JPH0764645B2 - 有機バインダーの製造法 - Google Patents

有機バインダーの製造法

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JPH0764645B2
JPH0764645B2 JP1271271A JP27127189A JPH0764645B2 JP H0764645 B2 JPH0764645 B2 JP H0764645B2 JP 1271271 A JP1271271 A JP 1271271A JP 27127189 A JP27127189 A JP 27127189A JP H0764645 B2 JPH0764645 B2 JP H0764645B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、セラミックス粉末や金属粉末などの無機粉末
を成形して焼成体をうる際に使用する有機バインダーの
製造法およびその製造法によってえられる有機バインダ
ーに関する。さらに詳しくは、無機粉末に混合して使用
することにより、射出成形や押出成形などの際の成形性
が良好で、そののち行なわれる脱脂、焼成などの工程で
の脱バインダー性が良好で、かつ欠陥や寸法バラツキな
どの少ない焼成体を歩留りよくうることのできる有機バ
インダーの製造法およびその製造法によってえられる有
機バインダーに関する。
[従来の技術] 従来から無機粉末を有機バインダーを用いて成形してえ
られる成形体を焼成することにより、焼成体が製造され
ている。
前記成形に使用される有機バインダーとしては、たとえ
ばワックス類や、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ
スチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、アクリル系
重合体などの重合体系バインダーなどがあげられる。
しかし、成形性(流動特性、成形安定性など)、グリー
ン成形体強度、脱バインダー性、焼結時の保形性と残留
カーボン量などの諸特性の面から見ると、各バインダー
には一長一短がある。
たとえばワックス類には、脱バインダー性は良好である
が、結晶性が高いため成形性に劣り、またグリーン成形
体強度が低いという欠点がある。
一方、重合体系バインダーは、一般に成形性に優れてい
るが、脱バインダー性に劣るという欠点がある。
各重合体系バインダーそれぞれの成形性について詳述す
ると下記のようになる。
まず、ポリスチレンは、グリーン成形体強度に優れ、ジ
ェッティングを起こしにくいが、高融点のため流動性に
劣る。
つぎに、エチレン−酢酸ビニル共重合体は、流動性が高
く、グリーン成形体に弾性を与えるが、脱バインダー時
にフクレ、クラックなどの欠陥が生じやすい。
また、アクリル系重合体は、グリーン成形体強度は高い
が、離型性に劣るなどである。
こうしたなかで、最近の複雑な形状で小型の成形品に適
するという要求に応じるべく、重合体系バインダーの中
では脱バインダー性の良好なアクリル系重合体を主体と
して、これに他の重合体との配合により、総合的にバラ
ンスのとれた混合系有機バインダーをうる検討がなされ
ている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このような従来の重合体系バインダーを
混合した有機バインダーでは、各重合体の形態・軟化点
などが異なるほか、相互の溶解性(相溶性)が充分でな
いため、均一な混合物をえにくいという欠点がある。
たとえば溶解性パラメーター(SP値、(Cal/c.
c.)1/2)で見ると、ポリスチレンは9.10、ポリエチレ
ンは7.90、ポリプロピレンは7.50、ポリメチルメタクリ
レートは9.25などであり、これらを混合した有機バイン
ダーではバインダー同士が均一に相溶しないため、無機
粉末と混合したばあいに混合物が不均一となり、流動性
が安定せず、成形条件の割り出しに時間がかかる、歩留
まりが低くなる、さらにえられる焼成体にソリ、クラッ
ク、ヒケなどの欠陥が生じやすい、製品の寸法精度、密
度などに悪影響を及ぼすなどの問題がある。
[課題を解決するための手段] 本発明は前記問題を解消する新規な有機バインダーをう
るためになされたものであり、無機粉末と有機バインダ
ーとからなる混合物を成形したのち脱バインダーし、焼
成して焼成体をうる際に用いる有機バインダーの製造法
であって、 (a)α−オレフィン重合体、 (b)(メタ)アクリル酸エステル単量体単独または
(メタ)アクリル酸エステル単量体およびスチレン系単
量体の混合物および (c)重合開始剤 からなる膨潤物を、分散剤を含む水系媒体中に分散させ
て懸濁重合することを特徴とする有機バインダーの製造
法および 前記製造法によってえられる有機バインダー に関する。
[実施例] 本発明の方法においては、(a)成分であるα−オレフ
ィン重合体、(b)成分である(メタ)アクリル酸エス
テル単量体単独または(メタ)アクリル酸エステル単量
体およびスチレン系単量体の混合物、(c)成分である
