JPH0786475A - 半導体冷却装置およびそれを用いた車両 - Google Patents

半導体冷却装置およびそれを用いた車両

Info

Publication number
JPH0786475A
JPH0786475A JP23278993A JP23278993A JPH0786475A JP H0786475 A JPH0786475 A JP H0786475A JP 23278993 A JP23278993 A JP 23278993A JP 23278993 A JP23278993 A JP 23278993A JP H0786475 A JPH0786475 A JP H0786475A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor
heat transfer
cooling
header
cooling device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23278993A
Other languages
English (en)
Inventor
Heikichi Kuwabara
平吉 桑原
Toshio Takasaki
利夫 高崎
Hiroshi Itahana
博 板鼻
Yoshikatsu Tokunaga
吉克 徳永
Atsushi Suzuki
敦 鈴木
Kazumasa Fujioka
和正 藤岡
Koji Tsunoda
幸二 角田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Mito Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Mito Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd, Hitachi Mito Engineering Co Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP23278993A priority Critical patent/JPH0786475A/ja
Priority to ZA947252A priority patent/ZA947252B/xx
Publication of JPH0786475A publication Critical patent/JPH0786475A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】車両などが傾斜して半導体冷却装置が傾斜して
も冷却性能を十分維持できる半導体冷却装置を提供する
ことにある。 【構成】冷却容器2と凝縮器3を連絡管4、蒸気分離部
17を介して連絡し、冷却容器2内の冷媒液の沸騰によ
って半導体素子1を冷却する装置において、凝縮器のヘ
ッダ8と、蒸気分離部17とを液戻り管20、21によ
って連絡し、凝縮液をヘッダ8側から蒸気分離部17側
へ戻り易くする。 【効果】液戻りを良好にしたため、冷却効率が向上し、
線路が傾斜している場合においても、冷却容器内の液冷
媒が不足しないため、半導体素子の破損を防ぐことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子を冷却する
半導体冷却装置およびそれを用いた車両に係わり、特に
冷却装置内に冷媒液を封入して、その冷媒の沸騰現象に
よって素子を冷却する半導体冷却装置およびそれを用い
た車両に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体素子の冷却装置の一例とし
て、例えば特公昭61−26226号公報に記載されて
いるように、冷却装置と半導体素子がスタック状に積層
され、それらが沸騰する液体が封入された容器内に配置
されているものがある。沸騰した冷媒ガスを凝縮させる
ための装置は、特公昭61−26226号公報に記載の
ように容器外側に配置されているものと特公昭61−3
8865号公報に記載されているように、沸騰部の容器
と凝縮器が、連絡管で連絡されているものとがある。
【0003】一方、実公昭61−30294号公報、実
公昭61−30295号公報、実公昭61−20778
号公報、あるいは特公昭61−37793号公報に記載
されているように、半導体素子と冷却フィンをその内壁
に有し冷媒液を封入した容器がスタック状に積層され、
それぞれの容器が凝縮器と連絡されているものがある。
上記した4例の公知例では、凝縮器は一つ配置されてい
るが、特公昭63−61780号公報、特公昭63−3
8864号公報に記載されている例では、冷却フィン容
器のそれぞれに凝縮器が配置され、凝縮器と冷却フィン
容器とは一対一に対応するようになっている。特公昭6
3−61780号公報、特公昭63−38864号公報
に記載のように、半導体素子と沸騰部容器とを別々に構
成した方が、半導体素子のメンテナンスが楽になるなど
の利点がある。
【0004】又、特開昭61−231373号公報に
は、液冷媒中に発熱体を浸漬させ、一方のヘッダを蒸気
の通る通路と液戻りの通路を兼用させ、凝縮器の下方の
内部にヘッダ間を連通する液戻り管を設けることが開示
されている。
【0005】又、特開平4−251178号公報には、
蒸発器にサイリスタ素子を取付け、凝縮器の一方のヘッ
ダに連通させ、凝縮器を傾けるとともに、一方のヘッダ
の下部に蒸発器と連通する液戻り管を設けたものが開示
されている。
【0006】又、大容量半導体素子の沸騰冷却装置の先
行的な装置の代表例として特願平4−1691号に記載
のものがある。この装置は、図17、図18、図19に
示されるように構成されている。すなわち、半導体素子
1が複数個積層され、半導体素子1の間に冷却容器2が
スタックされており、内側から押圧することにより押し
付けられ、冷却容器2と凝縮器3は、連絡管4、蒸気分
離部17を介して連絡され、凝縮器3は、伝熱管(図示
せず)と冷却フィン6及び左右のヘッダ7、8により構
成されている。連絡管4は、外管9、内管10により構
成される二重管になっており、冷却容器2の側面と蒸気
分離部17とを接続している。一方、蒸気分離部17
は、上面側に蒸気通路管18が、側面側に液通路管19
が設けられ、凝縮器5の一方のヘッダ7と連絡している
ようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】電力用半導体素子では
