JP2535866B2 - 表面被覆硬質合金製切削工具 - Google Patents
表面被覆硬質合金製切削工具Info
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- JP2535866B2 JP2535866B2 JP62029268A JP2926887A JP2535866B2 JP 2535866 B2 JP2535866 B2 JP 2535866B2 JP 62029268 A JP62029268 A JP 62029268A JP 2926887 A JP2926887 A JP 2926887A JP 2535866 B2 JP2535866 B2 JP 2535866B2
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- Japan
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- cutting tool
- cutting
- carbonitride
- hard alloy
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- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、すぐれた耐摩耗性と耐欠損性を有し、か
つ使用寿命の安定した表面被覆硬質合金製切削工具に関
するものである。
つ使用寿命の安定した表面被覆硬質合金製切削工具に関
するものである。
炭化タングステン（以下WCで示す）基超硬合金母材や
炭窒化チタン（以下TiCNで示す）基サーメット母材の表
面に、Tiの炭化物、窒化物、および炭窒化物（以下、そ
れぞれTiC,TiN,TiCNで示す）の内の１種の単層または２
種以上の複層からなる内層と、κ型酸化アルミニウム、
またはκ型酸化アルミニウムとα型酸化アルミニウムか
らなる外層（以下、κ型Al2O3主体の外層という）とで
構成された表面硬質層を被覆してなる表面被覆硬質合金
製切削工具（以下、表面被覆切削工具という）が知ら
れ、広く実用に供されている（特公昭61−15149号公
報）。
炭窒化チタン（以下TiCNで示す）基サーメット母材の表
面に、Tiの炭化物、窒化物、および炭窒化物（以下、そ
れぞれTiC,TiN,TiCNで示す）の内の１種の単層または２
種以上の複層からなる内層と、κ型酸化アルミニウム、
またはκ型酸化アルミニウムとα型酸化アルミニウムか
らなる外層（以下、κ型Al2O3主体の外層という）とで
構成された表面硬質層を被覆してなる表面被覆硬質合金
製切削工具（以下、表面被覆切削工具という）が知ら
れ、広く実用に供されている（特公昭61−15149号公
報）。
しかし、上記の従来表面被覆切削工具においては、使
用寿命に大きなバラツキがあり、このため切削定数で工
具交換する場合には、バラツキの下限値を考慮して、全
体的に短かい使用時間での工具交換を設定しているのが
現状であり、経済性の面で問題がある。
用寿命に大きなバラツキがあり、このため切削定数で工
具交換する場合には、バラツキの下限値を考慮して、全
体的に短かい使用時間での工具交換を設定しているのが
現状であり、経済性の面で問題がある。
そこで、本発明者等は、上述のような観点から、上記
の表面被覆切削工具の使用寿命のバラツキを抑制し、も
って使用寿命の全体的延命化をはかるべく研究を行なっ
た結果、内層については、Tiの炭窒酸化物（以下、TiCN
Oで示す）の単層、またはTiCNOとTiCおよびTiCNのうち
の１種もしくは２種の複層からなり、かつＸ線回折で
（220）面に最高ピークを有するようにすると、相対的
に耐摩耗性および耐欠損性が向上するようになるばかり
でなく、同種切削工具の使用寿命のバラツキが著しく抑
制されるようになり、使用寿命の全体的延命化を可能に
するという知見を得たのである。
の表面被覆切削工具の使用寿命のバラツキを抑制し、も
って使用寿命の全体的延命化をはかるべく研究を行なっ
た結果、内層については、Tiの炭窒酸化物（以下、TiCN
Oで示す）の単層、またはTiCNOとTiCおよびTiCNのうち
の１種もしくは２種の複層からなり、かつＸ線回折で
（220）面に最高ピークを有するようにすると、相対的
に耐摩耗性および耐欠損性が向上するようになるばかり
でなく、同種切削工具の使用寿命のバラツキが著しく抑
制されるようになり、使用寿命の全体的延命化を可能に
するという知見を得たのである。
