JPH0775582A - BglII制限エンドヌクレアーゼ及び修飾メチラーゼのクローニング及び産生方法 - Google Patents

BglII制限エンドヌクレアーゼ及び修飾メチラーゼのクローニング及び産生方法

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JPH0775582A
JPH0775582A JP6095632A JP9563294A JPH0775582A JP H0775582 A JPH0775582 A JP H0775582A JP 6095632 A JP6095632 A JP 6095632A JP 9563294 A JP9563294 A JP 9563294A JP H0775582 A JPH0775582 A JP H0775582A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 1)Bacillus globigii由来の制限エンドヌ
クレアーゼ遺伝子を宿主に導入して、制限遺伝子を発現
させ;2)BglII制限エンドヌクレアーゼ活性をコード
し且つ発現するプラスミドを含む宿主を発酵させ;次い
で3)BglII制限エンドヌクレアーゼをコードし且つ発
現するプラスミドを含む発酵させた宿主からBglII制限
エンドヌクレアーゼを精製することによる、BglIIエン
ドヌクレアーゼをクローニング及び産生するための方
法。 【効果】 BglIIエンドヌクレアーゼの製造を可能にす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、BglII制限エンドヌク
レアーゼ及び修飾メチラーゼをコードする組換えDNA並
びに組換えDNAを含む細胞からこれらの酵素を産生する
ことに関する。
【0002】
【従来の技術】制限エンドヌクレアーゼは、今や分子生
物学の主要な道具のひとつである。これらは天然では広
範な微生物、eubacteria及びarchaebacteria[Roberts及
びMacelis,Nucl.Acid Res.20:2167−2180(1992)]の
両方に産生するが、精製すると配列-特異的方法でDNAを
小さなフラグメントに切断するために使用し得る。多く
の種類の制限酵素を大規模に使用し得ることにより、DN
A分子を成分遺伝子に特定的に識別し且つ細分し得る。
【0003】制限エンドヌクレアーゼは制限-修飾(RM)
系の一成分であり、40年にわたり広く研究されてきた[L
uria及びHuman,J.Bacteriol.64:557-569,(1952);Ber
tani及びWeigle,J.Bacteriol.65:113-121,(1953)]。
通常この系は第二成分の修飾メチラーゼを含んでいる[A
rber及びLinn,Ann.Rev.Biochem.,38:467-500,(196
9);Boyer,Ann.Rev.Microbiol.25:153-176,(1971)]。
自然界ではRM系は、細胞内に入る外来DNAを破壊する"バ
クテリア免疫系"として作用すると考えられている[Smit
h,PAABS REVISTA 5:313-318,(1976)]。しかしなが
ら、個々の微生物は7つもの異なったRM系を含むことが
公知であり、この明白な冗長性はこれらの系が他の機能
も同様に提供することを示唆している[Steinら,J.Bact
eriol.174:4899-4906,(1992)]。
【0004】微生物に於いて、制限エンドヌクレアーゼ
は特異的認識配列に関して入ってくるDNAを精査し、DNA
分子内で二重鎖を切断する[Meselson,Ann.Rev.Bioche
m.41:447-466,(1972)]。修飾メチラーゼはその制限相
手の作用に対して微生物自身のDNAを保護するように作
用する。メチラーゼはその対応するエンドヌクレアーゼ
と同一DNA配列を識別且つ結合するが、切断するかわり
に制限配列内で特定残基をメチル化し、これによりエン
ドヌクレアーゼによる(endonucleolytic)結合または切
断を妨害する[Smith,Science 205:455-462,(1979)]。
このようにして、微生物宿主DNAは、細胞内で制限エン
ドヌクレアーゼによる切断に対して完全に耐性となる。
【0005】"RM系"という用語は当初、成分が遺伝子的
に定義された系のみに適用されていた。しかしながら、
現在、この用語は微生物から単離した任意の部位-特異
的エンドヌクレアーゼを指すようになった。多くの場
合、修飾メチラーゼ成分の存在は厳密な証拠なく仮定さ
れている[Roberts,CRC Crit.Rev.Biochem.4:123-164,
(1976)]。
【0006】多くの制限酵素が種々の微生物から単離さ
れることが明らかになったとき、Smith及びNathans[J.M
ol.Biol.81:419-423,(1973)]は、今日では少し変形さ
れている学名命名法を案出した。制限酵素は、それが単
離された属及び種を略称する3つの文字の名称で名付け
られる。必要により、4つの文字を追加して株を示す(H
indなど)。系の名前の後のローマ数字は、同一起源由来
の多くの酵素と異なることを示している。接頭文字R及
びMは、各々制限エンドヌクレアーゼまたは修飾メチラ
ーゼを指すが、通常含まれない。3文字の名称を接頭文
字なしに使用する際、これはエンドヌクレアーゼを指す
と理解される。
【0007】制限エンドヌクレアーゼ、及びDNAメチラ
ーゼは幾分、遺伝子工学に関してそれほど重要な試薬で
はなくなってきている。生物工学の分野が成長及び発達
するにつれて、これらの酵素を多量に産生するための商
業的動機が高まって来た。しかしながら、これらの天然
の微生物から制限酵素を大量生産するのは、幾つかの理
由から困難である。第1に、多くの微生物が数種のRM系
を産生するので、異なる産物を生物化学的に分離するの
は問題がある。第2に、多くの制限系以外に、微生物は
制限酵素調製物から生物化学的に分離するのが困難なDN
A結合タンパク質及び他のヌクレアーゼも産生し得る。
第3に、微生物により産生された特定の酵素量は非常に
まちまちで、生長条件に依存して変動し得る。最後に、
数種の微生物は、生長させるのが困難、高価または危険
でさえある。これらの問題を解決するために及び制限酵
素を複製可能に多量に得るために、遺伝子工学方法を微
生物の高度に産生可能な株を作り出すために適用した。
【0008】RM系のクローニングは最初に1970年代に始
まったが、以来、努力にも拘わらず多くの問題を包含し
ている。個々のクローニングプロジェクトに固有の問題
とは、重要な遺伝子を識別及び単離することである。幾
つかのRM系はプラスミド由来であり、これらの場合メチ
ラーゼ及びエンドヌクレアーゼ遺伝子の両方をコードす
るDNAを単離し、これらを新しいベクターの上に転移さ
せるのは比較的容易である[EcoRV:Bougueleretら,Nuc
l.Acid Rec.12:3659-3676,(1984);PaeR7:Theriault
及びRoy,Gene 19:355-359,(1982);Gingeras及びBroo
ks,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:402-406,(1983);Pvu
II:Blumenthalら,J.Bactriol.164:501-509,(198
5)]。
【0009】しかしながら、非常に多くのRM系はコード
されたプラスミドではない。これらは主に、染色体DNA
が制限エンドヌクレアーゼまたは他の手段を使用してク
ローン化可能な大きさの小さな断片に切断する"ショッ
トガン"法によりクローン化されてきた。これらの断片
をクローニングベクター上にen masse連結し、各遺伝子
が多数回現れる"ライブラリー"を産生する好適な微生物
宿主に形質転換する。産生された数千ものの中から重要
な遺伝子を保持するこれらのクローンを識別する選択方
法を発見するのは困難である。
【0010】系の従来の特性により影響を受けたRM系を
クローン化するのに成功裏に使用した第1の選択方法
は、バクテリオファージの使用を含んでいた。ファージ
の攻撃に暴露された時、RM系を保持する細胞は生存した
が、RM系を発現しないものは生存しなかった[HhaII:Ma
nnら,Gene 3:97-112,(1978):PstI:Walderら,Proc.N
atl.Acad.Sci.USA 78:1503-1507,(1981)]。意外にも、
この方法は全てはうまく行かなかった。クローン化RM系
は選択的に生存物を与えるようには常に発現されない。
さらに、細胞中に多くのRM系が存在する場合、特定のRM
系をターゲットできなくても、クローン化したいであろ
う。さらにRM系以外の他のクローン化機能は細胞をファ
ージの攻撃から守り、選択後生存できるようにし得る[M
annら,略;Howardら,Nucl.Acids Res.14:7939-7951,
(1986);Slatkoら,Nucl.Acids Res.15:9781-9796,(198
7)]。
【0011】より広く成功している第2の方法では、メ
チラーゼ遺伝子の発現を選択し、形質転換時、クローン
化されたメチラーゼ遺伝子を含み且つ発現するライブラ
リー内の任意のプラスミドはその同種の認識部位をメチ
ル化する。ライブラリーが好適な特異性のエンドヌクレ
アーゼにより切断されて順に選択される場合、修飾プラ
スミドは切断されずに、第2の形質転換段階時にも生存
可能なままでなければならない。メチラーゼ遺伝子を含
まない他のプラスミドはエンドヌクレアーゼにより切断
されて、より低い効率で形質転換しなければならない[K
issら,Nucl.Acids Res.13:6403-6421,(1985);Lunnen
ら, Gene,74:25-32,(1988)]。このように研究されて来
た全てのRM系に於いて、制限エンドヌクレアーゼ及び修
飾メチラーゼ遺伝子は互いに非常に近接している[Wilso
n,Nucl.Acid Res.19:2539-2566,(1991)]ので、メチラ
ーゼ選択は完全RM系を産生することもある。他の場合で
は、選択によりメチラーゼ遺伝子のみが産生することも
ある。しかしながら、第2段階でエンドヌクレアーゼ遺
伝子を含むより大きいかまたは隣接フラグメントをクロ
ーン化することも可能であった(Kissら,略)。
【0012】好適な選択方法を知見する以外に、RM系を
クローン化しようとする際に他の多くの問題点が発生し
た。例えばある系では、エンドヌクレアーゼ遺伝子を修
飾により予め保護していない宿主細胞に導入する際に問
題が発生した。両方の遺伝子を共通のDNAフラグメント
に一緒に導入する場合、例えばエンドヌクレアーゼが非
常に早くまたは非常に多量に産生される場合、メチラー
ゼはエンドヌクレアーゼの作用から宿主ゲノムを好適に
保護し得ない。エンドヌクレアーゼ遺伝子が導入される
前にエンドヌクレアーゼ遺伝子の活性に対して細胞を保
護するために、異なるベクター上に別個に2つの遺伝子
をクローン化することが案出されてきた(Howardら,
略)。ベクターの賢明な選択は、クローンの安定性並び
にエンドヌクレアーゼの十分な産生にも重要である[Bro
oksら,Nucl.Acids Res.19:841-850,(1991)]。
【0013】E.coli中のRM系をクローニングするもう一
つの障害は、異種のメチラーゼ類をクローン化し且つ発
現させる試みの際に現れた。E.coliは、異種チトシン及
び/またはアデニンメチル化を含む外来DNAを制限する種
々の系を持つ[Raleigh及びWilson,Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA 83:9070-9074,.(1986);Noyer-Weidnerら,Mol.