騒音の低減を図るため、コンピュータなどLSI素子で
は演算速度の向上を図るため、集積密度は高くなる傾向
にあり、それに伴って、半導体素子の電気入力は増大す
る傾向がある。素子の発熱量が増加した場合、従来の冷
却装置のままでは素子の温度が上昇して許容値を超えて
しまうという問題が生じる。この対策として、半導体冷
却装置の冷却効率向上を図る必要がある。ところが、冷
媒液の沸騰によって熱を伝える装置においては、沸騰す
べき冷媒液が凝縮器側から冷却容器側へ戻らないと、伝
熱性能が低下してしまうという問題がある。
【0008】特に、車両用の電力半導体の場合は、線路
がカーブしている場合など、車両がカーブの中心側へ傾
く場合が多く、新幹線などの高速車両の場合に、この傾
きが大きくなる傾向がある。又、車両に冷却装置が設置
される場合には、半導体素子が車両の内側、凝縮器3が
車両の外側に設置されることが多く、車両が傾くとどち
らか一方の凝縮器の位置が下がってしまう。
【0009】すなわち、車両が傾かない場合は、凝縮器
3を構成する伝熱管5は、ヘッダ7、8の間を連絡して
おり、複数段であり水平になっている。ヘッダ7側から
伝熱管5内へ導かれた冷媒の蒸気は、冷却フィン6の外
側の空気によって冷却され、伝熱管5内で凝縮液化し、
液化された冷媒液はヘッダ8の底部側に溜ることにな
る。この冷媒液は、凝縮器3の最下段伝熱管5aの底部
を流れてヘッダ7へ導かれ、液通路管19を通って、最
終的に冷却容器2側へ導かれて液戻りが行われる。
【0010】特開昭61−231373号公報に記載の
ものは、蒸気の通路と凝縮液戻り通路が同一場所に形成
されているため、上昇する蒸気ににより液戻りが阻害さ
れやすく、蒸気と液冷媒の混在したものが、凝縮管を流
れやすく効率が悪いものであった。又、傾斜が大きい場
合は、それにつれて凝縮器も大きく構成しなければなら
ない。
【0011】特開平4−251178号公報に記載のも
のは、蒸発器とヘッダとが直接連通しているため、傾き
に対し蒸発器の液面が影響されやすく、傾斜が大きい場
合には、対応できないものである。又、上記2つのもの
は発熱体を2つの冷却器で冷却するようにはできないも
のであった。
【0012】これに対して上記したように、車両が傾い
た場合は、相対的に連絡管4側が高い位置に、最下段伝
熱管5a側が低い位置になってしまい、自然循環で行わ
れている凝縮液の液戻り機構がうまく機能しなくなる。
このため、前述したように、図17に示す従来の装置で
は、伝熱管が左上がりの状態になっているため、最下段
伝熱管5aの管内が液で満たされ、沸騰すべき冷媒液が
凝縮器3側から冷却容器2側へ戻りにくくなり、凝縮性
能が低下するため、結果的に冷却性能が低下して、半導
体素子の破損を招く。
【0013】又、電力変換装置の場合は、半導体素子が
オン、オフする際に、回路内を転流する電流のインダク
タンスが半導体素子の遮断特性に大きく影響する。個々
の半導体素子をつなぐ配線の長さが長いほどインダクタ
ンスが大きくなるため、これを低減するには個々の半導
体素子を可能な限り接近させて配置し、配線を短くする
のが望ましい。この場合にも、冷却装置の伝熱性能が高
くないと半導体素子を接近することができない。
【0014】又、上記したような冷却装置が多段に積ま
れた場合、下段に位置する冷却装置の凝縮器を通過した
空気は暖められることになり、その温められた空気が上
段側の冷却装置の凝縮器に導かれるため、上段側の伝熱
性能が低下してしまう。冷却装置が多段に積まれる場
合、空気流が序々に加熱されるための性能低下という問
題がある。
【0015】本発明の第1の目的は、車両などが大きく
傾斜して半導体冷却装置が大きく傾斜しても冷却性能を
十分維持できる半導体冷却装置を提供することにある。
【0016】本発明の第2の目的は、電力変換装置など
の場合、車両などが傾斜して半導体冷却装置が傾斜して
も冷却性能を十分維持しつつ、個々の半導体素子をつな
ぐ配線の長さを短くし、個々の半導体素子を可能な限り
接近させて配置させることができる半導体冷却装置を提
供することにある。
【0017】本発明の第3の目的は、冷却装置が多段に
積まれる場合でも、冷却性能を十分維持できる半導体冷
却装置を提供することにある。
【0018】本発明の第4の目的は、冷却装置がこの傾
斜時に高い冷却性能を有することによって重量の重い高
速車両の駆動が可能になる車両を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明の半導体冷却装置は、複数個の半導体
素子の間に積層された複数個の冷媒液が封入された冷却
容器と、該冷却容器の側面に取り付けられた連絡管によ
って連絡された蒸気分離部と、該蒸気分離部と少なくと
も1つ凝縮器とが蒸気通路管と液通路管とによって連結
され、前記冷媒の沸騰によって半導体素子を冷却する半
導体冷却装置において、前記凝縮器が複数の伝熱管と該
伝熱管の両端側に設けられた2つのヘッダと冷却フィン
によって構成されるものであって、一方のヘッダの下部
に前記液連通管が設けられ、他方のヘッダの下部に前記
蒸気分離部と連通する液戻り管が設けられていることを
特徴とするものである。
【0020】又、前記凝縮器が複数の伝熱管と該伝熱管
の両端側に設けられた2つのヘッダと冷却フィンによっ
て構成されるものであって、前記伝熱管のうち少なくと
も最下部に位置する伝熱管を傾斜して設けるとともに、
前記液連通管の連通している方の伝熱管の取付け位置を
他方のヘッダの前記伝熱管の取付け位置よりも下方に位
置するように構成し、 かつ前記液連通管と最下部に位
置する伝熱管を一方のヘッダの下面近くに設けた こと
を特徴とするものである。
【0021】又、前記凝縮器が複数の伝熱管と該伝熱管
の両端側に設けられた2つのヘッダと冷却フィンによっ
て構成されるものであって、一方のヘッダの下部に前記
液連通管が設けられ、他方のヘッダの下部に前記冷却容
器の下部と連通する液戻り管が設けられていることを特
徴とするものである。
【0022】又、前記凝縮器が複数の伝熱管と該伝熱管
の両端側に設けられた2つのヘッダと冷却フィンによっ
て構成され、該冷却フィンに取り付ける伝熱管のピッチ
がほぼ等しく形成されているものであって、前記液連通
管によって連通されている一方のヘッダの下部が、他方
のヘッダの下部より低くなるように構成され、 かつ前
