JPH0786703B2 - トナー - Google Patents

トナー

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JPH0786703B2
JPH0786703B2 JP1317537A JP31753789A JPH0786703B2 JP H0786703 B2 JPH0786703 B2 JP H0786703B2 JP 1317537 A JP1317537 A JP 1317537A JP 31753789 A JP31753789 A JP 31753789A JP H0786703 B2 JPH0786703 B2 JP H0786703B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は電子写真、静電記録の如き画像形成方法に用い
られる新規な静電荷像現像用トナーに関する。
[背景技術] 電子写真法においては、硫化カドミウム、ポリビニルカ
ルバゾール、積層型有機光導電体、セレン、酸化亜鉛の
如き光導電体の性質を利用して、光導電体に静電潜像を
形成する。例えば光導電体層(以下、「感光体」と称
す)上に一様に電荷を付与し、画像露光を施して静電潜
像を形成し、ついで前記静電潜像の電荷とは逆極性また
は同極性に荷電したトナー粉末で現像し、さらに必要に
応じて転写シートに転写して定着する。このうち、転写
工程を有する装置の場合には、転写シートに転写されな
かった感光体上の残余のトナーを除去し、感光体を繰り
返し使用するのが通常である。感光体上の残余のトナー
を除去する方法としては、ブレードクリーニング方式、
ファーブラシクリーニング方式、磁気ブラシクリーニン
グ方式の如く、感光体にクリーニング部材を接触させて
行うのが一般的である。この場合、クリーニング部材は
適当な圧力で感光体に圧接しているので、繰り返し使用
している間に感光体に傷がついたり、トナーが固着する
現象が発生する場合がある。例えば、特開昭48−47345
号公報において、このトナーが感光体に固着する現象を
回避するために、現像剤中に摩擦減少物質と研摩物質の
双方を添加することが提案されている。この方法は、確
かにトナー固着現象を回避するには有効であるが、次の
問題点を有している。
トナー固着現象を回避しうる程度に摩擦減少物質を添加
すると、繰り返しの使用によって感光体表面に生成もし
くは付着する紙粉、オゾン付加物の如き低電気抵抗物質
の除去が行なわれにくくなる。特に高温高湿の環境下に
おいて感光体上の潜像が低電気抵抗物質によって著しく
損なわれるという問題点がある。摩擦減少物質と研摩物
質それぞれの添加量が微妙であり、安定した特性を有す
るトナーまたは現像剤を得るのが難しいという問題点が
ある。
特開昭61−59454号公報は、トナーの動摩擦係数を適度
に調整することによって、感光体の削れを抑制すること
を提案しており、ポリアルキレンの添加が効果があると
している。しかしながら、この方法では、他の滑剤の添
加を伴わないという点で、カブリ、画像濃度安定性で従
来より優れてはいるが、未だに、いくつかの問題点があ
る。
結着樹脂と、ポリアルキレンとの相溶性は小さく、その
ため、加熱混練の如き手段によってもポリアルキレンは
十分に小さなセグメントとして分散しえず、その後の微
粉砕工程の如き工程において、ポリアルキレン成分が粉
砕粒子から分離する場合がある。分離したポリアルキレ
ン粒子は、トナー粒子中に遊離したポリアルキレン粒子
として存在し、通常のトナーとは異なった荷電粒子とし
て、カブリの如き画像汚れの原因となることがある。さ
らに、通常のトナー製造工程では、適度に粒度調節する
ために微粉砕品を、分級工程を通して、微粉部、適正部
(通常、ここをトナーとして用いる)、粗粉部にわけ
る。一般的に、微粉部は、全量の10〜40重量%であり、
微粉部および粗粉部は、製造工程のはしめの原材料中に
混入され、再利用される。
しかしながら、前述のごとく、ポリアルキレンの遊離粒
子が生じていると、この遊離粒子は分級による微粉部に
多く含まれる。特に、磁性トナーにおいては、比重差の
ため、この傾向は顕著である。以上のような状態で、ポ
リアルキレン粒子の多く含まれた微粉部の再利用をくり
返し行なうと、トナー組成は変動して不均一となり、安
定した現像特性を有するトナーが生成され得なくなる。
[発明の目的] 本発明者らは、前述の問題点を解決するためには、低分
子量オレフィン重合体または共重合体の結着樹脂中にお
ける分散性を上げること、結着樹脂中に、低分子量オレ
フィン重合体または共重合体による異質のハードセグメ
ントを形成しないことが重要であると考え、種々の検討
の結果、本発明に到達したものである。
本発明の目的は、カブリのないトナー画像を形成し得る
トナーを提供することにある。
さらに、本発明の目的は、常に安定した画像濃度、鮮明
な画質を形成し得るトナーを提供することにある。
さらに、本発明の目的は、トナー製造工程において、微
粉砕品を分級する際に生じた適正粒度部以外の微粉、粗
粉を再度、トナー原材料に投入して用いても画質におい
て変動がなく、かつ、安定したトナーを提供することに
ある。
さらに、本発明の目的は、感光体への傷つけがなくおよ
び感光体表面の削りの抑制されたトナーを提供すること
にある。
本発明の他の目的は、高温高湿環境下においても潜像の
乱れを生じないトナーを提供することにある。
本発明の目的は、感光体へのトナーの付着および融着を
防止し、複写画像へのスジ状または点状の汚染を生じな
いトナーを提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、現像機スリーブの汚染を
防止し、耐久時の画像濃度の低下を生じないトナーを提
供することにある。
[発明の概要] 具体的には、本発明は、少なくとも結着樹脂及びプロピ
レン成分を85〜99.5重量%を有する低分子量オレフィン
共重合体を含有するトナーであり、該低分子量オレフィ
ン共重合体が、少なくとも2種類以上のオレフィンモノ
マー単位よりなり、且つ90℃から170℃の間に2つ以上
の融解ピークを有することを特徴とするトナーに関す
る。
[発明の具体的説明] トナーは種々の方法によって製造することができる。例
えば、粉砕方法では、結着樹脂に特定な低分子量オレフ
ィン共重合体を分散する工程で、結着樹脂および特定な
低分子量オレフィン共重合体の軟化点または融点より高
い温度で、溶融、混合した後に、常温付近まで冷却しそ
の後に粉砕し、分級を行なう。
本発明において、特定な低分子量オレフィン共重合体が
融解ピークを2つ以上もつ場合には、結着樹脂中で、特
定な低分子量オレフィン共重合体は、きわめて特有の構
造をとっていると思われる。
特定な低分子量オレフィン共重合体は、冷却されると、
溶融温度に近い融解ピークの成分が急冷状態で、微小核
を多数形成し、次いで、徐冷状態で、それより低い温度
の融解ピークの成分が、おそらく、ランダム共重合部よ
りなるソフトセグメントを核の周囲に形成し、中がハー
ドセグメント、外がソフトセグメントよりなる二重構造
の微粒子になっていると考えられる。
このように、結着樹脂中に、特定な低分子量オレフィン
共重合体粒子は、極めて微少かつ分散性に富んで存在
し、さらには、上述の如き二重構造のため、核となるハ
ードセグメントにしっかりと付き、流動することのない
ソフトセグメント部によって、感光体を傷つけたり、削
ったりすることのない、滑り性のよいトナーとなってい
るものと考えられる。
本発明に用いる低分子量オレフィン共重合体として、単
量体として、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペン
テン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−
1、ノネン−1、デセン−1のような直鎖α−オレフィ
ンおよび、一般式CH2=CH−(CH2)n−CH(CH3)2,CH2
CH−(CH2)n−C(CH3)3で示されるような分枝α−オレ
フィンおよび、これらの不飽和基の位置の異なるオレフ
ィンのうち、少なくとも2種以上を成分として含有する
低分子量オレフィン共重合体が例示される。さらに、あ
らかじめ高分子量化しておいたオレフィン共重合体を、
ポリマーの主鎖を切断することにより低分子量化したオ
レフィン共重合体が例示される。
たとえば、プロピレン−エチレン共重合体、エチレン−
ブテン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、プロピ
レン−ペンテン共重合体、プロピレン−4−メチルペン
テン−1共重合体の如き共重合体および、プロピレン−
エチレン−ブテン三元共重合体、およびこれらの変成物
が例示される。好ましくは、プロピレン−エチレン共重
合体、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体および、
これらの変成物が良い。
より好ましくは、プロピレン成分が85〜99.5重量%含有
されている低分子量オレフィン共重合体が耐オフセット
性、結着樹脂への分散性及び耐ブロッキング性の点で好
ましい。
低分子量オレフィン共重合体の変性方法として、低分子
量オレフィン共重合体を溶融混練機の如き手段で加熱混
練し、低分子量オレフィン共重合体のポリマー主鎖を切
断する方法があげられる。オレフィン共重合体は、処理
温度180〜300℃(好ましくは、200〜250℃)で、100〜3
00rpmで攪拌しながら、0.5〜20分間(好ましくは、0.5
〜10分間)処理されるのが2つの融解ピークを付与する
うえで好ましい。
本発明に係る低分子量オレフィン共重合体は、90℃から
170℃の間に2つ以上の融解ピークをもつものが有効で
ある。特に、115℃から160℃に2つ以上の融解ピークを
もつものが好ましい。前述の2つ以上の単量体の組成比
および変成条件を適宜選択することによって、2つ以上
の融解ピークをもたせることができる。融解ピークが1
つのみの場合には、先に説明したごとき、低分子量オレ
フィン共重合体の微小かつ良分散、及び2重構造による
トナー表面の滑性化効果は望めない。
ここで、融解ピークが170℃を越える場合では、トナー
製造時に、結着樹脂中での溶融が不十分であり、分散の
悪いものとなる。一般に、融解ピークの高いものは、結
晶化時に硬度が堅いものが多く、感光体の削れ・傷の防
止という本発明の目的にそぐわないものである。
融解ピークが90℃未満では、クリーニング部で、感光体
およびクリーニング部材の摺擦による発熱で、トナー同
士の融着や感光体への融着が発生するおそれがあり、好
ましくない。さらに、本発明において、もっとも高い温
度の融解ピークが130℃から、170℃にあることが、急冷
条件になり微小かつ良分散化のために好ましい。第2の
融解ピークは、もっとも高い温度の融解ピークより少な
くとも5℃以上、さらに好ましくは10℃以上低いことが
好ましい。
本発明の特定の低分子量オレフィン共重合体の重量平均
分子量は、1,000〜15,000が好ましく、さらに好ましく
は、2,000〜10,000が良い。重量平均分子量が大きい場
合には、トナー中における低分子量オレフィン共重合体
粒子径が大きく、これらがトナー表面より脱落すると、
例えば、正荷電性のトナーの場合、この脱落した低分子
量オレフィン共重合体粒子のネガ性のため、これが若干
数の微小のトナー粒子をともなって、全体としてあたか
もネガ粒子群として反転部で現像され、カブリという欠
点を生ずる。
重量平均分子量が小さいと、低分子量オレフィンはもろ
くなり、所望の効果を発揮しにくくなる。
本発明において、融解ピークは次のようにして測定し
た。示差走査熱量計(DSC)を用い、サンプルを適量
(約10〜20mg)秤取し、セル中にセットする。一度、18
0℃まで昇温し、10分間ホールドした後、80℃まで10℃
