JPH08102570A - セラミックス回路基板 - Google Patents

セラミックス回路基板

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JPH08102570A
JPH08102570A JP23760794A JP23760794A JPH08102570A JP H08102570 A JPH08102570 A JP H08102570A JP 23760794 A JP23760794 A JP 23760794A JP 23760794 A JP23760794 A JP 23760794A JP H08102570 A JPH08102570 A JP H08102570A
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JP
Japan
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metal plate
circuit board
ceramics
ceramic circuit
substrate
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JP23760794A
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Takayuki Naba
隆之 那波
Naritaka Tamura
成敬 田村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/0201Thermal arrangements, e.g. for cooling, heating or preventing overheating
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱サイクルに対する信頼性の向上を図ったセ
ラミックス回路基板を提供する。 【構成】 セラミックス基板1の一方の主面1aに、活
性金属法等により素子搭載側金属板2を接合すると共
に、セラミックス基板1の他方の主面1bに放熱側金属
板3を活性金属法等により接合したセラミックス回路基
板5である。放熱側金属板3は、線膨張係数が素子搭載
側金属板2より小さく、かつセラミックス基板1より大
きい金属材料からなる。あるいは、素子搭載側金属板2
および放熱側金属板3は、接合後のビッカーズ硬度が60
以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックス基板の両
面に金属板が接合されたセラミックス回路基板に係り、
特に熱サイクル特性の向上を図ったセラミックス回路基
板に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックス基板を半導体素子の搭載基
板等として利用する場合には、素子搭載部や回路パター
ンの形成等を目的として、セラミックス基板に銅板等の
金属板を接合することが行われている。このようなセラ
ミックス基板と金属板との接合方法としては、従来か
ら、MoやW 等の高融点金属を用いる方法や、4A族元素や
5A族元素のような活性金属を用いる方法等が知られてお
り、中でも、高強度、高封着性、高信頼性等が得られる
ことから、活性金属法が多用されている。
【0003】上記活性金属法は、Ti、Zr、Nb等の活性金
属を添加したろう材を用いたろう付け法や、セラミック
ス基板と金属部材との間に活性金属の箔や粉体を介在さ
せ、加熱接合する方法(固相拡散接合)等として利用さ
れている。一般的には、取扱い性や処理のしやすさ等か
ら、CuとAgとの共晶ろう材(Ag:72wt%)にTi等の活性金
属を添加し、これをセラミックス基板と金属板との間に
介在させ、適当な温度で熱処理して接合する方法が採用
されている。
【0004】上述したような活性金属法を利用して、セ
ラミックス基板に素子搭載部や回路パターンを形成する
場合、金属板接合時や素子搭載用のハンダリフロー時の
加熱によるセラミックス基板の反り等を抑制する上で、
セラミックス基板の裏面側にも金属板を接合することが
行われている。この裏面側の金属板は、放熱用部材とし
ても機能するものである。
【0005】セラミックス基板の表裏両面に金属板を接
合したセラミックス回路基板は、通常、表面側の金属板
(素子搭載側金属部材)に回路等を形成して、半導体素
子等を搭載すると共に、裏面側の金属板(放熱側金属
板)を利用して、銅部材等からなるベース板と接合して
モジュール化することが一般的である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うなセラミックス回路基板には、セラミックス基板と金
属板との強固な接合が求められる一方で、セラミックス
基板と金属板との熱膨張係数の差等に起因する欠点、す
なわち接合後の冷却過程や熱サイクルの付加により、熱
膨張差に起因して生じる応力による信頼性の低下やクラ
ックの発生等を防止することが求められている。
【0007】しかしながら、従来のセラミックス回路基
板では、高接合強度は得られても、熱サイクル特性に関
しては十分な信頼性が得られないという問題があった。
特に、近年の半導体素子の高集積化、高周波化、大電力
化等によって、半導体素子からの放熱量は飛躍的に増大
しており、搭載基板側への熱伝達量が増加していること
から、熱サイクルに対する信頼性の向上を図ることが強
く望まれている。
【0008】さらに、上述したようなセラミックス回路
基板を銅ベース板等と接合して構成した半導体モジュー
ルにおいては、セラミックス基板と銅ベース板との熱膨
張係数の差も問題となる。すなわち、セラミックス基板
と銅ベース板とは、放熱側金属板(裏面側金属板)を介
して接合されているため、熱サイクルの付加等によっ
て、セラミックス基板と銅ベース板との熱膨張差に起因
する応力がセラミックス基板に加わり、セラミックス基
板と銅ベース板との接合の信頼性が低下したり、さらに
はセラミックス基板にクラックが生じる等の問題を招い
ていた。
【0009】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、熱サイクル特性の向上を図ったセラ
ミックス回路基板、また特にモジュール化した場合の熱
サイクルに対する信頼性の向上を図ったセラミックス回
路基板を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段と作用】本発明のセラミッ
クス回路基板において、請求項1記載のセラミックス回
路基板は、セラミックス基板と、前記セラミックス基板
の一方の主面に接合された素子搭載側金属板と、前記セ
ラミックス基板の他方の主面に接合された放熱側金属板
とを有するセラミックス回路基板において、前記素子搭
載側金属板は、少なくとも銅を含む金属材料からなると
共に、前記放熱側金属板は、線膨張係数が前記素子搭載
側金属板より小さく、かつ前記セラミックス基板より大
きい金属材料からなることを特徴としている。
【0011】また、請求項2記載のセラミックス回路基
板は、請求項1記載のセラミックス回路基板において、
前記放熱側金属板は、前記素子搭載側金属板の 1/2以下
の厚さを有することを特徴としている。
【0012】請求項3記載のセラミックス回路基板は、
セラミックス基板と、前記セラミックス基板の主面に接
合された金属板とを有するセラミックス回路基板におい
て、前記金属板は、接合後のビッカーズ硬度が60以上で
あることを特徴としている。本発明に用いられるセラミ
ックス基板は、特にその材質に限定されるものではな
く、窒化アルミニウム焼結体、窒化ケイ素焼結体、酸化
アルミニウム焼結体等の各種セラミックス焼結体からな
る基板を適用することができる。特に、窒化アルミニウ
ム基板、窒化ケイ素基板等は、熱伝導率が大きいことか
ら好ましいセラミックス基板と言える。
【0013】請求項1および請求項2記載のセラミック
ス回路基板において、素子搭載側金属板は、電気伝導
性、熱伝導性、はんだ濡れ性等の点から、少なくとも銅
を含む金属材料により構成するものとする。この少なく
とも銅を含む金属材料としては、純銅、銅合金、銅を含
むクラッド材等が例示される。このような素子搭載側金
属板の厚さは、特に限定されるものではないが、 0.2〜
0.5mmの範囲とすることが好ましい。素子搭載側金属板
の厚さが 0.2mm未満であると、回路に流れる電流が限定
されることになり、また 0.5mmを超えるとセラミックス
基板に生じる応力が増大してクラックが生じやすくな
る。
【0014】セラミックス基板の他方の主面(裏面)に
接合される放熱側金属板は、線膨張係数が上述した素子
搭載側金属板より小さく、かつセラミックス基板より大
きい金属材料からなるものである。ここで、本発明で言
う線膨張係数とは、 293〜1123Kの温度範囲の線膨張係
数を指すものとする。具体的な放熱側金属板の線膨張係
数は、 6.0×〜14.0×10-6/Kの範囲であることが好まし
い。放熱側金属板の線膨張係数が 6.0×10-6/K未満であ
ると、モジュール形成時に銅等からなるベース板と放熱
側金属板とを半田付けする際に、ベース板との熱膨張差
が大きくなって応力的に好ましくなく、また14.0×10-6
/Kを超えると、やはりセラミックス基板に生じる応力の
緩和効果を十分に得ることができないおそれがある。
【0015】上記したような線膨張係数を満足する金属
材料としては、 Fe-Ni系合金例えばインバー、モネル、
インコネル、42アロイ、Fe-Ni-Co系合金例えばコバール
等が例示される。なお、例えばセラミックス基板の代表
例である AlNの線膨張係数は4.4〜 4.9×10-6/K、Si3 N
4 の線膨張係数は 2.8〜 3.2×10-6/K、Al2 O 3 の線
膨張係数は 6.7〜 7.1×10-6/Kであり、またCuの線膨張
係数は16.7×10-6/Kである。
【0016】放熱側金属板として、線膨張係数がセラミ
ックス基板に比較的近い金属材料を用いることによっ
て、接合後にセラミックス基板に生じる応力が低減され
ると共に、例えばセラミックス基板に比べて線膨張係数
が大きい銅製のベース板に、放熱側金属板を介してセラ
ミックス回路基板を接合したとしても、線膨張係数がセ
ラミックス基板に比較的近い放熱側金属板が緩衝材とし
て作用するため、セラミックス基板に生じる応力を低減
することができる。これにより、セラミックス回路基板
を用いたモジュール、例えば半導体モジュールの熱サイ
クル特性に対する信頼性を向上させることができる。言
い換えると、セラミックス回路基板を半導体モジュール
等とする場合には、放熱側金属板の線膨張係数はベース
板より小さく、かつセラミックス基板より大きいことが
好ましい。
【0017】上述したような放熱側金属板の厚さは、素
子搭載側金属板の厚さと同等としてもよいが、特に素子
搭載側金属板の厚さの 1/2以下とすることが好ましい。
上述したインバー、42アロイ、コバール等の合金は、降
伏応力が大きいため、セラミックス基板の接合面に対し
て凹状に反りやすく、セラミックス回路基板の反りを増
大させる可能性があるが、放熱側金属板の厚さを素子搭
載側金属板の厚さの1/2以下とすることにより、上記反
りの発生を抑制することができる。さらに、放熱側金属
板の板厚を薄くすることによって、銅製のベース板等へ
の熱伝達が向上するため、セラミックス回路基板の放熱
性の点からも好ましい。ただし、あまり薄くても、逆に
反りの原因となったり、セラミックス基板に生じる応力
の緩和効果が低減するため、 0.1mm以上とすることが好
ましい。
【0018】素子搭載側金属板および放熱側金属板とセ
ラミックス基板との接合は、一般的な4A族元素や5A族元
素等の活性金属を含むろう材(以下、活性金属ろう材と
称する)を用いた活性金属ろう付け法や、活性金属の箔
や粉体を用いた活性金属固相接合法等により行う。例え
ば、活性金属ろう材としては、例えば Ag-Cuの共晶組成
(72wt%Ag-28wt%Cu)もしくはその近傍の組成のろう材を
主成分とし、これにTi、Zr、HfおよびNbから選ばれた少
なくとも 1種の活性金属を添加したものや、Cuに同様な
活性金属を添加したもの等が例示される。また、このよ
うな活性金属ろう材にInやSn等を添加して、融点を低下
させた低融点活性金属ろう材を使用することも可能であ
る。
【0019】上記した活性金属ろう材の組成は、ろう材
の全量に対して活性金属量を 2〜 6質量% の範囲とする
ことが好ましく、また低融点活性金属ろう材中のInやSn
の量は12〜20質量% の範囲とすることが好ましい。活性
金属量が 2質量% 未満であると、セラミックス基板への
十分な接合がなされず、 6質量% を超えると逆に熱サイ
クル特性の低下を招くおそれがある。また、InやSn量が
12質量% 未満であると、融点の低下効果を十分に得るこ
とができず、また20質量% を超えると、脆弱な金属間化
合物が生成しやすくなる。
【0020】活性金属ろう材を用いた場合の接合温度は
1073〜 1173K程度であり、また低融点活性金属ろう材を
用いた場合には、InやSnの添加によりろう材の融点が低
下するため、 973〜 1073K程度の温度で接合することが
できる。このように、低融点活性金属ろう材を用いるこ
