JPH0776800A - 感光性平版印刷版用支持体の連続処理装置 - Google Patents

感光性平版印刷版用支持体の連続処理装置

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JPH0776800A
JPH0776800A JP34713093A JP34713093A JPH0776800A JP H0776800 A JPH0776800 A JP H0776800A JP 34713093 A JP34713093 A JP 34713093A JP 34713093 A JP34713093 A JP 34713093A JP H0776800 A JPH0776800 A JP H0776800A
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JP
Japan
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electrode
plate
cylindrical drum
support
insulating material
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Application number
JP34713093A
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English (en)
Inventor
Yuzo Inukai
祐蔵 犬飼
Masashi Kawakado
政司 川角
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属性電極の腐食,ラビリンス構造からの電
流リークによる粗面化効率の低下,水素ガス気泡の跡等
のトラブルのない、感光性平版印刷版の支持体裏面の一
部に具現化された意匠が、感光性樹脂槽に悪影響を及ぼ
すことなく、しかも現像処理が終了してもその高意匠性
が保たれると共に付加価値を向上させる感光性平版印刷
版用支持体を工業規模で安価に提供する。 【構成】 前記所望の任意な形状が打ち抜かれた絶縁性
材料板によるマスキング板9が絶縁性円筒状ドラム3の
表面に形成され、該円筒状ドラム3の内部には電極13
が設けられ、前記アルミニウム支持体12の感光性樹脂
を設けない面に前記円筒状ドラム3の表面を接して、該
円筒状ドラム3の回転と共に前記アルミニウム支持体1
7を搬送し、前記電極11と前記アルミニウム支持体1
7との間に電解質水溶液18を介在させ、該電極に印加
された電流が該電解質水溶液18を通して前記アルミニ
ウム支持体17に流れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性平版印刷版用支
持体の連続処理装置に関し、更に詳しくは、感光性平版
印刷版において、感光性樹脂層の塗設のための粗面化処
理が施されない面の一部を電気化学的に粗面化すること
により、該面に任意な形状の粗面(例えば意匠)を具現
化する感光性平版印刷版用支持体の連続処理装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】感光性平版印刷版は、主に、支持体とし
てのアルミニウム板またはその合金板(これを単にアル
ミニウム板と略称する)と感光性樹脂層からなり、支持
体と感光性樹脂層との密着性を良好にし、かつ非画像部
に保水性を与えるため、従来、感光性樹脂層を密着させ
る支持体の面の全面を粗面化する、いわゆる、砂目立て
処理がなされている。この砂目立て処理方法の具体的手
段としては、サンドブラスト、ボールグレイン、ナイロ
ンブラシと研磨材/水スラリーによるブラシグレイン、
研磨材/水スラリーを表面に高圧で吹き付けるホーニン
ググレインなどによる機械的砂目立て方法及びアルカリ
または酸あるいはそれらの混合物からなるエッチング剤
で表面を粗面化する化学的砂目立て方法がある。また特
開昭52−58602号公報、特開昭52−15230
2号公報、特開昭54−85802号公報、特開昭55
−158298号公報、特開昭58−120531号公
報、特開昭60−147394号公報、特開昭56−2
8898号公報、特開昭60−190392号公報、特
開平1−5589号公報、特開平1−280590号公
報、特開平1−118489号公報、特開平1−141
094号公報、特開平1−148592号公報、特開平
1−178496号公報、特開平1−188395号公
報、特開平1−154797号公報、特開平2−235
794号公報、特開平3−260100号公報、特開平
3−253600号公報等に記載されている電気化学的
砂目立て方法、あるいは、特開昭48−28123号公
報、英国特許896563号明細書に記載されている正
弦波形の交流電源を用いた電気化学的砂目立て方法、特
開昭52−58602号公報に記載されている特殊な波
形を用いた電気化学的砂目立て方法、さらに、例えば特
開昭54−123204号公報、特開昭54−6390