この発明は、上記知見にもとづいてなされたものであ
って、WC基超硬合金母材またはTiCN基サーメット母材の
表面に、Ｘ線回折で（220）面に最高ピークが現われるT
iCNOの単層、またはTiCNOとTiCおよびTiCNの内の１種も
しくは２種の複層からなる内層と、κ型Al2O3主体の外
層とで構成された表面硬質層を被覆してなる、すぐれた
耐摩耗性と耐欠損性を有し、かつ安定した使用寿命を示
す表面被覆切削工具に特徴を有するものである。
って、WC基超硬合金母材またはTiCN基サーメット母材の
表面に、Ｘ線回折で（220）面に最高ピークが現われるT
iCNOの単層、またはTiCNOとTiCおよびTiCNの内の１種も
しくは２種の複層からなる内層と、κ型Al2O3主体の外
層とで構成された表面硬質層を被覆してなる、すぐれた
耐摩耗性と耐欠損性を有し、かつ安定した使用寿命を示
す表面被覆切削工具に特徴を有するものである。
なお、この発明の表面被覆切削工具における内層と外
層は、化学蒸着装置における雰囲気圧力、温度、並びに
反応ガスの組成および流量割合などの条件を調整するこ
とによって形成することができる。
層は、化学蒸着装置における雰囲気圧力、温度、並びに
反応ガスの組成および流量割合などの条件を調整するこ
とによって形成することができる。
つぎに、この発明の表面被覆切削工具を実施例により
具体的に説明する。
具体的に説明する。
実施例 １ WC基超硬合金母材として、通常の粉末冶金法で製造さ
れた、重量％で、72％WC−８％TiC−10％TaC−10％Coの
組成（ISO分類P30に相当）、並びにSNMN432の形状をも
った切削工具素材、またTiCN基サーメット母材として、
同じく通常の粉末冶金法で製造された、重量％で、50％
TiCN−15％WC−８％TaC−10％Mo2C−５％Ni−12％Coの
組成、並びにSNGN432の形状をもった切削工具素材をそ
れぞれ用意し、これらの切削工具素材の表面に、通常の
化学蒸着装置を用い、第１表に示される条件で同じく第
１表に示される組成および平均層厚の表面硬質層を形成
することによって、本発明表面被覆切削工具１〜４およ
び従来表面被覆切削工具１〜４をそれぞれ製造した。
れた、重量％で、72％WC−８％TiC−10％TaC−10％Coの
組成（ISO分類P30に相当）、並びにSNMN432の形状をも
った切削工具素材、またTiCN基サーメット母材として、
同じく通常の粉末冶金法で製造された、重量％で、50％
TiCN−15％WC−８％TaC−10％Mo2C−５％Ni−12％Coの
組成、並びにSNGN432の形状をもった切削工具素材をそ
れぞれ用意し、これらの切削工具素材の表面に、通常の
化学蒸着装置を用い、第１表に示される条件で同じく第
１表に示される組成および平均層厚の表面硬質層を形成
することによって、本発明表面被覆切削工具１〜４およ
び従来表面被覆切削工具１〜４をそれぞれ製造した。
ついで、本発明表面被覆切削工具１〜３および従来表
面被覆切削工具１〜３については、試験本数を10本と
し、 被削材:SNCM439（硬さ:HB230）の丸棒、 切削速度:170m/min、 送り:0.33mm/rev.、 切込み:2mm、 切削時間:30mm、 の条件で鋼の連続切削試験を行ない、切刃の逃げ面摩耗
幅を測定して耐摩耗性のバラツキを評価し、さらに、 被削材:SNCM439（硬さ:HB270）の溝つき丸棒、 切削速度:150m/min、 送り:0.25mm/rev.、 切込み:1.5mm、 の条件で鋼の断続切削試験を行ない、切刃に欠損が発生
するまでの切削時間を測定し、耐欠損性のバラツキを評
価した。
面被覆切削工具１〜３については、試験本数を10本と
し、 被削材:SNCM439（硬さ:HB230）の丸棒、 切削速度:170m/min、 送り:0.33mm/rev.、 切込み:2mm、 切削時間:30mm、 の条件で鋼の連続切削試験を行ない、切刃の逃げ面摩耗
幅を測定して耐摩耗性のバラツキを評価し、さらに、 被削材:SNCM439（硬さ:HB270）の溝つき丸棒、 切削速度:150m/min、 送り:0.25mm/rev.、 切込み:1.5mm、 の条件で鋼の断続切削試験を行ない、切刃に欠損が発生
するまでの切削時間を測定し、耐欠損性のバラツキを評
価した。
また、本発明表面被覆切削工具４および従来表面被覆
切削工具４については、同じく試験本数を10本とし、 被削材:SCM415（硬さ:HB140）の丸棒、 切削速度:200m/min、 送り:0.26mm/rev.、 切込み:1mm、 切削時間:45min、 の条件で鋼の連続切削試験を行ない、切刃の逃げ面摩耗
