JPH0798730B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JPH0798730B2
JPH0798730B2 JP1376187A JP1376187A JPH0798730B2 JP H0798730 B2 JPH0798730 B2 JP H0798730B2 JP 1376187 A JP1376187 A JP 1376187A JP 1376187 A JP1376187 A JP 1376187A JP H0798730 B2 JPH0798730 B2 JP H0798730B2
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    • A61K8/92Oils, fats or waxes; Derivatives thereof, e.g. hydrogenation products thereof
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、不均化ロジン及び/又は水添ロジンと、脂肪
酸と、多価アルコールとからなるエステルを含有するこ
とを特徴とする、化粧品、医薬部外品、医薬品等の皮膚
外用剤に関する。
[従来の技術] ロジンは、その採取法から、ガムロジン、トールロジ
ン、ウッドロジンに大別され、樹脂酸と呼ばれることも
ある。
これらロジンとグリセリン、ペンタエリスリトール等の
アルコール(類)とのエステルは、種々の有用な物性を
有するにもかかわらず、皮膚外用剤分野においては、例
えば化粧品のネイルエナメルやヘアスプレー等に密着性
や光沢を付与する等の目的で使用されるにとどまってい
る。
その原因は、ロジンエステルが酸化安定性に劣り、かつ
皮膚に対して感作性を有するという問題点を持っている
所にある。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明者等は上記問題点について鋭意研究を行った結
果、ロジンを不均化して得られる不均化ロジン及びロジ
ンを水添して得られる水添ロジンのどちらか一方或いは
両方と、脂肪酸とからなる混合酸と、多価アルコールと
のエステルが上記問題点を解決し、しかもロジンエステ
ルが持つ有用な物性を保持していることを見いだし、こ
の知見に基づいて本発明を完成するに至った。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は不均化ロジン及び/又は水添ロジン
と、脂肪酸と、多価アルコールとからなるエステルを含
有することを特徴とする皮膚外用剤である。
以下、本発明について詳述する。
本発明のエステルは、一般的にはロジンを不均化或いは
水添した後、脂肪酸と共に多価アルコールとエステル化
させて得られる。
ロジンとは、松柏類より得られる樹脂であり、主成分と
して樹脂酸、そして少量の不けん化物を含む。
入手したロジンは、そのままでもよいが、ロジン中に少
量含まれる不けん化物、例えばモノテルペン、ジテルペ
ン、トリテルペン等の炭化水素類やアルコール類或いは
アルデヒド類を除去した精製ロジンを用いてもよい。
不均化反応とは、特定の方法に限定されるものでない
が、一般的にはパラジウム、ニッケル、ヨウ素等の触媒
を用いて200〜300℃の高温下で反応を行い、例えばロジ
ン中に含まれるアビエチン酸をデヒドロアビエチン酸と
ジヒドロアビエチン酸及びテトラヒドロアビエチン酸に
不均化する。
また水添反応についても特定の方法に限定されるもので
はないが、一般的にはパラジウム、白金、ニッケル等の
金属触媒を用いて、室温〜300℃で、例えばアビエチン
酸をジヒドロアビエチン酸やテトラヒドロアビエチン酸
に水素化する。反応は溶媒の有無や、使用する物質によ
って条件は異なるが、水素圧1〜300kg/cm2で行なう。
このようにして得た不均化ロジン或いは水添加ロジンを
そのまま用いてもよいが、更に精製して用いてもよい。
例えばデヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、