記液連通管と前記伝熱管の最下部の伝熱管の一方のヘッ
ダの下面近くに取り付けた ことを特徴とするものであ
る。
【0023】又、前記凝縮器が複数の伝熱管と該伝熱管
の両端側に設けられた2つのヘッダと冷却フィンによっ
て構成されるものであって、一方のヘッダの下部に前記
液連通管によって連通される一方のヘッダの下部と、他
方のヘッダの下部とを連通する液戻り管が設けられてい
ることを特徴とするものである。
【0024】又、前記凝縮器が複数の伝熱管と該伝熱管
の両端側に設けられた2つのヘッダと冷却フィンによっ
て構成されるものであって、前記蒸気連通管と連通され
ている一方のヘッダが上部に位置し、前記液連通管と連
通されている他方のヘッダが下部に位置するように構成
されていることを特徴とするものである。
【0025】又、前記凝縮器が複数の伝熱管と該伝熱管
の両端側に設けられた2つのヘッダと冷却フィンによっ
て構成されるものであって、一方のヘッダの下部に前記
液連通管が設けられ、他方のヘッダに前記冷却容器に液
冷媒を戻すための少なくとも1つの液戻り管を設けたこ
とを特徴とするものである。
【0026】又、前記連絡管が内管と外管の二重構造に
構成されているものである。又、前記複数の伝熱管のう
ち他方のヘッダに取り付けられている位置が、前記蒸気
分離部の冷媒液面よりも高くなるように構成したことを
特徴とするものである。又、前記複数の伝熱管が、連絡
管と連通しているヘッダの方が他方のヘッダよりも低く
なるように配置されていることを特徴とするものであ
る。又、前記凝縮器が傾斜されて前記蒸気分離部に取り
付けられていることを特徴とするものである。又、蒸気
分離部と凝縮器とが傾斜されて前記冷却容器に取り付け
られていることを特徴とするものである。又、前記液戻
り管が複数個設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0027】上記第2の目的を達成するために、本発明
の半導体冷却装置は、前記冷却容器が積層状に接する前
記半導体素子と、他の半導体素子を近接させて配置され
る配線されものであって、前記冷却容器により3つ以上
の半導体素子を冷却するように構成されていることを特
徴とするものである。
【0028】上記第3の目的を達成するために、本発明
の半導体冷却装置は、請求項1から14のいずれかに記
載の半導体冷却装置が多段に配置されるものであって、
空気流入口から流入した空気が各半導体冷却装置の凝縮
器にそれぞれ独立して流入するように流路を構成したこ
とを特徴とするものである。
【0029】上記第4の目的を達成するために、本発明
の車両は、請求項1から14のいずれかに記載の半導体
冷却装置が多段に配置されるものであって、空気流入口
から流入した空気が各半導体冷却装置の凝縮器にそれぞ
れ独立して流入するように車両内の流路を構成したこと
を特徴とするものである。又、前記車両が2階建高速車
両であるものである。
【0030】
【作用】第1の目的を達成するために上記のように構成
しているので、半導体冷却装置が傾斜して用いられた場
合、凝縮器に取り付けられた2つのヘッダのうち、液通
路管と連通する側のヘッダから離れた方の凝縮液が溜る
側のヘッダが、それとは反対側のヘッダよりも低くなっ
てしまうことがあるが、凝縮液が溜る側のヘッダと、蒸
気分離部等を液戻り管で連絡しているので、凝縮液がた
まる側のヘッダが低くなっていても、凝縮液が蒸気分離
部側へ流れ、最終的には凝縮液、つまり冷媒液が冷却容
器側へ戻る。このようにして、半導体冷却装置が傾いた
場合でも、冷却容器の液冷媒が不足することなく、高い
冷却性能を保つことができる。
【0031】第2の目的を達成するために、上記のよう
に構成しているので、1つの冷却容器に例えば2つの半
導体素子を取り付けると、半導体素子相互をつなぐ電気
配線を短くなる。この配線が短いと、その部分のインダ
クタンスが小さくなり、半導体素子がオン、オフすると
きの半導体遮断特性が良好になる。
【0032】第3の目的を達成するために、上記のよう
に構成しているので、冷却装置が多段に構成される場合
でも、各冷却装置に新しい空気が流入し、つまり1つの
冷却装置で暖められた空気が、次段の冷却装置へは流入
しないので、半導体冷却装置が傾斜した場合でも冷却容
器の液冷媒が不足することなく、半導体冷却装置の冷却
性能を高性能に維持できる。
【0033】第4の目的を達成するために、上記のよう
に構成しているので、車両において冷却装置が多段に構
成される場合でも、各冷却装置に新しい空気が流入し、
半導体冷却装置が傾斜した場合でも冷却容器の液冷媒が
不足することなく、半導体冷却装置の冷却性能を高性能
に維持でき、車両を2階建にした場合、車両の重量が増
大するため車輪を駆動するモータの容量が大きくなり、
半導体素子はより大電流を要し発熱量の増大をまねくと
ともに、車両が高速になるほど、線路がカーブしている
ところでの傾斜は大きくなりるが、冷却装置がこの傾斜
時に高い冷却性能を有することによって重量の重い高速
車両の駆動が可能になる。
【0034】
【実施例】図1から図6を用いて、本発明の一実施例を
説明する。図1は、本発明の一実施例を示す斜視図、図
2は、図1のA方向から見た側面図、図3は、車両床下
に取り付けられた例を示す側面図、図4は、車両床下に
取り付けられた例を示す側面図、図5は、本実施例の液
戻り機構を示す横断面図、図6は、本実施例の冷却性能
を説明する図である。
【0035】図1に示すように、複数個積層された半導
体素子1のそれぞれの間に冷却容器2がスタックされて
おり、内側から押圧することにより押し付けられてい
る。冷却容器2内には、チムニ15が列状に形成されて
いる冷却素子14が収納され、列状に形成されたチムニ
15のうち1つに後述する内管10の一方の端が差し込
まれるように構成されており、冷却容器2内には冷媒液
11が封入されている。
【0036】冷却容器2と凝縮器3との間には蒸気分離
部17が設けられており、それぞれの冷却容器2蒸気分
離部17とは、連絡管4を介して連絡されている。この
連絡管4は、外管9と内管10により構成される二重管
構造になっていて、内管10と外管8との間は蒸気が流
れる蒸気流路12が構成されている。蒸気分離部17は
壁17aによって2つの部屋17b、17cに分離され
ており、内管10は図2に示すように凝縮器3側の部屋
17bに連通されている。凝縮器3は、図2に示すよう