とによって、接合温度を低下させることができるため、
接合温度を低下させた分だけ残留応力が小さくなり、よ
ってセラミックス回路基板の熱サイクル特性を向上させ
ることができる。
【0021】次に、請求項3記載のセラミックス回路基
板について述べる。請求項3記載のセラミックス回路基
板においては、金属板の接合後のビッカーズ硬度を60以
上としている。例えば、金属板として銅板を用いる場
合、銅板の接合前のビッカーズ硬度は、通常65以上ある
が、接合後は接合時の加熱による銅の再結晶や塑性変形
等により例えば60未満まで低下する。このように、金属
板が軟化したセラミックス回路基板に熱サイクルを印加
すると、金属板の硬度は次第に大きくなり、繰り返し硬
化の挙動を示す。そして、熱サイクルによる硬度の増加
割合が大きいほど、セラミックス基板に発生する応力は
大きくなり、クラック等が発生しやすくなる。また、上
記したような銅の再結晶は、表面粗さ(例えばRmax
の増加をももたらす。
【0022】これに対して、接合後の金属板のビッカー
ズ硬度が60以上であると、熱サイクルの印加による硬度
の増加割合を小さくすることができる。すなわち、接合
後の時点で金属板のビッカーズ硬度が依然60以上であれ
ば、熱サイクルの印加によるセラミックス基板への応力
を緩和することができ、クラック等の発生を防止するこ
とが可能となる。これにより、セラミックス回路基板の
熱サイクルに対する信頼性を向上させることができる。
【0023】上述したような接合後のビッカーズ硬度が
60以上である金属板は、例えば銅や銅合金からなる金属
板を用いる場合、加熱接合温度を低下させて、銅の再結
晶度合いを低下させることにより得られる。このような
再結晶の度合いが少ない銅板や銅合金からなる金属板を
得る際には、セラミックス基板と金属板との接合材とし
て、前述したInやSnを添加した低融点活性金属ろう材が
好適である。さらに、ビッカーズ硬度が60以上あるよう
な再結晶状態であれば、例えばRmax を 3.5μm 以下と
することができ、エッチングによるパターニング性等も
向上する。
【0024】また、接合後のビッカーズ硬度が60以上で
ある金属板としては、NiやNi合金、Ti合金等からなる金
属板を用いることによっても達成することができる。た
だし、導電性等の点から、上記再結晶の度合いを低下さ
せた銅板もしくは銅合金板を用いることが好ましい。
【0025】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。
【0026】実施例1 まず、セラミックス基板として熱伝導率が170W/m Kの窒
化アルミニウム基板(63×29×0.635mm)を、素子搭載側
金属板2として厚さ 0.3mmの銅板を、また放熱側金属板
3として厚さ0.15mmの42アロイ板を用意した。なお、窒
化アルミニウム基板の線膨張係数は 1.6×10-6/K、銅板
の線膨張係数は16.7×10-6/K、42アロイ板の線膨張係数
は 6.0×10-6/Kである。
【0027】次に、図1に示すように、窒化アルミニウ
ム基板1の表面1aおよび裏面1bに、それぞれ質量比
でIn:Ag:Cu:Ti=14.0:59.0:23.0:4.0の組成を有する低融
点活性金属ろう材をペースト化したものを印刷し、これ
ら印刷層上に厚さ 0.3mmの銅板からなる素子搭載側金属
板2および厚さ0.15mmの42アロイ板からなる放熱側金属
板3をそれぞれ配置した。
【0028】この後、上記積層体を1.33×10-2Pa以下の
真空中にて 1053K×10分の条件で熱処理して、窒化アル
ミニウム基板1と素子搭載側金属板2および放熱側金属
板3とを、それぞれ活性金属ろう材層4を介して接合し
た。そして、銅板からなる素子搭載側金属板2をテスト
パターンにエッチング加工して、セラミックス回路基板
5とした。
【0029】このようにして得たセラミックス回路基板
5を用いて、図2に示すように、半導体モジュールを作
製した。すなわち、セラミックス回路基板5の表面側の
素子搭載側金属板2にSiチップ6をハンダ実装した後、
裏面側の放熱側金属板3を厚さ約10mmの銅製ベース板7
に低温ハンダ8で接合して、半導体モジュール9を作製
した。この半導体モジュール9を後述する特性評価に供
した。
【0030】実施例2 実施例1におけるセラミックス回路基板において、放熱
側金属板を厚さ0.15mmのコバール板とする以外は、実施
例1と同一条件でセラミックス回路基板を作製した。ま
