JPH0777519B2 - Pwm制御インバータの制御方法 - Google Patents

Pwm制御インバータの制御方法

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JPH0777519B2
JPH0777519B2 JP63089104A JP8910488A JPH0777519B2 JP H0777519 B2 JPH0777519 B2 JP H0777519B2 JP 63089104 A JP63089104 A JP 63089104A JP 8910488 A JP8910488 A JP 8910488A JP H0777519 B2 JPH0777519 B2 JP H0777519B2
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隆 ▲魚生▼川
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はPWM制御インバータの制御方法に関し、特に、
該インバータ出力に高調波を含んだ一次電流で駆動され
る交流電動機のベクトル制御に好適な制御システムにお
ける励磁電流成分とトルク電流成分の検出方法に関す
る。
〔従来の技術〕
交流誘導電動機のベクトル制御を高精度に行う方式とし
て、電動機の回転磁界座標系の励磁電流とトルク電流の
名成分を検出し、その検出値を一次電圧指令作成装置に
フイードバツクしてそれら検出値と励磁電流指令値及び
トルク電流指令値との偏差が零となるように一次電圧値
を制御するクローズドループを設けたものがある。イン
バータのような電力変換器で駆動される電動機の一次電
流は高調波を多く含んでいる。従来のベクトル制御シス
テムでは、電動機の一次電流を検出する場合に、高調波
による基本電流検出誤差を避けるため高調波周波数の10
倍程度の周波数のサンプリング周波数(例えば1〜10μ
secのサンプル周期)を持つ高速A/D変換器で一次電流値
をサンプリングしてそのサンプリング値から励磁電流成
分id及びトルク電流成分iqを演算していた。従つて信号
処理をするプロセツサもA/D変換器のサンプリング周期
程度の処理速度をもつ高速のものが必要であつた。これ
は、制御システムの回路をマイクロプロセツサですべて
デジタル処理することを阻む原因である。
VVVFインバータで駆動される誘導電動機のベクトル制御
方式の一例が東洋電機製造株式会社が1980年4月15日に
日本に特許出願した特公昭60−19236号公報に開示され
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
この方式では、高調波成分を除去するために一次電流の
サンプリング周波数を高調波周波数の2倍以上に設定す
る必要があり、高速のA/D変換器とプロセツサを必要と
する。
本発明の目的は、インバータ出力をフィードバックして
制御するPWM制御インバータにおいて、高速のA/D変換器
を不要とし、かつ低速のプロセッサを用いて上記フィー
ドバック値の低速処理により求めても制御精度を劣化さ
せないことにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、出力指令値と搬送波を比較して得られるパ
ルス幅変調信号(PWM信号)により出力の制御するPWM制
御インバータであって、該インバータよりの出力値をフ
ィードバックし、該出力値がその指令値に従うように制
御する出力信号に基づいて前記出力指令値を生成するPW
M制御インバータの制御方法において、前記インバータ
よりの出力値を積分し、該積分値を前記搬送波の周期を
1〜5の整数倍したいずれかの周期でサンプリングし、
第n回目と第n+1目のサンプリング値との差分を求
め、その差分値を回転座標系に変換して前記出力値を求
めるようにしたことにより達成される。
〔作用〕
PWM制御インバータの出力値を積分し、その積分値をPWM
の搬送波の周期を1〜5の整数倍したいずれかの周期で
サンプリングする。このサンプリング期間における積分
処理によって、後で式を使って説明するように検出した
出力値から搬送波の周期に関係する最も成分値が大きい
高調波が除去される。次に、第n回目と第n+1目のサ
ンプリング値との差分をとると、出力値の基本波のサン
プル毎の平均値が得られる。しかし、この値は固定子座
標系のベクトル値であるので座標変換器により回転座標
系のベクトル値に変換してベクトル成分の振幅値を直流