Gen.Genet.205:469-475,(1986);Waite-Reesら,J.Bac
teriol.173:5207-5219,(1991)]。これらの系は、種々の
メチラーゼ遺伝子をクローン化し、遺伝子的に印をつけ
たE.coli株中でこれらを発現させる試みのときだけに現
出した。この問題は、時折、これらの系を欠くE.coli変
異体を産生させることにより克服できた。RM系をクロー
ニングするときにも問題が残っているが、より多くの系
が研究されるにつれて、より良いクローニング方法が開
発されている。
【0014】グラム陽性細菌Bacillus globigii由来のB
glIIは、識別及び特徴付けすべき第1のRM系のひとつで
あった[Wilson及びYoung,Schlessinger(編集),Micro
biology-1976,American Society for Microbiology,p.3
05-357,(1976)]。名称が包含するように同一種から単離
されたもうひとつのRM系、即ちBglIが存在する。BglI及
びBglII系の両方は従来法に於いて、未改変バクテリオ
ファージによる感染に対してバクテリアを保護するよう
に挙動する。研究者らは、酵素が似たような分子量及び
イオン特性を持つため、生化学的手段によりR.BglIIか
らR.BglIを分離することが非常に困難であることを知見
した[Pirrotta,Nucl.Acids Res.3:1747-1760,(1976)]
ので、遺伝子方法を使用した。B.globigiiを、標準法に
より突然変異誘発し、個々の単離物を非常に関連した株
のBacillus subtilis上で増幅させた未改変ファージを
使用する低レベルのファージ制限に関してスクリーニン
グした。各々R.BglIまたはR.BglIIのみを産生するB.glo
bigii RUB561及びRUB562と名付けられた2つの変異株を
この方法で産生させた[Duncanら,J.Bacteriol.134:33
8-344,(1978)]。変異株はBglI及びBglIIの両方に関する
メチラーゼを保持していた。本出願人は、ファージ制限
に関するスクリーニングと組み合わせた突然変異誘発を
使用することは、RM系成分の分離及び精製に関して一般
的に適用し得る方法であると考えた。しかしながら、以
後、RM系の発見は異種バクテリア内の遺伝子系の開発よ
りもずっと速度が速く、この方法は他のRM系に適用でき
なかった。それにも拘わらず、2つのB.globigii株はBg
lI及びBglIIエンドヌクレアーゼの産生に広く使用され
てきた。さらに、両方の株は以下に記載の如くBglII RM
系のクローニングにも重要であることが証明された。
【0015】
【発明の概要】本発明は、Bacillus globigii RUB562(D
uncanら,前掲;New England BiolabsCulture Collecti
on)から得られるBglII制限エンドヌクレアーゼ及び修飾
メチラーゼに関する遺伝子をコードする組換えDNA並び
に組換えDNAを含む細胞から酵素を産生させる関連方法
に関する。本発明は、制限エンドヌクレアーゼBglII、
即ちDNA配列5'-AGATCT-3'を認識し、AとGの間の認識配
列内で切断し、4塩基5'伸長を残す酵素(Pirrotta,前
掲)を発現する形質転換された宿主にも関する。本発明
により産生したBglII制限エンドヌクレアーゼは実質的
に純粋で、実施例1、段階19に記載の通常法により製造
した制限エンドヌクレアーゼ中に通常知見される汚染物
を含まない。BglII RM系をクローニングする好ましい方
法の一つは、好適なベクターを構築し、B.globigii RUB
561(RII- MII+)由来のDNAを含む幾つかのライブラリー
を作成し、BglII修飾メチラーゼをコードするDNAを含む
これらのクローンを単離し、BglII制限エンドヌクレア
ーゼタンパク質を精製してそのアミノ末端配列を決定
し、エンドヌクレアーゼ遺伝子の5'末端に特異的な変性
オリゴヌクレオチドプローブを設計し、BglIIメチラー
ゼをコードするプラスミド上でエンドヌクレアーゼ遺伝
子の末端及び方向を決め、B.globigii RUB561由来のbgl
IIMをコードするフラグメントの制限プロフィールとB.g
lobigii RUB562(RII+MII+)染色体の対応する領域とを比
較し、B.globigii RUB562由来の好適なフラグメントを
クローニングし、エンドヌクレアーゼ活性に関して得ら
れたクローンをスクリーニングし、調節プロモーターの
後ろのエンドヌクレアーゼ遺伝子をクローニングし、調
節エンドヌクレアーゼ構築物を中程度のコピー数のベク
ター上でBglIIメチラーゼ遺伝子を保持する宿主に形質
転換し、上記条件下で細胞を生長させてエンドヌクレア
ーゼの発現を誘発させ、次いで標準法を用いてBglIIエ
ンドヌクレアーゼを精製することを含む。
【0016】
【詳細な説明】本発明は、BglII制限エンドヌクレアー
ゼ及び修飾メチラーゼをコードする組換えDNA並びにこ
のような組換えDNAを含むクローンから産生した酵素に
関する。
【0017】本発明を通じて、BglII RM系のクローニン
グが幾つかの因子のために複雑であることが分かった。
第1に、共通のクローニングベクター(即ち、pBR322,p
UC19,pACYC184など)はいずれもBglII部位を含まなかっ
たので、新規ベクターを製造しなくてはならなかった。
第2に、より重要な点として、クローン化された他の多
くのRM系と異なり、2つのBglII RM遺伝子は天然E.coli
宿主に1段階でトランスファーできない。従来法でライ
ブラリーを作成及び選択しようとする試みは効果がない
ことが判明した(図1参照)。幸い、本出願人はBglIIエ
ンドヌクレアーゼ遺伝子(bglIIR)が不活化された突然変
異B.globigii株を自由に使用できた。突然変異株から単
離したDNAと一緒に、多重BglII部位をもつ本出願人の新
規ベクターを使用して、本出願人は、ライブラリーの構
築、M.BglII発現の選択及び組換えプラスミド上のBglII
メチラーゼ遺伝子を保持するクローンを単離できた。
【0018】突然変異株由来のbglIIMのクローニングに
より、bglIIRのクローニングがさらに複雑になった。変
異株ライブラリーから活性bglIIRをクローン化できなか
ったので、非常に多くの追加段階が必要なことが判明し
た。これらの段階には、高コピー数ベクター上でのbglI
IMのサブクローニング及び過剰発現、B.globigii RUB56
2由来のR.BglIIの非常に純粋なサンプルの製造;エンド
ヌクレアーゼタンパク質のサイズ決定及びそのアミノ末
端の配列決定、対応するDNAオリゴヌクレオチドプロー
ブの設計並びにbglIIM組換えプラスミドへのプローブの
ハイブリダイゼーションの探知を含む。さらに、メチラ
ーゼ遺伝子がクローン化された変異株B.globigii RUB56
1株が、突然変異工程の結果としてエンドヌクレアーゼ
遺伝子領域に任意の目立った染色体転移を含んでいたか
どうかを検討することが必要であった。全く転移が起き
なかったことを確認後、bglIIRの5'末端を含む領域をbg
lIIMプラスミド上にマッピングし、一連のPCR実験から
エンドヌクレアーゼ遺伝子の方向を決定した。この情報
を使用して、第2のゲノムライブラリーを、pACYC177に
クローン化したB.globigii RUB562 DNAのサイズ-選択制
限フラグメントから製造した。ライブラリーを、bglIIM
-含有プラスミドにより保護したE.coli宿主細胞に形質
転換した。形質転換コロニーをR.BglII活性に関して50
個の群でスクリーニングし、これらの群からbglIIRを保
持し且つ発現する個々のコロニーを識別した。R.BglII
のオーバーエクスプレッサーを製造するためにさらにク
ローンを操作することが必要であった。
【0019】bglIIM及びbglIIRが好ましくクローン化さ
れ且つ発現される本明細書中に記載の方法は図2に示さ
れており、以下の段階を含む。
【0020】1.クローニングベクター構築:プラスミ
ドpAMB3、即ち3つの計画的に配置されたBglII部位を含
むpBR322誘導体(図3)を構築する。その構築法は実施例
1に記載されている。
【0021】2.ゲノムDNA精製:bglIIMのクローニン
グに関しては、Bacillus globigii RUB561をLB培地で生
長させる。bglIIRのクローニングに関しては、Bacillus
globigii RUB562を同様に生長させる。細胞を収穫し、
DNAを精製する。
【0022】3.ゲノムDNA消化:B.globigii RUB561 D
NAを制限エンドヌクレアーゼ、例えばHindIII、EcoRIま
たはPstIで完全に消化させる。PstIは消化するとbglIIM
クローンしか与えないので、この操作の詳細のみ記載す
る。
【0023】4."ショットガン"ライブラリー製造:消
化したゲノムDNAを、PstI-切断して脱ホスホリル化した
pAMB3ベクターに連結する。連結混合物を使用してRR1ま
たはK802(各々、ATCC 31343及びATCC 33526)のようにE.
coli宿主を形質転換する。RR1は好ましい宿主株であ
る。エレクトロポレーションは形質転換の好ましい方法
であるが、化学的方法も使用し得る。
【0024】5.細胞ライブラリー選択:形質転換混合
物を選択的抗生物質培地上に載置する。この場合、テト
ラサイクリンプレートを使用する。一晩インキュベーシ
ョン後、形質転換体をプレートから掻き出し、細胞ライ
ブラリーを構築するためにプールする。B.globigiiゲノ
ムを好適に確実に発現させるために、10,000コロニー以
上を含むライブラリーだけを使用する。
【0025】6.組換えプラスミド精製:組換えプラス
ミドを細胞ライブラリーからin toto精製し、プラスミ
ドライブラリーを形成する。精製方法は、塩化セシウム
-臭化エチジウム勾配遠心分離を含むのが好ましい。
【0026】7.プラスミドライブラリー選択:次いで
プラスミドライブラリーを、B.globigii RUB562細胞か
ら製造した大過剰のR.BglIIで完全に消化させる。エン
ドヌクレアーゼ消化は、完全bglIIM-保持プラスミドの
集団中で比較的頻度を高める未改変プラスミド(bglIIM
を発現しない)を選択的に切断する。切断したプラスミ
ドを、bglIIMを発現しないプラスミドの形質転換効率を
減少させるようにも作用する大過剰のアルカリホスファ
ターゼで処理する。
【0027】8.bglIIMクローンの識別:消化したプラ
スミドライブラリーDNAを、RR1またはK802のように好適
な宿主株にエレクトロポレーションにより形質転換し、
形質転換体を抗生物質培地上で選択する。DNAを個々の
コロニーから単離し、R.BglIIによる切断に対する耐性
によるM.BglII-特異的改変に関して分析する。プラスミ
ドDNAは消化に対して完全にまたは実質的に耐性でなけ
ればならない。さらに確認する場合には、λファージを
推定上のbglIIMクローン上で生長させ、ファージDNAを
精製し、次いでR.BglII切断に関してチェックする。最
終的に、組換えプラスミドの挿入領域を欠失し、残りの
ベクターを形質転換し、次いで精製し、完全BglII部位
の存在に関してチェックする。
【0028】9.bglIIMのマッピング及びサブクローニ
ング:メチラーゼ遺伝子はB.globigiiRUB561、即ちエン
ドヌクレアーゼ活性を欠く変異株からクローン化されて
いるので、メチラーゼクローンは活性R.BglIIを産生す
るとは予測されないし、且つ産生しない。第2のB.glob
igii株(即ち、RUB562)から別の段階でbglIIRをクローン
化する必要がある。クローニング前に、高レベルでM.Bg
lIIを産生する宿主を構築しなければならない。この目
的に関しては、Tn5トランスポゾン突然変異マッピング
と組み合わせた欠失マッピングによってbglIIMを挿入物
内に配置する。フラグメントをpIJ2926、即ち多重クロ
ーニング部位内にBglII部位を持つpUC19誘導体にトラン
スファーする[Janssen及びBibb,Gene 124:133-134,(19
93)]。一連の欠失実験により、高レベルのbglIIMを発現
するサブクローンを構築する(図4)。このプラスミドを
pMBN2と名づける(図4D)。
【0029】10.B.globigii RUB561及びRUB562 DNA
のサザンブロット比較:B.globigii RUB561由来のbglII
Mを含む7.5kb PstIフラグメントを、各々B.globigii RU
B561及びRUB562由来のゲノムDNAに並行にハイブリダイ
ズし、この領域内の全染色体転移がRUB561またはRUB562
株の突然変異に関与したかを調査する。そのような転移
は知見されない。
【0030】11.bglIIRの配置:R.BglIIをB.globigi
i RUB562細胞から殆ど均一となるまで精製する。精製タ
ンパク質は、SDSポリアクリルアミドゲル上で約27kDaの
単一バンドとして移動する。従って、これは約750bpの
遺伝子によりコードされる。
