JPH0786656A - 圧電薄膜素子 - Google Patents

圧電薄膜素子

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JPH0786656A
JPH0786656A JP5193003A JP19300393A JPH0786656A JP H0786656 A JPH0786656 A JP H0786656A JP 5193003 A JP5193003 A JP 5193003A JP 19300393 A JP19300393 A JP 19300393A JP H0786656 A JPH0786656 A JP H0786656A
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piezoelectric
thin film
film
layer
electrode
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JP5193003A
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Inventor
Keisuke Yamamoto
敬介 山本
Yasuhiro Shimada
康弘 島田
Yoshio Suzuki
義勇 鈴木
Yoshimasa Okamura
好真 岡村
Osamu Takamatsu
修 高松
Yoshihiro Yanagisawa
芳浩 柳沢
Masaru Nakayama
優 中山
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Original Assignee
Canon Inc
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2/14201Structure of print heads with piezoelectric elements
    • B41J2/14233Structure of print heads with piezoelectric elements of film type, deformed by bending and disposed on a diaphragm
    • B41J2002/14258Multi layer thin film type piezoelectric element

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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 絶縁耐圧が高く且つ経時変化のない優れた圧
電薄膜素子を提供すること、更に耐久性に優れ、実用価
値の高い圧電薄膜素子を提供すること。 【構成】 第一の発明は、基板表面に少なくとも下電
極、圧電体薄膜3,4からなる圧電体層及び上電極の3
層構成で形成される圧電薄膜素子において、圧電体層1
0が窒化アルミ薄膜3及び酸化亜鉛薄膜4からなる積層
膜で形成されていることを特徴とする圧電薄膜素子、第
二の発明は、基板表面に少なくとも下電極、下部圧電体
層、中電極、上部圧電体層及び上電極の5層構成で形成
される圧電薄膜素子において、下部圧電体層が窒化アル
ミ薄膜及び酸化亜鉛薄膜からなる積層膜又は酸化亜鉛薄
膜で形成され、且つ上部圧電体層が窒化アルミ薄膜及び
酸化亜鉛薄膜からなる積層膜又は窒化アルミ薄膜で形成
されていることを特徴とする圧電薄膜素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロメカニクス等
に応用される逆圧電効果により機械エネルギーを得る圧
電薄膜素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、圧電薄膜素子の圧電層を形成する
圧電体薄膜には、酸化亜鉛(以下ZnOで表わす)薄膜
が広く用いられている。ZnOは、マグネトロンスパッ
タ法や蒸着法によって、条件をよくコントロールすれ
ば、良好なC軸配向の膜が比較的簡単に得られ、良好な
圧電性が得られることがよく知られている。又、近年、
半導体プロセス技術を背景にして、半導体を機械的構造
体として用いた、半導体圧力センサー、半導体加速度セ
ンサー及びマイクロアクチュエーター等の機械的電気素
子(マイクロメカニクス)が脚光を浴びるようになって
きた。かかる機械的電気素子の特長としては、小型で且
つ高精度の機械機構部品を提供出来ること、及び半導体
ウエハと同素材のSiを基板に用いている為、Siウエ
ハ上に素子と電気回路とを一体化出来ることが挙げられ
