JPH0780083B2 - 安定した使用寿命を示す表面被覆硬質合金製切削工具 - Google Patents
安定した使用寿命を示す表面被覆硬質合金製切削工具Info
- Publication number
- JPH0780083B2 JPH0780083B2 JP61231416A JP23141686A JPH0780083B2 JP H0780083 B2 JPH0780083 B2 JP H0780083B2 JP 61231416 A JP61231416 A JP 61231416A JP 23141686 A JP23141686 A JP 23141686A JP H0780083 B2 JPH0780083 B2 JP H0780083B2
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- Japan
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- cutting tool
- service life
- cutting
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- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、すぐれた耐摩耗性と耐欠損性を示すばかり
でなく、使用寿命がきわめて安定した表面被覆硬質合金
製切削工具に関するものである。
でなく、使用寿命がきわめて安定した表面被覆硬質合金
製切削工具に関するものである。
〔従来の技術〕 炭化タングステン（以下WCで示す）基超硬合金母材や炭
窒化チタン（以下TiCNで示す）基サーメット母材の表面
に、Tiの炭化物、窒化物、および炭窒化物（以下それぞ
れTiC,TiN,およびTiCNで示す）のうちの１種の単層また
は２種以上の複層からなる内層と、酸化アルミニウム
（以下Al2O3で示す）からなる外層とで構成された表面
硬質層を被覆してなる表面被覆硬質合金製切削工具（以
下表面被覆切削工具という）が知られている。
窒化チタン（以下TiCNで示す）基サーメット母材の表面
に、Tiの炭化物、窒化物、および炭窒化物（以下それぞ
れTiC,TiN,およびTiCNで示す）のうちの１種の単層また
は２種以上の複層からなる内層と、酸化アルミニウム
（以下Al2O3で示す）からなる外層とで構成された表面
硬質層を被覆してなる表面被覆硬質合金製切削工具（以
下表面被覆切削工具という）が知られている。
しかし、上記の従来表面被覆切削工具においては、使用
寿命に大きなバラツキがあり、このため切削定数で工具
交換する場合には、バラツキの下限値を考慮して、全体
的に短かい使用時間での工具交換を設定しているのが現
状であり、経済的でない。
寿命に大きなバラツキがあり、このため切削定数で工具
交換する場合には、バラツキの下限値を考慮して、全体
的に短かい使用時間での工具交換を設定しているのが現
状であり、経済的でない。
〔問題点を解決するための手段〕 そこで、本発明者等は、上述のような観点から、上記の
表面被覆切削工具の使用寿命のバラツキを抑制し、もつ
て使用寿命の全体的延命化をはかるべく研究を行なつた
結果、上記の従来表面被覆切削工具における表面硬質層
は、Ｘ線回折分析によると、その内層はほとんどの場
合、最高ピークが（220）面を示し、かつ外層がα型お
よびＫ型の混合組織を示すことが判明し、しかして、化
学蒸着装置における雰囲気圧力、温度、並びに反応し
て、ガスの組成および流量割合などの条件を調整して、
表面硬質層における内層を、Ｘ線回決で最高ピークが
（200）面を示すTiC,TiN,およびTiCNで構成し、かつ外
層をα型Al2O3で構成すると、相対的に耐摩耗性および
耐欠損性が向上するようになるばかりでなく、同種工具
用の使用寿命のバラツキが著しく抑制されるようになつ
て、定数切削での工具交換の交換時間の延命化がはかれ
るようになるという知見を得たのである。
表面被覆切削工具の使用寿命のバラツキを抑制し、もつ
て使用寿命の全体的延命化をはかるべく研究を行なつた
結果、上記の従来表面被覆切削工具における表面硬質層
は、Ｘ線回折分析によると、その内層はほとんどの場
合、最高ピークが（220）面を示し、かつ外層がα型お
よびＫ型の混合組織を示すことが判明し、しかして、化
学蒸着装置における雰囲気圧力、温度、並びに反応し
て、ガスの組成および流量割合などの条件を調整して、
表面硬質層における内層を、Ｘ線回決で最高ピークが
（200）面を示すTiC,TiN,およびTiCNで構成し、かつ外
層をα型Al2O3で構成すると、相対的に耐摩耗性および
耐欠損性が向上するようになるばかりでなく、同種工具
用の使用寿命のバラツキが著しく抑制されるようになつ
て、定数切削での工具交換の交換時間の延命化がはかれ
るようになるという知見を得たのである。
この発明は、上記知見にもとづいてなされたものであつ
て、WC基超硬合金母材またはTiCN基サーメツト母材の表
面に、TiC,TiN,およびTiCNのうちの１種の単層または２
種以上の複層からなり、かつＸ線回折で最高ピークが
