JPH08104025A - 画像記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コントラストが高く、かつ記録品質を大幅に
向上でき、しかも、低価格な画像記録装置を提供するこ
とである。 【構成】 第１供給ローラ１２がトナー担持ローラ１１
に対して一つのトナー担持層を形成させ、同様にして第
２供給ローラ１３が前記トナー担持ローラ１１に対して
既に形成されているトナー担持層の上に別のトナー担持
層を形成する。そして、トナー担持ローラ１１上に多層
に形成されたトナー１４をアパチャ電極１に供給し、こ
こで、画像信号に基づいてアパチャ電極１により制御さ
れ、この電極１を通過したトナー１４は背面電極６によ
って支持体Ｐに導かれ、その支持体Ｐ上にトナー１４に
よる画像が形成される。この場合、多量のトナー１４に
よって画像を形成することになるため、記録濃度を高め
て、コントラストが高い記録状態とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンタ、フ
ァクシミリ等に適用される画像記録装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の画像記録装置の一例とし
て、開口部を有し、その開口部を通過するトナーの流れ
を変調制御するアパチャ電極と、このアパチャ電極に制
御電圧を印加する制御電圧印加手段と、前記アパチャ電
極の裏面に配置され、トナーを帯電させた後、この帯電
したトナーを前記アパチャ電極の開口部に供給するトナ
ー担持体と、そのトナー担持体によって供給され、前記
アパチャ電極の開口部を通過したトナーを、前記アパチ
ャの表面に配置される画像形成用の支持体に導く背面電
極とを備えた画像記録装置が提案されている。

【０００３】前記制御電圧印加手段によって、前記アパ
チャ電極に印加される電圧は、低ければ低いほど、駆動
手段のコストが下がるために、低い電圧でアパチャ電極
を駆動することが望ましい。低い電圧でアパチャ電極を
駆動するための一つの手段としては、均一に良く帯電し
たトナーを単位時間により多くアパチャ電極の開口部に
供給することがある。その具体的な手段としては、トナ
ー担持体に多数のトナー層を形成することによって、単
位時間のトナー搬送量を増やす方法がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような画像記録装置に於て、トナー担持体に多数のト
ナー層を形成すると、トナー担持体等と接触、摩擦しな
いトナーが多く発生して、帯電しなくなる。この帯電し
ないトナーがそのままアパチャ電極に供給されると、ト
ナー流の制御が不可能になって、記録コントラストが低
下する等して、記録品質が著しく低下する。

【０００５】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、コントラストが高く、かつ記録
品質を大幅に向上でき、しかも、低価格な画像記録装置
を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の画像記録装置によれば、帯電したトナーを
担持するトナー担持体と、そのトナー担持体によって供
給されたトナーの通過を画像信号に基づいて制御するト
ナー流制御手段と、そのトナー流制御手段を通過したト
ナーを画像形成用の支持体に導く背面電極とを備えた画
像記録装置において、前記トナー担持体に対して、それ
ぞれトナーの担持層を各別に形成させる複数のトナー層
形成手段を備えている。

【０００７】

【作用】前記の構成を有する本発明の画像記録装置によ
れば、前記複数のトナー層形成手段の或ものが前記トナ
ー担持体に対して一つのトナー担持層を形成させ、同様
にして他のものが前記トナー担持体に対して既に形成さ
れているトナー担持層の上に別のトナー担持層を形成
し、このようにして、前記トナー層形成手段の数のトナ
ー担持層をトナー担持体上に多層に形成する。そして、
トナー担持体上に多層に形成されたトナーを前記トナー
流制御手段に供給し、ここで、画像信号に基づいてトナ
ー流制御手段により制御され、同手段を通過したトナー
は背面電極によって支持体に導かれ、その支持体上にト
ナーによる画像が形成される。この場合、多量のトナー
によって画像を形成することになるため、記録濃度を高
めて、コントラストが高い記録状態とすることができ
る。

【０００８】

【実施例】以下に、本発明を具体化した一実施例を図面
を参照して説明する。

【０００９】図１は本実施例の記録装置の構成を具体化
した概略図断面であり、装置外装２６の右側部には、画
像を記録すべき支持体Ｐを挿入するための挿入口２１が
設けられており、左側部には画像が記録された支持体Ｐ
が排出される取り出し口２２が設けられている。また、
装置外装２６内の挿入口２１及び取り出し口２２付近に
は、支持体Ｐの通過を検出するための用紙センサー３
０、３１が配置されている。そして、装置内部には、本
発明のトナー流制御手段としてのアパチャ電極１と、背
面電極６と、トナー帯電供給装置１０とが設けられてい
る。