に伝熱管5、この伝熱管5に取り付けられた冷却フィン
6及び左右のヘッダ7、8により構成されている。ヘッ
ダ7はヘッダ8より長く構成されており、ヘッダ7の下
部の位置は、ヘッダ8の下部の位置よりも低くなるよう
に構成されている。
【0037】この凝縮器3と蒸気分離部17とは次のよ
うに連結されている。すなわち、図2に示されているよ
うに蒸気分離部17の上面側には蒸気通路管18が複数
本設けられ、一方、蒸気分離部17の側面側に液通路管
19が設けられ、蒸気通路管18、液通路管19はそれ
ぞれ凝縮器5の一方のヘッダ7と連絡している。ここ
で、液連通管19はヘッダ7の下部の位置と連絡される
ようになっている。又、図1、図2に示すように、凝縮
器3に取り付けられたヘッダ8と蒸気分離部17とは、
ヘッダ8と蒸気分離部17の両端側に設けられた2本の
液戻り管20、21によって連絡されている。但し、こ
の液戻り管20、21は、図1では2本の場合を示した
が、必要に応じて2本以上の本数設けてもかまわない。
【0038】ここで、半導体素子1と凝縮器3とは電気
的に絶縁される必要があるため、例えば冷媒液11とし
て、絶縁性のあるパラフロロカーボン液を用い、連絡管
4の内管10を例えばテフロンで形成し、外管9の一部
に碍子を使用している。
【0039】次に、以上のように構成された半導体冷却
装置の動作について説明する。半導体素子1が作動して
発熱が開始される、発熱された熱は冷却容器2側へ伝わ
り、冷媒液11が沸騰を始める。沸騰により生じた気泡
は、冷却容器2内を上昇し、連絡管4の内管9と外管8
の間で構成される蒸気流路12内を流れて蒸気分離部1
7側へ移動する。このとき、一部の液体も蒸気とともに
蒸気分離部17に運ばれるが、蒸気分離部17において
液体と気体が分離され、蒸気は蒸気通路管18を通って
ヘッダ7側へ移動する。凝縮器3では、この気体が冷却
されて凝縮して液化する。液化された冷媒液19は、凝
縮器3の伝熱管5内を流れ、さらにヘッダ7、8内を下
部方向に流れ、凝縮器3の最下部に位置するヘッダ7の
下部から液通路管19、内管10内を通って、再び冷却
容器2の底部へ戻る。
【0040】このようにして、半導体素子1で発熱した
熱を、冷媒液11の沸騰によって凝縮器3側へ運び、最
終的には、凝縮器3に取り付けられた冷却フィン6の間
を流れる冷却空気側へ伝熱される。このようにして半導
体素子1の温度を所定の温度以下に押えることができ
る。 ここで、本実施例では、ヘッダ8と蒸気分離部1
7とが液戻り管20、21によって連絡されているの
で、さらに次のような作用がある。
【0041】図1、図2に示した半導体冷却装置22
は、鉄道車両などに適用された場合、車両の床下に取り
付けられることが多い。図3、図4に半導体冷却装置2
2が車両床下に取り付けられた場合の例を示す。冷却装
置22は、鉄道車両23の床下の一方、又は左右に取り
付けられる。 図3は、水平な地面に対して鉄道車両2
3が動いている場合を示しており、この場合は、上記し
たように、液戻り管20、21を設けなくても、冷却装
置22は、素子の発熱量を十分に放熱することができ
る。
【0042】これに対し、図4は鉄道車両23の線路が
カーブしている時に傾斜している地面に対して鉄道車両
23が動いている場合を示しており、線路のカーブして
いる方向に地面が傾斜している場合を示している。図4
に示す例で、右側に配置されている半導体冷却装置22
においては、凝縮器3内の伝熱管5は、ヘッダ8側が低
く、ヘッダ7側が高くなっている。従って、液戻り管2
0、21が設けられていない場合、ヘッダ8に液冷媒が
溜り、蒸気分離部17に凝縮液の液戻りがうまく機能し
なくなる。沸騰すべき冷媒液が凝縮器3側から冷却容器
2側へ戻らないと、伝熱性能が低下し、半導体素子1の
破損を招く。また、電力変換装置の場合は、半導体素子
がオン、オフする際に、回路内を転流する電流のインダ
クタンスが半導体素子の遮断特性に大きく影響する。
【0043】本実施例では、液戻り管20、21をヘッ
ダ8の下部と気液分離部17の下部を連絡するように設
けているので、図5に示すように、このような場合にも
十分機能する液戻り機構を有する。すなわち、最下段の
伝熱管5からの液戻りが機能しなくなった場合でも、液
戻り管20、21が次のように機能する。伝熱管5内で
凝縮液化してヘッダ8に溜った冷媒液は、液戻り管2
0、21を通って、蒸気分離部17に戻り易くなる。蒸
気分離部17に戻った冷媒液は、内管10を通って冷却
容器2側に戻り、沸騰して蒸気になり、蒸気流路12、
蒸気分離部17、蒸気通路管18の順に通ってヘッダ7
へ導かれて循環系路を形成する。
【0044】以上のように、本実施例によれば、凝縮液
が溜る側のヘッダ下部と、蒸気分離部17の下部を液戻
り管20、21で連絡しているので、凝縮液がたまる側
のヘッダが低くなっていても、凝縮液が蒸気分離部17
側へ流れて、凝縮液、つまり冷媒液が冷却容器2側へ確
実に戻る。このようにして、車両がどちらに傾いた場合
でも、冷却容器2で沸騰すべき冷媒液が不足することが
なくなるため、凝縮性能は低下することがなく、冷却性
能を維持して半導体素子の破損を防ぐことができる。
【0045】又、車両が傾かない場合でも液戻り管2
0、21が設けられているので、ヘッダ8の凝縮液を蒸
気分離部17に速く戻すことができるので、伝熱性能を
向上できる。
【0046】図6は、冷却装置22の最大放熱量を図4
に示す傾斜角度θに対して、液戻り管20、21を設け
た場合と、液戻り管20、21を設けない従来の装置と
を比較して示したものである。図6に示すように、液戻
り管を設けない(ロ)の場合は、傾斜角度θの値がおお
よそ6°より大きくなると、最大放熱量は3000W程
度から急激に低下することになる。一方、液戻り管2
0、21が設けられている(イ)の場合、傾斜角度θの
値が6°を超えて8°になっても、最大放熱量は300
0W程度を確保できることが分かる。又、逆に傾いた場
合でも液戻りを確保できる。
【0047】本発明の他の実施例を図7により説明す
る。図7は、本実施例を示す半導体冷却装置の斜視図で
ある。
【0048】本実施例では、図1に示す実施例に対し、
次の点が配慮されている。すなわち、電力変換装置の半
導体素子がオン、オフする際に、回路内を転流する電流
のインダクタンスが、半導体素子の遮断特性に大きく影
響する。個々の半導体素子をつなぐ配線の長さが長いほ