【0031】最初の21アミノ酸の配列を決定する。エン
ドヌクレアーゼ遺伝子の5'末端に特異的な変性オリゴヌ
クレオチドプローブを合成し、ハイブリダイゼーション
実験で使用するために放射活性標識する。ハイブリダイ
ゼーション実験から、bglIIMに近位のクローン化PstIフ
ラグメントの末端にbglIIRがあることが判明した。
【0032】pBR322特異的プライマーと組み合わせてセ
ンス及びアンチセンスbglIIRオリゴヌクレオチドを使用
するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用して、bglIIRの
方向を決定する。PCR実験から、bglIIR転写の方向がbgl
IIMに向かっていることを示す。
【0033】12.bglIIRのクローニング:BglII RM系
の一段階クローニングに含まれる問題を回避するため
に、BglIIRを改変宿主細胞にクローン化する。精製B.gl
obigii RUB562 DNAをPstIエンドヌクレアーゼにより完
全に消化させ、好適なサイズに切断されたフラグメント
をゲル精製して、PstI切断pACYC177に連結させる。連結
混合物を、bglIIMを発現するプラスミドpMBN2を保持す
るE.coli細胞にエレクトロポレーションにより形質転換
させる。E.coli K802を宿主として選択する。両方のプ
ラスミドを保持し、2つの抗生物質(即ち、アンピシリ
ン及びカナマイシン)に対して耐性の形質転換体を選択
する。
【0034】13.bglIIRを保持するクローンの識別
選択した形質転換体を抗生物質プレート上に50群を二重
に載置し、エンドヌクレアーゼ活性に関してスクリーニ
ングする。各対の1枚のプレート由来のコロニーをプー
ルし、溶解させ、次いで粗な抽出物をR.BglII活性に関
してアッセイする。試験で陽性の群に関しては、個々の
コロニーを生長させ、R.BglII活性に関して別個にアッ
セイする。プラスミドDNAを陽性クローンから精製し、
その特性を確認するために挿入フラグメントを分析す
る。bglIIR及びbglIIMをコードする7.5kb PstIフラグメ
ントを含むpACYC177プラスミドを識別し、これをpMRB1
と名付ける(図6A)。
【0035】14.bglIIM及びbglIIR遺伝子のマッピン
グ及びキャラクタリゼーション:完全BglII RM系を、制
限マッピング及びサブクローニング図(6B)により元の
7.5kbPstIフラグメントの3.0kb PstI-HincIIサブフラグ
メント上に配置する。3.0kbサブフラグメントのヌクレ
オチド配列は、メチラーゼ及びエンドヌクレアーゼ遺伝
子の過剰発現を助長するように産生される。
【0036】15.bglIIMの発現の増加:予備実験か
ら、bglIIRを過剰発現させるために、最初にbglIIM発現
を増加させることが必須であることが判明した。bglIIM
過剰発現に関する多くの試みとしては、種々の強いE.co
liプロモーターの後ろのE.coli染色体上にbglIIMを移動
させ、その産物がBglII認識配列を含む部位をメチル化
する、Bacillus stearothermophilus Y由来のbstYIMをb
glIIMと置換することを含む。しかしながら最適な結果
は、中程度のコピー数のプラスミドpSYX19、即ちpBR322
-及びpACYC-ベースのプラスミドの両方と適合性のpSC10
1誘導体上のlacプロモーターからbglIIMを発現させるこ
とにより得られる(図5;S.Xu.New EnglandBiolabs)。
製造した構築物をpSYXBglMと名付ける(図4G)。
【0037】16.bglIIRの過剰発現:bglIIRの最適発
現への試みとしては、種々のコピー数レベルのプラスミ
ド上の構成及び誘導可能な強いプロモーターの両方を使
用することを含む。強い構成プロモーターの後ろにクロ
ーン化する際、bglIIR は不安定であることが判明し
た。ベクターpAGR3、即ちイソプロピル-β-D-チオガラ
クトピラノシド(IPTG)により誘導可能な、tacプロモー
ターにより発現されるpBR322誘導体を使用すると最良の
結果が得られる(図7;W.Jack,New England Biolabs)。
bglIIR遺伝子をpAGR3にトランスファーし、NcoI部位でt
acプロモーターにフレーム内で融合させる。これは、PC
RによりbglIIRを含むDNAフラグメントの増幅により実施
する。あるいは、この構築物は、PCRのかわりに特定部
位の突然変異誘発を用いて実施し得、且つ製造した。こ
のエンドヌクレアーゼ-発現プラスミドをpAGRBglR2と名
付ける(図6E)。
【0038】17.過剰発現株の構築:過剰発現に関し
ては、E.coli株ER2206(E.Raleigh, New England Biolab
s)が好ましい宿主である。ER2206はlacリプレッサーの
オーバープロデューサーである。細胞内の高濃度のlac
リプレッサーは、誘発前のtacプロモーター由来の発現
を減少させる。プラスミドpSYXBglMをエレクトロポレー
ションにより株に形質転換し、形質転換体をカナマイシ
ン耐性に関して選択した。
【0039】第2段階では、ER2206(pSYXBglM)を、pAGR
BglR2でエレクトロポレーションにより形質転換してコ
ンピテントとし、二重形質転換体を抗生物質培地上で選
択する。液体培地上で後期対数増殖期まで生長させ、IP
TGで数時間誘導し、次いで粗な抽出物を製造後、形質転
換体をR.BglII活性に関して試験する。
【0040】18.R.BglIIの産生:R.BglIIは、ER2206
(pSYXBglM;pAGRBglMR2)細胞から、富裕培地、例えば好
適な抗生物質を含むLB中、発酵器内での増殖により産生
し得る。IPTGで数時間誘導後、細胞を遠心分離により収
穫し、超音波処理により破砕し、次いでR.BglII活性を
含む粗な細胞抽出物を得る。
【0041】19.R.BglIIの精製:酵素が実質的に他
の汚染エンド-及びエキソヌクレアーゼを含まなくなる
まで、標準タンパク質精製法(例えば、イオン交換クロ
マトグラフィー)により段階18に記載の粗な細胞抽出物
からR.BglIIを精製する。
【0042】上記概要の段階は、本発明を実施する好ま
しい態様を示すが、当業者には上記の試みは、公知方法
によって変形し得ることは公知である。
【0043】以下の実施例は、現在のところ実施する上
で好ましいものとして本発明の態様を例示するものであ
る。実施例は本発明を説明するものであって、特許請求
の範囲の記載以外には本発明を一切限定するものではな
い。
【0044】
【実施例】実施例1 BglII制限エンドヌクレアーゼ及び修飾メチラーゼ遺伝
子のクローニング [注:実施例1で使用する標準法の詳細は、本セクショ
ンの最後に含まれる] 1.クローニングベクター構築:使用したクローニング
ベクターは、以下の如く3つのBglIIリンカーの挿入に
よりpBR322から誘導したpAMB3であった。
【0045】pBR322 10μgを、50μlの反応容積中、Pvu
II(エンドヌクレアーゼはNew England Biolabsから入手
し、供給された緩衝液を使用して推薦条件下で反応を実
施した)10単位で37℃2時間消化させた。反応混合物10
μlを、供給されたリガーゼ緩衝液(50mM Tris pH 7.8,
10mM MgCl2,10mM DTT,1mM ATP,25μg/ml ウシ血清ア
ルブミン)中の2μg非ホスホリル化BglIIリンカー(dCAG
ATCTG;New England Biolabs)、40単位 T4 DNAリガーゼ
(New England Biolabs)及び20単位 SspIを含む100μl
連結反応混合物に添加した。混合物を室温で一晩インキ
ュベートした。次いで等容量のクロロホルムで一回抽出
した。連結混合物をCaCl2法を使用してE.coli RR1細胞
に形質転換し、細胞をアンピシリンを含むLB寒天プレー
ト(1リットルのLB培地は、10g トリプトン,5g 酵母抽
出物,10g NaCl,1g デキストロース,1g MgCl2を含
み、NaOHでpHを7.2に調節した。LB寒天は、1.5%寒天を
添加したLB培地である)上に載置した。プラスミドDNAを
アルカリ溶解ミニプレプ方法を使用して個々の形質転換
体から単離し、BglIIで消化させ、次いでリンカーを含
むプラスミドに関してスクリーニングするためにアガロ
ースゲル上の電気泳動により分析した。この構築物をpB
2066と名付けた。
【0046】実験の第2ラウンドでは、非ホスホリル化
BglIIリンカーを、上記方法の反復によりpB2066のSspI
部位に挿入した。pAMB2と名付けたこの新しい構築物
は、2つのBglIIリンカーを含んでいた。
【0047】別の実験では、pBR322 4μgをDraI 40単
位で消化させた。37℃で30分後、反応を停止し、フェノ
ール/クロロホルム抽出法を用いてDNAを精製した。再懸
濁したDNAを、ホスホリル化BglIIリンカー(d(pCAGATCT
G);New England Biolabs)を使用したこと、及び制限エ
ンドヌクレアーゼを連結反応に添加しなかったことを除
いて上記の如く過剰量のBglIIリンカーに連結した。16
℃で2時間連結後、反応混合物をフェノール、次いでク
ロロホルム抽出し、エタノール沈殿させた。次いで精製
DNAをBglIIで消化させて過剰に連結したリンカーを除去
した。エンドヌクレアーゼを加熱失活し、反応を16℃で
1時間、再連結した。クロロホルム抽出後、反応混合物
を使用してCaCl2法でE.coli RR1細胞を形質転換し、載
置した細胞をアンピシリン-耐性コロニーに関して選択
した。アルカリ溶解法により個々の形質転換体から単離
したプラスミドをBglIIで消化させ、正しい構築物をス
クリーニングするためにアガロースゲル電気泳動により
分析した。pB3232と名付けたこの構築物は、アンピシリ
ン耐性遺伝子の外の19bp DraIフラグメントの代わりにB
glIIリンカーを有していたが、アンピシリン耐性遺伝子
内にDraI部位も持ち、遺伝子は完全且つ機能的なままで
あった。
【0048】ベクターpAMB3を以下の方法によりpAMB2及
びpB3232を組み合わせて製造した。pAMB2 10μgを単一1
50μl反応液中、PstI及びNdeI各々20単位で消化させ、p
B3232 10μgを並行反応中、PstI、NdeI及びBamHI各々20
単位で消化させた。消化したDNAを0.7% アガロースゲル
(IBI,分子グレード) 上で電気泳動し、pAMB2由来の3051
bp PstI-NdeIフラグメント及びpB3232由来の1312bp Nde
I-PstIフラグメントを単離した。各フラグメント2μg
を連結混合物中で混和した。室温で一晩連結し、クロロ
ホルム抽出後、連結混合物をCaCl2法を用いてE.coli RR
1細胞を形質転換するために使用した。形質転換体をア
ンピシリン及びテトラサイクリンを両方含むLB寒天プレ
ート上で選択し、個々の単離物由来のプラスミドをBglI
Iで消化させ、次いで正しい構築物を調査するために電
気泳動により分析した。pAMB3プラスミドは図3に示さ
れている。
【0049】2.ゲノムDNA精製:メチラーゼ選択ライ
ブラリー用のDNAをBacillus globigii株RUB561から精製
した。B.globigii RUB561を、一晩培養した培地10mlを
使用してLB培地500mlに接種し、振盪しながら37℃で飽
和するまで生長させた。JA-17ローターのついたBeckman
J2-21遠心分離機中、5000rpmで10分間遠心分離するこ
とにより細胞を収穫した。細胞ペレットを全部で100ml
Tris-EDTA 緩衝液(100mM Tris pH8.0,100mM EDTA)中で
再懸濁させることにより洗浄し、次いで前記の如く再遠
心分離した。ペレットを全部で10ml Tris-EDTA緩衝液中
に再懸濁させ、プールした。遠心分離ボトルを追加の10
ml Tris-EDTA緩衝液で洗浄し、プールに加えた。リゾチ
ーム(Sigma)を終濃度0.125mg/mlで添加し、懸濁液を緩
やかに転倒することにより混合し、少なくとも30分間37
℃でインキュベートした。次いで懸濁液をpH 9.0でTris
-EDTA緩衝液の等容量で希釈し、SDSを終濃度1%で添加
し、懸濁液を50℃で15分間インキュベートし、完全に溶
解させた。
【0050】プロテイナーゼK(Boehringer Mannheim G
mbH)を終濃度0.05mg/mlで添加し、37℃で1〜2時間イ
ンキュベーションを継続した。SDSをTE緩衝液(10mM Tri
s,pH8.0,1mM EDTA)に対する透析で除去し、透析物をTE
1容量で希釈した。固体CsClを1g/mlになるまで添加
し、臭化エチジウムを100μg/mlになるまで添加した。
溶液をBeckman Ti70ローター中、44,000rpmで48時間、
超遠心分離にかけ、DNAバンドをシリンジで抽出し、臭
化エチジウムをイソアミルアルコールで抽出除去した。
CsClを上記の如く透析除去し、透析物をフェノール、次
いでクロロホルムで抽出し、溶液を上記の如くTEに対し
て最後に透析した。最終収量は、500ml 飽和培地からB.
