JPH0775341A - 自励式送電システムの運転方法および運転制御装置 - Google Patents

自励式送電システムの運転方法および運転制御装置

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JPH0775341A
JPH0775341A JP5220958A JP22095893A JPH0775341A JP H0775341 A JPH0775341 A JP H0775341A JP 5220958 A JP5220958 A JP 5220958A JP 22095893 A JP22095893 A JP 22095893A JP H0775341 A JPH0775341 A JP H0775341A
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voltage
excited
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JP5220958A
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Hiroo Konishi
博雄 小西
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】自己消弧機能を有するスイッチング素子を備え
る自励式変換器を備える自励式直流送電システムの起動
処理を円滑に行う運転制御手段を提供すること。 【構成】交流を直流に変換する順変換器と、直流を交流
に変換する逆変換器と、両変換器を接続した2つ接続点
の各々を両端とする直流電流蓄積手段と、変換器を起動
する信号を生成する機能を有する電圧制御手段を具備す
る。そして、前記両変換器の少なくとも1方は、自己消
弧機能を有するスイチング素子を備えて自励式変換器を
構成し、さらに、前記両変換器は、起動命令を受け付け
自変換器を起動する起動部を備える。また、前記直流電
圧制御手段は、該手段が与えた起動命令を順変換器の起
動部が受け付けて起動したとき、前記直流電流蓄積手段
に発生する電圧を検出する電圧検出手段と、該検出電圧
が予め定めた値以上となったとき逆変換器の起動部に起
動命令を与える起動手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直流から交流への変換
器および交流から直流への変換器を備える送電システム
において、前記両変換器の少なくとも一つが自己消弧機
能を有するスイッチング素子で構成される自励式変換器
である自励式送電システムの運転制御手段に関する。
【0002】
【従来の技術】GTO(Gate-turn-off-thyristor)等
の自己消弧機能を有した、大容量のスイッチング素子の
開発により、電力系統においても、このような素子を使
用した、大容量の自励式変換器の適用が図られつつあ
る。
【0003】さて、自励式変換器を直流送電を行うシス
テムに適用した場合、従来の他励式変換器で実現できな
かった、弱小交流系統や電源の存在しない交流系統にも
送電するシステムを実現できるので、大容量の自励式変
換器の実用化が望まれている。 直流送電システムへの
自励式変換器の適用箇所としては、順変換器として、従
来の他励式変換器を使用し、逆変換器に、自励式変換器
を使用する場合と、順変換器と逆変換器各々に自励式変
換器を使用する場合が考えられる。
【0004】いずれのシステムにおいても、新しい自励
式変換器を適用した直流送電システム(これを「自励式
直流送電システム」と称する)を安定に運転可能な手
段、特に、起動時の運転制御手段の提供が必要である。
【0005】サイリスタを有して構成される他励式変換
器を使用して順変換器および逆変換器を構成している、
従来の直流送電システムにおいては、順変換器で電流の
制御、逆変換器で電圧の制御を行うのが一般的であり、
システムの起動時には、まず逆変換器をバイパスペア状
態として直流回路を短絡し、直流回路が短絡状態となっ
た時点で、順変換器の電流を制御しながら、すなわち、
電流が滑らかに流れるように立ち上げると同時に、逆変