（200）面を示す内層と、α型Al2O3からなる外層とで構
成された表面硬質層を被覆してなる、すぐれた耐摩耗性
と耐欠損性を有し、かつ安定した使用寿命を示す表面被
覆切削工具に特徴を有するものである。
て、WC基超硬合金母材またはTiCN基サーメツト母材の表
面に、TiC,TiN,およびTiCNのうちの１種の単層または２
種以上の複層からなり、かつＸ線回折で最高ピークが
（200）面を示す内層と、α型Al2O3からなる外層とで構
成された表面硬質層を被覆してなる、すぐれた耐摩耗性
と耐欠損性を有し、かつ安定した使用寿命を示す表面被
覆切削工具に特徴を有するものである。
〔実施例〕 つぎに、この発明の表面被覆切削工具を実施例により具
体的に説明する。
体的に説明する。
実施例 １ WC基超硬合金母材として、通常の粉末冶金法で製造され
た、重量％で、72％WC−８％TiC−10％TaC−10％Coの組
成（ISO分類p30に相当）、並びにSNMN432の形状をもつ
た切削工具素材、またTiCN基サーメツト母材として、同
じく通常の粉末冶金法で製造された、重量％で、50％Ti
CN−15％WC−８％TaC−10％Mo2C−５％Ni−12％Coの組
成、並びにSNGN432の形状をもつた切削工具素材をそれ
ぞれ用意し、この切削工具素材の表面に、通常の化学蒸
着装置を用い、第１表に示される条件で同じく第１表に
示される組成および平均層厚の表面硬質層を形成するこ
とによつて、本発明表面被覆切削工具１〜４および従来
表面被覆切削工具１〜４をそれぞれ製造した。
た、重量％で、72％WC−８％TiC−10％TaC−10％Coの組
成（ISO分類p30に相当）、並びにSNMN432の形状をもつ
た切削工具素材、またTiCN基サーメツト母材として、同
じく通常の粉末冶金法で製造された、重量％で、50％Ti
CN−15％WC−８％TaC−10％Mo2C−５％Ni−12％Coの組
成、並びにSNGN432の形状をもつた切削工具素材をそれ
ぞれ用意し、この切削工具素材の表面に、通常の化学蒸
着装置を用い、第１表に示される条件で同じく第１表に
示される組成および平均層厚の表面硬質層を形成するこ
とによつて、本発明表面被覆切削工具１〜４および従来
表面被覆切削工具１〜４をそれぞれ製造した。
ついで、本発明表面被覆切削工具１〜３および従来表面
被覆切削工具１〜３については、試験本数を10本とし、 被削材:SNCM439（硬さ:HB230）の丸棒、 切削速度:160m/min、 送り:0.3mm/rev.、 切込み:2mm、 切削時間:30mm、 の条件で切削試験を行ない、切刃の逃げ面摩耗幅を測定
して耐摩耗性のバラツキを評価し、さらに 被削材:SNCM439（硬さ:HB270）の溝つき丸棒、 切削速度:140m/min、 送り:0.25mm/rev.、 切込み:1.5mm、 の条件で切削試験を行ない、切刃に欠損が発生するまで
の切削時間を測定し、耐欠損性のバラツキを評価した。
被覆切削工具１〜３については、試験本数を10本とし、 被削材:SNCM439（硬さ:HB230）の丸棒、 切削速度:160m/min、 送り:0.3mm/rev.、 切込み:2mm、 切削時間:30mm、 の条件で切削試験を行ない、切刃の逃げ面摩耗幅を測定
して耐摩耗性のバラツキを評価し、さらに 被削材:SNCM439（硬さ:HB270）の溝つき丸棒、 切削速度:140m/min、 送り:0.25mm/rev.、 切込み:1.5mm、 の条件で切削試験を行ない、切刃に欠損が発生するまで
の切削時間を測定し、耐欠損性のバラツキを評価した。
また、本発明表面被覆切削工具４および従来表面被覆切
削工具４については、同じく試験本数を10本とし、 被削材:SCM415（硬さ:HB140）の丸棒、 切削速度:200m/min、 送り:0.2mm/rev.、 切込み:1mm、 切削時間:45mm、 の条件で切削試験を行ない、切刃の逃げ面摩耗幅を測定
して耐摩耗性のバラツキを評価し、さらに 被削材:SCM415（硬さ:HB415）の角材、 切削速度:180m/mm、 送り:0.2.mm/rev.、 切込み:1.5mm、 の条件で切削試験を行ない、切刃に欠損が発生するまで
の切削時間を測定し、耐欠損性のバラツキを評価した。
これらの結果を第１図および第２図に示した。
削工具４については、同じく試験本数を10本とし、 被削材:SCM415（硬さ:HB140）の丸棒、 切削速度:200m/min、 送り:0.2mm/rev.、 切込み:1mm、 切削時間:45mm、 の条件で切削試験を行ない、切刃の逃げ面摩耗幅を測定
して耐摩耗性のバラツキを評価し、さらに 被削材:SCM415（硬さ:HB415）の角材、 切削速度:180m/mm、 送り:0.2.mm/rev.、 切込み:1.5mm、 の条件で切削試験を行ない、切刃に欠損が発生するまで
の切削時間を測定し、耐欠損性のバラツキを評価した。
これらの結果を第１図および第２図に示した。
第１図および第２図に示される結果から、本発明表面被
覆切削工具１〜４は、いずれも従来表面被覆切削工具１
〜４に比して、すぐれた耐摩耗性および耐欠損性を示
し、かつそのバラツキも著しく小さいことが明らかであ
る。
覆切削工具１〜４は、いずれも従来表面被覆切削工具１
〜４に比して、すぐれた耐摩耗性および耐欠損性を示
し、かつそのバラツキも著しく小さいことが明らかであ
る。
上述のように、この発明の表面被覆切削工具は、すぐれ
た耐摩耗性および耐欠損性を有し、かつそのバラツキも
小さいので、定数切削での切削工具の交換時間の延命化
がはかれるなど工業上有用な特性を有するのである。
た耐摩耗性および耐欠損性を有し、かつそのバラツキも
小さいので、定数切削での切削工具の交換時間の延命化
がはかれるなど工業上有用な特性を有するのである。
第１図は表面被覆切削工具:10本ごとの逃げ面摩耗幅を
示す図、第２図は同じく表面被覆切削工具:10本ごとの
切刃に欠損が発生するまでの切削時間を示す図である。
示す図、第２図は同じく表面被覆切削工具:10本ごとの
切刃に欠損が発生するまでの切削時間を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項１】炭化タングステン基超硬合金母材または炭
窒化チタン基サーメット母材の表面に、Tiの炭化物、窒
化物、および炭窒化物のうちの１種の単層または２種以
上の複層からなり、かつＸ線回折で最高ピークが（20
0）面を示す内層と、α型酸化アルミニウムからなる外
層とで構成された表面硬質層を被覆してなるすぐれた耐
摩耗性および耐欠損性と、安定した使用寿命を示す表面
被覆硬質合金製切削工具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61231416A JPH0780083B2 (ja) | 1986-09-30 | 1986-09-30 | 安定した使用寿命を示す表面被覆硬質合金製切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61231416A JPH0780083B2 (ja) | 1986-09-30 | 1986-09-30 | 安定した使用寿命を示す表面被覆硬質合金製切削工具 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6389202A JPS6389202A (ja) | 1988-04-20 |
| JPH0780083B2 true JPH0780083B2 (ja) | 1995-08-30 |
Family
ID=16923246
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61231416A Expired - Fee Related JPH0780083B2 (ja) | 1986-09-30 | 1986-09-30 | 安定した使用寿命を示す表面被覆硬質合金製切削工具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0780083B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0364469A (ja) * | 1989-08-01 | 1991-03-19 | Hitachi Tool Eng Ltd | 被覆超硬質合金工具 |
| KR100681741B1 (ko) * | 2001-10-30 | 2007-02-15 | 미츠비시 마테리알 고베 툴스 가부시키가이샤 | 고속절삭가공에서 경질피복층이 우수한 내마모성을발휘하는 표면피복 초경합금제 절삭공구 |
| JP3844285B2 (ja) * | 2001-10-30 | 2006-11-08 | 三菱マテリアル神戸ツールズ株式会社 | 高速切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を発揮する表面被覆超硬合金製切削工具 |
| US8449992B2 (en) * | 2008-02-27 | 2013-05-28 | Kyocera Corporation | Surface-coated member and cutting tool |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5918475B2 (ja) * | 1976-09-13 | 1984-04-27 | 住友電気工業株式会社 | 被覆高速度鋼 |
| JPS5547110A (en) * | 1978-09-30 | 1980-04-03 | Eisai Co Ltd | Filtering apparatus |
| JPS5844149A (ja) * | 1981-09-11 | 1983-03-15 | 日本ボ−マナイト株式会社 | 壁面の型押し施工方法 |
-
1986
- 1986-09-30 JP JP61231416A patent/JPH0780083B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6389202A (ja) | 1988-04-20 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |