JPH0770274A - ポリウレタンエラストマー用一成分型組成物及びその成形加工方法 - Google Patents

ポリウレタンエラストマー用一成分型組成物及びその成形加工方法

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JPH0770274A
JPH0770274A JP5240581A JP24058193A JPH0770274A JP H0770274 A JPH0770274 A JP H0770274A JP 5240581 A JP5240581 A JP 5240581A JP 24058193 A JP24058193 A JP 24058193A JP H0770274 A JPH0770274 A JP H0770274A
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Takao Hitai
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Shinjiro Hama
伸二郎 濱
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    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一成分型であり、熱可塑性エラストマーと同
等の貯蔵安定性を有し、取り扱いが容易で作業環境も良
好であり、得られるエラストマーは二成分型と同等の物
性等を有するポリウレタンエラストマー用一成分型組成
物を提供する。 【構成】 HDI3000部とトリオクチルホスフィン
6.0部を65〜70℃で6時間反応させて得られたポ
リイソシアネート成分100部と、芳香族ポリエステル
ジオール246部及び1,4−ブタンジオール18部と
を80℃で5時間反応させ、得られたポリウレタン前駆
体に酸化防止剤0.5部を添加してポリウレタンエラス
トマー用一成分型組成物を調製し、この組成物を用いて
圧縮成形法により、200℃、15分間キュアして、厚
さ約1mmのエラストマーシートを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリウレタンエラスト
マー用一成分型組成物及びその成形加工方法に関する。
更に詳しく言えば、ウレトジオン基と活性水素基とを所
定の比率で有するポリウレタン前駆体を主成分とし、通
常の環境下での貯蔵安定性に優れ、加熱するだけで鎖延
長、架橋して硬化する上記組成物であって、取り扱い時
フリーのポリイソシアネートモノマーの発生もなく、操
作性、安全性等に優れたポリウレタンエラストマー用一
成分型組成物及びその成形加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタンエラストマーは、ゴム弾
性、耐薬品性、耐磨耗性、強靱性、耐寒性、耐久性等の
諸特性に優れていることから、塗料、床材、防水材、接
着剤、壁材、シーリング材として、近年特に利用されて
いる。ポリウレタンエラストマーは熱可塑性エラストマ
ーと熱硬化性エラストマーに大別される。熱可塑性エラ
ストマー(TPU)は高分子量の線状ポリウレタンであ
り、射出成形、押出成形といった通常の熱可塑性樹脂の
加工技術によって加工することができる。一方、熱硬化
性エラストマーとしては、(1) ポリイソシアネート及び
/又はイソシアネート末端プレポリマーとポリオールと
を使用直前に混合攪拌した後、型に注入し硬化させる二
成分型、と、(2) イソシアネート末端プレポリマーを用
い、大気中の湿気と反応、硬化させる一成分湿気硬化
型、とがある。
【0003】これらはそれぞれ一長一短がある。熱可塑
性エラストマーは高分子量の線状ポリウレタンであり、
半永久的な貯蔵安定性を有し、作業性に優れる。しか
し、架橋構造を持たないため軟化点が低く、耐熱性及び
圧縮永久歪特性が劣るという欠点がある。また、一般に
高分子量のため溶融粘度が高く流動性が低いため、複雑
な形状、大型の製品を成形することが難しいという欠点
をも有する。これに対し、二成分型エラストマーは、混
合直後は流動性が高く、複雑な形状、大型の製品を成形
することが容易であり、また、通常、架橋構造を持ち耐
熱性や圧縮永久歪特性に優れているが、二成分の配合液
は系内のイソシアネート基と水酸基との反応で増粘し最
後にはゲル化するため、その可使時間に制限がある。更
に、満足すべき程度に均一な反応生成物を得るために
は、理論量の二成分を用いる必要があり、これら成分を
厳密に秤量し、次いで均一に混合しなければならない。
一方、一成分湿気硬化型エラストマーは、通常、大気中
の湿気と反応し硬化する工程を経るため、最終エラスト
マー物性は二成分型エラストマーには及ばないが、耐熱
性等に優れている。しかし、湿気との反応であるため、
反応が遅く完全硬化までの時間が長い。また、上記2種
類の熱硬化性エラストマーは、系内に僅かではあるがフ
リーのポリイソシアネートモノマーを含有し、成形加工
時の条件によっては作業環境に悪影響があるため、局所
排気装置等の設置が必要な場合が多い。
【0004】これらポリウレタンエラストマーの改良に
ついては種々提案がなされている。例えば、二成分型エ
ラストマーでは、120℃以上に加熱するとブロック剤
が解離して飛散し、イソシアネート基を再生するような
ブロック剤を用いた、ブロックイソシアネートとポリオ
ールとを、見掛け上一成分化した方法が提案されてい
る。しかし、この方法では貯蔵安定性は良くなるもの
の、硬化時ブロック剤によるエラストマーの発泡やブロ
ック剤の飛散による公害問題或いは残留ブロック剤によ
るエラストマー物性の低下等の問題が残されており、塗