どインダクタンスが大きくなるため、これを低減するに
は個々の半導体素子を可能な限り接近させて配置し、配
線を短くするのが望ましい。そこで本実施例では、図7
に示すように、1つの冷却容器2の半導体素子1との接
触部面積を拡大するように構成し、その面上に別の半導
体素子1aを取り付けることにより、半導体素子相互間
の配線長さを短くするようにしている。
【0049】本実施例の場合、1つの冷却容器2で3つ
の半導体素子1、1、1aの発熱する熱を冷却するよう
に構成するため、液戻り管20、21を設けることがさ
らに重要となり、この効果により達成される。つまり、
従来の装置では冷却能力が十分でないため、冷却容器2
と半導体素子1を交互に同一軸方向に積層してスタック
を構成せざるを得なかったため、個々の半導体素子相互
間の配線は冷却容器2部を迂回しなければならず、配線
長が長くなっていた。これに対し、本実施例では配線長
さ短くすることができ、インダクタンスの低減を図るこ
とができるため、半導体素子の障害を少なくすることが
できる。この結果、半導体素子がオン、オフするときの
半導体遮断特性が良好になる。
【0050】本発明の他の実施例を図8から図11によ
り説明する。図8は本実施例を示す半導体冷却装置の横
断面図、図9から図11はそれぞれ図8に示す実施例の
変形例を示す横断面図である。
【0051】図8に示す実施例では、液戻り管20、2
1を設ける代りに、凝縮器3内の伝熱管5のうち、最下
部の伝熱管5aをヘッダ8よりヘッダ7の方が低くなる
ように、傾めに配置しヘッダ8側に溜った冷媒液をヘッ
ダ7側に流れ易くするように構成している。このとき、
伝熱管5aのヘッダ7の取付け位置は、ヘッダ7の底面
すなわち下面近くで液連通管19の取付け位置とほぼ同
位置になるように設定されている。このように構成する
ことにより、車両が傾斜した場合などでヘッダ8がヘッ
ダ7に対して低くなった場合でも、冷媒液が冷却容器2
側へ戻り易くなり、又、伝熱管5aからの液戻りに対し
てヘッダ7に有効に溜められ、又、液連通管19を介し
て気液分離部17へ戻すことができる。半導体冷却装置
22の性能向上を図ることができる。
【0052】図9は、図8に示す実施例の変形例を示
す。図8に示す実施例では、冷却フィン6に、最下段の
伝熱管5aを挿入するための穴を設ける場合に、5aの
伝熱管のみが傾斜しているため、それぞれの冷却フィン
6の穴ピッチが異なり、加工および組み立てる場合に困
難をともなう。これに対し、図9に示す実施例の場合
は、図9に示すように、3本の伝熱管を共に傾め傾斜さ
せて配置するため、冷却フィンに設ける穴のピッチが各
フィンともに等しくなり、フィンを加工するとき、フィ
ンを組み立てるとき容易に行うことができる。
【0053】図10は、図8に示す実施例の変形例を示
す。図10に示す実施例では、凝縮器3の伝熱管5、冷
却フィン6、ヘッダ7、8の構成は、図1に示す実施例
の場合と同様であるが、凝縮器3を蒸気分離部17に取
り付ける際に、伝熱管5の方向が、連絡管4の方向に対
して、ヘッダ8の方がヘッダ7よりも高くなるようにや
や傾めになるように配置する。このように構成すること
により、ヘッダ8に溜った冷媒液を冷却容器2側へ流れ
易くすることができる。
【0054】図11は図10に示す実施例の変形例を示
す。図10に示す実施例が、凝縮器3を蒸気分離部17
に取り付ける際に、伝熱管5の方向が、連絡管4の方向
に対して、ヘッダ8の方がヘッダ7よりも高くなるよう
にやや傾めになるように配置しおり、蒸気通路管18、
液通路管19の製法、取り付け法がやや複雑になるのに
対し、本実施例では、蒸気分離部17と凝縮器3との相
対関係は図1に示す場合と同様にして、冷却容器2に対
して連絡管4の取り付け方を、ヘッダ7に対しヘッダ8
が上方にくるように取り付けている。このように構成す
ることにより、ヘッダ8に溜った冷媒液を冷却容器2側
へ流れ易くすることができる。
【0055】本発明の他の実施例を図12により説明す
る。図12は本実施例の横断面図である。本実施例で
は、ヘッダ8と冷却容器2の底部とを連絡するように液
戻り管20を設けたものである。本実施例においてもヘ
ッダ8の下部と蒸気分離部17とを連絡するようにした
図1に示す実施例と冷却性能はほぼ同等であるが、本実
施例では各冷却容器2に液戻り管20を設けなければな
らない点でやや構成が複雑になる。
【0056】本発明の他の実施例を図13により説明す
る。図13は本実施例の横断面図である。本実施例で
は、ヘッダ8とヘッダ7とを連絡するように液戻り管2
0を設うけたものである。このように構成しても、ヘッ
ダ8と蒸気分離部17とを連絡するようにした場合と、
冷却性能はほぼ同等である。
【0057】本発明の他の実施例を図14、図15によ
り説明する。図14は本実施例の横断面図、図15は図
14において矢視Aから見た正面図である。本実施例に
おいては、ヘッダ7が上方、ヘッダ8が下方に配置さ
れ、伝熱管5がほぼ鉛直方向に配置されている。このよ
うに構成することにより、冷却装置22が傾いて配置さ
れたときでも、ヘッダ8に溜った冷媒液が冷却容器2に
戻り易くすることができる。なお、本実施例の場合、冷
却フィン5が水平に配置されるようになるため、ファン
のない自然空冷の冷却では、冷却効率が悪いため、ファ
ン25を備えて空気を流すように構成するのがよい。
【0058】本発明の他の実施例を図16により説明す
る。図16は本実施例の部分断面図である。図3、図4
についても説明したように、半導体冷却装置22は、鉄
道車両の床下に配置される場合が多い。しかし、次期新
幹線などでは、輸送量向上のため、2階建新幹線が計画
されており、その場合は、床下のスペースが極度に狭く
なるため、半導体冷却装置22を車両の両端、つまり車
両接続部近くに多段に積み込むと良い。図16は半導体
冷却装置22を多段に積んだ例を示しており、2つの半
導体冷却装置22a、22bについて部分的に図示して
いる。凝縮器3で暖められた空気が、後段の冷却装置の
凝縮器へ流れていかないように、各冷却装置22a、2
2b…に対応するように、ファン25a、25b…を備
えており、ファン25a、25b…によって送風された
空気の流れ26a、26b…を集めて、冷却装置の設置
筐体27の外へ排出するように構成している。このよう
にして、各冷却装置22の凝縮器3a、3b…には常に
新しい空気28a、28b…が流れこむようにする。こ