globigii RUB561 DNAが200μgであった。
【0051】3.ゲノム及びベクターDNA消化:BglII R
M系をクローニングしようと試みる間、ライブラリーを
多くの制限消化物から作成した。PstIは消化して1個の
クローンを産生するので、その操作の詳細のみを記載す
る。
【0052】B.globigii RUB561 DNA 5μgを、標準条
件下、過剰量のPstIを使用して完全に切断し、反応液を
フェノールで1回抽出した。DNAを95% エタノールを2
容量添加して沈殿させた。
【0053】pAMB3 DNA 5μgをPstIで37℃で90分間、
消化させた。仔ウシ腸ホスファターゼ(Boehringer Mann
heim GmbH)22単位を添加し、反応を37℃でさらに30分間
継続した。B.globigii DNAと同様の方法で反応をフェノ
ール抽出し、次いでエタノール沈殿させた。
【0054】4.DNA連結:PstI-消化ベクター(pAMB3)
及び挿入物(B.globigii RUB561 染色体DNA)を、推奨さ
れた連結緩衝液中に400ng 挿入DNA、100ng ベクターDNA
及び20単位 T4 DNAリガーゼを含む100μl 反応液中で室
温で一晩一緒に連結した。次いで、連結混合物をMillip
ore VS フィルター上でH2Oに対して室温で30分間透析し
た。フィルターを追加の100μl H2Oで洗浄し、洗浄液を
連結混合物と混和した。
【0055】5.一次細胞ライブラリー構築:E.coli R
R1細胞を標準法を使用してエレクトロポレーション用に
製造した。段階4からの透析した連結混合物5μlをE.c
oli RR1細胞にエレクトロポレーションした。形質転換
細胞をテトラサイクリンを含む大きな(150mm)LB寒天プ
レート上に塗布した。37℃で一晩インキュベーション
後、全部で約12,000個の形質転換体がプレート4枚から
得られた。プレートをLB上に重ね、一次細胞ライブラリ
ーを形成するためにコロニーをプールした。
【0056】6.一次プラスミドライブラリー単離:標
準Triton溶解方法を使用して、プラスミドを一次細胞ラ
イブラリーから単離した。超遠心分離後、精製DNAを約
0.1mg/mlの終濃度になるように、1ml TEの終容量に再
懸濁した。
【0057】7.プラスミドライブラリーの選択:一次
ライブラリーDNA約2μgを、100μl反応容積中、37℃で
BglIIエンドヌクレアーゼ48単位で消化させた。90分消
化後、仔ウシ腸ホスファターゼ22単位及び追加の32単位
のBglIIを添加し、さらに60分間インキュベーションを
継続した。DNAを記載の如く精製し、15μl TE中に再懸
濁させた。再懸濁したDNAで、完全消化及び脱ホスホリ
ル化反応を繰り返した。処理したプラスミドDNAを上記
の如くH2Oに対して透析した。
【0058】8.形質転換:約5ng DNAを含む、1:100
に希釈した透析サンプル5μlを使用して、エレクトロ
ポレーションによりE.coli RR1細胞40μlを形質転換し
た。形質転換細胞をテトラサイクリンを含むLB寒天プレ
ート上に載置した。37℃で一晩インキュベーション後、
プレート1枚当たり平均して8つの形質転換体が選択ラ
イブラリーDNA5ngから得られ、未選択ライブラリーDNA
と匹敵する量のプレート1枚当たり約8300個が得られ
た。従って選択倍率は約1000倍であった。
【0059】9.生存するプラスミドの分析:選択後生
存する形質転換体16個を液体培地上で生長させ、そのプ
ラスミドDNAを標準ミニプレプ方法を使用して単離し
た。プラスミドを各々PstI及びBglIIを用いる並行反応
で消化させ、アガロースゲル電気泳動により分析した。
16個のプラスミドの内15個は7.5kb PstI挿入物を含んで
おり、BglII切断に対して完全に耐性であった。残り1
個のプラスミドは全く挿入物を含んでおらず、BglII切
断に対して耐性ではなかった。耐性クローンのうち1個
をさらなる物性評価のために選択し、そのプラスミドを
pMB05と名付ける(図4A)。
【0060】bglIIM遺伝子を保持すると考えられている
7.5kb PstI挿入物をBglII-耐性クローンの1つから除去
し、そのBglII部位が完全であるかどうかを評価するた
めにベクターを再連結させた。約1μgのクローンDNAを
PstI 20単位で消化させ、ベクターを1ml容積中で一
晩、再連結させた。約0.5μgのDNAをCaCl2法を使用して
E.coli細胞に形質転換し、形質転換体DNAをアルカリ溶
解ミニプレプ方法により単離した。次いでプラスミドを
上記の如くPstI及びBglIIで並行反応で消化させ、アガ
ロースゲル電気泳動により分析した。試験した全てのプ
ラスミドが7.5kb挿入物を欠失し且つBglIIにより完全に
消化されており、これがBglII消化に対する耐性を与え
る7.5kb挿入物中にコードされた機能であったことが確
認できた。
【0061】10.メチラーゼ-産生宿主の構築:pMB05
の広範囲にわたる制限マップを作成し(図4A)、欠失及
びTn5挿入突然変異誘発により好適なbglIIM部位を決定
した。高レベルのメチラーゼ発現をもつbglIIMクローン
を構築するために、pMB05挿入物を高コピー数pUC-誘導
ベクターにトランスファーし、非必須DNAの2領域を挿
入物から欠失させた。
【0062】pMB05 DNA 20μgを容量500μl中PstI 80単
位で37℃3時間消化させた。消化フラグメントを0.7%
アガロースゲル上の電気泳動により分離し、7.5kb挿入
物をDEAEペーパー溶離プロトコルを用いてゲルから単離
した。単離フラグメントを、PstI-切断し次いで脱ホス
ホリル化pIJ2926ベクターDNAに連結した。連結混合物
を、RbCl法によりコンピテントにしたE.coli ED8767細
胞[Raleighら,Nucl.AcidsRes.16:1563-1575,(1988)]に
形質転換し、プラスミドをアルカリ溶解法を用いて単離
し、ベクター内の挿入物の方向を制限消化物から決定し
た。この構築物をpMB261と名付けた(図4B)。
【0063】pMB261ミニプレプDNA 1μgを50μl反応液
中、EcoRV 20単位で消化させた。50μl消化物(0.25μg
DNAを含む)のうちの12.5μlを600μl連結反応中で希釈
した。連結混合物をフェノールで1回抽出し、クロロホ
ルムで1回抽出し、2容量のエタノールを添加してDNA
を沈殿させ、次いで−20℃で一晩凍結させた。DNAをCaC
l2法を使用してコンピテントE.coli RR1細胞に形質転換
し、プラスミドを6つの形質転換体から単離し、好適な
制限パターンに関してチェックした。この新規構築物を
pMB263と名付けた(図4C)。
【0064】pMB263ミニプレプDNA 4μgを100μl容量
中、NdeIで完全に消化させた。フェノール及びクロロホ
ルム抽出、エタノール沈殿後、再懸濁させたDNA 1μg
を500μl反応液中で室温で一晩連結させた。連結反応を
クロロホルムで1回抽出し、CaCl2法でコンピテントと
したE.coli ED8767細胞を形質転換するのに使用した。
9つの形質転換体由来のプラスミドを単離し、好適な制
限パターンに関してチェックした。この新規構築物をpM
BN2と名付けた(図4D)。
【0065】E.coli K802細胞をコンピテントとし、標
準法を使用してpMBN2により電気泳動的に形質転換し
た。個々の形質転換コロニーをアンピシリン耐性に関し
て選択し、プラスミドをミニプレプ法により単離し、そ
の制限プロフィールをチェックした。E.coli K802(pMBN
2)をエンドヌクレアーゼ遺伝子をクローニングするため
の宿主として使用した。 11.B.globigii RUB562 DNAの精製及び分析:B.globi
gii RUB562由来のDNAを段階2に記載のRUB561 DNAと同
様の方法で精製した。
【0066】サザンブロットハイブリダイゼーション分
析[Maniatisら,Molecular Cloning:A Laboratory Manua
l, Cold Spring Harbor,NY(1982)]から、bglIIMを取り
囲む領域中、株RUB561及びRUB562の間に明らかな染色体
の差はないことが明らかになった。 12.bglIIRの配置:bglIIRの配置及び方向を、エンド
ヌクレアーゼタンパク質のアミノ末端配列から誘導した
縮退オリゴヌクレオチドプローブを使用して決定した。
【0067】この目的のために、BglIIエンドヌクレア
ーゼを標準タンパク質精製法を使用してB.globigii RUB
562細胞から殆ど均一になるように精製した。精製タン
パク質の最初の16アミノ酸残基のタンパク質配列を、Ap
plied Biosystems 470A 気相シーケンサーで逐次分解に
より決定し、Met Lys Ile Asp Ile Thr Asp Tyr AsnHis
Ala Asp Glu Ile Leu Asn(配列番号1)であることが判
明した。タンパク質配列に基づいて、コンプレキシティ
(complexity)256の21-塩基アンチセンスオリゴヌクレオ
チドプローブ:(ATYTCRTCNGCRTGRTCRTAR;配列番号2)及
びコンプレキシティ36の17-塩基のセンスプローブ:(ATG
AARATHGAYATHAC;配列番号3)(但し、R=AまたはG、
Y=CまたはT、H=AまたはCまたはT、N=Aまた
はCまたはGまたはTである)を合成した。
【0068】これらの縮退エンドヌクレアーゼ-特異的
ハイブリダイゼーションプローブ(Howardら,前掲)を用
いるpMB05プラスミドのサザンブロットハイブリダイゼ
ーション分析により、エンドヌクレアーゼ遺伝子の5'末
端をpMB05挿入物内の1.1kb PstI-NdeIフラグメント上に
配置した。さらに、pBR322 PstI時計方向及び反時計方
向プライマーと一緒に上記センス及びアンチセンスプラ
イマーを使用するPCR実験を、bglIIRの方向を決定する
ためにpMB05上で実施した。この実験結果から、クロー
ン化PstIフラグメントが完全遺伝子を含まなくてはなら
ないようにbglIIRが配置且つ配向されていることが明白
になった。
【0069】13.bglIIRのクローニング:bglIIRを、
pACYC177中の7.5kb サイズ選択したB.globigii RUB562
DNA PstIフラグメントのプラスミドライブラリーからク
ローン化した。
【0070】B.globigii RUB562 ゲノムDNA 25μgを容
積400μl中、PstIで37℃4.5時間消化させた。消化したD
NAを0.7% アガロースゲル上の電気泳動により分離し、
約6.5〜8.5kbのサイズのフラグメントをDEAEペーパー溶
離により単離した。サイズ選択したDNAを15μl TE(終濃
度約80μg/ml)中に再懸濁させた。
【0071】pACYC177ベクターDNA5μgをPstIで37℃で
1.5時間消化させた。仔ウシ腸-ホスファターゼ及び追加
のPstIをこの時点で添加し、さらに60分間インキュベー
ションを継続した。消化したDNAを精製し、20μl TE中
に再懸濁させた。
【0072】サイズ選択したRUB562 PstIフラグメント
約0.6μgを、53μl反応容積中、T4 DNA リガーゼ400単
位でPstI-消化及び脱ホスホリル化pACYC177 0.2μgに連
結した。連結混合物50ngを使用して、CaCl2法を用いる
コンピテントE.coli K802(pMBN2)を形質転換した。形質
転換体をカルベニシリン及びカナマイシンの両方の耐性
に関して選択した。
【0073】14.エンドヌクレアーゼ-産生クローン
の識別:サイズ選択ライブラリーの形質転換体から、50
コロニーの11セットをカルベニシリン及びカナマイシン
を補ったLB寒天プレート上に二重に拾い出した。各セッ
トの1プレートからコロニーを5ml LBに集め、プール
し、遠心分離して収穫し、次いで0.8ml超音波緩衝液(10
0mM NaCl,50mM Tris pH 8.0,10mM β-メルカプトエタノ
ール)中に再懸濁させた。10μl 0.5M EDTA及び25μl 10
mg/mlリゾチームを細胞の各チューブに添加し、チュー
ブを−70℃で凍結させた。融解後、細胞抽出物をHeat S
ystems W-225R ソニケーター(Ultrasonics,Inc.)中で15
分間超音波処理し、10分間遠心分離して細胞破片を除去
した。各粗な抽出物の1μl及び7μlをそれぞれ、BglI
I用に推薦された緩衝液中、単一BglII部位を含むBamHI-
直線化pBR3232 DNA上でR.BglII活性に関して、37℃で1
時間分析した。R.BglII活性は、分析した粗な抽出物の1
1個のプールの内9個に知見された。
【0074】陽性プレートの1個から個々のコロニーを
カルベニシリン及びカナマイシンを補った5ml LB上で
一晩生長させ、抽出物を製造し、上記の如くR.BglII活
性に関して分析した。分析した11個の粗な抽出物の内2
個がR.BglII活性を示した。さらなる実験から、両方の
クローンが細胞1グラム当たり約100,000単位のR.BglII
活性を発現し、B.globigii RUB562細胞の約3倍の過剰
発現であることが判明した。bglIIR及びbglIIMを含むpA
CYC17プラスミドをpMRB1と名付けた(図6A)。
【0075】15.bglIIM及びbglIIRのヌクレオチド配
列決定:標準制限マッピング法を使用して、bglIIR及び
bglIIMを3.0kb PstI-HincIIフラグメントにマップした
(図6B)。領域を標準法により幾つかの断片にサブクロ
ーン化し、ヌクレオチド配列をDNAポリメラーゼIクレ
ノウフラグメント(New England Biolabs)及び/またはCi
rcumVent シークエンシング法(New England Biolabs)を
用いるジデオキシ法[Sangerら,Proc. Natl. Acad. Sc
i.USA 74:5463-5467,(1977);Sanger及びCoulson,FEBS L
etters 87:107-110,(1978)]により完全領域に関して製
造した。bglIIM及びbglIIRをコードする3188bp領域のヌ
クレオチド配列を配列番号4に示す。
【0076】16.過剰発現するメチラーゼ構築物の製
:その発現を増加させるために、bglIIMをpSYX19にク
ローン化した(図5)。
【0077】pSYX19 1.6μgを総容量50μl中BamHI 60単
位で消化させた。37℃で90分間、消化を実施した。仔ウ
シ腸ホスファターゼ10単位を添加し、反応をさらに37℃
で30分インキュベートした。消化したDNAを精製し、10
μl TE中に再懸濁させた。
【0078】1μg pMBN2を総容量50μl中、HincII 30単
位で37℃で1時間消化させた。消化したDNAを上記の如
く精製し、10μl TE中に再懸濁させ、総容量50μl中T4
DNAリガーゼ400単位で再連結させた。連結を16℃で一晩
実施した。E.coli ED8767細胞を連結したDNA2ngでエレ
クトロポレーションし、細胞をカルベニシリンを含むLB
寒天プレート上に載置した。プラスミドをアルカリ溶解
ミニプレプ法を使用して形質転換体から単離し、最初に
NdeI、次いでHincIIでタンデム反応中で消化させ、アガ
ロースゲル上の電気泳動により分析した。所望のHincII
欠失をもつ形質転換体のひとつ由来のプラスミドをTrit
on溶解法を使用して精製し、これをpBM1と名付けた(図
4E)。
【0079】pBM1 5μgを総容量50μl中、NdeI 60単位
で37℃1時間消化させた。消化したDNAを上記の如く精
製し、20μl TE中に再懸濁させた。再懸濁したDNAを50
μl 反応容積中、推薦された緩衝液中のDNAポリメラー
ゼIクレノウフラグメント10単位並びにdATP、dCTP、dG
TP及びdTTP各0.3mMで処理し、その末端を充填した。反
応を25℃で30分、次いで65℃で5分インキュベートし
た。この反応混合物10μlを、1μg ホスホリル化BamHI
リンカー(d(pCGGATCCG);New England Biolabs)及びT4 D
NAリガーゼ1200単位を含む連結反応混合物100μlに添加
した。連結を16℃で一晩実施した。E.coli ED8767細胞
を消化したDNA約5ngでエレクトロポレーションし、細胞
をカルベニシリンを含むLB寒天上に載置した。プラスミ
ドをアルカリ溶解ミニプレプ法を使用して形質転換体か
ら単離し、BamHIで消化させ、次いでアガロースゲル上
の電気泳動により分析した。所望のBamHIリンカーのつ
いた形質転換体のひとつからのプラスミドをTriton溶解
法を用いて単離し、これをpBM1-Bamと名付けた(図4
F)。
【0080】pBM1-Bam 10μgを総容量150μl中、BamHI
160単位で消化させた。消化を37℃で60分間実施した。
消化したプラスミドのフラグメントを0.5%アガロースゲ
ル上の電気泳動により分離した。1.8kb DNAバンドを切
り出し、製造業者の説明書に従ってPrep-a-Gene DNA Pu
rification Matrix Kit(Bio-Rad Laboratories)を用い
て精製した。DNAをPrep-a-Gene Elution Bufferの終容
量75μlに再懸濁させた。
【0081】BamHI-消化pSYX19 0.1μgを反応容量50μl
中のT4 DNAリガーゼ400単位でbglIIMフラグメント0.75
μgに16℃で18時間連結した。連結をクロロホルム等容
量で一回抽出して停止し、H2Oで透析した。
【0082】E.coli ED8767細胞を連結混合物10μlでエ
レクトロポレーションし、カナマイシンを含むLB寒天上
に細胞を載置した。37℃で一晩インキュベーション後、
得られた形質転換体12個をカナマイシンを含むLBブイヨ
ンの5ml培地上で生長させ、そのプラスミドDNAをアル
カリ溶解ミニプレプ法を使用して単離した。プラスミド
DNAを正しい制限フラグメントに関してチェックした。1
つのコロニーをin vivoでλvirファージ(New England B
iolabs Culture Collection)DNAをメチラートする能力
に関して試験した。この新しい構築物をpSYXBglMと名付
けた(図4G)。
【0083】17.誘導可能なエンドヌクレアーゼ構築
物の製造:エンドヌクレアーゼ遺伝子を過剰発現させる
ために、発現ベクターpAGR3(図7)を使用した。bglIIR
をpBglR1.8Bと呼称される存在するクローンからPCRによ
り増幅した(図6C)。BspHI及びBsmHI部位を反応で使用
したオリゴヌクレオチドプライマー中に作成した。プラ
イマー1は、bglIIRの翻訳開始を含む配列を含み、下線
をつけたBspHI部位:5'GGA GAC ACT CTC ATG AAG ATT G
3'(配列番号5)を作り出すために元の配列の変化した
2塩基を含んでいた。プライマー2は、bglIIR由来の停
止コドンの直後に配列を含んでおり、下線をつけたBamH
I部位:5' TGT TTA TAT GGA TCC TCA CTCAC 3'(配列番
号6)を作成するために元の配列の変化した2塩基を含
んでいた。これらの2つのプライマー間の0.8kbフラグ
メントを、(16.6mM (NH4)SO4,67mM Tris-HCl pH 8.8,6.
7mM MgCl2,10mM β-メルカプトエタノール,187μM 各dN
TP,100μg/ml BSA)中の2.5単位Taqポリメラーゼ(Bethes
da Research Laboratories)、10ng pBglR1.8B 鋳型、及
び0.25mM 各プライマーと、PCR反応中、93℃で1.5分、6
0℃で1.5分、及び72℃で1.5分、30サイクル増幅した。
サンプルを第1のサイクル前に93℃で5分間インキュベ
ートし、最終サイクル後72℃で3分間インキュベートし
た。
【0084】次いで、PCR産物をフェノール、次いでク
ロロホルムで各1回ずつ抽出し、ドライアイス-エタノ
ール浴中エタノールで12分間沈殿させ、遠心分離により
収集し、次いで10μl TE中に再懸濁させることにより消
化用に精製した。再懸濁させたDNA(約3μg)を50μl反
応容積中、50単位BamHI及び12.5単位BspHIで37℃で60分
間消化させた。消化したDNAを0.7%アガロースゲル上の
電気泳動により分離し、正しいバンドを切り出し、製造
業者の説明書に従ってBio-Rad Prep-a-Geneキットを使
用してDNAを精製し、次いで30μl Prep-a-Gene Elution
Buffer中に再懸濁させた。
【0085】消化したPCR産物をNcoI-及びBamHI-消化及
び脱ホスホリル化pAGR3 DNAに連結し、連結混合物をpSY
XBglMプラスミドを含むE.coli ER2206細胞にエレクトロ
ポレーションした。形質転換細胞をカルベニシリン、カ
ナマイシン及びテトラサイクリンを含むLB寒天プレート
上で選択した。プラスミドをアルカリ溶解法を使用して
単離し、制限エンドヌクレアーゼで消化させ、アガロー
スゲル電気泳動を使用して分析した。正しい配置をもつ
プラスミドを含むクローンを粗な抽出物中でエンドヌク
レアーゼ活性に関して試験した。この新規エンドヌクレ
アーゼ-発現プラスミドをpAGRBglR2と名付けた(図6
E)。
【0086】新規クローンを最適生長及び発現条件に関
して試験した。クローンをカルベニシリン、カナマイシ
ン及びテトラサイクリンを含むLB上で30℃で後期対数増
殖期(Klett-Summerson photoelectric colorimeter中で
100の読取値)まで生長させ、0.5mM IPTGで誘発させ、次
いでさらに30℃で20時間生長させて収穫すると、最適結
果が得られた。これらの条件下で、R.BglIIの収量は細
胞1グラム当たり1,200,000単位であり、B.globigii RUB
562細胞の40倍の過剰発現であった。さらに物性分析及
び最適化用に選択したクローンの単離物は株NEB#731で
あった。NEB#731のサンプルは、1993年2月23日にMeryl
and州、RockvilleのAmerican Type CultureCollection
に寄託され、寄託番号No.69247を受けた。NEB#731の粗
な細胞抽出物から産生されたBglII制限エンドヌクレア
ーゼ活性の滴定を図8に示す。
【0087】18.発酵:好適な抗生物質を含むLB1リ
ットルに接種するのに単一コロニーを使用し、培地を最
終密度109細胞/mlになるまで30℃で一晩生長させた。一
晩培養した培地を使用して、pH7.1の同一培地100リット
ルを入れた発酵器に接種するのに使用した。発酵器の培
地をKlett=100になるまで30℃で生長させ、0.3mM IPTG
で誘発し、30℃で一晩生長させた。細胞をSharples遠心
分離機で16,000rpmで連続収穫した。最終収量は細胞758
グラムであった。
【0088】19.R.BglII精製:細胞約400グラムを、
50mM NaClを含む緩衝液A(20mM Tris-HCl pH7.1,0.1mM
EDTA,10mM β-メルカプトエタノール)約1200mlに再懸
濁させ、Manton-Gaulin 15M ラボホモジナイザー(12,00
0psiで約4回またはOD595及びOD260レベルオフになるま
で)で破壊した。破片をSharples 遠心分離機で40分間遠
心分離して除去した。固体NaClを上清に終濃度400mMで
添加し、ポリエチレングリコール(PEG)を7.5%になるま
で添加した(30分で撹拌しながら添加した)。PEGをBeckm
an遠心分離機で4000rpmで20分間回転させることにより
沈殿させ、ペレットを廃棄した。
【0089】上清を緩衝液Aで終濃度150mM NaClになる
まで希釈し、伝導度メーターでモニターした。サンプル
を150mM NaClを含む緩衝液Aで平衡化させた5cm×13cm
のヘパリン-セファロースカラム(Pharmacia LKB Biotec
hnologies)上に載置した。カラムを150mM NaClを含む緩
衝液A 約500mlで洗浄した。タンパク質を緩衝液A中、
150mM〜1200mM NaClの勾配液2000mlで溶離させ、画分24
mlを集めた。R.BglII活性は0.6と0.85M NaClの間に溶離
した。この時点及び精製する間、活性を基質として1μ
lλDNA(New England Biolabs)、1μlカラム画分及び標
準緩衝液条件を使用するアッセイにより測定し、37℃で
2分間インキュベートした。
【0090】活性画分をプールし、150mM NaClを含む緩
衝液A 4リットルで一晩透析した。透析物を150mM NaC
lを含む緩衝液Aで平衡化させた1.5cm×34cmの第2のヘ
パリン-セファロースカラム(Pharmacia LKB)上に載置し
た。カラムを150mM NaClを含む緩衝液Aの2カラム容積
で洗浄した。タンパク質を緩衝液A中150mM〜1200mM Na
Clの勾配液1000mlで溶離させ、画分12mlを集めた。上記
の如くアッセイしたR.BglIIエンドヌクレアーゼ活性
は、0.4と0.65M NaClの間に溶離した。
【0091】活性画分をプールし、ウシ胎児血清アルブ
ミンを終濃度100μg/mlで添加し、溶液を貯蔵緩衝液(50
mM KCl,10mM Tris pH 7.4,0.1mM EDTA,1mM DTT,50
%グリセロール)で一晩透析し、容積を減少させた。
【0092】透析物をSepadex G-75サイジングカラム
(2.5cm×114cm)に載置し、カラムに緩衝液B(50mM KC
l,10mM Tris pH 7.4,0.1mM EDTA,1mM DTT,10% グリ
セロール)を流速4.5ml/時で流した。R.BglIIは容積60ml
で溶離し、活性画分をプールし、ウシ血清アルブミンを
終濃度200mg/mlで添加し、酵素を貯蔵緩衝液で再透析し
た。
【0093】この精製方法を使用して、R.BglII 1.2×1
06単位を得た。収率は16%であった。
【0094】この精製法により得られたBglII制限エン
ドヌクレアーゼは実質的に純粋で、非特異的エンドヌク
レアーゼ及びエキソヌクレアーゼを含んでいなかった。
BglII制限エンドヌクレアーゼ製剤の純度を以下の標準
法によりチェックした。
【0095】1)連結:λDNAが15倍過剰発現した後、産
生したDNAフラグメントの95%以上はT4DNAリガーゼに連
結できた(16℃で1−2mM の5'末端濃度)。これらの連結
フラグメントのうち95%は再切断可能であった。
【0096】2)延長消化:λ DNA 1μg及び酵素400単
位を含む50μl反応液を16時間インキュベーション後、
1時間インキュベートした酵素1単位を含む反応液と同
一パターンのバンドが生じた。
【0097】3)エキソヌクレアーゼ活性:超音波処理
した[3H]DNA(105cpm/mg)1μgを含む50μl反応液中、酵
素3,000単位で37℃で4時間インキュベーション後、放
射能0.1%未満が放出された。
【0098】4)エンドヌクレアーゼ汚染:1μgφ X174
RFI DNAを含む50μl反応液中、酵素80単位で37℃で4
時間インキュベーション後、DNAの10%がRFIIに転換し
た。全ての試験を以下の反応緩衝液[50mM NaCl,10mM T
ris-HCl,10mM MgCl2,1mM DTT(pH 7.9,25℃)]中で実
施した。
【0099】標準法の説明 1.抗生物質の培地への添加:液体培地及び寒天プレー
トの両方に、必要により所定濃度の以下の抗生物質:ア
ンピシリン(50μg/ml);カルベニシリン(50μg/ml);テ
トラサイクリン(10μg/ml);カナマイシン(50μg/ml)を
添加した。
【0100】2.制限エンドヌクレアーゼ消化後のDNA
精製:制限消化反応を等容量のフェノールで1回及び等
容量のクロロホルムで1回抽出した。95%エタノール2
容量を添加し、混合物をドライアイス-エタノール浴中
で10分インキュンベートし、DNAを沈殿させる。DNAをエ
ッペンドルフミクロ遠心分離機中で4℃で10分間遠心分
離することにより集め、上清をデカンテーションし、DN
Aペレットを好適な容量のTE緩衝液に再懸濁させる。
【0101】3.CaCl 2を用いるコンピテントE.coli細
胞の製造:E.coli細胞を後期対数増殖期(Klett=100)ま
で液体培地中で生長させ、次いで遠心分離により収穫す
ることにより形質転換用に製造する。細胞を50mM CaCl2
の半分の容量で洗浄し、前述の如く収穫し、最終的に元
の50mM CaCl2の1/50容量中に再懸濁させる。
【0102】4.コンピテントカルシウム-処理E.coli
細胞の形質転換:DNAと200μl細胞と混合し、次いで氷
上で20分間インキュベートすることにより細胞を形質転
換する。細胞を42℃で2分間インキュベーションするこ
とにより熱ショックを与える。LB培地を添加し、細胞を
37℃で1時間インキュンベートし、好適な(複数の)抗生
物質を含む寒天プレート上に散布する。
【0103】5.アルカリ溶解"ニミプレプ"法によるプ
ラスミド単離:5mlの一晩培養した培地からの細胞をBe
ckman JA-17ローター中、5000rpmで10分間遠心分離する
ことにより収穫し、100μl氷冷GET緩衝液(50mM グルコ
ース,10mM EDTA,25mM Tris-HCl pH 8.0,4mg/ml リゾ
チーム)中に再懸濁させる。室温で5分間インキュベー
ション後、新しく調製した溶液(0.2N NaOH,1% SDS)20
0μlを添加する。溶液を転倒することにより緩やかに混
合し、氷上で5分間インキュンベートする。氷酢酸でpH
4.8に調節した5M 酢酸カリウム溶液150μlを溶解物に
添加する。細胞溶解物を混合し、氷上で5分間インキュ
ンベートし、エッペンドルフ遠心分離機で4℃で5分間
遠心分離する。上清をフェノール:クロロホルム1:1の等
容量で1回洗浄し、混合し、エッペンドルフ遠心分離機
で2分間回転させる。95%エタノール2容量を最上層に
添加し、混合物を室温で5分間インキュンベートし、DN
Aをエッペンドルフ遠心分離機中5分間遠心分離して集
める。ペレットを70%エタノール1mlで洗浄し、上記の
如く再遠心分離する。上清をデカンテーションし、DNA
ペレットを風乾または真空デシケーター中で乾燥させ、
乾燥ペレットを20μg/mlRNaseを含む50μl TE中に再懸
濁させる。
【0104】6.エレクトロポレーションによるE.coli
細胞の形質転換:1リットルのLB培地にE.coli細胞の一
晩培養した培地を1:500で接種する。培地が中間対数増
殖期(Klett=65)に到達したら、細胞をJA-14ローターの
ついたBeckman J2-21遠心分離機中、4000rpmで15分間遠
心分離することにより収穫する。上清をデカンテーショ
ンし、細胞を1リットルの滅菌H2O中に4℃で再懸濁させ
る。細胞を上記の如く収穫し、0.5リットルの滅菌H2Oに
4℃で再懸濁させる。細胞を上記の如く収穫し、10%グ
リセロールを含む20ml滅菌H2O中で4℃で3回再懸濁さ
せる。細胞を上記の如く収穫し、最後に10%グリセロー
ルを含む2ml滅菌H2O中で4℃で再懸濁させる。この時
点までの細胞密度は、少なくとも3×1010細胞/mlでな
ければならない。このようにして製造した細胞はすぐに
使用し得るが、−70℃で無期限に貯蔵でき、使用直前に
氷上で融解する。
【0105】細胞をDNA(1-40ml容積)と40μl細胞と一緒
に混合し、次いで氷上で1分間インキュンベートするこ
とによりエレクトロポレーションする。25μFD静電容量
及び2.5kVパルスで200Ω抵抗に設定したBio-Rad Gene P
ulser装置で混合物に電流をかける。エレクトロポレー
ションした細胞を1ml LB中に再懸濁させ、37℃で1時間
インキュンベートし、好適な抗生物質を含む寒天プレー
ト上に散布する。
【0106】7.Triton溶解によるプラスミド単離方
:細胞を、JA-17ローターをつけたBeckman J2-21遠心
分離機中で5000rpmで15分間遠心分離することにより液
体培地から収穫し、培地1リットル当たり8ml Tris-蔗
糖緩衝液(50mM Tris pH 8.0,25%蔗糖)中に再懸濁させ
る。細胞をプールし、このプールに培地1リットル当た
り0.8ml 0.5M EDTA pH8.0、0.8ml 10mg/ml リゾチーム
及び5.6ml Toriton緩衝液(62.5mM EDTA,1% Triton X-
100,50mM Tris-HCl pH 8.0)を添加する。成分を緩やか
に転倒することにより混合し、氷上で30分間インキュベ
ートし、上記と同一ローター中16,000rpmで45分間遠心
分離して細胞破片を分離する。1.1g/ml CaClを上清に添
加し、臭化エチジウムを100μg/mlになるまで添加す
る。混合物をTi70ローターのついたBeckman L8-55超遠
心分離機中で44,000rpmで48時間(または55,000rpmで24
時間、その後44,000rpmで1時間)回転させる。遠心分離
後、DNAバンドをCsCl勾配液からシリンジで除去し、H2O
2容量で希釈し、DNAを95%エタノール2容量を添加す
ることにより得られた溶液から沈殿させ、−20℃で少な
くとも30分間凍結させる。DNAをJA-17ローターのついた
Beckman J2-21遠心分離機中、12,000rpmで20分間回転さ
せることにより集め、上清をデカンテーションし、ペレ
ットを1-2ml TEに再懸濁させる。DNA溶液をフェノール
等容量で1回抽出し、次いでクロロホルム等容量で抽出
する。LiClを0.2M 濃度で添加し、次いで95% エタノー
ル2容量を添加する。DNAを−70℃で一晩凍結すること
により2度沈殿させ、上記の如く集める。最終DNAペレ
ットを0.5ml TEに再懸濁させる。
【0107】8.アガロースからのDNAのペーパー溶
:ワットマンクロマトグラフィーペーパーDE81を2.5M
NaCl中に数時間浸漬させ、H2Oで数分間洗浄し、乾燥さ
せる。
【0108】アガロースゲル電気泳動によりフラグメン
トを分離後、精製すべきDNAバンドの隣のゲルにウエル
を切り込み、上記の如く製造したDEAEペーパーをウエル
に挿入する。ウエルに緩衝液を満たし、所望のバンドが
切断ウエルに移動するようにゲルを90°の角度で回転さ
せ、バンドが移動するまでは浸水させないようにする。
【0109】洗浄装置は、1.5mlエッペンドルフチュー
ブ内部に配置された底に穴のついた0.5mlエッペンドル
フチューブからなる。調製チューブ内で、液体にペーパ
ーを浸し、遠心分離により底の穴を通して液体を排水す
ることにより、DEAEペーパーを150μl低塩緩衝液(0.1M
NaCl,10mM Tris pH 8.0,1mM EDTA)で2回洗浄する。
これを75μl高塩緩衝液(1.0M NaCl,10mM Tris pH 8.