る。更に、半導体プロセスをベースに作製することで、
半導体プロセスのバッチ処理による生産性の向上を期待
することが出来る。
【0003】以上の様な機械的電気素子の中で、特に、
圧電体薄膜を利用したものとしてはカンチレバー型圧電
バイモルフ素子が挙げられる。これは非常に微細な動き
を制御することが可能である為、原子レベル及び分子レ
ベルで直接観察することが出来る走査型トンネル顕微鏡
(以下STMと称す。)に応用されている。例えば、ス
タンフォード大学のクエート等により提案されたカンチ
レバー型圧電素子を用いたSTMプローブが挙げられる
(IEEE Micro Electro Mechanical Systems、
pl88−199、Feb.1990)。これは図5に
示す様に、Siウエハ基板81の裏面を一部除去してS
iメンブレンを形成し、表面にアルミニウム(Al)8
3と酸化亜鉛(ZnO)84の薄膜を順次積層し、バイ
モルフのカンチレバーを形成した後、裏面から反応性の
ドライエッチによりSiメンブレンとSiウエハ表面の
エッチングの保護膜(シリコン窒化膜)を除去して、S
TMプローブ変位用のバイモルフカンチレバー型圧電素
子を作製している。上記の様なカンチレバーの上面自由
端部に、トンネル電流検知用マイクロティップ82を取
り付け、圧電体薄膜ZnOの逆圧電効果を利用してXY
Z方向に走査し、良好なSTM像を得ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、圧電体薄膜とし
て用いられているZnOは、バルク単結晶の場合、圧電
定数d31=−5.43pC/N、d33=11.7pC/
Nと比較的高い値を持つ。これはPZT等に比べると圧
電性は低い。しかし、マイクロメカニクス等への応用を
考えた場合に、ZnOはSiとのモノリシック化が容易
であり、この点からZnO薄膜は広く用いられている。
一般に圧電特性を有する材料は、薄膜化を行うと低い電
圧でも充分な駆動が可能であるというメリットがある。
しかし、ZnO薄膜は酸素欠損型半導体である為、抵抗
率及び絶縁耐圧が低いという問題がある。例えば、前記
した走査型トンネル顕微鏡に用いられるカンチレバー型
圧電素子の圧電体薄膜にZnOを用いると、駆動させる
為の信号がトンネル電流を検出する信号にのってしま
い、クロストークを発生してしまうという問題点があ
る。又、ZnOは吸水性の高い材料である為、実用化を
考えると耐久性の点から不安な面もある。従って、本発
明の目的は、上記の従来技術の問題点を解決し、抵抗率
及び絶縁耐圧が高く、且つ経時変化のない優れた圧電薄
膜素子を提供することにある。又、本発明の別の目的
は、耐久性に優れ、実用価値の高い圧電薄膜素子を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決する為の手段】上記の目的は、以下の本発
明によって達成される。即ち、本発明は二発明からな
り、第一の発明は、基板表面に少なくとも下電極、圧電
体薄膜からなる圧電体層及び上電極の3層構成で形成さ
れる圧電薄膜素子において、圧電体層が窒化アルミ薄膜
及び酸化亜鉛薄膜からなる積層膜で形成されていること
を特徴とする圧電薄膜素子であり、第二の発明は、基板
表面に少なくとも下電極、下部圧電体層、中電極、上部
圧電体層及び上電極の5層構成で形成される圧電薄膜素
子において、下部圧電体層が窒化アルミ薄膜及び酸化亜
鉛薄膜からなる積層膜又は酸化亜鉛薄膜で形成され、且
つ上部圧電体層が窒化アルミ薄膜及び酸化亜鉛薄膜から
なる積層膜又は窒化アルミ薄膜で形成されていることを
特徴とする圧電薄膜素子である。
【0006】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明の第一の発明の特徴
は、圧電薄膜素子を構成する圧電体層を、窒化アルミ
(以下AlNと表わす)薄膜及びZnO薄膜からなる積
層膜で形成したことにある。又、本発明の第二の発明の
特徴は、圧電薄膜素子を構成する2層の圧電体層を、夫
々AlN薄膜及びZnO薄膜からなる積層膜で形成する
か、一方をAlN薄膜で形成し、他方をZnO薄膜で形
成したことにある。即ち、圧電薄膜素子の圧電層をZn
Oの圧電体薄膜にAlN薄膜を併用して形成することに
より、従来技術の問題点の解決を図ったものである。
【0007】従来、絶縁破壊は、薄膜の誘電損失による
熱的破壊に原因することが知られているが、絶縁耐圧の
低下は、抵抗率に起因する誘電損失が原因であると考え
られる。作製条件によって異なるが、マグネトロンスパ
ッタ法におけるZnO薄膜の比抵抗は、ρ=105 〜1
8 Ω・cmであり、同方法におけるAlNの比抵抗
は、ρ=108 〜1011Ω・cmである。従って、絶縁
耐圧の向上はAlN薄膜をZnO薄膜に併用することで
解決することが出来る。更に、AlNはZnOに比べて
吸水性が少なく、耐久性も高い為、実用性にも優れる。
一方、圧電性においては、ZnOのd31=−5.4pC
/N、d33=11.7pC/N(バルク値)に比べてA
lNは、d31=−2.0pC/N、d33=5pC/N程
度と、半分程度になる。一般に薄膜では、格子欠陥等に
よりバルク値よりも若干低下するのが通常であるが、A
lNはZnOよりも圧電性が低いので、絶縁耐圧或は耐
久性を上げようとすると圧電性が低くなる為、両者のト
レードオフが重要となる。
【0008】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を具体的に詳述
する。実施例1 本発明の第一の発明の圧電薄膜素子について、図1に示
す断面模式図に基づき説明する。図1に示す様に、本発
明の圧電薄膜素子は、基本的に、Si基板1上に形成さ
れた下部電極2、圧電層10及び上部電極6の3層で構
成される。そして、圧電層10は、AlN圧電体薄膜
3、ZnO圧電体薄膜4、AlN圧電体薄膜5からなる
積層膜で構成されている。尚、これは例示であって、A
lNとZnOからなる積層膜で構成されていれば、本実
施例のものに限定されずいかなるものでもよいのは勿論
である。次に、上記の様な構成の本発明の圧電薄膜素子
の作成方法について述べる。先ず、厚さ3μmの熱酸化
膜を有するSi基板1に、イオンビームスパッタ法によ
り、厚さ2nmのTiの密着層を持つPt薄膜(0.1
μm)を蒸着し、下部電極2を形成する。次にこの上
に、マグネトロンスパッタ法によりAlN及びZnOを
夫々蒸着し、圧電体層10を形成した。これらは、マグ
ネトロンスパッタ装置内でターゲットを交換することに
よって、以下の製膜条件で交互に積層した。マグネトロ
ンスパッタ法によるAlNの蒸着条件としては、ターゲ
ットとしてAlを用い、基板温度200℃、Ar:N2
=1:1の雰囲気下で、1.5Paで成膜速度0.2n
m/secの条件で成膜した。又、ZnOの蒸着条件と
しては、ターゲットとしてZnOを用い、基板温度20
0℃、Ar:O2 =1:1の雰囲気下で、2.0Pa、
成膜速度0.2nm/secの条件で成膜した。この様
な条件により良好なC軸配向膜が得られる。上記の条件
に従い、先ず、下部電極2の上に、AlNを膜厚0.1
μmとなる様に蒸着してAlN圧電体薄膜3を形成した
後、この上にZnOを膜厚0.3μmとなる様に蒸着し
てZnO圧電体薄膜4を形成する。更に、ZnO圧電体
薄膜4の上に再度AlNを膜厚0.1μmとなる様に蒸
着してAlN圧電体薄膜5を形成し、本発明の圧電体薄
膜素子の3層が積層された圧電体層10を形成した。そ
の後、これを所望の形状にパターニングした後、上電極
5として金を真空蒸着によって膜厚0.1μmになる様
にこの上に形成して、実施例1の圧電薄膜素子を得た。
【0009】比較例1 圧電体層として、膜厚0.5μmのZnOのみからなる
圧電体薄膜を形成した以外は実施例1と同様にして、従
来のAlN層が積層されていない圧電薄膜素子を作製し
た。
【0010】上記の様にして得られた実施例1及び比較
例1の圧電薄膜素子の上電極5と下電極2に直流電圧を
加え、絶縁耐圧を調べた。更に、劣化性を調べる為に、
これらの素子を温度60℃、湿度80%の雰囲気下に1
週間放置し、加速試験を行った。表1に、実施例1及び
比較例1の圧電薄膜素子における各試験結果を示す。こ
の結果、実施例1で得られた本発明の圧電薄膜素子は、
比較例1の従来の圧電薄膜素子に比べ、絶縁耐圧が向上
し、更に、劣化性が少ないことが明白にわかった。
【0011】
【表1】
【0012】実施例2 次に、本発明の第二の圧電薄膜素子を適用したカンチレ
バー型圧電素子の実施例について述べる。本実施例の場
合は、図2(c)に示す様に、基本的に、Si基板71
上に形成された下部電極74a、下圧電層75、中電層
74、上圧電層75´及び上部電極74bの5層で構成
される。そして、下圧電層75及び上圧電層75´は、
図3に示す様に、AlN圧電体薄膜75b、ZnO圧電
体薄膜75a、AlN圧電体薄膜75bからなる3層の
積層膜で夫々構成されている。図2に示したカンチレバ
ー型圧電素子の製造工程図に従って、カンチレバー部の
作成方法について述べる。最初に、厚さ250μmのS
i(100)基板71上に、LP−CVD法によりシリ
コン窒化膜73を厚さ0.05μmとなる様に積層した
後、フォトリソグラフィーによりパターニングし、エッ
チングマスクとする(図2(a)図示)。その後、KO
H溶液によるSiの異方性エッチングを行い、Siのメ
ンブレンを作製する(図2(b)図示)。次に、この上
にイオンビームスパッタ法により、下電極であるPt電