2号公報に記載されている機械的砂目立て方法と電気化
学的砂目立て方法とを組み合わせた方法、特開昭56−
55261号公報に記載されている機械的砂目立て方法
と鉱酸のアルミニウム塩の飽和水溶液による化学的砂目
立て方法とを組合わせた方法も知られている。
【0003】以上のような種々の粗面化処理方法のう
ち、粗面化形状の制御が容易であり、しかも、微細な粗
面が得られ、設備的にシンプルな構造とする方法として
は、電気化学的な粗面化処理があげられる。
【0004】粗面化されたアルミニウム表面は、そのま
までは柔らかく、摩耗し易いので、陽極酸化処理をして
酸化皮膜を形成させ、その上に感光性樹脂層が設けられ
る。このようにして処理されたアルミニウム板の表面
は、硬く、そして耐摩耗性に優れ、良好な親水性、保水
性および感光性樹脂層との密着性を示す。
【0005】また、アルミニウム製の建材、ネームプレ
ート等の表面処理方法が、広く一般に知られている。こ
の処理方法の具体的な手段としては、特公昭60−15
717号公報に記載されているスマット除去液中で電解
処理し、アルミニウムの表面に模様を生成させる処理方
法、特公昭60−11118号公報に記載されているア
ルミニウムの粗面化(機械的、化学的あるいは電気化学
的な)加工の後、電解浴中で交流電解を施し、発生する
気泡の作用によって縦縞模様を持つ皮膜を形成させる処
理方法、特公昭61−54120号公報に記載されてい
る金属(例えば、アルミニウム)製表札等のプレート表
面に樹脂溶液を文字等の模様形に塗布し乾燥することに
より保護用皮膜とし、ついで電解浴中で電解研磨した
後、保護用皮膜を除去し文字等の模様を形成する処理方
法、特公平2−3718号公報に記載されているアルミ
ニウムの加工(脱脂、機械および化学的な研磨、ヘアラ
インおよびサンドブラスト等)処理後、アルマイト処理
を施しさらに乾燥した後、非導電性に優れた印刷インク
で印刷処理を行い、次いでこれを焼付処理手段により乾
燥硬化させ、これらの下地処理面を電着塗装することに
より文字、模様等を形成する処理方法、特開昭59−5
0198号公報に記載されている予め粉末状の磁性物質
を混合・分散した模様生成物質(油性染料等)を水溶液
面上に供給した後、電磁石により発生する磁力を模様生
成物質中の磁性物質に作用させることにより、液上の模
様生成物質に一定の模様を現出させ、これを前処理(脱
脂洗浄,エッチング,スマット除去等)後陽極酸化(着
色を含む事もある)処理が施されたアルミニウム材に付
着させ模様を生成する処理方法、等がある。
【0006】さらに、アルミニウム以外の金属の表面処
理方法も、広く一般に知られている。この処理方法の具
体的な手段としては、例えば銅の場合、特公昭60−4
11154号公報に記載されている銅板を前処理(電解
皮膜形成、電気化学的皮膜形成、化学処理、浸漬処理)
した後、銅板に付着性のあるマーキング材料で文字等を
マーキングし、それ以外のところは銅板に対して付着性
はあるがマーキング材料に対しては、付着性のないレジ
スト皮膜を形成して、その後マーキング材料のみを除去
してその跡にメッキを施した後、レジスト皮膜を除去し
て文字等を形成する処理方法があり、ステンレスの場合
には、特開昭50−56334号公報に記載されている
スクリーン印刷で耐酸インキをステンレス製品の非模様
部分に印刷したあと、エッチングにより模様部分を腐食
せしめて凹部を形成した後、この凹部の底部を電解研磨
し、凹部以外のところに耐酸性液を塗布した状態にし、
このステンレス製品を陽極に、金、銀、銅等を陰極とし
てメッキ処理を施し、凹部の底部に金、銀、銅等の金属
メッキ層を形成する処理方法、特公昭53−39869
号公報および特公昭56−10999号公報に記載さて
いるステンレス・クラッド・アルミニウム板に有色模様
を形成する処理方法、特開平2−307629号公報に
記載されているステンレス鋼板の裏面に機械的な模様付
け(罫書き、模様を持った治具の押し付け、鋭利なナイ
フによる模様の描写、エンボス加工等)を行った後、発
色加工(硫酸−クロム酸溶液中での着色、酸化皮膜の硬
化)を行う処理方法等がある。
【0007】一方、感光性平版印刷版の感光性樹脂層を
設けない面(裏面)全体も、表面処理が施される場合が
ある。この処理方法の具体的な手段としては、特開平3
−90388号公報に記載されているアルカリ金属ケイ
酸塩水溶液で処理する方法、特開昭62−1586号公
報に記載されている粗面化材を分散させた塗料を塗布し
たり、ボールグレイン、ホーニングクレイン、ブラシグ
レイン等で機械的に処理したり、あるいは粉末を直接的
にパウダリングしたりする方法、特開平3−24965
2号公報に記載されている樹脂粒子を略ゝ均一に散布
し、熱融着する方法、あるいは特公昭55−237号公
報に記載されている裏面よりエンボスロールを押し当て
て全体にエンボス模様を作る方法、等が知られている。
さらに、感光性平版印刷版においては、その支持体の裏
面の一部に意匠を具現化する方法として、インクジェッ
ト方式、印刷方式等が考案されている。
【0008】しかしながら、これらの方法は、印刷によ
り付着したインクの部分が盛り上がるため、巻き取った
り、積み重ねたりした場合には感光性樹脂層と接着する
と言う欠点のみでなく、現像時には、インクが溶け出す
と言う欠点を有する。さらに、硬化(UVあるいは熱)
型インクを使用して現像時の溶出を防止しようとする
と、その設備費は膨大になると言う欠点を有する。ま
た、意匠を具現化したロールあるいはプレートを感光性
平版印刷版の支持体の裏面と圧着する方法があるが、こ
の方式は、ロールあるいはプレートの意匠部が摩耗する
と言う欠点のみでなく、支持体の圧着された部分が盛り
上がるため感光性樹脂層を設けた時、支持体の平面性を
損ない、塗膜の均一性が得られないと言う欠点を有す
る。これらの問題点を解消する方法として、特願平5−
100118号明細書では、感光性平版印刷版用支持体
の感光性樹脂層を設けない面(裏面)を所望の任意な形
状が打ち抜かれた絶縁性材料板で覆い、電解質水溶液中
で該支持体に絶縁材料板の打ち抜き面を通して電流を印
加する事により、該支持体の裏面に所望の任意な形状の
粗面化を行う感光性平版印刷版およびその支持体の製造
方法を提案されているが、連続的な処理方法についての
記載していない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法及び装置は、工業的規模の装置とした場合には、電極
間に設けた絶縁材料に強度的な問題があったり、強度的
な問題を解決するために高価な絶縁材料を使用するとい
う経済的な問題がある。また、構造的には、電解質水溶
液中での電流印加による金属性電極の溶解,電解質水溶
液との接触による金属性電極の腐食、ラビリンス構造部
からの電流リークによる粗面化効率の低下等の問題があ
る。また、この電気化学的処理を行う際の電気量は、意
匠の濃度に影響を与え、電気量が多いほど濃度は高くな
るが、この時、発生する水素ガスも多くなり、形成され
る意匠に水素ガス気泡の跡が見られる問題を生ずる。そ
のため、この電気化学的処理を行う際に発生する水素ガ
スをスムーズに排出する方法として、電極に多数の孔を
設けて、その孔から電解質水溶液を吹き出し除去する方
式が述べられているが、この方式は構造が複雑であるた
め、工業的規模の装置とした場合、製作費が多大になる
という経済的な問題がある。
【0010】本発明の目的は、上記問題点を解消し、金
属性電極の腐食,ラビリンス構造からの電流リークによ
る粗面化効率の低下,水素ガス気泡の跡等のトラブルの
ない感光性平版印刷版の支持体裏面の一部に具現化され
た意匠が、感光性樹脂層に悪影響を及ぼすことなく、し
かも現像処理が終了してもその高意匠性が保たれると共
に、付加価値を向上させる感光性平版印刷版用支持体
を、工業的規模で安価に,効率良く製作する連続処理装
置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、 アルミニウム支持体上に感光性樹脂層を設けた感光
性平版印刷版の、前記感光性樹脂層を設けない面を所望
の任意な形状が打ち抜かれた絶縁性材料板で覆い、電解
質水溶液中で該アルミニウム支持体に前記絶縁性材料板
の打ち抜き面を通して電流を印加することにより、該支
持体の感光性樹脂を設けない面に所望の任意な形状の粗
面化を行う感光性平版印刷版用支持体の処理装置におい
て、前記所望の任意な形状に打ち抜かれた絶縁性材料板
が、絶縁性円筒状ドラムの表面に形成され、該円筒状ド
ラムの内部には電極が設けられ、前記アルミニウム支持
体の感光性樹脂を設けない面に前記円筒状ドラムの表面
が接して、該円筒状ドラムの回転と共に前記アルミニウ
ム支持体を搬送し、前記電極と前記アルミニウム支持体
との間に電解質水溶液を介在させ、該電極に印加された
電流が該電解質水溶液を通して前記アルミニウム支持体
に流れることを特徴とする感光性平版印刷版用支持体の
連続処理装置。 前記所望の任意な形状が打ち抜かれた絶縁性材料板
が、前記円筒状ドラムの表面側から脱着可能であり、前
記円筒状ドラムの内部の電極が、各々の絶縁性材料板か
ら成る電極容器内に脱着可能の構造で収納され、該ドラ
ム表面の内部に設けられると共に、該ドラムの表面側か
ら該電極容器と共に脱着可能である事を特徴とする前記
記載の感光性平版印刷版用支持体の連続処理装置。 前記円筒状ドラムと前記支持体とのラップが、少な
くとも前記円筒状ドラムの最下部を含む部分において行
い、上部においては最上部を含む一部がラップしないこ
とを特徴とする前記または前記記載の感光性平版印
刷版用支持体の連続処理装置。 前記電極が、前記絶縁性材料板に同軸的に対向し、
該電極の前面周囲に該絶縁性材料板を配し、該電極と該
絶縁性材料板間には、空間を有する事を特徴とする前記
〜の何れか一項記載の感光性平版印刷版用支持体の
連続処理装置。 前記電極容器の前記絶縁性材料板近傍と前記電極間
には、空間を有することを特徴とする前記〜の何れ
か一項に記載の感光性平版印刷版用支持体の連続処理装
置。 前記絶縁性材料板の前記アルミニウム板と接する面
の曲率と前記円筒状ドラムの曲率の差が、−0.1〜
0.5mmの範囲であることを特徴とする前記の何
れか一項に記載の感光性平版印刷版用支持体の連続処理
装置。によって達成される。
【0012】本発明における前記絶縁性材料板とは、絶
縁性材料板だけでなく、絶縁構造の材料板も含むものと
する。前記円筒状ドラムの表面に脱着可能としてもよ
い。前記ドラム内部の電極は固定されると共に、該電極
間を絶縁可能な構造とする。又前記支持体と前記電極と
の距離は、5mm〜20mmである事が好ましい。以
下、本発明について、更に詳しく説明する。本発明に使
用されるアルミニウム板としては、JISA1050
材、JISA1100材、JISA3003材、JIS
A3103材、JISA5005材等種々のアルミニウ
ム板を用いることが出来るが、感光性樹脂層と密着する
面(表面)が印刷版としての性能に影響を与えるので、
アルミニウムの裏面に意匠を具現化するとしても、表裏
の均一なアルミニウムの場合、その材質選択に関して
は、一般に感光性樹脂層と密着する面(表面)が優先
し、表面の処理(機械的、化学的、電気化学的)方法に
応じて最適なものを選択する必要がある。しかしなが
ら、表面と裏面が異なる成分から成るアルミニウム板の
場合は、この限りではなく、それぞれの面(表面、裏
面)の処理方法に応じた最適なものを選択することが出
来る。
【0013】上記アルミニウム板は、感光性樹脂層と密
着する面(表面)は印刷版としての性能を確保するため
の電気化学的粗面化処理が、裏面は本発明の電気化学的
粗面化が実施されるのに先だって、必要に応じて表裏面
の圧延油を除去するため、または、清浄なアルミニウム
面を表出させるための前処理やその表面の表面積を増大
させるための機械的砂目立て処理が行われてもよい。前
処理の前者のためには、トリクレン等の有機溶剤、界面
活性剤、あるいはケイ酸ソーダ類等が、また後者のため
には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
エッチング剤が広く用いられている。機械的砂目立ての
ためには、ボールグレイン法、ナイロンブラシ法等が広
く用いられる。続く、電気化学的粗面化では、感光性樹
脂層と密着する面(表面)は必要に応じて実施される
が、裏面の処理は、交流電源波形が用いられ、これには
正弦波の三相交流の他、矩形波、台形波などの交番波形
も含まれる。感光性樹脂層と密着する面(表面)の電気
化学的粗面化処理を行う場合には、裏面の処理が行われ
る前、あるいは行われた後のどちらでも可能であるが、
裏面の処理が行われた後に実施するのが好ましい。ま
た、前処理および/あるいは機械的砂目立て処理から始
まる表面の電気化学的粗面化処理と裏面の電気化学的粗
面化処理とをそれぞれ別個に行うことも可能であるが、
連続して行うのが好ましい。本発明は、裏面の電気化学
的粗面化に関するものであるから、これ以降は、裏面を
中心にして説明する。
【0014】電解質水溶液としては、塩酸、硝酸、弗
酸、ホウ酸、もしくは酒石酸を必須成分として含む酸性
水溶液あるいは、これらの酸の2種類以上の混合物から
なる酸性水溶液が適当で、塩酸あるいは硝酸を主成分と
する溶液が好ましい。これらの電解質水溶液としては、
従来より知られているものか使用できる。そしてその濃
度は、約0.5重量%〜5.0重量%の範囲から選ばれ
るのが適当である。これらの電解質水溶液には必要に応
じて、硝酸塩、モノアミン類、ジアミン類、アルデヒド
類、リン酸、クロム酸、ホウ酸、アンモニウム塩、アル
ミニウム塩、炭酸塩、等の腐食抑制剤(または安定剤)
を加えることが出来る。本発明においては、米国特許第
4、087,341号明細書に記載されているように、
硝酸系電解質水溶液中でアルミニウム板に陽極時電気量
(QA)陰極時電気量(QC)よりも大となるように交
流電流を流す方法や、特公昭61−48596号公報に
開示されているような、アルミニウム板に対する主対極
に接続された回路に補助対極に対する回路を並列に連結
すると共に、主対極におけるアノード電流の流れを制御
するためのダイオードまたはダイオード的作用をなす機
構を補助対極に対する回路に設けた電気化学的粗面化処
理装置を用いる方法などを適用してもよい。アルミニウ
ム板に印加される電圧は、好ましくは約1V〜約200
V、より好ましくは、2V〜100Vで、電流密度は好
ましくは約3A/dm2 〜300A/dm2 、より好ま
しくは約3A/dm2 〜250A/dm2 であり、電気
量は、前記アルミニウム板の連続処理速度、前記円筒状
ドラムとの接触時間(電解反応時間)および粗面化程度
によって決められるが、好ましくは約1C/dm2 〜約
300C/dm2 、より好ましくは3C/dm2 〜20
0C/dm2 の範囲から選ばれる。また、電解質水溶液
の温度は、好ましくは約10℃〜70℃、より好ましく
は20℃〜60℃である。
【0015】次に、本発明の連続処理装置について説明
する。本発明の連続処理装置1は、図1に示す様に、耐
酸性液材料からなる槽2、回転可能な円筒状ドラム3及
び導電性材料からなる犠牲電極4によって構成されてい
る。該ドラム3は、シャフト5a,5bにより支えられ
ており、該ドラム3および該シャフト5a,5bは、内
部が空洞であり、これら空洞は連なっている。また該槽
2と該シャフト5a,5bの間にはシール6a,6bお
よび7a,7bが二重に設けられている。さらに該ドラ
ム3の表面には、耐酸性ゴム8がライニングされると共
に、所望の任意な形状が形成された数個の取り外し可能
な絶縁性材料板(マスキング板)9a,9b、および数
個の取り外し可能な絶縁性材料あるいは絶縁構造からな
る電極容器10a,10bおよび該電極容器に収納され
た電極11a,11bからなる電解セル12a,12b
が設けられている。そして、該電極11a,11bに
は、ケーブル13a,13bが連結されている。ケーブ
ル13a,13bは、該シャフト5aの端部に設けられ
たスリップリング14a,14bに連結されている。ま
た、該電極11a,11bからの該ケーブル13a,1
3bは例えばスリップリング14aに、該電極11a,
11bのつぎの電極からのケーブルは、スリップリング
14bに、その次は、スリップリング14aに、と順次
連結することも可能である。この時、該円筒状ドラム3
の表面に設けられる円周方向での電解セル12a,12
bは1列当たり偶数個が望ましい。該スリップリング1
4a,14bと該シャフト5aとの間には、絶縁材料1
5が設けられ、スリップリング14a,14b間および
スリップリング14a,14bとシャフト5a間の絶縁
を図っている。該シャフト5a,5bは、軸受16a,
16bを有し、該槽2の外側に設けられ架台(図示せ
ず)に固定され、回転可能な構造となっている。アルミ
ニウム板17は、該ドラム3の表面にラップされ、該ド
ラム3を同速で回転させながら、搬送装置(図示せず)
によって連続的に搬送される。調製され温度をコントロ
ールされた電解質水溶液18は、送液装置(図示せず)
によって該槽2に送られる。該槽2の中での該電解質水
溶液18の液面は、該槽2に設けられたオーバーフロー
用堰板(図示せず)の高さによって、犠牲電極4が浸漬
されるように調整され、オーバーフローした該電解質水
溶液18は、タンク(図示せず)に戻される。このよう
な状態で、該スリップリング14a,14bと接触する
給電ブラシ(図示せず)と電源(図示せず)をケーブル
で結び、交流電流を印加する。例えば、先ず最初に該ス
リップリング14aから電流が供給された場合、電流は
該ケーブル13aを通って該ドラム3の円周方向に設け
られた該電極11aへと流れ、該電極11a、該電極1
1aと該マスキング板9aの間に介在する該電解質水溶
液18、該マスキング板9aの中の該電解質水溶液18
を通って、該アルミニウム板17に達し、該アルミニウ
ム板17の中を通って該電極11b、該ケーブル13
b、該スリップリング14bと流れ、電源(図示せず)
に戻る。次の瞬間、該スリップリング14bから電流が
供給された場合の電流経路は、上記の場合と逆となる。
このようにして、該アルミニウム板17がラップされて
いる間に、該アルミニウム板17の該マスキング板9
a,9bの打ち抜き面(模様)に相当した部分は粗面化
され、該ドラム3の周囲に数個の該マスキング板9a,
9bを設けることにより、連続処理が可能となる。この
ように交流を使うと、該電極11a,11bが溶解する
ので,これを防ぐために該アルミニウム板17から該電
極11a,11bに流れる電気量が常に該電極11a,
11bから該アルミニウム板17に流れる電気量よりも
多くするように設計された電源を用いると共に該犠牲電
極4を該アルミニウム板17の搬送方向に対して該円筒
状ドラム3の下側に設け、上記電源よりケーブルを用い
接続している。
【0016】該アルミニウム板17が、該円筒状ドラム
3に設けられた該電解セル12a,12bにラップされ
た瞬間から電解反応が始まり、給電量に応じた水素ガス
が発生する。この水素ガスの発生は、該アルミニウム板
17が該電解セル12a,12bとラップしている間に
起こり、該電解セル12a,12bの中に蓄積される。
この水素ガス気泡が該アルミニウム板17の表面に付
着すると、その水素ガス気泡が絶縁の役目を果たし、該
アルミニウム板17の水素ガス気泡が付着した部分は、
粗面化処理が行われないと言う問題が発生する。従っ
て、この水素ガスの気泡を、該アルミニウム板17の表
面に付着させないようなラップ方法が重要であり、該円
筒状ドラム3と該アルミニウム板17とのラップは、少
なくとも該円筒状ドラム3の最下部を含む部分において
行い、上部においては最上部を含む一部がラップしない
方式が、水素ガス気泡を該アルミニウム板17の表面に
付着させないことに有効であることを見出した。
【0017】本発明の処理用電解セル12は図4に示す
ように、耐酸性ゴム板8が設けられ所望の任意な形状が
形成された表面側から取り外し可能な絶縁性(あるいは
絶縁構造)材料板9、同じく表面側から取り外し可能な
絶縁性材料あるいは構造からなる電極容器10および該
電極容器10に収容されたカーボンあるいは樹脂含浸カ