重合開始剤ならびに要すれば使用される連鎖移動剤から
膨潤物が調製される。
前記α−オレフィン重合体にはとくに限定はなく、一般
にα−オレフィン重合体とよばれているものであれば使
用しうるが、メルトインデックス(MI値)が0.1〜60程
度、さらには1〜20程度のものが、とくに溶解させて用
いるばあいの粘性挙動の点から好ましく、また成形時の
流動性、グリーン成形体の強度の点から好ましい。
使用するα−オレフィン重合体に単量体を吸収させるこ
とにより前記重合体の膨潤物がえられるが、このばあ
い、単量体の含浸を容易にし、かつ均一な組成のバイン
ダーをうるなどのため、粒径分布が狭く、かつ16メッシ
ュパス程度以下に細かく粉砕したものであるのが好まし
い。また、えられる膨潤物は、使用した重合体粒子の形
状に近いものとなり、これが有機バインダーとして使用
されるため、有機バインダーとして適した粒子形状のも
のを用いるのが好ましい。
前記α−オレフィン重合体の具体例としては、たとえば
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレンなど
があげられる。
前記(メタ)アクリル酸エステル単量体にもとくに限定
はないが、成形時の流動性、グリーン成形体の強度、脱
バインダー性の点から炭素数が1〜8のアルコールと
(メタ)アクリル酸とからのエステルであるのが好まし
い。このような(メタ)アクリル酸エステル単量体の具
体例としては、たとえばアルキル基の炭素数が1〜8の
n−アルキル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、
t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート
などがあげられる。これらのうちではとくにn−ブチル
(メタ)アクリレートのようなアルキル基の炭素数が1
〜4のn−アルキル(メタ)アクリレート、イソプロピ
ル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレ
ートが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以
上併用してもよい。
前記スチレン系単量体の具体例としては、たとえばスチ
レン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニ
ルスチレンなどがあげられる。
これらは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよ
い。
前記(メタ)アクリル酸エステル単量体とスチレン系単
量体とを混合して用いるばあいには、混合物中にしめる
スチレン系単量体の割合が80%(重量%、以下同様)以
下であるのが好ましい。混合物中にしめるスチレン系単
量体の割合が高くなるにしたがってえられる有機バイン
ダーの流動性がわるくなり、成形が困難となる。
(a)成分と(b)成分との使用割合としては、(a)
成分/(b)成分が重量割合で5/95〜80/20程度である
のが好ましく、20/80〜70/30程度であるのがさらに好ま
しい。前記割合が5/95未満のばあいには、えられる有機
バインダーを用いて調製した無機粉末との混合物の流動
性が充分でなくなりやすく、成形不良をおこしやすくな
る。また80/20をこえるばあいには、加熱分解で脱バイ
ンダーするときに生じる成形体のフクレ現象が顕著にな
りやすく、成形体強度の低下がおこりやすく、また脱バ
インダーや取扱いが困難になりやすくなる。さらに
(a)成分の(b)成分による膨潤とか、(a)成分へ
の(b)成分の吸収が困難になりやすく、均一な懸濁重
合体をうることが困難になる傾向にある。
前記重合開始剤の好ましい具体例としては、たとえばベ
ンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネートなどの
有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス
ジメチルバレロニトリルなどのアゾ化合物などの油溶性
の重合開始剤などがあげられる。これらは単独で用いて
もよく、2種以上併用してもよい。
重合開始剤の使用量としては、(b)成分100部(重量
部、以下同様)に対して反応速度や分子量の調節などの
点から0.05〜1.5部であるのが好ましく、0.1〜0.6部で
あるのがさらに好ましい。
前記要すれば使用される連鎖移動剤の好ましい具体例と
しては、たとえばn−ドデシルメルカプタン、t−オク
チルメルカプタンのようなメルカプト化合物、あるいは
α−メチルスチレン、α−メチルスチレン二量体などが
あげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上併
用してもよい。
連鎖移動剤を使用するばあいの使用量としては、(b)
成分100部に対して分子量の調節の点から0.01〜1.0部で
あるのが好ましく、0.03〜0.5部であるのがさらに好ま
しい。
本発明の製造法においては、前記(a)〜(c)成分お