0,1mM EDTA)中で4回実施する。高塩洗浄液をプール
し、フェノール:クロロホルム1:1の等容量で1回及びク
ロロホルムで1回抽出する。95%エタノールを2容量以
上添加することによりDNAを沈殿させ、ドライアイス-エ
タノール浴中で15分間凍結させ、次いで4℃で10分間遠
心分離する。上清を注意深く除去し、ペレットを乾燥さ
せ、好適な容量のTE中に再懸濁させる。
【0110】9.RbClを使用するコンピテントE.coli細
胞の製造:E.coli細胞を液体培地中、中間対数増殖期(K
lett=60〜80)になるまで生長させ、氷上で凍結させ、
次いでBeckman JA-14ローター中、4000rpmで5分間遠心
分離して収穫する。細胞を1/5容量のTFB I(30mM 酢酸カ
リウム,100mM RbCl,10mM CaCl2,50mM MnCl2,15% グ
リセロール,0.2M 酢酸によりpH 5.8としたもの)中に再
懸濁させ、凍結させ、上記の如く収穫する。細胞を元の
容量の1/50のTFB II(10mM MOPS,75mM CaCl2,10mM RbC
l,15% グリセロール,KOHでpH6.5にしたもの)に再懸濁
させ、使用前に上記の如く氷上で15〜60分間凍結させ
る。
【0111】CaCl2で処理した細胞に関して記載された
同一形質転換プロトコルをRbClで処理した細胞に関して
実施する。
【0112】10.メチル化のファージアッセイ:0.04
% マルトース及び好適な抗生物質を含んだ富裕ブロス(1
リットル当たり富裕ブロスは以下のものを含む:10g ト
リプトン;5g 酵母抽出物;5g NaCl;1N NaOHでpHを7.
0に調節)を形質転換体の一晩培養した培地に1:100で接
種する。新規培地を37℃で振盪しながら中間対数増殖期
まで生長させ、細胞を遠心分離(4000rpm5分)により収
穫し、1mM SM(100mM NaCl,8mM MgSO4・7H2O,50mM Tris
-HCl pH 7.5,0.01% ゼラチン)中に再懸濁させる。λ
virファージを感染の多重度10になるように添加し、細
胞を37℃で20分間インキュベートして、ファージを吸着
させる。インキュベーション後、0.04% マルトースを含
む富裕ブロスを添加して容積を20mlに戻し、培地を37℃
で一晩生長させる。翌日、クロロホルム200μlを培地に
添加し、細胞破片を遠心分離し、次いで0.45μmフィル
ター(Schleicher及びSchuell)を通して濾過して除去す
る。ファージDNAをフェノール、次いでクロロホルムと
の抽出により澄んだ上清1mlから単離し、−70℃でエタ
ノール沈殿させ、遠心分離(Beckman JA-17ローター中、
12000rpm、20分)し、次いで20μg/ml RNaseを含む100μ
l TE中にペレットを再懸濁させる。
【0113】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:16 アミノ酸 配列の型:アミノ酸 鎖の数:不明 トポロジー:不明 配列 Met Lys Ile Asp Ile Thr Asp Tyr Asn His Ala Asp Glu Ile Leu Asn 1 5 10 15 配列番号:2 配列の長さ:21塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 ATYTCRTCNG CRTGRTCRTA R 21 配列番号:3 配列の長さ:17 塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 ATGAARATHG AYATHAC 17 配列番号:4 配列の長さ:3188 塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 CTGCAGGAAG TTGCTATTTT GGAGAGTTTG CGGGAGTATC GGTATATGAA GTGAGGGATA 60 TGGGGTTCAG AGATGGCATT CTCTGGGCTC TTTTTTGCGC ATTTTTCATT TAGTACAGCA 120 AATTGCTAAT TAGTTTGGTT ATTTCCAGCG AGCAACTCGG TGAGTCCATC TCGTTCAATT 180 AAAGCTCCCA CTCACACCCA AGTCCTTGAA TGTTTCAATC AGTTGTAGTC CTTTTACTTT 240 GCAGTATTCG TTGATGGCAT TTTCTTGAAC GTCTTTTCCA TAACCTTTTT CAGCTTGCGT 300 TTCAGTTGAA ACACGAACAT AACCAAAAAC CTTTTCCATC CACACACCAT CTTCCTTAAC 360 TTGTAAATGA GTATAGGACC TCTCGTTATC TTTGTAAACT CCTATGTATA AGATTTTATT 420 AAAAAGCCTT AACATCGTTT TATTTAAAGG TTTTTATTTG TTTTTCTTGT TTTTATCGCT 480 TCTGTTATCA TGTCAAGGGA ATCATTTTAT CTACGATAGA TACTTATAGT CCGTGGACAC 540 ATAGTCATCA AAAGAGTACC TTTGATTGTA GTATTTAGGT GGTGAATTTT ATGGACATTA 600 GAGAAAGGTT CGGAAAGACT GTTTCTTCTA TAAGAAGAAA GCAAAACCTT TCACAAGAAA 660 AACTAGCAGA AATATCCAAA TTAGACCGCA CTTACATAGG CGGTGTAGAA CGTGGAGAAC 720 GCAATCTATC ACTTCTTAAC ATCGAGAGAC TCTCAAATGC TCTACAAATG GAAATATCAG 780 AGGTATTCAG ATTGATGGAA GGAGACACTC ATAATGAAGA TTGATATAAC GGACTATAAC 840 CATGCTGATG AAATACTAAA TCCTCAATTA TGGAAAGAAA TTGAAGAAAC GCTATTAAAA 900 ATGCCATTAC ACGTTAAAGC ATCAGATCAA GCCAGCAAAG TTGGCAGTTT AATTTTTGAT 960 CCTGTCGGTA CAAATCAATA CATAAAAGAT GAGTTGGTAC CAAAACATTG GAAAAATAAT 1020 ATCCCTATAC CTAAACGATT TGACTTCCTA GGTACTGACA TAGATTTTGG TAAAAGAGAT 1080 ACGCTAGTTG AAGTTCAGTT TTCTAATTAC CCATTTCTGC TCAATAATAC GGTACGTTCA 1140 GAACTGTTTC ATAAAAGTAA CATGGACATT GATGAAGAAG GAATGAAAGT AGCGATCATT 1200 ATTACTAAAG GGCATATGTT TCCCGCTTCT AACAGTTCAT TATATTATGA ACAAGCTCAA 1260 AATCAACTTA ACTCCTTAGC TGAATATAAC GTTTTTGATG TACCTATAAG ATTAGTAGGG 1320 TTAATAGAAG ACTTTGAAAC TGATATTGAT ATTGTTTCAA CTACATATGC GGACAAACGC 1380 TATTCAAGGA CAATAACAAA AAGAGATACC GTTAAAGGTA AAGTGATTGA TACCAACACG 1440 CCGAATACCA GACGTCGGAA AAGAGGAACA ATCGTGACAT ATTAAATTTT ATTAGACTAC 1500 TTAATGGTTA TCTGATAAAC TTAATATACA CGATGACTAT AAGTATCATT TCGGAGGTAT 1560 ATTAAGTGAG TGAAGATCAA TATAAACAAA TAAAGTTACA TTTAGGTATG GAAGATGACA 1620 ACGAAGACCT ACCAAACCAC ATACCGTCAT CATTTCCTAA GCAACACCTA AACAAAATAT 1680 ATAATGGTGA CACAATGAAC ATGTTATTAG ATATACCAGA CAATTCAGTT GATTTAGTTG 1740 TAACTTCACC ACCTTACAAC ATTAATAAAT TTAAAAATGA TCGCCGACCT TTAGAAGAAT 1800 ATCTAAAGTG GCAAACAGAA ATTATTGAAC AATGCCATAG AGTGTTAAAA CCAAGTGGAT 1860 CAATATTTTG GCAAGTTGGA ACTTATGTAA ATGATAGCGG GGCTCATATA CCCTTAGATA 1920 TACGTTTTTT CCCTATATTT GAATCGTTAG GTATGTTTCC GAGAAATAGG ATAGTGTGGG 1980 TTAGACCTCA CGGATTGCAT GCTAACAAGA AGTTTGCTGG CCGGCATGAA ACTATTCTTT 2040 GGTTTACAAA GACACCAGAA TACAAATTTT TTTTAGACCC TATCCGTGTA CCTCAAAAAT 2100 ATGCTAACAA AAAGCATTAT AAAGGGGATA AAAAAGGAGA ACTTTCTGGA GACCCATTGG 2160 GTAAAAATCC TGGTGATGTT TGGGCATTTA GAAACGTAAG GCATAACCAT GAAGAAGATA 2220 CCATACACCC AACCCAATAT CCAGAAGACA TGATAGAAAG AATCGTTTTG AGCACAACAG 2280 AACCTAATGA TATTGTACTA GATCCATTTA TAGGTATGGG TACGACTGCA AGTGTTGCTA 2340 AAAATCTAAA CAGATATTTC TATGGGGCTG AGATTGAAAA AGAATATGTG GATATTGCCT 2400 ATCAAATACT GTCGGGGGAG CCAGACGAAA ATAATAACTT CCCTAACCTA AAAACGTTAC 2460 GTCAATACTG TGAGAAAAAT GGCATAATTG ATCCTAGCCA ATACACTTTT ACGAGACAGC 2520 GAAAAGGAAG TAAACCTTCT CTAGACAGCA AAGCACATCC AGAAGAGCAC CACAAAAAAG 2580 AGATTGTAGA AAGAATAGAA TTTGAAGCAG AAAACTCTGT ATATAAAAAA GTTCAAAATG 2640 AACAATAAAA TGGCGGTAAT GATACCGTCA TTTTTTTATC AAAGTTTTCA CTCCTTTCTT 2700 CTGCCCTTGT ACAACAGCTA TAAGATTTTT TGTTATTTGT GTTTCTCGTA TTGTCTTTTT 2760 TAACTTCTTG TGTTTACTCC ATATAATAAA AAGAACAACC AACGAGAAAT GGTTGCTCTT 2820 ACGCCTGCTT TATTTTGATA GTTGCATTAA ACTTATTTCG TCTTATGTCG TTGTTCCCTT 2880 ACTTTGAAAT AATATCTACT AGATTATCTC AACAACTTGT ATCATCGCTT GTTTCTTTAG 2940 CAGATAGTTC TCTATTTTCT CTAATCAGTT CGTAGGTTCT TACATCAATT CTTGTTAATG 3000 CTTCTTCTAG GCGATCAATA AACTTGTAAT TAGGCTTTTC CTTACTTAAT TATTCATTAT 3060 AACGTTGCAT TAATCGCCTT GTCCATATTT TTAGCAGCTT GTACCGACCT TTAACTTGCT 3120 TTTCCTCCAT ATCCTTAAAG TGCTCTAATA ATCGATTTTT GTATTCTTCT ATAGAAATCA 3180 GCGTTGAC 3188 配列番号:5 配列の長さ:21塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 GGAGACACTC TCATGAAGAT T 21 配列番号:6 配列の長さ:23 塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 TGTTTATATG GATCCTCACT CAC 23