【００１０】前記アパチャ電極１は、図２に詳細に示す
ように、後述する絶縁材料からなる板状の絶縁層２によ
り構成されており、その長手方向には多数の開口部４が
等間隔で一列に並んで設けられている。また、前記絶縁
層２の上面には、各開口部４を独立して取り囲むように
多数の制御電極３が設けられている。前記絶縁層２は、
厚さ１２．５μｍの高分子樹脂フィルム、望ましくはポ
リイミドによって構成されており、前記制御電極３は、
厚さ１μｍの金属膜、望ましくは銅によって構成されて
いる。そして、各制御電極３は制御電圧印加回路５にそ
れぞれ接続されている。また、前記開口部４は、孔径約
８０μｍの貫通孔である。

【００１１】前記アパチャ電極１は、装置内のシャーシ
（図示せず）に設けられた台８によって支えられてい
る。

【００１２】そして、前記アパチャ電極１の下部には、
トナー帯電供給装置１０が設けられている。このトナー
帯電供給装置１０は、トナーケース１５によって覆われ
ており、本発明のトナー担持体を構成するトナー担持ロ
ーラ１１と、第１供給ローラ１２と、第２供給ローラ１
３と、第１ブレード１６と、第２ブレード１７とから構
成されている。また、前記トナーケース１５の内部に
は、トナー１４が貯蔵されている。前記第１供給ローラ
１２は、本発明のトナー層形成手段の一つを構成するも
のであって、前記トナー担持ローラ１１の表面にトナー
１４を供給しつつ、このトナーを摩擦して帯電させるよ
うに、図の矢印方向に回転するように構成されている。
更には、前記第１ブレード１６は、前記第１供給ローラ
１２によってトナー担持ローラ１１に担持されたトナー
を掻き取って、トナーの薄い層を形成するように、トナ
ー担時ローラ１１に押し当てられる。

【００１３】前記第２供給ローラ１３は、本発明のトナ
ー形成手段の他の一つを構成するものであって、既に薄
いトナー層が形成された前記トナー担持ローラ１１上に
さらにトナー１４を摩擦して帯電させながら供給するよ
うに、図の矢印方向に回転するように構成されている。
さらには、前記第２ブレード１７は、前記第２供給ロー
ラ１３によってトナー担持ローラ１１に担持されたトナ
ーを掻き取って、前記第１ブレード１６によって形成さ
れたトナー層の上に、更にトナーの薄い層を形成するよ
うに、トナー担時ローラ１１に押し当てられる。

【００１４】前記アパチャ電極１の上方には、背面電極
６が配置されている。さらに、この背面電極６とアパチ
ャ電極１との間には支持体Ｐが通過できるような、例え
ば１ミリメートルのスペースが設けられている。そし
て、この背面電極６には、電源７によって、プラス１キ
ロボルトの電圧が印加されるようになっている。

【００１５】支持体Ｐは一対のガイドローラ２３によっ
て、挿入口２１から背面電極６の下方へ向って搬送さ
れ、背面電極６を通過した後、内部に熱源を備えたヒー
トローラ２４とプレスローラ２５との間に搬送されて、
支持体上のトナーが熱定着されるように構成されてい
る。

【００１６】次に、前記のように構成された画像記録装
置の動作を図１を参照しながら説明する。

【００１７】トナー帯電供給装置１０において、トナー
ケース１５に貯蔵されたトナー１４は、第１供給ローラ
１２が回転することによって、トナー担持ローラ１１に
供給される。この時、トナー１４は、トナー担持ローラ
１１及び第１供給ローラ１２と接触しつつ摩擦してマイ
ナスに帯電する。トナー担持ローラ１１に担持されたト
ナー１４の帯電量は、トナー担持ローラ１１の表面に近
ければ近いほど高く、遠いものはほとんど帯電していな
い。そして、トナー１４は、トナー担持ローラ１１が回
転することによって、第１ブレード１６を経由して、ほ
とんど帯電していないトナーがはぎ取られ、よく帯電し
たトナー１４がトナー担持ローラ１１の表面に薄く層状
に担持される。

【００１８】さらに、このトナー担持ローラ１１が回転
して、第２供給ローラ１３が回転することによって、ト
ナーが薄い層状に担持されたトナー担持ローラ１１に供
給される。この時、トナー１４は、第２供給ローラ１３
等と接触しつつ摩擦してマイナスに帯電する。トナー担
持ローラ１１に担持されたトナー１４の帯電量は、トナ
ー担持ローラ１１の表面に近ければ近いほど高く、遠い
ものはほとんど帯電していない。そして、トナー１４
は、トナー担持ローラ１１が回転することによって、第
２ブレード１７を経由し、ほとんど帯電していないトナ
ーがはぎ取られて、よく帯電したトナー１４が、トナー
担持ローラ１１の表面に既に薄い層状に担持されたトナ
ーの上にさらに薄く層状に担持される。この結果、よく
帯電した多層のトナー層が形成される。この層状のトナ
ーは、アパチャ電極１の開口部４に搬送される。