よび要すれば使用される連鎖移動剤からなる膨潤物が、
分散剤を含む水系媒体中に分散せしめられ、懸濁重合せ
しめられる。
前記分散剤の具体例としては、たとえばポリビニルアル
コール、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロ
リドンなどの水溶性有機高分子化合物やヒドロキシアパ
タイト、ピロリン酸マグネシウムなどの水難溶性の微粒
子がアニオン界面活性剤と併用して用いられる。これら
分散剤の使用量は、使用する水100部に対して0.1〜1部
であるのが好ましく、0.2〜0.5部であるのがさらに好ま
しい。
前記分散剤を含む水系媒体に対する前記膨潤物の割合と
しては、水系媒体100部に対して膨潤物120〜30部が分散
懸濁液の安定性および生産性などの点から好ましく、10
0〜50部がさらに好ましい。
懸濁重合を行なう際の条件などにはとくに限定はなく、
通常行なわれている方法によればよい。たとえば重合反
応温度は、使用する重合開始剤の分解温度によって適切
な温度が決められるが、通常50〜130℃の範囲である。
このようにしてたとえば第1図に示すように(a)成分
に(b)成分が均一にミクロに分散した有機バインダー
がえられる。この有機バインダーは無機粉末を成形して
焼成体をうるのに好適に使用しうる。
なお、第1図は、本発明の製法で製造した有機バインダ
ーを溶媒でエッチングしたのちの状態を走査型電子顕微
鏡(1000倍)で観察し、有機バインダーの粒子の内部構
造をあらわすようにした電子顕微鏡写真である。
前記有機バインダーの対象とする無機粉末としては、平
均粒径0.1〜50μmの金属粉末やセラミックス粉末など
があげられ、その具体例としては、たとえば純鉄、鉄−
ニッケル、鉄−コバルト、ステンレススチールなどの鉄
合金、タングステン、アルミ合金、銅合金などの金属粉
末、アルミナ、ジルコニア、ムライト、チタン酸塩、フ
ェライトなどの酸化物系セラミックス、チッ化ケイ素、
チッ化アルミ、チッ化ホウ素などのチッ化物系セラミッ
クス、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化タングステンなど
の炭化物系セラミックスなどの粉末のほか、チタンアル
ミ合金などの金属間化合物粉末、アパタイトなどのリン
酸塩類の粉末など、さらに1〜50体積%の範囲で金属ま
たは金属以外の無機質の繊維、ウィスカなどを含有する
粉末などもあげられる。
前記金属の繊維やウィスカとしては、たとえば鋼、ステ
ンレス、アルミニウム、マグネシウム、ニッケル、チタ
ン、ベリリウム、タングステン、モリブデン、ボロンな
どからの繊維やウィスカが、また前記金属以外の無機質
の繊維やウィスカとしては、たとえばアルミナ、ジルコ
ニア、炭化ケイ素、炭化ホウ素、窒化ケイ素、窒化ホウ
素、窒化アルミニウムなどからの繊維やウィスカがあげ
られる。
本発明の方法によりえられた有機バインダーは、まず前
記無機粉末と加圧ニーダーのような混練機で充分加熱混
練し、有機バインダー中に無機粉末を均一に分散させた
のち、適当な形状、たとえば粗粉砕物またはペレット形
状にされる。つぎに公知の成形機で所望の形状の成形体
にされたのち、通常、無機成形体より有機バインダーが
除去され、適した温度、雰囲気で焼成されることによ
り、所望の形状の焼成体がえられる。
つぎに本発明の製造法およびその製造法によってえられ
る有機バインダーを実施例に基づき説明する。
実施例1 5の反応器にn−ブチルメタクリレート(BMA)900g
およびn−ドデシルメルカプタン0.3gを加えて攪拌しな
がら75℃に昇温したのち、ポリエチレン(PE)(昭和電
工(株)製のショウレックスM−171)600gと重合開始
剤としてベンゾイルパーオキサイド3.6gとを加えて、膨
潤、分散させた。これに予め別に調合したイオン交換水
1840mlとポリビニルアルコール(PVA)の3%水溶液160
mlとからなる分散剤水溶液を加えて攪拌し、PE−BMA膨
潤分散液を懸濁させた。ついでチッ素置換したのち、80
℃で3時間、110℃で2時間反応させて重合させたの
ち、冷却して取り出し、洗浄、乾燥して粒径0.3〜1mmの
範囲にある白色球状粒子をえた。
実施例2 5の反応器にBMA600g、スチレン500gおよびn−ドデ
シルメルカプタン0.35gを加えて溶解したのち、攪拌し
ながらPE(ショウレックスM−171)400gを加えて75℃
に昇温し、膨潤、分散させ、さらにベンゾイルパーオキ
サイド4.4g、t−ブチルパーオキシベンゾエート0.25g
を加えて溶解した。これに予め別に調合したイオン交換
水1840mlとPVAの3%水溶液160mlとからなる80℃の分散
剤水溶液を加えて攪拌し、懸濁せしめた。ついで空間を
チッ素置換したのち、80℃で5時間、100℃で2時間反
応させて重合を完結させた。そのうち冷却し、水洗・乾
燥して、粒径0.3〜1.0mmの範囲にある白色球状粒子をえ
た。
実施例3 5の反応器にBMA600gおよびn−ドデシルメルカプタ
ン0.3gを加えて攪拌しながら75℃に昇温したのち、ポリ