ーボンからなる電極11よりなり、例えば、絶縁性ある
いは絶縁構造のボルト(図示せず)により、内部が空洞
であり金属材料(図示せず)表面に耐酸性ゴム板8がラ
イニングされた回転可能な円筒状ドラム3に設けられて
いる。該電極11は,同軸的に該マスキング板9に対向
し、その断面積は該マスキング板9の所望の任意な形状
が打ち抜かれた部分の断面積と同等以上であり、該マス
キング板9と該電極の間あるいは該マスキング板9と該
電極11の間および該電極容器10と該電極11の間に
は、電解質水溶液を満たす空間28が設けられている。
該電極11及び該電極容器10には、該円筒状ドラム3
の金属部分(図示せず)及び内部に電解質水溶液が浸入
するのを防止するためのシール29a,29b,29
c,29dが設けられている。該電極11は、例えばボ
ルト(図示せず)により該電極容器10に止められてお
り、また、図1に示すように、該円筒状ドラム3のシャ
フト5aに設けられたスリップリング14(図示せず)
を通し、該円筒状ドラム及び該シャフトの内部を通り該
電極11に給電するためのケーブルを連結するタップ3
0が設けられている。このような処理用電解セル12が
表面に複数個設けられた該円筒状ドラム3を、耐酸性液
材料からなる処理槽2の中に収納し、該処理槽2を、温
度がコントロールされた電解質水溶液18で満たし、該
円筒状ドラム3にアルミニウム板17をラップさせ、搬
送装置によって該円筒状ドラム3を該アルミニウム板1
7と同速で回転させながら搬送させる。このような状態
で、該スリップリング14と接続している給電ブラシ
(図示せず)と電源をケーブル13で結び、交流電流を
印加すると、該アルミニウム板17が、該円筒状ドラム
3に設けられた該処理用電解セル12にラップされた瞬
間から該アルミニウム板17の表面で電解反応が始ま
り、水素ガスが発生する。その量は給電量に比例する。
この水素ガスの発生は、該アルミニウム板17が該処理
用電解セル12とラップしている間中に起こり、密閉さ
れた該処理用電解セル12の中に蓄積される。この水素
ガス気泡が該アルミニウム板17の表面に付着すると、
その水素ガス気泡が絶縁の役目を果たし、該アルミニウ
ム板の水素ガス気泡が付着した部分は、粗面化処理が行
われないという問題が発生する。
【0018】従って、該処理用電解セル12の中で発生
しつつ密閉される水素ガス気泡を、該アルミニウム板が
ラップしている間は表面に付着させず、しかも該電解質
水溶液18と分離させ、影響がないスペースにトラップ
するような構造の処理用電解セルおよびラップ方法にす
ることが重要である。そのためには、発生する水素ガス
気泡をそれ自身の浮力と該円筒状ドラム3の回転による
遠心力とにより浮上分離させ、該電極11の方に集める
ようにし、それを該アルミニウム板17の粗面化には何
ら影響を及ぼさない構造、すなわち、該電極11の周辺
の空間28を設けた構造とし、発生する水素ガス気泡を
該マスキング板9の打ち抜き部分に影響させないようト
ラップさせる構造が有効である。と同時に、該処理用電
解セル12の密閉が開放される所、即ち該アルミニウム
板が該円筒状ドラム3とラップしていない所において、
集められた水素ガス気泡を該マスキング板9の打ち抜き
部分から該処理槽内の該電解質水溶液中に浮上させ、分
離させるようにすることが有効である。
【0019】具体的には、該電極11は、同軸的に該マ
スキング板9に対向し、該マスキング板9と該電極11
の間あるいは該マスキング板9と該電極11の間及び該
電極容器10と該電極11の間には、該電解質水溶液を
満たす空間28が設けられ、該空間28の断面積を、該
マスキング板9の打ち抜き部分(意匠によって決められ
る最大面積)より大きくする構造とするものである。ま
た、該アルミニウム板のラップ方法としては、少なくと
も該円筒状ドラム3の最下部を含む部分において行い、
上部においては最上部を含む一部がラップしない方式が
有効であることを見出した。さらに、該マスキング板9
の該アルミニウム板と接する面の曲率と該円筒状ドラム
3の曲率の差は、小さい方が好ましく、該アルミニウム
板への影響を考慮に入れると、−0.1mm〜0.5m
mの範囲が望ましいことが判った。なお、該電解質水溶
液は、電流が流れる時、抵抗となるので、該電極11と
該アルミニウム板との間の距離は短い方が電力的に有利
であり、該マスキング板9の構造を考慮すると、通常
は、5〜20mmであることが好ましい。また、該マス
キング板9と該電極間、あるいは該マスキング板9と該
電極間および該電極11と該電極容器10間の距離は、
発生する水素ガスの量、該電解セル12の製作の難易に
もよるが、1mm以上であることが好ましい。
【0020】このようにして電気化学的に連続して粗面
化された裏面は、その部分がインク印刷方式や支持体の
圧着方式のように盛り上がることがないので、感光性樹
脂層と接着したり、現像処理時にインクが溶出したり、
感光性樹脂層を設ける時にその均一性に悪影響を与える
と言うことはない。そして、その粗さ(Ra)は、好ま
しくは約0.2μm〜0.7μm、より好ましくは0.
