JPH0768235B2 - Nmda遮断薬剤組成物 - Google Patents

Nmda遮断薬剤組成物

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JPH0768235B2
JPH0768235B2 JP2302296A JP30229690A JPH0768235B2 JP H0768235 B2 JPH0768235 B2 JP H0768235B2 JP 2302296 A JP2302296 A JP 2302296A JP 30229690 A JP30229690 A JP 30229690A JP H0768235 B2 JPH0768235 B2 JP H0768235B2
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    • C07D311/02Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings ortho- or peri-condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D311/78Ring systems having three or more relevant rings
    • C07D311/80Dibenzopyrans; Hydrogenated dibenzopyrans

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、活性成分として下記に定義する式(I)の
(3S,4S)−テトラヒドロカンナビノール(THC)型化合
物を含んで成る興奮性アミノ酸神経毒性を防止するため
の薬剤組成物に関する。本発明の組成物は、長時間の発
作による障害、血液供給の不足または減少、グルコース
供給の欠乏および機械的障害のような中枢神経系(CN
S)に対する急性のグルタメート神経毒性を緩和し且つ
予防するのに特に有効である。本発明の組成物は、例え
ばグリシンのようなグルタメート以外のアミノ酸レセプ
ターに関連すると考えられる毒物によって誘起される痙
攣のようなCNSに対する他の損傷の軽減にも有効であ
る。
本発明の組成物は、漸進性で選択的な神経減損を特徴と
するある種の慢性の変性病の治療にも有効である。ま
た、本発明の組成物はアルツハイマー病の治療に治療上
有効であると考えられる。
本発明の組成物は、腺不全の発作、低酸素症における全
体的低酸素性虚血障害単独または血流減少(虚血)と組
合せられたもの並びに心停止および脳動脈の急激な閉塞
の場合に特に重要である。
以下において詳細に説明する式(I)の化合物の幾つか
は新規化合物であり、本発明の範囲内で化合物として特
許請求される。
本発明による薬剤組成物の活性成分は、(+)−(3S,4
S)配置を有する一般式 (式中、A−−−−Bは1(2)または6(1)二重結
合を表わし、Rは−CH3またはCH2OHを表わし、R1は水素
原子または低級アシル基を表わし、R2は(A)直鎖状ま
たは分岐鎖状C6〜12アルキル基または(B)基−O−
R3を表わし、但しR3は直鎖状または分岐鎖状C5〜9
ルキル基または末端炭素原子でフェニル基によって置換
された直鎖状または分岐鎖状アルキル基である)を有す
る化合物である。
RがCH2OHでありR1が低級アシル基である式(I)の化
合物は新規化合物であり、化合物として特許請求され
る。
〔従来の技術および発明が解決しようとする課題〕
「グルタメート神経毒性および神経系の病気(Glutamat
e Neurotoxicity and Diseases of the Nervous Syste
m)」という総説、Neuron,623〜34(1988年)には、グ
ルタメート神経毒性の知識、かかる毒性の様々な作用お
よびそれによって引き起こされる様々な病気の現状が纏
められている。この総説には3種類のグルタメートレセ
プターが挙げられており、これらのレセプターの既知の
競合的および非競合的遮断剤も挙げられており、かかる
作用の機構についての各種の理論も挙げられている。こ
の総説によれば、グルタメート神経毒性に関係した病気
の幾つかに有効なN−メチル−D−アスパルテート(NM
DA)拮抗薬を導くことにかなりの努力が集中されてい
る。神経の障害または変性に対する効果が認められた有
効な治療法は未だ知られておらず、例えば心臓発作だけ
でも多くの国における主な死亡原因の一つであるので、
このようなNMDA拮抗薬を見出だすことの重要性は自明で
ある。この総説は、ある種のNMDA拮抗薬が特定の病状に
ついて他の拮抗薬より有効性が高くまたは副作用が少な
い事を決定することにが重要になるということを述べて
いる。
一般式(I)の化合物の幾つかは米国特許第4,179,517
号公報および第4,876,276号公報に開示されている。こ