量として検出する。この検出値は高調波が取り除かれて
いるので、この値をフィードバークし、そのフィードバ
ック値がその指令値に従うように制御する出力信号に基
づいてPWM制御インバータをフィードバック制御すれば
高精度の制御が可能となる。しかも、検出サンプリング
の周期はPWMの搬送波の周期を1〜5の整数倍したいず
れかの周期でよいため、0.5〜3msの低速のプロセッサ
(例えば、インテル社が製造している8095型16ビットマ
イクロプロセッサ)で間に合う。
〔実施例〕
本発明の説明として、PWM制御インバータにおけるベク
トル制御システムの全体の構成を説明したのち、本発明
のポンイントである一次電流の検出方式について式を使
用してその原理を説明しよう。
第1図は本発明が適用された誘導電動機のベクトル制御
システムの全体のブロックダイヤグラムである。3相誘
導電動機2は、インバータのような電力変換器1で駆動
される。電力変換器1は直流電源20により給電される。
電力変換器1の3相出力は誘導電動機2の一次電圧とな
る。一次電流の各相の値は電流検出器3U,3V,3Wにより
iu,iv,iwとして検出される。これらの3相交流一次電流
は3/2相変換器4により2相交流電流iα及びiβに変
換される。固定子座標系の2相交流電流iα,iβは、積
分器23で時間積分されIαとIβに変換される。積分値
Iα,Iβは、励磁電流トルク電流成分検出部5で回転磁
界座標系の励磁電流成分Idとトルク電流成分Iqとに変換
される。励磁電流成分Idは加算器6に負極性で与えら
れ、励磁電流指令値Id*と加算される。トルク電流成分
Iqは加算器7に負極性で与えられ、トルク電流指令値Iq
*と加算される。一方、誘導電動機2の回転速度(角周
波数)ωは、速度検出器8で検出され加算器9に逆極
性で与えられ速度指令値ω*と加算され、同時にω
は加算器10に正極性で与えられる。加算器9の出力は実
速度と速度指令値との偏差を示している。速度偏差値は
速度制御器(Speed Controller)11が受け取り,偏差
が零となる方向にトルク電極指令値Iq*を発生する。ト
ルク電流指令値Iq*はすべり演算器12と加算器7とに入
力される。すべり演算器12は電動機のすべり周波数ω
*を演算して加算器10に与える。加算器10はω*とω
とを加算して誘導電動機の一次角周波数ωとして出
力する。一方角周波数ωは積分器13と比例ゲイン増幅
器14に入力される。加算器6は、励磁電流指令値Id*と
検出励磁電流値Idとの偏差を出力し電流調節器(Curren
t Controller)15に与える。電流調節器15は例えばPI
(Proportional/Integral)制御によつて励磁電流偏差
が零となる方向に回転磁界座標系の電圧成分指令vd*を
生成して出力する。加算器7は、トルク電流指令値Iq
と検出トルク電流値Iqとの偏差を出力してもう一方の電
流調節器16に与える。電流調節器16は、例えばPI制御に
よつてトルク電流偏差が零となる方向に回転磁界座標系
の電圧成分指令vq*を生成して出力する。両電圧指令値
vd*,vq*は座標変換器17に入力され、その値は回転磁
界座標系から固定子座標系の3相電圧指令値vu*,vv*,
vw*に変換される。この座標変換器17の座標基準信号
は、積分器13の出力に従つてsin波とcos波を出力する発
振器18により与えられる。座標変換器17の出力はパルス
幅変調制御回路19に入力され所定の搬送波周波数でPWM
変調された出力vu,vv,vwが電力変換器1より出力され誘
導電動機2に供給される。また、電流成分検出部5では
固定子座標系の一次電流値を回転磁界座標系の電流値に
変換するが、この座標変換における座標基準信号には、
発振器22が出力するsin波とcos波が用いられる。発振器
22の入力には加算器21の出力である積分器13と比例ゲイ
ン増幅器14の出力の差が与えられるため、発振器22の出
力信号位相は発振器18の出力信号位相より比例ゲイン増
幅器14の出力分だけ遅れている。
次に、一次電流値を積分して高調波周期(あるいはその
整数倍)でサンプリングすると、一次電流の高調波成分
が除去され、一次電流のn回目のサンプリング値の積分
値とn+1回目のサンプリング値の積分値の差が一次電
流の基本波の瞬時値相当となる理由を式で説明する。
第2図(a)は、高調波成分を含む一次電流(iα or
iβ)の波形を示す。Tsは一次電流積分値のサンプリン
グ周期である。
今、n回目サンプリング時刻(t−Ts)における一次電
流の積分値Inであらわされる。