幅を測定して耐摩耗性のバラツキを評価し、さらに、 被削材:SCM415（硬さ:140）の角材、 切削速度:200m/min、 送り:0.2mm/rev.、 切込み:1.5mm、 の条件で鋼の断続切削試験を行ない、切刃に欠損が発生
するまでの切削時間を測定し、耐欠損性のバラツキを評
価した。これらの結果を第１図および第２図に示した。
切削工具４については、同じく試験本数を10本とし、 被削材:SCM415（硬さ:HB140）の丸棒、 切削速度:200m/min、 送り:0.26mm/rev.、 切込み:1mm、 切削時間:45min、 の条件で鋼の連続切削試験を行ない、切刃の逃げ面摩耗
幅を測定して耐摩耗性のバラツキを評価し、さらに、 被削材:SCM415（硬さ:140）の角材、 切削速度:200m/min、 送り:0.2mm/rev.、 切込み:1.5mm、 の条件で鋼の断続切削試験を行ない、切刃に欠損が発生
するまでの切削時間を測定し、耐欠損性のバラツキを評
価した。これらの結果を第１図および第２図に示した。
第１図および第２図に示される結果から、本発明表面
被覆切削工具１〜４は、いずれも従来表面被覆切削工具
１〜４に比して、すぐれた耐摩耗性および耐欠損性を示
し、かつそのバラツキも著しく小さいことが明らかであ
る。
被覆切削工具１〜４は、いずれも従来表面被覆切削工具
１〜４に比して、すぐれた耐摩耗性および耐欠損性を示
し、かつそのバラツキも著しく小さいことが明らかであ
る。
上述のように、この発明の表面被覆切削工具は、すぐ
れた耐摩耗性と耐欠損性を有し、かつそのバラツキも小
さいので、定数切削での切削工具の交換時間の延命化が
可能となるなど著しく長期に亘ってすぐれた切削性能を
安定的に発揮するのである。
れた耐摩耗性と耐欠損性を有し、かつそのバラツキも小
さいので、定数切削での切削工具の交換時間の延命化が
可能となるなど著しく長期に亘ってすぐれた切削性能を
安定的に発揮するのである。
第１図は表面被覆切削工具:10本ごとの逃げ面摩耗幅を
示す図、第２図は同じく表面被覆切削工具:10本ごとの
切刃に欠損が発生するまでの切削時間を示す図である。
示す図、第２図は同じく表面被覆切削工具:10本ごとの
切刃に欠損が発生するまでの切削時間を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項１】炭化タングステン基超硬合金母材または炭
窒化チタン基サーメット母材の表面に、Ｘ線回折で（22
0）面に最強ピークが現われるTiの炭窒酸化物の単層、
またTiの炭窒酸化物とTiの炭化物および炭窒化物のうち
の１種もしくは２種の複層からなる内層と、κ型酸化ア
ルミニウム、またはκ型酸化アルミニウムとα型酸化ア
ルミニウムからなる外層とで構成された表面硬質層を被
覆してなる、すぐれた耐摩耗性と耐欠損性を有し、かつ
安定した使用寿命を示す表面被覆硬質合金製切削工具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62029268A JP2535866B2 (ja) | 1987-02-10 | 1987-02-10 | 表面被覆硬質合金製切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62029268A JP2535866B2 (ja) | 1987-02-10 | 1987-02-10 | 表面被覆硬質合金製切削工具 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63195268A JPS63195268A (ja) | 1988-08-12 |
| JP2535866B2 true JP2535866B2 (ja) | 1996-09-18 |
Family
ID=12271530
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62029268A Expired - Lifetime JP2535866B2 (ja) | 1987-02-10 | 1987-02-10 | 表面被覆硬質合金製切削工具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2535866B2 (ja) |