換器をバイパスペアの状態から、正規の転流動作に移ら
せて、直流電圧を所定値にするといった制御を行ってい
る。
【0006】しかしながら、従来から使用してきた起動
方法を、新しい自励式直流送電システムには適用できな
い。これは、自励式変換器を構成する3相ゲートターン
オフ・サイリスタ(GTO)ブリッジにおける各アームに
は、GTOに対して、逆並列の状態にダイオードが接続
されており、自励式変換器の交流側の開閉器を投入する
と、バイパスペアを入れた時に、直流短絡または交流短
絡の状態となり、過電流が発生して、変換器を構成する
素子の破損を生じさせてしまうからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、単に、
従来の制御方法を適用するだけでは、直流から交流への
変換器および交流から直流への変換器を備える送電シス
テムにおいて、前記両変換器の少なくとも一つが自己消
弧機能を有するスイッチング素子で構成される自励式変
換器である自励式送電システムを円滑に起動することは
困難である。
【0008】そこで、本発明の目的は、自己消弧機能を
有するスイッチング素子を備えて構成される自励式変換
器を具備する自励式直流送電システムを円滑に運転制御
する手段を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、以下の手段が考えられる。
【0010】交流を直流に変換する順変換器と、直流を
交流に変換する逆変換器と、両変換器を接続した2つ接
続点の各々を両端とする直流電流蓄積手段と、両変換器
を起動する信号を生成する機能を有する電圧制御手段を
具備させる。
【0011】そして、前記両変換器の少なくとも1方
は、自己消弧機能を有するスイチング素子を備えて自励
式変換器を構成し、さらに、前記両変換器は、起動命令
を受け付け自変換器を起動する起動部を備える。
【0012】また、前記電圧制御手段は、該手段が与え
た起動命令を順変換器の起動部が受け付け順変換器が起
動したとき、前記直流電流蓄積手段に発生する電圧を検
出する電圧検出手段と、該検出電圧が予め定めた値以上
となったとき逆変換器の起動部に起動命令を与える起動
手段を備える構成にする。
【0013】
【作用】前記手段は、具体的には、以下の構成要素を有
して構成される。
【0014】すなわち、直流電流蓄積手段たる直流コン
デンサの両端の電圧を検出する直流電圧検出手段と、検
出された直流電圧が予め定めた値を越えた際に、判定信
号を生成出力する判定信号作成手段と、運転指令を出力
する運転指令装置と、変換器の起動信号を出力するゲー
トロジック回路と、運転指令装置からの起動信号および
前記判定信号作成回路から出力される信号に基づいて、
ゲートロジック回路に起動指令を出力する信号を生成す
る条件判定手段とを有して構成される運転指令装置から
起動指令が出力されると、起動命令が与えられた一方の
変換器が、まず起動し、直流コンデンサを充電して、直
流回路の電圧を定格電圧値にする。
【0015】次に、直流電圧検出手段は、この直流コン
デンサの両端の電圧を検出する。
【0016】判定信号作成手段は、検出された直流電圧
が、予め定めた値(以下、「Vo」と記す)をこえる
と、「1」となる信号を出力する(これ以外の場合は、
出力信号は、「0」である)。
【0017】条件判定手段は、この信号と、運転指令装
置からの起動指令(本指令も、起動時には「1」を示す
デジタル信号である)の論理積を演算する機能を有し、
両信号が「1」のとき、「1」となる変換器起動信号を
生成し、この信号により、残りの他方の変換器を起動す
る処理を行う。
【0018】
【実施例】以下、本発明にかかる実施例を図面を参照し
て説明する。
【0019】まず、図1に示す実施例について説明す
る。
【0020】図1に、他励式変換器と自励式変換器とを
有して構成される自励式直流送電システムを示す。
【0021】11、12は、交流系統、51、52は、
後述する「順変換器」(交流を直流に変換する機能を有
する変換器を指す)と「逆変換器」(直流を交流に変換
する機能を有する変換器を指す)を、各々の変換器に対