れらの米国特許公報に開示されているように、これらの
本質的に純粋な合成(+)−(3S,4S)−THC誘導体およ
び同族体は望ましくない***様の精神作用副作用を全く
持たない。これらの既知化合物は、鎮痛、抗嘔吐および
抗緑内障作用を有することが記載されている。
本発明者らは、前記の既知化合物および幾つかの新規化
合物が前記の鎮痛、抗嘔吐および抗緑内障作用を有する
ことに加え、前記のような病気および症状にも有効であ
り、興奮性アミノ酸レセプター遮断薬、例えばNMDA−ま
たはグルタメート−遮断薬或いはグリシンレセプターと
相互作用するものとしても有効であり、且つ前記のよう
な神経伝達物質の毒性によって引き起こされる異常な状
態の多くの緩和および治療に有効であることを見出だし
た。
〔課題を解決するための手段および作用〕
本発明は、長時間の発作による障害、血液供給の不足ま
たは減少、グルコース供給の欠乏および機械的障害、お
よびストリキニーネ、ピクロトキシンまたは有機リン化
合物による中毒のようなCNSに対する急性の障害または
中毒による興奮性アミノ酸神経毒性を軽減しまたは予防
するのに好適な製薬組成物に関する。
本発明の組成物は、漸進性で選択的な神経損減を特徴と
するある種の慢性の変性病にも有効である。また、本発
明の組成物はハンチントン病、パーキンソン病およびア
ルツマイマー病の治療に治療効果を有するものと考えら
れる。
上記のように、本発明の組成物は発作、低酸素症におけ
る全体的低酸素性虚血障害単独または血流減少(虚血)
と組合せられたもの並びに心停止および脳動脈の急激な
閉塞の場合に特に重要である。
本発明は、以上のような目的のための薬剤組成物であっ
て、活性成分が(3S,4S)配置を有する一般式 (式中、A−−−−Bは1(2)または6(1)二重結
合を表わし、Rは−CH3または−CH2OHを表わし、R1は水
素原子または低級アシル基を表わし、R2は(A)直鎖状
または分岐鎖状C6〜12アルキル基または(B)基−O
−R3を表わし、但しR3は直鎖状または分岐鎖状C5〜9
アルキル基または末端炭素原子でフェニル基によって置
換された直鎖状または分岐鎖状アルキル基である)の化
合物であるもの、に関する。
好ましい化合物では、R2は1,1−ジメチルアルキル基ま
たは1,2−ジメチルアルキル基であって、炭素原子の総
数が少なくとも7個であるもの並びにそれらの化合物の
前駆体である。
特に好ましい化合物は、R2が1,1−ジメチルヘプチルま
たは1,2−ジメチルヘプチルであるものである。
多くの生理学的実験を行った好ましい化合物は、7−ヒ
ドロキシ−Δ6−テトラヒドロカンナビノールの(+)
−(3S,4S)−1,1−ジメチルヘプチル同族体化合物(以
後、HU−211と表わす)である。
を有し、本質的に(−)−(3R,4R)鏡像異性体を含ま
ない(+)−(3S,4S)化合物であって、R2が1,1−ジメ
チルヘプチルであるものは、実際上はHU−211と表わさ
れた化合物と同じ活性を有する(式(II)の化合物は米
国特許第4,179,517号公報では化合物Vbと表わされ、化
合物(IIa)の化合物は前記特許公報では化合物XIbと表
わされる)。
また、一般式(I)の幾つかの新規化合物であって、R
がCH2OHを表わし、R1が低級アシル基を表わすものも、
所望な抗グルタメートまたはグリシン関連活性を有する
ことが見出だされた。これらの新規化合物は、一般式
(I)(式中、RはCH2OHを表わし、R1は水素である)
の化合物を、このモノエステルの比較的高収率での形成
に好ましい条件下にてアシル化することによって製造す
ることができる。2個のヒドロキシ残基を有する出発化
合物を無水酢酸とピリジンを用いるアセチル化のような
通常のエステル化では、ジエステルを生成し、モノエス
テルの収率は2〜3%を上回らないので、この方法は実
際的な合成上の価値はない。本発明者らは、窒素雰囲気
下でカリウム=2−メチル−2−ブトキシドの存在下に
て無水酢酸を用いてエステル化を行うと、フェニル環上
のヒドロキシ基のエステル化が優先し、所望なモノエス
テルが高収率で得られることを見出だした。
前記の新規化合物の中でも、モノアセテートが好まし
い。
これらの化合物は総て(+)−(3S,4S)配置であり、
(−)−(3R,4R)鏡像異性体を本質的に含まない。後
者は好ましくない向神経性副作用を有することが知られ
ていることが強調される。前記のように、一般式(I)
によって定義される種類の化合物は、「***様」CNS活
性を実質的に欠いている。
この新規組成物は、活性成分のほかに、通常の製薬上許
容可能なキャリヤー、希釈剤等を含んでいる。錠剤、丸
薬、カプセル等の経口投与用の固形組成物は、活性成分
を通常の製薬上許容可能な成分、例えばコーンスター
チ、ラクトース、スクロース、ソルビトール、タルク、
ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カ
ルシウムおよびガムを製薬上許容可能な希釈剤と共に混
合することによって製造することができる。錠剤と丸薬
は、当該技術分野において知られている製薬上許容可能
な物質をコーティングまたは混合し、長時間作用性また
は徐放性を付与する投与形態を提供することができる。
他の固形組成物は、直腸から投与するための座薬として
製造することができる。液状形態は、経口用または、皮
下、経皮、静脈内、鞘内(intratechal)等の注射用に
製造することができる。液状組成物には、水性溶液、賦
香シロップ、水性または油性懸濁液、食用油並びにエリ
クシルおよび同様な製薬用ビヒクルによる賦香エマルジ
ョンが挙げられる。更に、本発明の組成物は、エアゾー
ルの形態にして鼻内等に投与することができる。
ヒトに対する活性成分の投与量は、通常は体重1kg当た
り0.05mg〜約50mgであり、1日に1〜4回投与する。し
かしながら、この薬物は比較的長時間に亙って作用する
ので、2日毎の投与も可能である。好ましい、投与量の
範囲は体重1kg当たり1.0mg〜約20mgである。しかしなが
ら、治療すべき病気、投与法、患者の年齢、体重、症状
などによって担当医師によって決定されることは当業者
には明らかである。
前記化合物は総て有効なNMDAレセプター遮断薬であり、
前記のような疾患の症状の一つまたは同時に幾つかの治
療に用いられる製薬組成物の活性成分として用いること
ができる。有効投与量は本質的に同じであり、更に顕著
な効果はこれらの化合物の既知の特性に加えて、NMDAレ
セプター遮断の効果である。しかしながら、本発明の化
合物および組成物は、必ずしもNMDAレセプター遮断薬と
はならない痙攣薬に対しても良好な遮断作用を示すこと
に留意することが重要である。例えば、本発明の組成物
はストリキニーネおよびNMDAによって引き起こされる中
毒を予防しまたは少なくとも緩和することができる。
本発明は、本発明の組成物の治療上有効量を患者に投与
することによって前記のような各種の病的状態を治療す
る方法にも関する。本明細書で用いられる投与という用
語は、経口、非経口、静脈内、筋肉内、皮下、経皮、鞘
内(intratechal)、直腸および鼻内投与を包含する。
合成カンナビノイドである7−ヒドロキシ−Δ6−テト
ラヒドロ−カンナビノール、1,1−ジメチルヘプチル同
族体の鏡像異性体は、メコウラム・アール(Mechoulam
R.)ら、Tetrahedron:Asymmetry 1,315〜319(1990)お
よびメコウラム・アール(Mechoulam R.)ら、Experien
tia,44,762〜764(1988)に記載されている。本明細書
ではHU−210(第1図を参照)と表わしている(−)−
(3R,4R)鏡像異性体は極めて強力な***様化合物であ
る(ハッシシの活性成分であるΔ1−テトラ−ヒドラカ
ンナビノールの約100倍)。本明細書ではHU-211(第1
図を参照)と表わしている(+)−(3S,4S)鏡像異性
体は鎮痛薬および抗嘔吐薬として活性であることは知ら
れているが、HU-210のED50の数千倍を上回る投与量でも
***様薬物としては不活性である〔メコウラム・アール
(Mechoulam R.)ら、Experientia,44,762〜764(198
8)〕。
本発明者らは、HU-211と式(II)および(IIa)の化合
物並びに本発明の組成物の好ましい活性化合物である前
記の新規モノエステルが体重kg当たり約25mgでNMDAレセ
プター拮抗薬によって典型的に引き起こされる常同症、
運動過剰作用および頻脈作用を誘発することを見出だし
た。約2.5mg/kg体重といったかなり低い投与量では、そ
れらはNMDAによって誘発される震え、発作および死亡の
強力な遮断薬である。したがって、治療効果(NMDA拮抗
作用)と予想される副作用(例えば頻脈)とを良好に分
離することができた。結合の検討では、HU-211は立体特
異的にNMDAレセプターを遮断し、相互作用が他の非競合
的NMDA拮抗薬またはグルタメートおよびグリシンの結合
部位とは離れた結合部位で起こることを示している。し
たがって、上記および式(I)の他の化合物はNMDAレセ
プターによって介在される神経毒性を予防する非精神作
用性薬物として有用であることは明らかである。
下記の説明から明らかになるように、HU-211および本発
明の組成物活性成分を構成する他の化合物の薬理学的特
性にはマウスに常同症、運動過剰作用および頻脈作用を
誘発することも包含される(表−1)。これらの特性は
グルタメートレセプターのNMDA群の非競合的拮抗薬の特
性と一致し、これらの化合物は活性なNMDAレセプター拮
抗薬であることを示唆している。この可能性は、マウス
におけるNMDAおよびNMDA拮抗薬の震顫、痙攣および死亡
