JPH0782359A - 低ピリング性、低燃焼性ポリエステル類、その製造方法およびそれより形成される構造物 - Google Patents

低ピリング性、低燃焼性ポリエステル類、その製造方法およびそれより形成される構造物

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JPH0782359A
JPH0782359A JP6202233A JP20223394A JPH0782359A JP H0782359 A JPH0782359 A JP H0782359A JP 6202233 A JP6202233 A JP 6202233A JP 20223394 A JP20223394 A JP 20223394A JP H0782359 A JPH0782359 A JP H0782359A
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フォルカー・フロイデンベルガー
Peter Klein
ペーター・クライン
Hans-Jerg Dr Kleiner
ハンス−イェルク・クライナー
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 良好なピリング性質を有する低燃焼性PET
繊維を製造する方法および手段を提供する。 【構成】 ポリマー鎖に、次式Iおよび/またはIIお
よび/またはIII: [式中、R1およびR2は、炭素原子1〜12個を有す
る、一価の脂肪族、芳香脂肪族または芳香族炭化水素基
であるか、または、R1およびR2は、合わさって、二価
の脂肪族、芳香脂肪族または芳香族基であり;R3は、
(n+1)価の有機基であり;Aは、エステル形成能を
有する基であり;nは、1〜3の整数であり;pは、0
または1であり、R4およびR5は、水素か、または、炭
素原子1〜12個を有する、一価の脂肪族、芳香脂肪族
もしくは芳香族炭化水素基であり;yは、1〜10の整
数であり、Rは、水素か、または、炭素原子1〜12
個を有する、一価の脂肪族、芳香脂肪族もしくは芳香族
炭化水素基であり;指数zは、0または1〜2×*iの
整数であり;指数iは、十分に小さな整数である。]で
表される化合物からエステル化またはエステル交換によ
って形成される変性単位を含有するポリエステル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、改良された燃焼性とピ
リング挙動とを有する変性合成線状繊維を形成するポリ
エステル類、それらを製造するための方法およびそれよ
り形成される構造物、特に、これらのポリエステル類か
ら構成される低ピリング性、低燃焼性の繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】慣用的な合成線状繊維およびフィルム形
成ポリエステル類を構成する繊維、特に、テレフタル酸
繊維、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレートおよびそれらのコポリエステル類
は、大部分の使用分野について、本来的には、十分に低
い燃焼性を有する。しかし、セクションによっては、こ
の固有の燃焼挙動は、要件に合致しない。したがって、
例えば、既に製造した織物を仕上げしたり、ポリエステ
ル溶融物に耐火性の保護成分を混合したり、ポリエステ
ル分子を化学的に変性したりすることによって、ポリエ
ステル繊維の燃焼性を改良する試みが足りないわけでは
ない。化学的変性に関しては、種々の提案がなされてい
るが、しかし、これらの提案は、究極的に、ポリエステ
ル分子に配合可能なリン化合物による変性のみが、工業
的に確立されているに過ぎない。このようなリン化合物
は、例えば、ドイツ国特許(DPS) 2 346 787, 2 646 218
および特開昭(JPS)52-144627特許明細書に記載されてい
る。これらの低燃焼性線状ポリエステルから構成される
繊維は、自己消炎性であり、種々の国々における織物の
耐火保護基準に合致する。
【0003】しかし、これらの繊維は、それより製造さ
れる生地のピリング挙動が満足なものではなく、特に、
比較的微細な線密度でのある種の欠点を有する。合成線
状ポリエステル類は、Si−O−C基を含有する成分で
変性することによって、著しく影響を受ける。このよう
な変性の例は、とりわけ、ドイツ国特許1 237 727, 172
0 647または4 111 066に記載されている。このような変
性剤成分は、一方において、同じ溶液粘度のポリエステ
ルと比べて、溶融粘度における明瞭な増大を生じ、この
増大は、紡糸挙動に重要な関係を有し、他方において、
所望のアンチピリング(antipilling)を達成する可能性
は、Si−O−C結合の加水分解開裂を通して既に製造
された織物に効果を及ぼす。
【0004】ついで、ジエチルトリメトキシシランホス
ホネートでドイツ国特許1 720 647に従い、また、2−
カルボキシエチルメチルホスフィン酸でドイツ国特許2
346787に従い、一度に同時に、2つの成分の単純な組み
合わせが、低ピリング性、低燃焼性繊維のための原料を
生ずるように、合成線状ポリエステルを変性しようと試
みる場合、この試みは、失敗する。何故ならば、アンチ
ピリング効果に必要とされるSi−O−C結合が、紡糸
前の乾燥工程中に破断され、それと同時に、紡糸および