する交流系統に接続するための交流遮断器、21、22
は、電圧を変換する変換用変圧器、31は、サイリスタ
を有して構成される他励式変換器、32は、自己消弧機
能を有するゲートターンオフ・サイリスタ(GTO)と
ダイオード(D)とを、逆方向かつ並列に接続して、ブ
リッジのアームを構成している自励式変換器である。
【0022】なお、かかる自励式変換器の、構成例を図
2に示す。
【0023】図2に示すように、GTOとダイオードを
複数個、逆方向かつ並列に接続してブリッジ構造を形成
している。図2中、32は、図1の32と同一であり、
図1中32の詳細拡大図を示している。その他の符号4
0、22、52は、図1にて示したものと同一のもので
ある。
【0024】また、図1において、40は、電圧を平滑
する機能を有する直流コンデンサであり、300は、直
流送電システムの運転指令装置、301は、直流回路の
電圧を検出する直流電圧検出回路である。かかる直流電
圧検出回路、例えば、次のようにして実現できる。直流
コンデンサの両端に抵抗を接続し、全抵抗値をZ(オー
ム)として、抵抗値Zを、R1(オーム)とR2(オー
ム)に分割する点の電圧VMを検出し、VM=(R1・
V/(R1+R2))なる式(但し、Vは、直流コンデ
ンサ40の両端電圧である)から、Vを求めれば良い。
【0025】かかる直流電圧検出手段は、例えば、A/
D変換器、CPU、RAM、ROM、各種TTL、RO
Mに格納されるプログラムを有した手段によって実現で
きる。
【0026】さて、今、順変換器側を他励式変換器、ま
た、逆変換器側を自励式変換器で構成するものとする。
【0027】311は、順変換器を制御するための制御
信号を生成する順変換器制御回路、312は、順変換器
制御回路311の出力信号に基づいて、制御パルスを出
力する位相制御回路、313は、運転指令装置300か
ら出力される起動指令にしたがって、312から出力さ
れた制御パルスを、オン/オフする機能を有するゲート
ロジック回路である。
【0028】なお、これらの回路は、例えば、抵抗、ト
ランジスタ、CPU、RAM、ROM、各種TTL、R
OMに格納されるプログラム等によって実現される。
【0029】一方、321は、逆変換器を制御するため
の制御信号を生成する逆変換器制御回路、322は、逆
変換器制御回路321の出力信号に基づいて、制御パル
スを出力するPWM制御回路(PWM:Pulse Width Mo
dulation)、323は、運転指令装置300から出力さ
れる起動指令にしたがって、後述する条件判定回路30
3で生成された変換器起動指令により、322から出力
された制御パルスを、オン/オフする機能を有するゲー
トロジック回路である。
【0030】なお、これらの回路は、例えば、抵抗、ト
ランジスタ、CPU、RAM、ROM、各種TTL、R
OMに格納されるプログラム等によって実現される。
【0031】また、302は、直流電圧検出回路301
から出力された直流電圧の検出信号を入力信号として、
該検出信号が予め定めた規定値「Vo」以上となったと
き、出力信号線Aに「1」を出力する判定信号作成回
路、303は、運転指令装置300の起動指令と、前記
出力信号線A上の信号を入力信号として、起動指令が起
動状態「1」、かつ、出力信号線A上の信号が「1」の
とき起動条件を満足して、変換器起動指令「1」を出力
する条件判定回路である。
【0032】なお、前記判定信号作成回路、条件判定回
路は、例えば、抵抗、トランジスタ、CPU、RAM、
ROM、各種TTL、ROMに格納されるプログラム等
によって実現される。また前記Voは、例えば、コンデ
ンサの耐圧最大電圧の90(%)としておけばよい。
【0033】さて、今、直流電圧制御機能が順変換器3
1に備わっており、逆変換器32には電力制御機能が備
わっているものと仮定する。
【0034】したがって、運転指令装置300からは、
定格の直流電圧指令値が順変換器31の制御回路311
に、また、電力指令値が逆変換器32の制御回路321
に与えられる。
【0035】以下、両変換器の起動時における各回路の
動作について説明する。
【0036】運転指令装置300から起動指令「1」