のように構成することにより、冷却装置22a、22b
…が多段に積層された場合でも、各冷却装置の冷却性能
が低下するのを防止することが可能になる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば第
1に、車両がカーブ等で大きく傾斜した場合において
も、凝縮器に溜った冷媒液を冷却容器側へ容易に戻すこ
とが可能になり、あるいは凝縮器の最下段の伝熱管内が
冷媒液で充満するようなことを防止でき、冷却容器内の
液冷媒が不足することがなく、これによって、凝縮性能
の向上できるため、半導体素子の冷却性能の向上を図れ
る。
【0060】又、例えば次世代新幹線において、車両を
2階建にした場合、車両の重量が増大するため車輪を駆
動するモータの容量が大きくなり、半導体素子はより大
電流を要し発熱量の増大をまねくとともに、車両が高速
になるほど、線路がカーブしているところでの傾斜は大
きくなり、冷却装置がこの傾斜時に高い冷却性能を有す
ることによって重量の重い高速車両の駆動が可能になる
効果を奏する。
【0061】第2に、1つの冷却容器の冷却性能の向上
を図れるため、1つの冷却容器に複数個の半導体素子の
取り付けが可能となるとともに、半導体素子相互間の配
線を短くでき、インダクタンスの低減が図れるため、電
力変換装置などの場合、半導体素子の遮断特性を良くす
ることができる。
【0062】第3に、凝縮器のフィンを冷却する空気を
上流側の凝縮器を冷却して暖まった空気が流れないよう
にしているので、各冷却装置の冷却性能が低下するのを
防止することが可能になる。
【0063】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1のAから見た側面図である。
【図3】車両床下に取り付けられた例を示す側面図であ
る。
【図4】車両床下に取り付けられた例を示す側面図であ
る。
【図5】本実施例の液戻り機構を示す横断面図である。
【図6】本実施例の冷却性能を説明する図である。
【図7】本発明の他の実施例である半導体冷却装置の斜
視図である。
【図8】本発明の他の実施例である半導体冷却装置の横
断面図である。
【図9】図8に示す実施例の変形例を示す横断面図であ
る。
【図10】図8に示す実施例の変形例を示す横断面図で
ある。
【図11】図8に示す実施例の変形例を示す横断面図で
ある。
【図12】本発明の他の実施例である半導体冷却装置の
横断面図である。
【図13】本発明の他の実施例である半導体冷却装置の
横断面図である。
【図14】本発明の他の実施例である半導体冷却装置の
横断面図である。
【図15】図14をA方向から見た正面図である。
【図16】本発明の他の実施例である半導体冷却装置の
部分断面図である。
【図17】従来例を示す斜視図である。
【図18】従来例の動作原理を説明する図である。
【図19】従来例の動作原理を説明する図である。
【符号の説明】 1…半導体素子、2…冷却容器、3…凝縮器、4…連絡
管、5…伝熱管、5'…最下段伝熱管、7…ヘッダ、8
…ヘッダ、17…蒸気分離部、18…蒸気通路管、19
…液通路管、20、21…液戻り管、24…傾斜角度
θ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 板鼻 博 茨城県勝田市堀口832番地の2 日立シス テムプラザ勝田 日立水戸エンジニアリン グ株式会社内 (72)発明者 徳永 吉克 茨城県勝田市市毛1070番地 株式会社日立 製作所水戸工場内 (72)発明者 鈴木 敦 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 藤岡 和正 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 角田 幸二 茨城県勝田市市毛1070番地 株式会社日立 製作所水戸工場内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数個の半導体素子の間に積層された複数
    個の冷媒液が封入された冷却容器と、該冷却容器の側面
    に取り付けられた連絡管によって連絡された蒸気分離部
    と、該蒸気分離部と少なくとも1つ凝縮器とが蒸気通路
    管と液通路管とによって連結され、前記冷媒の沸騰によ
    って半導体素子を冷却する半導体冷却装置において、前
    記凝縮器が複数の伝熱管と該伝熱管の両端側に設けられ
    た2つのヘッダと冷却フィンによって構成されるもので
    あって、一方のヘッダの下部に前記液連通管が設けら
    れ、他方のヘッダの下部に前記蒸気分離部と連通する液
    戻り管が設けられていることを特徴とする半導体冷却装
    置。
  2. 【請求項2】複数個の半導体素子の間に積層された複数
    個の冷媒液が封入された冷却容器と、該冷却容器の側面
    に取り付けられた連絡管によって連絡された蒸気分離部
    と、該蒸気分離部と少なくとも1つ凝縮器とが蒸気通路
    管と液通路管とによって連結され、前記冷媒の沸騰によ
    って半導体素子を冷却する半導体冷却装置において、前
    記凝縮器が複数の伝熱管と該伝熱管の両端側に設けられ
    た2つのヘッダと冷却フィンによって構成されるもので
    あって、前記伝熱管のうち少なくとも最下部に位置する
    伝熱管を傾斜して設けるとともに、前記液連通管の連通
    している方の伝熱管の取付け位置を他方のヘッダの前記
    伝熱管の取付け位置よりも下方に位置するように構成
    し、かつ前記液連通管と最下部に位置する伝熱管を一方
    のヘッダの下面近くに設けたことを特徴とする半導体冷
    却装置。
  3. 【請求項3】複数個の半導体素子の間に積層された複数
    個の冷媒液が封入された冷却容器と、該冷却容器の側面
    に取り付けられた連絡管によって連絡された蒸気分離部
    と、該蒸気分離部と少なくとも1つ凝縮器とが蒸気通路
    管と液通路管とによって連結され、前記冷媒の沸騰によ
    って半導体素子を冷却する半導体冷却装置において、前
    記凝縮器が複数の伝熱管と該伝熱管の両端側に設けられ
    た2つのヘッダと冷却フィンによって構成されるもので
    あって、一方のヘッダの下部に前記液連通管が設けら
    れ、他方のヘッダの下部に前記冷却容器の下部と連通す
    る液戻り管が設けられていることを特徴とする半導体冷