テトラヒドロアビエチン酸を単離し、そのものを用いて
もよい。
精製法としては、一般的な方法を用いることができる。
例えば蒸留、再結晶、溶媒抽出、カラムクロマト法等で
ある。蒸留は減圧下、好ましくは5mmHg以下で行なう。
再結晶は、不均化ロジン或いは水添ロジンをアミン塩に
した後、エタノール等の適切な溶媒で精製した後、酸に
もどす方法が好ましいが、単に溶媒中に加熱溶解後、冷
却し析出する結晶をロ取してもよい。
本発明においては、上記のうち任意の一種又は二種以上
が適宜選択されて用いられる。
本発明に用いる脂肪酸は、炭素数6〜22の飽和直鎖脂肪
酸、炭素数16〜22の直鎖モノエン脂肪酸、炭素数6〜36
の飽和分岐脂肪酸、炭素数8〜18のヒドロキシ脂肪酸が
好ましい。
飽和直鎖脂肪酸としてはカプロン酸、カプリル酸、ペラ
ルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸等、直鎖モノエン
脂肪酸としてはパルミトレイン酸、オレイン酸、エルシ
ン酸等、飽和分岐脂肪酸としては2−エチルブタン酸、
2−エチルヘキサン酸、2−ブチルオクタン酸、イソト
リデカン酸、2−ヘキシルデカン酸、2−ヘプチルウン
デカン酸、メチル分岐を有するイソステアリン酸等のイ
ソステアリン酸、2−デシルテトラデカン酸等、ヒドロ
キシ脂肪酸としては12−ヒドロキシステアリン酸、リシ
ノール酸、9,10−ジヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸
を挙げることができる。
これらのうちから任意の一種又は二種以上が選ばれて用
いらる。
本発明で用いられるアルコールとは二価アルコール以上
の多価アルコールを指す。
二価アルコールとしてはエチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレング
リコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレング
リコール、ポリプロピレングリコール、1,3−プロパン
ジオール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレング
リコール、ジブチレングリコール、トリブチレングリコ
ール、ポリブチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、
ネオペンチルグリコール、1,2−ヘキサデカンジオール
等、三価アルコールとしてはグリセリン、トリメチロー
ルエタン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサン
トリオール等、四価以上のアルコールとしてはペンタエ
リスリトール、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラ
グリセリン、ヘキサグリセン、ポリグリセリン、ジペン
タエリスリトール、ポリビニルアルコール等を用いるこ
とができる。
上記した不均化ロジン及び/又は水添ロジンと脂肪酸と
多価アルコールとをエステル化反応させることにより、
本発明のエステルが得られる。
エステル化反応は、酸と多価アルコールとの加熱による
脱水反応でもよいし、酸を酸クロライドに誘導し多価ア
ルコールと反応させてもよい。また、酸を多価アルコー
ルの塩化物と反応させてもよい。当然のことながら、本
発明はこれらの方法に限定されるものではない。
エステル化度は、全エステルでも部分エステルでもよ
い。すなわち、多価アルコールの中の水酸基の2個或い
は3個以上がエステル化されていればよい。
具体的に、代表的なエステルを例示する。
モノ不均化ロジンモノカプロン酸エチレングリコール、
モノ不均化ロジンモノカプリン酸エチレングリコール、
モノ水添ロジンモノミリスチン酸エチレングリコール、
モノ水添ロジンモノパルミチン酸エチレングリコール、
モノ水添ロジンモノオレイン酸エチレングリコール、モ
ノ水添ロジンモノ2−エチルブタン酸エチレングリコー