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、Bacillus globigii RUB562(RII+MII+)
由来のBglII RM系をクローン化する試みを示す。図示の
如く、この株由来の完全系をクローン化する試みは成功
しないことを証明した。従って、これらは本明細書内に
は記載されない。
【図2】図2は、明細書に記載の如くBglIIエンドヌク
レアーゼをクローン化及び産生する好ましい方法を示
す。
【図3】図3は、Bacillus globigiiゲノムライブラリ
ーを作成するために使用したベクターpAMB3の図式であ
る。ベクターはpBR322から誘導する。本図は、プラスミ
ド(1990-1991,p110)のNew England Biolabsカタログマ
ップから書き換えて、番号をつけてある。このマップ
は、pBR322を1度または2度切断する酵素の制限部位を
示す。単一の部位をボールド型で示す。Ap=アンピシリ
ン耐性遺伝子;Tc=テトラサイクリン耐性遺伝子;rop
はRNaseIの活性を仲介するタンパク質をコードする;OR
I=複製開始点。3つの挿入BglIIリンカーの大凡の位置
を矢印で示す。
【図4】図4は、bglIIM遺伝子のマッピング及びサブク
ローニングを図示する。図中、影のついた太線は、挿入
B.globigii RUB561(RII-MII+)DNAを示す。プラスミドベ
クターDNAは細線により表されている。bglIIMの位置及
び方向は長い矢印により示されている。存在する場合の
lacプロモーター(Plac)の相対位置及び方向が短い矢印
により示されている。各構築物中で使用されたプラスミ
ドベクターは左端の括弧内に示されている。ベクターpA
MB3及びpSYX19の詳細は図3及び5に各々与えられてい
る。 A.pMB05を構築するためにpAMB3上にトランスファーし
た、bglIIMを保持するBacillus globigii DNAの7.5kb P
stIフラグメントである。挿入物内の重要な制限部位が
示されている。 B.pMB261を形成するために発現ベクターpIJ2926に無
傷の状態でトランスファーしたPstIフラグメントであ
る。ベクター内に関連制限部位が含まれている。 C.pMB261のEcoRV部位の間の1.7kb欠失により形成され
た、プラスミドpMB263の挿入フラグメントである。 D.プラスミドpMB263のNdeI欠失により形成された、pM
BN2の挿入フラグメントである。欠失により、pIJ2926ベ
クターの220bpに沿って挿入DNA1350bpを除去した。 E.pMBN2の4.7kb HincII欠失により形成された、pBM1
の挿入フラグメントである。 F.クレノウポリメラーゼでNdeI部位を充填し、次いで
その末端にBamHIリンカーを付加することにより作成し
た、pMB1-Bamの挿入フラグメントである。 G.pSYXBglMを形成するためにベクターpSYX19中に挿入
されたbglIIMを含む1.8kbの得られたBamHIフラグメン
ト、R.BglII過剰発現クローンに関して使用したメチラ
ーゼ構築物である。
【図5】図5は、プラスミドベクターpSYX19の図を示
す。プラスミド、即ち、pWSK129[Wang及びKushner,Gen
e 100:195-199,(1991)]は、そのコピー数を増加させる
その複製開始点(pSC101 ori)に於ける突然変異を含む。
図中、f1 ori=f1複製開始点;Kan=カナマイシン耐性
遺伝子;MCS=多重クローニング部位及びPlac=lacプロ
モーターが示されており、その位置及び方向が短い矢印
で示されている。bglIIMが挿入されるBamHI部位は、MCS
に配置されている。
【図6】図6は、bglIIRが特徴付けされ、サブクローン
化され次いで過剰発現される工程を図示している。図
中、太い影の線は、bglIIM及びbglIIR遺伝子を含むB.gl
obigii RUB562(RII+MII+)DNAを示している。重要な制限
部位が示されている。bglIIR及びbglIIM遺伝子の位置及
び方向が長い矢印で示されている。プロモーターPlac及
びPtacは短い矢印で示されている。プラスミドベクター
は括弧内に示されている。プラスミドpAGR3は図7に記
載されている。 A.pMRB1を形成するためにpACYC177[Chang及びCohen,
J.Bacteriol.134:1141-1156,(1978)]にクローン化され
るbglIIM及びbglIIRを含むB.globigii RUB562由来の7.5
kB PstIフラグメントである。 B.そのヌクレオチド配列が決定された完全BglIIRM系
を含む3.0kb PstI-HincII領域である。 C.pBglR1.8Bを形成するためにpUC18にクローン化され
た、bglIIRフラグメントを含む2.0kb PstI-SphIフラグ
メントである。 D.bglIIRを含むPCRにより産生された800bpフラグメン
トである。末端では、フラグメントがNcoI及びBamHI部
位間で発現ベクターpAGR3に直接クローン化され得るよ
うにBspHI及びBamHI部位をプライマー内に作製した。 E.pAGRBglR2を形成するために発現ベクター中にクロ
ーン化された、bglIIRを含むフラグメントである。
【図7】図7は、プラスミドベクターpAGR3の図を示し
ている。W.Jack(New England Biolabs)により構築され
たプラスミドは、lacIqリプレッサー遺伝子、転写ター
ミネーター(rrnb)及びtacプロモーター(Ptac)が付加さ
れた、pRS415[Simonsら,Gene 53:85-96,(1987)]の誘
導体である。図中に示されている他の特徴は、正しい方
向にbglIIRを挿入するために使用された、複製開始点(o
ri)、アンピシリン耐性遺伝子(amp)並びにNcoI及びBamH
Iクローニング部位である。翻訳開始コドン(ATG)はNcoI
部位内に配置されており、ベクターのリボソーム結合部
位の後ろに最適に配置されている。
【図8】図8は、NEB#731の細胞抽出物から得られたBg
lII制限エンドヌクレアーゼ活性の滴定を示すアガロー
スゲルの写真である。ゲル上のレーンの番号は、左から
右へレーン1から8まである。NEB#731から作成した粗
な細胞抽出物を各々、希釈緩衝液(50mM Tris,pH 8.0,
100mM NaCl)中に1:100及び1:1000で希釈した。各希釈液
から1μl及び5μlを使用して、10mM Tris、pH 8.0、10m
M MgCl2、100mM NaCl及び10単位SspIを含む50μl反応混
合物中で、PIJ2926DNA 0.5μgを消化させた。37℃で30
分間インキュベーション後、各希釈液からの反応混合物
30μlを0.7% TBEアガロースゲル上に載置し、これを1
時間泳動して、写真を撮った。ゲルのレーン中に含まれ
るものは、分子量マーカーとしてBstEIIで切断したλDN
A(レーン1及び8);16単位精製BglIIを含む反応混合物
(陽性対照;レーン2);0.05μl 粗抽出物を含む反応混
合物(レーン3);0.01μl粗抽出物を含む反応混合物(レ
ーン4);0.005μl粗抽出物を含む反応混合物(レーン
5);0.001μl粗抽出物を含む反応混合物(レーン6);
全くBglIIを含まない反応混合物(陰性対照;レーン7)
であった。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年7月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】図8は、NEB#731の細胞抽出物から得ら
れたBglII制限エンドヌクレアーゼ活性の滴定を示
すアガロースゲル電気泳動の写真である。ゲル上のレー
ンの番号は、左から右へレーン1から8まである。NE
B#731から作成した粗な細胞抽出物を各々、希釈緩
衝液(50mM Tris,pH8.0,100mM
NaCl)中に1:100及び1:1000で希釈し
た。各希釈液から1μl及び5μlを使用して、10m
M Tris、pH8.0、10mM MgCl、1
00mM NaCl及び10単位SspIを含む50μ
l反応混合物中で、PIJ2926DNA0.5μGを
消化させた。37℃で30分間インキュベーション後、
各希釈液からの反応混合物30μlを0.7%TBEア
ガロースゲル上に載置し、これを1時間泳動して、写真
を撮った。ゲルのレーン中に含まれるものは、分子量マ
ーカーとしてBstEIIで切断したλDNA(レーン
1及び8);16単位精製BglIIを含む反応混合物
(陽性対照;レーン2);0.05μl粗抽出物を含む
反応混合物(レーン3);0.01μl粗抽出物を含む
反応混合物(レーン4);0.005μl粗抽出物を含
む反応混合物(レーン5);0.001μl粗抽出物を
含む反応混合物(レーン6);全くBglIIを含まな
い反応混合物(陰性対照;レーン7)であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:07) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 9/16 C12R 1:19) C12R 1:07) (72)発明者 ダニエル・エフ・ハイター アメリカ合衆国、マサチユーセツツ・ 01834、グローブランド、ガードナー・ス トリート・87 (72)発明者 ブライアン・ピー・アントン アメリカ合衆国、マサチユーセツツ・ 01915、ビバリー、キヤボツト・ストリー ト・270

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単離DNAがATCC受託番号No.69247から得
    られることを特徴とするBglII制限エンドヌクレアーゼ
    をコードする単離DNA。
  2. 【請求項2】 Bacillus globigiiにより産生されたBgl
    IIエンドヌクレアーゼをコードするDNAセグメントが挿
    入されたベクターを含む組換えDNAベクター。
  3. 【請求項3】 単離DNAがATCC受託番号No.69247から得
    られることを特徴とするBglII制限エンドヌクレアーゼ
    及びメチラーゼをコードする単離DNA。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の単離DNAが挿入された
    ベクターを含むクローニングベクター。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の単離DNAが挿入された
    ベクターを含むクローニングベクター。
  6. 【請求項6】 請求項2、4または5に記載のベクター
    により形質転換した原核生物宿主細胞。
  7. 【請求項7】 エンドヌクレアーゼが発現するのに好適
    な条件下、請求項2、4または5のベクターで形質転換
    したBglII切断に対して保護した原核生物宿主細胞を培
    養することを含むBglII制限エンドヌクレアーゼの産生
    方法。
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