プロピレン(PP)(昭和電工(株)製のショウアロマー
FD230)900gと重合開始剤としてベンゾイルパーオキサ
イド3.0gとを加えて、膨潤、分散させた。これに予め別
に調合したイオン交換水1840mlとPVAの3%水溶液160ml
とからなる分散剤水溶液を加えて攪拌し、PP−BAM膨潤
分散液を懸濁させた。ついでチッ素置換したのち、80℃
で4時間、110℃で2時間反応させて重合させたのち冷
却し、取り出し、洗浄・乾燥して、粒径0.3〜1mmの範囲
にある球状粒子をえた。
比較例1 実施例1で用いたPE(ショウレックスM−171)60部お
よびポリブチルメタクリレート(分子量30万)90部をロ
ールを用いて140℃で30分間よく混練し、混合物をえ
た。
比較例2 実施例2で用いたPE(ショウレックスM−171)40部、
ポリブチルメタクリレート(分子量30万)60部およびポ
リスチレン50部をロールを用いて150℃で30分間よく混
練し、混合物をえた。
実施例4 実施例1および2でえられた懸濁重合体と比較例1およ
び2でえられた単純混合品とについて溶媒エッチング法
(ヘキサンに2分間浸漬)により処理したものを走査型
電子顕微鏡(1000倍)により観察し、エッチングされた
ものの状態を観察することにより内部構造を観察した。
その結果をそれぞれの観察写真である第1図および第3
図ならびに第2図および第4図に示す。
第1図と第2図との比較からわかるように、PE−BMA懸
濁重合体(実施例1)ではPEが微細粒子として均一に分
散しており、単純混合品(比較例1)におけるPEの分散
状態とは顕著な差が認められる。
また、第3図と第4図との比較から、PE−BMA−スチレ
ン懸濁重合体(実施例2)と単純混合品(比較例2)と
についても同様の差異の認められることがわかる。
つぎに実施例1〜3および比較例1〜2でえられた重合
体を無機粉末成形用バインダーとして使用したときの例
を示す。
実施例5 平均粒径0.4μmのアルミナ粉末(住友化学工業(株)
製のアルミナAES−11)100部に対して、実施例1、2、
3でえられた懸濁重合体、比較例1、2でえられた単純
混合品のそれぞれを16.0部用い、可塑剤としてジブチル
フタレート2部を加えて加圧式ニーダで150℃×1時間
混合したのち、卓上粉砕器で粉砕して成形材料とした。
これを用いて、成形温度130〜160℃、射出圧力500〜110
0kg/cm2の条件で成形し、直方体(厚さ4mm、幅5mm、長
さ50mm)の成形体をえた。
つぎにえられた成形体を5℃/時間の昇温速度で400℃
まで昇温させて脱バインダーしたのち、1620℃(昇温速
度100℃/時間)まで昇温し、1時間保持して焼成し
た。これらの焼成体について外観不良、かさ比重につい
ての評価を行なった。
結果を第1表に示す。
実施例6 実施例5と同じ方法で作製した比表面積7m2/gの部分安
定化ジルコニア粉末(第一稀元素化学工業(株)製のHS
Y−3.0)の成形体を1550℃(昇温100℃/時間)で1時
間保持して焼成させ、実施例5と同様の方法で評価し
た。結果を第1表に示す。
[発明の効果] 本発明の方法によりえられる有機バインダーを使用すれ
ば、従来の混合系有機バインダーの使用では認められな
い優れた焼成体(たとえばソリ、クラック、ヒケなどが
生じず、かつ製品の寸法精度、密度などに優れた焼成
体)がえられる。したがって無機粉末の成形分野に大き
く寄与しうる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図はそれぞれ実施例1、比較例1、実施例
2、比較例2でえられた有機バインダーを溶媒でエッチ
ングしたのちの状態を走査型電子顕微鏡(1000倍)で観
察し、有機バインダーの粒子の内部構造をあらわすよう
にした電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上杉 憲正 京都府京都市西京区樫原江ノ本町11番地 (56)参考文献 特開 昭57−185309(JP,A) 特開 昭62−235307(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機粉末と有機バインダーとからなる混合
    物を成形したのち脱バインダーし、焼成して焼成体をう
    る際に用いる有機バインダーの製造法であって、 (a)α−オレフィン重合体、 (b)(メタ)アクリル酸エステル単量体単独または
    (メタ)アクリル酸エステル単量体およびスチレン系単
    量体の混合物および (c)重合開始剤 からなる膨潤物を、分散剤を含む水系媒体中に分散させ
    て懸濁重合させることを特徴とする有機バインダーの製
    造法。
  2. 【請求項2】前記膨潤物がさらに連鎖移動剤を含有する
    請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の製造法によってえられる有
    機バインダー。
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