25μm〜0.5μmが望ましい。
【0021】以上の処理が施された裏面の表面は、引き
続き軽度のエッチング処理が行われても良い。しかしな
がら、普通感光性樹脂層と密着する面(表面)は、電気
化学的粗面化処理のあとに、エッチング処理が行われ
る。上記表裏面のエッチング処理が行われる場合には、
それぞれ別個に行うことも可能であるが、同時に行われ
るのが好ましい。エッチング処理は、酸またはアルカリ
の水溶液によりアルミニウム板表面を溶解させるもので
ある。酸としては、例えば、硫酸、過硫酸、弗酸、硝
酸、塩酸、などが含まれ、アルカリとしては、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、第三燐酸ナトリウム、第三
燐酸カリウム、アルミン酸ナトリウム、珪酸ナトリウ
ム、炭酸ナトリウムなどが含まれる。これらの内でも特
に後者の水溶液を使用する方がエッチング速度が速いの
で好ましい。
【0022】以上のように処理されたアルミニウム板裏
面の一部は、前述のようにそのままでは柔らかく、摩耗
しやすいので、その強度を向上させるために、陽極酸化
皮膜を形成させることが望ましい。陽極酸化処理は、従
来より周知の方法に従って行うことができる。例えば、
硫酸、燐酸、しゅう酸、クロム酸、アミドスルホン酸ま
たはこれらの二種以上の混合物、あるいはこれらにアル
ミニウムイオンを含有する水溶液あるいは非水溶液など
を電解質水溶液とし、主として直流を用いて陽極酸化処
理するが、交流またはこれらの電流の組合わせを使用す
ることもできる。電解質濃度は1重量%〜80重量%、
温度は5℃〜70℃の範囲、電気量は、10C/dm2
200C/dm2 の範囲、酸化皮膜量は0.05g/m
2 〜2.0g/m2 の範囲が好ましい。
【0023】このようにして得られた感光性平版印刷版
用支持体の表面に必要な表面処理を施し、さらに従来よ
り知られている感光性樹脂層を設けて、その裏面に意匠
を具現化した感光性平版印刷版を得ることが出来る。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて、より詳細に
説明する。なお、実施例中の「%」は、特に指定のない
限り、「重量%」を示すものとする。 (実施例−1)図2に示す様に送出部19,各種処理
槽、ドライヤー20および巻取部21から成る設備に本
発明の該連続処理装置1を設置し、アルミニウム板連続
処理装置22を構成した。連続処理装置1の諸元は、次
の通りであるが、マスキング板形状の一実施例の斜視図
を図3に示した。 (1) 円筒状ドラム直径 :500mm (2) マスキング板の数 :12(角度60
°ピッチ、距離160mm) (3) アルミニウム〜電極距離 :10mm (4) マスキング板〜電極の空間距離 : 5m
m (5) 電極容器〜電極の空間距離 : 7m
m (6) マスキング板の直径 :外径80mm,
(打ち抜き部直径50mm) (7) マスキング板に対向した電極直径 : 50m
m (8) 耐酸性ゴムの厚み : 2mm (9) マスキング板と円筒状ドラムとの曲率の差 :
約0.2mm (10) アルミニウム支持体の円筒状ドラムとのラッ
プ角 :180℃ そして、調液装置、送液装置および電源装置(共に図示
せず)を組み合わせ、アルミニウム板の連続処理が可能
な設備とした。次に、送出部19から巻取部21まで厚
さ0.15mmのアルミニウム板12(幅300mm、
JISA1050材)を通した。そして、10%水酸化
ナトリウム水溶液(50℃)をスプレー管から走行する
アルミニウム板17に吹き付け脱脂及びエッチングによ
るクリーニング処理を行うエッチング槽23、水をスプ
レー管から吹き付け水洗する第一水洗槽24、25%硫
酸水溶液を吹き付けてスマットを取り除くデスマット槽
25、デスマット後さらに水を吹き付けて水洗する第二
水洗槽26、連続処理後水洗する第三水洗槽27および
処理後のアルミニウム板17を乾燥させるドライヤー2
0を作動させた。さらに、硝酸濃度10g/1,アルミ
ニウムイオン濃度7g/1となるように調液タンク(図
示せず)で電解質水溶液18を調製し、温度55℃で送
液装置(図示せず)を用い、連続処理装置1の該処理槽
2に送液した。該処理槽2に送液された電解質水溶液1
8の液面は、処理槽2の中に設けられたオーバーフロー
用堰板(図示せず)の高さにより調整された。その後、
アルミニウム板17を搬送速度35m/分で連続的に走
行させながら、電源装置(図示せず)から周波数60H
z,電流密度20A/dm2 を調節して正弦波形交流を
スリップリング14a,14bを通して該電極11a,
11bに供給し、上記アルミニウム板17の電気化学的
粗面化を連続して行い、巻取部21に巻き取った。その
後、粗面化された上記アルミニウム板17を切り出し、
25%硫酸水溶液で20秒間処理した後、15%硫酸水
溶液にて、1A/dm2 の電流密度で30秒間陽極酸化
処理した。最後に水洗、乾燥して、一方の表面の一部に
電気化学的粗面化により任意の意匠を具現化した感光性
平版印刷版用支持体を得た。このようにして感光性平版
印刷版用支持体の一方の表面に具現化された意匠の部分
は、その粗面化程度は,Ra=0.25μm〜0.30
μmと均一であり発生する水素ガス気泡の跡も見られな
いばかりでなく、粗面化されなかった部分との境界は、
極めて明瞭となった。
【0025】(実施例−2)実施例−1における電解質
水溶液18を塩酸濃度11.5g/1,アルミニウムイ
オン濃度4.5g/1とした以外は、実施例−1と同様
の処理を行った。その結果、具現化された意匠の部分は
実施例−1と同様であった。
【0026】(実施例−3)実施例−1における電流密
度を100A/dm2 とした以外は、実施例−1と同様
の処理を行った。
【0027】その結果、具現化された意匠の部分に直径
1mm程度の気泡の跡がみら、濃度の均一な意匠は得ら
れなかった。
【0028】(実施例−4)実施例1における搬送速度
を50m/分とした以外は、実施例−1と同様の処理を
行った。その結果、具現化された意匠の部分はその濃度
が低くなった以外は実施例−1と同様であった。