作用を予防する化合物の活性を検討することによって調
査された。
本発明を、下記の図および実施例を用いて詳細に説明す
る。
〔実施例〕
製造例 カリウム=2−メチル−ブトキシド(2ml)を、ベンゼ
ン(30ml)に溶解したHU-211(300mg、0.78ミリモル)
に加えた。この溶液をN2雰囲気下にて45分間攪拌した。
次いで、無水酢酸(0.1ml)をこの溶液に加え、続いてN
aHCO3と水を加えた。有機層を硫酸マグネシウム上で乾
燥し、濾過して、蒸発させた。粗製の反応混合物を15g
のシリカゲル上でクロマトグラフィに付し、10%〜>30
%エーテル:石油エーテル溶液で溶出し、下記のものを
得た。
化合物aおよびbをLiAlH4で還元し、出発物質HU-211を
回収した。
生理学的例 例1 下記の説明は、NMDAによって誘発される震顫、痙攣およ
び死亡に対する本発明の組成物の所望な抑制作用を明ら
かにするために行った実験の包括的な説明である。
サブラマウス(イスラエル雑種)を、ビヒクルのみ(コ
ントロール)またはHU-211(1.25または2.50mg/kg、皮
下)で予備処理した後、NMDA(200mg/kg、皮下)で処理
した。表−2に示されるように、コントロールとHU-211
予備処理した動物は震顫の潜伏期、発作の潜伏期および
NMDAの注射から死亡に至までの時間に著しい差を示し
た。同様な実験をC−57ブラックマウスを用いて、NMDA
の投与量を減少させて(100mg/kg、皮下)行った。NMDA
によって誘発される効果のHU-211による反作用はこの株
では一層顕著であった(NMDAの作用に対しサブラマウス
よりも感受性が高い)。HU-211なしでNMDAを投与された
両株のコントロール系では、いずれの動物も発作の開始
に続いて10分未満で死亡した。対照的に、HU-211で予備
処理した5匹のサブラマウスの内の2匹と、7匹のC−
57ブラックマウスの内の6匹は震顫も発作も示さず、NM
DAの投与から4日以上も生き続けた(表−2)。予備実
験の結果は、C−57ブラックマウスでのHU-211の抗NMDA
作用は24時間を上回って持続したことを示している。こ
れは、6匹の生き残ったC−57ブラックマウスで1日後
に再度NMDA(100mg/kg)を投与した後NMDAによって引き
起こされる震顫および発作が著しく緩和され、生き続け
たことによって示された。纏めれば、これらのデーター
はHU-211は実際にNMDA拮抗薬である決定的な証拠を提供
するものであり、更に痙攣は中枢神経によって伝達され
る現象であるので、この薬剤は高率で中枢神経に浸透す
ることを示している。
HU-211の作用の部位を同定するため、十分に洗浄したラ
ットの脳皮質膜とNMDAレセプターの強力な非競合性遮断
薬、〔3H〕−N−〔1−(2−チエニル)−シクロヘ
キシル〕ピペリジン(〔3H〕TCP)(40Ci/ミリモル;1C
i−37GBq、純度>98%、(イスラエル・ニュークレア・
リサーチ・センター(Israel Nuclear Research Cente
r)、ネゼブ、イスラエル)を用いて、一連の結合アッ
セイを行った。100μMのHU-211では5nM〔3H〕TCPの平
衡結合は抑制されず、HU-211の挙動効果はNMDAレセプタ
ーイオンチャンネルでは非競合的遮断薬部位によっては
発揮されなかった。1μMグルタメートおよび1μMグ
リシンの存在下での2〜100nM〔3H〕TCPを用いる平衡
結合実験はこの示唆を証明し、HU-211(10μM)は〔3
H〕TCPの最大結合容量を変化させず(コントロール及
びHU-211に対して記録された値はそれぞれ3.4および3.5
pmol/mg)、〔3H〕TCPに対する解離定数(Kd)には影
響しなかった(それぞれ、コントロールに対して27nMお
よびHU-211に対して26nM)。
次いで、速度論実験を行い、HU-211がNMDAレセプターの
グルタメート−またはグリシン結合部位に直接作用する
ことによりその挙動効果を示すかどうかを決定した。以
前の研究においてこの方法を用いているのは、NMDAレセ
プターに結合する〔3H〕TCPおよび〔3H〕MK-801
((+)−5−メチル−10,11−ジヒドロ−5H−ジベン
ゾ〔a,d〕シクロヘプテン−5,10−イミンの非競合的性
状を示すことを目的としたものであり、これらの化合物
は優先的にセレプターイオンチャンネルの活性化された
状態に結合しレセプターに対する非競合的遮断薬の解離
の速度およびそれらのレセプターからの解離をそれらの
平衡結合を変化させることなく促進させることを示し
た。HU-211を用いた速度実験の結果を第2図に示す。こ
の図から判るように、10μMのHU-211の添加では、その
平衡結合の水準は変化せずにNMDAレセプターに対する〔
3H〕TCP結合の解離速度が若干減少したのみであった
が、グルタメート1μMとグリシン1μMの存在下では