ル、モノ水添ロジンモノ2−エチルヘキサン酸エチレン
グリコール、モノ不均化ロジンモノオレイン酸トリエチ
レングリコール、モノ水添ロジンモノ2−エチルブタン
酸トリエチレングリコール、モノ水添ロジンモノエルシ
ン酸ポリエチレングリコール、モノ不均化ロジンモノ2
−エチルヘキサン酸プロピレングリコール、モノ不均化
ロジンモノオレイン酸グリセロール、モノ不均化ロジン
モノオレイン酸モノ2−エチルヘキサン酸グリセロー
ル、ジ水添ロジンモノイソステアリン酸(メチル分岐)
グリセロール、モノテトラヒドロアビエチン酸モノイソ
ステリン酸モノ12−ヒドロキシステアリン酸グリセロー
ル、モノデヒドロアビエチン酸モノラウリン酸モノオレ
イン酸グリセロール、モノ水添ロジンモノエルシン酸ジ
グリセリン、ジデヒドロアビエチン酸ジリシノール酸ジ
グリセリン、ジ不均化ロジンモノ2−ヘプチルウンデカ
ン酸トリメチロールプロパン、ジ水添ロジンジイソステ
アリン酸(メチル分岐)酸ペンタエリスリトール、ジ水
添ロジンジイソステアリン酸モノ2−デシルテトラデカ
ン酸ジペンタエリスリトール、モノデヒドロアビエチン
酸モノ9,10−ジヒドロキシステアリン酸ポリグリセリン
等である。
上記のエステルは任意の一種又は二種以上が適宜選択さ
れて皮膚外用剤中に配合される。配合量は、組成物全量
中の0.1〜70重量%、望ましくは1〜50重量%である。
これらのエステル類は、融点の低いものから高いものま
であるが、融点の高いものについては皮膚外用剤中で使
用されている液状物質に溶解して使用すると使用しやす
い。例えば、流動パラフィン、スクワラン、トリ2−エ
チルヘキサン酸グリセロール、トリイソステアリン酸グ
リセロール、ジイソステアリン酸グリセルロール、オリ
ーブ油、マカデミアナッツ油、アボガド油、ヒマシ油、
ヒマワリ油、オレイン酸オレイル、オレンジラッフィ
油、トリイソステアリン酸グリセロール、ジイソステア
リン酸グリセロール、2−エチルヘキサン酸セチル、パ
ルミチン酸2−エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペン
チルグリコール、イソステアリルアルコール、2−オク
チルドデシルアルコール等があげられる。
なお、本発明の皮膚外用剤には、上記のエステルの他
に、通常、皮膚外用剤に用いられる他の成分を必要に応
じて適宜配合することができる。例えば、流動パラフィ
ン、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワッ
クス、オゾケライト、セレシン、セチルアルコール、イ
ソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2−ヘ
キシルデカノール、2−オクチルドデシルアルコール、
2−デシルテトラデシルアルコール、2−エチルヘキサ
ン酸セチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ミリス
チン酸2−オクチルドデシル、オレイン酸2−オクチル
ドデシル、ミリスチレン酸イソプロピル、ジ2−エチル
ヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリル酸ネオ
ペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコ
ール、トリイソオクチル酸グリセロール、トリイソステ
アリン酸グリセロール、オリーブ油、マカデミアナッツ
油、アボガド油、ヒマワリ油、ミンク油、ラノリン、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、オレイン酸、ミツロウ等の各種炭化水素、高級アル
コール、エステル類、油脂類、ロウ類等の油性成分、シ
リコーン類、アセトン、トルエン、酢酸ブチル、酢酸エ
チル等の有機溶剤、アルキッド樹脂、尿素樹脂等の樹
脂、カンファ、クエン酸アセチルトリブチル等の可塑
剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、保湿剤、ビタミン類、
香料、水、アルコール、増粘剤、無機粉末、有機粉末、
色素類、増粘剤等があげられる。
本発明による皮膚外用剤の形態は、液状、乳液状、クリ
ーム状、軟膏状、粉末状、ケーキ状、ペンシル状、スチ
ック状等であることができる。
[発明の効果] 本発明に係る不均化ロジン及び/又は水添ロジンと脂肪
酸と多価アルコールとのエステルは、感作性がなく、酸
化安定性が良好であり、つやがあり、皮膚に塗布した場
合につき、もち、なじみ等の使用感触に優れ、化粧品、
医薬部外品、医薬品等の皮膚外用剤の油性原料として好
適である。特に部分エステルの場合、乳化剤、可溶化剤
等の界面活性剤としても有用である。
[実施例] 以下、本発明の製造例、精製例、試験例、実施例を挙げ
て本発明をより詳細に説明する。本発明は、これらによ
って限定されるものではない。
製造例−1 不均化ロジンの製造 温度計及び窒素導入管、攪拌装置、冷却管付水分離管を
備えた2lの4ツ口フラスコに市販中国産ガムロジン蒸留
物(酸化175、軟化点80℃)を1200g仕込み、窒素を通じ
ながらとかし、パラジウム−炭素0.78g(パラジウム5
%:日本エンゲルハルド株式会社)を添加し、280℃で
3時間反応後、220℃で減圧ロ過を行い、不均化ロジン
を得た。このものの酸価は167、軟化点は78℃であっ
た。
製造例−2 水添ロジンの製造 市販中国産ガムロジン蒸留物(酸価175、軟化点80℃)6
0g及びシクロヘキサン120g、ニッケル−ケイソウ土・N
−103(ニッケル50〜52%:日揮化学製)1.5gを500mlの
ステンレス製オートクレーブに仕込み、水素置換した
後、100kg/cm2まで水素を昇圧し、250℃で4時間反応さ
せた。反応終了後、冷却し、未反応の水素を抜いた後、
ロ過により触媒を除去し、さらに希塩酸で処理した。こ
のようにして得られた水添ロジンは酸価166、軟化点120
℃であった。
精製例−1 不均化ロジンの精製 温度計及び空冷管を備えた2lの蒸留フラスコに製造例−
1で得た不均化ロジン(酸価167、軟化点78℃)1,200g
を仕込み、窒素気流中で200℃まで加熱、昇温し、溶解
後120℃まで冷却する。次に系を1mmHg以下で加熱昇温し
て196〜200℃/0.35mmHgの留分720gを得た。このように
して得た精製不均化ロジンは酸価180、軟化点92℃であ
った。
精製例−2 水添ロジンの精製 温度計及び空冷管を備えた2lの蒸留フラスコに製造例−
2で得た水添ロジン(酸価166、軟化点120℃)1,200gを
仕込み、窒素気流下で200℃まで加熱昇温し、溶解す
る。次に系を120℃まで冷却後、減圧蒸留を行ない、主
留分720g(195〜198℃/0.5mmHg)を得た。この精製水添
ロジンは酸価179、軟化点130℃であった。
精製例−3 デヒドロアビエチン酸 精製例−1により得られた精製不均化ロジン510gをエタ
ノール1,200gに加熱溶解し、これにモノエタノールアミ
ン102gを加え30分間還流下で反応させた後、水1,200gを
加える。得られたデヒドロアビエチン酸モノエタノール
アミン塩をイソオクタン500mlで2回抽出し不ケン化物
及びジヒドロアビエチン酸塩を除いた。一昼夜放置し、
結晶をロ過し、さらにエタノール600gで3回再結晶を行
ない十分デヒドロアビエチン酸の純度を上げてから塩酸
でアミン塩を分解し、ロ過した。この結晶をエーテルに
溶解し、十分に水洗した後乾固、再度エタノール中で再
結晶をした。得られたデヒドロアビエチン酸の酸価は18
5.8、融点178℃、ガスクロマトグラフィー純度は95.2%
であった。
精製例−4 アビエチン酸 中国産ガムロジン(酸価170、軟化点81℃)2kgをエタノ
ール2kgをエタノール2lmlを添加して還流下で1時間反
応させた。一昼夜放置後、結晶をロ過し、さらにエタノ
ール1kgで3回再結晶し、得られた結晶を減圧下で乾燥
した。得られたアビエチン酸は酸価184.6、融点169〜17
4℃であった。