料分野では一成分型塗料システムとして一部の用途に使
われているが、エラストマー分野ではあまり用いられて
いない。一方、一成分湿気硬化型エラストマーでは、吸
水性組成の導入や触媒添加等による外部条件にあまり影
響されない処方や、ケチミン、アルジミン化合物等の湿
気でアミノ基を発生する硬化剤と、イソシアネート末端
プレポリマーシステムによる見掛け上の一成分型組成物
等が提案されている。しかし、長期貯蔵安定性に優れ、
作業性、エラストマー物性が良好な完全一成分型エラ
ストマーは未だ開発されておらず、現在、その開発が強
く望まれている。また、地球規模での環境問題の観点か
ら、フリーのイソシアネートモノマーを含まないポリウ
レタンエラストマー用組成物の開発も強く望まれてい
る。、ウレトジオン基を有するポリイソシアネートを
原料成分の一つとするポリウレタン樹脂は下記の特許公
報等により知られている(特公昭57−46447号公
報、特開昭58−37022号公報、特開昭63−26
5970号公報、特公平1−50265号公報、特開平
2−620号公報及び特公平2−16332号公報
等)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、(1) 従来の
ポリウレタンエラストマーの特徴である大きな凝集エネ
ルギーによる、ゴム弾性、耐薬品性、耐磨耗性、強靱
性、耐寒性、耐久性を有すること、(2) 熱可塑性ポリウ
レタンエラストマーと同等の半永久的な貯蔵安定性を有
すること、(3) 硬化反応で形成される、架橋構造による
優れた耐熱性、圧縮永久歪特性等を有すること、(4) 射
出成形、押出成形といった従来の熱可塑性樹脂の加工技
術によって成形できること、及び、(5) 環境問題に関連
して、配合、加熱等の操作時にフリーのポリイソシアネ
ートモノマーが発生、飛散しないこと、といった諸条件
を満足するポリウレタンエラストマー用一成分型組成物
及びその成形加工方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本第1発明は、ポリイソ
シアネート成分と活性水素基を有する化合物とからなる
ポリウレタン前駆体を主成分とするポリウレタンエラス
トマー用組成物であって、上記ポリイソシアネート成分
は少なくともウレトジオン基を有するポリイソシアネー
トを含み、上記活性水素基を有する化合物は分子内に少
なくとも2個の活性水素基を有する、分子量18〜20
000のものであり、上記ポリウレタン前駆体は、上記
ポリイソシアネート成分のイソシアネート基に対する上
記活性水素基を有する化合物の活性水素基の当量比が
1.0を越える条件で反応させて得られ、且つ、上記ポ
リウレタン前駆体中の活性水素基に対するウレトジオン
基の当量比が0.25〜1.0であることを特徴とす
る。
【0007】また、第2発明は、上記ポリイソシアネー
ト成分が、イソシアネート基から誘導されるウレトジオ
ン基及びイソシアヌレート基を有するものであることを
特徴とし、第3発明は、上記ポリウレタン前駆体に活性
水素基を有する化合物を添加し、上記ポリウレタン前駆
体中の活性水素基との合計活性水素基に対するウレトジ
オン基の当量比0.25〜1.0としたことを特徴と
する。更に、本発明のポリウレタンエラストマー用一成
分型組成物を使用してポリウレタンエラストマーを得る
方法として、第4発明は、上記ポリウレタンエラストマ
ー用一成分型組成物を、ウレトジオン基が開環する温度
以下で注入、成形後、ウレトジオン基が開環する温度以
上に加熱して反応、硬化させることを特徴とし、第5発
明は、上記ポリウレタンエラストマー用一成分型組成物
をウレトジオン基が開環する温度以上に加熱した後、注
入、成形し反応、硬化させることを特徴とする。
【0008】上記「ポリイソシアネート成分」は、少な
くともウレトジオン基を有するポリイソシアネートを含
む。通常、ウレトジオン基を有しておれば本発明の目的
は達成されるが、ウレトジオン基の他にイソシアヌレー
ト基等、イソシアネート基から誘導されるその他の基を
有するポリイソシアネートを含んでいてもよい。イソシ
アネート基から誘導される上記2種以外の基としては、
ウレタン基、ウレア基、カルボジイミド基、ウレトンイ
ミン基、オキサゾリドン基及びヒダントイン基等が挙げ
られる。これらポリイソシアネートは1種又は2種以上
を使用することができる。例えば、ウレトジオン基を有
するポリイソシアネートとウレトジオン基及びイソシア
ヌレート基を有するポリイソシアネートとの混合物であ
ってもよい。また、所望によりポリイソシアネート成分
として、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する
ポリイソシアネートモノマーの1種又は2種以上を併用
することができる。尚、このポリイソシアネートモノマ
ーは後記の二量化反応において反応せずそのまま残るも
のの他に、ポリイソシアネート成分の平均官能基数を低
下させ、活性水素基を有する化合物との反応によるポリ
ウレタン前駆体製造時のゲル化を更に抑えるため、適宜
追加添加されたものであってもよい。
【0009】上記ポリイソシアネート成分を構成するポ
リイソシアネートは、ポリイソシアネートモノマーの他
にそのポリメリック体をも含む。ポリイソシアネートモ
ノマーとしては、2,4−トリレンジイソシアネート
(以下、TDIという。)、2,6−トリレンジイソシ
アネート、キシレン−1,4−ジイソシアネート、キシ
レン−1,3−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート(以下、MDIという。)、