また、次の(n+1)回目サンプリング時刻tにおける
一次電流の積分値I()は で表わされる。
従つて、両積分値の差分は(t−Ts)からt間の一次電
流の定積分値であるので Iα:基本波成分 iαh:高調波成分 ここで、第2図(b)に示すようにPWMインバータの出
力交流電流に含まれる高周波成分は搬送波の周期と同期
しているので、積分区間の(t−Ts)とtの間、すなわ
ちサンプリング周期Tsの高調波の周期と同一あるいはそ
の整数倍(例えば1〜5倍程度)に選べば、高調波の積
分値は正弦波の一周期の積分が零であることから、零と
なる。つまり、(5)式の右辺の高周波成分の積分項は
零となる。
従つて、両積分値の差分は以下のように基本波の積分区
間Tsの定積分値となる。
今、一次電流の基本波成分Iαは、第2図(c)のベク
トル座標図から Iα=I1・cos(ω1t+θ) で表される。ここで、 I1:一次電流のベクトルの大きさ ω1:一次角周波数 Ts:サンプリング周期 θ:空間ベクトルの位相角 である。従つて差分I()−InをΔIαとする
と、(6)式は下記のようになる。
又、基本波成分iβについても同様に ここで、各定積分値ΔIαとΔIβとの2/ω・sinω1
Ts/2は時間に独立な項で定数項であり、従つて定数項が
1となるように適当なゲイン補償をすれば基本波成分I1
cos(ω1t+θ)とI1sin(ω+θ)が得られることが
わかる。但し、−ω1Ts/2の項は積分をおこなつた為の
誤差であり、正確な基本波を得ようとする場合にはこの
誤差分を補償する必要がある。この位相誤差の補償は、
後で説明するが、一次電流値を固定子座標系から回転磁
界座標系に変換する際に座標基準を補正することにより
行う。
以上(1)〜(8)式を使用して説明したように、一次
電流積分値を検出する際にサンプリング周期TsをPWM変
調波の高調波の周期と同じか整数倍(1〜5が好まし
い)に選定し、そのサンプリング区間Tsで定積分すれ
ば、高調波が除かれた一次電流の基本波が得られること
がわかる。しかも、サンプリング周期は高調波周期の整
数倍という従来の高速A/D変換器のサンプリング周期と
比べると格段に長い周期(低い周波数)で一次電流の検
出が可能となる。従つて、前述したように低速のマイク
ロプロセツサで制御回路全体を構成して、全デジタル処
理をすることが可能である。
次に、上述した原理を利用した本発明の実施例における
回転磁界座標系の励磁電流とトルク電流の検出器5の詳
細な動作を第3図を用いて述べる。第3図は最も高精度
名演算を可能にする検出器5の構成を示す。その構成
は、3相−2相変換器4の出力である2相交流電流i
α,iβのそれぞれを積分する積分器23、この各積分出力
に基づいて電流検出のサンプル周期Ts毎の定積分値を演
算する差分回路24,25と、固定子座標系の量である定積
分値のそれぞれを回転磁界座標系に対して一次角周波数
ωとサンプリング周期Tsの積に比例した位相角だけ遅
れた直交座標系(回転磁界座標系)に座標変換する座標
変換回路26と、この座標変換回路26の出力の振幅を一次
角周波数ωと周期TSの大きさに基づいて補正をするゲ
イン補償回路27より構成される。積分器23において、3
相−2相変換器4の出力である2相交流電流のそれぞれ
のアナログ量を、電圧−周波数変換器28,29で2相交流
電流の大きさに比例した周波数のパルス列に変換し、こ
のパルス数を可逆カウンタ30,31で前記2相交流電流の
極性に応じてカウントアツプ・ダウンを行い、所定の周
期TSでそのカウント値をラツチ32,33で保持する。
差分回路24,25はラツチされた積分値を積分区間TSで定
積分するものである。差分回路24(25)中のZ-134(3
5)は、時刻t−Tsにおけるラツチ回路32(33)の値す
なわちTs周期前の積分値を保持する一種の記憶回路で、
その出力は加算器36(37)に負極性で入力される。また
加算器36(37)のもう一方の入力に、時刻tにおけるラ
ツチ回路32(33)に値が入力されるとそれが、時刻t−
Tsでの値で引かれる。従つて、差分回路24(25)は、式
(7),(8)の演算を行う。座標変換器26は、発振器
22を構成するcos関数発振器44とsin関数発振器45の出力
信号を基準信号として差分回路の出力(固定子座標系)
のそれぞれを乗算器38,39,40,41及び加算器42,43におい
て回転磁界座標系に座標変換演算を行い出力する。ゲイ
ン補償回路27は、座標変換器26の出力を周期Ts分の1の
