JPH078186B2 - 樹木掘り起こし装置 - Google Patents

樹木掘り起こし装置

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JPH078186B2
JPH078186B2 JP2416685A JP41668590A JPH078186B2 JP H078186 B2 JPH078186 B2 JP H078186B2 JP 2416685 A JP2416685 A JP 2416685A JP 41668590 A JP41668590 A JP 41668590A JP H078186 B2 JPH078186 B2 JP H078186B2
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芳美 古川
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芳美 古川
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  • Harvesting Machines For Root Crops (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は樹木を掘り起こすために
用いられる樹木掘り起こし装置の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、山林、緑地などを他の用途に造
成するとき、自然保護、緑地化保護の観点から、ここに
植わっている主要な樹木を隣接する山地、庭園、その他
へ移植することが行われている。 こうした樹木の移植作
業は、移植技術の発展にともない、人力に依存したもの
から機械化へと移行している。
【0003】樹木の移植作業を機械化するときは、自明
のとおり、樹木に致命的な損傷を与えないことが重要で
あり、これに加え、樹木の取り扱いが容易であること、
省力化が十分に達成されているいること、一連の作業が
無駄なく合理的に行なえることが望ましい。
【0004】この種の機械化された樹木移植装置として
は、特開平1−309627号公報(先行技術1)、特
開平2−291216号公報(先行技術2)に開示され
ているように、掘削兼搬送用の機械を自走式主導機
(例:ブルドーザ)に連結したものが主流をなしてい
る。
【0005】先行技術1の樹木移植装置によるときは、
はじめに、垂直に保持された一対のフォーク状爪を地中
へ進入させながらこれらの爪を目標樹木の根元部両側に
至らしめて当該根元部を抱え込むようにし、つぎに、両
爪を内側へ傾斜させ、上下動させ、前後進させ、回転運
動させるなど、これらの操作を適当に繰り返して目標樹
木の根元部周りに円弧状の溝を形成し、その後、円弧状
の溝内にカッタを進入させて根切りを行ない、さらに、
その後、両爪を内側かつ水平に回転させて目標樹木の根
元部を掬い上げ、当該根元部をこれらの爪にて担持す
る。 このようにして掘り起こされた目標樹木は、たとえ
ば、自走式主導機を利用してそのまま埋め込み穴まで運
搬され、その埋め込み穴へ落とし込まれる。
【0006】先行技術2の樹木移植装置によるときは、
はじめに、水平かつ左右に揺動自在な一対のロータリカ
ッタを前端に備えた掘削兼担持体を傾斜状態に保持し
て、これを目標樹木の根元部手前側から目標樹木の植わ
った地中へ進入させ、つぎに、掘削兼担持体が所定の深
さまで地中に進入したならば、これを水平状態に姿勢変
更させてさらに前進させ、その後、掘削兼担持体の先端
側が目標樹木の根元部直下あたりに達したならば、掘削
兼担持体先端よりも前方領域の地中および樹木根の末端
を一対のロータリカッタで切断し、かつ、この時点で掘
削兼担持体を一時停止させて自走式主導機を前進させる
ことにより、目標樹木の根元部の半分を掘削兼担持体の
