JP2768195B2 - 楽音合成装置 - Google Patents

楽音合成装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、遅延手段を含むルー
プ回路に発振を励起して楽音を合成する遅延フィードバ
ック型の楽音合成装置に係り、特に固定的な楽音パラメ
ータによって固定的に楽音を合成するのみならず、さま
ざまな演奏表現に対応した音質変化を簡単な構成によっ
て実現する楽音合成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自然楽器の発音メカニズムを
シミュレートすることにより、自然楽器の楽音を合成す
る装置が知られている。弦楽器音等の楽音合成装置とし
ては、弦の残響損失をシミュレートしたフィルタと、弦
における振動の伝播遅延をシミュレートした遅延回路と
を閉ループ接続した構成のものが知られている。このよ
うな構成において、閉ループ回路に例えば、弦を弾くこ
とに対応して、インパルス等の励起信号を導入すると、
この励起信号が閉ループ内を循環する。この場合、励起
信号は、弦の振動周期に等しい時間で閉ループ内を一巡
するとともに、ローパスフィルタを通過する際に帯域が
制限される。そして、この閉ループを循環する信号が弦
楽器の楽音信号として取り出される。このような楽音合
成装置によれば、遅延回路の遅延時間およびローパスフ
ィルタの特性を調整することにより、ギター等の撥弦楽
器音、ピアノ等の打楽器音など、自然の弦楽器音にある
程度近い楽音が合成できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の楽音合成装置においては、励起信号に閉ループ回路
の周回時間以上の長さの周期成分が含まれていると、信
号が短時間に発散して楽音の発生が停止してしまうなど
の不都合が生じる。このような現象は、閉ループ回路の
周回利得がある程度大きい場合、特に「1」を越える範
囲で用いる場合に顕著に現れてくる。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、励起信号に周期が長い低域成分が含まれている
場合にあっても、何等の不都合もなく楽音を合成するこ
とができる楽音合成装置を提供することを目的とする。
【0005】
【0006】
【0007】
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した問題点を解決す
るために、請求項1記載の発明では、発生すべき楽音の
音高に対応する遅延時間が設定される遅延手段を含むル
ープ手段に励起信号を入力することによって楽音を合成
する楽音合成装置において、前記励起信号の低域成分を
減衰させる低域減衰手段を有することを特徴とする。
【0009】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
楽音合成装置において、前記ループ手段の周回利得を可
変設定する利得設定手段と、前記利得設定手段により設
定される周回利得の値に応じて前記低域減衰手段の低域
減衰特性を制御する制御手段とを有することを特徴とす
る。
【0010】また、請求項3記載の発明では、請求項1
又は2記載の楽音合成装置において、前記ループ手段の
出力信号の低域成分を増幅する低域成分補償手段を備え
ることを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明によれば、低域減衰手段に
より励起信号の低域成分が減衰され、その低域減衰が施
された励起信号がループ手段へ入力されて楽音が合成さ
れる。
【0012】また、請求項2記載の発明によれば、利得
設定手段により可変設定されるループ手段の周回利得に
応じ、低域減衰手段の低域減衰特性が制御されて低域成
分の減衰が調整される。
【0013】また、請求項3記載の発明によれば、低域
成分補償手段によってループ手段の出力信号の低域成分
が増幅され、減衰された低域成分の補償がなされる。
【0014】
【実施例】次に図面を参照してこの発明の実施例につい
て説明する。図1はこの発明の一実施例の基本構成を示
すブロック図である。図において、1は波形発生部であ
り、所定の操作子(図示略)に応じた基本波形信号S1
を出力し、これを加算器2へ供給する。次に、加算器2
は閉ループを巡回する巡回信号S3と上記基本波形信号
S1とを加算した後、遅延回路4へ供給する。該遅延回
路4は上記巡回信号S3を遅延させた後にフィルタ5へ
供給する。フィルタ5は巡回信号S3をフィルタリング
した後、上記ゲイン制御部3へ供給する。
【0015】上記ゲイン制御部3は乗算器であり、ゲイ
ン設定回路6,7によって設定され、加算器8によって
加算されたゲインGを係数として巡回信号と乗算するよ
うになっている。ゲイン設定回路6には、後述する制御
部から発音する楽音に応じたパラメータP1が供給され
ており、該パラメータP1に応じたゲインG1’を加算器
8の一方の入力端へ供給する。また、ゲイン設定回路7
には、演奏者によって操作される操作子の状態に応じた
パラメータP2が上記制御部から供給されており、該パ
ラメータP2に応じたゲインG2’を加算器8の他方の入
力端へ供給する。加算器8は、前述したように、上記ゲ
インG1’とゲインG2’とを加算し、上記ゲインGとし
て出力するようになっている。また、上記加算器2、遅
延回路4、フィルタ5およびゲイン制御部3からなる閉
ループ内の巡回信号S3は、楽音信号MSとして取り出
され、図示しない後段の回路において楽音として発音さ
れる。
【0016】次に、上述した楽音合成装置のゲイン調整
に関する部分以外の部分をより詳細に示した回路構成で
ある図2を参照して詳細に説明する。なお、上述した構
成要素と同一の機能を有するものについては同一の符号
を付けて説明を省略する。図において、10は励起信号
発生部であり、後述する制御部から演奏に応じて出力さ
れる押鍵を示すキーオン信号KON、該押鍵に対応する
楽音波形を示す波形選択信号WAVE、および押鍵の強
弱を表すタッチ信号TOUCH等に応じた、所定周期分
の励起信号S4を出力し、これをハイパスフィルタ11
および乗算器12へ供給する。ハイパスフィルタ11
は、基本波形信号としてホワイトノイズ等の比較的長い
連続波を用いる場合に直流成分を含んでしまうときがあ
るので、その直流分を除去するためのファルタであり、
遮断周波数を設定するための係数HPCOEFが後述す
る制御部から供給されている。該ハイパスフィルタ11
は、励起信号S4をフィルタリングした後、励起信号S
5として乗算器13へ供給する。
【0017】上記乗算器12および13には、各々、乗
算係数IG1およびIG2が供給されており、これらを上
記励起信号S4およびS5へ乗算し、それぞれ励起信号
S4’およびS5’として加算器14のそれぞれの入力
端へ供給するようになっている。加算器14は、ハイパ
スフィルタ11を介して供給される励起信号S5’と励
起信号発生部10から直接供給される励起信号S4’と
を加算し、これを励起信号S6として閉ループの加算器
2へ供給する。言換えると、上記乗算係数IG1および
IG2に応じて、閉ループへ供給される励起信号S6の
励起信号S4’とS5’との割り合いが設定され、全体
としてハイパス特性をこれら乗算器の係数によって可変
としている。閉ループにおいては、ゲイン制御部3とし
て乗算器が用いられており、遅延回路4には遅延量を設
定するための遅延量DLYが制御部から供給されてい
る。また、フィルタ5には遮断周波数を設定するための
係数FCOEFが供給されている。
【0018】次に、上述した各種パラメータおよび係数
等を発生する制御部およびゲインGを発生するゲイン設
定回路6,7の構成について図3を参照して説明する。
図3において、20は、例えば、黒鍵および白鍵からな
る鍵盤から構成される演奏操作子であり、鍵盤の操作状
態は制御部22へ供給される。また、21は発音すべき
楽音の音色等を設定する例えば複数のスイッチからなる
音色指定部であり、その操作状態は制御部22へ供給さ
れる。該音色指定部21には、前述したゲイン制御部3
に供給するゲインGを調整するための操作子が設けられ
ている。次に、制御部22は、上記演奏操作子20の操
作状態および音色指定スイッチ21の操作状態に応じ
て、前述したキーオン信号KON、波形選択信号WAV
E、ハイパスフィルタ11の係数HPCOEF、フィル
タ5の係数FCOEF、遅延量DLY等を出力するとと
もに、選択信号SEL0,SEL1,SEL2およびゲ
イン設定信号G1、G2を出力する。なお、ゲイン設定信
号G1は発音する楽音の音色に対応する予め設定された
プリセット値であり、これに対して、ゲイン設定信号G
2は前述した音色設定部21の所定の操作子により可変
できる値である。
【0019】上記ゲイン設定信号G1は、ゲイン設定テ
ーブル23およびセレクタ24の入力端Bへ供給され
る。ゲイン設定テーブル23は、上記ゲイン設定信号G
1に応じて0〜1まで変化する非線形なゲインLOG1
出力し、これを上記セレクタ24の入力端Aへ供給する
ようになっている。上記ゲインLOG1は、図3に示す
ように、ゲインG1の最大値(図示のG1maxを参照)近