大きさをもつ比例ゲイン回路46,47及び乗算器49,50に入
力される。乗算器48では一次角周波数ωの2乗値を求
めてそれを乗算器49,50に入力される。乗算器49,50の出
力は比例ゲイン回路51,52にそれぞれ入力されて比例ゲ
イン回路46,47の出力とそれぞれ加算され、加算器53,54
より回転磁界座標系の励磁電流Idとトルク電流Iqを出力
する。
次に、座標変換器26とゲイン補償回路27の動作を式に参
照して説明する。座標変換とは、第2図(c)のベクト
ルI1を固定子座標系α−βから回転磁界座標系d−qの
各成分に変換することである。差分回路24,25で得られ
た固定子座標系における一次電流の基本波成分の値ΔI
αとΔIβと、ゲイン補償回路出力の回転磁界座標系の
励磁電流成分Idとトルク電流成分Iqは下記の関係とな
る。
ここで、(9)式の右辺の の項は前述した定数項を1にするためのゲイン補償項で
ある。この項は(10)式の近似が利用できるので、第3
図のゲイ補償回路27の構成はこの(10)式の近似式を実
行するようになつている。また、−ω1TS/2の項は前述
した積分したことによる位相誤差を補償する項である。
すなわち、実際の電流ベクトルに対して、積分値から検
出した電流ベクトルは、ω1TS/2だけ遅れる。従って、I
d,Iqの検出に使用する回転磁界座標系を第2図(c)に
示す基準の回転磁界座標系に対してω1TS/2だけ遅らせ
ることによつて正しく電流ベクトル成分を検出すること
ができる。この位相誤差の補償は、第3図の遅れ補償回
路13,14で座標基準信号の発振器44,45の位相を補正する
ことにより行う。
(9)式のΔIα,ΔIβに(7),(8)式に代入し
て整理すると、Id,Iqは次式となる。
(11)式の右辺は、実際の基本波電流を回転磁界座標系
に変換して得られる励磁電流とトルク電流成分そのもの
であり、高精度に検できることを表わしている。
以上に述べた動作は、周期TSを高調波成分の周期に一致
させた場合であるが、次に一致させない場合の動作につ
いて、式を用いて説明する。一致させない場合には高調
波成分が残り、その大きさは固定子座標系の2相交流電
流の高調波成分iαn,iβの定積分値ΔIαn,ΔIβ
として次式で表わされる。
ここに、 ωは高調波成分の角周波数(rad/s)である。
従つて、(9),(12),(13)式より、回転磁界座標
系に現われる高調波成分idn,iqnは次式で与えられる。
これより、電流成分検出部5の高調波成分に対する伝達
関数特性|G|は次式で表わされる。
第4図(a)〜(c)に(15)式から求めた、3種類の
サンプリング周期での伝達関数特性を示す。これによれ
ば、1/Tsの整数倍の高調波成分を最も良く減衰させ、全
体的には一次遅れのフイルタに近い特性であることがわ
かる。さらに、基本波成分ω(100Hz以下)に対する
検出ゲインはO(dB)であり、非常に高精度な検出がで
きることを表わしている。
以上の動作説明から明らかなように、周期Tsを電力変換
器の主要な高調波成分の周期の整数(1〜5程度が好ま
しい)倍に選択することにより、サンプル周期を従来の
システムのものより1桁程度長くできることから、低速
のマイクロプロセッサで制御演算を実現できる。かつ高
調波成分を十分除去して高精度に基本波成分による回転
磁界座標系の励磁電流とトルク電流の検出を行うことが
できる。
また、第3図の実施例は最も高精度な検出ができる構成
であるが、他の実施例として一次角周波数ωあるいは
周期Tsが充分小さい場合には、(10)式の右辺の1/Ts
項がω1 2・TS/24の項に比べて充分大きくなりゲイン補
正は1/Ts項のみで近似できるのでゲイン補償回路27は比
例ゲイン回路46と47のみで構成し、乗算器48,49,59と比
例ゲイン回路51,52及び、加算器53,54を省略した簡易な
構成にできる。その簡易な構成の場合は座標変換器26の
各出力に比例ゲイン46と47をそれぞれ直列に接続し、比
例ゲイン46と47の出力がそれぞれ励磁電流成分Idとトル
ク電流成分Iqとなる。第5図にそのゲイン補償回路を簡
易型とした実施例の回路を示す。
第6図は本発明の他の実施例である。第3図の第1実施
例と同一物には同じ番号を付しているので説明を省略す
る。第1実施例では、所定の周期Ts(電流検出のサンプ
ル周期)の区間で検出電流の定積分を行うことによる位
相誤差を座標変換の座標基準を補正することにより行つ
たが、第2実施例では、その補正を座標変換結果に基づ
いて行うようにしたものである。第6図において、座標