HU-211を10μM添加すると解離速度が著しく減少した
(第2A図)。HU-211を10μM添加すると、グルタメート
1μMとグリシン1μMの不存在下および存在下のいず
れにおいてもNMDAレセプターからの〔3H〕TCPの解離速
度も低下したが、それらの存在かの方が遥かに顕著であ
った。
このように、速度論データーは、HU-211は〔3H〕TCP結
合アッセイにおけるNMDA拮抗薬としての機能を有するこ
とを示している。NMDA拮抗薬であるアミノホスホバレレ
ート(AP−5)と同様に、HU-211は〔3H〕TCP結合のグ
ルタメート/グリシンの効力を減少させる。しかしなが
ら、グルタメートおよびグリシンの不存在下でも強力な
3H〕TCP結合を示すAP−5とは異なり、HU-211はグル
タメートとグリシンとが存在するとき〔3H〕TCP結合の
一層活性な遮断薬(すなわち誘発結合)であると思われ
る。この知見とAP−5およびカンナビノイドとの間の構
造が著しく相違するという事実により、後者はグルタメ
ートまたはグリシン部位で作用しない可能性があると思
われた。実際に、HU-211(10および50μM)はグルタメ
ートまたはグリシンによって誘発される〔3H〕TCPの効
果を減少させるが見掛けの親和性は変化させない(図示
せず)ことが見出だされた。纏めると、これらの結果
は、HU-211は、TCP、グルタメートまたはグリシンの結
合部位から離れたNMDAレセプターの特異的部位で作用す
ることによって動物に挙動効果の少なくともあるものを
発揮させることを示唆している。
(a)〔3H〕TCP結合の初期速度は投与量によって変化
し、IC50の値は6〜10μM(IC50=グルタメートまたは
グリシンによって誘発される結合の50抑制を生じる投与
量)であり、(b)HU-211は(−)鏡像異性体HU-210
(第3図)よりもNMDAレセプターに対する誘発される〔
3H〕TCP結合の遥かに強力な抑制剤であり、したがって
HU-211とNMDAレセプターとの間の立体特異的相互作用が
明確に指摘され、(c)Na−コレートで可溶化したフェ
ンサイクリジン/NMDAレセプターを用いたことを除き同
じ条件下で測定したHU-211のIC50の値も10μMであった
という数種類の事実から、HU-211は〔3H〕TCPのNMDAレ
セプターに対する結合に対して膜構造の非特異的摂動に
よってよりはむしろ特異的結合部位を介して作用するこ
とが示唆される。
近年、虚血並びに低グリセリド血症によって誘発される
脳の損傷は特にNMDAレセプターによって伝達されること
が明らかにされた。HU-211を投与した後に見られる向精
神性または他の好ましくない副作用の不存在を考慮すれ
ば、この薬物は、癲癇、ハンチントン病および脳の虚血
による神経の壊死のようなNMDAレセプターによって伝達
される神経の病変に対して有効な薬物としての重要な利
点を有する。
HU-211をエタノールとエマルフォア620(ポリオキシエ
チル化ヒマシ油)に溶解し、2回蒸留した水を加えて、
最終溶液中の(容量での)比率を1:1:18となるようにし
た。6匹のマウスとラットをそれぞれの実験(コントロ
ールを含む)に用いた。常同症をファイゲルバウム(Fe
igelbaum)らの常同症階調度(SB階調度)〔Pharm.Bioc
hem.Behav.,16,235〜240(1982)〕によって測定した。
総ての動物はHU-211またはビヒクルを投与する前に45分
間馴らし、注射を行った後60分間試験した。過活動を、
7cm角の正方形上での身体の移動として、すなわち一つ
の正方形から隣の正方形に移動した場合に得点を1とし
て測定した。心拍数をHU-211の投与後0分および75分後
に測定した。スチュデントのt検定を用いて、活動によ
る頻脈を統計的に測定した。SB階調度は別個の不連続な
得点から成るので、非パラメーター試験(マン・ウィッ
トニー・ユー(Mann Whitney U)を用いた。p<0.05;
*2p<0.01;*3p<0.001。値は、平均値±SEMであ
る。
表−2の記号の説明 HU-211溶液は表−1に記載の方法で作成した。NMDA(ケ
ンブリッジ・リサーチ・バイオケミカルス(Cambridge
Research Biochemicals)を2回蒸留水に溶解した。NMD
Aの投与を行う前にHU-211を注射した。総ての注射は体
重1kg当り10ccの容量で皮下投与した。サバラマウスに
は200mg/kgNMDAを注射し、C−57ブラックマウスには10
0mg/kgNMDAを投与した。 HU-211で予備処理した5匹の動物の2匹は震顫また
は発作を示さず、4日を経ても生き続けた。数は残りの
動物のみに関するものである。*2 7匹の動物のうち6匹は4日を経ても行き続け、
震顫または発作を示さなかった。したがって、統計的分
析は行うことができなかった。これらの動物に24時間後
にNMDA(100mg/kg)を再投与しても震顫、発作または死
亡を誘発することは出来ず、更に少なくとも4日間生き
続けた。
値は平均値±SEMである。
表−2に記載の実験を、C−57ブラックマウスを用い
て、HU-211を式(II)(化合物Vb、米国特許第4,179,51
7号公報)の化合物および式(IIa)(化合物XIb、同
上)に代えて、繰り返した。NMDA(100mg/kg)をマウス
に投与した。式(II)および(IIa)の化合物を5mg/kg
投与したところ、6匹のマウスのうち4匹の震顫、痙攣
および致死作用が防止された。
更に、新規化合物HU-247を用いて実験を繰り返したとこ
ろ、このHU-247は前記と同じ条件で2.5mg/kgの投与量で
C−57ブラックマウスの7匹のうち6匹のNMDAの震顫、
痙攣および致死作用を完全に防止した。
図面に詳細に記載したものに関する結果は、次の通りで
ある。
第2図 HU-211は、NMDAレセプターチャンネルに対する〔3H〕T
CPの結合の速度および〔3H〕TCP−レセプター錯体の解
離速度を減少させる。
(A) ラット脳皮質膜のNMDAレセプターに対する基礎
(拮抗剤を添加していない)および(1μML−グルタメ
ートおよび1μMグリシンで)誘発した〔3H〕TCPの時
間経路。データーは10μMのHU-211の不存在(o)およ
び存在下( )において測定した基礎結合、および10μ
MのHU-211の不存在(o)および存在下( )において
測定した誘発された結合を表わす。十分に洗浄した皮質
膜に対する〔3H〕TCPの結合は下記の条件下で測定し
た。すなわち、膜(80μgタン白質)を5nM〔3H〕TCP
(総結合)および100μMPCP(フェンサイクリジン)
(非特異的結合)を含む200のHEPES緩衝液中で25℃にて
インキュベーションし、反応を所定時間にポリエチレン
イミンGF/Cフィルター上で迅速濾過を行うことによって
停止した。フィルターをシンチレーション液体(ハイド
ロルーマ(Hydroluma)、ルマック・インコーポレーテ
ド(Lumac Inc.)、オランダ国)中で計数した。HU-211
を文献〔メコウラム・アール(Mechoulam,R.)ら、Tetr
ahedron:Asymmetry,1,315〜319(1990)〕記載の方法に
よって作成した。〔3H〕TCPの特異的結合(総結合−非
特異的結合)の(3個の)平均値をインキュベーション
時間の関数としてプロットした。図示されているデータ
ーは同様な結果を与えた3種類の実験の一つからのもの
である。
(B〜C) 〔3H〕TCP−レセプター錯体の基礎(B)
および誘発(C)解離の一次プロット。データーは、10
μMのHU-211の不存在(o)および存在下( )におい
て測定した基礎(拮抗剤の添加なしの)解離を表わし、
(1μML−グルタメートおよび1μMグリシンで)誘発
された解離速度は10μMのHU-211の不存在(o)および
存在下( )において測定した。試料は第2A図に記載の
ように、25℃で18nM〔3H〕TCPと共に2時間予備インキ
ュベーションした。基礎解離反応は、10μMのHU-211と
共にまたは用いずに100μMの標識されていないPCPを添
加することによって開始した。誘発された解離反応につ
いては、1μML−グルタメートおよび1μMグリシンも
添加した。反応は、即時(0時間)または所定の時間に
停止した。Beqは0時間に結合した〔3H〕TCPの量であ
り、Btは時間tに結合した〔3H〕TCPの量である。図示
されたデーターは、同様な結果を与えた3回繰り返して
行った3回実験の一つを表わしたものである。
第3図 HU-211は、立体選択的にNMDAレセプターに対する
3H〕TCPの結合速度を低下させる。
データーはHU-211A(o)およびその異性体HU-210
(o)による〔3H〕TCP)の結合の濃度依存の減少を表
わしている。〔3H〕TCP(5nM)の結合は、第2A図に記
載の方法で、1μML−グルタメート(A)および1μM
グリシン(B)の不存在(基礎)または存在下(誘発)
で測定した。
反応は10分後に停止した。データーは、異性体濃度の関
数として基礎結合に対する誘発結合として表わされる。
データーは、同様な結果を与える2つの実験の一つから
のデーターである。
第4図 HU-211によるグルタメートまたはグリシン誘発〔3H〕T
CP結合の非競合的抑制。グルタメートまたはグリシンの
存在下における結合のそれらの不存在における結合に対
する比率に対応する誘発〔3H〕TCP結合を25℃で10分間
5nM〔3H〕TCPを用いて測定した。十分に洗浄したラッ
ト皮質膜に対する〔3H〕TCPの結合は、上記と同様にHU
-211と共にまたはなしでL−グルタメート(a)または
グリシン(b)の不存在(基礎)および各種の濃度の存
在下で、以前報告された(クログ・ワイ(Kloog,Y.)
