と
が近接して第1の絞り55を形成する。これと同時にス
リーブ弁部材33のランド部382 の角部の面取り部5
3と、ロータリ弁部材31のランド部401 の角部とが
近接して第2の絞り56を形成する。
【0025】図6(A)に拡大して示すように、第1の
絞り55では、矢印で示すように作動油が流れる。第1
の絞り55においては、ランド部408 の面取り部54
とランド部381 の角部との間に形成された隙間Sは、
入口Saの方が出口Sbよりも開口面積が大となってい
る。従って、上記第1の絞り55を通過する作動油は、
広い入口Saから徐々に狭い出口Sbに向かって流れる
ことになり、入口Saから出口Sbに流れる過程で減速
されることがない。よって、第1の絞り55の内部で負
圧領域が発生せず、キャビテーションの発生が防止さ
れ、これによる異音の発生も防止される。
【0026】図6(B)に拡大して示すように、第2の
絞り56では、矢印で示すように作動油が流れる。第2
の絞り56においても、ランド部382 の面取り部53
とランド部401 の角部との間に形成された隙間Sは、
入口Saの方が出口Sbよりも開口面積が大となってい
る。従って、第2の絞り56を通過する作動油は、上記
第1の絞り55の場合と同様に広い入口Saから徐々に
通路面積が狭くなった出口Sbに向かって流れることに
なり、入口Saから出口Sbに流れる過程で減速される
ことがない。よって、第2の絞り56の内部で負圧領域
が発生せず、キャビテーションの発生が防止され、これ
による異音の発生も防止される。
【0027】上記のようにロータリ弁部材31の外周と
スリーブ弁部材33の内周との間に形成される油路に
は、トーションバー28が捩じれにより第1の絞り55
と第2の絞り56とが形成されるため、供給通路42か
ら油路に吐出された作動油は絞り55,56により流れ
が制限されることになり、溝部391 に開口する分配孔
48を通過して油圧シリンダ12の右シリンダ室12b
に供給され、操舵力をアシストすることとなる。
【0028】又、トーションバー28が上記とは逆方向
に捩じれた場合には、溝部398 に開口する分配孔49
を通過して油圧シリンダ12の左シリンダ室12aに供
給される。図7に前記実施例のバルブ部30の変形例の
構造を示す。図7に示すバルブ部30のロータリ弁部材
31及びスリーブ弁部材33は、基本的には前記図1乃
至図6に示した構造と同じ構造を有するが、作動油の供
給通路42、排出通路43、分配孔48、49の位置及
びランド部の角部の面取り位置を変更したものである。
したがって、同図中、各構成部を示す符号は、前記図3
に示したものと同符号を使用している。
【0029】同図中、スリーブ弁部材33の溝部391
〜398 のうち一つおきの溝部39 1 ,393 ,3
5 ,397 の底部には、供給通路42が開口されてい
る。また、ロータリ弁部材31のランド部401 〜40
8 のうち一つおきのランド部40 2 ,404 ,406
408 には、排出通路43が開口されている。そして、
スリーブ弁部材33の各ランド部381 〜388 には、
分配孔48,49の一方が交互に開口されている。
【0030】上記スリーブ弁部材33の溝部391 〜3
8 のうち供給通路42が開口する溝部391 ,3
3 ,395 ,397 の両側に位置する各ランド部の角
部には、面取り部53が設けられている。また、ロータ
リ弁部材31のランド部401 〜408 のうち排出通路
43が連通するランド部402 ,404 ,406 ,40
8の両側の角部には面取り部54が設けられている。
【0031】ここで、前述したステアリングホイールの
操作によりトーションバー28が捩じられると弾性変形
するため、ロータリ弁部材31がA方向に変位する。そ
の結果、スリーブ弁部材33のランド部381 の角部
と、ロータリ弁部材31のランド部408 の角部に形成
された面取り部54とが近接して第1の絞り55を形成
する。これと同時にロータリ弁部材31のランド部40
1 の角部と、スリーブ弁部材33のランド部382 の角
部に設けられた面取り部54が近接して第2の絞り56