4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、2−
ニトロジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2,
2′−ジフェニルプロパン−4,4′−ジイソシアネー
ト、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−
ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルプロパンジイ
ソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−
フェニレンジイソシアネート、ナフチレン−1,4−ジ
イソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネー
ト、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイ
ソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、テトラメチ
レンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト(以下、HDIという。)、リジンジイソシアネート
等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、水添化トリレンジイソシアネート、水添化キシレ
ンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシ
アネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート等の
脂環族ジイソシアネートなどのジイソシアネートが挙げ
られる。また、これらジイソシアネートの重合体や2官
能以上のポリオール等と上記のジイソシアネート或いは
そのポリメリック体との反応で得られるポリイソシアネ
ートも使用できる。本発明において必須成分であるウレ
トジオン基を有するポリイソシアネート化合物、及び併
用してもよいイソシアヌレート基等他の基をもを有する
ポリイソシアネート化合物は、一般に、ポリイソシアネ
ートモノマーの二量化反応(ウレトジオン化反応)、三
量化反応(イソシアヌレート化反応)等によって得ら
れ、具体的には例えば以下のようにして製造することが
できる。
【0010】ウレトジオン化触媒、例えばトリエチルホ
スフィン、ジブチルエチルホスフィン、トリ−n−プロ
ピルホスフィン、トリアミルホスフィン、トリベンジル
ホスフィン等のトリアルキルホスフィン類或いはピリジ
ン等の存在下、通常0〜90℃の反応温度で、溶剤不存
在下或いは不活性溶剤、例えばトルエン、キシレンその
他の芳香族系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル
等のエステル系溶剤、プロピレングリコールメチルエー
テルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート
等のグリコールエーテルエステル系溶剤の存在下、及び
場合によっては、前記反応温度において液状のポリオー
ルまたはジオクチルフタレート等の可塑剤存在下に製造
することができる。この反応は20〜50モル%のイソ
シアネート基が反応した時点で、反応液に例えばリン
酸、パラトルエンスルホン酸メチル、硫黄等の溶液を加
えてウレトジオン化触媒を不活性化し停止させる。使用
するポリイソシアネートの種類によっては、この反応過
程で結晶となり析出するものもある。特に、芳香族ポリ
イソシアネートは結晶化し易く、反応系から分離する。
このような方法によって、ウレトジオン基を有するポリ
イソシアネート(即ち、二量体及びポリウレトジオン
体)、及びウレトジオン基とイソシアヌレート基両者、
場合によっては更に他の基を有するポリイソシアネー
ト、及び原料であるポリイソシアネートモノマーを含む
混合物が生成する。この混合物をこのままイソシアネー
ト成分として用いてもよいし、この混合物から未反応の
モノマーを薄膜蒸留等により除去したものを用いてもよ
い。上記の二量化反応においては、製造時の反応温度が
高いほど、また、反応停止時にポリイソシアネートモノ
マーの含量が低いほど、イソシアヌレート基の生成比率
が高くなる。また、トリエチルホスフィン等の触媒量が
多いほど、ウレトジオン基の生成比率が高くなる。これ
らの反応条件を制御することにより、特定比率のウレト
ジオン基とイソシアヌレート基とを含有するポリイソシ
アネート化合物を得ることができる。
【0011】本発明のポリイソシアネート成分中に、ウ
レトジオン基の他に一定比率のイソシアヌレート基等が
含まれる場合は、従来のポリウレタンエラストマーに比
較して耐熱性や圧縮永久歪特性が更に向上し、低硬度に
おいてもブリード性の少ない良質のエラストマーが得ら
れる。即ち、本発明のポリウレタンエラストマー用一成
分型組成物において、ポリイソシアネート成分中にウレ
トジオン基の他に一定比率のイソシアヌレート基及び/
又はその他の重合体を含む場合は、このイソシアヌレー
ト基等によりポリウレタン前駆体にゲル化には達しない
程度の分岐点を導入できる。そのため、従来公知のウレ
トジオン基を有するポリイソシアネートから得られるエ
ラストマーに比較して、短時間且つ低反応率でより優れ
た物性のものが得られる。
【0012】上記「活性水素基を有する化合物」は、分
子内に少なくとも2個の活性水素基を有する、分子量1
8〜20000のものである。活性水素基を有する化合
物としては、水の他に、ポリオール、アミノ基等を有す
るポリアミン、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂及びポリビニルア
ルコール等の中から選択した1種又は2種以上を使用す
ることができる。ポリオールとしては公知のポリオール
類を用いることができ、ポリイソシアネート成分のイソ
シアネート基が2官能以上であるため、ポリウレタン前
駆体製造時のゲル化防止のうえで、2官能等の低官能基
数のポリオール類が適している。ポリオールの例として
は、ポリエステルポリオール、ポリエステルアミドポリ
オール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテル・エス
テルポリオール、ポリカーボネートポリオール等が挙げ
られる。
【0013】ポリエステルポリオールとしては、例え
ば、コハク酸、アジピン酸(以下、AAという。)、セ
バシン酸、アゼライン酸、テレフタル酸(以下、TPと
いう。)、イソフタル酸(以下、IPという。)、ヘキ
サヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の
ジカルボン酸、それらの酸エステル及び酸無水物等と、
エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、
1,2−プロピレングリコール(以下、1,2−PGと
いう。)、1,4−ブチレングリコール(以下、1,4
−BGという。)、1,5−ペンタングリコール、1,
6−ヘキサングリコール(以下、1,6−HGとい
う。)、3−メチル−1,5−ペンタングリコール、ネ
オペンチルグリコール、1,8−オクタングリコール、
1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、シク
ロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,
4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、トリメチロー
ルプロパン(以下、TMPという。)、グリセリン、ヘ
キサントリオール、N,N,N’,N’−テトラキス
(2−ヒドロキシプロピル)エチレンシアミン或いはビ
スフェノールAのエチレンオキサイド又はプロピレンオ
キサイド付加物等のグリコール、或いはヘキサメチレン
ジアミン、キシレンジアミン、イソホロンジアミン、モ
ノエタノールアミン、イソプロパノールトリアミン等の
ジアミン、トリアミンまたはアミノアルコール等単独、
またはこれらの混合物との脱水縮合反応で得られるポリ
エステルポリオール、及びポリエステルアミドポリオー
ルが挙げられる。更に、ε−カプロラクトン、アルキル
置換ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、アルキ
ル置換δ−バレロラクトン等の環状エステル(即ち、ラ
クトン)モノマーの開環重合により得られるラクトン系
ポリエステルポリオール等のポリエステルポリオールも
使用できる。
【0014】ポリエーテルポリオールとしては、例え
ば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレンエーテル
ポリオール、ポリテトラメチレンエーテルポリオール等
が挙げられる。また、ポリエーテル・エステルポリオー
ルとしては、前記のポリエーテルポリオールとジカルボ
ン酸又は酸無水物等とから製造されるポリエステルポリ
オールが挙げられる。ポリカーボネートポリオールは、
例えば、ヘキサングリコール、3−メチル−1,5−ペ
ンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール
等とジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート等
との反応により得られ、具体的な商品としては日本ポリ
ウレタン工業株式会社製の商品名「N−980」、「N
−981」等が挙げられる。また、前記ポリエステルポ
リオールの原料として挙げた単分子ジオール、トリオー
ル類即ちエチレングリコール、1,3−プロピレングリ
コール、1,2−PG、1,4−BG、1,5−ペンタ
ングリコール、1,6−HG、3−メチル−1,5−ペ
ンタングリコール、ネオペンチルグリコール、1,8−
オクタングリコール、1,9−ノナンジオール、ジエチ
レングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、
シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジ
オール、TMP、グリセリン、ヘキサントリオール、
N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロ
ピル)エチレンシアミン或いはビスフェノールAのエチ
レンオキサイド又はプロピレンオキサイド付加物等も前
記ポリオールとして本発明において用いることができ
る。
【0015】アミノ基等含有ポリアミンとしては、単分
子ジアミン、トリアミン、芳香族ジアミン、及びポリエ
ーテルの末端がアミノ基となったポリエーテルポリアミ
ン等が挙げられる。また、尿素樹脂、メラミン樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリビ
ニルアルコール等も、少なくとも2個の活性水素基を有
するものであれば本発明の活性水素基を有する化合物の
全部または一部として使用することができる。以上例示
した活性水素基を有する化合物の分子量は18〜200
00、特に、水(分子量18)と分子量400〜100
00のものが好ましい。分子量が20000を越える
と、ウレトジオン基、イソシアヌレート基、ウレタン基
等の含有量が減少して、得られるエラストマーの強靱性
や強い凝集力が減少し好ましくない。また、水を除い
て、分子量が400未満では、エラストマーが脆くなる
ため好ましくない。この分子量は用途により適当に選択
する必要があり、エラストマーの耐熱性や凝集エネルギ
ーを高めるには低分子量のものを用いることが好まし
い。
【0016】上記「ポリウレタン前駆体」は、上記のポ
リイソシアネート成分と活性水素基を有する化合物と
を、イソシアネート基に対するウレトジオン基の当量比
が1.0を越える活性水素基過剰条件で反応させて得ら
れ、且つ、活性水素基に対するウレトジオン基の当量比
が0.25〜1.0、好ましくは0.35〜0.75の
範囲の前駆体である。この反応系では活性水素基が過剰
であるため、得られるポリウレタン前駆体にイソシアネ
ート基は実質的に残存せず、活性水素基を有するものが
得られる。上記活性水素基に対するウレトジオン基の当
量比は重要であり、この比が0.25未満であると鎖延
長、架橋の量が減少し、ポリウレタンエラストマーの物
性が低下するため好ましくなく、1.0を越えるとポリ
ウレタン前駆体製造時、ゲル化し易くなるため好ましく
ない。活性水素基に対するウレトジオン基の当量比を上
記の範囲とするためには、イソシアヌレート基の含有量
等を考慮したポリイソシアネート成分の平均官能基数
と、トリオール導入等を考慮した活性水素基を有する化
合物の平均官能基数、及びそれら官能基の反応性比を勘
案した配合比とし、且つ、ウレトジオン基が開環する温
度以下に保持し反応させればよい。それによってゲル化
することなく前駆体を得ることができる。尚、上記前駆
体には、使用するポリイソシアネート成分によりウレト
ジオン基及び活性水素基以外に、イソシアヌレート基、
ウレタン基、ウレア基、カルボジイミド基、ウレトンイ
ミン基、オキサゾリドン基、ヒダントイン基等のイソシ
アネート基から誘導される基が存在していてもよい。
【0017】次に、ポリウレタン前駆体の製造について
詳しく述べる。ポリウレタン前駆体は、溶融状態、バル
ク状態、または必要に応じて不活性溶剤、例えば、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、エチレングリ
コールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
ルメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプ
ロピオネート等のグリコールエーテルエステル系溶剤、
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、
及びジメチルホルムアミド、ジメチルアセトン、N−メ
チルピロリドン、フルフラール等の極性溶剤の1種また
は2種以上を使用して、ウレトジオン基が開環しない温
度、好ましくは100℃以下で、上記の配合範囲で各成
分を均一に混合し反応させて製造することができる。上
記の溶剤を用いた系は、反応終了後、薄膜蒸留により溶
剤等を分離、回収し、ポリウレタン前駆体を得ることが
できる。反応装置としては、上記の均一反応が達成でき
れば如何なる装置でも使用でき、例えば、攪拌装置の付
いた反応釜やニーダー、一軸または多軸押出反応機等の
混合混練装置が挙げられる。また、反応速度を高めるた
め、ジブチル錫ジラウレート等の金属触媒やトリエチル
アミン等の三級アミン触媒を用いてもよい。
【0018】本発明のポリウレタンエラストマー用一成
分型組成物は常態で液体、固体または粉体等何れであっ
てもよく、また、得られるエラストマーの機能を向上さ
せるため、主成分のポリウレタン前駆体に、更に上記活
性水素基を有する化合物を添加し、ポリウレタン前駆体
の活性水素基との合計活性水素基に対するウレトジオン
基の当量比が0.25〜1.00、好ましくは0.35
〜0.75の範囲で有するように調整することもでき
る。また、ウレトジオン基の開環温度を下げる解離触
媒、貯蔵時のゲル化を防止するエステル・ウレタン交換
反応防止剤等のゲル化防止剤、その他、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、加水分解防止剤、着色剤、難燃剤、粘度調
整剤、流れ性改良剤、可塑剤、揺変剤、及び充填剤等を
配合して調製することもできる。更に、ポリウレタンエ
ラストマー用組成物に、塩化メチレン、フロン化合物、
ペンタン等の物理発泡剤、アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾジカルボンアミド、N,N’−ジニトロソペン
タメチレンテトラミン等の有機発泡剤及び重炭酸ナトリ
ウム、炭酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム等の
無機発泡剤を単独使用或いは併用し、又はフロス法によ
って発泡させ、発泡エラストマーを得ることもできる。
尚、発泡エラストマーを得るために、必要に応じて、整
泡剤、シリコーン、有機界面活性剤等を使用することも
できる。上記組成物からポリウレタンエラストマーを得
る方法は、製品の形状及び硬化条件によって選択すれば
よく、例えば、ポリウレタンエラストマー用組成物を金
型に注型、押出成形、射出成形、ブロー成形、真空成
形、圧縮成形等によって注入した後、又は金型に散布、
塗布等によってコーティングした後、熱エネルギーを与
えて反応、硬化させて成形するか、熱エネルギーを与え
た後、これを金型に注型他上記の各成形法等によって注
入し、反応、硬化させるか、何れの方法であってもよ
い。
【0019】尚、ポリウレタン前駆体の上記当量比が
0.5を越え1.0までの範囲ではウレトジオン基が過
剰となり、本発明のポリウレタンエラストマー用組成物
は、環境中の水分との反応による鎖延長、架橋やウレタ
ン基、ウレア基等との反応によるアロファネートやビュ
ーレット化反応、及びイソシアネート基単独での重合反
応、例えばカルボジイミド化、イソシアヌレート化等に
より鎖延長及び/又は架橋させることもできる。尚、得
られるエラストマーの物性等が良好であれば、全てのウ
レトジオン基を開環させる必要はない。また、当量比が
0.25以上〜0.5未満では、活性水素基が過剰とな
り、前駆体は熱可塑的に挙動する。
【0020】
【作用】本発明のポリウレタンエラストマー用一成分型
組成物には、常温ではフリーのポリイソシアネートモノ
マーを含めてイソシアネート基が実質的に存在せず、所
定温度以上に加熱された時にウレトジオン基の開環によ
って複数の活性なイソシアネート基が再生される。その
ため所定温度以下では、二成分型ポリウレタンエラスト
マー用組成物のような可使時間の制限がなく、半永久的
な貯蔵安定性を有している。また、再生されたイソシア
ネート基は、開環したポリウレタン前駆体中の分子の末
端に付いているため、フリーのポリイソシアネートモノ
マーの発生及び飛散がなく、作業環境上取り扱いが安全
である。また、本発明のポリウレタンエラストマー用組
成物は一成分型であり、二成分型ポリウレタンエラスト
マー用組成物のように二成分の厳密な秤量及び均一な混
合を必要としないという特徴がある。更に、ウレトジオ
ン基が開環する温度以上では、あたかも二成分型ポリウ
レタンエラストマー用組成物の如く、再生されたイソシ
アネート基と末端活性水素基との反応により鎖延長及び
/又は架橋が進み硬化し、均一な反応生成物を得ること
ができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例等により本発明を更に詳細に説
明する。以下の実施例等において、「部」は全て「重量
部」を意味し、「%」は全て「重量%」を意味する。 (1) ウレトジオン基を有するポリイソシアネート成分の
合成 中間合成例1 攪拌機、温度計及び冷却器のついた反応器に、HDI
(イソシアネート基の量=49.9%、固形分=100
%)3000部と、触媒としてトリオクチルホスフィン
6.0部を仕込み、攪拌しながら65〜70℃に加熱し
同温度で6時間反応させ、次いで、リン酸3.5部を加
えて反応を停止し、イソシアネート基含量が31.0%
の淡黄色の反応生成液を得た。FT−IR(赤外線吸収
スペクトル)及びC13−NMR(核磁気共鳴スペクト
ル)から、この生成物にはイソシアネート基、ウレトジ
オン基及びイソシアヌレート基が存在することが確認さ
れた。高沸点溶剤であるプロピレングリコールメチルエ
ーテルアセテート(以下、PGM−Acという。)の沸
点でジブチルアミン(以下、DBAという。)と反応さ
せ塩酸水溶液で逆滴定して求めたイソシアネート基含量
は38.6%であり、よってウレトジオン基の解離で生
成するイソシアネート基の量は7.6%であった。ま
た、イソシアヌレート基含量は11.4%であった。
【0022】中間合成例2 攪拌機、温度計及び冷却器のついた反応器に、TDI
(イソシアネート基の量=48.1%、固形分=100
%)700部とトルエン2300部を仕込み混合した
後、触媒としてトリ−n−ブチルホスフィン10.0部
を25℃にて加えた。直ちに反応が始まり、約5分後に
は二量体が反応器の底部に分離し始めた。攪拌しながら
温度を50〜65℃に保持し、同温度で1.5時間反応
させ、次いでリン酸2.5部を加えて反応を停止し、イ
ソシアネート基含量が15.0%の淡黄色の反応生成液
を得た。この反応生成液から、トルエン及び未反応TD
Iを簡易蒸留処理後120℃、0.01Torrで薄膜
蒸留により除去した。生成物のイソシアネート基含量は
14.8%であり、FT−IR及びC13−NMRから、
この生成物にはイソシアネート基、ウレトジオン基及び
イソシアヌレート基が存在することが確認された。PG
M−Acの沸点でDBAと反応させ塩酸水溶液で逆滴定
して求めたイソシアネート基含量は36.1%であり、
よってウレトジオン基の解離で生成するイソシアネート
基の量は21.3%であった。また、イソシアヌレート
基含量は11.9%であった。
【0023】中間合成例3 攪拌機、温度計及び冷却器のついた反応器に、HDI
(イソシアネート基含量=49.9%、固形分=100
%)3000部と1,2−PG45部とを仕込み、攪拌
しつつ60℃で2時間反応させた。イソシアネート基の
量は47.6%となった。次いで、触媒としてトリオク
チルホスフィン6.5部を仕込み、攪拌しながら50〜
55℃で8時間反応させ、次いでリン酸1.9部を加え
て反応を停止し、イソシアネート基含量が40.2%の
淡黄色の反応生成液を得た。この反応生成液から、未反
応HDIを120℃、0.01Torrで薄膜蒸留によ
り除去した。生成物のイソシアネート基含量は21.6
%であり、FT−IR及びC13−NMRから、この生成
物にはイソシアネート基、ウレトジオン基、イソシアヌ
レート基及びウレタン基が存在することが確認された。
PGM−Acの沸点でDBAと反応させ塩酸水溶液で逆
滴定して求めたイソシアネート基含量は38.5%であ
り、よってウレトジオン基の解離で生成するイソシアネ
ート基の量は16.9%であった。また、イソシアヌレ
ート基含量は8.4%、ウレタン基含量は1.6%であ
った。
【0024】(2) ポリウレタン前駆体の合成例 合成例1 攪拌機、温度計及び冷却器のついた反応器に、中間合成
例1で合成したポリイソシアネート100部、芳香族ポ
リエステルジオール(分子量1000)246部、及び