ら、Biochemistry,27,843〜848(1988))方法で3回測
定した。データーは、同じ結果を与える2つの実験のう
ちの一方からのものである。
実施例2 ピクロトキシン、ストリキニーネ及びNMDA毒性のHU-211
による防止 BALB/Cマウス(20g)にピクロトキシン、ストリキニー
ネ及びNMDAを約LD90の投与量で皮下注射した後、20分以
内の痙攣および死亡の発生を臨床観察した。用いたマウ
スの数および死亡率を最大投与量で測定した。結果を表
−3に纏める。
表−3に示した結果から判るように、HU-211はエマルフ
ォア(例3、I)製剤よりもエマルジョン(実施例3、
II、以下)において行ったときには、NMDA毒性を一層良
好に防止した。
実施例3 薬剤配合物 I.エマルフォア 本発明による活性化合物、例えばHU-211をエタノール/
エマルフォア620(GAF、米国)に溶解した。2回蒸留水
を加えた。最終溶液中のエタノール:エマルフォア:水
の比率は1:1:18であった。
通常は、この種類のキャリヤーはエタノール、ポリエチ
レングリコール、プロピレングリコール、グリセロール
等の製薬上許容可能な共溶媒を含んで成る水性溶液であ
ることができる。これに関連して、この種類のキャリヤ
ーは、天然または合成のイオン性または非イオン性の界
面活性剤を用いて製造したミセル溶液であることができ
る。キャリヤーはこれらの共溶媒とミセル溶液との組合
せであることもできる。
II.エマルジョン 場合によっては、下記に詳細に説明する特殊な成分を含
んで成るエマルジョンの形態の製剤が、表−3に示され
たように有利である。
これらのエマルジョンは、製薬上許容可能なトリグリセ
リド、レシチン、安定剤、酸化防止剤を含んで成る油相
であって、活性化合物を可溶化する相と、グリセロール
と乳化剤を含む水性相とから製造される。共乳化剤を、
所望により加えることができる。
油相と水性相のそれぞれは別個に作成し、これらの相を
結合させ、85℃に加熱しながらマグネチック・スターラ
ーで攪拌する。この温度で、高剪断ミキサーを用いて粗
製のエマルジョンを得る。冷却後、粗製のエマルジョン
を均質化して、微細なエマルジョンを得る。最後にpHを
調整する。パラベンのような防腐剤を加えることもでき
る。
好ましいトリグリセリドは中および長鎖のトリグリセリ
ドである。デオキシコーレートは好ましい安定剤であ
る。α−トコフェロールは好ましい酸化防止剤である。
プルロニックF−68(ポリオキシエチレンとポリオキシ
プロピレンの共重合体)は好ましい乳化剤である。
したがって、表−3に示された「エマルジョン」の所望
な配合の一般的例は、下記のものであることができる。
すなわち、トリグリセリド(1.0%〜30%、好ましくは1
0%)、レシチン(0.10%〜5%、好ましくは1%)、
酸化防止剤(用いられる特定の酸化防止剤によって必要
とされる%)、安定剤(0.05%〜5%、好ましくは1
%)、グリセロール(等張性を保持するのに要する
%)、乳化剤(0.20%〜10%、好ましくは2%)、活性
化合物(0.05%〜5%)および水を最大100%まで(総
て重量/重量%)。
パラベンのような防腐剤を加えることができる(0.01〜
0.1%)。
典型的な処方(重量/重量%):油相 (20.0)中で安定化したHU-211(1.0)、精製した分画
した卵黄リン脂質(1.2)、プルロニックF−68(2.
0)、グリセロール(2.25)、α−トコフェロール(0.0
2)、メチル−、ブチル−p−ヒドロキシ安息香酸エス
テル(それぞれ0.2および0.075)および2回蒸留水(最
大100まで)
【図面の簡単な説明】
第1図はHU-210およびHU-211の化学構造を示し、 第2図はNMDA−レセプターチャンネルに対する〔3H〕T
CPの結合速度と〔3H〕TCP−レセプター錯体の解離速度
を示し、 第3図はHU-211によるNMDAレセプターに対する〔3H〕T
CPの結合速度の立体選択的減少を示し、 第4図はHU-211によるグルタメート−およびグリシン−
によって誘発された〔3H〕TCP結合の非競合的抑制を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヨエル、クルーグ イスラエル国ヘルツリヤ、ノルダウ、スト リート、17 (72)発明者 ジェフリー、ジェー、フェイゲンバウム アメリカ合衆国イリノイ州、シカゴ、ノー ス、タルマン、6250 (72)発明者 ラファエル、メコウラム イスラエル国イエルサレム、チェルニコウ スキー、ストリート、12 (72)発明者 モルデチャイ、ソコロウスキー イスラエル国テルアビブ、ラビナ、ストリ ート、13 (72)発明者 サイモン、ベニタ イスラエル国メバセレト、ザイアン、ハー ラジム、ストリート、33 (56)参考文献 特開 昭52−113976(JP,A) 米国特許4876276(US,A)

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(3S,4S)配置を有し(3R,4R)鏡像異性体
    を本質的に含まない、式 (式中、A−−−−Bは1(2)または6(1)二重結