が、順変換器31のゲートロジック回路および条件判定
回路303に出力されると、ゲートロジック回路313
が起動状態となり、位相制御回路312で生成された制
御パルスが、順変換器31に出力されて、順変換器31
により直流コンデンサ40が充電されコンデンサの両端
に発生する電圧は上昇する。
【0037】コンデンサの両端に発生する電圧は、直流
電圧検出回路301によって検出され、この検出値が予
め定められた値「Vo」以上となると、出力信号線A上
の信号が「1」となり、運転指令装置300からの起動
指令「1」との起動条件が満足されると、条件判定回路
303の出力信号が「1」となる。
【0038】この時点で、自励式変換器を交流系統12
に接続する交流遮断器52を投入(CB投入)する。か
かる投入は、操作者の操作によっても良いが、図中38
0にて示すCB投入指令回路により自動的に投入する構
成にするのが好ましい。
【0039】CB投入指令回路380は、条件判定回路
303の出力信号が「1」となったときに、出力を
「1」とする機能を有し、図示していない、アナログス
イッチ等により、変換用変圧器22と交流系統12を接
続する(すなわち「投入」する)機能を有する。なお、
CB投入指令回路380は、例えば、CPU、RAM、
ROM、各種TTL、ROMに格納されるプログラム等
によって実現される。
【0040】かかる投入動作に少し遅れて、逆変換器3
2のゲートロジック回路323が起動され、PWM制御
回路で生成された制御パルスが出力されて、逆変換器が
正規動作を始める。
【0041】直流電圧がVo以下のときは起動条件が満
足されないので、条件判定回路303の出力は「0」で
あり、ゲートロジック323から制御パルスは出力され
ないので、CB投入はされず、また逆変換器は動作しな
い。
【0042】このように逆変換器が起動するときは、直
流回路の直流電圧が所定値となって安定しているので、
逆変換器32の電力制御機能が正常に起動し、運転指令
装置300からの電力指令に基づいた電力を、交流系統
12に送電できる。
【0043】この動作タイムチャートを図3に示す。
【0044】運転指令装置300から起動指令信号が
「1」になり、変換器31の起動指令信号が「1」とな
った状態において、直流電圧検出器301にて検出され
た直流電圧が、予め定めた値Vo以上となったとき、条
件判定回路303の出力信号は、「1」となり、これに
応じて、ゲートロジック回路323から出力される制御
パルスである、変換器32の起動指令の信号が「1」と
なる。なお、変換器32の起動指令の信号が「1」とな
る直前に、交流遮断機52を投入すべく、CB投入指令
回路から「1」なる信号が出力される。
【0045】なお、自励式変換器32の起動に際して
は、直流コンデンサ40が充電されていない状態で、自
励式変換器32を交流系統12に接続する交流遮断器5
2を投入すると、制御パルスを入力しなくても、自励式
変換器のダイオードDを介して直流コンデンサ40に過
大な充電電流が流れるので、直流コンデンサ40の両端
電圧が、所定の値になった後であって、自励式変換器3
2を起動する前に、遮断器52を投入するのが、直流コ
ンデンサ40への充電電流を抑制する上で好都合である
ことは明らかであり、本発明ではこのことも考えてい
る。
【0046】一方、他励式変換器31は、制御パルスを
入力しないかぎり、電流が流れることはないので、交流
遮断器51は、いつ投入しても問題なく、起動に際し
て、前もって遮断器51は投入されているものと考えて
よい。
【0047】順変換器が起動されると、順変換器は直流
電圧を常に定格の一定値となるように、交流系統11か
ら直流側に電力を変換して、直流コンデンサ40を充電
する動作を行う。
【0048】一方、逆変換器32では、指定された電力
が直流回路から交流系統12に出力されるように、逆変
換器32の電圧の位相を制御して、直流コンデンサ40
を放電する。定常状態では直流コンデンサ40の充電動
作と放電動作が、バランスして、コンデンサの両端電圧
は一定に保たれ、安定した運転が行われる。
【0049】図4に、本発明にかかる自励式直流送電シ
ステムの運転制御装置の他の実施例を示す。