延伸挙動に対して重要である溶融粘度が低下し、続く、
アンチピリング処理にもはや使用できなくなるからであ
る。この結果は、ジエチルトリメトキシシランホスホネ
ートをテトラアルキルオルトシリケートと置き換えても
同様である。個々の成分の各々を別個に重縮合し、つい
で、その混合物を紡糸することによって原料混合物を紡
糸する方法は、USP 5,180,793にも記載されておらず、
工業的にも行われていない。何故ならば、一方におい
て、それは、単純な変性ポリエステルの製造よりもより
複雑で、他方において、そこに開示された変性剤が、さ
らに劇的に、基本成分の固有の加水分解感応性を増大さ
せ、コスト的にさらなる処理工程を不可欠とするからで
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、良好なピリング性質を有する低燃焼性PET繊
維を製造する方法および手段を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、驚くべきこ
とに、合成線状ポリエステルを式Iのリン化合物と、式
IIまたはIII:
【化4】 のSi−O−C結合を含有する化合物とで共同して変性
する場合に、低ピリング性、低燃焼性の繊維の製造が可
能であることを発見したことにより、本発明によって達
成される。
【0007】したがって、本発明は、ジカルボン酸成分
とジオール成分とから形成される低ピリング性、低燃焼
性線状繊維を形成するポリエステルであって、前記ポリ
エステルが、そのポリマー鎖に、式Iおよび/またはI
Iおよび/またはIIIで表される上記化合物からエス
テル化またはエステル交換によって形成される変性単位
を含有するポリエステルを提供する。
【0008】ポリエステル鎖における変性剤単位の量比
は、ポリエステルのリン含量が、好ましくは、0.1〜
2.5重量%、特に、0.3〜1.5重量%となるよう
にし、ケイ素含量は、好ましくは、0.01〜0.5重
量%、特に、0.02〜0.2重量%となるようにす
る。
【0009】式Iにおいて、RおよびRは、同一で
あっても、異なっていてもよく、各々は、炭素原子1〜
12個、好ましくは、1〜6個を有する、一価の脂肪
族、芳香脂肪族(araliphatic)または芳香族炭化水素基
である。
【0010】さらに、基RおよびRは、合わさっ
て、二価の脂肪族、芳香脂肪族または芳香族基であって
もよい。RおよびRに対する二価の基は、合わせ
て、炭素原子3〜10個、好ましくは、3〜6個を有し
てもよく、リンとリンに結合した酸素とに対する2つの
結合は、好ましくは、1,3、1,4、1,5または
1,6に配向してもよい。このような脂肪族基の例は、
1,3−プロパンジオール、1,3−もしくは1,4−
ブタンジオール、1,3−、1,4−、1,5−または
1,6−ヘキサンジオールである。
【0011】RおよびRに対する二価の芳香脂肪族
または芳香族基は、合わさって。相互に融合したもしく
は非融合の2〜3個の芳香族リングを有し、炭素原子、
合計7〜20個、好ましくは、7〜14個、特に、7〜
12個を有する。
【0012】このような基の例は、1−メチレン−2−
フェニル、1,8−ナフタレンジイルであり、好ましく
は、2,2’−ビフェニルジイルである。
【0013】Rは、炭素原子1〜12個、好ましく
は、1〜6個、特に、2〜4個を有する、(n+1)価
の有機基、好ましくは、(n+1)価の飽和脂肪族炭化
水素基、炭素原子7〜16個、好ましくは、7〜14
個、特に、8〜14個を有する、芳香脂肪族炭化水素
基、または、炭素原子6〜16個、好ましくは、6〜1
0個を有する、芳香族炭化水素基である。Aは、エステ
ルを形成することのできる基であり、nは、1〜3の整
数、好ましくは、2であり、pは、0または1である。
【0014】本発明の目的のために、エステルを形成す
ることのできる基は、好ましくは、−COR−{式
中、Rは、−OH、−Cl、−Brまたは−OR
(式中、Rは、好ましくは、アルキル基であり、好
ましくは、炭素原子1〜6個、特に、1〜3個を有する
非分岐アルキル基である。)である。}か、または、対
応する長鎖ヒドロキシアルキル基である。
【0015】nが好ましい値2を有するかまたは3であ
る場合、2つの基Aは、また結合して、基−CO−O−
CO−を形成することができる。
【0016】特に好ましいエステルを形成することので
きる基は、遊離のカルボキシル基およびメトキシ−また
はエトキシカルボニル基である。
【0017】しかし、Aは、また、ヒドロキシ基または
アシルオキシ基であってもよく、アシルオキシ基である
場合には、アシル基は、好ましくは、炭素原子、合計1
〜5個、特に、1〜2個を有する低級脂肪族カルボン酸
から誘導される。構造要素−R−Aの例としては、
2−カルボキシ−1−エチル、ジカルボキシメチル、
1,1’−ジカルボキシ−2−エチル、1,2−ジカル
ボキシ−2−エチル、2,3−ジカルボキシ−1−プロ
ピル、3,5−ジカルボキシ−1−フェニルおよび対応
する低級エステル、ならびに酸無水物が挙げられる。エ
ステルを形成することのできるOH官能基構造要素とし
ては、例えば、1,4−ジヒドロキシ−3−ブチルおよ
び1,2−ジ(4−アセチルオキシフェニル)−2−エ
チルが挙げられる。
【0018】式IIにおいて、RおよびRは、同一
であっても、異なっていてもよく、各々は、水素か、ま
たは、好ましくは、炭素原子1〜12個、好ましくは、