を形成する。
【0032】前述した図6(A)(B)に示すように、
第1の絞り55及び第2の絞り56において、作動油は
広い入口Saから狭い出口Sbに向かって流れることに
なり、入口Saから出口Sbに流れる過程で減速される
ことはない。よって、第1の絞り55及び第2の絞り5
6の内部で負圧領域が発生せず、キャビテーションの発
生が防止され、これによる異音の発生も防止される。
【0033】上記図7では、一つの供給通路42周辺を
拡大して説明したが、他の供給通路周辺も同様な構成で
あるので、図面上省略する。図8は、本出願の発明に係
る動力舵取装置の他の実施例の制御弁の各弁部材の構造
を示す。本実施例によるバルブ部も前記図3に示したも
のと基本的に同様な構造を有するものであるが、各ラン
ド部の角部に形成する面取り部の位置を変更したもので
ある。したがって、図8においても、各構成部の符号
は、図3のものと同じ符号を使用して説明する。
【0034】同図中、スリーブ弁部材33のランド部3
1 乃至388 の内一つおきのランド部381 、3
3 、385 、387 には供給通路42が形成されてい
る。また、スリーブ弁部材33の各溝部391 〜398
には、分配孔48,49の一方が交互に開口されてい
る。そして、ロータリ弁部材31の溝部411 〜418
のうち一つおきの溝部412 ,414 ,416 ,418
の底部には、排出通路43が開口されている。
【0035】上記ロータリ弁部材31の溝部411 〜4
8 のうち供給通路42が開口する溝部411 ,4
3 ,415 ,417 の両側に位置する各ランド部の角
部には、面取り部54が設けられている。したがって、
本実施例では、油圧発生源13に連通する供給通路42
が開口された溝部の両側に位置するランド部の角部のみ
に面取り部54を設け、リザーバタンクに連通する排出
通路43が開口された溝部412 、414 、416 、4
8 及びこれらに対向配置されるランド部382 、38
4 、386 、388 の両側の角部を直角部57としてい
る。ここで、前述したステアリングホイールの操作によ
りトーションバー28が捩じられると弾性変形するた
め、ロータリ弁部材31がA方向に変位する。
【0036】その結果、スリーブ弁部材33のランド部
381 の角部と、ロータリ弁部材31のランド部408
の角部に形成された面取り部54とが近接して第1の絞
り55を形成する。これと同時にロータリ弁部材31の
ランド部401 の角部の直角部57と、スリーブ弁部材
33のランド部382 の角部の直角部57とが近接して
第2の絞り56を形成する。
【0037】この結果、油圧発生源13に連通する溝部
411 の絞り部55は流路面積を次第に狭くする一方、
リザーバタンク14に連通する溝部412 の絞り部56
は直角となり、流れが制限される。したがって、本実施
例によれば、油圧発生源13からの流量は、シリンダ1
2へ流れる流量を除いたほぼ全量が狭まり面取り部を通
過することとなり、広がり流れが存在せず、キャビテー
ションによる異音の発生が防止できる。
【0038】また、本実施例によれば、ランド部に設け
る面取り部は、ロータ弁部材側のみに設け、スリーブ弁
部材には設けないため、各弁部材の製作が容易となる。
また、スリーブ弁部材側に面取り部を形成するにあたっ
ては、面取り開始点を精度よく作るこが困難であり、本
実施例によれば、面取りはロータ弁部材側のみであるた
め、精度を高くし、均一な特性を有する制御弁とするこ
とができる。
【0039】図9は、本出願の発明による他の実施例を
示すもので、図8に示した実施例のものにおいて、ロー
タ弁部材31のリザーバタンク14に連通する排出通路
43が開口された溝部412 、414 、416 、418
の両側に位置するランド部の角部に段付部58を設けた
ものである。したがって、本実施例のバルブ部では、油
圧発生源13に連通する供給通路42が開口された溝部
411 、413 、41 5 、417 の両側に位置するラン
ド部の角部に面取り部54を設け、リザーバタンク14
に連通する排出通路43が開口された溝部の両側に位置