【0050】図1では、順変換器である他励式変換器に
電圧制御機能を持たせ、逆変換器である自励式変換器に
電力制御機能を持たせた構成としたが、本実施例では、
順変換器運転をする他励式変換器に電力制御機能を持た
せ、逆変換器である自励式変換器に電圧制御機能を持た
せた構成を想定している。
【0051】この場合にも、図1と同様に、円滑な起動
処理が行える。
【0052】制御回路は、図1と同一の構成要素を有し
て構成されているが、条件判定回路303の出力信号
と、運転指令装置300の起動指令が、順変換器と逆変
換器のゲートロジック回路313、323に入力される
構成となっている点が、図1と異なっている。
【0053】この運転制御装置(制御回路)の動作を説
明する。
【0054】この運転制御装置の場合、運転指令装置3
00からは、電力指令値が順変換器制御回路311に、
また、定格の直流電圧指令値が逆変換器制御回路321
に与えられる。
【0055】運転指令装置300から、起動指令の信号
「1」が出力されると、逆変換器32のゲートロジック
回路323が起動状態となり、交流遮断器52がまず投
入され(前述のようにマニュアル操作でも、自動操作で
も良い)、その後、制御パルスが出力されて、逆変換器
32は、順変換動作をして直流コンデンサ40を充電
し、コンデンサの電圧を定格値まで滑らかに上昇させ
る。
【0056】直流コンデンサ40の両端の電圧は、直流
電圧検出回路301によって検出され、この検出値が、
予め定めた規定値Vo以上となると、出力信号線A上の
信号が「1」となり、運転指令装置300からの起動指
令「1」との起動条件が満足され、条件判定回路303
の出力信号が「1」となる。
【0057】これにより、順変換器31のゲートロジッ
ク回路313が起動され、制御パルスが出力されて、順
変換器31が正規動作を始める。なお、他励式変換器の
交流側遮断器51は、システムの起動に先駆けて、前も
って投入されているものとする。
【0058】もちろん、直流電圧がVo以下のときは、
起動条件が満足されないので条件判定回路303の出力
信号は「0」であり、ゲートロジック回路313から制
御パルスは、出力されないので、順変換器31は、正規
動作をしない。
【0059】順変換器31が起動すると、直流コンデン
サ40が充電され、直流コンデンサ40の両端の電圧が
定格値以上に上昇する。
【0060】このため、逆変換器32の電圧制御回路
(例えば、図4に示してある回路)が動作し、今度は、
逆変換器32が、直流電圧を一定にするように、交流系
統12に電力を送出することになり、直流コンデンサ4
0の電圧を一定に保つ。
【0061】最初、逆変換器側32の送出側の直流電圧
が零であるので、逆変換器32は、順変換器として機能
し、すなわち、直流コンデンサ40の電圧を上昇させる
が、この電圧が予め定めた規定値を超えると、今度は、
順変換器31が起動して、順変換器31から予め設定さ
れた電力が直流側に入る一方、逆変換器32は、電圧制
御機能が動作して、直流電圧を定格の一定値に保つよう
に動作して、バランスした電力が逆変換器32から交流
系統12に送出され、その結果、直流電圧が一定に保た
れて定常運転に入る。
【0062】このように、逆変換器32の電圧制御機能
によっても、図1と同様に、運転指令装置300からの
電力指令に基づいて、所定の電力を交流系統12に送電
できる。
【0063】図5に、本発明にかかる自励式直流送電シ
ステムの運転制御装置の他の実施例を示す。
【0064】前述の実施例においては、順変換器を他励
式変換器、逆変換器を自励式変換器で構成していたが、
本実施例では、順変換器33および逆変換器32のいず
れもが、自励式変換器として構成され、順変換器に直流
電圧制御機能を持たせた場合を示している。かかる構成
においても、前述の実施例と同様に、円滑な起動動作が
行えることについて説明する。
【0065】なお、図1と同一の符号を付した構成要素
は、本実施例においても同一の機能を有する構成要素で
ある。
【0066】異なる構成要素について説明すると、33
1は、順変換器を制御する信号を生成する順変換器制御
回路、332は、順変換器制御回路331の出力信号に