1,4−ブタンジオール18部を仕込み、80℃で5時
間反応させた。反応生成物のFT−IRを測定したとこ
ろ、ウレトジオン基及びイソシアヌレート基の吸収は反
応開始時と変化がなく、イソシアネート基の吸収は消滅
しウレタン化の終了が確認された。ポリウレタン前駆体
である反応生成物は、常温において固体ワックス状であ
った。反応生成物中にはフリーのポリイソシアネートモ
ノマーは検出されず、ウレトジオン基含量は2.1%、
水酸基価は22.8であり、ウレトジオン基と活性水素
基との当量比は0.52であった。
【0025】合成例2 攪拌機、温度計及び冷却器のついた反応器に、中間合成
例2で合成したポリイソシアネート100部、ポリブチ
レンアジペートジオール(分子量1000)249部、
及びシクロヘキサンジオール20部を仕込み、80℃で
5時間反応させた。反応生成物のFT−IRを測定した
ところ、合成例1と同様に、ウレトジオン基及びイソシ
アヌレート基の吸収は反応開始時と変化がなく、イソシ
アネート基の吸収は消滅しウレタン化の終了が確認され
た。ポリウレタン前駆体である反応生成物は、常温にお
いて固体ワックス状であった。反応生成物中にはフリー
のポリイソシアネートモノマーは検出されず、ウレトジ
オン基含量は5.7%、水酸基価は64.2であり、ウ
レトジオン基と活性水素基との当量比は0.55であっ
た。
【0026】合成例3 攪拌機、温度計及び冷却器のついた反応器に、中間合成
例3で合成したポリイソシアネート100部、IPDI
(イソシアネート基含量=37.8%、固形分=100
%)14部、及び3−メチル−1,5−ペンタンアジペ
ートジオール(分子量500)241部を仕込み、80
℃で5時間反応させた。反応が進むにつれて粘度が高く
なったが、液状を保ったままであった。反応生成物のF
T−IRを測定したところ、合成例1と同様に、ウレト
ジオン基及びイソシアヌレート基の吸収は反応開始時と
変化がなく、イソシアネート基の吸収は消滅しウレタン
化の終了が確認された。次いで、TMP6.4部を添加
して攪拌し均一液とした。ポリウレタン前駆体である反
応生成物は、常温において高粘度の液体であった。反応
生成物中にはフリーのポリイソシアネートモノマーは検
出されず、ウレトジオン基含量は4.7%、水酸基価6
2.3であり、ウレトジオン基と活性水素基との当量比
は0.50であった。また、100℃加熱下B型粘度計
で測定した粘度は20000cpであった。
【0027】(3) ポリウレタンエラストマー用組成物の
調製 実施例1〜3及び比較例1〜4 合成例1〜3のポリウレタン前駆体に、酸化防止剤(チ
バガイギー社製、商品名「イルガノックス1010」)
0.5部を配合したポリウレタンエラストマー用組成物
をそれぞれ実施例1〜3とする。また、比較例1〜4に
は下記の市販の製品(比較品1〜4)に上記の酸化防止
剤を0.5部配合したものを用いた。 比較品1 後記比較製造例1の二成分型組成物 比較品2 後記比較製造例2の二成分型組成物 比較品3 後記比較製造例3の二成分型組成物 比較品4 後記比較製造例4の熱可塑性エラストマー
【0028】(4) エラストマーの製造 上記実施例1〜3及び比較例1〜4の組成物を用い下記
のようにしてエラストマーを製造した。 製造例1〜3 実施例1〜3の組成物を用い、ラボプレスを用いた圧縮
成形により、200℃、15分間キュアして、厚さ約1
mmのエラストマーシートを作製した。 比較製造例1〔上記比較品1を用いた比較例1の組成物
を使用〕 TDI−ポリエステル系イソシアネート末端プレポリマ
ー(イソシアネート基含量=4.2%、粘度=1600
cSt/75℃)100部を80℃に加熱し、これに1
20℃に加熱した3,3’−ジクロロ−4,4’−ジア
ミノジフェニルメタン(以下、MOCAという)を1
0.7部添加して良く混合した。この混合液を金型に注
入し、120℃で6時間硬化させ、厚さ2mmのエラス
トマーシートを作製した。 比較製造例2〔上記比較品2を用いた比較例2の組成物
を使用〕 TDI−ポリエステル系イソシアネート末端プレポリマ
ー(イソシアネート基含量=3.8%、粘度=1400
cSt/75℃)100部を80℃に加熱し、これに1
20℃に加熱したMOCAを11.2部添加して良く混
合した。この混合液を金型に注入し、120℃で10時
間硬化させ、厚さ2mmのエラストマーシートを作製し
た。
【0029】比較製造例3〔上記比較品3を用いた比較
例3の組成物を使用〕 TDI−ポリエステル系イソシアネート末端プレポリマ
ー(イソシアネート基含量=6.2%、粘度=1600
cSt/75℃)100部を80℃に加熱し、これに
1,4−ブタンジオールを6.3部添加して良く混合し
た。この混合液を金型に注入し、120℃で10時間硬
化させ、厚さ2mmのエラストマーシートを作製した。 比較製造例4〔上記比較品4を用いた比較例4の組成物
を使用〕 ポリエステル系TPUを射出成形して厚さ2mmのエラ
ストマーシートを作製した。
【0030】(5) ポリウレタンエラストマー用組成物及
び得られたエラストマーの性能評価 (a)ポリウレタンエラストマー用組成物の安定性 100℃での粘度の経時上昇率から、次の判定基準によ
り評価した。 〈判定基準〉 ×:1日以内にゲル化 ○:21日以上安定 (b)作業環境 組成物の配合時及び成形加工時の雰囲気を同一条件でサ
ンプリングしガスクロマトグラフィーにて測定して、雰
囲気中に含まれるフリーのポリイソシアネートモノマー
の飛散の有無を評価した。 (c)物性 硬さ、引張強度、破断伸び、引裂強度及び50%圧縮永
久歪(70℃、22時間加熱後)はJIS K 630
1に準じて測定した。また、耐熱性(120℃、30日
