JPH0775648A - 歯科用鋳造リング - Google Patents

歯科用鋳造リング

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JPH0775648A
JPH0775648A JP24877393A JP24877393A JPH0775648A JP H0775648 A JPH0775648 A JP H0775648A JP 24877393 A JP24877393 A JP 24877393A JP 24877393 A JP24877393 A JP 24877393A JP H0775648 A JPH0775648 A JP H0775648A
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JP
Japan
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casting
cast
ring
sprue
spool
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JP24877393A
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English (en)
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Shigeru Shimozawa
茂 下澤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋳造リングを改良することによって、鋳造時
のガスによる鋳巣の発生を抑制する。 【構成】 筒状の鋳造リングの壁面全面に、均等な密度
で多数の透孔を設けた。加えて、透孔はリング壁面に対
して垂直に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クラウン、インレーお
よびブリッジなどの金属歯の鋳造時に用いる鋳造リング
の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、金属歯を鋳造する時の鋳巣が
問題になっている。この鋳巣の発生原因は大別すると、
金属の凝固収縮、金属に吸収されたガス、鋳込み時のガ
スの巻き込み、という3つであるとされる。
【0003】これらを解消するための技術としては、金
属の凝固収縮については湯だまりを形成して鋳造体に湯
を補給することによって解決している。また、ガスを原
因とする鋳巣を回避するために、スプルーの取り付けを
工夫することや、ベントを設けて鋳造時のガスを逃がす
という手段が講じられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの手段のうち、
ベントを設ける技術はいったん発生してしまったガスを
逃がすという直接的なものであり、非常に有効である。
しかし、ベントは一般にスプルーよりも細い管であり、
ベント用のワックス加工は手間がかかると共に、ベント
を取り付けるには経験が必要である。従って、ベントを
必要としない鋳造、あるいはベントの取り付け精度を厳
格に問わない加工ができれば鋳造効率は飛躍的に向上す
る。
【0005】発明者は、現在行われている鋳造技術のう
ち、鋳造時に発生してしまったガスを有効な手段で逃が
すことができれば、鋳巣の原因を軽減することができる
という点に着目した。そして、ガスを逃がす技術とし
て、現在では解決されていない鋳造リングを改良し、課
題を解決することとした。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決するために、筒状の鋳造リングの壁面全面に、均等
な密度で多数の透孔を設けるという手段を採用すること
とした。また、透孔はリング壁面に対して垂直に設ける
こととした。
【0007】
【作用】鋳造リングはロストワックス法においてスプル
ーを形成する際の埋没材を固化するための型枠として機
能する。そして、この壁面に設けた透孔は鋳込み時に発
生するガスを放出する機能を有している。壁面に垂直に
設けるという手段は、ガスの発生および拡散方向が多様
であるから、極力均一の条件で放出させることを目的と
するものである。
【0008】
【実施例】
(実験例1)発明者は、ロストワックス法において鋳型
の通気性が溶融金属の流れに影響するか否か、即ち、鋳
型周辺の厚みが薄いときには鋳込み時に発生するガスを
外部へ放出することが容易になるか否かを確認し、さら
に従来品の鋳造リングにおける結果と本発明の鋳造リン
グにおける結果とを比較することとした。先ず図1に示
した状態で遠心鋳造法による鋳込みを行った。図中、1
は従来の鋳造リング、2はグラスウールの緩衝材であ
り、鋳造リング1の内周に均一に密着される。3は一般
的な鋳型埋没材であるクリストバライトミクロ(商品
名)であり、真空練和ののち加圧埋没した。スプルー4
a、4bはワックスパターンである。5は湯だまりであ
る。ここで、スプルー4aおよび4bには湯が鋳込まれ
るが、スプルー4a先端の外気までの距離xをスプルー
4bの距離yよりも短くした。
【0009】実験例1の鋳造結果は、スプルー4bでは
先端部分に溜まったと考えられるガスによる鋳込み不足
があったが、スプルー4aでは先端まで金属が鋳込まれ
ていた。これはスプルー4aでは先端が外気に近かった
ため、ガスが滞留せずにほとんど放出されたことが原因
であると考えられる。
【0010】次に、鋳造リングだけを従来品から本発明
の構成に交換し、同様の条件で鋳込みを行った。結果と
して、スプルー4bに相当する部分は完全な鋳込みでは
なかったものの、従来のものと比較すればより良好な状
態であった。これは、従来の鋳造リングではリング壁面
が密閉状態であるためこの壁面からの気体の散逸が完全
に遮断されるのに比較して、本発明では鋳型埋没材を通
過してリング壁面の透孔からある程度のガスの放出があ
った結果であると判断できる。なお、緩衝材はガスの通
気性が良好な素材でできているため、透孔からのガス放
出に関する障害とはならなかった。
【0011】(実験例2)図2に示したように、同一長
さのスプルーcおよびスプルーdを成形し、スプルーc
に対しては非貫通の状態でスプルーと同一径のベント6
を設けた。鋳型埋没材3としては、クリストバライトF
F(商品名)を用いた。先ず従来の鋳造リングを用いて
遠心鋳造法による溶融金属の鋳込みを行ったところ、ベ
ント6を設けたスプルーcではスプルーdよりも鋳込み