精製例−5 テトラヒドロアビエチン酸 精製例−4で得たアビエチン酸60g及びシクロヘキサン1
20g、触媒としてニッケル−ケイソウ土N−103(ニッケ
ル50〜52%、日揮化学(株)製)1.5gをオートクレーブ
に仕込み、水素置換した後100kg/cm2まで水素を昇圧
し、250℃で4時間反応させた。反応終了後、冷却し、
未反応の水素をぬいた後、ロ過により触媒を除去し、さ
らに希塩酸で処理した。このようにして得られた粗テト
ラヒドロアビエチン酸を濃縮し、アセトン中で2回再結
晶を行ない減圧下で乾燥した。得られたテトラヒドロア
ビエチン酸の酸価は 194.5、融点170℃、ガスクロマトグラフィー純度は99%
であった。
比較製造例−1 トリガムロジングリセリン 中国産ガムロジン(酸価170、軟化点81℃) 601g及びグリセリン73.8gを窒素導入管、攪拌装置、冷
却管付水分離管を備えた4ツ口2lフラスコに仕込み、23
0℃で3時間、さらに260℃で10時間反応させ、トリガム
ロジングリセリンを得た。本品の酸価は2.9、軟化点78
℃であった。
製造例−3 ジ水添ロジンモノステアリン酸グリセリン 精製水添ロジン418g、ステアリン酸190gを用いた以外は
比較製造例−1とほぼ同様に行なった。生成物は液状で
あり、酸価は4.4であった。
製造例−4 ジ水添ロジンモノイソステアリン酸グリセ
リン 精製水添ロジン419g、イソステアリン酸(エメリー社)
204gを用いた以外は比較製造例−1とほぼ同様に行なっ
た。生成物の酸価は4.1であった。
製造例−5 モノテトラヒドロアビエチン酸モノ2−ヘ
プチルウンデカン酸モノオレイン酸グリセリン テトラヒドロアビエチン酸203g、2−ヘプチルウンデカ
ン酸290g、オレイン酸280g、グリセリン90gを用いた以
外は比較製造例−1とほぼ同様に行なった。生成物は液
状であり、酸価は5.2であった。
製造例−6 モノテトラヒドロアビエチン酸モノデヒド
ロアビエチン酸グリセリン テトラヒドロアビエチン酸301g、デヒドロアビエチン酸
300g、グリセリン120gを用いた以外は、比較製造例−1
とほぼ同様に行なった。生成物は液状であり、酸価は3.
1であった。
製造例−7 トリ水添ロジンモノイソステアリン酸ジグ
リセリン 水添ロジン419g、イソステアリン酸(エメリー社)136
g、グリセリン90gを用いた以外は比較製造例−1とほぼ
同様に行なった。生成物の酸価は4.8であった。
製造例−8 モノテトラヒドロアビエチン酸ジイソステ
アリン酸トリメチロールプロパン テトラヒドロアビエチン酸135g、イソステアリン酸(エ
メリー社)272g、トリメチロールプロパン78gを用いた
以外は比較製造例−1とほぼ同様に行なった。生成物の
酸価は1.4であった。
以上、代表的な合成例を記したが、本発明によれば、必
要に応じて液状〜固体まで種々の形態のエステルを得る
ことができる。
次に本発明によって得られたエステルの感作性及び安定
性について検討した。
試験例−1 モルモット感作性試験 体重380〜450gの健常なハートレイ系アルビノモルモッ
トを使用し、Modified Maximization Test(Sato,Y.et
al:A modified technique of guinea pig testing to i
dentify delayed hypersensitivity allergens;Contact
Darmatitis、7、225-237、1981)に準じ行った。
まず、感作処置を次のように行った。フロインド完全ア
ジュバント(Freund′s Complete adjuvant Difco社
製:以下FCAと略す)を、剃毛したモルモット頸部に0.1
mlづつ4点皮内注射した。注射部位の角質層に「#」型
の傷をつけ、被験物質の0.1mlをリント布(トリイパッ
チテスト用絆創膏)にとり、注射部位の4ケ所に72時間
貼布した。皮内注射7日後、注射部位を剃毛し、10重量
%ラウリル硫酸ソーダ含有の白色ワセリンを0.2g塗布し
た。
翌日、注射部位に10重量%の被験物質のアセトン溶液0.
