JPH0789010B2 - 凝縮蒸発器及びその運転方法 - Google Patents

凝縮蒸発器及びその運転方法

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JPH0789010B2
JPH0789010B2 JP63218168A JP21816888A JPH0789010B2 JP H0789010 B2 JPH0789010 B2 JP H0789010B2 JP 63218168 A JP63218168 A JP 63218168A JP 21816888 A JP21816888 A JP 21816888A JP H0789010 B2 JPH0789010 B2 JP H0789010B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、第一流体室の液媒と第二流体室の流体とを熱
交換させ、液媒を蒸発気化させるとともにガス流体を凝
縮液化させる凝縮蒸発器及びその運転方法に関し、特に
空気液化分離装置に用いられる凝縮蒸発器であって、第
一流体室に導入する液媒、即ち酸素室に導入する液化酸
素を少ない量で効率良く沸騰蒸発させるとともに、第二
流体室に導入するガス流体、即ち窒素室に導入する窒素
ガスを効率良く凝縮液化させるのに適した凝縮蒸発器及
びその運転方法に関する。
〔従来の技術〕
空気液化分離装置の複精留塔等に用いられている凝縮蒸
発器は、特開昭56−56592号公報等に示されるように、
垂直方向を多数の平行な仕切板により仕切り、第一流体
室である酸素室と第二流体室である窒素室の二室を交互
に隣接して積層した、いわゆるプレートフィン式熱交換
器と呼ばれているものが多く用いられている。
第9図及び第10図は、従来のこの種のプレートフィン式
の凝縮蒸発器を示すもので、第9図は凝縮蒸発器の酸素
室を示し、第10図は同じく窒素室を示している。尚、以
下の各図において、実線矢印は液の流れ方向を、また鎖
線矢印はガスの流れ方向を示している。
上記凝縮蒸発器1の酸素室2は、内部に伝熱板を配設し
て上下方向の蒸発流路3,3を多数形成するとともに、該
蒸発流路3の上下両端部を開口させて下端部を液化酸素
LOの導入口4とし、上端部を酸素ガスGOと液化酸素LOの
混合流の導出口5としている。この酸素室2は、凝縮蒸
発器1が上部塔6の底部空間に溜まる液化酸素LO中に浸
漬されることにより液化酸素LOで満たされており、酸素
室2内の液化酸素LOは、隣接する窒素室7の窒素ガスGN
と熱交換を行い、その一部が蒸発して酸素ガスGOの気泡
となり蒸発流路3を上昇する。液化酸素LOは、酸素室内
の液化酸素LOと蒸発した酸素ガスGOとの気液混合相と酸
素室外の液化酸素LOとの密度差により、凝縮蒸発器1の
内外に循環流を形成している。また液化酸素LO及び酸素
ガスGOの一部は、製品等として外部に導出されている。
一方窒素室7は、四周各端部が密閉された室内に上下方
向の凝縮流路8,8が多数形成されており、該凝縮流路8
の上下両端部が窒素室7の一側端の上下に設けられたヘ
ッダー9,10及び配管11,12を介して下部塔13と接続され
ている。この窒素室7は、配管11及び上部のヘッダー9
を介して下部塔13上部の窒素ガスGNを凝縮流路8に下降
流として導入し、凝縮流路8で凝縮した液化窒素LNを下
部のヘッダー10及び配管12から導出している。また窒素
ガスGN中の非凝縮ガスGXは、下部のヘッダー10の上部に
設けられたパージノズル10aから導出される。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の凝縮蒸発器1は、その全体を上部
塔6の底部空間の液化酸素LO内に浸漬して使用するた
め、該空間に多量の液化酸素LOを貯液保有させなければ
凝縮蒸発器1を機能させることができなかった。そのた
めに装置の起動時間が長く掛ったり、停止時に放出する
酸素量が多くなり、動力費等の損失となっていた。また
万一の場合に備えるための保安上の問題も大きい。
さらに液化酸素LOの液深により上部塔6の底部空間下部
の液化酸素LOに沸点上昇を生じるため、酸素室2の下部
から蒸発流路3に流入する液化酸素LOが過冷状態となっ
ている。そのため、酸素室2の下部では、蒸発流路3を
上昇する液化酸素LOを沸騰開始温度まで伝熱効率の低い
対流伝熱により加温しなければならず、該流路3の伝熱
効率を低下させていた。
この液化酸素の液深の影響を低減するために、特開昭60
−17601号公報等に酸素室内の液化酸素を流下させなが
ら蒸発させる液媒流下式の凝縮蒸発器も提案されている
が、流下後の液化酸素を凝縮蒸発器の上部に循環させる
ための液化酸素ポンプ等の付帯設備を必要としている。
また特開昭62−213698号公報等に伝熱面の特性を上下方
向で変化させたり、液化酸素の液圧を制御したりする等
の手段も提案されており、従来から、この種の凝縮蒸発
器の熱交換効率の向上が望まれていた。