た、このセラミックス回路基板を用いて、実施例1と同
一構造の半導体モジュールを作製して、後述する特性評
価に供した。なお、コバール板の線膨張係数は 4.7×10
-6/Kである。
【0031】実施例3 実施例1におけるセラミックス回路基板において、質量
比でAg:Cu:Ti=69.1:26.9:4.0の組成を有する活性金属ろ
う材を用い、かつ接合条件を1.33×10-2Pa以下の真空
中、 1123K×10分とする以外は、実施例1と同一条件で
セラミックス回路基板を作製した。また、このセラミッ
クス回路基板を用いて、実施例1と同一構造の半導体モ
ジュールを作製して、後述する特性評価に供した。
【0032】比較例1 実施例1におけるセラミックス回路基板において、放熱
側金属板を厚さ0.15mmの銅板とする以外は、実施例1と
同一条件でセラミックス回路基板を作製した。また、こ
のセラミックス回路基板を用いて、実施例1と同一構造
の半導体モジュールを作製して、後述する特性評価に供
した。
【0033】上記各実施例および比較例により作製した
半導体モジュールをそれぞれ10個ずつ用い、これらに対
して熱サイクル試験(TCT:233K×30分+ R.T×10分
+398K×30分+ R.T×10分を 1サイクルとする)をそれ
ぞれ実施し、サイクル数とセラミックス基板の外観クラ
ック発生状況との関係を調べた。その結果を表1に示
す。
【0034】
【表1】 表1から分かるように、各実施例によるセラミックス回
路基板は、いずれもTCT 500サイクルまでクラックが
見られず、また1000サイクル後のクラック発生数も極僅
かであるのに対して、比較例1によるセラミックス回路
基板では、TCT 100サイクルでクラックの発生が認め
られ、 500サイクル後においては多くのセラミックス基
板にクラックが発生していた。このように、本発明のセ
ラミックス回路基板およびそれを用いた半導体モジュー
ルは、従来のそれに比べて熱サイクルに対する信頼性が
大幅に向上していることが分かる。
【0035】実施例4〜8 実施例1におけるセラミックス回路基板において、銅製
素子搭載側金属板および42アロイ製放熱側金属板の厚さ
をそれぞれ表2に示す厚さに変更する以外は、実施例1
と同一条件でそれぞれセラミックス回路基板を作製し
た。また、これらセラミックス回路基板を用いて、実施
例1と同一構造の半導体モジュールをそれぞれ作製し
た。
【0036】このようにして得た各半導体モジュールの
TCT特性(実施例1と同一条件のTCTを実施し、ク
ラック発生時のサイクル数で評価)を測定すると共に、
以下のようにして放熱性を測定、評価した。すなわち、
各回路基板にSiチップや銅製ベース板をハンダ付けして
モジュール化した後、飽和熱抵抗を測定した。これらの
評価結果を合せて表2に示す。
【0037】
【表2】 表2から明らかなように、熱サイクル特性に関しては放
熱側金属板の厚さによらず、いずれも従来のセラミック
ス回路基板と比較して良好な結果が得られており、さら
に放熱側金属板の厚さを素子搭載側金属板の厚さの 1/2
以下とすることによって、セラミックス回路基板ひいて
は半導体モジュールの放熱性が向上することが分かる。
【0038】実施例9 まず、セラミックス基板として熱伝導率が170W/m Kの窒
化アルミニウム基板(63×29×0.635mm)を、金属板とし
て厚さ 0.3mmのピール強度測定用のリン脱酸銅板(ビッ
カーズ硬度=80Hv)を用意した。次いで、窒化アルミニウ
ム基板の表裏両面に、それぞれ質量比でIn:Ag:Cu:Ti=1
4.0:59.0:23.0:4.0の組成を有する低融点活性金属ろう
材をペースト化したものを印刷し、これら印刷層上に上
記銅板をそれぞれ素子搭載側金属板および放熱側金属板
として配置した。
【0039】この後、上記積層体を1.33×10-2Pa以下の
真空中にて973K×10分の条件で熱処理して、窒化アルミ
ニウム基板と銅板とをそれぞれ接合した。このようにし
て得たセラミックス回路基板の接合後の銅板のビッカー
ズ硬度と表面粗さRmax を測定すると共に、実施例1と
同一条件で 500サイクルのTCTを実施して、クラック
の発生の有無を確認した。それらの結果を表3に示す。
【0040】実施例10 実施例9におけるセラミックス回路基板において、金属
板を厚さ0.15mmのニッケル板(ビッカーズ硬度=100Hv)
とする以外は、実施例9と同一条件でセラミックス回路