【0029】(実施例−5)実施例−1における電気密
度を45A/dm2 とした以外は、実施例−1と同様の
処理を行った。その結果、具現化された意匠の部分は、
その濃度が実施例−1よりさらに高くなった以外は実施
例−1と同様であった。
【0030】(実施例−6)実施例−1における電気密
度を75A/dm2 とした以外は、実施例−1と同様の
処理を行った。その結果、具現化された意匠の部分は、
その濃度が実施例−1よりさらに高くなった以外は実施
例−1と同様であった。
【0031】
【発明の効果】本発明の感光性印刷版の連続処理装置に
より、支持体裏面の一部に具現化された所望の任意な形
状の意匠が、発生する水素ガス気泡の跡を生じ指せない
ばかりでなく、粗面化されなかった部分との境界が極め
て明瞭に、かつ感光性樹脂層に悪影響を及ぼすことな
く、しかも現像処理が終了してもその高意匠性が保たれ
ると共に付加価値を向上させる事が出来る。更に感光性
平版印刷版用支持体を工業規模で安価に効率良く連続し
て得る事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光性平版印刷版用支持体の連続処理
装置の一実施例の正面図
【図2】本発明の感光性平版印刷版用支持体の連続処理
装置のアルミニウム板連続処理装置の概略図
【図3】本発明の感光性平版印刷版用支持体の処理装置
に用いるマスキング板の一実施例の斜視図
【図4】本発明の感光性平版印刷版用支持体の連続処理
装置に用いられる電解セルの一実施例の概略断面図。
【符号の説明】
1 連続処理装置 2 処理槽 3 円筒状ドラム 4 犠牲電極 5 シャフト 9 絶縁性材料板(マスキング板) 11 電極 12 電解セル 13 ケーブル 14 スリップリング 17 アルミニウム板 18 電解質水溶液 19 送出部 20 ドライヤー 21 巻取部 23 エッチング槽 24 第1水洗槽 25 デスマット槽 26 第2水洗槽 27 第3水洗槽 28 空間 29a,29b,29c,20d, シール 30 タップ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム支持体上に感光性樹脂層を
    設けた感光性平版印刷版の、前記感光性樹脂層を設けな
    い面を所望の任意な形状が打ち抜かれた絶縁性材料板で
    覆い、電解質水溶液中で該アルミニウム支持体に前記絶
    縁性材料板の打ち抜き面を通して電流を印加することに
    より、該支持体の感光性樹脂を設けない面に所望の任意
    な形状の粗面化を行う感光性平版印刷版用支持体の処理
    装置において、前記所望の任意な形状に打ち抜かれた絶
    縁性材料板が、絶縁性円筒状ドラムの表面に形成され、
    該円筒状ドラムの内部には電極が設けられ、前記アルミ
    ニウム支持体の感光性樹脂を設けない面に前記円筒状ド
    ラムの表面が接して、該円筒状ドラムの回転と共に前記
    アルミニウム支持体を搬送し、前記電極と前記アルミニ
    ウム支持体との間に電解質水溶液を介在させ、該電極に
    印加された電流が該電解質水溶液を通して前記アルミニ
    ウム支持体に流れることを特徴とする感光性平版印刷版
    用支持体の連続処理装置。
  2. 【請求項2】 前記所望の任意な形状が打ち抜かれた絶
    縁性材料板が、前記円筒状ドラムの表面側から脱着可能
    であり、前記円筒状ドラムの内部の電極が、各々の絶縁
    性材料板から成る電極容器内に脱着可能の構造で収納さ
    れ、該ドラム表面の内部に設けられると共に、該ドラム
    の表面側から該電極容器と共に脱着可能である事を特徴
    とする前記請求項1記載の感光性平版印刷版用支持体の
    連続処理装置。
  3. 【請求項3】 前記円筒状ドラムと前記支持体とのラッ
    プが、少なくとも前記円筒状ドラムの最下部を含む部分
    において行い、上部においては最上部を含む一部がラッ
    プしないことを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の感光性平版印刷版用支持体の連続処理装置。
  4. 【請求項4】 前記電極が、前記絶縁性材料板に同軸的
    に対向し、該電極の前面周囲に該絶縁性材料板を配し、
    該電極と該絶縁性材料板間には、空間を有する事を特徴
    とする請求項1〜3の何れか一項に記載の感光性平版印
    刷版用支持体の連続処理装置。
  5. 【請求項5】 前記電極容器の前記絶縁性材料板近傍と
    前記電極間には、空間を有することを特徴とする請求項
    1〜4の何れか一項に記載の感光性平版印刷版用支持体
    の連続処理装置。
  6. 【請求項6】 前記絶縁性材料板の前記アルミニウム板
    と接する面の曲率と前記円筒状ドラムの曲率の差が、−
    0.1〜0.5mmの範囲であることを特徴とする請求
    項1〜5の何れか一項に記載の感光性平版印刷版用支持
    体の連続処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6492655B2 (en) 2000-04-05 2002-12-10 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method and apparatus for reading image information
US7041999B2 (en) 1999-03-24 2006-05-09 Fuji Photo Film Co., Ltd. Image read-out method and system, solid image sensor, and image detecting sheet
CN112941612A (zh) * 2021-01-25 2021-06-11 江西省万年群兴电子有限公司 一种用于提高腐蚀铝箔腐蚀性能的腐蚀装置

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