1〜6個を有する、一価の脂肪族、芳香脂肪族もしくは
芳香族炭化水素基である。また、式IIの化合物中に存
在する2つの基R4は、上記定義の意味する範囲内にお
いて、互いに異なることもできる。好ましくは、より単
純な合成的な理由により、2つの基R4は、同一であ
る。同様のことが、式IIの化合物中に存在する3つの
5基について適用される。これらは、原理的には、上
記定義の範囲内において、互いに異なることもできる。
しかし、好ましくは、同一である。式IIにおけるy
は、1〜10の整数であり、好ましくは、2〜4の整数
である。
【0019】式IIIにおいて、R6は、水素か、また
は、好ましくは、炭素原子1〜12個、特に、1〜6個
を有する、一価の脂肪族、芳香脂肪族もしくは芳香族炭
化水素基である。基R6の例としては、メチル、エチ
ル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチルおよびオクチ
ルが挙げられる。式IIIの化合物中に存在する2・z
の基R6は、上記した定義の範囲内において、互いに異
なることもできる。しかし、好ましくは、合成的に容易
であるという理由により、基R6は、同一である。
【0020】式IIIにおける指数zは、0〜2iの整
数である。式IIIにおける指数iは、その値が本質的
に式IIIの物質のコロイドの粒子寸法によって決まる
整数である。iの値は、物質の粒子寸法に対して十分に
小さく設定され、2・10-5mm以下である。式IIIの
物質は、一般に、iが1〜20の範囲内、好ましくは、
1〜5の範囲内にある時に、本発明のポリエステル類を
変性するのに適当である。
【0021】本発明に従うポリエステル類を製造するた
めに適当である式IIIの公知の物質の例としては、コ
ロイド状二酸化ケイ素、二酸化ケイ素オルガノゾル、種
々の水和状態(R6=水素、z=1;i=1〜5の数)
のケイ酸およびこれらのアルキルエステル(ここで、R
6は、炭素原子1〜8個、好ましくは、1〜4個を有す
るアルキルである。)、例えば、テトラエチルオルトシ
リケートが挙げられる。
【0022】式IIIの化合物の好ましい基は、モル比
z:iが2:1〜1:2の範囲にあるものである。特に
好ましくは、z:i=2:1〜1:1である化合物であ
り、これには、上述したテトラエチルオルトシリケート
が含まれる。
【0023】芳香族基R1〜R5またはR1〜R5に存在す
る芳香族基は、4以下、好ましくは0〜2のさらなる置
換基、例えば、ハロゲン類、特に、塩素もしくは臭素、
または、炭素原子1〜10個、好ましくは、1〜4個、
特に、1もしくは2個を有してもよい。
【0024】上記変性剤I、IIおよびIIIにより形
成された基を含有するポリエステル鎖は、さもなくば、
公知の繊維形成ポリエステル類に慣用的な基からなって
もよい。
【0025】主として、すなわち、これらの少なくとも
80モル%は、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジオールと
から誘導される単位からなる。広く使用される芳香族ジ
カルボン酸単位は、ベンゼンジカルボン酸、特に、テレ
フタル酸およびイソフタル酸から誘導され、広く使用さ
れるジオールは、炭素原子2〜4個を有し、エチレング
リコールが特に適当である。好ましくは、本発明の変性
ポリエステル類は、少なくとも80モル%のエチレンテ
レフタレート単位を含有する。残る20モル%は、ジカ
ルボン酸単位および/またはグリコール単位で構成さ
れ、これらは、変性剤として機能し、当業者であれば、
製造されるフィラメントの物理的および化学的性質を特
に調整することが可能である。このようなジカルボン酸
単位は、例えば、イソフタル酸または脂肪族ジカルボン
酸、例えば、グルタル酸、アジピン酸もしくはセバシン
酸から誘導される。変性ジオール基の例としては、より
長鎖のジオール類、例えば、プロパンジオールまたはブ
タンジオール、ジ−もしくはトリエチレングルコール、
あるいは、少量存在する場合には、分子量約500〜
2,000を有するポリグリコールが挙げられる。
【0026】特に、そのポリマー鎖が、次式IV:
【化5】 で表される基0〜100モル%と、次式V:
【化6】 [式IVおよびVにおいて、Xは、炭素原子5〜16
個、好ましくは、6〜12個を有する芳香族基80モル
%以上と、炭素原子4〜10個、好ましくは、6〜8個
を有する脂肪族基20モル%以下とを含有し;Yは、炭
素原子2〜4個を有する、アルキレンもしくはポリメチ
レン、または、炭素原子6〜10個を有する、シクロア
ルカンもしくはジメチルシクロアルカン少なくとも80
モル%と、炭素原子4〜16個、好ましくは、4〜8個
を有する、直鎖または分岐鎖アルカンジイル20モル%
以下とを含有するか、または、式−(C−O)
−C−(式中、mは、1〜40の整数で、m=1
もしくは2は、20モル%までの部分について好まし
く、m=10〜40を有する基が、好ましくは、5モル
%以下の部分においてのみ存在する。)か、あるいは、
式−(CH−Q−(CH{式中、Qは、O
またはS(酸素もしくはイオウ原子)であり、qは、2
〜8の整数であるか、または、Qは、シクロアルカンジ
イルまたは単環式もしくは二環式融合または非融合芳香
族基であり、特に、フェニレンか、または、以下に示し
た式VI(式中、qは、0〜8の整数である)で表され
る}の基である。]で表される基100〜0モル%を含