    却装置。
  4. 【請求項4】複数個の半導体素子の間に積層された複数
    個の冷媒液が封入された冷却容器と、該冷却容器の側面
    に取り付けられた連絡管によって連絡された蒸気分離部
    と、該蒸気分離部と少なくとも1つ凝縮器とが蒸気通路
    管と液通路管とによって連結され、前記冷媒の沸騰によ
    って半導体素子を冷却する半導体冷却装置において、前
    記凝縮器が複数の伝熱管と該伝熱管の両端側に設けられ
    た2つのヘッダと冷却フィンによって構成され、該冷却
    フィンに取り付ける伝熱管のピッチがほぼ等しく形成さ
    れているものであって、前記液連通管によって連通され
    ている一方のヘッダの下部が、他方のヘッダの下部より
    低くなるように構成され、かつ前記液連通管と前記伝熱
    管の最下部の伝熱管の一方のヘッダの下面近くに取り付
    けたことを特徴とする半導体冷却装置。
  5. 【請求項5】複数個の半導体素子の間に積層された複数
    個の冷媒液が封入された冷却容器と、該冷却容器の側面
    に取り付けられた連絡管によって連絡された蒸気分離部
    と、該蒸気分離部と少なくとも1つ凝縮器とが蒸気通路
    管と液通路管とによって連結され、前記冷媒の沸騰によ
    って半導体素子を冷却する半導体冷却装置において、前
    記凝縮器が複数の伝熱管と該伝熱管の両端側に設けられ
    た2つのヘッダと冷却フィンによって構成されるもので
    あって、一方のヘッダの下部に前記液連通管によって連
    通される一方のヘッダの下部と、他方のヘッダの下部と
    を連通する液戻り管が設けられていることを特徴とする
    半導体冷却装置。
  6. 【請求項6】複数個の半導体素子の間に積層された複数
    個の冷媒液が封入された冷却容器と、該冷却容器の側面
    に取り付けられた連絡管によって連絡された蒸気分離部
    と、該蒸気分離部と少なくとも1つ凝縮器とが蒸気通路
    管と液通路管とによって連結され、前記冷媒の沸騰によ
    って半導体素子を冷却する半導体冷却装置において、前
    記凝縮器が複数の伝熱管と該伝熱管の両端側に設けられ
    た2つのヘッダと冷却フィンによって構成されるもので
    あって、前記蒸気連通管と連通されている一方のヘッダ
    が上部に位置し、前記液連通管と連通されている他方の
    ヘッダが下部に位置するように構成されていることを特
    徴とする半導体冷却装置。
  7. 【請求項7】複数個の半導体素子の間に積層された複数
    個の冷媒液が封入された冷却容器と、該冷却容器の側面
    に取り付けられた連絡管によって連絡された蒸気分離部
    と、該蒸気分離部と少なくとも1つ凝縮器とが蒸気通路
    管と液通路管とによって連結され、前記冷媒の沸騰によ
    って半導体素子を冷却する半導体冷却装置において、前
    記凝縮器が複数の伝熱管と該伝熱管の両端側に設けられ
    た2つのヘッダと冷却フィンによって構成されるもので
    あって、一方のヘッダの下部に前記液連通管が設けら
    れ、他方のヘッダに前記冷却容器に液冷媒を戻すための
    少なくとも1つの液戻り管を設けたことを特徴とする半
    導体冷却装置。
  8. 【請求項8】前記連絡管が内管と外管の二重構造に構成
    されている請求項1から7のいずれかに記載の半導体冷
    却装置。
  9. 【請求項9】前記複数の伝熱管のうち他方のヘッダに取
    り付けられている位置が、前記蒸気分離部の冷媒液面よ
    りも高くなるように構成したことを特徴とする請求項1
    から7のいずれかに記載の半導体冷却装置。
  10. 【請求項10】前記複数の伝熱管が、連絡管と連通して
    いるヘッダの方が他方のヘッダよりも低くなるように配
    置されていることを特徴とする請求項1から7のいずれ
    かに記載の半導体冷却装置。
  11. 【請求項11】前記凝縮器が傾斜されて前記蒸気分離部
    に取り付けられていることを特徴とする請求項4又は6
    に記載の半導体冷却装置。
  12. 【請求項12】蒸気分離部と凝縮器とが傾斜されて前記
    冷却容器に取り付けられていることを特徴とする請求項
    4又は6に記載の半導体冷却装置。
  13. 【請求項13】前記液戻り管が複数個設けられているこ
    とを特徴とする請求項1、3、5又は7に記載の半導体
    冷却装置。
  14. 【請求項14】前記冷却容器が積層状に接する前記半導
    体素子と、他の半導体素子を近接させて配置される配線
    されものであって、前記冷却容器により3つ以上の半導
    体素子を冷却するように構成されていることを特徴とす
    る請求項1から7のいずれかに記載の半導体冷却装置。
  15. 【請求項15】請求項1から14のいずれかに記載の半
    導体冷却装置が多段に配置されるものであって、空気流
    入口から流入した空気が各半導体冷却装置の凝縮器にそ
    れぞれ独立して流入するように流路を構成したことを特
    徴とする半導体冷却装置。
  16. 【請求項16】請求項1から14のいずれかに記載の半
    導体冷却装置が多段に配置されるものであって、空気流
    入口から流入した空気が各半導体冷却装置の凝縮器にそ
    れぞれ独立して流入するように車両内の流路を構成した
    ことを特徴とする車両。
  17. 【請求項17】前記車両が2階建高速車両である請求項
    16に記載の車両。
JP23278993A 1993-09-20 1993-09-20 半導体冷却装置およびそれを用いた車両 Pending JPH0786475A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23278993A JPH0786475A (ja) 1993-09-20 1993-09-20 半導体冷却装置およびそれを用いた車両
ZA947252A ZA947252B (en) 1993-09-20 1994-09-19 Semiconductor cooling apparatus and vehicle using the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23278993A JPH0786475A (ja) 1993-09-20 1993-09-20 半導体冷却装置およびそれを用いた車両