さらに凝縮側の窒素室7は、その凝縮流路8が垂直方向
に形成されており、窒素ガスGNが凝縮しながら流下する
ため、該流路8の下部では液化窒素量が増加し、厚い液
膜となって伝熱面の表面を覆うので、これが熱抵抗層と
なり伝熱性能を低下させていた。
そこで本発明は、酸素室(第一流体室)側の液化酸素
(液媒)の必要量を低減し、窒素室(第二流体室)側の
窒素ガス(ガス流体)の凝縮液による伝熱性能の低下を
無くすとともに、液化酸素の伝熱領域を二分して液深に
よる影響を低減させた凝縮蒸発器及びその運転方法を提
供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記した目的を達成するために、本発明の凝縮蒸発器
は、多数の垂直な仕切板により複数の第一流体室と第二
流体室とを交互に形成し、前記第一流体室の液媒と、前
記第二流体室のガス流体とで熱交換を行なう凝縮蒸発器
において、該凝縮蒸発器の上部に液媒溜を設けるととも
に、前記第一流体室に、液媒をその沸騰開始点近くまで
加温する下降流伝熱領域と、液媒をその沸騰開始点以上
に加温する上昇流伝熱領域とを設けて、該下降流伝熱領
域と上昇流伝熱領域とを第一流体室下部で連通させると
ともに、両領域の上部を前記液媒溜に連通させ、前記第
一流体室の下降流伝熱領域の伝熱面積は、該領域を流下
しながら加温される液媒が該領域の下端部で、下端部圧
力に対応する飽和温度となるように設定されていること
を特徴とするもので、これに、前記複数の第一流体室
は、その一部の室を下降流伝熱領域となる液媒加温室と
し、残りの室を上昇流伝熱領域となる液媒蒸発室とする
とともに、両室の下端部を連通路によりそれぞれ連通さ
せたこと、前記第一流体室を、室内の上端部から下端部
近傍に亘って配設した少なくとも2本の仕切棒により幅
方向を少なくとも3つの流路に区画形成し、中央部の流
路を下降流伝熱領域とし、両側部の流路を上昇流伝熱領
域とするとともに、前記第二流体室は、幅方向両側端部
を開口させてそれぞれガス導入口とし、第二流体室の幅
方向中央部に前記第一流体室の下降流伝熱領域に対応さ
せて下端部が開口した凝縮液流下路を設け、該凝縮液流
下路に前記凝縮流路の凝縮液導出口を開口させたこと、
前記第二流体室は、少なくとも一側端部を開口させてガ
ス流体を導入するガス導入口を形成するとともに、該ガ
ス導入口から凝縮液導出口に向かう水平方向に対して下
り勾配を有する凝縮流路を形成したこと、前記第二流体
室は、上端部を閉塞するとともに両側端部あるいは両側
端部及び下端部を開口させ、一方の側端部の開口をガス
導入口とし、他方の側端部あるいは他方の側端部及び下
端部の開口を凝縮液導出口としたこと、及び前記第二流
体室の凝縮流路の凝縮液導出口の一部に液切り部を突設
したことを特徴とするものであり、さらに前記第一流体
室の内部に、コルゲーションフィン等の伝熱体を配設す
ること、前記第一流体室の上昇流伝熱領域の表面を沸騰
促進核伝熱面で形成すること、前記第一流体室を室内の
上端部から下端部近傍に亘って配設した仕切棒により2
つの流路に区画形成し、一方の流路を下降流伝熱領域と
し、他方の流路を上昇流伝熱領域とすること、前記第一
流体室の下降流伝熱領域を前記第二流体室の凝縮液導出
口近傍に対応させて配設すること、前記第二流体室の凝
縮流路をコルゲーションフィンで形成することを含むも
のである。
そして、本発明の凝縮蒸発器の運転方法は、第1には、
上記のごとく構成された凝縮蒸発器を運転するにあた
り、前記液媒溜から導入されて第一流体室の下降流伝熱
領域を流下中の液媒を、隣接する第二流体室のガス流体
で該液媒の沸騰開始点付近の温度にまで加温し、次いで
上昇流伝熱領域に導入して前記ガス流体で液媒の沸騰開
始点以上に加温して液媒を蒸発させ、未蒸発の液媒を前
記液媒溜から前記下降流伝熱領域に循環導入することを
特徴とするもので、特に前記第一流体室の下降流伝熱領
域を流下中の液媒が該領域の下端部で下端部圧力に対応
する飽和温度となるように液媒供給量を調節することを
特徴とするものである。さらに運転方法の第2として、
凝縮蒸発器の運転に際して該凝縮蒸発器の凝縮蒸発能力
を制御するにあたり、該凝縮蒸発器の下方に、前記第二
流体室で凝縮して流下する凝縮液を溜める凝縮液溜を設
け、該凝縮液溜から導出する凝縮液の量を調節して第二
流体室の下部が凝縮液中に浸漬する量を変化させるこ
と、あるいは前記凝縮液溜に代えて、凝縮蒸発器の下部
に前記第二流体室で凝縮して流下する凝縮液を集合する
ヘッダーを連設し、該ヘッダーから導出する凝縮液の量
を調節して第二流体室内の凝縮液量を変化させることを
特徴としている。
〔作 用〕
凝縮蒸発器を上記のごとく構成することにより、凝縮蒸
発器を液媒中に浸漬することなく、上部の液媒溜に液媒
を溜めて、該液媒溜から第一流体室に液媒を導入するだ
けで運転することができるから、従来より少ない液媒量
で凝縮蒸発器の運転を行うことができる。さらに第二流