Families Citing this family (14)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2668221B2 (ja) * | 1987-09-26 | 1997-10-27 | 京セラ株式会社 | 被覆超硬合金 |
| SE464818B (sv) * | 1989-06-16 | 1991-06-17 | Sandvik Ab | Belagt skaer foer skaerande bearbetning |
| DE4209975A1 (de) * | 1992-03-27 | 1993-09-30 | Krupp Widia Gmbh | Verbundkörper und dessen Verwendung |
| US5920760A (en) * | 1994-05-31 | 1999-07-06 | Mitsubishi Materials Corporation | Coated hard alloy blade member |
| SE514695C2 (sv) * | 1995-07-14 | 2001-04-02 | Sandvik Ab | Skärverktyg belagt med aluminiumoxid och sätt för dess framställning |
| JP3418066B2 (ja) * | 1996-07-03 | 2003-06-16 | 日立金属株式会社 | アルミナ被覆工具とその製造方法 |
| JP3560303B2 (ja) * | 1996-11-29 | 2004-09-02 | 日立金属株式会社 | 酸化アルミニウム被覆工具およびその製造方法 |
| US7453354B2 (en) * | 2003-10-17 | 2008-11-18 | Koninklijke Philips Electronics, N.V. | Device arranged for carrying out a bioelectrical interaction with an individual and a method for on-demand lead-off detection |
| JP4534790B2 (ja) * | 2005-02-23 | 2010-09-01 | 三菱マテリアル株式会社 | 高速断続切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆サーメット製切削工具 |
| JP4867364B2 (ja) * | 2006-01-27 | 2012-02-01 | 横浜ゴム株式会社 | 生体電気情報計測装置 |
| US8530050B2 (en) | 2007-05-22 | 2013-09-10 | United Technologies Corporation | Wear resistant coating |
| JP4825235B2 (ja) * | 2008-04-25 | 2011-11-30 | 三菱電機株式会社 | 接続異常検知装置およびその装置を用いた車載用電子機器 |
| EP2614905A4 (en) | 2010-09-07 | 2016-06-01 | Sumitomo Elec Hardmetal Corp | CUTTING TOOL WITH SURFACE COATING |
| KR101536462B1 (ko) | 2013-12-23 | 2015-07-24 | 한국야금 주식회사 | 난삭재 및 주철가공 절삭공구용 피막 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS56156767A (en) * | 1980-05-02 | 1981-12-03 | Sumitomo Electric Ind Ltd | Highly hard substance covering material |
| JPS6115149A (ja) * | 1984-06-30 | 1986-01-23 | Canon Inc | 光導電性被膜及びそれを用いた電子写真感光体 |
-
1987
- 1987-02-10 JP JP62029268A patent/JP2535866B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63195268A (ja) | 1988-08-12 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |