JPH08100A - かん水栽培用プランター及びこれを支持する台枠 - Google Patents

かん水栽培用プランター及びこれを支持する台枠

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JPH08100A
JPH08100A JP13538994A JP13538994A JPH08100A JP H08100 A JPH08100 A JP H08100A JP 13538994 A JP13538994 A JP 13538994A JP 13538994 A JP13538994 A JP 13538994A JP H08100 A JPH08100 A JP H08100A
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planter
water
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storage tank
soil
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Suekichi Oka
末吉 岡
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Abstract

(57)【要約】 【目的】吸水材を多孔質セラミックスによって構成する
ことにより、吸水材そのものの耐久性及び再利用性を向
上させることができ、かつ水等の腐敗を防止することが
できて、しかもこの吸水材の形状によって鉢を載置する
載置台に耐久性を向上させることができ、結果として全
体の耐久性を向上させることのできるプランターを簡単
な構成によって提供すること。 【構成】かん水を行うための水等を貯める貯溜槽11を
有したプランター本体10内に載置台20を収納し、こ
の載置台20上に土あるいは鉢植えした植物をその鉢毎
収納して、貯溜槽11内の水等を、貯溜槽11と土ある
いは鉢間に配置した吸水材30によって各植物側に供給
するようにしたプランター100であって、吸水材30
を、載置台20の一部から土あるいは鉢側に向けて露出
する上面31と、この上面31から下方に延びて貯溜槽
11の底面14に当接する脚部32とを有したものとし
て、その全体を多孔質セラミックによって形成したこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、植えられた植物に対し
てかん水や液肥の供給を自動的に行えるようにしたプラ
ンター、及びこのプランターを安定的に支持するための
台枠に関するものである。
【0002】
【従来の技術】出願人は、かん水や液肥の供給を鉢植え
植物に対して自動的に行えるようにしたものとして、例
えば、実開平5−37045号公報にて「植物のかん水
栽培装置」、特開平5−49350号公報にて「プラン
ター」、あるいは特開平6−22650号公報にて「鉢
植え植物かん水のためのプランター」を、既に数多く提
案してきている。
【0003】これらの「かん水栽培装置」あるいは「プ
ランター」は、それぞれ植物に対するかん水を自動的に
行うことができて、その当初の目的は十分達成すること
ができたのである。ところで、本発明の発明者のその後
の検討によると、上記各技術においては、水や液肥をす
い上げる吸水材として化学繊維等を利用した布状あるい
は不織布状のものを採用しているため、長期間使用する
と目詰まりを生じて交換を余儀なくされているものとな
っていることが見出された。換言すれば、吸水材の性質
によって、例えば季節的な催事場においては、従来のプ
ランターは使用するのに十分なものではあったものの、
長年使用あるいは繰り返えし使用しようとすると、どう
しても吸水材の交換をしなければならなかったのであ
る。
【0004】また、従来の「プランター」においては、
土あるいは植物を植えたままの鉢を、プランター本体内
の段部に載置した板状の天板や棚板上にそのまま収納す
るものとしてあって、天板や棚板は、土あるいはこれが
入った重い鉢を複数支持しなければならないものとなっ
ている。従って、天板や棚板は、長期間使用するとだん
だん変形してきて、土あるいは複数の鉢を水平状態で支
持することができなくなり、場合によっては破損するこ
ともあるので、プランターを長年使用しようとすれば、
これらの天板や棚板も交換しなければならないのであ
る。
【0005】さらに、前述した吸水材が、単なる繊維を
材料として形成したものであると、プランター本体内の
貯溜槽内の水中に藻等が繁殖して、所謂水の腐敗を生じ
させてしまうだけでなく、吸水材の吸水力を低下させて
しまうことになるのである。
【0006】一方、この種のプランターは、地面あるい
は道路上にそのまま置いて使用することが一般的である
が、場合によっては、このプランターを高い位置に並べ
て、自転車や車の通交を規制するようにすることも必要
である。そのためには、この種のプランターを一定の高
い位置に支持するとともに、空間を区画する何かが必要
となってくるのである。
【0007】そこで、本発明者等は、自動的にある程度
のかん水が行えて、しかも耐久性に優れたプランター、
及びこれを高い位置で支持する台枠をどのように構成し
たらよいかについて種々検討を重ねてきた結果、本発明
を完成したのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な経緯に基づいてなされたものであり、その解決しよう
とする課題は、プランターの耐久性の向上と、プランタ
ーの効率の良い支持である。
【0009】そして、まず請求項1にかかる発明の目的
とするところは、吸水材を多孔質セラミックスによって
構成することにより、吸水材そのものの耐久性及び再利
用性を向上させることができ、かつ水等の腐敗を防止す
ることができて、しかもこの吸水材の形状によって鉢を
載置する載置台に耐久性を向上させることができ、結果
として全体の耐久性を向上させることのできるプランタ
ーを簡単な構成によって提供することにある。
【0010】また、請求項2に係る発明の目的とすると
ころは、耐久性を向上させた請求項1のプランターを、
長期間安定した状態で支持することができて、結果的
に、プランターの耐久性をより一層向上させることので
きる台枠を簡単な構成によって提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、請求項1に係る発明の採った手段は、実施例にお
いて使用する符号を付して説明すると、「かん水を行う
ための水等を貯める貯溜槽11を有したプランター本体
10内に載置台20を収納し、この載置台20上に土あ
るいは鉢植えした植物をその鉢50毎収納して、貯溜槽
11内の水等を、貯溜槽11と土あるいは鉢50間に配
置した吸水材30を介して各植物側に供給するようにし
たプランター100であって、吸水材30を、載置台2
0の一部から土あるいは鉢50側に向けて露出する上面
31と、この上面31から下方に延びて貯溜槽11の底
面14に当接する脚部32とを有したものとして、その
全体を多孔質セラミックによって形成したことを特徴と
するプランター100」である。
【0012】すなわち、本発明に係るプランター100
においては、プランター本体10の貯溜槽11内に入れ
た水や液肥を載置台20上の土あるいは鉢50に向けて
供給するための吸水材30を多孔質セラミックによって
構成することが必要である。その理由は、多孔質セラミ
ックからなる吸水材30とすることにより、土あるいは
複数の鉢50を載置台20上に載置するための十分な剛
性を確保するとともに、多孔質セラミックの性質によっ
て貯溜槽11内の水等を腐食させないようにする必要が
ある。特に、この吸水材30を構成しているセラミック
を多孔質のものとするのは、この吸水材30内に三次元
網目構造の微細な孔を積極的に形成して、この孔の毛細
管現象を利用して、貯溜槽11内の水等をすい上げなけ
ればならないからである。
【0013】この吸水材30である多孔質セラミックを
形成する材料としては、一般的には、アルミナ、シリ
カ、ジルコニア等が採用されるが、チタン、コバルト、
クロム、ニッケル、マンガン、鉄あるいはマグネシウム
の酸化物や窒化物も採用される。勿論、この多孔質セラ
ミックとしては、カオリン系のナクライト、ディッカナ
イト、カオリナイト、スロイサイト、加水スロイサイト
等の鉱物、あるいはモンモロナイト系のモンモリナイ
ト、サポナイト、バイデライト、パイロファイライト等
の鉱物等も採用される。
【0014】また、この多孔質セラミックからなる吸水
材30は、載置台20の一部から露出する上面31と、
この上面31から下方に延びてプランター本体10の底
面14に当接する脚部32とを備えている必要がある。
その理由は、当該吸水材30をその脚部32によってプ
ランター本体10内にしっかりと支えることができるよ
うにして、当該吸水材30上に収納した土あるいは各鉢
50を載置台20に変形を来すことなく支持しなければ
ならないからであり、また上面31から土あるいは鉢5
0に対する水の蒸散・供給を確実に行わなければならな
いからである。
【0015】そして、以上のプランター100を支持す
るための、請求項2に係る発明の採った手段は、同様
に、「かん水を行うための水等を貯める貯溜槽11を有
したプランター本体10内に載置台20を収納し、この
載置台20上に土あるいは鉢植えした植物をその鉢50
毎収納して、貯溜槽11内の水等を、貯溜槽11と土あ
るいは鉢50間に配置した吸水材30を介して各植物側
に供給するようにしたプランター100を支持する台枠
200であって、全体を、砂あるいは水等の安定材を収
納し得る箱型形状にするとともに、上面にプランター本