体室の凝縮流路を一側端部に形成したガス導入口から凝
縮液導出口に向かう下り勾配に形成したから、第二流体
室の上下方向略均等にガス流体を導入でき、第一流体室
内の液媒を効率よく加温することができる。
また本発明の最も重要な作用として、下降流伝熱領域で
液媒を加温して上昇流伝熱領域に導入するので、液深の
影響を低減し、上昇流伝熱領域で直ちに沸騰蒸発を開始
させることができるから、凝縮蒸発器の高さ方向を伝熱
面積として有効に使える。さらに本発明の運転方法に示
すように、第二流体室内の凝縮液量を調節することによ
り、第二流体室内のガス流体と接触する伝熱面の面積を
調節することができるから、ガス流体の凝縮量ととも
に、該ガス流体により加温される液媒の蒸発量も制御す
ることができる。従って、上記作用が正確に得られるよ
うに制御することが可能となる。
〔実施例〕
以下、本発明を、第一流体室を酸素室、第二流体室を窒
素室とし、蒸発する液媒を酸素、凝縮するガス流体を窒
素とした例につき、図面に基づいてさらに詳細に説明す
る。尚、前記従来例と同一要素のものには同一符号を付
して詳細な説明を省略する。
まず第1図及び第2図は、本発明の凝縮蒸発器の第1実
施例を示すもので、第1図は凝縮蒸発器の酸素室部分
を、第2図は同じく窒素室部分を示している。なお、こ
の実施例において窒素室のみ、従来型窒素室を組合わせ
て実施することも可能である。
この凝縮蒸発器20は、複精留塔の上部塔6と下部塔13と
の間に形成した空間部21内に配設したもので、酸素室22
は、垂直方向の仕切板により仕切られた各室の左右両端
部及び下端部をサイドバー23,23により閉塞し、上端部
の略全面を開口させており、該開口の上部には、上部塔
6底部に形成された液媒溜24が連設されている。
この酸素室22の内部は、その上端部から下端部近傍に亘
って設けられた2本の仕切棒25,25により幅方向を3つ
の流路に区画形成しており、中央部の流路を下降流伝熱
領域26とし、両側部の2つの流路を上昇流伝熱領域27,2
7としている。この下降流伝熱領域26と上昇流伝熱領域2
7とは、酸素室22の下部の前記仕切棒25の下端部とサイ
ドバー23との間に形成された連通路28,28でそれぞれ連
通している。これらの下降流伝熱領域26,上昇流伝熱領
域27及び連通路28には、それぞれコルゲーションフィン
等の伝熱体29が配設されている。
上部塔6で精留された液化酸素LOは、液化酸素導入管30
により液媒溜24に導入され、酸素室22内の下降流伝熱領
域26を流下しながら、後述の窒素室31の窒素ガスGNによ
り加温され、連通路28を経て上昇流伝熱領域27に導入さ
れる。液化酸素LOは、この上昇流伝熱領域27で窒素室31
の窒素ガスGNにより加温され、その一部が蒸発して酸素
ガスGOとなり、気液混合流となって上昇する。上昇流伝
熱領域27から液媒溜24に上昇した液化酸素LOと酸素ガス
GOの気液混合流は液媒溜24で分離し、酸素ガスGOは一部
が製品として導出され、残部が上部塔6の上昇ガスとな
る。また液化酸素LOは、一部が製品として導出され、大
部分が再び下降流伝熱領域26に流入して酸素室22内を循
環する。また少量の液化酸素LOが、酸素室22内でアセチ
レンの濃縮を防止するために酸素室22下部に連設された
ヘッダー32から導出される。
このように液化酸素LOを酸素室22内に循環させながら、
その一部を蒸発させるように形成することにより、この
凝縮蒸発器20を機能させるのに必要な液化酸素LOは、酸
素室22内を満たす量及び液媒溜24に溜める所定量でよい
ため、従来のごとく、凝縮蒸発器20全体を浸漬する量に
比べてはるかに少ない量で凝縮蒸発器20の運転を行うこ
とができる。これにより、空気分離装置の起動時間の短
縮や、装置の停止時の冷媒放出量の低減を図ることがで
き、保安上の問題も容易に解決することができる。また
液化酸素LOは、自身の密度差で酸素室22内を循環するの
で、ポンプやサーモサイホンリボイラー等の揚液設備や
他の付帯設備等を必要とせず、新たな設備費や動力費が
掛ることもない。
前記酸素室22内の液化酸素LOの循環は、下降流伝熱領域
26内の液化酸素LOの密度に対する上昇流伝熱領域27内の
液化酸素LOと酸素ガスGOからなる気液混合相の見掛け密
度の差により生じるもので、液化酸素LOの循環量は、
[下降流伝熱領域26と上昇流伝熱領域27とのヘッド差−
下降流伝熱領域26と上昇流伝熱領域27内の液相流れ圧損
−上昇流伝熱領域27内の気液2相流れ圧損]の値が大き
い程、大となる。従って、液化酸素LOの循環量を増すた
めには、両流れでのヘッド差を大きくして圧損を小さく
する必要がある。特に上昇流伝熱領域27内の気液2相流
れ圧損の影響が大きいため、上昇流伝熱領域27内に配設
する伝熱体29は、その圧損係数が小さいものを選定する
必要がある。このことから、上昇流伝熱領域27内にコル
ゲーションフィン等の伝熱体を配設せず、上昇流伝熱領
域27の1次伝面(仕切板表面)に沸騰促進核を形成する
ことによって、液化酸素LOの沸騰蒸発を促進するととも
に、流れ圧損を小さくすることもできる。この沸騰促進
核は、粉末金属の焼結や溶射、リエントラントキャビテ
ィーの機械加工等により行うことができる。
また前記下降流伝熱領域26の伝熱面積は、該領域26を流
下する液化酸素LOが該領域26の下部で下部圧力に対応す
る飽和温度あるいは沸騰開始温度よりもやや低い温度に
まで加温できるように設定することが好ましい。この設
定は、下降流伝熱領域26と上昇流伝熱領域27の比率、液
化酸素LOの流量、隣室の窒素ガスGNとの温度差、伝熱効
率等の諸条件により適宜に設定されるもので、伝熱面積
の調節は、伝熱体29の設置幅を変更する等により容易に
行うことができる。また運転中は、液化酸素LOの流量を
調節し、下降流伝熱領域26内の滞留時間を変えて温度調
節することもできる。
このように、液化酸素LOを下降流伝熱領域26で飽和温度
近くまで加温して上昇流伝熱領域27に導入することによ
り、凝縮蒸発器20内の温度分布を大幅に改善することが
でき、凝縮蒸発器能力を向上を図ることができる。
一方、この酸素室22に仕切板を介して隣接配置される窒
素室31は、第2図に示すように、前記液媒溜24に対向す
る上端部の全面をサイドバー33により閉塞するととも
に、前記酸素室22の上昇流伝熱領域27に隣接する部分に
両端が開口したコルゲーションフィン等の伝熱体34,34
を配設して多数の凝縮流路35,35を、また下降流伝熱領
域26に隣接する部分には凝縮液流下路36をそれぞれ形成
している。
前記凝縮流路35は、該凝縮流路35内で凝縮した液化窒素
LNを凝縮流路35から導出流下させるために、窒素室31の
側端部に開口したガス導入口37から、凝縮液流下路36に
開口した凝縮液導出口38に向かう水平方向に対して適宜
な下り勾配が設けられている。また凝縮液流下路36に開
口する凝縮液導出口38は、その開口端を段階状に形成し
て一部を凝縮液流下路36に突出させ、段階上面を液切り
部39,39としている。この液切り部39は、上方の凝縮流
路35の凝縮液導出口38から流下する液化窒素LNを凝縮液
流下路36に案内するもので、上方から流下する液化窒素
LNが凝縮液導出口38に沿って流下し、下方の凝縮流路35
の凝縮液導出口38を液膜で塞ぐことを防止している。
この窒素室31は、両側端部のガス導入口37,37にガス入
口ヘッダー40,40をそれぞれ連設して下部塔13の上部に
接続するとともに、下端部の両側にサイドバー41,41を
設けて中央部の凝縮液流下路36の開口に凝縮液出口ヘッ
ダー42を連設している。
下部塔13で精留された窒素ガスGNは、ガス上昇用の配管
43からガス入口ヘッダー40を経て窒素室31の凝縮流路35
に導入される。この配管43の入口ヘッダー40への接続位
置は、図示のごとく入口ヘッダー40の下部とする以外
に、該入口ヘッダー40の上部または中部としてもよく、
各種条件により適宜設定することができる。
上記凝縮流路35に導入された窒素ガスGNは、隣接する酸
素室22の上昇流伝熱領域27内の液化酸素LOと熱交換を行
って凝縮し、凝縮流路35の下り勾配により凝縮液導出口
38に向かって流れ、凝縮液導出口38から凝縮液流下路36
に流下し、凝縮液出口ヘッダー42から液化酸素LNとして
導出される。この液化窒素LNは従来と同様に上部塔6及
び下部塔13の還流液として用いられ、あるいは製品とし
て採取される。また窒素ガスGN中の非凝縮ガスGXは、ガ
ス入口ヘッダー40の上部に設けられたパージノズル40a
から導出される。
このように、窒素ガスGNを窒素室31の両側端部のガス導
入口37から下り勾配を有する各凝縮流路35に導入し、中
央部の凝縮液導出口38から導出することにより、窒素室
31上下方向各凝縮流路35に導入する窒素ガスGN量、及び
該流路35内で凝縮する液化窒素LN量を略同一とできるの
で、境膜伝熱係数を上下方向略同一とすることができ
る。
従って、酸素室22の上昇流伝熱領域26下部の液化酸素LO
とも十分な熱交換を行うことができるので、凝縮蒸発に
よる伝熱性能を最大限に発揮させることができる。特に
大型の背の高い凝縮蒸発器では、凝縮流路35の長さを大
幅に短くすることができるので、各凝縮流路35の凝縮液
導出口38近傍に形成される液化窒素LNの液膜の厚さを薄
くすることができ、伝熱性能の低下を最小限とすること
ができる。
さらに凝縮流路35の断面積が増大し、ガス導入口37及び
凝縮液導出口38の開口面積も増大させることができるた
め、凝縮流路断面積当たりの凝縮量や流動抵抗が減少
し、熱交換効率をさらに向上させることができる。また
凝縮液導出口38の上下方向の一部に庇状の液切り部39を
設けたことにより、凝縮した液化窒素LNの導出も円滑に
行うことができる。この液切り部39は、凝縮流路35の凝
縮液導出口38を階段状とせずに、上下方向に一直線状に
設けた場合には、適所に庇状の液切り板を設けることに
より、同様の液切り効果を得ることができる。
このように、酸素室22の中央部に下降流伝熱領域26を配
置し、これと対応させて窒素室31の中央部に凝縮液流下
路36を配置することにより、窒素室31の凝縮流路35を大
幅に短縮することができるが、酸素室22の一側に下降流
伝熱領域26を配置し、これと対応させて窒素室31の一側
を凝縮液流下路36とすることもできる。
この凝縮蒸発器20の運転制御は、液面計L等を設けて液
化酸素LOの導出量の調整や熱負荷の調整により従来と同
様に行われるが、本発明では、これに加えて凝縮液出口
ヘッダー42から導出する液化窒素LNの量を調節して窒素
室31内の液化窒素LNの液面高さを調整し、窒素室31内の
伝熱体34と窒素ガスGNとの接触面積を増減させることに
より、窒素室31に隣接する酸素室22内の液化酸素LOの加
温能力を変化させることができる。これにより、液化酸
素LOの蒸発量とともに窒素ガスGNの凝縮量を調整制御す
ることができ、空気液化分離装置の運転状態に対応した
幅広い制御が可能となる。
尚、本実施例の凝縮蒸発器20は、側壁の開口部21aによ
りコールドボックス内に圧力が開放された空間部21内に
配置されているが、この空間部21内に断熱材等を充填し
てもよい。
第3図は、凝縮蒸発器における温度分布図を示すもの
で、本発明の凝縮蒸発器の作用を説明するものである。
まず第3図(イ)は、前記第9図及び第10図に示した従
来の凝縮蒸発器における温度分布を示すもので、凝縮蒸
発器高さHの凝縮蒸発器1に、液深D,飽和温度Tsの液化
酸素LOと飽和温度Tcの窒素ガスを導入して熱交換させる
際の温度分布を示している。液化酸素LOは、凝縮蒸発器
1の外周を循環して下端の導入口4から酸素室2に導入
されるが、この間は、熱の授受が無いため、この液化酸
素の温度Tsbは、液面近傍の飽和温度Tsと略等しい。し
かしながら、この酸素室2における液化酸素LOは、液化
酸素自身の液深による圧力増加により飽和温度が上昇
し、図に鎖線で示す飽和温度Tdを有している。従って、
酸素室2下部に流入する液化酸素LOは、飽和温度Tdに対
して、温度Tsbの過冷状態となっている。そのため、液
化酸素LOは、酸素室2を上昇しながら対流伝熱により昇
温され、A点で飽和温度Tdに達する。流体が沸騰するた
めには、その飽和温度に対してある程度の過熱度が必要
なので、液化酸素LOはさらに加温されてB点で沸騰核形
成に十分な過熱度を有する沸騰開始温度Tspに達する。
このB点から上方の液化酸素LOは、伝熱面から酸素ガス
GOの気泡を沸騰生成しながら気液混合流となって、その
高さ(液深)における飽和温度Tdを示しながら上昇し、
酸素室2上部の導出口5から流出する。このように、酸
素室2内には下方から加温部Z1,過熱部Z2,沸騰部Z3の3
つの伝熱領域に分けられる。そして液化酸素LOの蒸発に
関与しない部分、即ち、加温部Z1と過熱部Z2の和は、液
化酸素LOの単相対流伝熱領域を表し、従来のものでは凝
縮蒸発器高さHに対して20〜40%に達し、凝縮蒸発器全
体の伝熱性能を大幅に低下させる原因となっていた。ま
た沸騰開始前の液化酸素LOの加温は、伝熱性能の低い対
流伝熱で行われるため効率が悪く、凝縮蒸発器全体の効
率を悪化させていた。
第3図(ロ)は、本発明の凝縮蒸発器における温度分布
を示すもので、液媒溜24から酸素室22の下降流伝熱領域
26を流下する液化酸素LOは、隣接する窒素室の窒素ガス
により加温されるため、酸素室22下端部の連通路28から
上昇流伝熱領域27に流入する際の液化酸素の温度Tsb
は、液深による飽和温度Td近くまで上昇する。従って、
液化酸素LOは、上昇流伝熱領域27に流入した直後のA点
で飽和温度Tdに達し、A点から僅かに上昇したB点で沸
騰開始温度Tspとなり、沸騰蒸発を開始する。以後は、
上記同様にその高さにおける飽和温度Tdで上昇してい
く。
このように、下降流伝熱領域26で液化酸素LOを加温し、
上昇流伝熱領域27に流入する位置での飽和温度Tdあるい
は沸騰開始温度Tsp近くとすることにより、上昇流伝熱
領域27での加温部Z1さらには過熱部Z2の長さを大幅に短
縮することができる。さらに前述のごとく、窒素室下部
の伝熱効率が向上しているため、液化酸素LOを短時間で
沸騰開始温度Tspに昇温させることができ、これによっ
ても上記加熱部Z1及び過熱部Z2を短縮させることができ
る。
これにより、凝縮蒸発器20の高さの略全長を沸騰部Z3
して使用することができるため、伝熱効率の向上を図れ
るとともに、液単一相である下降流伝熱領域26と、気液
混相流である上昇流伝熱領域27との液ヘッド差が大きく
なり、液化酸素LOの循環量を増大させることができる。
従って、沸騰部Z3でのアセチレンが濃縮する虞のある乾
き領域の形成を防止することができる。また酸素室22の
下降流伝熱領域26と、凝縮液が集合して流下するため比
較的伝熱性能の低い、前記窒素室31の凝縮液流下路36と
を隣接して配置することにより、下降流伝熱領域26内で
液化酸素LOを沸騰開始温度Tsp以上に加温し、液化酸素L
Oが蒸発して循環の妨げとなることを防止することがで
きる。
次に第4図及び第5図は、本発明の凝縮蒸発器の第2実
施例を示すもので、第4図は酸素室部分、第5図は窒素
室部分をそれぞれ示している。尚、酸素室内及び窒素室
内等の構成は、前記第1実施例と同様に形成されている
ため、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
この凝縮蒸発器50は、下部塔13の上部の窒素ガス雰囲気
に配設されており、酸素室22部分が完全に密閉されると
ともに、窒素室31部分が窒素ガス雰囲気に開放されてい
る。また凝縮蒸発器50の下方には、その上端開口縁51a
が凝縮蒸発器50の適宜な位置にまで形成された凝縮液溜
51が設けられている。
酸素室22の上部は、上方に離間して設けられた液媒溜24
と酸素ヘッダー52及び接続管53を介して接続されてい
る。この酸素ヘッダー52及び接続管53は、二重構造に形
成されており、内部側を液化酸素LOの流下部54、外部側
を酸素ガスGOと液化酸素LOの気液混合流の上昇部55とし
ている。従って、液化酸素LOは、液媒溜24から接続管53
及び酸素ヘッダー52の流下部54を流下して下降流伝熱領
域26に導入され、連通路28,28を経て上昇流伝熱領域27,
27に流入し、その一部が蒸発して気液混合流となり、酸
素ヘッダー52及び接続管53の上昇部55を経て液媒溜24に
上昇循環する。
一方の窒素室31は、同様に上端部をサイドバー33により
閉塞されている以外は下部塔13の窒素ガス雰囲気に開放
されている。従って、窒素ガスGNは、窒素室31内に自由
に流入,流出することができ、その一部が凝縮流路35,3
5で凝縮して液化窒素LNとなり、凝縮流路35の下り勾配
を流下して凝縮液流下路36に集合し、窒素室31の下端か
ら下方の凝縮液溜51に流下する。この窒素室31は、下部
塔13上部の窒素ガス雰囲気中に開放させているので、窒
素室31内に非凝縮ガスGXが濃縮して凝縮能力を低下させ
ることもない。
さらに、この凝縮蒸発器50の運転制御は、前記従来の制
御手段に加えて、凝縮液溜51から導出する液化窒素LNの
量を制御して凝縮蒸発器50の下部が液化窒素LNに浸漬す
る量を調節し、前記第1実施例と同様に窒素室31内の伝
熱体34と窒素ガスGNとの接触面積を増減させることによ
っても行うことができる。
第6図乃至第8図は、本発明の凝縮蒸発器の第3実施例
を示すものである。
本実施例の凝縮蒸発器60は、多数の酸素室の内の一部
を、下降流伝熱領域となる液媒加温室61,61とし、他の
酸素室を上昇流伝熱領域となる液媒蒸発室62,62とした
ものである。この液媒加温室61と液媒蒸発室62とは、凝
縮蒸発器60の両側下部に設けられた連通管63,63により
連通しており、液媒加温室61を流下した液化酸素LOは、
この連通管63を経て液媒蒸発室62に流入する。また両室
61,62の内部には、コルゲーションフィン等の伝熱体64
を適宜配設する。但し、液媒蒸発室62の内部には、伝熱
体64を配設することなく、前述のごとく沸騰促進核伝熱
面を形成して流動抵抗の低減を図ることができる。
また液媒溜65内には、前記液媒加温室61に液化酸素LOを
導入するための導入液溜66及び導入流路67が形成されて
おり液化酸素導入管30により液媒溜65に導入された液化
酸素LOは、導入液溜66及び導入流路67を介して液媒加温
室61に導入されて流下し、導通管63を通過して液媒蒸発
室62の下部に流入する。そして前記各実施例と同様に、
液化酸素LOと酸素ガスGOとの気液混合流となって液媒溜
65に上昇して循環する。この液媒加温室61と液媒蒸発室
62は、その厚さを変えることにより、温度や流量のバラ
ンスを取ることもできる。
一方の窒素室68,68は、上記各実施例で示した窒素室と
同様の構成で形成することができるので、詳細な説明は
省略する。
尚、以上の説明では、空気液化分離における液化酸素と
窒素ガスとの熱交換による蒸発と凝縮を基にして説明し
たが、これ以外の他の液媒とガス流体を用いた場合も同
様の作用効果を得ることができる。また酸素室の液媒導
入部分と液媒蒸発部分の面積等の関係、及び窒素室の凝
縮流路の勾配の角度、その他の各部の形状等は、液媒と
ガス流体の種類や流量等により適宜選定することができ
る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の凝縮蒸発器は、凝縮蒸発
器の上部に液媒溜を設け、第一流体室に、液媒を沸騰開
始点近くまで加温する下降流伝熱領域と、液媒を沸騰開
始点以上に加温する上昇流伝熱領域とを設けて、液媒を
液媒溜と第一流体室内に循環させながら蒸発させるよう
に構成したから、少ない液媒量で凝縮蒸発器を運転する
ことができ、起動時間の短縮、停止時の冷媒損失の低
減、保安上の問題の解決等を図れるとともに、特に下降
流伝熱領域で液媒を沸騰開始温度まで加温することによ
り上昇流伝熱領域で直ちに沸騰蒸発させることができる
ので、液深の影響を低減して、凝縮蒸発器の高さ方向の
有効活性と沸騰側伝熱効率の向上と、液化酸素の循環に
必要なヘッド差を増大させることができる。
そして前記第一流体室の上昇流伝熱領域にコルゲーショ
ンフィンを配設することにより、伝熱係数を向上させて
効率のよい沸騰蒸発を図ることができ、該上昇流伝熱領
域の表面を沸騰促進核伝熱面で形成することにより、沸
騰蒸発を促進させるとともに流動抵抗の低減を図ること
ができる。
また前記両流路は、前記第一流体室内を仕切棒により2
つの流路に区画形成することにより、容易に形成するこ
とができ、あるいは複数の第一流体室の一部を液媒加温
室とし、他を凝縮蒸発室とし両室の下端部を連通させる
ことによっても容易に形成することができる。
さらに第一流体室の下降流伝熱領域を、第二流体室の凝
縮液導出口近傍に対応させて配設することにより、下降
流伝熱領域内で液媒が蒸発して循環の妨げとなるのを防
止することができる。
一方、第二流体室に、ガス導入口から凝縮液導出口に向
かう水平方向に対して下り勾配を有する凝縮流路を形成
し、一側端部からガス流体を導入して他側方向に流下さ
せるから、第二流体室の上下方向に略均等にガス流体を
導入することができ、第一流体室下部の液媒も効率よく
加温することができる。また凝縮流路を短く形成するこ
とができるので、凝縮液の液膜を薄くすることができ、
凝縮側の境膜伝熱係数を向上させることができる。
また、前記第二流体室の凝縮流路は、コルゲーションフ
ィンにより容易に形成することができ、凝縮液導出口の
一部に液切り部を突設することにより、下方の凝縮液導
出口が流下する凝縮液で閉塞されるのを防止することが
できる。この第二流体室は、上端部を閉塞して両側端部
及び下端部を開口させ、一方の側端部の開口をガス導入
口とし、他の開口を凝縮液導出口とすることで容易に形
成することができる。
特に第一流体室を2本の仕切棒により区画して中央部を
下降流伝熱領域とし、両側部を上昇流伝熱領域とすると
ともに、これに対応させて第二流体室の中央部に凝縮液
流下路を設け、該凝縮液流下路に凝縮流路の凝縮液導出
口を開口させることにより、凝縮流路をより短く形成す
ることができ、凝縮液の液膜による影響を大幅に低減さ
せることができる。
また、本発明の凝縮蒸発器の運転方法は、前記第一流体
室の下降流伝熱領域を流下中の液媒を、その流量等を調
節することにより該液媒の沸騰開始点以下の温度にまで
加温してから上昇流伝熱領域に導入するので、上昇流伝
熱領域で直ちに沸騰蒸発させることができるので、沸騰
側伝熱効率の向上と、液化酸素の循環に必要なヘッド差
を増大させることができ、液化酸素循環量が増すため蒸
発部分での乾き領域の形成を防止して有効な保安対策を
図ることができる。
さらに運転能力の制御は、凝縮蒸発器の下方に設けた凝
縮液溜あるいは凝縮蒸発器の下部に連設したヘッダーか
ら導出する凝縮液の量を調節して第二流体室内の凝縮液
量を変化させることにより、伝熱面積を制御して蒸発凝
縮能力を調節することができ、従来の制御手段に本方法
を加えることで幅広い制御を行うことが可能となる。
従って、処理量の多い大型の空気液化分離装置の凝縮蒸
発器に特に好適なもので、装置全体の小型化や運転動力
費の低減が図れ、製品の動力原単位を低減させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の凝縮蒸発器の第1実施例を
示すもので、第1図は複精留塔に組込んだ凝縮蒸発器の
酸素室部分を示す断面図、第2図は同じく窒素室部分を
示す断面図、第3図は凝縮蒸発器における温度分布の説
明図、第4図及び第5図は本発明の凝縮蒸発器の第2実
施例を示すもので、第4図は酸素室部分を示す断面図、
第5図は窒素室部分を示す断面図、第6図乃至第8図は
本発明の凝縮蒸発器の第3実施例を示すもので、第6図
は凝縮蒸発器の断面側面図、第7図は液媒加温室を示す
断面正面図、第8図は液媒蒸発室を示す断面正面図、第
9図及び第10図は従来例を示すもので、第9図は複精留
塔に組込んだ凝縮蒸発器の酸素室部分を示す断面図、第
10図は同じく窒素室部分を示す断面図である。 6……上部塔、13……下部塔、20,50,60……凝縮蒸発
器、22……酸素室、24,65……液媒溜、25……仕切棒、2
6……下降流伝熱領域、27……上昇流伝熱領域、28……
連通路、29,34,64……伝熱体、31,68……窒素室、35…
…凝縮流路、36……凝縮液流下路、37……ガス導入口、
38……凝縮液導出口、39……液切り部、42……凝縮液出
口ヘッダー、51……凝縮液溜、61……液媒加温室、62…
…液媒蒸発室、63……連通管、GN……窒素ガス、GO……