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0786475A true JPH0786475A (ja) 1995-03-31

Family

ID=16944780

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23278993A Pending JPH0786475A (ja) 1993-09-20 1993-09-20 半導体冷却装置およびそれを用いた車両

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPH0786475A (ja)
ZA (1) ZA947252B (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002374618A (ja) * 2001-06-14 2002-12-26 Mitsubishi Electric Corp 電鉄用半導体遮断器
JP2007184464A (ja) * 2006-01-10 2007-07-19 Toshiba Corp 鉄道車両用制御装置
JP2009088051A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Hitachi Ltd 電子機器用の冷却装置
WO2019054456A1 (ja) * 2017-09-13 2019-03-21 株式会社デンソー サーモサイフォン
WO2019150751A1 (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 株式会社デンソー 温度調整装置
CN112018059A (zh) * 2019-05-31 2020-12-01 华为技术有限公司 一种散热装置及电气设备

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002374618A (ja) * 2001-06-14 2002-12-26 Mitsubishi Electric Corp 電鉄用半導体遮断器
JP2007184464A (ja) * 2006-01-10 2007-07-19 Toshiba Corp 鉄道車両用制御装置
JP2009088051A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Hitachi Ltd 電子機器用の冷却装置
WO2019054456A1 (ja) * 2017-09-13 2019-03-21 株式会社デンソー サーモサイフォン
WO2019150751A1 (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 株式会社デンソー 温度調整装置
JP2019132514A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 株式会社デンソー 温度調整装置
CN112018059A (zh) * 2019-05-31 2020-12-01 华为技术有限公司 一种散热装置及电气设备
CN112018059B (zh) * 2019-05-31 2022-10-04 华为技术有限公司 一种散热装置及电气设备

Also Published As

Publication number Publication date
ZA947252B (en) 1995-05-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3067399B2 (ja) 半導体冷却装置
US8879259B2 (en) Cooling system for onboard electrical power converter, and electrical power converter for railway vehicle
RU2524058C2 (ru) Охлаждающий модуль для охлаждения электронных элементов
US7654109B2 (en) Refrigerating system with economizing cycle
US6152215A (en) High intensity cooler
KR100259599B1 (ko) 비등및응축냉매를이용한냉각장치
US20060283579A1 (en) Integrated liquid cooled heat sink for electronic components
JP2019523384A (ja) アクティブ/パッシブ冷却システム
KR20060061365A (ko) 루프형 서모 사이폰, 스터링 냉각고 및 냉각 장치
US7093647B2 (en) Ebullition cooling device for heat generating component
JPH0786475A (ja) 半導体冷却装置およびそれを用いた車両
JP3549933B2 (ja) プレートフィン型素子冷却器
CN115185357A (zh) 一种受限空间内主被动耦合散热***及方法
WO2019204339A1 (en) Phase separator and liquid re-saturator for two-phase cooling
US20240131937A1 (en) Cooling device for a traction battery of a vehicle
JPH112473A (ja) 冷却装置
JP2006114603A (ja) 車両用半導体冷却装置
JP3924674B2 (ja) 発熱素子用沸騰冷却器
JP2550162B2 (ja) 沸騰冷却装置
JP7299441B1 (ja) 沸騰式冷却器
KR100431500B1 (ko) 초소형 냉각장치
JP3091017B2 (ja) 沸騰冷却式凝縮器
US20230288078A1 (en) Cooling system with intermediate chamber
JPS6228774Y2 (ja)
JP2000245155A (ja) 電力変換装置の半導体スタック