2mlを塗布し、48時間閉塞下に置き、感作処置を終了し
た。
誘発試験は、皮内注射21日後、各濃度の被験物質アセト
ン溶液10μlを剃毛した背部皮膚に開放下に塗布した行
った。各試験に際しては、対照動物として感作処置時
に、FCAを等量の水で乳化した乳化液のみを皮内注射し
ておいた動物に、前期同様の誘発試験を同時に行い、被
験物質の非特異的皮膚刺激性反応を区別した。
なお、感作性の評価は次の基準に従った。
++;強い感作性あり +;明らかな感作性あり −;感作性なし 試験例−2 安定性試験 100mlのスクリュー管に試料20gを入れ、50℃、1ケ月放
置後、女性パネル10名によりにおい評価を、変臭してい
るか否かで行なった。
○ 変臭していない。
× 変臭している。
以上、得られたエステルについて、前記の試験法にした
がって、感作性試験及び安定性試験を実施した結果を次
表に示す。
酸部として不均化ロジン及び/又は水素添加ロジンと脂
肪酸を用いたものは、いずれも感作性がなく、安定性も
良好であった。
以下に、本発明に係る皮膚外用剤の実施例を示す。
実施例−1 口紅 〈製法〉 〜を85〜95℃に加熱溶解し、このものに〜を加
えて分散させる。直ちに減圧脱気し、所定の容器に移
し、冷却固化して口紅を得た。
実施例−1のジ水添ロジンモノステアリン酸グリセリン
を配合したものは皮膚に塗布した場合、使用感触やもち
が良好であり、感作性も認められなかった。また、50
℃、1ケ月、放置したものについて、女性パネル10名に
より官能によるにおい評価を行なった結果、変臭は認め
られなかった。
一方、比較例−1のトリガムロジングリセリンを配合し
たものは皮膚に塗布した場合、使用感触が良好であった
が、弱い感作性が認められた。また、50℃、1カ月、放
置したものについて、女性パネル10名により官能による
におい評価を行なった結果、変臭が認められた。
実施例−2 口紅 〈製法〉 〜を85〜95℃に加熱溶解し、このものに、を加
えて分散させる。直ちに減圧脱気し、所定の容器に移
し、冷却固化して口紅を得た。
実施例−2の口紅は皮膚に塗布した場合、ツヤがあり、
使用感触が良好であり、感作性も認められなかった。ま
た、50℃、1ケ月放置したものについて、女性パネル10
名により官能によるにおいて評価を行なった結果、変臭
は認められなかった。
一方、比較例−2の口紅は、皮膚に塗布した場合、ツヤ
があり使用感触が良好であったが、弱い感作性が認めら
れた。また、50℃、1ケ月放置したものについて、女性
パネル10名により官能によるにおい評価を行なった結
果、変臭が認められた。
実施例−3 アイシャドー タルク 19 % マイカ 10 雲母チタン合成パール 60 赤色226号 0.1 青色404号 1.0 流動パラフィン 4 モノテトラヒドロアビエチン酸モノ2−ヘプチルウ
ンデカン酸モノオレイン酸グリセリン(製造例−5)4
セスキオレイン酸ソルビタン 1 防腐剤 適量 香料 適量 〈製法〉 からをヘンシェルミキサーにて混合し、あらかじ
め、80℃で加熱溶解した〜をふきつけて、さらにヘ
ンシェルミキサーにて混合する。ついでアトマイザーで
粉砕し、篩処理後、中更に圧縮成型してプレスト状アイ
シャドーを得た。
実施例−3で得たアイシャドーは、耐衝撃性が強く、皮
膚に塗布した場合、使用感触が良好であり、しかも感作
性も認められなかった。また、50℃、1ケ月放置後でも
変臭は認められなった。
実施例−4 マッサージクリーム パラフィン 4.0% マイクロクリスタリンワックス 6.0 ミツロウ 6.0 ワセリン 14.0 流動パラフィン 37.5 モノテトラヒドロアビエチン酸モノデヒドロアビエ