基づいて、制御パルスを出力するPWM制御回路、33
3は、運転指令装置300からの起動指令に基づいて、
PWM制御回路332から出力される制御パルスを、オ
ン/オフする機能を有するゲートロジック回路である。
なお、これらの回路はいずれも、例えば、抵抗、トラン
ジスタ、CPU、RAM、ROM、各種TTL、ROM
に格納されるプログラム等によって実現される。
【0067】この場合、図1と同様に、順変換器33に
直流電圧制御機能が備わっており、逆変換器32に電力
制御機能が備わっているものと仮定する。
【0068】したがって、運転指令装置300からは、
定格の直流電圧指令値が順変換器33の順変換器制御回
路331に、また、電力指令値が逆変換器32の逆変換
器制御回路321に与えられる。
【0069】起動時の動作は、変換器が他励式から自励
式となっても、図1で説明したと同様である。
【0070】すなわち、起動時には、まず、運転指令装
置300からの起動指令に基づいて、順変換器33側の
交流遮断器51を投入し、直流電圧制御機能を有してい
る順変換器33で直流コンデンサ40を充電する動作を
行う。
【0071】次に、直流電圧値が、所定の値になった時
点で、逆変換器32側の交流遮断器52を投入して、逆
変換器32を起動する。
【0072】かかる投入動作は、図示してないが、図1
に示す実施例のように、条件判定回路303の出力信号
に基づいて、投入信号を出力する機能を有するCB投入
指令回路を備えた構成にするのが好ましい。
【0073】このように、自励式直流送電システムの起
動動作が安定して行えることになる。 但し、自励式変
換器の起動にあわせて、交流遮断器は、投入するものと
する。
【0074】また、図5において、順変換器33に電力
制御機能が備わり、逆変換器に直流電圧制御機能が備え
た本発明にかかる実施例を、図6に示す。
【0075】なお、図5における符号と同一の符号を付
した構成要素は、同一の構成要素である。
【0076】この場合、運転指令装置300からは、電
力指令値が順変換器制御回路331に、また、定格の直
流電圧指令値が逆変換器制御回路321に与えられる。
【0077】この場合も図5に示す実施例と同様に、安
定な起動が行える。
【0078】すなわち、運転指令装置300からの起動
指令に基づいて、逆変換器32側の交流遮断器52を投
入して、直流電圧制御機能を有した逆変換器をまず起動
し、逆変換器32を順変換器33として運転して、直流
コンデンサ40を充電する動作を行う。
【0079】直流コンデンサ40の両端の電圧値が、予
め定めた値を超えたところで、順変換器33側の交流遮
断器51を投入して、順変換器33を起動する。これに
より自励式直流送電システムの起動が安定に行われる。
なお、交流遮断器51の投入は、図示していないが、図
1に示す実施例のように、条件判定回路303の出力信
号に基づいて、投入信号を出力する機能を有するCB投
入指令回路を備えた構成にするのが好ましい。これによ
り自励式直流送電システムの起動が安定に行える。
【0080】さらに、図6においては、順変換器および
逆変換器が、自励式変換器として構成されているので、
図7に示すように、順変換器33に対して設けられてい
るゲートロジック回路333の入力信号を、条件判定回
路303の出力信号である変換器起動信号としても、自
励式直流送電システムの起動動作が安定かつ円滑に行え
ることになる。なお、図6における符号と同一の符号を
付した構成要素は、同一の構成要素である。
【0081】起動時の動作は、図6に示す実施例と同様
に行えば良い。なお、本実施例においても、交流遮断器
52の投入動作は(図示してないが)、図1に示す実施
例のように、条件判定回路303の出力信号に基づい
て、投入信号を出力する機能を有するCB投入指令回路
を備えた構成にするのが好ましい。
【0082】
【発明の効果】自励式変換器を有して構成される自励式
直流送電システムの起動処理を円滑に行えることにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる運転制御装置を備えた自励式直
流送電システムを示す構成図である。