有するポリエステル類が好ましい。
【0027】エーテル基を有する二価の基Qは、平均分
子量約500〜2,000を有する、ジグリコール、ト
リグリコールまたはポリグリコールから誘導されるもの
である。
【0028】脂環式または芳香族基Qの例としては、
1,4−シクロヘキサンジイル、1,4−ジメチレンシ
クロヘキサン、1,3−もしくは1,4フェニレンが挙
げられ、また、基、−フェニレン−、−O−フェニレン
−、−フェニレン−S−フェニレン−、または−フェニ
レン−SO2−フェニレン−が挙げられる。
【0029】好ましくは、本発明のポリエステル類は、
25℃における重量比10:1のo−クレゾールとm−
クレゾールとの混合物中でのポリエステルの1重量%強
溶液で測定して、相対粘度1.2〜1.9、好ましく
は、1.4〜1.8を有する。
【0030】好ましくは、式Vの基を含有するポリエス
テル類は、式IVの基70〜100モル%、特に、85
〜100モル%と、式Vの基0〜30モル%、特に、0
〜15モル%とを含有する。
【0031】芳香族基Xは、上記定義の範囲内で、全
て、同一であってもよく、あるいは、異なっていてもよ
い。特に、上記基Xは、ポリエステル鎖少なくとも80
モル%を含み、個々に、または、混合して、ポリエステ
ル鎖中に存在することができる。好ましい選択は、ポリ
エステル鎖少なくとも80モル%を、これらの主鎖の成
分に特有な基のグループの一種のみまたは2種から形成
することである。ポリエステル鎖のさらなる変性を所望
する場合には、20モル%以下存在する基Xに対して与
えられた定義の範囲内で、その他の基で行うことが好ま
しい。
【0032】かくして、芳香族基Xの少なくとも80モ
ル%は、全て、例えば、1,4−フェニレン基であって
もよく、または、これらは、例えば、2,6−ナフタレ
ン基と4,4’−ビフェニルジイル基との、モル比4:
6〜6:4で構成することもできる。Xが芳香族基少な
くとも95モル%と脂肪族基5モル%以下とを含むポリ
エステルが好ましいが、特に、Xが芳香族基のみである
ポリエステルが特に好ましい。
【0033】同様に、基Yは、上記定義の範囲内で、全
て同一であってもよく、または、それらは、異なってい
てもよい。特に、上記基Yは、ポリエステル鎖を少なく
とも80モル%含み、ポリエステル鎖中に、個々にまた
は混合して存在することもできる。好ましい選択は、ポ
リエステル鎖の少なくとも80モル%を、これらの主成
分に特定の基のグループの1種のみまたは2種から形成
することである。ポリエステル鎖のさらなる変性を所望
する場合には、20モル%以下存在する基Yに対して与
えられた定義の範囲内で、その他の基で行うことが好ま
しい。かくして、脂肪族基Yの少なくとも80モル%
は、全て、例えば、エチレン基であってもよく、また
は、これらは、例えば、エチレンと1,4−ジメチレン
シクロヘキサン基との、モル比10:1〜1:10で構
成することもできる。Yがエチレン基少なくとも95モ
ル%を含むポリエステル類が特に好ましい。
【0034】好ましい芳香族基XまたはQは、1,4−
および1,3−フェニレン、1,4−、1,5−、1,
8−、2,6−および2,7−ナフタレン、4,4’−
ビフェニレン、フリレンおよび次式VI:
【化7】 [式中、Zは、炭素原子1〜4個を有するポリメチレン
またはアルキレン、−SO2−、−COO−、−O−ま
たは−S−である。]で表される基である。
【0035】芳香族基Xは、ひいては、追加的に、1個
または2個の置換基を有することもできる。しかし、こ
の場合、置換されて存在する芳香族基の15%以下の量
比、特に、7%以下の量比のみが好ましい。好ましく
は、置換された芳香族基は、各々、1個の置換基のみを
有するのがよい。特に、適当な置換基は、炭素原子1〜
4個を有するアルキル、炭素原子1〜4個を有するアル
コキシ、塩素およびスルホである。
【0036】ポリエステルの性質をさらに変性したい時
には、脂肪族ジカルボン酸と、角度をなす鎖を生成する
芳香族基、例えば、イソフタル酸基、または嵩高い芳香
核を含有する芳香族基、例えば、ナフタレン核を含有す
る芳香族基とから誘導される基および長鎖の基Yが特に
ポリエステル鎖に組み込まれる。これらの変性成分を7
%未満含有するポリエステル類が好ましい。
【0037】その鎖中に特定の量、上記式I〜IIIの
変性剤を含有する好ましいポリエステルは、次式VI
I:
【化8】 [式中、Iは、2〜6であり、kは、10以上であ
る。]で表されるアルキレンテレフタレート単位少なく
とも90モル%と、上記した基のその他の単位10モル
%以下とを含有し、それによって変性され、ある種の性
能特性が達成されるものである。例としては、ポリエチ
レンテレフタレートがあり、これは、スルホ含有単位
(例えば、スルホイソフタル酸)の配合を通して、塩基
性染料に対して親和性を有する。
【0038】本発明は、さらに、本発明の線状繊維形成
ポリエステルを製造するための方法を提供する。この方
法は、上記式Iおよび/またはIIIおよび/またはI
Iの化合物の存在中での、次式IVaまたはVa: [式中、Xは、上記定義した通りである。]で表される
ジカルボン酸および/またはヒドロキシカルボン酸また
はそれらの低級(特に、C1〜C4)アルキルエステル、
例えば、テレフタル酸またはジメチルテレフタレート
と、次式IVb: HO−Y−OH (IVb) [式中、Yは、上記定義した通りである。]で表される