量が多く、ほぼ満足できる鋳造状態であった。ただし、
スプルーcとスプルーdの結果を比較すれば、実験例1
ほどの顕著な差異は見受けられなかった。これは、鋳型
埋没材3の通気性の違いにも起因するが、外気に解放さ
れた状態ほどにはベント6の機能が十分でなかったと考
えられる。何れにしても、スプルーの先端を外気に近づ
けるほどガス抜き効果を発揮して良好な鋳込みを達成で
きた。
【0012】次に、実験例1と同様に、鋳造リングを従
来品から本発明の構成に交換し、同様の条件で鋳込みを
行った。結果として、スプルーdに相当する部分では、
従来の鋳造リングの場合と比較してやや改善が見られ
た。ベント6を設けたスプルーcではベント6の効果と
比較すれば鋳造リングの透孔の効果の程度が低かったよ
うで、鋳造リングを交換したことによる違いは確認でき
なかったものの、スプルーdに関しては実験例1と同様
の効果が確認できた。
【0013】(実験例3)図3、図4のように、一対の
クラウン形態のワックスパターンを用いて、一方のクラ
ウン形態のスプルーeに対して非貫通でクラウンの部分
を囲むようにベント7を設け、もう一方のスプルーfに
対してはガス抜きの手段は施さなかった。鋳込みの結果
は、スプルーeについてはワックスパターン全部に対し
て金属が鋳込まれていたが、スプルーfでは一部鋳込み
不足が生じた。実験例3ではスプルーの形状が複雑であ
るため、鋳込み時の空気の巻き込みなど、他の要因も関
連するが、何れにしてもベント7に対するガスの放出量
および放出速度に違いがあったと判断することができ
た。
【0014】さらに、先の2つの実験例と同様に、鋳造
リングを従来品から本発明の構成に交換し、同様の条件
で鋳込みを行った。結果として、スプルーfに相当する
部分では、従来の鋳造リングの場合と比較して相当な改
善が見られた。ベント7を設けたスプルーeに相当する
部分でも幾分の改善があった。この実験例では他の2例
よりもスプルーeおよびスプルーf共にクラウン形態の
位置を鋳造リングに近くなるように設置したため、鋳造
リングの透孔の効果がより顕著に現れたものと考えられ
る。
【0015】本実施例で採用した鋳造リングの透孔は、
規則的な配列ではなく、壁面に対して単位面積あたり5
0%の開口になるようにランダムな配列に形成した。し
かし、この条件は実施例に限定されるものではない。透
孔の条件としては、ガスを放出するという目的を達成す
るためには開口比率は高いほど好ましいが、埋没材を加
圧埋没するときや、遠心鋳造時のリング固定のための外
力に耐える程度の強度が要求される。また、孔径が大き
くなると加圧によって埋没材が壁面から漏洩したり、固
化した埋没材の除去が困難になるという問題に加えて、
均等な埋没材の膨張が阻害されることになる。従って、
透孔によって鋳造リングの強度が著しく低下せず、しか
も加圧時に埋没材に不都合が生じない範囲で透孔径およ
び面積比率を決定することが必要である。
【0016】
【発明の効果】本発明では、従来では考慮されなかった
鋳造リングを改良し、この壁面に多数の透孔を設けるこ
とによって、ロストワックス法における金属鋳込み時に
発生するガスを有効に放出させることができ、鋳巣が少
ないより精度の高い鋳込みを行うことが可能となった。
また、透孔を鋳造リング壁面に垂直に形成した場合に
は、ガスが効率よく放出されるので、鋳込み精度はさら
に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験例1を示すワックスパターンの断面図
【図2】実験例2を示すワックスパターンの断面図
【図3】実験例3を示すワックスパターンの断面図
【図4】同実験例3を示すワックスパターンの断面図
【符号の説明】
1 鋳造リング 2 緩衝材 3 鋳型埋没材 4a スプルー 4b スプルー 5 湯だまり 6 ベント 7 ベント c〜f スプルー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒状の鋳造リングの壁面全面に、均等な密
    度で多数の透孔を設けたことを特徴とする歯科用鋳造リ
    ング。
  2. 【請求項2】透孔は、鋳造リングの壁面に対して垂直に
    設けられる請求項1記載の歯科用鋳造リング。
JP24877393A 1993-09-08 1993-09-08 歯科用鋳造リング Pending JPH0775648A (ja)

Priority Applications (1)

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JP24877393A JPH0775648A (ja) 1993-09-08 1993-09-08 歯科用鋳造リング

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24877393A JPH0775648A (ja) 1993-09-08 1993-09-08 歯科用鋳造リング

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0775648A true JPH0775648A (ja) 1995-03-20

Family

ID=17183173

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JP24877393A Pending JPH0775648A (ja) 1993-09-08 1993-09-08 歯科用鋳造リング

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JP (1) JPH0775648A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100398523B1 (ko) * 2000-12-04 2003-09-19 현대자동차주식회사 서모스탯의 엘리먼트
CN108852543A (zh) * 2018-07-31 2018-11-23 四川大学 一种口腔插铸及包埋用导板及其使用方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100398523B1 (ko) * 2000-12-04 2003-09-19 현대자동차주식회사 서모스탯의 엘리먼트
CN108852543A (zh) * 2018-07-31 2018-11-23 四川大学 一种口腔插铸及包埋用导板及其使用方法
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