傍の変化に対して徐々に変化し、同最大値において
「1」となるように設定されている。すなわち、「1」
近傍での分解能が細かくなるように変換させる。セレク
タ24には、上記選択信号SEL0がセレクト信号とし
て供給されており、該選択信号SEL0に応じて、入力
端A、Bのいずれか一方に供給される信号、すなわちゲ
イン設定信号G1もしくはゲインLOG1を、ゲイン
1’として加算器27の一方の入力端へ供給する。
【0020】一方、上述したゲイン設定信号G2は、ゲ
イン設定テーブル25およびセレクタ26の入力端Aへ
供給されている。ゲイン設定テーブル25は、上述した
ゲイン設定テーブル23と同様に、上記ゲイン設定信号
2に応じた、0〜1まで変化する分解能調整されたゲ
インLOG2を上記セレクタ26の入力端Bへ供給する
ようになっている。セレクタ26には、上記選択信号S
EL2がセレクト信号として供給されており、該選択信
号SEL2に応じて、入力端A、Bのいずれか一方に供
給された信号、すなわちゲイン設定信号G2もしくはゲ
インLOG2を、ゲインG2’として加算器27の他方の
入力端へ供給する。
【0021】上記加算器27は上記ゲインG1’とゲイ
ンG2’とを加算し、ゲインG3としてゲイン設定テーブ
ル28へ供給するとともに、セレクタ29の入力端Aへ
供給する。ゲイン設定テーブル28は、上記ゲインG3
に応じてその出力が「1」近傍で緩やかに変化する非線
形のゲインLOG3をセレクタ29の入力端Bへ供給す
る。セレクタ29には、上記選択信号SEL1がセレク
ト信号として供給されており、該選択信号SEL1に応
じて、入力端A、Bのいずれか一方に供給された信号、
すなわちゲインG3もしくはゲインLOG3を、ゲインG
として乗算係数テーブル30および図2に示すゲイン制
御部3へ供給するようになっている。なお、上記選択信
号SEL0,SEL1,SEL2は、ゲインの組合せを
自在に選択できるように、上述した音色指定部21の操
作によって制御されるようになっている。
【0022】上記乗算係数テーブル30は、入力信号と
してのゲインGの変化に応じて、1から徐々に減少し
「0」に達する乗算係数IG1と、「0」から「1」に
漸近して飽和する乗算係数IG2とを、各々、図2に示
す乗算器12および13へ供給する。言換えると、ゲイ
ンGが大になるに従って、乗算係数IG2が大となり、
この結果、ハイパスフィルタ11によるフィルタ効果が
大となるよう構成されている。なお、上記乗算係数IG
1とIG2の合計は常に「1」となるよう設定されてい
る。
【0023】ところで、図2において、閉ループを巡回
する巡回信号S3は、楽音信号MSとして取り出され、
図4に示す補償回路30へ供給される。該補償回路30
は、上述したハイパスフィルタ11による直流成分のカ
ットを補償するための回路であり、補償フィルタ31、
乗算器32,33および加算器34から構成されてい
る。すなわち、前述したハイパスフィルタ11は、理想
的には直流成分のみを除去するのが望ましいが、実際に
は楽音の低域側の周波数成分の信号を減衰してしまう恐
れがある。そこで、本補償回路31により、図5に示す
ように、楽音信号として出力する直前において低域側の
周波数成分を持ち上げ、低域側における周波数成分を補
償するようにしている。図5においては、横軸に周波数
をとり、縦軸にハイパスフィルタ11と補償フィルタ3
2のゲイン特性を示している。
【0024】図4に説明を戻すと、上述した楽音信号M
Sは、補償フィルタ32および乗算器33へ供給され
る。補償フィルタ32は楽音信号MSを上述したフィル
タ特性によってフィルタリングした後、楽音信号MS1
として乗算器34へ供給する。上記乗算器33,34に
は、各々、前述した乗算係数IG1およびIG2が供給さ
れており、これらを上記楽音信号MSおよび楽音信号M
S1へ乗算し、それぞれ楽音信号MS1’およびMS’
として加算器35のそれぞれの入力端へ供給するように
なっている。すなわち、ハイパスフィルタ11と補償フ
ィルタ32との取り出し量が連動するよう構成されてお
り、ハイパスフィルタ11による効果が大となると、補
償フィルタ32による効果も大となる。加算器35は、
上記楽音信号MS1’と楽音信号MS’とを加算し、こ
れを楽音信号MS2として、図示しない後段の回路へ供
給する。
【0025】上述した構成によれば、演奏者は、図3に
示す音色指定部21の操作によってゲインの変換テーブ
ルを通るルートを選択する。また、必要ならば、所定操
作して、例えば、フットペダルを操作するなどしてゲイ
ンG2を制御する。次に、演奏者が演奏操作子20によ
り発音開始指示をすると、制御部22から楽音生成のた
めの各種パラメータが出力される。また、セレクタ24
からは、演奏者によって選択されたルートに従って、上
記演奏された楽音に応じたゲインG1、もしくは該ゲイ
ンG1を基にゲイン設定テーブル23から出力されるゲ
インLOG1のいずれか一方がゲインG1’として加算器
27へ供給される。一方、セレクタ26からは、同演奏
者によって選択されたルートに従って、演奏者によって
操作制御された操作子に応じたゲインG2、もしくは該
ゲインG2を基にゲイン設定テーブル25から出力され
るLOG2のいずれか一方がゲインG2’として加算器2
7へ供給される。加算器27では、上記ゲインG1’と
2’とが加算され、ゲインG3として出力される。した
がって、該ゲインG3としては、演奏者の選択に応じ
て、ゲインG1+ゲインG2、ゲインG1+LOG2、ゲイ
ンLOG1+ゲインG2、もしくはゲインLOG1+ゲイ
ンLOG2のいずれかとなる。
【0026】さらに、セレクタ29では、同演奏者によ
って選択されたゲインの組合せに従って、上記ゲインG
3もしくは該ゲインG3を基にゲイン設定テーブル28か
ら出力されるLOG3のいずれか一方がゲインGとして
図2に示すゲイン制御部3である乗算器へ供給される。
また、乗算係数テーブル30からは、上記ゲインGに応
じた乗算係数IG1およびIG2が乗算器12,13へそ
れぞれ供給される。
【0027】図2に示す励起信号発生部10において
は、上記パラメータのうち、波形選択信号WAVEおよ
びタッチ信号TOUCH等に応じて、1周期分の励起信
号S4が選択され、キーオン信号KONに従って出力さ
れ、ハイパスフィルタ11および乗算器12へ供給され
る。上記励起信号S4の一方は、係数HPCOEFに応
じた遮断周波数が設定されたハイパスフィルタ11によ
ってフィルタリングされた後、乗算器13へ供給され
る。加算器14に供給される励起信号S5’とS4’と
の比率は、乗算器12,13に供給されている乗算係数
IG1,IG2に応じたものとなり、それらの合計値であ
る励起信号S6が加算器2によって閉ループへ供給され
る。
【0028】閉ループにおいては、上記励起信号S6
は、巡回信号S3として、加算器2において同励起信号
S6に重畳されるとともに、ゲイン制御部3に設定され
たゲインGに応じて減衰されながら、遅延回路4、フィ
ルタ5およびゲイン制御部3を巡回する。該巡回信号S
3は、図4に示す補償回路31により、楽音信号として
出力する直前において、低域側における周波数成分が補
償された後、図示しない後段の回路へ供給されて楽音と
して発音される。
【0029】演奏者は、音色指定部21に設けられた所
定の操作子を操作することによって、ゲンイG2を変化
させてもよく、また、同音色指定部21によってゲイン
のルートを変更してもよい。この結果、発音される楽音
の音色、特に、減衰過程における音色を微妙に変化させ
ることができる。また、上記操作子を元の位置に戻せば
容易にプリセットされた通常の楽音に戻すことができ
る。
【0030】次に、上述した実施例の変形例について図
6を参照して説明する。図において、本変形例の上述し
た実施例と異なる点は、ゲイン制御部3が並列に配設さ
れた2系統のゲイン制御部3a,3bに分れているとこ
ろにある。各ゲイン制御部3a,3bは、それぞれ乗算
器であり、ゲイン設定回路6が出力するゲインG1’お
よびゲイン設定回路7が出力するゲインG2’をそれぞ
れ係数として巡回信号と乗算する。言換えると、各ゲイ
ン制御部3a,3bには図3に示すセレクタ24の出力
であるゲインG1’と、セレクタ26の出力であるゲイ
ンG2’が供給されるようになっている。
【0031】このような構成によって、プリセットによ
るギター音等の通常の減衰音とフィードバック奏法によ
る演奏表現を行う演奏の例を説明する。まず、演奏者は
鍵盤の鍵を押下するなどして、所定の音高の楽音の発生
を指示する。この指示に応じて、制御部22は音色指定
部21で指定されている音色に対応したパラメータのセ
ットに基づいて各制御パラメータを出力する。通常の奏
法によるギター音が指定されているとすれば、この状態
で5秒程度で減衰するギター音の発音が可能である。こ
のギター音の発音中に例えばフットペダルを踏み込む動
作をすると、このフットペダルの踏み込み量をゲインG
2に対応させておくことで、減衰のために設定されてい
るゲインG1はそのままにして、ゲインG2のみが「0」
から次第に大きくなっていき、ゲインG1’、G2’の加
算器8での加算値が「1」を越え、発振が減衰から成長
に転じ、波形が次第にクリップしてギターのフィードバ
ック奏法に類似の楽音が得られる。このとき、この加算
値は加算器27によっても得られているので、直接に、
またはテーブル28を介してこれらゲインの値に応じて
ハイパスフィルタ11を中心とした低域減衰の特性を制
御するためのIG1、IG2が決定されて用いられる。
なお、波形のクリップは、加算器2に加算後の値がビッ
ト精度の最大値を越える場合には、その最大値を出力と
する論理構成にしておくことで簡単に得られる。
【0032】なお、上述した実施例では、ハイパスフィ
ルタ11からの取り出し量をゲインGに応じて制御して
いるが、これに限らず、楽音信号のレベルに応じて制御
するようにしてもよく、例えば、タッチ信号TOUCH
等のレベルに応じて、すなわち、レベルが大のときには
ハイパスフィルタ11による効果が大として、レベルが
小のときには小としてもよい。
【0033】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1記載の
発明によれば、ループ手段に励起信号が入力されること
で楽音が合成されるが、この際、励起信号に対して低域
減衰手段によって低域減衰が施される。これにより、励
起信号にループ手段の周回時間以上の長さの周期成分が
含まれていると、信号が短時間に発散して楽音の発生が
停止してしまう、という不都合を回避することができる
という効果が得られる。
【0034】また、請求項2記載の発明によれば、可変
設定される周回利得の値に応じて低域減衰手段の特性を
制御することとしたので、周回利得が大きい場合にのみ
低域成分を減衰させることが可能となり、なるべく必要
な部分まで減衰された楽音にならないように調整するこ
とができ、高音質の楽音を得ることができるという効果
が得られる。
【0035】また、請求項3記載の発明によれば、低域
成分補償手段によってループ手段の出力信号の低域成分
が増幅されるので、楽音信号として出力される前に低域
側の周波数成分が持ち上げられる。これにより、楽音の
発生が停止することを回避しつつ、そのために減衰させ
た低域成分を補償して楽音を合成することができるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の基本構成を示すブロック
図である。
【図2】 同実施例の楽音合成装置の実際的な回路構成
を示すブロック図である。
【図3】 同実施例における各種パラメータおよび係数
等を発生する制御部およびその周辺回路の構成を示すブ
ロック図である。
【図4】 同実施例の補償回路30の構成を示すブロッ
ク図である。
【図5】 ハイパスフィルタ11および補償回路30の
ゲインを示す周波数特性図である。
【図6】 同実施例の変形例の基本構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1……波形発生部、3……ゲイン制御部、4……遅延回
路、5……フィルタ、6……ゲイン設定回路、7……ゲ
イン設定回路、11……ハイパスフィルタ、30……乗
算係数テーブル、31……補償回路、S1……楽音信
号、G1’……ゲイン、G2’……ゲイン、G……ゲイ
ン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G10H 7/08 G10H 7/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発生すべき楽音の音高に対応する遅延時
    間が設定される遅延手段を含むループ手段に励起信号を
    入力することによって楽音を合成する楽音合成装置にお
    いて、 前記励起信号の低域成分を減衰させる低域減衰手段を有
    する ことを特徴とする楽音合成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の楽音合成装置において、 前記ループ手段の周回利得を可変設定する利得設定手段
    と、 前記利得設定手段により設定される周回利得の値に応じ
    て前記低域減衰手段の低域減衰特性を制御する制御手段
    とを有する ことを特徴とする楽音合成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の楽音合成装置にお
    いて、 前記ループ手段の出力信号の低域成分を増幅する低域成
    分補償手段 を備えることを特徴とする楽音合成装置。
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