底板上に乗せ、さらに、その後、ロータリカッタの駆動
状態を保持しながら掘削兼担持体を前進させて、目標樹
木の根元部全体を、掘削兼担持体およびフレームの両底
板上にわたって乗せ、さらに、その後、これら掘削兼担
持体およびフレームを含む掘削兼搬送機を、自走式主導
機側からの操作で上昇させることにより、前記両底板上
に乗った目標樹木の根元部とこれに付着した土とを地上
へ引き上げる。 こうして掘り起こされた目標樹木も、そ
の後、前記と同様に取り扱われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した先行技術1に
は、つぎのような課題が残されている。 その一つは、一
対のフォーク状爪に、自前の積極的な地盤掘削力がない
ことである。すなわち、先行技術1において、目標樹木
の根元部両側を掘削するときはブルドーザの牽引力に依
存した他力掘削が主体になり、目標樹木の根元部下を掘
削するときは両フォーク状爪の抱え込み力(傾斜状態か
ら水平状態に変位させるときの跳ね上げ力)による地盤
裂断が主体になる。 かかる他力掘削の場合は、一対のフ
ォーク状爪により地盤に切り込みを入れて目標樹木の根
元部周りに円弧状の溝を形成するときに、両フォーク状
爪が大きな地盤抵抗を受けるので、掘削作業を円滑に行
なうことができない。
【0008】他の一つは、一対のフォーク状爪を地中に
差し込んで前記円弧状の溝を形成するときに、樹木の根
が、切断機能のない両フォーク状爪により強引に引き千
切られて損傷されることである。すなわち、カッタを介
して根の切断作業を行なう前に、樹木の根が両フォーク
状爪で傷められる。
【0009】さらに、他の一つは、カッタを介して樹木
の根を切るとしても、これに先行する掘削作業において
殆どの根が引き千切られているために、根を切断する作
業の意義がなくなっていることである。それに、切り残
した根が存在する場合でも、操作性の乏しいカッタで
は、目標樹木の根元部下にある根まで切ることができな
い。
【0010】残る一つは、カッタによる根の切断作業が
有効であるとしても、先行する前記掘削作業と後続する
当該切断作業とが同時進行しないために、作業性が低下
することである。
【0011】上述した先行技術2の場合は、掘削兼担持
体にロータリカッタが付設されているので、根を傷める
ことなく樹木を掘り起こすことができるが、掘削兼担持
体が一つしかなく、掘削に際して掘削兼担持体を一方向
(前後方向)に操作するだけであるから、作業能率を高
める上で改善の余地が残されている。
【0012】[発明の目的] 本発明はこのような技術的
課題に鑑み、樹木に致命的な損傷を与えず、樹木の取り
扱い易度、省力化、作業の安定性、合理性をはかること
のできる樹木掘り起こし装置を提供しようとするもので
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る樹木掘り起
こし装置は、所期の目的を達成するために下記の手段を
特徴とする。すなわち、 自走式主導機と掘削兼搬送機と
を備えていること、 自走式主導機が、掘削兼搬送機昇降
用の操作アームと、操作アームに連結された昇降操作用
の油圧シリンダとを含んでいること、 掘削兼搬送機が、
樹木出し入れ用の前端開口部とその前端開口部に通じる
樹木受け入れ用の内部空間とを有するフレームと、フレ
ームの両側部に組みつけられる左右一対の揺動アーム
と、フレームの前後方向に沿うロータリカッタをそれぞ
れ内側部に保持して揺動アームの下端に連結される左右
一対の掘削兼担持体と、両揺動アームおよび両掘削兼担
持体を操作するための油圧シリンダと、両ロータリカッ
タに回転力を付与するための油圧モータとを含んでいる
こと、 フレームの両側部に配置された両揺動アームの上
端側が、フレームの両側部に枢着されて、両揺動アーム
の下端側がフレーム両側部の内側方向、外側方向にわた