チン酸グリセリン(製造例−6) 5.0 セスキオレイン酸ソルビタン 3.7 ポリオキシエチレン(20モル)ソルビタンモノオレ
イン酸エステル 0.8 香料 0.5 防腐剤、酸化防止剤 適量 石けん粉末 0.3 精製水 22.2 〈製法〉 精製水に石けん粉末を加えて加熱し、70℃に保つ。他の
成分を混合し、加熱溶解して70℃にする。この油相部に
前述の水相部を加えて予備乳化を行った後、ホモミキサ
ーで均一に乳化し、熱交換器により室温付近まで冷却す
る。
実施例−5 乳液 ポリエチレングリコール1,500 3.0% トリエタノールアミン 1.0 精製水 73.5 トリ水添ロジンモノイソステアリン酸ジグリセリン
(製造例−7) 6.0 ステアリン酸 2.5 セチルアルコール 1.5 流動パラフィン 10.0 ポリオキシエチレン(10モル)モノオレート 2.0 香料 0.5 防腐剤 適量 〈製法〉 〜を混合し70℃に保つ。次に〜を混合して加熱
溶解して70℃に保つ。〜の混合物に〜の混合物
を加え予備乳化を行ない、ホモミキサーで均一に乳化
し、乳化後攪拌しながら30℃まで冷却する。
この乳液は皮膚になじみやすく、使用感触が良好であ
り、感作性も認められなかった。また50℃、1ケ月、放
置したものについて、女性パネル10名により官能による
におい評価を行なった結果、変臭は認められなかった。
実施例−6 ファウンディション カオリン 10.0% 二酸化チタン 17.0 亜鉛華 8.0 酸化鉄(赤) 2.0 酸化鉄(黄) 4.7 酸化鉄(黒) 0.3 ジテトラヒドロアビエチン酸モノステアリン酸トリ
メチロールプロパン 15.0 ミリスチン酸2−オクチルドデシル 8.0 流動パラフィン 33.0 ソルビタンセスキオレート 2.0 香料 適量 防腐剤、酸化防止剤 適量 〈製法〉 二酸化チタン、亜鉛華、酸化鉄を混合し粉砕機で処理す
る(粉末部)。粉末部に流動パラフィンの一部とソルビ
タンセスキオレートを加えホモミキサーで均一に分散
し、他の成分を加熱融解して加え容器に充填して40℃ま
で冷却する。
このファウンデイションは付着力が強く、感作性もな
く、安定性が良好であった。
実施例−7 シャンプー ポリオキシエチレン(3モル)ラウリルエーテル硫
酸ナトリウム(30%水溶液) 30.0% ラウリル硫酸ナトリウム(30%水溶液) 15.0 エチレングリコールモノステアレート 3.0 ラウロイルジエタノールアミド 2.0 モノテトラヒドロアビエチン酸モノ2−ヘプチルウ
ンデカン酸モノオレイン酸グリセリン(製造例−5)1.
0 タン白質誘導体 3.0 精製水 46.0 香料 適量 染料 適量 防腐剤 適量 〈製法〉 精製水を加熱し、これに他の成分を加えて溶解しよくか
きまぜた後ゆっくり冷却する。
このシャンプーはしっとりとした仕上りであった。
実施例−8 ポマード ヒマシ油 85% ジ水添ロジンモノステアリン酸グリセリン(製造例
−3) 3 モクロウ 10 香料 2 染料・酸化防止剤 適量 〈製法〉 〜及び酸化防止剤を混合し加熱溶解する。これに香
料、染料を加えバットに流し込み、静かに氷上で急冷し
固化させる。
このポマードは良好な透明性を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 秀之 神奈川県横浜市旭区二俣川1―64 マイン コーポ514号 審査官 池田 正人

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不均化ロジン及び/又は水添ロジンと、脂
    肪酸と、多価アルコールとからなるエステルを含有する
    ことを特徴とする皮膚外用剤。
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