間加熱後、引張強度の保持率で評価)はJIS K 6
723に準じて測定した。 実施例1〜3及び比較例1〜4のポリウレタンエラスト
マー用組成物の性質を表1に示す。また、製造例1〜3
及び比較製造例1〜4のポリウレタンエラストマーの物
性を表2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】表1及び表2の結果によれば、本発明のポ
リウレタンエラストマー用一成分型組成物は25℃では
勿論のこと、50℃というかなり高温においても粘度の
上昇がみられず極めて貯蔵安定性に優れており、また、
組成物の配合時、硬化時何れにおいてもフリーのポリイ
ソシアネートモノマーは全く検出されず、作業環境の面
からも優れたものであることが分かる。更に、得られる
エラストマーの物性は、二成分型組成物から得られるエ
ラストマーの物性と同等であり、優れた安定性、作業環
境性及び物性を併せ持つものである。これに対し、比較
例1〜3の二成分型組成物では、物性は優れているもの
の、安定性が非常に劣り、また、配合時、硬化時何れに
おいてもイソシアネートモノマーが検出されており作業
環境性も不良であることが分かる。また、比較例4の熱
可塑性エラストマー組成物では、安定性、作業環境性は
実施例の組成物同様優れているものの、引張強度、圧縮
永久歪等の物性が劣っている。尚、本発明においては、
前記具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に
応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすること
ができる。
【0034】
【発明の効果】本発明のポリウレタンエラストマー用一
成分型組成物は、熱可塑性エラストマー用組成物が持つ
使用時の容易さとポットライフ或いは貯蔵安定性等の長
所を有し、また、得られるエラストマーは、従来の二成
分型ポリウレタン系エラストマーの長所である強靱なエ
ラストマー物性を備えたものである。本発明のポリウレ
タンエラストマー用組成物は、一成分型であって半永久
的な貯蔵安定性を有し、ウレトジオン基の開環する温度
まで加熱することで活性水素基と反応して硬化し、優れ
た耐熱性と耐久性を持ち、且つその骨格構造及び使用す
る活性水素化合物を適当に選択することにより、ゴム弾
性、耐薬品性、耐磨耗性、強靱性、耐寒性、耐久性等を
好ましい範囲に制御することができる。更に、本発明の
ポリウレタンエラストマー用組成物は、常温において環
境上問題のあるフリーのポリイソシアネートモノマーを
有さず、また、高温での硬化時においても一部のブロッ
クイソシアネートでみられるフリーのポリイソシアネー
トモノマーの発生がなく、良好な作業環境で安全に取り
扱うことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 7/00 301 7310−4F (72)発明者 比田井 隆雄 愛知県安城市篠目町古林畔3−12 (72)発明者 濱 伸二郎 神奈川県藤沢市みその台6−9 (72)発明者 橋本 貞子 神奈川県秦野市北矢名1303−1 (72)発明者 森川 幸弘 神奈川県横浜市港北区綱島東3−5−37

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイソシアネート成分と活性水素基を
    有する化合物とからなるポリウレタン前駆体を主成分と
    するポリウレタンエラストマー用組成物であって、 上記ポリイソシアネート成分は少なくともウレトジオン
    基を有するポリイソシアネートを含み、上記活性水素基
    を有する化合物は分子内に少なくとも2個の活性水素基
    を有する、分子量18〜20000のものであり、 上記ポリウレタン前駆体は、上記ポリイソシアネート成
    分のイソシアネート基に対する上記活性水素基を有する
    化合物の活性水素基の当量比が1.0を越える条件で反
    応させて得られ、且つ、上記ポリウレタン前駆体中の活
    性水素基に対するウレトジオン基の当量比が0.25〜
    1.0であることを特徴とするポリウレタンエラストマ
    ー用一成分型組成物。
  2. 【請求項2】 上記ポリイソシアネート成分が、イソシ
    アネート基から誘導されるウレトジオン基及びイソシア
    ヌレート基を有するものである請求項1記載のポリウレ
    タンエラストマー用一成分型組成物。
  3. 【請求項3】 上記ポリウレタン前駆体に活性水素基を
    有する化合物を添加し、上記ポリウレタン前駆体中の活
    性水素基との合計活性水素基に対するウレトジオン基の
    当量比0.25〜1.0とした請求項1又は2記載の
    ポリウレタンエラストマー用一成分型組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載のポリウレタ
    ンエラストマー用一成分型組成物を、ウレトジオン基が
    開環する温度以下で注入、成形後、ウレトジオン基が開
    環する温度以上に加熱して反応、硬化させることを特徴
    とするポリウレタンエラストマー用一成分型組成物の成
    形加工方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2又は3に記載のポリウレタ
    ンエラストマー用一成分型組成物をウレトジオン基が開
    環する温度以上に加熱した後、注入、成形し反応、硬化
    させることを特徴とするポリウレタンエラストマー用一
    成分型組成物の成形加工方法。
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