体10を収納する開口211を形成し、かつこの開口の
周囲に、プランター本体10の上端フランジ縁13を支
持する支持枠212を一体的に形成したことを特徴とす
る台枠200」である。
【0016】すなわち、この台枠200においては、そ
の全体を、砂あるいは水等の安定材を収納し得る箱型形
状にするとともに、上面にプランター本体10を収納す
る開口211を形成し、かつこの開口の周囲に、プラン
ター本体10の上端フランジ縁13を支持する支持枠2
12を一体的に形成しなければならない。その理由は、
その運搬時においては収納部210内に何も入れないで
軽いものとしておき、使用時に、収納部210内に水や
砂等を入れて重いものとして安定したものとしなければ
ならないからであり、この安定化した台枠200の開口
211を介してプランター100のプランター本体10
を挿入し、支持枠212によってプランター本体10側
の上端フランジ縁13をしっかりと支持しなければなら
ないからである。
【0017】
【発明の作用】次に、各請求項に係る発明の作用を、項
を分けて説明すると、以下の通りである。
【0018】・請求項1に係るプランター100につい
て このプランター100は、図1及び図2に示したよう
に、セットして使用されるものである。すなわち、図2
に示したように、まずプランター本体10の底面14上
に吸水材30を載置し、この吸水材30の段部33及び
プランター本体10内の段部12を利用して載置台20
を収納・載置して、プランター本体10の貯溜槽11内
に水または液肥を供給するのである。勿論、このプラン
ター100は、主として屋外に設置されるものであり、
しかも上方が図1に示したように大きく開口したもので
あるから、降雨があれば雨水が貯溜槽11内に貯められ
ることは当然である。なお、プランター本体10の貯溜
槽11の側部にはオーバーフロー孔15が形成してある
から、このオーバーフロー孔15から余剰の水等が外部
に排出されるだけでなく、植物の成長に必要な空気が供
給されるのである。
【0019】以上のようにセットすれば、吸水材30を
構成している多孔質セラミックの毛細管現象により、貯
溜槽11内の水等は吸水材30の上面31側に吸い上げ
られる。従って、この吸水材30の上面31は湿潤な状
態となり、かつ上面31等から蒸散された水蒸気によっ
てプランター本体10内は植物の育成に適した雰囲気と
なるのである。このため、図9に示すように、当該吸水
材30や載置台20上に土あるいは鉢50を収納すれ
ば、この鉢50に対して吸水材30から必要な水分が供
給され、かん水が自動的になされるのである。
【0020】また、吸水材30は、剛性の高い多孔質セ
ラミックで形成したものであり、しかも、その脚部32
によってプランター本体10の底面14上に載置してあ
るから、この上に載置した土あるいは各鉢50を常に安
定した状態でしっかりと支持するのである。しかも、こ
の吸水材30の段部33を利用して載置台20を支持す
るのであるから、結果的に載置台20自身の剛性も十分
なものとしているのであり、載置台20が変形するのを
防止している。つまり、この吸水材30は、その上面3
1が載置台20の開口22から上方に向けて露出される
ものであるが、その際に、その段部33によって載置台
20を支持しているものであり、載置台20の鉢50の
面積を小さくして、結果的に当該吸水材30は載置台2
0の剛性を高め得るものとなっているのである。
【0021】また、この吸水材30は多孔質セラミック
によって形成したものであるから、その全体が遠赤外線
放射物体となっている。従って、この吸水材30が貯溜
槽11内に浸漬されていることにより、貯溜槽11内の
水の活性化を図って、水の腐敗を防止するとともに、こ
れに近接している鉢50中に植えられた植物の成育を促
進するものである。特に、吸水材30は多孔質セラミッ
クであるため、マイナスイオンを有する水中の物質の付
着を確実に防止して、多孔質セラミックの気孔が目詰ま
りするのを防止するのである。多孔質セラミックは、表
面自由エネルギーがもともと小さいものであるから、物
質が付着しないからである。
【0022】さらに、載置台20及び吸水材30の上面
31上に直接栽培土を収納した場合にも、吸水材30
は、貯溜槽11内の水等の吸い上げを行い、この吸い上
げた水等をその上面31から直接栽培土に供給するもの
である。
【0023】なお、この吸水材30は、多孔質セラミッ
クによって形成したものであるため、仮りに種々なもの
が付着したとしても、これを洗滌すればその汚れは簡単
に落ちるのであるから、当該吸水材30の機械的強度が
優れていることとも相まって、再使用が十分行えるもの
である。また、このプランター100は、その吸水材3
0を多孔質セラミックによって形成してあり、またプラ
ンター本体10側のオーバーフロー孔15、及び載置台
20に形成した多数の通孔21によって、プランター本
体10内の空気が淀むことはないのであり、これによっ
ても、貯溜槽11内の水の浄化や鉢50に植えられた植
物の育成の促進が図られるものである。
【0024】・請求項2に係る台枠200について この台枠200は、図4等において示したように、十分
大きな収納部210を有した略箱形状のものとしてある
から、そのままの状態であれば嵩のわりには非常に軽量
なものとなっているのであり、運搬し易いものとなって
いるのである。
【0025】また、この台枠200を所定場所に設置し
て、その安定が十分なもの、すなわち、風を受けたり物
が接触した場合に、簡単に倒れないようなものとするに
は、例えばその開口211から水あるいは砂または土等
を入れれば、全体の重量が増加して安定したものとなる
のである。なお、余剰の水は、当該台枠200の側面に
設けたオーバーフロー口216から排出されるのであ
り、中にいれた水等を抜く場合には、その抜き穴213
を利用すれば、台枠200内を簡単に空にし得るもので
ある。
【0026】さて、以上のように安定化された台枠20
0に対して、その開口211内にプランター100のプ
ランター本体10を挿入すれば、開口211の周囲に形
成してある支持枠212がプランター本体10の上端フ
ランジ縁13に係合して、プランター100は台枠20
0に対してしっかりと支持される。勿論、台枠200
は、その収納部210内に水等を収納することにより安
定したものとなっているから、この台枠200に支持さ
れた各プランター100は、結果的に安定したものとな
るのである。
【0027】以上のように台枠200に対して、各プラ
ンター100を載置すれば、例えば図9に示したよう
に、各プランター100内の土あるいは鉢50に植えら
れた植物が人の目の高さ程度の位置となって、その観賞
を十分行えるものとし得るのである。しかも、当該台枠
200が一つの壁となるので、道路や催事場の区画を確
実に行えるのである。なお、本実施例の台枠200は、
前述したように非常に安定的なものとなっているので、
例えば図9に示すように、台枠200の前面一部に自転
車の前輪が挿入・固定できる凹所を形成しておけば、各
台枠200の前方を駐輪場ともし得るのである。
【0028】
【実施例】次に、各請求項に係るプランター100及び
台枠200を、図面に示した実施例に従って説明する
と、まず図1には、セットが完了した請求項1に係るプ
ランター100の斜視図が示してあり、このプランター
100は、図2及び図3に示したように、貯溜槽11を
有するプランター本体10と、このプランター本体10
内に収納される載置台20と、この載置台20の中央に
形成した開口22から上面31が露出する吸水材30と
によって構成したものである。
【0029】プランター本体10は、例えば合成樹脂材
料によって一体成形されるものであり、図3の(イ)に
示したように、上方が大きく開口する略箱形状のもので
ある。また、このプランター本体10の中央部には、図
2に示したように、水平方向となる段部12が形成して
あり、この段部12上には後述する載置台20が載置さ
れるものである。このプランター本体10の段部12か
ら下方部分は、水や液肥を収納するための貯溜槽11と
してあり、段部12の直下に位置する側壁には、余剰の
水等を排出するためのオーバーフロー孔15が形成して
ある。
【0030】載置台20は、例えばプランター本体10
と同様な合成樹脂を材料として形成したものであり、図
1あるいは図3の(イ)に示したように、その中央部に
吸水材30を露出させるための開口22が形成してあ
る。勿論、この載置台20の開口22以外の部分には、
図2にも示したように、積極的に散布した水や雨水を貯
溜槽11内に落下させるための通孔21が多数形成して
ある。そして、この載置台20は、その外周縁をプラン
ター本体10側の段部12に係止させるとともに、その
開口22の周縁を後述する吸水材30の段部33に係止
させることにより、プランター本体10内の所定位置に
水平状に載置されるものである。
【0031】吸水材30は、多孔質セラミックによって
形成したものであり、上記の載置台20の開口22から
露出する上面31と、この上面31から下方に延びて、
プランター本体10の底面14上に当接する脚部32と
を有しているものである。また、この吸水材30におけ
る上面31の周囲は段部33としてあり、この段部33
上に載置台20側の開口22の周縁が係止されるのであ
る。なお、脚部32は、図3の(イ)に示したように門
型形状のものとして実施してもよく、また図3の(ロ)
に示したように周りを囲み込む箱型形状のものとしても
よい。
【0032】本実施例の吸水材30は、図2に示したよ
うに、その脚部32が下方になるに従って拡開するもの
としてある。このようにしたのは、多数の吸水材30を
積み重ねる場合に、そのデットスペースが少なくなるよ
うにするためである。なお、図2では、図示右側半分
は、載置台20及び吸水材30上に直接土を入れた状態
が、また左半分には、載置台20及び吸水材30上に植
物を植えた鉢50をそのまま収納した状態が示してあ
る。
【0033】また、この吸水材30は、多孔質セラミッ
クを材料として形成したものである。この吸水材30で
ある多孔質セラミックを形成する材料としては、主とし
てアルミナ、シリカ、ジルコニア等を採用するものであ
るが、チタン、コバルト、クロム、ニッケル、マンガ
ン、鉄あるいはマグネシウムの酸化物や窒化物も採用で
きる。勿論、この多孔質セラミックとしては、カオリン
系のナクライト、ディッカナイト、カオリナイト、スロ
イサイト、加水スロイサイト等の鉱物、あるいはモンモ
ロナイト系のモンモリナイト、サポナイト、バイデライ
ト、パイロファイライト等の鉱物等も採用できる。
【0034】この多孔質セラミックからなる吸水材30
を製造する場合の一例を示すと、ジルコニア粉末と安定
化剤とを所定の割合で混合して、これを800〜110
0℃で仮焼成した後、これを粉砕して仮原料を得る。こ
の仮原料を、例えば図3に示した吸水材30のような形
状に成形した後、20〜180℃/時間の昇温速度で1
400〜1750℃まで加熱し、この温度に1〜4時間
保持して本焼成する。これを、20〜180℃/時間の
温度速度で500℃程度にまで徐冷し、さらに室温にま
で冷却することにより、ジルコニアからなる多孔質セラ
ミック、すなわち吸水材30を得る。この場合、所謂熱
間静水圧焼結法を用いることにより、ジルコニア焼結体
を、所定の気孔率を有する多孔質セラミックとするので
ある。
【0035】以上のようなプランター100は、図4に
示すように、台枠200の開口211内にそのプランタ
ー本体10を挿入することにより、台枠200によって
安定的に支持されるものである。
【0036】すなわち、台枠200は、図5または図6
に示すように、人の腰より少し高い程度の高さを有する
略箱形状のものであり、合成樹脂を材料として成形した
ものである。換言すれば、この台枠200は、前述した
プランター100におけるプランター本体10と同様な
製法によって形成されるものであり、その前面側となる
面に複数の凹所215を縦方向に形成することにより、
そのままの状態で十分な剛性を有したものとして形成し
たものである。
【0037】なお、図6に示した台枠200は、図7及
び図9に示すように、その凹所215を、自転車の前輪
を収納し得る程度の深さのものとすることにより、複数
のプランター100を載置できるだけでなく、自転車の
固定をも行えるようにしたものである。
【0038】勿論、この台枠200は、その上面にプラ
ンター100を固定する収納固定するものであるから、
図4、図7あるいは図8に示したように、プランター本
体10を挿入するための開口211が形成してあり、こ
の開口211の周囲には、プランター本体10の上端フ
ランジ縁13を受承するための支持枠212が一体的に
形成してある。
【0039】そして、この台枠200は、それのみでは
軽いものであるため、その略全体を、水や砂等を入れる
ための収納部210としてあり、この収納部210から
水等を排出するために、図4に示したように、抜き穴2
13が形成してあるのである。なお、この台枠200の
側面には、その中に充填した水の余剰分を排出するオー
バーフロー口216が設けてある。
【0040】なお、本実施例の台枠200は、その複数
を並べて所定の壁を構成すべく使用されるものであるた
め、互いに安定的に連結するための連結具40が使用さ
れる。すなわち、この台枠200の底部側部には、図2
に示したように、連結具40の一部を収納するための空
間部214が形成してあり、互いに隣接する台枠200
の各空間部214を利用して、両者を連結するための連
結具40が使用されるのである。
【0041】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に係る発明
においては、上記実施例にて例示した如く、かん水を行
うための水等を貯める貯溜槽11を有したプランター本
体10内に配置した吸水材30を、載置台20の一部か
ら土あるいは鉢50側に向けて露出する上面31と、こ
の上面31から下方に延びて貯溜槽11の底面14に当
接する脚部32とを有したものとして、その全体を多孔
質セラミックによって形成したことにその構成上の特徴
があり、これにより吸水材を多孔質セラミックスによっ
て構成することにより、吸水材そのものの耐久性及び再
利用性を向上させることができ、かつ水等の腐敗を防止
することができて、しかもこの吸水材の形状によって鉢
を載置する載置台に耐久性を向上させることができ、結
果として全体の耐久性を向上させることのできるプラン
ターを簡単な構成によって提供るすることができるので
ある。
【0042】すなわち、請求項1に係るプランター10
0によれば、 (1)多孔質セラミックからなる吸水材30を、貯溜槽
11と鉢50との間に介在させるようにしたから、この
吸水材30によって貯溜槽11内の水等を吸い上げて、
土あるいは鉢50に対するかん水を自動的に行うことが
できる。 (2)多孔質セラミックからなる吸水材30によって鉢
50を支持するようにしたから、この吸水材30及びこ
れによって支持される載置台20の変形を防止すること
ができる。 (3)吸水材30は、遠赤外線放射を行なう多孔質セラ
ミックによって形成してあるから、水や植物の活性化を
図ることができるだけでなく、貯溜槽11中の水の腐敗
を防止することができる。 (4)多孔質セラミックからなる吸水材30は、それ自
身汚れが付着しにくいものであるが、仮に付着したとし
ても、これを簡単に洗い落とすことができるから、繰り
返して使用することができる。 (5)多孔質セラミックからなる吸水材30が上記
(4)の効果を有するものであり、しかも載置台20を
変形することなく支持するものであるから、結果的にプ
ランター100全体の耐久性を向上させることができ
る。といった優れた効果を発揮することができるのであ
る。
【0043】また、請求項2に係る発明においては、全
体を、砂あるいは水等の安定材を収納し得る箱型形状に
するとともに、上面にプランター本体10を収納する開
口211を形成し、かつこの開口の周囲に、プランター
本体10の上端フランジ縁13を支持する支持枠212
を一体的に形成したことにその構成上の特徴があり、こ
れにより耐久性を向上させた請求項1のプランター10
を、長期間安定した状態で支持することができて、結果
的に、プランター10の耐久性をより一層向上させるこ
とのできる台枠200を簡単な構成によって提供するこ
とができるのである。
【0044】すなわち、請求項2に係る台枠200によ
れば、 (6)プランター100を鑑賞し易い位置でしっかりと
支持することができる。 (7)プランター100内に収納した土あるいは鉢50
の植物によって装飾された区画壁を簡単かつ確実に構成
することができる。 といった優れた効果を発揮することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1の発明に係るプランターの斜視図で
ある。
【図2】 同拡大断面図である。
【図3】 同プランターを示すもので、(イ)はその分
解斜視図、(ロ)は(イ)に示した吸水材の他の例を示
す斜視図である。
【図4】 同プランターを載置したときの請求項2の発
明に係る台枠の断面図である。
【図5】 同台枠の一例を示す斜視図である。
【図6】 同台枠の他の例を示す斜視図である。
【図7】 図5に示した台枠の断面図である。
【図8】 図6に示した台枠の断面図である。
【図9】 図6に示した台枠の使用状態を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
100 プランター 10 プランター本体 11 貯溜槽 12 段部 13 上端フランジ縁 14 底面 20 載置台 21 通孔 22 開口 30 吸水材 31 上面 32 脚部 33 段部 40 連結具 50 鉢 200 台枠 210 収納部 211 開口 212 支持枠 213 抜き穴 214 空間部 215 凹所

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 かん水を行うための水等を貯める貯溜槽
    を有したプランター本体内に載置台を収納し、この載置
    台上に土あるいは鉢植えした植物をその鉢毎収納して、
    前記貯溜槽内の水等を、前記貯溜槽と土あるいは鉢間に
    配置した吸水材を介して前記各植物側に供給するように
    したプランターであって、 前記吸水材を、前記載置台の一部から前記土あるいは鉢
    側に向けて露出する上面と、この上面から下方に延びて
    前記貯溜槽の底面に当接する脚部とを有したものとし
    て、その全体を多孔質セラミックによって形成したこと
    を特徴とするプランター。
  2. 【請求項2】 かん水を行うための水等を貯める貯溜槽
    を有したプランター本体内に載置台を収納し、この載置
    台上に土あるいは鉢植えした植物をその鉢毎収納して、
    前記貯溜槽内の水等を、前記貯溜槽と土あるいは鉢間に
    配置した吸水材を介して前記各植物側に供給するように
    したプランターを支持する台枠であって、 全体を、砂あるいは水等の安定材を収納し得る箱型形状
    にするとともに、上面に前記プランター本体を収納する
    開口を形成し、かつこの開口の周囲に、前記プランター
    本体の上端フランジ縁を支持する支持枠を一体的に形成
    したことを特徴とする台枠。
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