【００１９】アパチャ電極１の開口部４に供給されたマ
イナス帯電トナー１４は、制御電圧印加回路５から制御
電極３に印加される電圧によって、この制御電極３に対
応して設けられた開口部４の通過が制御される。具体的
に述べると、画像データに基づいて制御電圧印加回路５
からトナー通過電圧として、プラス３０ボルトの電圧が
制御電極３に印加されるとき、接地されたトナー担持ロ
ーラ１１と制御電極３との間に、すなわち制御電極に対
応する開口部４の内部において、マイナス帯電したトナ
ー１４が開口部４を通過できるような電界が発生し、ト
ナー１４は開口部４を通過する。

【００２０】また、制御電圧印加回路５からトナー遮蔽
電圧として、マイナス１０ボルトの電圧が制御電極３に
印加されると、接地されたトナー担持ローラ１１と制御
電極３との間に、即ち、その開口部４の内部において、
マイナス帯電したトナー１４が、開口部４の通過を阻止
される電界が発生し、トナー１４は開口部４を通過しな
い。

【００２１】ここで、トナー１４は、上述のように、ト
ナー帯電供給装置１０において、良く帯電させられてい
るために、トナー流制御手段であるアパチャ電極１によ
って確実に制御される。良く帯電していないトナーがア
パチャ電極１に供給されると、この帯電したトナーの電
界によって受ける力が小さくなるために、トナー流の制
御がうまく行なわれなくなる。この結果、開口部を通過
すべきトナーの量が少なくなることによって、記録が濃
度が薄いものとなったり、開口部の通過を遮蔽されるべ
きトナーが開口部を通過してしまうことによって、かぶ
りの大きなものとなったりする。

【００２２】さらに、トナー１４は、上述のように、ト
ナー帯電供給装置１０において、トナー担持ローラ１１
に多層に担持されて、即ち、単位時間当たり多量のトナ
ーがアパチャ電極１の開口部４に供給されるために、多
量のトナーが開口部を通過することが可能となり、従っ
て、記録濃度が高くなる効果がある。

【００２３】次に、アパチャ電極１の開口部４を通過し
たトナーについて説明する。

【００２４】背面電極６には電源７によってプラス１キ
ロボルトの電圧が印加されている。この電圧印加によっ
て背面電極６とアパチャ電極１との間に電界が形成さ
れ、この電界に沿ってアパチャ電極１の開口部４を通過
してきたトナー１４が背面電極６に吸引される。そし
て、搬送されてきた支持体Ｐにトナー１４が塗布され
る。そして、順次支持体が搬送されることによって、ト
ナー画像が支持体Ｐ上に形成される。

【００２５】その後、支持体Ｐは取り出し口２２の方向
に搬送され、ヒートローラ２４とプレスローラ２５とに
よって挟み込まれ、支持体Ｐ上のトナー１４が加熱され
てトナー画像が熱定着される。

【００２６】以上説明したように、本実施例によれば、
よく帯電した、多量のトナーがアパチャ電極の開口部に
供給されるために、低い制御電圧で、かぶりが無く、コ
ントラストが高い記録を達成できる記録装置を提供する
ことができる。

【００２７】本発明は、以上詳述した実施例に限定され
るものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種
々の変更を加えることができる。

【００２８】また、本実施例においては、トナー流制御
手段として、アパチャ電極を用いたが、特表平１−５０
３２２１号公報に記載されたメッシュ状のトナー流制御
手段を用いることも可能であるのは、容易に理解され
る。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明の画像記録装置によれば、よく帯電した、多量のト
ナーがアパチャ電極の開口部に供給されるために、低い
制御電圧で、かぶりが無く、コントラストが高い記録を
達成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】画像記録装置の構成を示す概略断面図である。

【図２】画像記録装置に搭載されるアパチャ電極の構成
を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ アパチャ電極 ４ 開口部 ５ 制御電圧印加回路 ６ 背面電極 １０ トナー帯電供給装置 １１ トナー担持ローラ １２ 第１供給ローラ １３ 第２供給ローラ １４ トナー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 帯電したトナーを担持するトナー担持体
   と、そのトナー担持体によって供給されたトナーの通過
   を画像信号に基づいて制御するトナー流制御手段と、そ
   のトナー流制御手段を通過したトナーを画像形成用の支
   持体に導く背面電極とを備えた画像記録装置において、 前記トナー担持体に対して、それぞれトナーの担持層を
   各別に形成させる複数のトナー層形成手段を備えたこと
   を特徴とする画像記録装置。