ジオール、例えば、エチレングリコールとのエステル化
またはエステル交換反応と、続いてのその生成物の従来
通りの重縮合とを含む。
【0039】化合物Iおよび/またはIIIおよび/ま
たはIIは、ポリエステルのリン含量が、好ましくは、
0.1〜2.5重量%、特に、0.3〜1.5重量%と
なり、ケイ素含量が、好ましくは、0.01〜0.5重
量%、特に、0.02〜0.2重量%となる量、加えら
れる。
【0040】本発明の方法は、対応する非変性繊維およ
びフィルム形成線状ポリエステル類の製造におけると同
様の反応条件を使用して行われる。ジカルボン酸または
その低級アルキルエステル(特に、C1〜C4)、例え
ば、テレフタル酸またはジメチルテレフタレートを、ジ
オール類、例えば、エチレングリコールとエステル化ま
たはエステル交換により反応させて、ついで、その生成
物を従来法で重縮合させる。
【0041】XおよびYの上記定義に従えば、本発明の
ポリエステル類を製造するために、テレフタル酸を使用
できるのみならず、その他のジカルボン酸およびヒドロ
キシカルボン酸も繊維およびフィルム形成ポリエステル
製造用に適当である。例としては、イソフタル酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジ
カルボン酸、4,4’−スルホニルジフェニルジカルボ
ン酸、p−ヒドロキシ安息香酸が挙げられる。ジカルボ
ン酸は、単独で使用することもでき、また、要すれば、
もう一つの芳香族、脂肪族もしくは脂環式ジカルボン酸
またはヒドロキシカルボン酸、例えば、上記したアジピ
ン酸もしくはセバシン酸の20モル%以下との混合物に
おいて使用することができるが、好ましくは、テレフタ
ル酸のみを使用するのがよい。
【0042】エチレングリコール以外の適当なジオール
としては、上記定義した、式:HO(CH2q−Q−
(CH2qOH[式中、Qおよびqは、各々、上記定義
した通りである。]で表されるものが挙げられる。本発
明のポリエステルの製造に使用するのに適当なジオール
の例としては、1,3−プロパンジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、
ジエチレングリコール、ジヒドロキシジフェニルエーテ
ル、ジヒドロキシジフェニルスルホンが挙げられる。ジ
オールは、単独で使用することもでき、互いに組み合わ
せて使用することもできるが、少なくともエチレングリ
コール80モル%を使用するのが好ましい。
【0043】エステル化/エステル交換および重縮合
は、慣用的な触媒、例えば、酢酸マンガン、酢酸亜鉛、
Sb23、GeO2またはチタン酸エステル(titanic es
ters)を使用して行われる。当然のことながら、本発明
の方法は、一般に使用されている触媒以外に、あらゆる
慣用的な添加剤(例えば、架橋剤、艶消剤、安定剤、染
料、充填剤等)の混合物を含んでもよい。
【0044】エステル化/エステル交換プロセスにおい
て、リン化合物の添加は、エステル化/エステル交換工
程の前または後に行うことができる。エステル交換プロ
セスにおいて、遊離のジカルボン酸の形態でのリン化合
物の添加は、エステル交換工程後が好ましい。何故なら
ば、対応するジカルボン酸エステルを使用すると、エス
テル交換反応の明瞭なスローダウンが観測されるからで
ある。Si−O−C結合を有する生成物の添加は、エス
テル化プロセスの場合には、過剰のグリコールの除去中
に行うのが好ましい。エステル交換プロセスの場合に
は、この添加は、エステル交換の前または後に行うこと
ができる。
【0045】かくして、本発明は、合成的な、線状で、
低ピリング性、低燃焼性のポリエステル原料の製造、お
よび、慣用的な条件下でのそれらの形成構造物、特に、
繊維への加工とにあり、合成的な線状ポリエステルは、
それと同時に、式Iのリン化合物およびSi−O−C結
合を有する式IIまたはIIIの化合物で変性される。
既存の変性の形態に反して、本発明に従う変性は、驚く
べきことに、低ピリング性および低燃焼性のそれより繊
維材料を紡糸することのできるポリエステル原料を製造
可能とする。これは、恐らくは、上記定義したポリエス
テル組成物の選択において、ポリエステル原料の加工
中、Si−O−C結合が影響を受けず、既に製造された
繊維において、加水分解処理により、開裂させることが
できるからである。これは、良好なピリング特性を有す
る本発明の合成可能な低燃焼性のポリエステル繊維を与
える。
【0046】本発明は、また、ポリエステル溶融物の押
出による、本発明の変性ポリエステル類より製造される
形成構造物に係る。このような形成構造物は、造形物
品、フィルムであるが、特に、繊維材料であり、特に、
織物材料用の繊維である。
【0047】広範な意味における繊維材料は、また、押
出法以外の方法、例えば、遠心分離法によって得られる
パルプをも含む。しかし、好ましい繊維材料は、公知の
紡糸方法によって得られるものである。これらの繊維材
料は、連続フィラメント繊維またはステープル繊維の形
態であってもよく、続く全ての加工工程において、例え
ば、フィラメント糸、トー(tow)、スライバー(slive
r)、ステープル、ステープル繊維糸として存在し、繊維
またはフィラメントは、高延伸もしくは低延伸、引取も
しくは未引取であり、しぼ付きまたは艶なしであっても
よい。
【0048】好ましい織物用途用の繊維線密度は、0.