/分で冷却し、その後、再び10℃/分で昇温しながら、
測定を行うものである。
重量平均分子量の測定は種々の方法があり、それによっ
て若干の相異が生じる。従って、本発明において、重量
平均分子量は、以下の測定法によって測定する。
ゲル・パーミション・クロマトグラフィー(GPC)によ
り、温度135℃,溶媒o−ジクロルベンゼン(0.1%アイ
オノール添加)、測定流量1.0ml/minで、濃度0.1wt%の
サンプルを400μl注入する。試料の分子量測定にあた
り、単分散ポリスチレン標準試料により作成した検量線
を使用する。カラムは例えばショーデックスA−80Mが
ある。
本発明において、低分子量オレフィン共重合体は、結着
樹脂100重量部当り、0.5〜10重量部(好ましくは、1〜
7重量部)トナーに含有されるのが好ましい。0.5重量
部未満であると添加効果が少なく、10重量部を越える場
合は、トナーへの均一分散が困難であり、トナーの耐ブ
ロッキング性が低下する傾向にある。
本発明に使用するトナーの結着樹脂は、形成する単量体
として、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルス
チレン、p−クロルスチレン、ビニルトルエンの如きス
チレンおよびその置換体;アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチ
ルの如きアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリ
ル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸シクロヘキシル、の如きメタクリル酸エステ
ル;アクリロニトリル;ビニルメチルエーテル、ビニル
エチルエーテルの如きビニルエーテル類;マレイン酸、
マレイン酸エステルの如き不飽和カルボン酸、不飽和カ
ルボン酸エステル;エチレン、プロピレン、ブタジエン
などのオレフィン類、ジオレフィン類が例示される。こ
れら単量体の単重合体、および2種類以上の単量体より
なる共重合体、およびポリエステル、架橋ポリエステ
ル、ポリエーテル、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリア
マイド、テルペン樹脂、フェノール樹脂、が単独あるい
は混合して使用できる。
前述の単量体を重合するにあたって、架橋剤として、主
として2個以上の重合可能な二重結合を有する化合物を
用いることができる。例えば、ジビニルベンゼン、ジビ
ニルナフタレンのような芳香族ジビニル化合物;エチレ
ングリコールジアクリレート、トリエチレングリコール
ジアクリレート、ビスフェノールジエチレングリコール
ジアクリレートのような二重結合を2個有するカルボン
酸エステル;ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、
ジビニルスルホンの如きジビニル化合物及び3個以上の
ビニル基を有する化合物が単独もしくは混合物として用
いても良い。
本発明において、結着樹脂として、架橋されたスチレン
−アクリル酸エステル系共重合体、架橋されたスレチン
−メタクリル酸エステル系共重合体、または架橋ポリエ
ステル樹脂が耐久オフセット性、耐久性及び特定な低分
子量オレフィン共重合体との親和性の点で特に好まし
い。
さらに、必要に応じて、本発明でトナー中に使用する添
加剤としては、荷電制御、着色、調色、または流動性付
与の如き目的で加えられるものである。添加剤として、
例えば、カーボンブラック、各種染顔料、金属錯体、疎
水性コロイド状シリカ微粉末、可塑剤、ポリフッ化ビニ
リデン粉がある。感光体への付着物を除去する目的で、
非磁性無機微粉体として、アルミナ、二酸化チタン、チ
タン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸スト
ロンチウム、酸化亜鉛を添加することもできる。
本発明のトナーは必要に応じて磁性粉を含有してもよ
い。磁性粉としては磁場の中に置かれて磁化される物質
が用いられる。鉄、コバルト、ニッケルの如き強磁性金
属の粉末、それらの合金もしくはマグネタイト、γ−Fe
2O3、フェライトの如き化合物がある。特に前述の効果
を発揮せしめるためには好ましくは窒素吸着法によるBE
T比表面積が2〜20m2/g、特に2.5〜12m2/g、さらにモー
ス硬度が5〜7の磁性粉が好ましい。この磁性粉の含有
量はトナー重量に対して10〜70重量%が良い。
トナーの製造方法として、熱ロール、ニーダー、エクス
トルーダーの如き熱混練機によって構成材料を良く混練
した後、機械的な粉砕、分級によって得る方法;あるい
は結着樹脂溶液中に所定材料を分散した後、噴霧乾燥す
ることにより得る方法;あるいは、結着樹脂を構成すべ
き単量体に所定材料を混合して乳化懸濁液とした後に重
合させてトナーを得る重合法トナー製造法が挙げられ
る。特に、結着樹脂と、低分子量オレフィン共重合体
を、熱混練した後、粉砕、分級してトナーを得る方法に
適している。
以下に本発明の低分子量オレフィン共重合体の製造例を
示す。
製造例1 プロピレン−エチレン共重合体(エチレン含量15重量
%、重量平均分子量4500、融解ピーク温度160℃)を原
材料として、2軸混練機の温度を約230℃、主軸回転数1
80rpmに設定し、オープンベントで混練を行なった。混
練機内におけるプロピレン−エチレン共重合体の滞留時
間は約2分間であった。吐出したストランドを冷却後、
カッターにてペレットにし、さらに、粉砕機にて、粉末
状にした。このようにして得た低分子量オレフィン共重
合体(A)は、149℃と135℃に融解ピークをもち、重量
平均分子量は4500であった。示差走査熱量計で測定した
チャートを第1図に示す。
製造例2〜6 製造例1のプロピレン−エチレン共重合体の代わりに、
表−1に示すような種々のオレフィン共重合体を原材料
として、製造例1とほぼ同様の方法によって、低分子量
オレフィン共重合体(B)〜(F)を得た。これらはい
ずれも表−1に示すように融解ピークを2つ以上有して
いた。
以下、実施例をもって本発明を説明する。部は重量部を
意味する。
実施例1 スチレン−2−エチルヘキシルアクリレート−ジビニル
ベンゼン共重合体100部(重量平均分子量約35万)、ニ
グロシン4部、磁性粉60部、および製造例1の低分子量
オレフィン共重合体(A)5部を混合し、二軸混練機に
て約180℃で溶融混練し、約10〜30℃に設定した冷却コ
ンベアーにより冷却した。次いで、ハンマーミルにて粗
粉砕したのち、ジェット粉砕機にて微粉砕した。次いで
風力分級機を用いて分級し、体積平均径が約11μmの黒
色粉体(トナー)を得た。
この黒色粉体100部に疎水性コロイダルシリカ0.5部を加
え、ヘンシェルミキサーで混合し、疎水性コロイダルシ
リカが混合されているトナーとした。
このトナーを、DSCによって融解ピークを測定したとこ
ろ、低分子量オレフィン共重合体(A)とほぼ同じ位置
に2つのピークが見られた。
このトナーを用いて、市販の複写機NP−3525で画出しを
行なったところ、画像濃度は1.32と高く、カブリのない
解像度の高い画像が得られた。使用した複写機は、積層
型有機光導電体(積層型OPC)を感光層として有する感
光ドラムを具備し、感光ドラム表面をクリーニングする
ためのクリーニングブレードを具備している。さらに、
30,000枚の耐久コピーを行なったが、積層型OPC感光層
の削れは、0.8μmと非常に小さく、傷もなく、耐久コ
ピーによっても、鮮明な画像を保持した。
実施例2 架橋ポリエステル樹脂100部(重量平均分子量約10
万)、クロム錯体化合物3部、磁性粉50部および、製造
例2の低分子量オレフィン共重合体(B)4部を用いる
ことを除いては、実施例1とほぼ同様にして、トナーを
製造した。このトナーをDSCによって融解ピークを測定
したところ、低分子量オレフィン共重合体(B)とほぼ
同じ位置に2つのピークが見られた。
このトナーを用いて、市販のレーザービームプリンター
LBP−CXで画出しを行なったところ、画像濃度は、1.29
と高く、カブリのない鮮明な画像がえられた。使用した
レーザービームプリンターは、積層型OPCを感光層とし
て有する感光ドラムを具備し、感光ドラム表面をクリー
ニングするためのクリーニングブレードを具備してい
る。さらに、5,000枚の耐久コピーを行なったところ、
積層型OPC感光層の削れは0.2μmと非常に小さく、傷も
なく、鮮明な画像を保持した。
実施例3〜7 実施例1で、低分子量オレフィン共重合体(A)の代わ
りに、低分子量オレフィン共重合体(B)〜(F)を用
いることを除いては、実施例1とほぼ同様にして、トナ
ーを製造した。いずれのトナーも、DSCによって融解ピ
ークを測定したところ、それぞれの低分子量オレフィン
共重合体の測定とほぼ同一の位置に2つ以上のピークが
見られた。
これらのトナーを用いて、実施例1と同様に画出しテス
トを行なった結果を表−2に示した。
いずれも、1aminate type OPC感光層の削れは小さく、
傷も発生せず、鮮明な画像がえられた。
いずれも、分級における適正部(トナーとして使用)、
微粉部に含まれる低分子量オレフィン共重合体を定量す
ると、表−2に示すように、偏在は少なく、均一に分散
していることを示していた。
実施例8 実施例1と同様にして、トナー製造を行ない、分級によ
って生じた微粉部および粗粉部を回収して、実施例1と
同様の原材料に対して35%を再投入して、混練、粉砕を
行なった。同様の操作を5回行なって、体積平均径が約
11μmのトナーを得た。
このトナー100部に疎水性コロイダルシリカ0.5部を加
え、ヘンシェルミキサーで混合し、疎水性コロイダルシ
リカが混合されたトナーとした。
このトナーをDSCによって融解ピークを測定したとこ
ろ、低分子量オレフィン共重合体(A)とほぼ同じ位置
に2つのピークが見られた。また、トナー中の低分子量
オレフィン共重合体を定量すると、はじめのトナー中に
3.0重量%、5回目で3.1重量%であった。
このトナーを用いて、実施例1と同様に評価をすると、
画像濃度は、1.31と高く、カブリもなく、鮮明な画像が
得られ、30,000枚の耐久コピーにおいても、画像は安定
しており、積層型OPC感光層の削れも0.8μmと小さかっ
た。
比較例1 プロピレン単重合体を製造例1と同様にして、低分子量
ポリプロピレンを調製した。このとき、融解ピークは14
5℃であり、重量平均分子量は3,000であった。示差走査
熱量計で測定したチャートを第2図に示す。
この低分子量ポリプロピレンを用いることを除いては、
実施例1と同様にしてトナーを製造し、実施例1と同様
にテストを行なった。分級における適正部(トナー)、
微粉部に含まれる低分子量ポリプロピレンを定量する
と、2.5wt%、3.6wt%であり、偏在がおこっていた。3
0,000枚の耐久コピーの結果、積層型OPC感光層の削れは
3.5μmと大きく、かつ、感光体の周方向に、多数の傷
が発生し、耐久コピーによって、画像ががさつき、傷に
対応する筋状の不良画像が発生した。以上のごとく、特
定な低分子量オレフィン共重合体を用い、本発明の特有
な構造を形成することが、本発明において重要であり、
必須である。
比較例2 融解ピークが185℃と167℃、重量平均分子量5,500のプ
ロピレン−エチレン共重合体(エチレン含量2%)を実
施例1において用い、混練温度を190℃として、トナー
を得た。このトナーを、実施例1と同様にテストを行な
った。
30,000枚耐久コピーによって、感光層の削れは2.7μm
であり、傷も発生した。共重合体としての性質が少なく
なり、本発明の効果を発揮しえないと考えられる。
比較例3 融解ピークが98℃と79℃、重量平均分子量2,600のプロ
ピレン−ブテン−1共重合体を用いて、実施例1と同様
にして、トナーを製造し、実施例1と同様にテストを行
なった。
30,000枚耐久コピーにおいて、感光層の削れは0.7μm
であったが、クリーニング・ブレードにトナーが付着し
やすく、部分的に感光体表面に傷が発生した。トナーの
フィルミング状付着が感光体表面にあり、画像濃度は耐
久によって1.31から1.08まで下がっていった。
比較例4 実施例1で、低分子量オレフィン共重合体を除くこと以
外は、同様にして、トナーを製造し、実施例1と同様に
テストを行なった。
30,000枚耐久コピーにおいて、感光体の削れは3.4μm
であり、耐久によって、がさついた画像になった。
以上のごとく、本発明の低分子量オレフィン共重合体を
含有することがトナー表面に滑性化効果を与え、感光体
を削ったり、傷つけたりすることを防止するのに有効で
あることが知見された。
比較例5 融解ピークが128℃のみにあり、重量平均分子量が7,700
のプロピレン−ブテン−1共重合体を用いて、実施例1
と同様にして、トナーを製造し、テストを行なった。
耐久によってカブリが増加し、濃度も1.28から1.20に下
がってきた。おそらく、比較例5で用いたオレフィン共
重合体では、単一融点のため、初期の微小核形成が起こ
りにくく、分散状態が不十分なため、トナー粒子による
電荷が不均一になるためと思われる。
比較例6 比較例1で用いた低分子量ポリプロピレン単重合体を用
いる以外は実施例8と同様にして、トナーを製造し、実
施例8と同様にテストを行なった。
トナー中の低分子量ポリプロピレンを定量すると、はじ
めのトナー中には、2.5重量%、再投入5回目のトナー
では、4.9重量%であった。
トナー中には、遊離した負荷電性の低分子量ポリオレフ
ィン微粒子が多く存在し、その周囲に正荷電のトナー粒
子がついて、全体として不十分な荷電のために、カブリ
成分として現像され、汚染画像を生じた。
[発明の効果] 本発明のトナーは、90℃〜170℃の間に2つ以上の融解
ピークを持つ低分子量オレフィン共重合体を含有せしめ
ているため、常に安定した画像濃度、鮮明な画質を与
え、感光体への傷つけや削りの抑制されているトナーで
ある。
【図面の簡単な説明】 添付図面中、第1図は、製造例1の低分子量オレフィン
共重合体(A)の融解ピークを示すグラフであり、第2
図は、比較例1で使用した低分子量ポリプロピレンの融
解ピークを示すグラフである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも結着樹脂及びプロピレン成分を
    85〜99.5重量%有する低分子量オレフィン共重合体を含
    有するトナーであり、該低分子量オレフィン共重合体
    が、少なくとも2種類以上のオレフィンモノマー単位よ
    りなり、且つ90℃から170℃の間に2つ以上の融解ピー
    クを有することを特徴とするトナー。
  2. 【請求項2】低分子量オレフィン共重合体が低分子量プ
    ロピレン−エチレン共重合体、低分子量プロピレン−ブ
    テン共重合体、低分子量プロピレン−ペンテン共重合
    体、低分子量プロピレン−4−メチルペンテン−1共重
    合体またはプロピレン−エチレン−ブテン共重合体であ
    る請求項第1項に記載のトナー。
  3. 【請求項3】該低分子量オレフィン共重合体は、115〜1
    60℃の温度範囲に2つ以上の融解ピークを有する請求項
    第1または2項に記載のトナー。
  4. 【請求項4】該低分子量オレフィン共重合体は、重量平
    均分子量1,000〜15,000を有する請求項第1乃至3項の
    いずれかに記載のトナー。
  5. 【請求項5】該低分子量オレフィン共重合体は、温度18
    0〜300℃で、0.5〜20分間の熱処理をうけている請求項
    第1乃至4項のいずれかに記載のトナー。
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