り揺動自在に支持されているとともに、両揺動アームの
下端側をフレーム両側部の外側方向へ押し出したりフレ
ーム両側部の内側方向へ引き戻すための各油圧シリンダ
が、フレームの両側部と両揺動アームとにわたりそれぞ
れ連結されていること、 両掘削兼担持体に保持された両
ロータリカッタが、これらを回転させるための油圧モー
タをそれぞれ装備しており、かつ、両掘削兼担持体と両
揺動アームとを屈伸自在に連結するために、両掘削兼担
持体の外側部と両揺動アームの下端側とが互いに枢着さ
れているとともに、掘削兼担持体、揺動アーム相互を屈
伸操作するための各油圧シリンダが、両掘削兼担持体と
両揺動アームとにわたりそれぞれ連結されていること、
掘削兼搬送機が自走式主導機の前側に配置されて、掘削
兼搬送機のフレームが自走式主導機側にある操作アーム
に連結されていることを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明に係る樹木掘り起こし装置は、既述の自
走式主導機と掘削兼搬送機とを主体にして構成されてい
る。したがって、当該装置によるときは、掘削兼搬送機
とこれに装備された左右一対の掘削兼担持体(ロータリ
カッタ付き)とを自走式主導機側から操作して地盤の掘
削切断作業を行なうことにより、目標樹木の根元 部を、
これに切り取り地盤を付して損傷なく合理的に地中から
掘り起こすことができる。
【0015】
【実施例】本発明に係る樹木掘り起こし装置を図示の実
施例に基づいて説明する。 図1〜図5、図7を参照し
て、自走式主導機1は、たとえば、ブルドーザのような
自走式車両からなり、自走式主導機1には、掘削兼搬送
機2が脱着可能に連結されている。
【0016】掘削兼搬送機2においては、樹木3の幹部
分を出し入れするための開口部4および樹木3の幹部分
を受け入れるための内部空間を有する平面略コ字形のフ
レーム5が骨格をなしている。 フレーム5における左右
の両側枠部5aには、これらの前端側において上方へ突
出するブラケット6がそれぞれ取りつけられている。
【0017】図1〜図3を参照して、左右対称(一対)
の揺動アーム7は、側面下向きの溝形をなしており、両
揺動アーム7の前面、後面には、これらの上端寄りにあ
って外側へ突出する断面略U字形のブラケット9がそれ
ぞれ取りつけられている。 一対の揺動アーム7はフレー
ム5の両側枠部5aの外側に配置され、かつ、これら揺
動アーム7の上端側がそれぞれ支軸8を介して各ブラケ
ット6に枢着されている。 ちなみに、両揺動アーム7
は、正面ハの字形に回転させた図4、図5の上昇位置か
ら図3の鉛直位置まで、約40〜60度の範囲を回転す
ることができる。
【0018】図1〜図3、その他の図を参照して、両揺
動アーム7を操作するための油圧シリンダ10は二対
(合計四つ)ある。 これら四つの油圧シリンダ10は、
フレーム両側枠部5aの外側において両揺動アーム7の
前後にそれぞれ配置されており、該各油圧シリンダ10
のシリンダ端が支軸11を介して各ブラケット9にそれ
ぞれ枢着されているとともに、該各 油圧シリンダ10の
出力軸10a端が支軸12を介してフレームの両側枠部
5aにそれぞれ枢着されている。
【0019】図1、図2、および、その他の図を参照し
て、一対の掘削兼担持体14は、前後方向の寸法がフレ
ーム5の両側枠部5aよりも長い板材14aと、複数個
のブラケット14bと、複数本のパイプ14c、14d
とからなる。 複数個のブラケット14bは、前後に隣接
する配列間隔を保持し、かつ、板材14aの外側端部に
取りつけられて、板材14aの外側端部から斜め上方か
つ外向きに突出しており、複数本のパイプ14c、14
dは、各ブラケット14bを貫通してこれらブラケット
14bに固定されている。 かくて構成された一対の掘削
兼担持体14は剛構造を有する。
【0020】図1〜図3を参照して、一対のロータリカ
ッタ13は、それぞれ、一対の回転軸21、22と、こ
れら回転軸21、22に取りつけられた一対のスプロケ
ットギア23、24と、多数の刃物25aが表面に付設
されたエンドレス型のチェーン25とからなる。 一対の
ロータリカッタ13を両掘削兼担持体14の板材14a
上に装備するために、該各板材14aの内側端には、こ
れらの前部、後部から内向きに突出する支持アーム19
と、これら前部、後部のアーム19上にわたる支持板2
0とがそれぞれ取りつけられている。 上記において、ス
プロケットギア23、24を有する各回転軸21、22
は、各支持板20の前端側、後端側に回転自在に取りつ
けられてこれら支持板20から立ち上がり、各チェーン
25は、各一対のスプロケットギア23、24にそれぞ
れ掛け回されている。 さらに、各支持板20の後部に
は、図3に示す油圧モータ26がそれぞれ搭載されてお
り、これら油圧モータ26の動力を各チェーン25に伝
達するために、各油圧モータ26と原動用の各回転軸
(21または22)とが、図示しない油圧伝動系を介し
て連結されている。
【0021】内側端にロータリカッタ13を備えた両掘
削兼担持体14は、両揺動アーム7を介してこれらを回
転自在に支持するために、図1〜図3のごとく両揺動ア
ーム7の下端側に配置され、かつ、両掘削兼担持体14
のパイプ14dと両揺動アーム7の下端とが支軸15を
介して相互に枢着されている。 図1〜図3を参照して、
両掘削兼担持体14を操作するための各一対(合計四
つ)の油圧シリンダ17は、これらのシリンダ端が支軸
16を介して両揺動アーム7のブラケット9にそれぞれ
枢着され、これらの出力軸17aが支軸18を介して両
掘削兼担持体14のパイプ14cにそれぞれ枢着されて
いる。 かくて、両揺動アーム7に支持された一対の掘削
兼担持体14は、各支軸18を支点にして図5の矢印
a、a′方向(上下方向)へ回転することができる。
【0022】図1、図2を参照して、自走式主導機1
は、支軸28を介してこれの上に枢着されたシーソ揺動
型の操作アーム29と、操作アーム29の後端部および
自走式主導機1の後端部にわたり、周知の手段で連結さ
れた上下操作用の油圧シリンダ27と、油圧シリンダ3
0を介して操作アーム29に連結された他の操作アーム
31とを備えている。
【0023】図1、図2を参照して、既述のフレーム
5、両揺動アーム7、ロータリカッタ13付の両掘削兼
担持体14、その他を含む掘削兼搬送機2は、自走式主
導機1の前側に配置されてこれのフレーム5が自走式主
導機1側に連結されている。 すなわち、フレーム5の後
側枠部5bが、両操作アーム29、31の前端部に枢着
されている。 このようにして自走式主導機1に連結され
た掘削兼搬送機2は、各油圧シリンダ27、30を介し
て両操作アーム29、31を操作することにより、これ
を水平に保持した状態または前後に傾斜させた状態で昇
降させることができる。
【0024】図1を参照して、自走式主導機1には操縦
室32が設けられており、この操縦室32内に自走式主
導機1および掘削兼搬送機2の操縦部が設定されてい
る。 自走式主導機1の操縦室32内において掘削兼搬送
機2の各種操縦を行なうた めに、すなわち、掘削兼搬送
機2の昇降および水平〜傾斜、両揺動アーム7の揺動、
両掘削兼担持体14の移動、ロータリカッタ13の回
転、その他全てを行なうために、前述した各油圧シリン
ダ10、17、27、30、および、油圧モータ26
は、図示しない油圧ユニットに接続されている。
【0025】なお、フレーム5に、これの後側枠部5b
から前方へ平行状に突出する樹木支持棒(図示せず)が
設けられている場合は、後述のとおり、樹木を掘り起こ
して担持するときに樹木を起立状態に支持できるので都
合よい。
【0026】本発明において、上述した樹木掘り起こし
装置を用いて樹木を掘り起こすときは、以下に例示する
ように自走式主導機1、掘削兼搬送機2を運転操縦して
これを実施する。 はじめに、樹木掘り起こしのための準
備操作が行なわれる。 準備操作の一つとして、自走式主
導機1に連結された掘削兼搬送機2が油圧シリンダ2
7、操作アーム29を介して所定のレベルまで上昇さ
れ、かつ、掘削兼搬送機2の両揺動アーム7が油圧シリ
ンダ10により外側へ揺動回転されて、一対の掘削兼担
持体14が図4のごとき正面略逆ハの字形に保持され
る。 準備操作の他の一つとして、自走式主導機1が目標
樹木3まで接近したときに目標樹木3がフレーム5の開
口部4からフレーム5内に受け入れられる。 この状態に
おける目標樹木3の幹部分は、図6(イ)のように、ロ
ータリカッタ13を備えた一対の掘削兼担持体14間に
介在している。 準備操作の別の一つとして、各ロータリ
カッタ13が油圧モータ26を介して連続回転される。
これらの各準備操作は、支障のないかぎり任意の順序で
行なわれてよいが、通常は、この記載順に行なわれる。
【0027】つぎに、目標樹木3の幹部分の外側におい
て、両掘削兼担持体14のロータリカッタ13を地表か
ら地中へと円弧状(傾斜状)に切り込み進入させるため
に、油圧シリンダ10を介して両揺動アーム7を内側へ
揺動回転させる操作が行なわ れる。 このようにすると、
各ロータリカッタ13は、図6において(イ)の位置か
ら(ロ)(ハ)の位置へと進入していき、目標樹木3の
根元部3aが根付いている地盤Gを当該根元部3aと対
応した幅と深さに切り込むと同時に、その切り込み線上
に張り出している樹木3の根3bを切断する。 この作業
において、根元部3aを地盤Gから切り離すためと、樹
木3の根元部3aを押し上げるためと、ロータリカッタ
13付き両掘削兼担持体14に対する地盤Gの抵抗を緩
和するために、油圧シリンダ17を介して両掘削兼担持
体14に上下運動(図5a−a′方向の揺さぶり)を与
えると、地盤Gの切断幅が広くなる。
【0028】引き続いて、両掘削兼担持体14のロータ
リカッタ13を樹木3の根元部3a直下にある地盤G′
側へ回り込ませるために、両揺動アーム7をさらに内側
へ揺動回転させる操作が行なわれる。 このようにする
と、両ロータリカッタ13は、図6において(ハ)の位
置から(ニ)の位置へと回り込み、かつ、両掘削兼担持
体14相互が閉じ合うまでの間に、これらの切り込み線
上にある地盤G′と樹木3の根3bとを切断する。
【0029】かくて、地盤、樹木根の切断が同時完了し
たとき、目標樹木3の根元部3aとこれに付着している
切り取り地盤は、鍋形のような断面形状を呈し、これら
切り取り地盤、樹木根が、閉じ合わされた両掘削兼担持
体14上に乗る。
【0030】その後は、掘削兼搬送機2が、図7のよう
に、油圧シリンダ27、操作アーム29を介して所定の
レベルまで上昇されるために、両掘削兼担持体14上に
ある目標樹木3の根元部3aが地上へ搬出される。
【0031】こうにして掘り起こされた樹木3は、これ
の移植に際して、下記のように取り扱われる。 その一例
として、掘削兼搬送機2により担持された樹木3が自走
式主導機1を 介して移植地の植え込み穴(図示せず)ま
で搬送され、樹木3の根元部3aが植え込み穴内に落と
し込まれた後、植え込み穴の内部やその上に根元部3a
を覆うための覆土、盛土が施される。 他の一例として、
掘り起こされた樹木3が、元の場所に向きを変えて植え
込まれる。 これらの作業において、樹木3の根元部3a
を植え込み穴内へ落とし込むときは、両掘削兼担持体1
4を外側へ開いて樹木3を植え込み穴内に向けて落下さ
せる操作(この操作と同期して、両掘削兼担持体14
は、油圧シリンダ17を介して上下方向に揺さぶりをか
けてもよい)、または、掘削兼搬送機2を前傾させて両
掘削兼担持体14にある樹木3を植え込み穴内に向けて
滑落させる操作などが任意に行なわれる。 これらは、油
圧シリンダ10、17、27、30に通じる操作用の各
部材を介して掘削兼搬送機2、両掘削兼担持体14を操
作することにより行なわれる。
【0032】本発明に係る樹木掘り起こし装置の場合
は、自明のとおり、掘削兼搬送機2に装備されている両
掘削兼担持体14を同時稼働させたり単独稼働させるこ
とができる。 したがって、両掘削兼担持体14のいずれ
か一方または両方を用い、樹木3が植わっている地盤G
をその幹部分の周りにおいて平面多角形に切り込むこと
ができる。 その具体例として、樹木3が植わった地盤G
を樹木幹の周りにおいて平面四角形に切り込むことき
は、樹木3の幹部分の外側において、はじめ、四角形の
互いに向かい合った二辺に対応させて地盤Gを二箇所切
り込み、その後、四角形の残る二辺に対応させて地盤G
を二箇所切り込むなど、合計四箇所からの地盤切り込み
を行なう。 これら先行、後続する各地盤切り込み作業の
うち、先行作業において所定の深さまで切り込み進入し
たロータリカッタ13付き掘削兼担持体14は、これが
地中からいったん抜き取られるが、後続作業において樹
木3の根元部3a下まで切り込み進入したロータリカッ
タ13付き掘削兼担持体14は、これを介し、目標 樹木
3の根元部3aとこれに付着している切り取り地盤を搬
出する。 このような複数回の切り込み作業は、大きい樹
木を掘り起こす場合に実施すると有効である。
【0033】
【発明の効果】本発明に係る樹木掘り起こし装置は、自
走式主導機に連結された掘削兼搬送機が、ロータリカッ
タを保持した一対の掘削兼担持体とこれに関連する構成
とを備え、自走式主導機がロータリカッタ付きの両掘削
兼担持体を操作するための手段を備えているから、地盤
の切り込み、樹木根の切断、樹木根元部の地中から取り
出しなどを行なうための手段として、つぎのような効果
を有する。
【0034】[効果1] 目標樹木の幹部分の外側におい
て両掘削兼担持体のロータリカッタを地表から地中へ傾
斜状に切り込み進入させ、かつ、各ロータリカッタが傾
斜状態から目標樹木の根元部下に向けて方向を変えたと
きに、ロータリカッタ相互が閉じ合わさる方向へ両掘削
兼担持体を移動させて、これらロータリカッタを目標樹
木の根元部下まで切り込み進入させることができる。し
たがって、地中に張り出した根を根元部の形態に合わせ
て切断することができ、根元部下に余分な土を付着させ
ることもなく、事後の樹木の取り扱いが容易になる。
【0035】[効果2] 上記のようにしてロータリカッ
タを地中へ切り込ませることができるので、樹木の根元
部両側から根元部下に至る根が引き千切られることなく
切断され、したがって、樹木に致命的な損傷を与えるこ
とがない。
【0036】[効果3] 樹木根および地盤を切断してい
るときに、両掘削兼担持体に上下方向に揺さぶりをかけ
て地盤の切断幅を広くすることができるから、地盤から
の樹木根元部の切り離し、樹木根元部の押し上げ、ロー
タリカッタ付き両掘削兼担持体に対する 地盤の抵抗緩和
などが有効に行なえ、進行中の作業、爾後の作業が楽に
なる。
【0037】[効果4] ロータリカッタを用いて地盤へ
の切り込みを行なうことができるので、大きな地盤抵抗
を受けず、しかも、単一のロータリカッタでなく、一対
のロータリカッタで地盤の切り込み、樹木根の切断を同
時に行なうことができるので作業速度が倍増する。 その
上、地盤の切り込み、樹木根の切断を同時進行させるこ
とができるから、これらを各別に行なう場合と比べ作業
性が低下せず、それに、目標樹木の根元部を地中から取
り出す作業も、両掘削兼担持体を利用して上記切断作業
に連続させることができる。したがって、この点でも作
業が合理的に行なえる。
【0038】[効果5] 掘削兼搬送機を所定の位置にセ
ッティングした後、両掘削兼担持体のロータリカッタに
て地盤の切り込み、樹木根の切断を行なっている間、自
走式主導機を走行させる必要がなく、したがって、定位
置の自走式主導機を基点にしてこれら切り込み、切断を
安定して行なうことができる。 さらに、上記において両
ロータリカッタを目標樹木の根元部下まで切り込み進入
させたとき、目標樹木の根元部に付着した切り取り地盤
が大地から遊離し、両掘削兼担持体を上昇させるだけで
目標樹木の根元部を地中から難なく取り出すことができ
るので、この作業も安定して行なえる。
【0039】[効果6] 一基の装置で上記各作業が賄
え、一名の作業員でこれらの作業を実施することができ
るので、省力化がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る樹木掘り起こし装置の一実施例を
示した平面図である。
【図2】同装置の側面図である。
【図3】同装置の正面図である。
【図4】同装置において一対の掘削兼担持体が外側へ移
動した状態の正面図である。
【図5】同装置において外側へ移動した一対の掘削兼担
持体が上下運動する状態の正面図である。
【図6】同装置において一対のロータリカッタが地盤お
よび樹木根を切断している各状態の説明図である。
【図7】同装置により樹木を掘り起こした状態の正面図
である。
【符号の説明】
自走式主導機 2 掘削兼搬送機 3 樹木3a 樹木の根元部 3b 樹木の根 3c 樹木の根 5 フレーム 7 揺動アーム 10 油圧シリンダ 17 油圧シリンダ 13 ロータリカッタ 14 掘削兼担持体 26 油圧モータ 27 油圧シリンダ 29 操作アーム 30 油圧シリンダ31 操作アーム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自走式主導機と掘削兼搬送機とを備えて
    いること、 自走式主導機が、掘削兼搬送機昇降用の操作
    アームと、操作アームに連結された昇降操作用の油圧シ
    リンダとを含んでいること、 掘削兼搬送機が、樹木出し
    入れ用の前端開口部とその前端開口部に通じる樹木受け
    入れ用の内部空間とを有するフレームと、フレームの両
    側部に組みつけられる左右一対の揺動アームと、フレー
    ムの前後方向に沿うロータリカッタをそれぞれ内側部に
    保持して揺動アームの下端に連結される左右一対の掘削
    兼担持体と、両揺動アームおよび両掘削兼担持体を操作
    するための油圧シリンダと、両ロータリカッタに回転力
    を付与するための油圧モータとを含んでいること、 フレ
    ームの両側部に配置された両揺動アームの上端側が、フ
    レームの両側部に枢着されて、両揺動アームの下端側が
    フレーム両側部の内側方向、外側方向にわたり揺動自在
    に支持されているとともに、両揺動アームの下端側をフ
    レーム両側部の外側方向へ押し出したりフレーム両側部
    の内側方向へ引き戻すための各油圧シリンダが、フレー
    ムの両側部と両揺動アームとにわたりそれぞれ連結され
    ていること、 両掘削兼担持体に保持された両ロータリカ
    ッタが、これらを回転させるための油圧モータをそれぞ
    れ装備しており、かつ、両掘削兼担持体と両揺動アーム
    とを屈伸自在に連結するために、両掘削兼担持体の外側
    部と両揺動アームの下端側とが互いに枢着されていると
    ともに、掘削兼担持体、揺動アーム相互を屈伸操作する
    ための各油圧シリンダが、両掘削兼担持体と両揺動アー
    ムとにわたりそれぞれ連結されていること、 掘削兼搬送
    機が自走式主導機の前側に配置されて、掘削兼搬送機の
    フレームが自走式主導機側にある操作アームに連結され
    ていることを特徴とする樹木掘り起こし装置。
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