JPH0792668B2 - 楽音合成装置 - Google Patents

楽音合成装置

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JPH0792668B2
JPH0792668B2 JP1309870A JP30987089A JPH0792668B2 JP H0792668 B2 JPH0792668 B2 JP H0792668B2 JP 1309870 A JP1309870 A JP 1309870A JP 30987089 A JP30987089 A JP 30987089A JP H0792668 B2 JPH0792668 B2 JP H0792668B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、撥弦楽器、打弦楽器等の楽音合成に用いて
好適な楽音合成装置に関する。
「従来の技術」 従来より、自然楽器の発音メカニズムをシミュレートす
ることにより、自然楽器の楽音を合成する装置が知られ
ている。弦楽器音等の楽音合成装置としては、弦の残響
損失をシミュレートしたローパスフィルタと、弦におけ
る振動の伝播遅延をシミュレートした遅延回路とを閉ル
ープ接続した構成のものが知られている。このような構
成において、閉ループ回路に例えばインパルス等の励起
信号を導入すると、この励起信号が閉ループ内を循環す
る。この場合、励起信号は、弦の振動周期に等しい時間
で閉ループ内を一巡するとともに、ローパスフィルタを
通過する際に帯域が制限される。そして、この閉ループ
を循環する信号が弦楽器の楽音信号として取り出され
る。
このような楽音合成装置によれば、遅延回路の遅延時間
およびローパスフィルタの特性を調整することにより、
ギター等の撥弦楽器音、ピアノ等の打楽器音など、自然
の弦楽器音にある程度近い楽音が合成できる。また、バ
イオリン等の擦弦楽器音の楽音合成は、上述した閉ルー
プ回路に対し、弓によって弦を励起させる振動を演算す
る励起回路を接続することにより実現される。なお、こ
の種の技術は、例えば特開昭63−40199号公報あるいは
特公昭58−58679号公報に開示されている。
「発明が解決しようとする課題」 ところで、ピアノ等の打弦楽器においてはハンマの硬さ
等を変えると異なった楽音が発生される。しかしなが
ら、従来の楽音合成装置では、ハンマの硬さ等の弦に励
振を与える物理系の動作のシミュレートがなされていな
かったため、楽音が忠実に合成されないという問題があ
った。
また、上述した従来の楽音合成装置では、遅延回路やロ
ーパスフィルタを含む閉ループ回路は、1本の弦を表し
ているにすぎない。すなわち、従来の楽音合成装置は、
1本の弦を打弦(または、ピッキング)することを想定
したモデルであり、これでは、例えばアコースティック
ピアノ(3本の弦を打弦する)に見られる微妙なミスチ
ューニングによるデチューン効果やウナコルダペダルに
よる効果(3本の弦のうち2本のみを打弦する)などが
得られない。したがって、1本の弦の打弦のみをシミュ
レートする従来の楽音発生装置では、自然楽器が発生す
る楽音を忠実に再現できないという問題を生じる。
この発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、
励振に係る物理系の動作をシミュレートするとともに、
デチューン効果やウナコルダペダルによる効果を付加
し、自然楽器が発生する楽音を忠実に再現できる楽音合
成装置を提供することを目的としている。
「課題を解決するための手段」 上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、 少なくとも遅延手段を含むループ部を複数有し、各ルー
プ部の遅延手段の遅延時間を各ループ部毎に異ならせた
ループ手段と、 入力信号を所定の非線形特性に応じて変更して前記ルー
プ手段の複数のループ部の各々に入力する非線形手段
と、 この非線形手段から前記ループ手段に入力される信号を
累算した信号を出力する累算手段と、 前記ループ手段から取り出された信号に対応する信号と
前記累算手段から出力された信号を演算して前記非線形
手段の入力信号として前記非線形手段に入力する演算手
段と、 前記複数のループ部を循環する信号を楽音信号として出
力する出力手段と を具備することを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、 少なくとも遅延手段とフィルタ手段を含むループ部を複
数有し、各ループ部の遅延手段の遅延時間あるいはフィ
ルタ手段のフィルタ特性のうちの少なくとも一方を各ル
ープ部毎に異ならせたループ手段と、 入力信号を所定の非線形特性に応じて変更して前記ルー
プ手段の複数のループ部の各々に入力する非線形手段
と、 この非線形手段から前記ループ手段に入力される信号を
累算した信号を出力する累算手段と、 前記ループ手段から取り出された信号に対応する信号と
前記累算手段から出力された信号を演算して前記非線形
手段の入力信号として前記非線形手段に入力する演算手
段と、 前記複数のループ部を循環する信号を楽音信号として出
力する出力手段と を具備することを特徴とする。
「作用」 この発明によれば、入力信号が非線形手段により所定の
非線形特性に応じて変更され、遅延時間および/または
フィルタ特性が各々異なる複数のループ部からなるルー
プ手段の各ループ部に入力される。このとき、ループ手
段に入力される信号を累算した信号とループ手段から取
り出された信号に対応する信号とが演算され、非線形手
段の入力信号とされる。
「実施例」 次に図面を参照してこの発明の実施例について説明す
る。
第1図はこの発明の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。この楽音合成装置では、ピアノ等の打弦楽器によ
る楽音が合成される。この図において、1および2は、
閉ループ回路であり、各々、遅延回路3a,3b、加算器4a,
4b、フィルタ5a,5b、位相反転回路6a,6b、遅延回路7a,7
b、加算器8a,8b、フィルタ9a,9bおよび位相反転回路10
a,10bから構成されている。この閉ループ回路1,2は、各
々、ピアノの弦の振動をシミュレートするものであり、
1つの閉ループ回路が1本の弦に相当する。
ここで、上記各構成要素の詳細について、第2図に示す
ピアノの励起振動のメカニズムに対応させて説明する。
まず、第2図において、Sは、それぞれピアノの弦、HM
はハンマを示す。弦SおよびハンマHMは、1つの鍵に対
応している。また、上記弦Sは、その両端を固定端T1
よびT2によって固定されている。このようなピアノにお
いて、鍵盤が押鍵されると、その鍵に対応する弦Sがハ
ンマHMによって打弦される。打弦によって生じた振動
は、振動波WaおよびWbとなって弦Sを伝播する。第1図
に示す閉ループ回路1は、上記弦Sをシミュレートして
いる。また、遅延回路3aおよび7aには、振動波Waが固定
端T1で反射されて打弦位置まで戻ってくる時間、あるい
は振動波Wbが固定端T2で反射されて打弦位置まで戻って
くる時間が遅延時間として設定される。また、反転回路
6aおよび10aは、各々、第2図における固定端T1およびT
2に対応しており、これらによって振動波WaおよびWbが
各固定端T1,T2で位相反転する現象がシミュレートされ
る。このようにすることで、励起振動に対応する信号が
閉ループ回路1を一巡する時間と、弦Sの定在波Wsの振
動周期とが等しくなる。また、閉ループ回路1を伝播す
る信号は、弦Sの長さに対応した音高の楽音信号とし
て、増幅器11aによって増幅されて取り出される。ま
た、フィルタ3aおよび7aは、弦Sにおける振動の減衰の
周波数特性をシミュレートするためのものである。すな
わち、このフィルタ7a,7bを設けることにより、弦Sに
発生する振動においては、その周波数成分における高次
の高周波成分程、急速に減衰するという現象が忠実にシ
ミュレートされる。
また、閉ループ回路2は、上述した弦Sに隣接する閉ル
ープ回路1と同様の1本の弦をシミュレートする。
また、第1図には、デジタル回路で実現される場合の楽
音合成装置の構成を例示している。例えば遅延回路3aお
よび7aは、各々シフトレジスタによって構成され、これ
らのシフトレジスタの各段は伝送するデジタル信号のビ
ット数に対応したフリップフロップで構成されている。
そして、各段のフリップフロップには所定周期毎にサン
プルクロックが供給される。また、遅延回路3aおよび7a
に付したn,mはレジスタの段数を示している。他の構成
要素も遅延回路3aおよび7aと同様、デジタル回路によっ
て実現されている。
次に、第1図に示す楽音合成装置の説明に戻ると、遅延
回路3aおよび7aの出力信号(励起信号)は、励起回路25
へ供給される。励起回路25は、乗算器13、積分器16、減
算器17、ROM18、乗算器19、積分器20、積分器21から構
成されている。上記両励起信号は、加算器12によって加
算され、弦Sの振動速度に相当する速度信号Vs1が出力
される。この速度信号Vs1に乗算器13によって係数admが
乗算される。なお、この係数admについては後述する。
次に、乗算器13の出力信号は、加算器14に供給される。
この加算器14には、ハンマHMに働く反撥力に相当する信
号Fが乗算器22、1サンプル周期遅延回路23を介して供
給される。上記乗算器13の出力信号と信号Fとは、加算
器14および1サンプル周期遅延回路15によって構成され
る積分回路16によって積分される。この積分結果は、第
2図に示す弦Sの基準線REFからの変位Xに相当する弦
変位信号xであり、この弦変位信号xは、減算器17の一
方の入力端に供給される。減算器17の他方の入力端に
は、後述する積分器21が出力する第2図に示すハンマHM
の変位Yに相当するハンマ変位信号yが供給される。こ
の減算器17は、ハンマHMの変位Yと弦の変位Xの差分値
(相対変位X−Y)に相当する差分信号z(ハンマ変位
信号y−弦変位信号x)を算出してROM18へ出力する。
ここで、弦SハンマHMが食い込んでいる場合には、差分
信号zは正となり、弦SとハンマHMとの間には、相対変
位Y−X(食い込み量)に応じた反撥力Fが働く。一
方、弦SにハンマHMが軽く触れているだけの場合、ある
いは弦SからハンマHMが離れている場合には、差分信号
zは0または負であり、したがって、反撥力Fは0とな
る。
上述したROM18には、弦SおよびハンマHMの相対変位Y
−Xと、弦SとハンマHMとの間に働く反撥力Fとの関係
を示す非線形関数Bのテーブルが記憶されている。第3
図はハンマHMがフェルト等の柔らかい材料で作られてい
る場合における非線形関数Bを例示したものである。同
図に示すように、相対変位Y−Xが0または負の場合、
すなわち、ハンマHMが弦Sを叩いていない状態では、上
述したように反撥力Fは0であり、ハンマHMが弦Sを叩
く場合には、相対変位Y−Xが大きくなるのに従い反撥
力Fは緩やかに大きくなる。なお、ハンマHMが硬い材質
の場合は、相対変位Y−Xの変化に対し反撥力Fが急峻
に立ち上がるように非線形関数Bを設定する。
このようにして、ROM18は、任意の時点における相対変
位Y−Xに応じた反撥力Fに相当する信号Fを乗算器19
および係数乗算器を介して加算器4a,4b,8a,8bへ出力す
る。乗算器19は、上記信号Fに乗算係数−1/Mを乗算す
る。ここで、MはハンマHMの慣性質量に相当する係数で
あり、乗算器19は、ハンマHMの加速度に相当する加速度
信号αを積分器20へ出力する。積分器20は、上記加速度
信号αを積分し、ハンマHMの速度変化分に相当する信号
βとして積分器21へ出力する。積分器21は、ハンマHMの
初速度に相当する初速度信号V0と上記信号βとを加算し
た結果を積分し、ハンマHMの変位Yに相当する変位信号
yとして前述した減算器へ供給する。
一方、加算器4a,4b,8a,8bに供給された信号Fは、閉ル
ープ回路1および2を循環する励起振動Wsに相当する信
号に加算される。本来ならば、反撥力に相当する信号F
に、弦Sの速度変化に対する抵抗に相当する係数を乗じ
ることによって、弦Sの速度変化分を算出し、この速度
変化分を閉ループ回路1および2に入力するところであ
るが、本実施例では、前述した乗算係数admに上記抵抗
に相当する係数を含ませることによって、同等のシミュ
レーション効果を得ている。
次に、上述した構成における実施例の動作について説明
する。
まず、楽音の発生に先立ち、初期設定として遅延回路3
a,3b,7aおよび7bに遅延時間が設定される。また、積分
器16,20,21における1サンプル周期遅延回路はすべて0
にリセットされる。そして、図示してない楽音発生制御
回路から初速度信号V0が出力されると、この初速度信号
V0は積分器21によって積分される。積分器21が出力する
ハンマ変位信号yは、時間経過と共に負から正に向って
変化する。この期間中、差分信号zは、負の値となる。
このため、信号Fは、この期間中、第3図に示すように
0となるため、積分器20が出力する信号βも0となる。
したがって、積分器21では、初速度信号V0のみが積分さ
れ、ハンマ変位信号yは負から正に向かって変化してい
く(ハンマHMが静止した弦Sの方に向かって移動するこ
とに相当する)。
そして、差分信号zが0を越えて正の値になると(ハン
マHMが弦Sに衝突したことに相当する)、ROM18から差
分信号zに応じた大きさの反撥力に相当する信号Fが出
力される。この信号Fは、乗算器19、閉ループ回路1お
よび閉ループ回路2に供給される。
一方の乗算器19においては、この信号Fに係数−1/Mが
乗じられて、加速度信号α(負の値)が算出される。さ
らに、この加速度信号αは、積分器20によって積分さ
れ、速度変化分に相当する信号βが求められる。ここ
で、信号βは負の値となるので、積分器21では、初速度
信号V0から信号βの分だけ減じた演算結果に対して積分
が行われ、新たなハンマ変位信号yを減算器17へ出力す
る。
他方の閉プール回路1では、上記ハンマ変位信号yが当
該ループの信号に加算され、励起信号として一巡する。
また、閉ループ回路2でも、閉ループ回路1と同様に励
起信号が一巡する。次に、閉ループ回路1を一巡し、遅
延回路3a,7aから出力される各励起信号は、励起回路25
へフィードバックされる。そして、励起回路25の積分器
15は、新たな弦変位信号xを減算器17へ供給する。ま
た、この閉ループ回路1および2を循環する励起信号
は、各々、乗算器11a,11bを介して楽音信号として出力
される。
そして、励起回路25の減算器17は、上述した新たなハン
マ変位信号yから新たな弦変位信号xを減算し、差分信
号zを算出する。そして、ROM18は、上記差分信号zに
応じて新たな信号Fを出力する。
以上の動作は、信号βが初速度信号V0を越えるまで行わ
れる。そして、この期間中の加速度信号αおよび信号β
は、差分信号zが増加するために負の方向に大きくな
る。したがって、ハンマ変位信号yの増加の度合いは、
徐々に鈍くなり減少していく。
そして、信号βの大きさが初速度信号V0を越えると(ハ
ンマHMの速度の方向が弦Sから離れる方向に逆転するこ
とに相当する)、ハンマ変位信号yは負の方向に変化す
る。ハンマ変位信号yが負の方向に変化すると、差分信
号zが徐々に小さくなり、その結果、信号Fも徐々に小
さくなる(第3図の矢印F2参照)。したがって、閉ルー
プ回路1および2を循環する励起信号も次第に減衰され
ていく。そして、差分信号zが0より小さくなると(ハ
ンマHMが弦Sから離れ、弦Sの弾性特性から解放された
状態に相当する)、上述した打弦動作を終了する。
そして、この実施例において、各閉ループ回路1および
2のそれぞれの遅延回路における遅延時間を変化させる
ことにより、各閉ループ回路1,2が出力する楽音信号間
に唸りを生じさせ、デチューン効果を得ることができ
る。また、各閉ループ回路1,2の出力比(乗算器11a,11b
の乗算係数)やフィルタの係数を変えてもよい。また、
閉ループ回路1,2のうち、いずれか一方の閉ループ回路
に供給される信号Fをカットすることによって、ウナ・
コルダペダルによる効果を得ることができる。さらに、
ペダルの踏み具合によって、各弦に対する信号Fのレベ
ル制御を行ってもよい。
また、第1図に示した楽音合成装置には、様々な変形が
可能である。例えば、第4図は、2本弦のモデルの各々
の閉ループ回路1,2に励起回路25aおよび25bを設けた例
である。この例の場合、各励起回路25a,25bには、各
々、ROM18aおよび18bが設けられており、それぞれの2
本の弦の特性の微妙な違いを表すことができるようにな
っている。また、ハンマHMの変位に相当するハンマ変位
信号yは、それぞれのROM18a,18bが出力する信号Faおよ
びFbを加算器24によって加算し、さらに乗算器19におい
て、係数−1/M/N(Nは弦の数)を乗算することによっ
て、各弦に対する平均値として求められる。
なお、第1図および第4図に示す実施例では、2つの閉
ループ回路1および2を用いているが、閉ループ回路を
増やすことにより、さらに複数の弦の励起振動をシミュ
レートしてもよい。
また、上述した実施例では、楽音合成装置をデジタル回
路で実現する場合について説明したが、アナログ回路に
よって実現することも勿論可能であり、デジタル回路で
実現した場合と同様の効果が得られる。
また、上述した遅延回路を含む閉ループ回路としては、
前述の特開昭63−40199号公報に開示されているウェー
ブガイドを利用してもよい。
「発明の効果」 以上、説明したようにこの発明によれば、励振に係る物
理系の特性の楽音への影響を忠実に再現できるととも
に、複数の弦を対象としたデチューン効果やウナ・コル
ダペダルによる効果を付加した楽音が発生でき、自然楽
器が発生する楽音を忠実に再現できる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の構成を示すブロック図、
第2図はピアノの弦への励起振動の導入メカニズムを説
明する図、第3図は同実施例における非線形関数を例示
した図、第4図は同実施例の変形例の構成を示すブロッ
ク図である。 1,2……閉ループ回路、25……励起回路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも遅延手段を含むループ部を複数
    有し、各ループ部の遅延手段の遅延時間を各ループ部毎
    に異ならせたループ手段と、 入力信号を所定の非線形特性に応じて変更して前記ルー
    プ手段の複数のループ部の各々に入力する非線形手段
    と、 この非線形手段から前記ループ手段に入力される信号を
    累算した信号を出力する累算手段と、 前記ループ手段から取り出された信号に対応する信号と
    前記累算手段から出力された信号を演算して前記非線形
    手段の入力信号として前記非線形手段に入力する演算手
    段と、 前記複数のループ部を循環する信号を楽音信号として出
    力する出力手段と を具備することを特徴とする楽音合成装置。
  2. 【請求項2】少なくとも遅延手段とフィルタ手段を含む
    ループ部を複数有し、各ループ部の遅延手段の遅延時間
    あるいはフィルタ手段のフィルタ特性のうちの少なくと
    も一方を各ループ部毎に異ならせたループ手段と、 入力信号を所定の非線形特性に応じて変更して前記ルー
    プ手段の複数のループ部の各々に入力する非線形手段
    と、 この非線形手段から前記ループ手段に入力される信号を
    累算した信号を出力する累算手段と、 前記ループ手段から取り出された信号に対応する信号と
    前記累算手段から出力された信号を演算して前記非線形
    手段の入力信号として前記非線形手段に入力する演算手
    段と、 前記複数のループ部を循環する信号を楽音信号として出
    力する出力手段と を具備することを特徴とする楽音合成装置。
  3. 【請求項3】請求項1乃至2記載の楽音合成装置におい
    て、さらに、 第1および第2のモードを選択する選択手段を設け、 前記非線形手段は、前記選択手段で第1のモードが選択
    されたとき、入力信号を非線形に変更して前記ループ手
    段の前記複数のループ部の全てに入力し、前記選択手段
    で第2のモードが選択されたとき、入力信号を非線形に
    変更して前記ループ手段の前記複数のループ部のうちの
    一部に入力することを特徴とする楽音合成装置。
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