5〜15dtex、好ましくは、0.5〜7dtexの範囲であ
るが、特殊な目的、例えば、強化または剛化用途用に
は、15dtexよりかなり高くともよく、例えば、厚いモ
ノフィラメント(ワイヤー)の線密度の範囲内である。
【0049】通常、繊維材料の延伸の種々の度合い、お
よび、したがって、強度および破断伸びは、紡糸速度、
および、要すれば、続く延伸を介して、従来法により、
目的とする用途とすることができる。
【0050】テキスチャーリング(texturing)は、通
常、例えば、スタッファーボックスクリンピング(stuff
er box crimping)により、ジェットノズルにおけるエア
ーテキスチャーリングにより、偽よりにより、または、
組み合わせ延伸テキスチャーリング(combined draw-tex
turing)により、行うことができる。
【0051】糸、および、糸製品、例えば、織布または
編み織物において、および、繊維材料、例えば、不織布
において、本発明の繊維は、純粋な形態または他の公知
の繊維との混合形態において存在することができ、物品
は、本発明の繊維材料により、著しく改良されたピリン
グおよび燃焼挙動を有する。
【0052】本発明の実施態様につき、さらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によって限定されるも
のではない。
【0053】
【実施例】パーセントは、重量%である。Xの組成物ま
たはYの組成物に対するモルパーセントは、各場合にお
いて、X基の合計=100モル%またはY基の合計=1
00モル%を基準とする。
【0054】実施例に記載したポリエステルおよびそれ
より製造される繊維の特性パラメータは、以下のように
して、決定される。
【0055】DSC測定は、メトラーの熱量計TA30
00を用いて、加熱上昇速度20°/分で行った。
【0056】相対粘度は、o−クレゾールとm−クレゾ
ールとの10:1混合物における1重量%強の溶液につ
いて決定した。
【0057】加水分解に対しては、繊維は、助剤を添加
することなく、脱イオン水中で10時間沸騰させた。し
かる後、靭性および相対粘度を決定した。
【0058】使用した燃焼試験は、その分類をM0(燃
焼不能)からM5(極めて容易に燃焼可能)までの6段
階に分類した、フランス標準“bruleur electrique" NF
P 92-503であった。
【0059】曲げ試験サイクルの数は、K.H. Grunwald,
Chemiefasern Vol. 12, p. 853 (1962)の方法によって
決定した。この参考文献は、繊維の耐摩耗性の尺度とし
て、曲げ試験サイクル数を記載しており、これは、低ピ
リング性を評価するのに適当である。
【0060】上記方法によって決定された曲げ試験サイ
クル数は、DE-A-1 720 647に従い、通常のポリエチレン
テレフタレートに対しては、3000〜3500の範囲
内であるが、低ピリング性繊維に対しては、明らかに、
1000以下、例えば、約400である。
【0061】実施例 1 カラムと還流コンデンサとを備えた撹拌容器中で、ジメ
チルテレフタレート(DMT)1,000gと、エチレ
ングリコール(グリコール)600mlとを、酢酸マンガ
ン330mgとテトラエチルオルトシリケート(TES)
2.5g(0.25%)とともに、メタノールの除去が終
わるまで、150〜220°で約3時間加熱する。しか
る後、ジメチルホスフィニルメチルコハク酸47g
(4.7%)を、水の除去が完了するまで、220〜2
30℃で約30分間にわたってエステル化する。H3
3120mgとSb23100mgとTiO20.04%と
を加えて撹拌した後、温度を1時間かけて280°に上
昇させ、圧力を0.1〜0.5mbarに減圧にする。重縮
合は、グリコールの除去とともに進行し、これらの条件
下で、約2時間で完了する。
【0062】得られた生成物は、淡色のポリマーであ
り、これは、Tg68°、Tk195°、Ts244°、
リン含量0.6%および相対粘度1.70を有する。
【0063】生成物を150°および15mbarで8時間
乾燥し、280°で、引き取り速度1000m/分で紡糸
する。従来法で延伸比1:3.62に延伸したフィラメ
ントは、以下の性質を有する。
【0064】靭性: 20cN/tex 破断伸び: 18.5% 加水分解後の靭性: 18cN/tex 加水分解後の相対粘度: 1.49 曲げ試験サイクル: 610 燃焼試験: M1比較実施例 1 TESなしで、実施例1を繰り返す。重縮合は、同一の
条件で行ったところ。同じ溶融粘度となる。得られたポ
リマーは、Tg77°、Tk193°、Ts247°、リ
ン含量0.6%および相対粘度1.75を有する。これ
より得られた繊維は、以下の性質を有する。
【0065】靭性: 29cN/tex 破断伸び: 24.5 加水分解後の靭性: 28cN/tex 加水分解後の相対粘度: 1.69 曲げ試験サイクル: 2550 燃焼試験: M1実施例 2 カラムと還流コンデンサとを備えた撹拌容器中で、DM