するランド部の角部を段付部58を設けてなるものであ
る。
【0040】本実施例において、ステアリングホイール
の操作により、ロータリ弁部材31がA方向に変位した
とする。その結果、スリーブ弁部材33のランド部38
1 の角部とロータリ弁部材31のランド部408 に設け
られた面取り部54が近接して第1の絞り55を形成す
る。これと同時にスリーブ弁部材33のランド部382
の角部とロータリ弁部材31のランド部401 の段付部
58とが近接して第2の絞り56が形成される。
【0041】ここで、第1の絞り55においては、流路
面積が次第に狭まる流路が形成されて、前述の実施例と
同様にキャビテーションの発生が防止され、これにより
異音の発生が防止される。また、第2の絞り56におい
ては、ロータリ弁部材31のランド部401 の角部に段
付部58を設けたため、作動油が流れる間隙S’が形成
される。
【0042】図8の実施例においては、絞り56におい
て、作動油は殆ど阻止され、そのため、流路面積が狭ま
る絞り55に過度に流れが集中する場合が生ずることが
あり、油圧発生源であるポンプ13の吐出量が多いシス
テムの場合には、流路面積の狭まる絞りといえどもキャ
ビテーションが発生することもある。本実施例において
は、絞り56において所定量の作動油を逃がすことによ
り、絞り55の負荷を軽減することになり、キャビテー
ションの発生を防止することができる。
【0043】尚、図8及び図9の実施例では、圧力発生
源13に連通する供給通路42は、スリーブ弁部材33
のランド部381 、383 、385 、387 に設けたも
のであるが、図7の実施例の様に、供給通路42の開口
部をスリーブ弁部材33の溝部391 、393 、3
5 、397 に設けるようにすることも可能である。ま
た、上記実施例では、ロータリ形の制御弁を一例として
説明したが、これに限らず、スプールを摺動させるスプ
ール形の制御弁にも本発明が適用できるのは勿論であ
る。
【0044】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、油圧発生
源から供給される圧油が制御弁の絞り部を介してリザー
バタンクに流れる際に、常に絞り部の流路面積が広い面
積から次第に狭くなるため、絞り部内部で負圧の発生が
なく、キャビテーションの発生による異音の発生を防止
することができる。
【0045】請求項2記載の発明によれば、制御弁の油
圧発生源に連なる溝部及びランド部の絞り部の流路は次
第に狭まくなり、前記請求項1と同様にキャビテーショ
ンの発生による異音の発生を防止することができる。ま
た、リザーバに連通する溝部及びランド部の絞り部は直
角部で形成されることにより負圧の発生による、キャビ
テーション、異音の発生は防止できる一方、弁部材の製
造上、出力部材に面取り部を施すことを必要とせず、製
造が容易となる。また、制御弁の特性である、操舵角ー
油圧(θーP)特性は、面取り部により調整されるが、
この場合、入力部材の面取り部の調整だけで行うことが
でき、製造コストを低減することができる。
【0046】請求項3記載の発明によれば、油圧発生源
に連通する供給通路が開口された溝部の両側に位置する
ランド部の角部に面取り部を設け、リザーバタンクに連
通する排出通路が開口された溝部の両側に位置するラン
ド部の角部を段付部を設けることにより、一方の絞り部
における段付部において作動油を逃がすことができ、そ
の結果、他方の流路が次第に狭まる絞り部での負荷が請
求項2の場合よりも軽減されることとなって、キャビテ
ーションの発生による異音の発生を防止することができ
る。また、弁部材の製造上、出力部材に面取り部、段付
き部を施すことを必要とせず、製造が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる動力舵取装置の一実施例の要部を
示す縦断面図である。
【図2】動力舵取装置の制御弁の構成を示す縦断面図で
ある。
【図3】スリーブ弁部材とロータリ弁部材との間に形成
される油路及び絞りの一部を拡大して示す縦断面図であ
る。
【図4】スリーブ弁部材を拡大して示す縦断面図であ
る。
【図5】ロータリ弁部材を拡大して示す縦断面図であ
る。
【図6】第1の絞り,第2の絞りを拡大して示す縦断面
図である。
【図7】本発明の変形例の一部を拡大して示す縦断面図
である。
【図8】本発明の他の実施例の弁部材の一部を拡大して
示す縦断面図である。
【図9】本発明の他の実施例の弁部材の一部を拡大して
示す縦断面図である。
【図10】従来の構成を説明するための縦断面図であ
る。
【図11】従来の絞り形状を説明するための縦断面図で
ある。
【符号の説明】
11 制御弁 12 油圧シリンダ 13 油圧ポンプ 14 リザーバタンク 22 出力軸 24 ラック軸 25 ピストン 27 入力軸 28 トーションバー 30 ロータリ形サーボバルブ部 31 ロータリ弁部材 33 スリーブ弁部材 381 〜388 ランド部 391 〜398 溝部 401 〜408 ランド部 411 〜418 溝部 42 供給通路 43 排出通路 46a 供給管路 46b サクション管路 47 排出管路 53,54 面取り部 57 直角部 58 段付部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動力助勢機構と、ステアリングに連結さ
    れた入力軸と操舵機構に連結された出力軸との相対的作
    動角に応じてステアリングの操作方向への助勢力を制御
    する制御弁とを有する動力舵取装置において、 前記制御弁は入力軸に連結された外周に溝部とランド部
    が交互に形成された入力部材と、出力軸に連結され前記
    入力部材に対向するように溝部とランド部が交互に形成
    された出力部材とを有し、油圧発生源に連通する供給通
    路が開口された前記溝部の両側に位置するランド部の角
    部に面取り部を設け、リザーバタンクに連通する排出通
    路が開口された前記溝部に対向配置されるランド部の両
    側の角部に面取り部を設けたことを特徴とする動力舵取
    装置。
  2. 【請求項2】 動力助勢機構と、ステアリングに連結さ
    れた入力軸と操舵機構に連結された出力軸との相対的作
    動角に応じてステアリングの操作方向への助勢力を制御
    する制御弁とを有する動力舵取装置において、 前記制御弁は入力軸に連結された外周に溝部とランド部
    が交互に形成された入力部材と、出力軸に連結され前記
    入力部材に対向するように溝部とランド部が交互に形成
    された出力部材とを有し、油圧発生源に連通する供給通
    路が開口された前記溝部の両側に位置するランド部の角
    部に面取り部を設け、リザーバタンクに連通する排出通
    路が開口された前記溝部及び対向配置されるランド部の
    両側の角部に直角部を設けたことを特徴とする動力舵取
    装置。
  3. 【請求項3】 動力助勢機構と、ステアリングに連結さ
    れた入力軸と操舵機構に連結された出力軸との相対的作
    動角に応じてステアリングの操作方向への助勢力を制御
    する制御弁とを有する動力舵取装置において、 前記制御弁は入力軸に連結された外周に溝部とランド部
    が交互に形成された入力部材と、出力軸に連結され前記
    入力部材に対向するように溝部とランド部が交互に形成
    された出力部材とを有し、油圧発生源に連通する供給通
    路が開口された前記溝部の両側に位置するランド部の角
    部に面取り部を設け、リザーバタンクに連通する排出通
    路が開口された前記溝部の両側に位置するランド部の角
    部に段付部を設けたことを特徴とする動力舵取装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2015504021A (ja) * 2012-01-10 2015-02-05 テッドライブ ステアリング システムズ ゲーエムベーハー 角度差センサを有するパワーステアリング装置

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