酸素ガス、LN……液化窒素、LO……液化酸素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−56592(JP,A) 特開 昭56−130201(JP,A) 特開 昭63−187085(JP,A) 特公 昭40−18206(JP,B1) 特公 昭49−37627(JP,B1) 特公 平4−14269(JP,B2) 特公 平6−68434(JP,B2) 実公 昭61−42072(JP,Y2) 実公 昭63−47831(JP,Y2) 実公 昭63−49676(JP,Y2)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の垂直な仕切板により複数の第一流体
    室と第二流体室とを交互に形成し、前記第一流体室の液
    媒と、前記第二流体室のガス流体とで熱交換を行なう凝
    縮蒸発器において、該凝縮蒸発器の上部に液媒溜を設け
    るとともに、前記第一流体室に、液媒をその沸騰開始点
    近くまで加温する下降流伝熱領域と、液媒をその沸騰開
    始点以上に加温する上昇流伝熱領域とを設けて、該下降
    流伝熱領域と上昇流伝熱領域とを第一流体室下部で連通
    させるとともに、両領域の上部を前記液媒溜に連通さ
    せ、前記第一流体室の下降流伝熱領域の伝熱面積は、該
    領域を流下しながら加温される液媒が該領域の下端部
    で、下端部圧力に対応する飽和温度となるように設定さ
    れていることを特徴とする凝縮蒸発器。
  2. 【請求項2】前記複数の第一流体室は、その一部の室を
    下降流伝熱領域となる液媒加温室とし、残りの室を上昇
    流伝熱領域となる液媒蒸発室とするとともに、両室の下
    端部を連通路によりそれぞれ連通させたことを特徴とす
    る請求項1記載の凝縮蒸発器。
  3. 【請求項3】前記第一流体室を、室内の上端部から下端
    部近傍に亘って配設した少なくとも2本の仕切棒により
    幅方向を少なくとも3つの流路に区画形成し、中央部の
    流路を下降流伝熱領域とし、両側部の流路を上昇流伝熱
    領域とするとともに、前記第二流体室は、幅方向両側端
    部を開口させてそれぞれガス導入口とし、第二流体室の
    幅方向中央部に前記第一流体室の下降流伝熱領域に対応
    させて下端部が開口した凝縮液流下路を設け、該凝縮液
    流下路に前記凝縮流路の凝縮液導出口を開口させたこと
    を特徴とする請求項1記載の凝縮蒸発器。
  4. 【請求項4】前記第二流体室は、少なくとも一側端部を
    開口させてガス流体を導入するガス導入口を形成すると
    ともに、該ガス導入口から凝縮液導出口に向かう水平方
    向に対して下り勾配を有する凝縮流路を形成したことを
    特徴とする請求項1記載の凝縮蒸発器。
  5. 【請求項5】前記第二流体室は、上端部を閉塞するとと
    もに両側端部あるいは両側端部及び下端部を開口させ、
    一方の側端部の開口をガス導入口とし、他方の側端部あ
    るいは他方の側端部及び下端部の開口を凝縮液導出口と
    したことを特徴とする請求項4記載の凝縮蒸発器。
  6. 【請求項6】前記第二流体室の凝縮流路の凝縮液導出口
    の一部に液切り部を突設したことを特徴とする請求項3
    又は請求項4又は請求項5記載の凝縮蒸発器。
  7. 【請求項7】請求項1記載の凝縮蒸発器を運転するにあ
    たり、前記液媒溜から導入されて第一流体室の下降流伝
    熱領域を流下中の液媒を、隣接する第二流体室のガス流
    体で該液媒の沸騰開始点付近の温度にまで加温し、次い
    で上昇流伝熱領域に導入して前記ガス流体で液媒の沸騰
    開始点以上に加温して液媒を蒸発させ、未蒸発の液媒を
    前記液媒溜から前記下降流伝熱領域に循環導入すること
    を特徴とする凝縮蒸発器の運転方法。
  8. 【請求項8】前記第一流体室の下降流伝熱領域を流下中
    の液媒が該領域の下端部で下端部圧力に対応する飽和温
    度となるように液媒供給量を調節することを特徴とする
    請求項7記載の凝縮蒸発器の運転方法。
  9. 【請求項9】請求項1記載の凝縮蒸発器の運転に際して
    該凝縮蒸発器の凝縮蒸発能力を制御するにあたり、該凝
    縮蒸発器の下方に、前記第二流体室で凝縮して流下する
    凝縮液を溜める凝縮液溜を設け、該凝縮液溜から導出す
    る凝縮液の量を調節して第二流体室の下部が凝縮液中に
    浸漬する量を変化させることを特徴とする凝縮蒸発器の
    運転方法。
  10. 【請求項10】請求項9記載の凝縮液溜に代えて、凝縮
    蒸発器の下部に前記第二流体室で凝縮して流下する凝縮
    液を集合するヘッダーを連設し、該ヘッダーから導出す
    る凝縮液の量を調節して第二流体室内の凝縮液量を変化
    させることを特徴とする凝縮蒸発器の運転方法。
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