変換器26で用いる座標基準信号は、一次角周波数ω
積分する積分器13の出力に基づいてcos波とsin波を発生
するcos関数発振器44,sin関数発振器45の出力である。
位相誤差は、位相遅れ補償回路55で補正を行う。位相遅
れ補償回路55は、ゲイン補償回路27のそれぞれの出力
を、加算器56,57と乗算器58,59に入力し、乗算器58,59
にて一次角周波数ωとの乗算を行い、その出力を比例
係数器60,61に出力し、比例ゲイン61の出力が加算器56
に出力されて加算器53の出力と加算され、回転磁界座標
系の励磁電流Idを演算する。また、比例ゲイン60の出力
が加算器57に出力されて加算器54の出力と加算され、回
転磁界座標系のトルク電流Iqを演算する。
次に、本実施例による動作を式を用いて説明する。先に
第1実施例で説明した(9),(10)式は次式に展開す
ることができる。
すなわち、回転磁界座標系の座標基準を用いて座標変換
を行うと共に、(16)式の右辺第2項を補償項とするこ
とにより、第1実施例と同様に高精度な基本波成分によ
る回転磁界座標系の励磁電流とトルク電流の検出が行え
ることを表わしている。
第1図のシステムの構成では、3相交流電流iu,iv,iw
3相−2相変換器4で2相電流iα,iβに変換してい
る。本発明の他の実施例ではiu+iv+iw=0という関係
を利用して3相の内、2相のみを検出して2相電流i
α,iβを検出することもできる。すなわち、3相−2相
変換の式は下記の通りに表せる。
ここで、 iu+iv+iw=0 から となり、3相交流の内の2相交流iv,iwからiα,iβが
求まる。第7図(a)と第7図(b)にそれぞれ3相−
2相変換回路4の3相−2相変換と2相−2相変換の回
路例を示す。第7図(a),第7図(b)において、40
1,402,403,407,408はそれぞれ図示した比例ゲインをも
つ増幅回路で、404,405,406,409は加算回路である。
ここで、(18)式から下記の式が導かれる。
第3,第5,第6図の実施例では、3相−2相変換後に積分
動作をおこなつた。しかし、上記(19)式から3相交流
の内の2相電流をそれぞれ直接積分して所定周期Tsでラ
ツチし、その値を第7A図あるいは第7B図の変換回路で相
変換してもiαおよびiβが得られることが分かる。そ
のような実施例を第8図に示す。この実施例では、相変
換回路とそれ以降の信号処理回路がすべてマイクロプロ
セツサで実施できる。第8図において、81,82は積分回
路で、83,84はラツチ回路でこの積分回路とラツチ回路
は第3図の実施例の積分器23と同様な構成のものでよ
い。また、3相−2相変換器は第7A図あるいは第7B図の
ものを使用できる。出力のIαとIβは第3図,第5図
あるいは第6図の実施例の差分回路24,25に入力すれば
よい。それ以降の動作については他の実施例の説明と同
じであるので省略する。
以上、説明を解り易くするためアナログ回路のようなブ
ロツクで表わし各実施例を説明したが、第1図に一点鎖
線でかこつた部分はすべてデイジタル回路(マイクロプ
ロセツサ)で構成することができる。例えば、第9図
(a),(b)で示した処理フローのプログラムを有す
るマイクロプロセツサで可能である。
また、以上の説明は誘導電動機の電流について記述して
きたが、交流電圧及び磁束を座標変換して回転磁界座標
系のベクトル(基本波成分)を検出するものにも本発明
は適用でき、本実施例と同様の効果を得ることは勿論で
ある。
〔発明の効果〕
本発明によれば、PWM搬送波の周期あるいはその整数
(1〜5)倍をサンプル周期とする低速演算により、イ
ンバータ出力のフィードバック値を高精度に検出するこ
とがきるので、高速のA/D変換器を不要とし、かつ低速
のプロセッサを用いても、制御精度を劣化させることな
くフィードバック制御を行うPWM制御インバータの制御
が実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明によるベクトル制御システムの全体を
示すブロツクダイヤグラム、第2図は、本発明において
高調波成分を除去する原理を説明するための図、第3図
は、本発明による電流検出部の第1の実施例の詳細を示
す回路図、第4図は、本発明における高調波成分の減衰
を説明する特性図、第5図は、本発明による電流検出部
の第2の実施例の詳細を示す回路図、第6図は、本発明
による電流検出部の第3の実施例の詳細を示す回路図、
第7図は、3相−2相変換回路の実施例を示す図、第8
