JPH0788616B2 - 無機繊維成形体の製造法 - Google Patents

無機繊維成形体の製造法

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JPH0788616B2
JPH0788616B2 JP61229493A JP22949386A JPH0788616B2 JP H0788616 B2 JPH0788616 B2 JP H0788616B2 JP 61229493 A JP61229493 A JP 61229493A JP 22949386 A JP22949386 A JP 22949386A JP H0788616 B2 JPH0788616 B2 JP H0788616B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、鉄鋼、窯業、化学プラント等で広く用いら
れる工業用加熱炉等の内側に設けられる耐火断熱材に適
した引張り強度の高い、高カサ密度無機繊維成形体の製
造法である。
〔従来の技術〕
工業用加熱炉耐熱材としてアルミナ40〜60重量%(以下
%と言う)、シリカ40〜60%を含有する非結晶質セラミ
ツクフアイバーのカサ密度0.09以上の成形体が広く用い
られて来た。しかし、これらのセラミツクスフアイバー
成形体の最高使用温度は1200℃で、更に高温度で使用さ
れる工業加熱炉に用いるため、近年アルミナ70〜90%、
シリカ5〜30%のいわゆる結晶質アルミナフアイバーが
開発された。
しかし、結晶質アルミナフアイバーは非晶質セラミツク
フアイバーに比べて、強度が弱いため、セラミツクフア
イバーの成形に用いられるニードルパンチ法では繊維が
粉々になりやすく、強度の高い成形体を得ることは困難
であつた。
このため、結晶質アルミナフアイバーの場合はアルミナ
フアイバーを一度水中に解綿した後、コーンスターチ等
の有機質糊剤とシリカゾル等の無機バインダーで固めて
フエルト状に成形して、カサ密度0.09以上の成形体を製
造していた。しかし、この方法では成形時に繊維の長さ
が数mmに切断されるため、繊維同志のからみ合いが少な
く、有機質糊剤が高温で焼失した後は引張り強度が50〜
100g/cm2まで低下する上、湿式工程のため製造コストも
高くなる欠点があつた。
一方、繊維を本来の長い状態で使用する試みとして、有
機質不織布を補強材としてアルミナ繊維積層体をニード
ルパンチ成形して、マツトを得る方法(特開昭60−1104
39号公報)が提案されているが、ニードルパンチ成形の
際にアルミナ繊維が粉々になる現象は同様に起り、高温
使用時、有機質不織布が焼失すると焼成前のカサ密度が
0.1の成形体でも、カサ密度は0.06以下になるなどアル
ミナ繊維マツトの密度は著しく低下し、引張り強度も50
〜100g/cm2まで低下し充分なものではなかつた。
この欠点を解決する方法として、特開昭60−88162号公
報及び特開昭60−252717号公報にアルミナ繊維の焼成前
の前駆体積層体にニードルパンチ成形し、その後焼成し
てブランケツトを得る方法が提案されている。この方法
は従来の方法に比べ、強度の高いブランケツトを得るこ
とが出来るとされている。ところが、この方法において
も、ニードルパンチ成形するために、高価な繊維処理剤
やニードルパンチ成形機を必要とし、又ニードルパンチ
処理の際に針が折損すると金属針が製品中に混入すると
いう欠点があつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上の如く、高耐熱性である結晶質アルミナ繊維の高温
強度の高いマツト状成形体を高価な繊維処理剤や特別な
装置を用いず、製造することは困難であつた。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、焼成処理により、金属酸化物を与える繊維組
成物水溶液に水溶性有機重合体を添加した粘性液を紡糸
して得られた前駆体繊維積層体を水蒸気圧10〜100mmHg
で加湿処理し、次いで加圧成形した後、1100〜1400℃で
焼成することを特徴とする無機繊維成形体の製造方法で
ある。
以下本発明について具体的に説明する。
本発明に用いられる前駆体繊維は、水溶性有機重合体を
添加して高粘度とした金属塩溶液を紡糸して得られる。
上記紡糸液は例えばマグネシウム、ジルコニウムなどの
水溶性金属塩やコロイダルシリカなどを含むオキシ塩化
アルミニウム水溶液にポリビニルアルコール、ポリエチ
レンオキサイドなどの水溶性有機重合体水溶液を添加し
た後、減圧濃縮するなどの方法で得られる。
この様にして得た紡糸液を押出し法、遠心法など通常用
いられている紡糸法で紡糸すれば、前駆体繊維が得られ
る。例えば、遠心法による場合は、中央に開孔部を有す
る回転円盤の表面に5〜20ポイズの紡糸液を供給し、紡
糸した後、高速の空気流により延伸、乾燥されて前駆体
繊維となる。この場合、前駆体繊維は、繊維が紡糸装置
の壁等に付着したり液滴化しない様にするため充分乾燥
される。
この様に乾燥された前駆体繊維は水分含有率が3%以下
で繊維相互の付着はない。前駆体の加湿は、水蒸気圧が
10〜100mmHg好ましくは14〜50mmHgの範囲の加湿雰囲気
中に1〜30分保持するか、又は前駆体繊維積層体層に上
記加湿空気を通過させるかなどの方法により好適に行な
える。加湿後の前駆体の水分は3〜12%の範囲であり、
4〜8%程度の場合が最も加圧処理に適している。水蒸
気圧が10mmHg未満の場合は、前駆体繊維の加湿を充分に
行なうには長時間を要し、実際的でなく、100mmHgを越
えると前駆体繊維積層体の表面が加湿過多となつて繊維