極74aを膜厚0.1μmとなる様に積層し、パターニ
ングする。更に、下電極74aの上に、実施例1で用い
たと同様の条件でRFマグネトロンスパッタ法により、
下圧電体層75を形成後、下圧電体層75の上に、再度
イオンビームスパッタ法により中電極であるPt電極7
4を膜厚0.1μmとなる様に形成する。尚、下圧電体
層75は、図3に示す様に、先ず、下電極74aの上に
AlNを0.1μm成膜して圧電体薄膜75bを形成
し、その上にZnOを0.3μm成膜して圧電体薄膜7
5aを形成し、更にその上にAlNを0.1μmの膜厚
となる様に成膜して、順次積層して形成する。
【0013】次に、下圧電体層75の上に、再度イオン
ビームスパッタ法により中電極であるPt電極74を膜
厚0.1μmとなる様に形成し、更に、この上にRFマ
グネトロンスパッタ法にて、上記の下圧電体層75と同
じ構成の上圧電体層75´を膜厚0.5μmとなる様に
積層し、パターニングを行った。続いて、抵抗加熱法に
よってAuの上電極74bを膜厚0.1μmとなる様に
堆積し、パターニングを行った。又、この上部に、蒸着
法によりPtで形成されるトンネル電流検知用STMマ
イクロティップ76を作製した(図2(c)図示)。最
後に、反応性イオンエッチング法により、シリコン窒化
膜を除去し、本実施例のカンチレバー型圧電素子を得た
(図2(d))。得られたカンチレバー型圧電素子は矩
形で、長さ300μm×幅100μm厚さ約1.3μm
である。
【0014】比較例2 圧電体層をZnOのみを用い、下圧電体薄膜としてZn
O層を0.5μm、上圧電体薄膜としてZnO層を0.
5μm成膜した以外、その他の電極構成は実施例2と同
様にして比較用のカンチレバー型圧電素子を作製した。
得られたカンチレバー型圧電素子は、実施例1と同様
に、矩形で、長さ300μm×幅100μm 厚さ約
1.3μmである。
【0015】図3は、実施例2のカンチレバー型圧電素
子の断面図であるが、74aは下電極、75bはAlN
圧電体薄膜、75aはZnO圧電体薄膜で、74は中電
極、74bは上電極、74cはトンネル電流引き出し
線、及び76はトンネル電流検知用STMプローブであ
る。このカンチレバー型圧電素子は、上電極74bと下
電極74aとを短絡させ、中電極74に電圧を印加する
と逆圧電効果により屈曲運動を始める。
【0016】通常STMにこのカンチレバー型圧電素子
を用いる場合には、トンネル電流検知用STMプローブ
76でトンネル電流を検知するが、トンネル電流として
は、例えば、1pAから10nAとかなり低い電流を検
知する必要がある。この為、中電極74、トンネル電流
検知用STMマイクロティップ76及びトンネル電流引
き出し線74cは、等電位にするのが一般的である。上
記の結線方法の場合は、圧電素子を駆動する電圧によっ
て中電極74からのリーク電流がトンネル電流検知用S
TMプローブ76にのらない為、通常この方法が用いら
れる。しかし、上電極74bとトンネル電流引き出し線
74cとの電位差が異なるので、この間の表面リークが
問題となる。例えば、カンチレバー型圧電素子を駆動す
るのに、通常±1.5Vの直流電圧が(上−下)電極と
中電極間にかけられる。この場合、10pA程度のトン
ネル電流値がモニター出来るようにするには、最低でも
駆動電圧によるリーク電流が0.5pA程度に納まるよ
うにしなければならない。この場合には、上電極74b
とトンネル電流引き出し線74cの直流抵抗として3T
Ω以上の高抵抗値が必要となる。これに対し、本発明の
カンチレバー型圧電素子においては、圧電層にAlNが
用いられている為、この高抵抗値を容易に達成すること
が出来る。
【0017】表2は、実施例2のカンチレバー型圧電素
子と、比較例2の圧電層にZnOのみを用いた従来のカ
ンチレバー型圧電素子との比較を示したものである。表
2から、実施例2の本発明のカンチレバー型圧電素子に
よれば、従来のZnOのみのカンチレバー型圧電素子に
比べ、圧電性による駆動の絶対変位量は低下するけれど
も、STM作動時においてリーク電流が少なく、且つ経
時変化も少ない優れたカンチレバー型圧電素子が得られ
る。更に、本発明のカンチレバー型圧電素子は、所望の
固有振動数並びに変位量を必要とする場合には、カンチ
レバー型圧電素子の長さを変えたり、圧電層を形成する
圧電体薄膜の厚さを変える等の設計により随時対応する
ことが出来る。
【0018】
【表2】
【0019】実施例3 次に、本発明の第二の発明の圧電薄膜素子を適用したカ
ンチレバー型圧電素子の別の実施例について述べる。本
実施例の場合は、圧電体層の構成が異なる以外は実施例
2と同様の構成を有する。図4に本実施例のカンチレバ
ー型圧電素子の断面図を示したが、実施例2とは異な