図は、本発明による電流検出部の第4の実施例の構成を
示す図、第9図は本発明をマイクロプロセツサで実施し
た場合のフローチヤートである。 1……電力変換器、2……誘導電動機。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】出力指定値と搬送波を比較して得られるパ
    ルス幅変調信号(PWM信号)により出力を制御するPWM制
    御インバータであって、該インバータよりの出力値をフ
    ィードバックし、該出力値がその指令値に従うように制
    御する出力信号に基づいて前記出力指令値を生成するPW
    A制御インバータの制御方法において、 前記インバータよりの出力値を積分し、該積分値を前記
    搬送波の周期を1〜5の整数倍したいずれかの周期でサ
    ンプリングし、第n回目と第n+1目のサンプリング値
    との差分を求め、その差分値を回転座標系に変換した前
    記出力値を求めるようにしたことを特徴とするPWM制御
    インバータの制御方法。
  2. 【請求項2】前記インバータよりの出力値をその大きさ
    に比例した周波数のパルス列に変換し、該パルス列のパ
    ルス数をカウントすることにより前記積分値を求める請
    求項1記載のPWM制御インバータの制御方法。
  3. 【請求項3】前記回転座標系の変換における座標基準信
    号は、前記インバータ出力の一次角周波数の積分値に基
    づいて定まる位相角度に対して、前記一次角周波数と前
    記サンプリング期間の積に比例する角度だけ位相が遅れ
    た信号を用いる請求項1記載のPWM制御インバータの制
    御方法。
  4. 【請求項4】前記回転座標系で変換された前記出力値
    は、前記サンプリング期間の値の逆数を乗じて補正する
    請求項3記載のPWM制御インバータの制御方法。
  5. 【請求項5】前記回転座標系で変換された前記出力値
    は、前記一次角周波数の自乗の値と前記サンプリング期
    間の値を乗じた値で補正する請求項4記載のPWM制御イ
    ンバータの制御方法。
  6. 【請求項6】回転座標系における励磁電流指令値とトル
    ク電流指令値とを与え、実際の励磁電流値とトルク電流
    値とを検出し、前記励磁電流指令値とトルク電流指令値
    と、該検出した実際の励磁電流値とトルク電流値との偏
    差をそれぞれ検出し、前記各偏差が零となる方向に固定
    子座標系の3相交流電圧指令値を作成し、該3相交流電
    圧指令値を搬送波で変調したPWM信号に基づいてインバ
    ータの出力を制御し、該インバータにより交流電動機を
    駆動するPWM制御インバータにおいて、 前記実際の励磁電流値とトルク電流値の検出は、前記イ
    ンバータ出力の3相交流電流の内、少なくとも2相交流
    電流の各値を積分し、該各積分値を前記搬送波の周期を
    1〜5の整数倍したいずれかの周期でサンプリングし、
    第n回目と第n+1目のサンプリング値との差分をそれ
    ぞれ求め、その差分値を回転座標系に変換して求めるこ
    とを特徴とするPWM制御イバータの制御方法。
  7. 【請求項7】前記インバータ出力の交流電流をその大き
    さに比例した周波数のパルス列に変換し、該パルス列の
    パルス数をカウントすることにより前記積分値を求める
    請求項6記載のPWM制御インバータの制御方法。
  8. 【請求項8】前記回転座標系の変換における座標基準信
    号は、前記インバータ出力の一次角周波数の積分値に基
    づいて定まる位相角度に対して、前記一次角周波数と前
    記サンプリング期間の積に比例する角度だけ位相が優れ
    た信号を用いる請求項6記載のPWM制御インバータの制
    御方法。
  9. 【請求項9】前記回転座標系で変換されて求まる前記実
    際の励磁電流値とトルク電流値は、前記サンプリング期
    間の値の逆数を乗じてそれぞれ補正する請求項8記載の
    PWM制御インバータの制御方法。
  10. 【請求項10】前記回転座標系で変換させて求まる前記
    実際の励磁電流値とトルク電流値は、前記一次角周波数
    の自乗の値と前記サンプリング期間の値を乗じた値でそ
    れぞれ補正する請求項9記載のPWM制御インバータの制
    御方法。
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