    合を表わし、R1は低級アシル基を表わし、R2は(A)直
    鎖状または分岐鎖状C6〜12アルキル基または(B)基
    −O−R3を表わし、但しR3は直鎖状または分岐鎖状C
    5〜9ルキル基または末端炭素原子でフェニル基で置換
    された直鎖状または分岐鎖状アルキル基である)を有す
    る化合物。
  2. 【請求項2】R1がアセチルであり、R2が1,1−ジメチル
    ヘプチルまたは1,2−ジメチルヘプチルである、請求項
    1記載の化合物。
  3. 【請求項3】A−−−−Bが6(1)二重結合を表わ
    す、請求項1または2記載の化合物。
  4. 【請求項4】式 を有する化合物をN2雰囲気下にてカリウム=2−メチル
    −2−ブトキシドと反応させ、酸無水物を加え、反応が
    完結したならば重炭酸ナトリウムと水を加え、有機層を
    硫酸マグネシウム上で乾燥し、この有機層を濾過して、
    蒸発させ、シリカゲルクロマトグラフィによって所望の
    モノエステルを分離することから成る、請求項1記載の
    式 (Ia)の化合物の製造法。
  5. 【請求項5】R2が1,1−ジメチルヘプチルまたは1,2−ジ
    メチルヘプチルであり、前記の酸無水物が無水酢酸であ
    る、請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】活性成分として、(3S,4S)配置を有し、
    (3R,4R)鏡像異性体を本質的に含まない、式 (式中、A−−−−Bは1(2)または6(1)二重結
    合を表わし、Rは−CH3または−CH2OHを表わし、R1は水
    素原子または低級アシル基を表わし、R2は(A)直鎖状
    または分岐鎖状C6〜12アルキル基または(B)基−O
    −R3を表わし、但しR3は直鎖状または分岐鎖状C5〜9
    アルキル基または末端炭素原子でフェニル基によって置
    換された直鎖状または分岐鎖状アルキル基である)の化
    合物の有効NMDA遮断量を、製薬上許容可能なキャリヤー
    または希釈剤と共に含む、グルタメート神経毒性を減少
    させ且つ防止する薬剤NMDA遮断組成物。
  7. 【請求項7】活性成分が本質的に純粋な(3S,4S)形の
    式(I)の化合物であり、但しR1が水素原子であり、R2
    が1,1−ジメチルヘプチルまたは1,2−ジメチルヘプチル
    である、請求項6記載の組成物。
  8. 【請求項8】活性成分が7−ヒドロキシ−Δ6−テトラ
    ヒドロカンナビノールの(3S,4S)−(+)−1,1−ジメ
    チルヘプチル同族体である、請求項6または7記載の薬
    剤組成物。
  9. 【請求項9】前記活性成分が請求項1〜3のいずれか1
    項に記載の化合物である、請求項6記載の薬剤組成物。
  10. 【請求項10】前記キャリヤーが、製薬上許容可能な共
    溶媒を含んで成る水性共溶媒溶液、または天然または合
    成のイオン性または非イオン性界面活性剤を用いて製造
    したミセル溶液と、或いはこれらの共溶媒溶液とミセル
    溶液との組み合わせである、請求項6〜9のいずれか1
    項に記載の薬剤組成物。
  11. 【請求項11】前記キャリヤーがエタノール/ポリオキ
    シエチル化ヒマシ油/水溶液である、請求項10記載の薬
    剤組成物。
  12. 【請求項12】前記キャリヤーが、通常の製薬上許容可
    能な乳化剤、安定剤および所望により共乳化剤、および
    水を含んで成るエマルジョンである、請求項6〜9のい
    ずれか1項に記載の薬剤組成物。
  13. 【請求項13】ポリオキシエチレンとポリオキシプロピ
    レンのブロック共重合体をも含む、請求項12記載の薬剤
    組成物。
  14. 【請求項14】興奮性アミノ酸神経毒性による中枢神経
    系の急性損傷の治療のための請求項6〜13のいずれか1
    項に記載の薬剤組成物。
  15. 【請求項15】長時間の癲癇の発作、血液供給の不足ま
    たは減少、グルコース供給の欠乏、機械的障害、全体的
    低酸素性虚血障害、心停止および発作の治療用の、請求
    項14記載の薬剤組成物。
  16. 【請求項16】漸進性で選択的な神経減損を伴う慢性変
    性病の治療のための請求項6〜13のいずれか1項に記載
    の薬剤組成物。
  17. 【請求項17】ハンチントン舞踏病、パーキンソン病お
    よびアルツハイマー病の治療のための請求項 16記載の薬剤組成物。
  18. 【請求項18】中枢神経系に影響を及ぼす中毒の治療の
    ための請求項6〜13のいずれか1項に記載の薬剤組成
    物。
  19. 【請求項19】ストリキニーネ、ピクロトキシンおよび
    有機リン中毒の治療のための請求項18記載の薬剤組成
    物。
  20. 【請求項20】投与単位形態での請求項6〜19のいずれ
    か1項に記載の薬剤組成物。
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