基板を作製した。このようにして得たセラミックス回路
基板の接合後の銅板のビッカーズ硬度と表面粗さRmax
を測定すると共に、実施例1と同一条件で 500サイクル
のTCTを実施して、クラックの発生の有無を確認し
た。それらの結果を表3に示す。
【0041】比較例2 実施例9におけるセラミックス回路基板において、窒化
アルミニウム基板と銅板との接合を、質量比でAg:Cu:Ti
=69.1:26.9:4.0の組成を有する活性金属ろう材を用い
て、1.33×10-2Pa以下の真空中にて 1123K×10分で行う
以外は、実施例9と同一条件でセラミックス回路基板を
作製した。このようにして得たセラミックス回路基板の
接合後の銅板のビッカーズ硬度と表面粗さRmax を測定
すると共に、実施例1と同一条件で 500サイクルのTC
Tを実施して、クラックの発生サイクル数を確認した。
それらの結果を表3に示す。
【0042】
【表3】 表3から明らかなように、 1123Kで接合した比較例2の
セラミックス回路基板においては、銅板の接合後のビッ
カーズ硬度が44.5まで低下しているのに対し、低融点活
性金属ろう材を用いて973Kで接合した実施例9のセラミ
ックス回路基板では、接合後においても銅板のビッカー
ズ硬度が62.3Hvを維持していた。また、接合後の銅板の
表面粗さ(Rmax )も、実施例9のセラミックス回路基
板では2.62μm と良好な値を示した。
【0043】そして、上述したような実施例9によるセ
ラミックス回路基板と、ニッケル板を用いた実施例10
によるセラミックス回路基板、すなわち接合後の金属板
のビッカーズ硬度が60Hv以上のセラミックス回路基板
は、いずれも熱サイクルに対する信頼性に優れることが
分かる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載のセ
ラミックス回路基板によれば、熱サイクル特性の向上を
図ることも可能となるため、より信頼性に優れたセラミ
ックス回路基板を提供することができ、特にセラミック
ス回路基板を用いた半導体モジュール等の信頼性を向上
させることが可能となる。また、請求項2記載のセラミ
ックス回路基板によれば、より一層信頼性の向上が図れ
ると共に、放熱性を高めることができる。
【0045】請求項3記載のセラミックス回路基板によ
れば、熱サイクル特性の向上を図ることも可能となるた
め、より信頼性に優れたセラミックス回路基板を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例によるセラミックス回路基
板の構成を示す断面図である。
【図2】 図1に示すセラミックス回路基板を用いた作
製した半導体モジュールの構成を示す図である。
【符号の説明】
1……セラミックス基板 2……素子搭載側金属板 3……放熱側金属板 4……活性金属ろう材層 5……セラミックス回路基板 6……半導体チップ 7……ベース板 9……半導体モジュール

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス基板と、前記セラミックス
    基板の一方の主面に接合された素子搭載側金属板と、前
    記セラミックス基板の他方の主面に接合された放熱側金
    属板とを有するセラミックス回路基板において、 前記素子搭載側金属板は、少なくとも銅を含む金属材料
    からなると共に、前記放熱側金属板は、線膨張係数が前
    記素子搭載側金属板より小さく、かつ前記セラミックス
    基板より大きい金属材料からなることを特徴とするセラ
    ミックス回路基板。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のセラミックス回路基板に
    おいて、 前記放熱側金属板は、前記素子搭載側金属板の 1/2以下
    の厚さを有することを特徴とするセラミックス回路基
    板。
  3. 【請求項3】 セラミックス基板と、前記セラミックス
    基板の主面に接合された金属板とを有するセラミックス
    回路基板において、 前記金属板は、接合後のビッカーズ硬度が60以上である
    ことを特徴とするセラミックス回路基板。
JP23760794A 1994-09-30 1994-09-30 セラミックス回路基板 Withdrawn JPH08102570A (ja)

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