T1,000gと、グリコール600mlとを、酢酸マン
ガン330mgとTES2.5g(0.25%)ととも
に、メタノールの除去が終わるまで、150〜220°
で約3時間加熱する。しかる後、ジイソプロピルホスフ
ィニルメチルコハク酸59g(5.9%)を、水の除去
が完了するまで、220〜230℃で約30分間にわた
ってエステル化する。H3PO3120mgとSb2310
0mgとTiO20.04%とを加えて撹拌した後、温度
を1時間かけて280°に上昇させ、圧力を0.1〜
0.5mbarに減圧にする。重縮合は、グリコールの除去
とともに進行し、これらの条件下で、約2時間で完了す
る。
【0066】得られた生成物は、淡色のポリマーであ
り、これは、リン含量0.6%、Tg72°、Tk188
°、Ts244°および相対粘度1.75を有する。
【0067】生成物を150°および15mbarで8時間
乾燥し、280°で、引き取り速度1000m/分で紡糸
する。従来法で延伸比1:3.62に延伸したフィラメ
ントは、以下の性質を有する。
【0068】靭性: 22cN/tex 破断伸び: 16.8% 加水分解後の靭性: 20cN/tex 加水分解後の相対粘度: 1.52 曲げ試験サイクル: 750 燃焼試験: M1実施例 3 カラムと還流コンデンサとを備えた撹拌容器中で、DM
T2,000gと、グリコール1200mlとを、酢酸マ
ンガン660mgとテトラエチルオルトシリケート(TE
S)5g(0.25%)とともに、メタノールの除去が
終わるまで、160〜210°で約2時間加熱する。し
かる後、(6H−ジベンゾ[c,e][1,2]オキサホスホリ
ンオキサイド)−6−イル−メチルコハク酸155g
(7.75%)を、水の除去が完了するまで、220〜
230℃で約30分間にわたってエステル化する。H3
PO3240mgとSb23200mgとTiO20.04%
とを加えて撹拌した後、温度を280°に上昇させ、圧
力を1.5時間かけて0.1〜0.5mbarに減圧にす
る。重縮合は、グリコールの除去とともに進行し、これ
らの条件下で、約4時間で完了する。
【0069】得られた生成物は、淡色のポリマーであ
り、これは、Tg80°、Tk156°およびTs249
°、リン含量0.5%ならびに相対粘度1.78を有す
る。
【0070】生成物を150°および15mbarで8時間
乾燥し、280°で、引き取り速度1000m/分で紡糸
する。従来法で延伸比1:3.62に延伸したフィラメ
ントは、以下の性質を有する。
【0071】靭性: 22cN/tex 破断伸び: 23% 加水分解後の靭性: 20cN/tex 加水分解後の相対粘度: 1.52 曲げ試験サイクル: 430 燃焼試験: M1比較実施例 2 TESなしで、実施例3を繰り返す。重縮合は、同一の
条件で行ったところ、同じ溶融粘度となる。得られたポ
リマーは、Tg82°、Tk178°、Ts242°、リ
ン含量0.6%および相対粘度1.81を有する。これ
より得られた繊維は、以下の性質を有する。
【0072】靭性: 32cN/tex 破断伸び: 26.2% 加水分解後の靭性: 32cN/tex 加水分解後の相対粘度: 1.75 曲げ試験サイクル数: 2750 燃焼試験: M1 本発明のポリエステル繊維を比較実施例のポリエステル
繊維と比較すると、加水分解について、TESの添加
は、破断強度において約10%の減少を生じ、相対粘度
において、0.2以上減少する。他方、TESなしで
は、破断強度は、見かけ上、影響を受けないままであ
り、相対粘度は、0.1未満減少する。
【0073】曲げ試験サイクルは、明らかに、TES変
性剤のピリング特性に及ぼす効果を示す。比較実施例の
繊維が、通常のポリエステル繊維の場合に見られる値2
500〜2700の値を与えるのに対し、本発明に従い
変性された繊維の曲げ試験サイクルは、430〜750
の範囲内であり、すなわち、低ピリング性繊維の典型的
な範囲内にある。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジカルボン酸成分とジオール成分とから
    形成される低ピリング性、低燃焼性で線状の繊維を形成
    するポリエステルであって、前記ポリエステルが、その
    ポリマー鎖に、次式Iおよび/またはIIおよび/また
    はIII: 【化1】 [式中、R1およびR2は、同一であっても、異なってい
    てもよく、各々は、炭素原子1〜12個を有する、一価
    の脂肪族、芳香脂肪族(araliphatic)または芳香族炭化
    水素基であるか、または、R1およびR2は、合わさっ
    て、二価の脂肪族、芳香脂肪族または芳香族基であり;
    3は、(n+1)価の有機基であり;Aは、エステル
    形成能を有する基であり;nは、1〜3の整数であり;
    pは、0または1であり、 R4およびR5は、同一であっても、異なっていてもよ