【図2】自励式変換器の構成例を示す構成図である。
【図3】本発明にかかる起動時の動作を説明するタイム
チャートである。
【図4】本発明にかかる運転制御装置の他の実施例を示
す構成図である。
【図5】本発明にかかる運転制御装置の他の実施例を示
す構成図である。
【図6】本発明にかかる運転制御装置の他の実施例を示
す構成図である。
【図7】本発明にかかる運転制御装置の他の実施例を示
す構成図である。
【符号の説明】
11…交流系統、12…交流系統、21…変換用変圧
器、22…変換用変圧器、31…他励式変換器、32…
自励式変換器、40…直流コンデンサ、51…交流遮断
器、52…交流遮断器、300…運転指令装置、301
…直流電圧検出器、302…判定信号作成回路、303
…条件判定回路、311…順変換器制御回路、331…
順変換器制御回路、312…位相制御回路、313…ゲ
ートロジック回路、323…ゲートロジック回路、33
3…ゲートロジック回路、321…逆変換器制御回路、
322…PWM制御回路、332…PWM制御回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流を直流に変換する順変換器と、直流を
    交流に変換する逆変換器と、両変換器を接続した2つ接
    続点の各々を両端とする直流電流蓄積手段と、変換器を
    起動する信号を生成する機能を有する電圧制御手段を具
    備し、 前記両変換器の少なくとも1方は、自己消弧機能を有す
    るスイチング素子を備えて自励式変換器を構成し、さら
    に、前記両変換器は、起動命令を受け付け自変換器を起
    動する起動部を備え、 前記電圧制御手段は、該手段が与えた起動命令を順変換
    器の起動部が受け付けて順変換器が起動したとき、前記
    直流電流蓄積手段に発生する電圧を検出する電圧検出手
    段と、該検出電圧が予め定めた値以上となったとき逆変
    換器の起動部に起動命令を与える起動手段を備えること
    を特徴とする自励式直流送電システムの運転制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、さらに、前記両変換器
    に、交流系統との接続を開閉操作により開閉する開閉手
    段を備え、 前記電圧制御手段は、システムの起動操作時に行われる
    前記開閉手段を閉状態にする開閉操作が行われた後に、
    順変換器の起動部に起動命令を与える手段を備えること
    を特徴とする自励式直流送電システムの運転制御装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、さらに、前記電圧制御
    手段は、 システムの起動時に行われる開閉操作の対象となる開閉
    手段ではない、残りの開閉手段を、前記起動手段が逆変
    換器に起動命令を与える前に、閉状態にする手段を備え
    ることを特徴とする自励式直流送電システムの運転制御
    装置。
  4. 【請求項4】交流を直流に変換する順変換器と、直流を
    交流に変換する逆変換器と、両変換器を接続した2つ接
    続点の各々を両端とする直流電流蓄積手段とを具備し、
    前記両変換器の少なくとも1方は、自己消弧機能を有す
    るスイチング素子を使用して構成した自励式変換器を備
    える自励式直流送電システムの運転方法であって、 予め用意されている第1の交流系統と前記順変換器を接
    続した後、前記順変換器を起動し、前記直流電流蓄積手
    段の両端の電圧が、予め定めた値以上になったとき、今
    度は、予め用意されている第2の交流系統と前記逆変換
    器を接続し、前記逆変換器を起動する自励式直流送電シ
    ステムの運転方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019049368A1 (ja) * 2017-09-11 2019-03-14 三菱電機株式会社 電力変換装置および電力変換システム

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