の形状が崩れ、焼成後積層体表面に皮が張つた状態とな
り好ましくない。
加湿した前駆体の加圧成形は板状、ロール状、ベルト状
等の通常のプレス機で行なうことが出来る。成形圧力は
前駆体積層体の含水率、加圧成形後のカサ密度により変
わるが、100kg/m2以下の極く小さい圧力で良く、前駆体
繊維積層体のカサ密度を0.06g/cm3以上に加圧成形す
る。
焼成は1000〜1400℃、好ましくは1200〜1350℃で行なわ
れる。1000℃未満では繊維の強度が不充分であり、且つ
1500℃での再加熱収縮が大きく耐火断熱繊維成形体とし
て実用に適さない。又1400℃を越えて加熱しても繊維の
性能は特に向上せず、むしろ強度が低下して経済的でな
い。
以上のとおり、本発明により、乾燥した前駆体繊維積層
体を再度特定条件で加湿したのち、加圧成形することに
よつて前駆体繊維同志を部分的に付着させ、そのまま焼
成することにより密度の高い、且つ柔軟性を持つマツト
状成形体を得ることができる。
〔実施例〕
実施例1(テストNo1) オキシ塩化アルミニウム水溶液に焼成後の組成がアルミ
ナ80%、シリカ20%になる様な割合にコロイダルシリカ
(スノーテツクス日産化学)を添加した後、10%ポリビ
ニルアルコール水溶液(デンカポバールB−17使用)を
アルミナ、シリカの合計量に対してポリビニルアルコー
ルが8%になる様な割合に添加し、濃縮した粘度15ポイ
ズの水溶液を紡糸原液とし、中央に開孔部を有する回転
円盤を用いて紡糸してカサ密度0.04g/cm3の前駆体繊維
積層体を得た。
この前駆体積層体を20℃、相対温度80%水蒸気分圧14mm
Hgの恒温恒質槽に5分間保持し加湿したのち、繊維の積
層する方向に50kg/m2の力で1分間加圧圧縮しカサ密度
0.07g/cm3の前駆体プレス成形体を得た。
この成形体を室温から最高1300℃までの温度勾配を持た
せたトンネル炉にて室温から800℃まで30分間、800℃か
ら1300℃まで15分間、1300℃に10分間保持する様に焼成
し焼成体を得た。
焼成体のカサ密度は0.095g/cm3、引張り強度500g/cm2
あつた。
実施例2〜4(テストNo2〜4) 実施例1で用いた前駆体を、加湿条件、加圧条件、焼成
温度を表のとおり変えて処理し、カサ密度0.085以上、
引張り強度460g/m2以上の焼成体を得た。
比較例1(テストNo5) 実施例1で得たカサ密度0.04g/cm3の前駆体に加湿処理
を行なわず50kg/m2の力で1分間加圧圧縮をして0.052g/
cm3の前駆体成形体を得た。この成形体を実施例1と同
じ条件で焼成した。焼成体のカサ密度は0.058g/cm3で、
引張り強度は200g/cm3と不充分なものであつた。
比較例2(テストNo6) 実施例1で得たカサ密度0.04g/cm3の前駆体を水蒸気分
圧8mmHgで20分間加湿したのち、50kg/m2の圧力で成形
し、実施例1の条件で焼成した。焼成体のカサ密度は0.
072g/cm3と低く強度も低かった。
比較例3(テストNo7) 実施例1で得た同じ前駆体を水蒸気分圧102mmHgで1分
間加湿し、後は実施例1と同様に加圧焼成した。カサ比
重、引張り強度とも良好であつたが前駆体の表面の一部
が加湿過剰になつたため焼成体の表面が、皮が張つた状
態となり柔軟性に欠けるものとなつた。
比較例4(テストNo8,9) 実施例1の2テストNo3,4,とほぼ同じ条件で加湿加圧成
形し、焼成温度を800℃と1400℃に変えて焼成した。密
度はほぼ良好な焼成体となつたが、引張り強さが不充分
であつた。
カサ密度と焼成体の引張り強さの測定は次によつた。
カサ密度 試料から100mmの試片を切り出し、切片の重量、幅、長
さ、厚みを測定してカサ密度を計算した。なお、厚さは
復元性があるためJIS R−3311に準じて測定した。
引張り強さ 試料から50(幅)×300(長さ)mmの形状の試料を切り
出し、300mm長さ方向の引張り強さを、引張り試験機
(東洋ボールドウイン製UTM−4−100型)を用いて測定
した。試片の厚さは試料切出し前にJIS R−3311により
測定した。この値を用いて試験体の断面積を計算した。
〔発明の効果〕
本発明の方法により、特殊な装置や高価な助剤を用いる
ことなく、又前駆体繊維を破壊することもなく、耐火断
熱材として使用するに十分な引張り強度を持ち、且つ適
度の柔軟性を有する繊維マツト等の成形体を容易に、経
済的に得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼成処理により、金属酸化物を与える繊維
    組成物水溶液に水溶性有機重合体を添加した粘性液を紡
    糸して得られた前駆体繊維積層体を、水蒸気圧10〜100m
    mHgで加湿処理し、次いで加圧成形した後、1100〜1400
    ℃で焼成することを特徴とする無機繊維成形体の製造方
    法。
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JPH04276977A (ja) * 1991-03-05 1992-10-02 Nec Corp Isdn電話装置
JP2003258350A (ja) 2002-02-27 2003-09-12 Nec Corp 複合レーザロッド、並びにその製造方法およびそれを用いたレーザ装置
CN105506761B (zh) * 2016-01-19 2017-11-24 浙江理工大学 一种二氧化硅/聚苯乙烯微/纳米纤维膜的离心纺丝制备方法

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