    く、各々は、水素か、または、炭素原子1〜12個を有
    する、一価の脂肪族、芳香脂肪族もしくは芳香族炭化水
    素基であり;yは、1〜10の整数であり、 Rは、水素か、または、炭素原子1〜12個を有す
    る、一価の脂肪族、芳香脂肪族もしくは芳香族炭化水素
    基であり;指数zは、0または1〜2×iの整数であ
    り;指数iは、十分に小さな整数である。]で表される
    化合物からエステル化またはエステル交換によって形成
    される変性単位を含有するポリエステル。
  2. 【請求項2】 式Iに従う前記リン化合物が、ポリエス
    テルがリン含量約0.1〜2.5重量%を有する量、使
    用される、請求項1に記載のポリエステル。
  3. 【請求項3】 式IIIまたはIVに従うケイ素化合物
    の量が、前記線状ポリエステルがSi0.01重量%〜
    0.5重量%を含有するような量である、請求項1およ
    び2の少なくとも1項に記載のポリエステル。
  4. 【請求項4】 その鎖が、主として、芳香族ジカルボン
    酸と脂肪族ジオールとから誘導される単位からなり、ジ
    カルボン酸単位とグリコール単位との20モル%以下
    が、変性剤として機能し、当業者であれば、製造される
    フィラメントの物理的および化学的性質の特定の調整を
    行うことができる、請求項1〜3の少なくとも1項に記
    載のポリエステル。
  5. 【請求項5】 そのポリマー鎖が、次式IV: 【化2】 で表される基0〜100モル%と、次式V: 【化3】 [式IVおよびVにおいて、 Xは、炭素原子5〜16個、好ましくは、6〜12個を
    有する芳香族基80モル%以上と、炭素原子4〜10
    個、好ましくは、6〜8個を有する脂肪族基20モル%
    以下とを含有し;Yは、炭素原子2〜4個を有するアル
    キレンもしくはポリメチレン基、または、炭素原子6〜
    10個を有するシクロアルカンもしくはジメチルシクロ
    アルカン少なくとも80モル%と、炭素原子4〜16
    個、好ましくは、4〜8個を有する直鎖または分岐鎖ア
    ルカンジイル20モル%以下とを含有するか、または、
    式−(C−O)−C−(式中、mは、1
    〜40の整数で、m=1もしくは2は、20モル%まで
    の部分について好ましく、m=10〜40を有する基
    は、好ましくは、5モル%以下の部分においてのみ存在
    する。)か、あるいは、 式−(CH−Q−(CH{式中、Qは、O
    またはS(酸素もしくはイオウ原子)であり、qは、2
    〜8の整数であるか、または、 Qは、シクロアルカンジイルまたは単環式もしくは二環
    式融合または非融合芳香族基であり、特に、フェニレン
    か、または、以下に示した式VI(式中、qは、0〜8
    の整数である)で表される}の基である。]で表される
    基100〜0モル%とを含有する、請求項1〜4の少な
    くとも1項に記載のポリエステル。
  6. 【請求項6】 前記ジカルボン酸単位が、本質的に、テ
    レフタル酸単位であり、前記ジオール単位が、本質的
    に、エチレングリコール単位である、請求項1〜5の少
    なくとも1項に記載のポリエステル。
  7. 【請求項7】 式IVaまたは式Va: [式中、Xは、上記定義した通りである。]のジカルボ
    ン酸もしくはヒドロキシカルボン酸またはそれらの低級
    (特にC1〜C4)アルキルエステルを、次式IVb: HO−Y−OH (IVb) のジオールと、上記した式Iおよび/またはIIIおよ
    び/またはIIの化合物の存在中、エステル化またはエ
    ステル交換によって、従来通り、反応させ、ついで、そ
    の生成物を、従来通り、重縮合することによって、請求
    項1の線状繊維形成ポリエステルを製造するための方
    法。
  8. 【請求項8】 式Iのリン化合物が、好ましくは、エス
    テル交換後の、エステル交換プロセスで遊離ジカルボン
    酸として使用される、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 式IIまたはIIIのケイ素化合物が、
    好ましくは、過剰のグリコールの除去中に、エステル化
    プロセスに添加される、請求項7および8の少なくとも
    1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 圧縮、射出または押出成形によって、
    請求項1に記載の線状ポリエステルより製造される造形
    物品。
  11. 【請求項11】 押出により、請求項1に記載の線状ポ
    リエステルより製造される繊維。
  12. 【請求項12】 請求項11の繊維より製造される織物
    物品。
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