り、下圧電体層75aを、圧電性の高いZnOの0.5
μmの圧電薄膜を用いて形成し、上圧電体層75bを、
抵抗率の高いAlNの0.5μmの圧電薄膜を使用して
形成されている。上記の実施例3において得られたカン
チレバー型圧電素子も、実施例2と同様の方法で評価し
たところ、実施例2のカンチレバー型圧電素子と等価な
優れた性能が得られた。
【0020】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の圧電薄膜素
子は、抵抗率及び絶縁耐圧が高く、且つ経時変化がない
優れた特性を有する。又、本発明の圧電薄膜素子は、耐
久性に優れ、実用価値が高い。更に、本発明のカンチレ
バー型圧電素子によれば、良好なSTM像が得られ実用
価値が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電薄膜素子の概念図である。
【図2】本発明のカンチレバー型圧電素子の製造工程を
示す図である。
【図3】本発明のカンチレバー型圧電素子の断面概念図
である。
【図4】本発明のカンチレバー型圧電素子の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1、71、81:Si基板 2、74a:下電極 3、5、75b、83:AlN圧電体薄膜 4、75a、84:ZnO圧電体薄膜 6、74b:上電極 10:圧電体層 73:シリコン窒化膜 74:中電極 74c:トンネル電流引き出し電極 75:下圧電体層 75´:上圧電体層 76:トンネル電流検知用STMプローブ 82:トンネル電流検知用マイクロティップ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電薄膜素子の概念図である。
【図2】本発明のカンチレバー型圧電素子の製造工程を
示す図である。
【図3】本発明のカンチレバー型圧電素子の断面概念図
である。
【図4】本発明のカンチレバー型圧電素子の断面概念図
である。
【図5】本発明のカンチレバー型圧電素子の斜視図であ
る。
【符号の説明】 1、71、81:Si基板 2、74a:下電極 3、5、75b、83:AlN圧電体薄膜 4、75a、84:ZnO圧電体薄膜 6、74b:上電極 10:圧電体層 73:シリコン窒化膜 74:中電極 74c:トンネル電流引き出し電極 75:下圧電体層 75´:上圧電体層 76:トンネル電流検知用STMプローブ 82:トンネル電流検知用マイクロティップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡村 好真 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 高松 修 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 柳沢 芳浩 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中山 優 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面に少なくとも下電極、圧電体薄
    膜からなる圧電体層及び上電極の3層構成で形成される
    圧電薄膜素子において、圧電体層が窒化アルミ薄膜及び
    酸化亜鉛薄膜からなる積層膜で形成されていることを特
    徴とする圧電薄膜素子。
  2. 【請求項2】 基板表面に少なくとも下電極、下部圧電
    体層、中電極、上部圧電体層及び上電極の5層構成で形
    成される圧電薄膜素子において、下部圧電体層が窒化ア
    ルミ薄膜及び酸化亜鉛薄膜からなる積層膜又は酸化亜鉛
    薄膜で形成され、且つ上部圧電体層が窒化アルミ薄膜及
    び酸化亜鉛薄膜からなる積層膜又は窒化アルミ薄膜で形
    成されていることを特徴とする圧電薄膜素子。
JP5193003A 1993-07-09 1993-07-09 圧電薄膜素子 Pending JPH0786656A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1365457A2 (en) * 2002-05-24 2003-11-26 Ngk Insulators, Ltd. Piezoelectric/electrostrictive film type actuator and method for manufacturing the same
WO2012105514A1 (ja) * 2011-01-31 2012-08-09 株式会社ミクニ 圧力センサ素子

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